(回答先: 経済は複雑だが単純だと思います。 投稿者 書記長・ 日時 2002 年 2 月 23 日 19:30:02)
>経済は複雑だが単純だと思います。
経済を複雑に見せているのは経済学のせいで、具体的な取引の知識を別にすれば、それほど複雑なものではないと思っています。
>経済における因果関係というのは風が吹けば桶屋が儲かると
>いう程度では済まされないくらい複雑で、しかもお互いがお互
>いの原因となり結果となっているような現象(例えば不況とデ
>フレ)も多く簡単には説明できないものです。
ある企業がどうやれば儲けられるかやある株式がいくらになるかは、たいへん難しい問題です。
しかし、経済総体の傾向である不況やデフレは、基本的に需要と供給の問題であり、風が吹けば桶屋が儲かるの話よりもずっと簡単です。
近代資本制経済は、そのような単純化を推し進めてきたのです。
>ですから政府がはっきりと“経済の自然ななりゆきとは無関
>係に”「デフレ止める」とか「インフレにもっていく」と宣言し、
>かつそのための政策を“手段を選ばず実行する姿勢を見せる”こと
>は一応景気対策とか恐慌防止の対策として理にかなっているのです。
政府=小泉政権のほとんどは、デフレを止めたいと強く願い、それを実現する政策を必死に考えていると思っています。
残念ながら、出てきている政策は、“何より「不良債権処理」を”に代表されるように、すべてデフレをさらに悪化させるものです。
多くの人は、「不良債権処理」さえ済ませばと思っているようですが、それをやれば、さらに不況が進み、デフレも進みます。
“恐慌”は心配しなくてもいいと思いますよ。
>「政府は円安によって企業の国際的競争力を高め景気と株価
>を刺激しようとしている」と言われていますが、
この間の円安は、株式や債券の取引状況から、「日本売り」で生じた円安傾向を、自分たちがそう誘導したように思わせてショックを和らげただけだと思っています。
>インフレになれば国内での貨幣価値が下がるので円の対外的な為替相場も
>自然に下がる傾向にあると思います。
経済理論的には、他の条件が変わらないとして、対象の国よりインフレ率が高ければ、その国の通貨に対して円が安くなります。
ただ、外国為替は、金融資本の格好の投機先なのでその通りならないこともあります。
また、短期であれば、“政治的な思惑”で相場を逆方向に動かすこともできます。