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秘密のアッコちゃん lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx コメント履歴 No: 100003
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[政治・選挙・NHK293] 大阪・関西万博、破滅に向けてのカウントダウン 果てしなく続く維新不祥事の回廊 適菜収 だから何度も言ったのに(BEST TiM… 赤かぶ
37. 秘密のアッコちゃん[178] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月04日 18:56:59 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[291]
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核の傍観者になるな 戦争を仕掛けさせない国防努力と米による抑止力
美しき勁き国へ 櫻井よしこ
2024/3/4 8:00
https://www.sankei.com/article/20240304-UHM6ZTJCVZML3HHOKNIBOGR5K4/
ロシアのプーチン大統領が2024年2月29日、上下両院議員を前に年次教書演説を行い、
「ロシアの戦略核戦力は臨戦態勢にある」
「それらを使用する能力は保証されている」
と語った。
ロシア領土を攻撃する国には幾層倍の報復をする、ロシアには十分な攻撃武器があるとも述べた。
核の恫喝を繰り返すプーチン氏の本音は2024年2月28日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた
「流出したロシア軍事資料が示す核攻撃の基準」
にも明らかだ。
FTによれば、同資料は2008年から2014年の間に作成された29の秘密資料からなり、中国の侵攻に備えた訓練の詳細も含まれている。
注目されたのは、ロシア軍が大国との紛争の初期段階で戦術核兵器の使用に踏み切る訓練を施されていることだった。
核投入のきっかけとなる具体例も明記されている。
敵のロシア領内への進入や、ロシアの弾道ミサイル潜水艦の20%が破壊された時などだ。
FTは専門家の見方として、これらの基準はロシアが従来、公式に認めていたものよりも低いと伝えた。
核使用に関して中国とロシアは同類だ。
人民解放軍の台湾作戦を前提とした野戦教範には
「放射能汚染の環境下での作戦」
という項目があり、中国が台湾攻略で核使用を前提にしているのが見て取れる。
台湾は今、一番危険な状況に置かれているのである。
中国は長年、自分たちの核兵器は抑止目的であり、先制使用はしないとの建前を掲げてきた。
だが彼らは、高精度のミサイルに載せる小型の戦術核を急増させるなど核軍拡を加速させている。
核を実際に先制使用するケースを想定しているとしか思えない。
防衛研究所防衛政策研究室長の高橋杉雄氏は『現代戦略論』(並木書房)で台湾有事のもう1つの側面を指摘する。
台湾有事は中国共産党にとって負けられない戦争になる。
敗北は共産党の支配体制の動揺・崩壊に繋がりかねないからだ。
中国と対峙する米国にも民主主義国のリーダーとしての地位があり、負けられない戦争となる。
戦いは必然的に大規模なものになり、核の使用もあり得る。
核を含む軍事力で恫喝する中露に我が国はどう対処するか。
岸田文雄首相は2024年4月の訪米でバイデン大統領と米議会に日本周辺の状況の厳しさを踏まえた上で日米連携の新たな地平を開く覚悟を語らなければならない。
第1に核にきちんと向き合うこと、第2に世界で最も危険な地域となった東アジアで、当事者だという自覚を伝えることだ。
日本の安全は日米同盟に大きく依拠している。
私たちが目にしているのは米国がロシアの核の恫喝に屈し続けている姿だ。
その結果、窮地に立っているウクライナを、他人事として傍観することは日本には許されない。
岸田文雄首相には、ウクライナへの武器装備の支援に踏み込むべく、反対する公明党の山口那津男代表を説得する政治決断が欠かせない。
他方、核兵器の使用まで視野に入れた安全保障を考えなければならない今、日本は米中2大国のせめぎ合いの中で、当事者としての責任を引き受け、具体的に行動するのが国益だ。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の海域には中国の公船はほぼ毎日侵入する。
尖閣を巡るせめぎ合いは勝つか負けるかのゼロサムゲームで、奪われれば我が国はほぼ永久に島を失う。
尖閣の先にある台湾を中国に占拠される場合もその傷は永久に日本を苦しめるだろう。
原油やLNG(液化天然ガス)を我が国に運ぶタンカーは台湾海峡もバシー海峡も通れなくなり、大回りして遥か南のロンボク、オンバイ、ウェタルといった海峡を使わざるを得ない。
航程は最大で25%ほども長くなり、その分、エネルギー価格は高騰し、経済に大きな負荷がかかる。
日本の力は減殺されていくだろう。
このような事態を招来してはならない。
中国共産党が台湾を諦めないのであれば、私たちも、台湾を守り通し日本を守り通す方策を考えるのが正解だ。
防衛研究所防衛政策研究室長の高橋杉雄氏は先述の書で台湾を巡る攻防で、日米の戦略目標は現状維持でよいのに対して、中国は現状変更しなければならず、この2つの戦略の違いに注目せよと説く。
一般論として
「攻者3倍の法則」
があるという。
現状打破の攻勢作戦には、攻める側は守る側よりも3倍多い兵力が必要だ。
となれば、台湾の現状維持を目指す日米の喫緊の課題は攻めてくる中国の少なくとも3分の1の軍事力を確保することだ。
これはまず日本自身が目指すべき水準であろう。
戦闘機、主要戦闘水上艦、潜水艦などで我が国は台湾有事を真に我が事として捉え、必死の努力を重ねるのが真っ当な道で、増額する防衛費が役に立つはずだ。
日本が具体的に軍事力構築の事例を示し、実績を上げることを明確にした後で、私たちは改めて米国に拡大抑止の担保を求めることができるだろう。
ロシアのもならず、中国および北朝鮮の核の脅威に晒されている我が国の現状はこれ以上ない程に厳しいのであるから、米国に拡大抑止について明確な誓約を示してもらう、あるいは日本としての核共有の話し合いに応じてもらう、更にはその先の可能性についても意思の疎通を図るよう要望することだ。
専制主義の隣接諸国の核の危険性に直面している我が国の厳しい安全保障環境はいくら強調しても、し足りない。
そうした専制主義の国々に、決して、戦争を仕掛けさせない、核を使わなせないために、我が国の国防努力に加えて、米国による強い核の抑止力が欠かせない。
岸田首相の訪米における最重要の使命はこうした事情を踏まえて、日米間での現実に即した深い議論を、日本側から提唱することだと思う。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/528.html#c37
[政治・選挙・NHK293] 泉房穂氏が激白!「国民を救い切るには衆参計5回の選挙で勝つこと。そこまでやって日本の夜明けが来る」 注目の人 直撃インタビ… 赤かぶ
33. 秘密のアッコちゃん[179] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月05日 11:50:35 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[292]
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防衛施設周辺の風力発電設備規制へ 中国資本の参入警戒 実効性に課題も
2024/3/4 18:38
https://www.sankei.com/article/20240304-3FYMHMGWKVPCXE3DY5GK6STSXM/
政府は、自衛隊や在日米軍施設周辺で陸上風力発電の風車建設を規制する新たな法案を今国会に提出し、成立させる方針だ。
ミサイルや航空機を探知する警戒管制レーダーなどへの影響を防ぐ目的だが、風力など再生可能エネルギーを巡っては、中国など外国資本の参入が安全保障面で懸念されている。
政府は安保上重要な土地の利用を規制する法律も施行しているが、実効性の確保が課題になる。
防衛省によると、現在、自衛隊の警戒管制レーダーは全国28カ所に設置されている。
レーダーは、航空機やミサイルに対し電波を発信し、反射した電波を受信することで位置を特定する。
レーダー周辺に大型風車が建設されれば、風車の反射波が障害となり、目標の正確な探知が妨げられる恐れがある。
航空機の運航への悪影響も懸念される。
同省関係者によると、在日米軍の三沢対地射爆撃場(青森県)周辺では、風力発電に適した地理的条件から、既に50基以上の風車が建設され、安全運航の妨げになっている。
今後も300メートル近い風車建設が予定されているという。
同省は現在も防衛施設周辺で大型風車を建設する際には、事前協議を事業者に呼び掛けているが、法的根拠はない。
政府が2024年3月1日閣議決定した
「防衛・風力発電調整法案」
は、防衛相が
「電波障害防止区域」
を指定し、新たな風車建設に当たって、事業者に事前の届け出を義務付ける。
自衛隊電波の障害になると判断された場合、事業者と対策を協議するため、建設を2年間制限できる。
届け出をしなかったり、協議に応じず建設を強行したりした場合には罰金などが科される。
法案策定に当たって防衛省は当初、風力発電設備の建設を許可制にすることを目指した。
だが、再エネ導入の旗振り役である経済産業省が反対し、規制は弱まった。
背景には政府がカーボンニュートラル(温室効果ガス排出の実質ゼロ)の実現に向けて、風力発電の導入を促進していることがある。
防衛施設周辺では、中国資本などによる土地買収が問題視されてきた。
このため、政府は令和4年、自衛隊の司令部や原子力発電所など安保上重要な土地の利用を調査・規制する土地利用規制法を施行し、これまでに25都道府県の計399カ所を規制対象区域に指定した。
外資が戦略的な意図を持って防衛施設周辺の土地を取得し、大型風車を建設すれば、日本の安全保障が脅かされる懸念がある。
ただ、
「風力発電調整法案」
は施設の建設を止める強制力はなく、
「土地利用規制法」
も土地の売買規制にまでは踏み込んでいない。
防衛省幹部は
「本来なら風力発電も許可制にすべきだ」
と訴える。

