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◎☆台湾参加なら軍事行動も 中国、TMDを強く批判
【北京7日共同】中国の唐家〓外相は7日、北京の人民大会堂で、
外交政策をめぐる内外記者会見を開き、日米が共同研究に合意した
戦域ミサイル防衛(TMD)構想に台湾が参加した場合、「中国政
府は当然、しかるべき強い反応をする」と述べ、軍事行動の可能性
を否定しなかった。台湾記者が台湾参加の場合に中国が軍事行動を
取るかと質問したことに答えた。
唐外相はTMD構想は「21世紀の世界と地域の戦略バランスに
非常に悪い影響をもたらす」と強く批判、「たいへん憂慮している」
と表明した。
中国はかねてTMD構想を批判しているが、外相発言は構想実現
に向け動き出した日米などに対するかつてない明確な警告といえる。
〓は王ヘンに旋
中国はTMD構想がアジア地域で最強を誇る自国のミサイル網を
「無力化」しかねないことに、強い警戒感を抱いている。
外相はまた、「米国と一つの同盟国がTMDを共同研究しようと
している」と述べ、日本を名指しすることは避けながらも「(TM
Dは)自衛の必要をはるかに超える」と指摘、日本のTMD参加へ
の強い懸念を表明した。
一方、日中関係では、昨年秋の江沢民国家主席の訪日を「大きな
成功だった」と評価。歴史認識問題で両国間に不満と反感が残った
のではないかとの質問には、「日中関係にはどのような影響もなか
った」とした。さらに日中関係発展の重要な課題として、青少年交
流や環境問題での協力などの合意実行を挙げた。
唐外相は日中関係の悪化を避けたいとの配慮から、江主席訪日の
成功を強調したとみられる。
対米関係では、人権問題などをめぐり米国内で高まる中国への非
難を「反中国的な騒音」と述べ、重視しない姿勢を表明。「米国と
ともに障害を排除し、健全で安定した米中関係を築きたい」と述べ
た。 (了)
[共同 3月 8日] ( 1999-03-08-07:13 )