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(回答先: Re: 江戸期を取り上げた意味 投稿者 あっしら 日時 2002 年 6 月 03 日 23:21:37)
まず私はあしゅら氏の質問に真摯に答えようとする姿勢はすばらしいと思いますし、その経済にとどまらぬ知識とそれに裏づけされた論理展開も見事です。ですが同時に違和感を感じるのも事実です。それはそれで考え方と認識が違うということだと思います。
さて武士がはたして相対的に善意の統治者であったかどうかです。私が一番気に入らないのはそれが特定郵便局長のように世襲されたということです。”君、君たらずとも臣、臣たらざるべからず”や死を美化する葉隠れ武士道といった倒錯した美学に代表される武士的価値観そのものが嫌いなのです(これは好き嫌いですから議論しても意味がありません)。
さて本題ですが、江戸幕府(中央政府)が大坂の商人から借金したときに当然証文を書いたと思いますが、これは国債とどう違うのでしょう?当時は市場が不完全だったのと富の偏在があり大坂の商人が主に国債を引き受けただけと理解します。ではこの国債は価値の減損なく償還されたのでしょうか?もし償還されたのなら確かに武士は善意の存在かもしれません。
一方で、藩(地方政府)は藩札を発行しましたが、こちらも大坂の商人(主に鴻池)から借金(地方政府債の発行)をすることでかろうじて廃藩置県までいきのびたのですが、この藩札が廃止されたときに鴻池は減損なしの償還を受けたのでしょうか?もし債務不履行がおきたのであればむしろ商人が一方的に武士(官僚)により財産を没収されたと考えるべきでしょう。なぜなら初期の明治政府は主として旧士族により運営されていたからです。