外資の用地買収カムフラージュ化 平野秀樹・姫路大特任教授
2024/3/4 21:14
https://www.sankei.com/article/20240304-OJONSAFNBJJGXOMG2KNVA3GWBM/
政府が今国会で成立を目指す
「防衛・風力発電調整法案」
は、無秩序な土地売買に対する1つの規制策としては評価できる。
防衛省は現在、防衛施設周辺で大型風車を建設する際には、事前協議を事業者に呼び掛けているが、
「お願いベース」
だったものをまずは法制化したことで、次のステップへ進むための1歩となるだろう。
ただ、自衛隊の警戒管制レーダーなどに影響を及ぼす恐れのある風力発電設備の建設を防ぐためには、本来は
「許可制」
にするべきだ。
安全保障上の観点から、憲法が保障する財産権を制約することは許容されるはずだ。
風力や太陽光など再生可能エネルギー事業に関しては、中国など外国資本による用地買収が全国で面的に広がっている。
更に、外資であることを隠すためのカムフラージュが繰り返され、秘匿化も進んでいる。
例えば経済産業省が公表している大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業者のほとんどは合同会社だ。
合同会社が公表するのは設立時の出資者だけにとどまる。
秘匿性を高めて、出資を得やすくするために設けられた制度だが、これが悪用されている。
設立後の出資者は公表されないため、外資が入っているかどうか、見えにくくなっている。
こうした実質的な所有者や事業者が不明な土地、事業は多く、制度的な対策が必要だ。
政府は安保上の観点から、土地の売買や利用の規制を真剣に考えなければいけない。

経済安保の強化は農地取得でも 昨年に国籍届け出が義務化
2024/3/4 20:04
https://www.sankei.com/article/20240304-X4K5JBYBLFIHFOQSH4Q7HONRLE/
政府が自衛隊や在日米軍施設周辺で陸上風力発電の規制に乗り出している。
風力など再生可能エネルギーを巡っては、中国など外国資本の参入が安全保障面で懸念されるからだ。
同様に経済安保の強化を巡っても、様々な分野で対策が進む。
農地の取得では2023年9月、申請項目に
「国籍」
が追加された。
個人には本人の国籍や在留資格、法人には設立した国や大株主の国籍などの届け出を義務付けるように改め、外資による投資目的の農地の大量保有などが起きにくくなった。
農林水産省はそれまで農地保有者の国籍を正確に把握していなかったが、国会議員らから外国人や外資による投資目的の農地取得を不安視する声が上がっていたことに対応し、農地法施行細則を改正。
2023年7月の記者会見で当時の野村哲郎農水相は
「より的確に実態を把握できる」
と意義を強調していた。
農水省の調査によると、平成29年から令和4年までの間に、外国法人や海外在住の外国人が議決権を持つ、もしくは役員となっている法人が取得した農地は6社計67.6ヘクタールに上った。
日本全体の耕地面積約430万ヘクタール(令和5年7月時点)と比べれば微々たる面積だ。
農地の取得には実際に農業に従事していることなどが求められるため、外国人による所有のハードルは元々高かった。
ただ2023年9月には、自治体の申請があれば、農業法人以外の一般の法人でも農地を取得できるようになる改正構造改革特別区域法が施行された。
耕作放棄地の増加や農業の担い手不足への対応を目指した改正だが、一方で農地が適切に利用されなくなる懸念もある。
農水省は既存の農地についても住民基本台帳などと照らし合わせ、農地保有者の国籍調査を総合的に進める方針だ。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/531.html#c33

[政治・選挙・NHK293] 経済政策失敗意味する日経平均4万円(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
37. 秘密のアッコちゃん[180] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月06日 09:47:27 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[293]
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次期戦闘機の共同開発、第三国輸出できなければ「実現が困難になる」 首相、見解示す
2024/3/5 18:39
https://www.sankei.com/article/20240305-SKYRKOUYS5J7BFFTNMLTPDQUVY/
岸田文雄首相は5日の参院予算委員会で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、日本から直接、第3国に輸出できなければ
「我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
との見解を示した。
第3国輸出が可能な英伊と同等の立場でなければ、搭載性能を巡る交渉で不利になるとし
「直接移転を行える仕組みを持つことが国益になる」
と訴えた。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
第3国輸出に慎重な公明は、国民理解が深まっていないとして首相に国会での説明を求めていた。
首相は公明の同意を早期に取り付けたい考えだ。
首相は次期戦闘機の開発に関し
「各国が同等の貢献を行うことを前提に自国が優先する性能の搭載を主張し合う」
と説明。
日本が重視するのは、レーダーで脅威の状況を把握するセンシング技術やステルス性、敵・味方の位置情報を通信で共有して組織的に戦うネットワーク技術などだ。
英伊は、機体の生産量を増やし、調達価格を抑えるため日本にも第3国輸出を求めている。
首相は
「要求性能を実現するためには、輸出などによる価格低減努力を含めて、十分な貢献を行う必要がある」
と強調した。
3カ国が共同開発に合意した令和4年12月当時、政府は第3国輸出を想定していなかった。
首相は
「当時は技術・資金面で十分な貢献をすることによって要求を通すことが可能だと考えていた」
と釈明した。
現行の防衛装備移転3原則の運用指針は、次期戦闘機の第3国輸出を認めていない。
政府は、2024年3月以降に共同開発の役割分担に関する交渉が本格化するとして、2024年2月末までに結論を出すよう与党に求めていたが、自公両党間で合意に至らず、協議を続けている。
公明の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、首相の説明について
「丁寧に分かり易く説明しようという姿勢で答弁していた」
と評価する一方、
「国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

公明・山口那津男代表、戦闘機の第三国輸出めぐる首相の答弁評価 「かなり丁寧」
2024/3/5 13:12
https://www.sankei.com/article/20240305-S5ECLQFLT5IIXA4UVDD5T4I5DY/
公明党の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出の必要性に言及した岸田文雄首相の国会答弁を評価した。
「かなり丁寧に、出来るだけ分かり易く説明をしようという姿勢で答弁をされていた」
と述べた。
岸田首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、公明の西田実仁参院議員の質問に対し
「(次期戦闘機の要求性能を満たすには)輸出などによる価格低減努力を含めて十分な貢献を行う必要がある」
と指摘。
その上で
「我が国から第3国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、価格低減の努力を行わないことになり、我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
と述べた。
山口代表は会見で
「首相の説明の内容について、我が党としても検討すると共に、国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

岸田首相が参院論戦で強気の答弁、旧民主党批判も 予算の年度内成立確実追い風
2024/3/4 21:02
https://www.sankei.com/article/20240304-5YVG7223EZJVXBHXQWYVEKEURY/
参院予算委員会で令和6年度予算案に関する実質審議が2024年3月4日始まり、岸田文雄首相と野党の論戦は参院に舞台を移した。
自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を巡る追及は続くものの、同予算の令和5年度内成立は確実になっている。
首相は旧民主党を皮肉る強気の答弁も見せ、
「高揚している」(閣僚経験者)
との指摘もある。
「マーケット関係者によるポジティブな評価を力強く思っている」
首相は2024年3月4日の参院予算委で、東京株式市場で日経平均株価が史上初めて4万円を超えたことを歓迎した。
「私の政権になってから、賃上げ、投資促進、科学技術イノベーションに特に力を入れてきた」
と誇った。
立憲民主党議員に対する反論も目立った。
辻元清美氏は次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出を巡る自民、公明両党の協議について
「武器輸出国にならないという国是のようなものを変える大きな問題だ」
と指摘。
これに対し、首相は
「平成23年、民主党政権時代に、殺傷兵器も含めて初めて包括的に当時の武器輸出3原則の例外化措置として、パートナー国からの第3国移転も容認された」
と反論した。
石橋通宏氏は自民議員ら32人の参院政治倫理審査会への出席を求めた。
首相は鳩山由紀夫元首相を念頭に
「御党の前身であった民主党の当時の党首が出席を拒否した経緯もある」
と皮肉った。
首相の強気の背景には、予算案の年度内成立が確実になったことがありそうだ。
難航した場合、更なる求心力低下が予想された他、予算成立と引き換えに退陣するとの見方も党内にあったからだ。
一方、蓮舫氏は、自民の茂木敏充幹事長らが資金の一部を使途の公開基準が厳格な政治資金規正法上の
「国会議員関係政治団体」
から公開基準が緩い
「その他の政治団体」
に移したことで、使途不明となり得る点を追及した。
首相は
「現行法の範囲で対応が行われている」
とした一方で、
「本人が丁寧に説明することが重要だ」
と述べた。
この答弁について自民ベテラン議員は
「突き放したように聞こえた」
「首相と茂木氏に隙間風がある」
と話した。

木原防衛相「早期に合意得ることが重要」 次期戦闘機の第三国輸出巡る与党協議
2024/3/1 11:31
https://www.sankei.com/article/20240301-4LYMDOEJQ5K4HP7UMCEKWI7LVU/
木原稔防衛相は2024年3月1日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を巡り、政府が求めていた2024年2月末の与党合意が見送られたことを受けて
「次期戦闘機の共同開発に影響を与えることがないよう、出来るだけ早期に最終的な合意を得ることが重要だ」
との認識を示した。
その上で、次期戦闘機を日本から直接第3国に輸出できるようにすることに対し、国民の理解を得るため
「必要性などを更に丁寧に、分かり易く説明をしていきたい」
と述べた。
政府は、2024年3月以降に次期戦闘機開発の役割分担に関する交渉が3カ国で本格化するとして、与党に対し第3国輸出の是非について2024年2月末までに結論を出すよう要請していたが、自民・公明両党の政調会長協議では合意に至らず、2024年3月以降に先送りした。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/536.html#c37

[政治・選挙・NHK293] “政商”竹中平蔵氏の自民裏金議員「ウルトラ擁護」が大炎上! 国民の怒りに火を注ぐ行為(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
31. 秘密のアッコちゃん[181] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月06日 13:47:50 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[294]
<▽32行くらい>
自民運動方針案、保守層にアピール? 年内改憲、皇位継承議論、護国神社参拝など明記
2024/3/5 19:09
https://www.sankei.com/article/20240305-3VB7N7AD5RLOVAXI2TRN5CGTRE/
自民党は2024年3月5日、令和6年運動方針案を発表した。
派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受け、派閥からの脱却を宣言し
「全く新しく生まれ変わる覚悟で、解体的な出直しを図る」
と表明した。
また、憲法改正に関し
「本年中(2024年中)に改憲実現のため、国民投票を通じ国民の判断を仰ぐことを目指す」
と期限を明記した。
2024年3月17日の党大会で運動方針案を正式決定する。
憲法改正については、緊急事態条項や自衛隊明記に関する条文起草のための機関を国会に設置し、改正原案を作成し、国会発議を経て国民投票で過半数の賛成を得られるよう
「全力を傾注する」
と強調した。
安定的な皇位継承に関しても初めて記載した。
「責任ある政権与党として、国会での議論に資するよう、党内での議論を進めていく」
と掲げた。
また、従来の
「保守政党として、靖国神社参拝を受け継ぐ」
に加え、
「各道府県における護国神社への参拝も大切にしていく」
と記述した。
岸田文雄政権下で
「岩盤保守層」
の自民離れが指摘されている。
2025年までに衆参の国政選挙が行われる中、党の方針として改憲、皇位継承、護国神社参拝などを前面に打ち出し、保守層の支持回復を意識したとみられる。
運動方針案の表題は
「政治を刷新し、改革の道を歩む」。
不記載事件を巡り強まる国民の批判を受け、
「深くお詫び申し上げる」
と陳謝し、政治改革をアピールした。
派閥に関し、資金力と人事への影響力で所属議員を集める
「数の力で影響力を持つことを志向する集団だった」
と指摘。
金と人事から決別し、派閥を2度と復活させないと明記した。
制度改革として
「政治資金の透明化や公開性の向上」
を掲げた。
各党と協議した上で政治資金規正法改正などの法整備を
「早急に進める」
とも強調した。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/539.html#c31
[政治・選挙・NHK293] <岸田首相をバッサリ!「ツラの皮が厚い!」>れいわ山本太郎氏「いつ辞めるんですか総理」参院予算委員会冒頭いきなり岸田首… 赤かぶ
78. 秘密のアッコちゃん[182] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月06日 20:05:00 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[295]
<■1037行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
公明 高木政調会長 次期戦闘機輸出容認へ党内の意見集約図る
2024年3月6日 17時09分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240306/k10014381111000.html
イギリス・イタリアと共同開発を進めている次期戦闘機の第3国への輸出を巡り、公明党の高木政務調査会長は岸田総理大臣の国会答弁で国民の理解は深まっていくとして、容認する方向で党内の意見集約を図りたいという考えを示しました。
次期戦闘機など他国と共同開発する防衛装備品の第3国への輸出を巡って、認める方針の自民党と慎重な公明党との間で協議が続いていて、岸田総理大臣は国会で、日本だけが輸出できなければ日本の防衛に支障を来すため、輸出の仕組みを作ることが好ましい安全保障環境の実現に繋がるなどと答弁しました。
これについて、公明党の高木政務調査会長は記者会見で、
「なぜ次期戦闘機が必要か、なぜ国際共同開発を行うのか、なぜ第3国に移転するのかという3つの項目について岸田総理大臣は丁寧に説明をされた」
「国民の理解は深まっていくだろう」
と評価しました。
その上で、
「容認する場合のプロセスや歯止めについてどうするか、課題が残っているので、党内で議論を更に深めたい」
と述べ、課題を整理し、輸出を容認する方向で党内の意見集約を図りたいという考えを示しました。

首相 次期戦闘機 第三国輸出“好ましい安保環境実現 国益に”
2024年3月6日 13時03分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240306/k10014380701000.html
イギリス・イタリアと共同開発を進めている次期戦闘機の第3国への輸出を巡り、岸田総理大臣は、輸出を行える仕組みを作ることが、好ましい安全保障環境の実現に繋がり、国益になるとして、引き続き政府・与党間での検討を進める考えを示しました。
次期戦闘機など、他国と共同開発する防衛装備品の第3国への輸出を巡っては、認める方針の自民党と慎重な姿勢の公明党との間で協議が続いています。
これについて、岸田総理大臣は6日の参議院予算委員会で
「次期戦闘機は、我が国の防衛に必要な性能を有する機体を実現するためにも第3国への直接移転を行い得る仕組みを持つことが国際共同開発の成功にとって必要だ」
と述べました。
その上で
「そのような仕組みを持つことは国民の命や暮らしを守る上で好ましい安全保障環境を実現することに繋がり、そのことが国益になる」
「引き続き政府・与党間の検討を進めていく」
と述べました。
一方、陸上幕僚監部の幹部らによる靖国神社への参拝に関連して、防衛省の担当者は、自衛官は常時、制服を着用する義務を負っているとして、制服を着用しての私的な参拝が、部隊として宗教施設に参拝することを禁止する内部通達には違反しないという認識を示しました。
■林官房長官「この仕組みがなければ 防衛に支障来す」
林官房長官は、午前の記者会見で
「イギリスとイタリアと協議を進める中で、調達価格の低下などに向けて第3国への移転を推進するのが重要と考え、我が国にも同様の対応を求めていることが明らかになった」
と述べました。
その上で
「この仕組みがなければ、我が国が求める戦闘機の実現が困難となり、国際共同開発・生産のパートナー国として相応しくないと国際的に認識をされてしまう」
「今後、同盟国や同志国との国際共同開発・生産への参加が難しくなると、我が国の防衛に支障を来すと考えている」
と述べました。
■立民 泉代表「なし崩し的になるのはまずいのでは」
立憲民主党の泉代表は、2024年3月6日朝出演した、ラジオ日本の番組「岩瀬惠子のスマートNEWS」で
「なし崩し的になるのはまずいのではないか」
「ウクライナも日本に対し、攻撃型兵器を求めるよりも、日本の事情を理解して民生支援を要請してきている」
「日本の武器が世界各国で人を殺すために使われることは避けるべきだ」
と述べました。

〈独自〉ウクライナ、日本に対戦車砲要請 法的根拠なく提供見送り
2022/3/8 23:10
https://www.sankei.com/article/20220308-RONJ4C2SVVKXZJPB7SXHUYTKNY/
ロシア軍の侵攻を受けるウクライナ政府が日本政府に対し、対戦車砲など殺傷能力がある防衛装備の提供を求めていたことが2022年3月8日、分かった。
日本側は防衛装備品である防弾チョッキを戦闘が続く国に提供する異例の決定を行ったが、弾薬を含む
「武器」
に関しては無償提供する法的根拠がないことなどから支援を見送った。
複数の政府関係者が明らかにした。
政府はウクライナに対する物資提供について
「殺傷能力を持つ装備品を提供する考えはない」(松野博一官房長官)
と説明してきた。
ただ、ウクライナが要望した装備のリストに関しては、詳細を明らかにしていなかった。
政府関係者によると、ウクライナのレズニコフ国防相がロシアが侵攻を開始した後の2022年2月末、大使館ルートを通じて岸信夫防衛相に支援を求める物資のリストを書面で提出した。
この中には対戦車砲の他、地対空ミサイル、小銃の弾薬も含まれていた。
岸田文雄首相は2022年2月28日にウクライナのゼレンスキー大統領と行った電話会談で
「我が国は主権と領土、祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民と共にある」
と全面支援する考えを伝えており、政府は防衛装備品を含む無償提供の検討に着手。
ウクライナは防衛装備移転3原則が禁止する対象とならないと判断した。
ただ、装備品を無償提供する根拠となる自衛隊法116条の3では、航空機や艦艇などが提供の対象に含まれるが、弾薬を含む
「武器」
の除外が明記されている。
このため、殺傷能力を有する対戦車砲や地対空ミサイルは対ウクライナ支援の対象外となった。
また、小銃の弾薬に関しては、ウクライナ側が「ソ連製」を要望。
自衛隊が保有する小銃は北大西洋条約機構(NATO)基準の口径(5.56ミリメートル)で、旧ソ連製とは異なるため対応できない。
地対空ミサイルに関しても、事前に共同訓練を行うなどしてウクライナ軍が運用に習熟しておかなければ実戦での使用は難しいとの見方もある。

岸田首相 英伊と共同開発の次期戦闘機 輸出必要性に理解求める
2024年3月5日 12時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240306/k10014380701000.html
イギリス、イタリアと共同開発を進めている次期戦闘機の第3国への輸出を巡り、岸田総理大臣は、日本だけ輸出できなければ、パートナー国として相応しくないと国際的に認識され日本の防衛に支障を来すとして、輸出の必要性に理解を求めました。
次期戦闘機など、他国と共同開発する防衛装備品の第3国への輸出を巡っては、認める方針の自民党と、慎重な公明党との間で協議が続いています。
これについて公明党の西田参議院会長は、2024年3月5日の参議院予算委員会で
「安全保障関連3文書を閣議決定した際には、輸出しないのが前提になっていたが、なぜ方針を変えたのか国民には伝わっていない」
と質問しました。
これに対し、岸田総理大臣は
「イギリス、イタリアと協議を進める中で、調達価格の低下などに向けて第3国への移転を推進するのが重要と考え、我が国にも同様の対応を求めていることが明らかになった」
と説明しました。
その上で、
「第3国への直接移転の仕組みがなければ、求める戦闘機の実現が困難になり、共同開発のパートナー国として、相応しくないと国際的に認識されてしまう」
「我が国が求める装備品の取得・維持が困難となり、防衛に支障を来すことになる」
と述べ、輸出の必要性に理解を求めました。
この協議を巡り、公明党は、国民の理解のため岸田総理大臣に参議院予算委員会で説明するよう求めていて、2024年3月5日の説明などを通じて協議が進展するかどうかが注目されます。
■公明 山口代表「首相が分かり易く説明 丁寧な発信よい機会」
公明党の山口代表は記者会見で
「岸田総理大臣ができるだけ分かり易く説明しようという姿勢で答弁していたのが印象的で、国会論戦の場で丁寧な発信をしたのはよい機会だった」
「国民の受け止めなども注視をしながら、公明党内でもしっかり理解と議論を深めていくことが大事だ」
「『装備品の第3国輸出を認めるべきだ』というだけでは国民に十分な理解を得られないので、政府にもう1段の取り組みを求めていきたい」
と述べました。

公明・高木陽介政調会長、次期戦闘機輸出の与党協議「予断を許さず」
2024/3/6 19:25
https://www.sankei.com/article/20240306-ZFK72YF4I5OAZJVILYXDB5ADXE/
公明党の高木陽介政調会長は2024年3月6日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る自民党との協議について
「予断を許さない」
「いつ合意とはっきり申し上げることはできない」
と述べた。
2024年3月7日の党内議論を経た上で、週内にも自民の渡海紀三朗政調会長と3回目の協議に臨むと表明した。
第三国輸出には
「歯止めをどうするかが課題として残っている」
と重ねて指摘。
日本維新の会が2024年3月6日、自民に申し入れた第3国輸出を巡る実務者協議に関し
「政府の決定に野党が関わることはない」
として、与党協議への影響を否定した。

次期戦闘機の共同開発、第三国輸出できなければ「実現が困難になる」 首相、見解示す
2024/3/5 18:39
https://www.sankei.com/article/20240305-SKYRKOUYS5J7BFFTNMLTPDQUVY/
岸田文雄首相は5日の参院予算委員会で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、日本から直接、第3国に輸出できなければ
「我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
との見解を示した。
第3国輸出が可能な英伊と同等の立場でなければ、搭載性能を巡る交渉で不利になるとし
「直接移転を行える仕組みを持つことが国益になる」
と訴えた。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
第3国輸出に慎重な公明は、国民理解が深まっていないとして首相に国会での説明を求めていた。
首相は公明の同意を早期に取り付けたい考えだ。
首相は次期戦闘機の開発に関し
「各国が同等の貢献を行うことを前提に自国が優先する性能の搭載を主張し合う」
と説明。
日本が重視するのは、レーダーで脅威の状況を把握するセンシング技術やステルス性、敵・味方の位置情報を通信で共有して組織的に戦うネットワーク技術などだ。
英伊は、機体の生産量を増やし、調達価格を抑えるため日本にも第3国輸出を求めている。
首相は
「要求性能を実現するためには、輸出などによる価格低減努力を含めて、十分な貢献を行う必要がある」
と強調した。
3カ国が共同開発に合意した令和4年12月当時、政府は第3国輸出を想定していなかった。
首相は
「当時は技術・資金面で十分な貢献をすることによって要求を通すことが可能だと考えていた」
と釈明した。
現行の防衛装備移転3原則の運用指針は、次期戦闘機の第3国輸出を認めていない。
政府は、2024年3月以降に共同開発の役割分担に関する交渉が本格化するとして、2024年2月末までに結論を出すよう与党に求めていたが、自公両党間で合意に至らず、協議を続けている。
公明の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、首相の説明について
「丁寧に分かり易く説明しようという姿勢で答弁していた」
と評価する一方、
「国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

公明・山口那津男代表、戦闘機の第三国輸出めぐる首相の答弁評価 「かなり丁寧」
2024/3/5 13:12
https://www.sankei.com/article/20240305-S5ECLQFLT5IIXA4UVDD5T4I5DY/
公明党の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出の必要性に言及した岸田文雄首相の国会答弁を評価した。
「かなり丁寧に、出来るだけ分かり易く説明をしようという姿勢で答弁をされていた」
と述べた。
岸田首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、公明の西田実仁参院議員の質問に対し
「(次期戦闘機の要求性能を満たすには)輸出などによる価格低減努力を含めて十分な貢献を行う必要がある」
と指摘。
その上で
「我が国から第3国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、価格低減の努力を行わないことになり、我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
と述べた。
山口代表は会見で
「首相の説明の内容について、我が党としても検討すると共に、国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

岸田首相が参院論戦で強気の答弁、旧民主党批判も 予算の年度内成立確実追い風
2024/3/4 21:02
https://www.sankei.com/article/20240304-5YVG7223EZJVXBHXQWYVEKEURY/
参院予算委員会で令和6年度予算案に関する実質審議が2024年3月4日始まり、岸田文雄首相と野党の論戦は参院に舞台を移した。
自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を巡る追及は続くものの、同予算の令和5年度内成立は確実になっている。
首相は旧民主党を皮肉る強気の答弁も見せ、
「高揚している」(閣僚経験者)
との指摘もある。
「マーケット関係者によるポジティブな評価を力強く思っている」
首相は2024年3月4日の参院予算委で、東京株式市場で日経平均株価が史上初めて4万円を超えたことを歓迎した。
「私の政権になってから、賃上げ、投資促進、科学技術イノベーションに特に力を入れてきた」
と誇った。
立憲民主党議員に対する反論も目立った。
辻元清美氏は次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出を巡る自民、公明両党の協議について
「武器輸出国にならないという国是のようなものを変える大きな問題だ」
と指摘。
これに対し、首相は
「平成23年、民主党政権時代に、殺傷兵器も含めて初めて包括的に当時の武器輸出3原則の例外化措置として、パートナー国からの第3国移転も容認された」
と反論した。
石橋通宏氏は自民議員ら32人の参院政治倫理審査会への出席を求めた。
首相は鳩山由紀夫元首相を念頭に
「御党の前身であった民主党の当時の党首が出席を拒否した経緯もある」
と皮肉った。
首相の強気の背景には、予算案の年度内成立が確実になったことがありそうだ。
難航した場合、更なる求心力低下が予想された他、予算成立と引き換えに退陣するとの見方も党内にあったからだ。
一方、蓮舫氏は、自民の茂木敏充幹事長らが資金の一部を使途の公開基準が厳格な政治資金規正法上の
「国会議員関係政治団体」
から公開基準が緩い
「その他の政治団体」
に移したことで、使途不明となり得る点を追及した。
首相は
「現行法の範囲で対応が行われている」
とした一方で、
「本人が丁寧に説明することが重要だ」
と述べた。
この答弁について自民ベテラン議員は
「突き放したように聞こえた」
「首相と茂木氏に隙間風がある」
と話した。

木原防衛相「早期に合意得ることが重要」 次期戦闘機の第三国輸出巡る与党協議
2024/3/1 11:31
https://www.sankei.com/article/20240301-4LYMDOEJQ5K4HP7UMCEKWI7LVU/
木原稔防衛相は2024年3月1日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を巡り、政府が求めていた2024年2月末の与党合意が見送られたことを受けて
「次期戦闘機の共同開発に影響を与えることがないよう、出来るだけ早期に最終的な合意を得ることが重要だ」
との認識を示した。
その上で、次期戦闘機を日本から直接第3国に輸出できるようにすることに対し、国民の理解を得るため
「必要性などを更に丁寧に、分かり易く説明をしていきたい」
と述べた。
政府は、2024年3月以降に次期戦闘機開発の役割分担に関する交渉が3カ国で本格化するとして、与党に対し第3国輸出の是非について2024年2月末までに結論を出すよう要請していたが、自民・公明両党の政調会長協議では合意に至らず、2024年3月以降に先送りした。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、昨年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

次期戦闘機の第三国輸出、月末までに合意できず 自公「距離縮まる」も3月以降に先送り
2024/2/28 18:31
https://www.sankei.com/article/20240228-EK3LXRLVNZKTNAILTJBLGPWIAU/
自民党の渡海紀三朗、公明党の高木陽介両政調会長は2024年2月28日、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を巡り国会内で協議した。
政府は2024年2月末までに輸出の是非について与党で結論を出すよう求めていたが、輸出解禁を目指す自民と慎重な公明とで合意には至らず、2024年3月以降に先送りした。
渡海、高木両氏は協議後、記者団に
「お互いの考え方などについてかなり距離は縮まってきた」
と語り、出来るだけ速やかに合意を目指す考えを示した。
ただ、合意の具体的な時期については明言を避けた。
協議では高木氏が、次期戦闘機の第3国輸出に対する国民理解を得るため、岸田文雄首相が今後開かれる参院予算委員会などで説明を尽くすよう求めた。
渡海氏は協議後、
「如何に国民に分かりやすく説明していくか、努力を更に続けていきたい」
と述べた。
政府が定める防衛装備移転3原則の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出することは認められていない。
自公両党の実務者は、次期戦闘機を念頭に第三国輸出を解禁する方向で協議していたが、公明幹部が難色を示し、議論が停滞した。
政府は、2024年3月以降に次期戦闘機開発の役割分担に関する交渉が3カ国で本格化するとして、与党に対し2024年2月末までに結論を出すよう要請していた。
英伊両国も日本の第3国輸出解禁を求めており、与党協議が更に長引けば、共同開発に影響を及ぼす恐れがある。

次期戦闘機の第三国輸出、2月末の与党合意は困難 公明が慎重姿勢崩さず
2024/2/27 19:12
https://www.sankei.com/article/20240227-76KLLW73JJLSTPX3CD2TEXBYEY/
次期戦闘機を念頭に置いた国際共同開発する防衛装備品の第3国への輸出解禁を巡る自民、公明両党の政調会長間協議で、政府側が期限としていた2024年2月末までの合意が難しい情勢となった。
両政調会長は2024年2月28日にも協議を行うが、公明側が慎重姿勢を崩しておらず、局面打開には尚時間が掛かる見通しだ。
公明が2024年2月27日に国会内で開いた定例役員会では防衛装備品が議題になったが、大きな進展はなかったと見られる。
山口那津男代表は役員会後の記者会見で、
「政府としてどうしたいのか、そこを見るしかない」
と従来の見解を繰り返した。
次期戦闘機は政府が英国、イタリアと共同開発を進めており、2024年3月から本格的な交渉に入る。
木原稔防衛相は同日の会見で
「与党合意を得るべく(解禁の)必要性を説明している」
「非常に重要な局面を迎えている」
と述べた。
両党の政調会長間協議は2024年2月21日に始まり、2024年2月末の合意を目指すことで一致していた。
しかし、開会中の通常国会は衆院政治倫理審査会の開催や2025年度予算案の衆院通過へ向けた日程が詰まっている。
公明の北側一雄副代表は2024年2月22日の会見で、
「(合意は)なかなか容易ではない」
との見方を示していた。
政府・自民側は次期戦闘機に限って解禁する方向を模索していたが、ある公明幹部は
「(『平和の党』を標榜する)うちがやすやすと態度を変えるわけにいかないのだろう」
と話す。

木原防衛相、戦闘機輸出の月内結論「重要局面」 与党協議見守る
2024/2/27 13:30
https://www.sankei.com/article/20240227-LK2LKILYBVOK3OGGBVKKZBSIN4/
木原稔防衛相は2024年2月27日の記者会見で、次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出を巡り、月内に与党協議に結論を出すのは困難との見方に関し
「非常に重要な局面を迎えている」
と述べ、協議の進展を見守る考えを示した。
一方、公明党の山口那津男代表は会見で
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
と指摘した。
政府は英国、イタリアとの次期戦闘機の共同開発に向けた協議が2024年3月以降に本格化するとして、与党に2024年2月末までに結論を出すよう要請。
自民、公明両党は先週、政調会長間で協議を始めたものの、折り合っていない。
木原氏は会見で
「2024年2月中が困難か否かを申し上げる段階ではない」
「与党の合意を得るべく、必要性を更に丁寧に説明していく」
と強調した。

日本のウクライナ支援は防護服など「非武器」に限定 厳しい安保環境も装備移転の議論停滞 
ウクライナ侵略から2年
2024/2/23 16:26
https://www.sankei.com/article/20240223-IYC63WX7ZVLVBPJTA3YOY5IJQI/
日本政府は、ロシアによる侵略を受けるウクライナへの支援として防弾チョッキや防護服、高機動車など殺傷能力のない防衛装備品を提供している。
殺傷能力のある武器の提供は防衛装備移転3原則の運用指針などで認められていないからだ。
欧米各国がミサイルや戦闘機などの支援を行う中、政府・自民党には防空ミサイルなどの提供を解禁すべきだとの意見もあるが、議論は進んでいない。
ロシアの侵略が始まった直後の2022年3月、政府は運用指針を改定し、ウクライナに防弾チョッキなどを提供できるようにした。
ウクライナ側は対戦車砲や防空ミサイルなどを求めていたが、指針が根拠とした自衛隊法は武器の提供を認めておらず、非殺傷装備にとどまった。
2023年12月にも運用指針を改定、他国のライセンスで国内生産する武器をライセンス元国以外の第3国に輸出できるようにした。
だが、戦闘が行われている国は対象外とした。
このため、欧米各国がウクライナに提供している155ミリ榴弾砲は英国企業のライセンスで日本国内でも製造しているが、輸出できていない。
そんな中、政府は米国企業のライセンスで生産している地対空誘導弾パトリオットを米国に輸出することを決めた。
ウクライナ支援などで不足する米国の在庫補充が目的で、
「玉突き」
でウクライナに防空ミサイルが渡り、側面支援になる可能性がある。
政府が2022年12月に策定した国家安全保障戦略で装備移転3原則と運用指針の見直しを掲げたのは、ウクライナなど被侵略国の支援が目的の1つだった。
日本周辺で中国が軍事活動を活発化させるなど安全保障環境は厳しさを増している。
ウクライナ同様、日本も有事に単独の防衛力で戦いを継続することは難しい。
他国への軍事支援は日本が同志国などから武器の提供を受ける基盤作りに繋がる。
2023年末の与党協議ではウクライナ支援を念頭に、防空ミサイルなどの武器輸出解禁も検討する見通しだった。
だが、次期戦闘機など国際共同開発品の第3国移転を巡って自民、公明両党間の溝が表面化し、議論の入り口にすら立てなかった。
木原稔防衛相は2024年2月22日の記者会見で、ロシアによる侵略が3年目に突入する中、
「弾薬の備蓄など継戦能力の重要性も指摘されている」
との認識を示した。
他国と防衛協力を深めるためにも輸出規制の更なる見直しが不可欠だ。

公明党・北側一雄副代表、戦闘機輸出の2月末結論に否定的 「容易ではない」
2024/2/22 14:29
https://www.sankei.com/article/20240222-VAMHBG4FTBL4FPH5YGJU4IEQUQ/
公明党の北側一雄副代表は2024年2月22日の記者会見で、次期戦闘機を念頭にした国際共同開発する防衛装備品の第3国への直接輸出について、政府が期限とする2024年2月末までに結論を得るのは
「なかなか容易ではない」
と否定的な見解を示した。
2024年2月21日に行われた自民、公明両党の政調会長間協議では2024年2月末を目指すことで一致していた。
北側氏は会見で
「来週は国会で色んな政治日程がある」
として、議論を詰めることは困難との見通しを述べた。
また、この問題について北側氏は衆院予算委員会では
「真正面から議論されていない」
と指摘。
与党側は来年度予算案の2024年度内自然成立期限である2024年3月2日までの衆院通過へ政治日程が詰まっていることから、
「参院に予算審議の場が移れば、参院予算委でしっかりと議論できるようにしたい」
との見通しも示した。

防衛相、次期戦闘機の輸出など国会でも説明 装備品の国際共同開発
2024/2/22 11:20
https://www.sankei.com/article/20240222-5ES3LAH6ANKVLPNIWU47XW3P24/
木原稔防衛相は2024年2月22日の記者会見で、次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出に関し、
「国民の理解が重要だ」
「政府の考えを、国会質疑を含めて適切に説明していきたい」
と強調した。
公明党の高木陽介政調会長が2024年2月21日の自民、公明両党の政調会長協議で、国民理解を得る必要性に言及していた。
木原氏は
「与党の指摘を踏まえ、必要性を丁寧に分かりやすく説明し、与党合意を得たい」
と述べた。

自公政調会長が21日に初協議 次期戦闘機など国際共同開発の防衛装備品の第三国輸出
2024/2/20 16:27
https://www.sankei.com/article/20240220-NLZSWM5XFJMQBNHAHLS2LIZZRQ/
次期戦闘機を含めた国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出の是非を巡り、自民、公明両党の政調会長は2024年2月21日に協議を始める。
公明の高木陽介政調会長が2024年2月20日、党会合で明らかにした。
英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を念頭に両党の実務者間で協議していたものの公明側が難色を示し、停滞が続いていた。

公明、次期戦闘機輸出巡り22日に党内議論 与党協議前進か
2024/2/19 21:55
https://www.sankei.com/article/20240219-ERKGGHJBHVK4HMZY3IQ6H4P6BY/
公明党は2024年2月22日にも、政府が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の直接輸出を念頭にした防衛装備品の輸出ルール見直しについて党内で議論の場を設ける。
複数の党関係者が明らかにした。
自民、公明両党の実務者協議では溝が埋まらず、岸田文雄首相が両党の政調間での協議への仕切り直しを提案する事態となっていた。
公明が党内議論を進めることで議論が前進する可能性がある。

公明・石井啓一幹事長「どんどん殺傷能力を持つ武器を輸出しないよう歯止め必要」
2024/2/16 13:01
https://www.sankei.com/article/20240216-WAWVWW5N4ZIXDBLFQB3XCYA3DE/
公明党の石井啓一幹事長は2024年2月16日の記者会見で、次期戦闘機を念頭にした国際共同開発品の直接輸出に関し
「仮に認めると初めて殺傷能力を持つ武器を本格的に輸出する」
「これが従来の防衛装備移転3原則を乗り越え、どんどん殺傷能力を持つ武器を輸出するようなことにならないよう歯止めが必要だ」
との認識を示した。
一方、政府が2024年2月末までとしていた結論を得る時期について
「そんな先までズルズル先送りするつもりはない」
「しっかり議論して国民の理解がなければいけない」
「プロセスを重視をしていく」
と話した。

公明・北側一雄副代表、戦闘機輸出「国会での議論当然」 国民の理解求める考え
2024/2/15 14:56
https://www.sankei.com/article/20240215-UJSNYADY4ZNP7FP6AP4AWNVJYI/
公明党の北側一雄副代表は2024年2月15日の記者会見で、次期戦闘機を念頭にした他国と共同開発する防衛装備品の直接輸出について、
「国会での論議も当然ある」
と述べ、与野党間の国会議論を通じて国民の理解を求めていく考えを示した。
北側氏は会見で
「当然、野党も意見を持っているので国会での論議も必要だ」
「国民から見える形で進める必要がある」
と話した。
共同開発品の直接輸出を巡っては自民、公明両党の実務者協議で議論されてきたが、公明幹部が慎重姿勢を崩さず、2023年末に結論が先送りされた。
局面打開のため、岸田文雄首相(自民総裁)が山口那津男代表との会談で新たに両党の政調会長間での協議を提案し、山口氏は了承した。

戦闘機輸出へルール変更を 英大使、日本に解禁要求
2024/2/13 21:26
https://www.sankei.com/article/20240213-AQETNX5ZPFPH7GJZJZSEAQLC7I/
英国のロングボトム駐日大使は2024年2月13日、日英伊が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、早期の輸出解禁に向けた取り組みを求めた。
輸出に意欲を示す英国、イタリアと足並みを揃えるよう、釘を刺した形だ。
東京都内で共同通信と単独会見した。
2024年3月に日英伊の共同企業体(JV)が発足し、開発に向けた動きは本格化するが、日本の現行制度は他国と共同開発する防衛装備品の第3国輸出を認めていない。
日本の対応は英国、イタリアの輸出計画にも影響する。
ロングボトム氏は、第3国輸出の容認は日本にとって
「新たな一歩だ」
と指摘。
与党協議が滞っている日本の現状に懸念を示し
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と述べた。(共同)

戦闘機輸出、自公政調間で検討へ 首相が公明に譲歩、議論仕切り直し
2024/2/13 16:08
https://www.sankei.com/article/20240213-CD5XTAPEUZLUXEQVVKRAFLHXKM/
岸田文雄首相(自民党総裁)は2024年2月13日、首相官邸で公明党の山口那津男代表と会談し、次期戦闘機を念頭に置いた国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出について、両党の政調会長間で新たに協議を開始する考えを伝えた。
会談後、山口氏が記者団に明らかにした。
首相はこれまで両党の実務者協議を継続するとしていたが、公明側が慎重姿勢を崩さず、仕切り直しを迫られた格好だ。
「(実務者協議より)もう少し広い立場で、政調を軸に検討してはどうか」
首相は2024年2月13日の会談でこう提案し、山口氏は応じる意向を伝えた。
山口氏は
「まず中身を議論し、進展に応じて国民の理解を得るにはどうしたらいいか検討していく」
と述べた。
防衛装備品の輸出ルール見直しをめぐっては自公両党が2023年4月から実務者協議を開始。
国際共同開発品の輸出は2023年7月の論点整理で、完成品を直接輸出できるようにすべきとの意見が
「大宗を占めた」
と明記した。
だが、複数の公明幹部らが
「国民に分かるように示すことが大切だ」(山口氏)
などと党内外の議論が不十分だと主張し、結論は先送りにされていた。
公明の頑なな態度からは、派閥の政治資金パーティー収入不記載事件で自民の体力が失われる中、政権内で存在感を強める思惑も透ける。
首相の提案は公明側への譲歩とも言え、ある公明議員は
「これで一歩前進だ」
と評価した。
ただ、政府は英国、イタリアと進める次期戦闘機の共同開発へ向けた協議が本格化する前の2024年2月末までに結論を得たい意向だったが、2024年2月13日の会談で期限は話題にならなかった。
焦りを募らせる自民内には
「連立解消」
に言及する議員もいる。
国防族議員は
「これでは首相のリーダーシップ不足という話になる」
「実務者協議に費やした時間は何だったんだ」
と呟いた。

英国のロングボトム駐日大使は2024年2月13日、日英伊が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、早期の輸出解禁に向けた取り組みを求めた。
東京都内で共同通信と単独会見した。

<主張>日伊首脳会談 外交安保で協力を深めよ  
2024/2/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240211-EV62MLQ6JJM3XEM2ZHD2XJJYPQ/
岸田文雄首相と来日したイタリアのメローニ首相が会談し、外交安全保障をはじめとする協力関係を深化させることで合意した。
イタリアは先進7カ国(G7)の一員で北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の主要国だ。
国内総生産(GDP)はEUで独仏に次ぐ3位の大国である。
イタリアがインド太平洋地域の安全保障への関心を高めていることを歓迎したい。
今年は空母打撃群を初めて日本に寄港させ、自衛隊と共同訓練を行う予定だ。
日本にとっては英国と共に次期戦闘機を共同開発する大切なパートナーと言える。
G7の2024年の議長国はイタリアで、2023年の議長国は日本だった。
メローニ氏は岸田首相に対し、
「バトンを受け取り、優れた功績を残せるよう努力したい」
と語った。
両首脳はイタリアで開催予定のG7サミットに向け、緊密に協力していくことで一致した。
ウクライナ侵攻や中東ガザ危機で収束の兆しがみえず、2024年11月には米大統領選を控えている。
どれ一つとっても安保情勢の激変を招きかねない。
米欧諸国の世論でウクライナへの
「支援疲れ」
が広がる中、G7各国の結束が試されている。
日伊の首脳がG7サミットに向け、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を発信したのは時宜に適っている。
両首脳は、中東、ウクライナ情勢に加えて、北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題や中国を含む東アジア情勢についても協議した。
中国は台湾併吞を目指し軍事的圧力を強めている。
中国は意に沿わない行動を取る外国に貿易や投資の面で圧力を掛けることを躊躇わない。
他国の主権や領土を侵害する中露両国や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国際ルールを無視する国を、価値観を共有するG7が抑止していかなければならない。
イタリアはG7で唯一、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
に参加していたが、メローニ政権になって離脱を表明した。
中国への厳しい安保認識を共有するイタリアが空母打撃群を日本に寄港させることは、強い抑止のメッセージになる。
次期戦闘機の共同開発を含め、世界の平和と安定に資する日伊の外交安保協力を力強く進めたい。

公明「平和の党」へ原点回帰図る 戦闘機輸出や憲法改正…中堅・若手には戸惑いも
2024/2/10 20:34
https://www.sankei.com/article/20240210-DHPOSDREVNPTNJQSXOGA7RNCNY/
結党60周年を迎えた公明党が、党勢拡大に向けて
「原点回帰」
を図っている。
「平和の党」
に象徴される党のカラーを鮮明に示すことで、次期衆院選に向けて組織を引き締めたい考えだ。
ただ、政府が英国、イタリアと共同開発を進める次期戦闘機の直接輸出解禁を巡る議論や、憲法改正などの主要課題に臨む党幹部の姿勢は、少なからぬ中堅・若手議員には硬直的と映っているようだ。
公明の山口那津男代表は2024年2月10日、国会議員と地方組織幹部を集めた全国県代表協議会に臨み、自民党派閥パーティー収入不記載事件を念頭に党の存在感をアピールした。
「公明は腐敗政治に厳しくメスを入れ、時に自民を説き伏せてきた」
防衛装備品輸出ルール見直しを巡っても、公明が自民を
「説き伏せてきた」
局面は少なくない。
両党は2023年4月に実務者協議に着手し、2023年7月にまとめた論点整理には、完成品を共同開発国以外に直接輸出すべきだとの意見が
「大宗を占めた」
と明記した。
だが、2023年11月に公明幹部らが反発し、結論は先送りにされた。
岸田文雄首相は2024年2月5日の衆院予算委員会で、共同開発する防衛装備品の第3国輸出について
「国益に適う」
と理解を求めたが、山口氏は2024年2月6日の記者会見で
「なぜ変更の必要があるのか」
と公然と反論した。
強気に出る背景には、不記載事件の影響で自民が弱り目だという状況もある。
自民の
「党是」
である憲法改正にも、山口氏は
「優先課題を差し置いて憲法に力を注ぐ状況ではない」
と慎重だ。
公明は、党勢の維持・拡大という観点からも党のカラーを強く打ち出す必要に迫られている。
支持層の高齢化が進む中、2023年11月には党創立者である池田大作創価学会名誉会長が死去した。
精神的支柱の喪失が活動の鈍化を招くことを避けるために、立党精神への回帰を図ることは必然とも言える。
ただ、複数の中堅・若手議員が、執行部が掲げる方向性に違和感を抱いていることも事実だ。
ある若手は、戦闘機輸出に関し
「幹部が否定するうちは党内で議論しても結論は出ている」
「多くの議員は理解しているのだが…」
と戸惑いを口にした。

自民外交部会、日英伊の次期戦闘機共同開発管理を担う国際機関設置の条約を了承
2024/2/8 12:57
https://www.sankei.com/article/20240208-G2NPTTNHJJO33PXCHX74GEUCEM/
自民党外交部会などは2024年2月8日の会合で、日本と英国、イタリアの3カ国が次期戦闘機の共同開発管理を担う国際機関を設置する条約を了承した。
藤井比早之外交部会長が明らかにした。
木原稔防衛相と英国、イタリア両国の国防相が2023年12月に条約に署名しており、政府は2024年2月下旬にも国会に提出する方針。
日本の現行制度は、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出を認めていないが、条約には開発成功のため
「輸出の可能性が重要だと認識」
との文言がある。
公明党は第三国輸出解禁に慎重な姿勢を強めている。
自民の2024年2月8日の会合では公明との輸出解禁の早期合意を求める意見が相次いだ。

公明山口代表、戦闘機輸出「なぜ政策変更するのか、議論尽くされていない」首相答弁を批判
2024/2/6 14:35
https://www.sankei.com/article/20240206-M23ZDJZ5PZOQFHT6VQZALSGSOI/
公明党の山口那津男代表は2024年2月6日の記者会見で、防衛装備品の輸出ルール見直しで国際共同開発した完成品の第3国への直接移転に関し、
「国益に適う」
とした岸田文雄首相の発言について
「(重要な変更が)簡単に乗せられている」
と批判した。
首相は2024年2月5日の衆院予算委員会で、政府が英国、イタリアと共同開発を進める次期戦闘機を日本から直接輸出することについて、
「第3国移転を推進することが共同開発を主導し、円滑かつ効率的に進めていく上で重要」
と答弁。
「完成品の第3国移転を含め、国際共同開発生産に幅広く、円滑に取り組むことが国益に適う」
と明言した。
しかし、山口氏は、首相が、これまで前提でなかった戦闘機の直接輸出について
「含め」
という言葉で触れたことを批判した上で、
「重要な政策変更だ」
「なぜ変更する必要があるのか十分に議論が尽くされていない」
と述べた。

日伊首脳会談 G7プーリアサミットへ連携確認 首相「協力惜しまず」 戦闘機開発も一致
2024/2/5 22:55
https://www.sankei.com/article/20240205-ZHGIGT2KERMZBKZYYWDPXEFNNM/
岸田文雄首相は2024年2月5日、官邸でイタリアのメローニ首相と会談し、2024年6月にイタリア南部のプーリア州で開催される先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向けた連携を確認した。
また、両首脳は日英伊3カ国による次期戦闘機の共同開発の推進でも一致し、2024年3月に予定する外務・防衛当局間の協議で安全保障分野の協力を更に加速させる方針だ。
会談は2023年、G7の議長を務めた岸田首相から2024年の議長のメローニ氏への引き継ぎのために行った。
首相は会談後の共同記者発表で、
「2024年のプーリアサミットの成功に向けて日本はイタリアへの協力を惜しまない」
と全面的に協力する姿勢を示した。
会談後の夕食会では、覇権主義的な動きを強める中国や弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮の動向、ロシアによるウクライナ侵略についての認識を擦り合わせた。
また、パレスチナ自治区ガザの人道状況の改善に向けて連携していくことでも一致。
生成人工知能(AI)の国際ルールの枠組み
「広島AIプロセス」
を踏まえ、安全安心で信頼できるAIの実現に向け、G7が主導していくことを確認した。
次期戦闘機の共同開発については第3国輸出規制の緩和に公明党が慎重な態度を崩していない。
首相は2024年2月5日の衆院予算委員会で
「与党で結論を得る時期として2024年2月末を示している」
と述べ、合意を急ぐ考えを示した。

イタリアの日本シフト後押し 岸田・メローニ首相、良好な関係も軸に 対中認識を共有
2024/2/5 21:17
https://www.sankei.com/article/20240205-BF3SW52Q6FKJZAMULHECOCCZO4/
岸田文雄首相はイタリアのメローニ首相との首脳会談で、両国関係の一層の緊密化を図った。
イタリアは2023年12月、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
からの離脱を決めた他、日英と3カ国で次期戦闘機の共同開発にも参画し、対日シフトに舵を切っている。
岸田首相とメローニ氏は先進7カ国(G7)首脳の中でも波長が合うとされていたが、会談とその後の夕食会で個人的な信頼関係を更に深めた形だ。
「メローニは凄い。40代で首相にまでなってしまうんだから」
首相は47歳のメローニ氏について周囲に度々こう語り、政治家としての力量を高く評価してきた。
個人的にも親密な関係を築いている。
メローニ氏は外遊の際、幼い娘をできる限り同伴させるが、首相は2023年5月のG7広島サミットの際、まな娘へのプレゼントとして人気キャラクター・ハローキティのぬいぐるみを贈呈した。
メローニ氏は首相の気遣いに感謝したという。
メローニ氏が党首として率いる
「イタリアの同胞」

「極右」
とも位置付けられ、2022(令和4)年の首相就任時は日本政府にも警戒感が広がった。
だが、メローニ氏は就任後、ロシアによるウクライナ侵略への対応で欧米に歩調を合わせるなど、協調外交を展開し、G7諸国などを安堵させた経緯がある。
厳しい対中認識を共有できるパートナーである点も大きい。
G7内にはマクロン仏大統領のように、対中関係に重きを置く首脳もいるのが実情だ。
だが、メローニ氏はかつて首相に
「中国と対峙することはG7の義務だ」
とまで語ったという。
G7で唯一参加していた一帯一路からの離脱も決め、中国から距離を置く姿勢を鮮明にしている。
中国が
「祖国統一」
を掲げて台湾への軍事的圧力を強める中、メローニ氏は首相就任前から台湾支持を明言し、欧州連合(EU)による対中圧力の強化を訴えてきた。
日本の危機に直結する台湾海峡有事を防ぐ国際世論の形成のためにも、日伊の関係強化は重要な要素となる。

岸田首相「平和国家の理念に反しない」 次期戦闘機の第三国輸出で説明
2024/2/5 12:52
https://www.sankei.com/article/20240205-VJCMPIPGWRJYNKZZR62DGZZ2YU/
岸田文雄首相は2024年2月5日の衆院予算委員会で、日英伊3カ国で共同開発する次期戦闘機を日本から共同開発国以外の第3国に直接輸出できるようにすることについて
「個別案件ごとに移転先を厳格に審査し、移転後の適正管理を確保する」
「平和国家としての基本理念に反するものではない」
と説明した。
自民党の長島昭久氏の質問に答えた。
首相は、調達コスト低下の観点から
「第3国移転を推進することが共同開発を主導し、円滑かつ効率的に進めていく上で重要だ」
との認識を示した。
その上で
「政府としても与党の合意を得るべく丁寧な説明を尽くしていかなければならない」
と強調した。
国際共同開発品の第3国輸出解禁を巡って政府は、3カ国による次期戦闘機開発の協議が2024年3月以降本格化するのを踏まえ、与党に対し2024年2月末までに結論を出すよう要請しているが、公明党が慎重な立場を崩さず、与党協議は停滞している。
一方、サイバー攻撃を未然に防ぐため相手システムへ侵入する
「能動的サイバー防御」
を可能とする法案に関しては
「可能な限り早期に提出できるよう検討を加速している」
と述べるにとどめ、今国会に提出するかどうかは言及を避けた。

美しき勁き国へ
櫻井よしこ 派閥解散より連立解消
2024/2/5 8:00
https://www.sankei.com/article/20240205-RWYOM7OFDJJX3A66MF6HQI7ETQ/
岸田自民党は、なぜここまで世論に阿るのか。
検察庁が100人態勢で捜査し区切りをつけた政治資金不記載問題を自民党幹部が独自に調べた。
この週末を含め、安倍派や二階派などの主たる政治家への聴取を小渕優子氏らが行ったそうだが、悪い冗談であろう。
法と証拠に基づく検察官による捜査以上の何が、政治家にできると考えたのか。
正気を疑う。
宰相たる者は正気を疑われても、動揺する姿も見せてはなるまい。
ワイドショーや朝日新聞が政治資金不記載問題を裏金問題としてはやし立てる中、岸田首相は2024年1月18日午後7時過ぎ、官邸で
「派閥解散を検討」
と語った。
2024年1月18日の朝日朝刊1面トップ記事が岸田派元会計責任者を
「立件へ」
と報じたことに反応したのは明らかだった。
決定の遅さで知られる岸田首相が電光石火、派閥解消を言明し、流れを作った。
2024年1月26日の
「言論テレビ」
で政治ジャーナリストの石橋文登氏が安倍晋三元首相の鋭い解説を披露した。
「岸田さんは決断できない人に見えるが、何かの拍子で素早く動く」
「それは恐怖を感じた時だ」
「彼の決断力の源泉は恐怖心なんだ」
急転直下の派閥解消論は党や日本の国益を考えた結果というより、岸田首相の自己保身から生まれたと見てよいのだろう。
派閥なき政治勢力としての自民党の行く手には紆余曲折が予想される。
それでも党が複数の政策立案集団を擁し、政策実現で汗をかくのは大いに結構だ。
悪習は破られ、政策集団として成長すれば自民党は間違いなく再生するだろう。
その結果、日本本来の勁さが発揮され、我が国は国際社会の秩序作りに貢献する国となり存在感も増すだろう。
その時、日本国の行くべき道を指し示す知的、戦略的リーダーシップを発揮することが岸田首相には期待される。
周囲を固める官僚の助言に従うだけでは、その役割は到底果たせない。
政治家だからこそ、宰相だからこそ出来ることの最たるものが国の形の根本を成す憲法の改正である。
岸田首相は2024年の年頭所感と2024年1月30日の施政方針演説で、憲法改正言及した。
改憲にかける思いが本物であっても信じ切れない気持ちが残る。
「自分の(自民党総裁としての)任期中に」
と言うが、それは2024年9月いっぱいだ。
現時点では具体的条文案を国会に提出済みでなければ日程上、難しく、目標達成に必要な段取りが欠落している。
皇位継承の安定化に関しても同様である。
岸田首相の言葉が上滑りし、信頼に欠けるのは実に残念だ。
大目標を語ってもそこに至る道筋が示されないために、空虚に響く岸田文雄首相の言葉に真実性を持たせ、疑念を晴らす道がある。
公明党との関係を見直すことだ。
安倍晋三元首相が如何にして政策を実現していたかを改めて見てみたい。
安倍氏は決して派閥人間ではなく、政策の人だった。
安倍派の枠を突き抜けた派閥横断の政策集団は、新たな国家安全保障戦略、デフレ脱却のためのアベノミクスを生み出し、日本の活力を増強。
世界における日本の地位を引き上げた。
そんな安倍氏の前に立ち塞がったのが連立相手の公明党だった。
安倍氏はある意味、世論の高い支持と選挙に連勝した力を示して公明党との協力を得た。
自民党は政策集団として生まれ変わると宣言した岸田首相にとって、公明党は安倍氏にとってよりずっと深刻な存在となるはずだ。
公明党は時に反自民と言ってよい体質を見せる。
現在も岸田政権の政策推進を妨げている。
岸田首相が2024年に入って2度、憲法改正に言及したことは既に述べた。
それに対して公明党の山口那津男代表が、即、反論した。
能登半島地震などを念頭に先送りできない課題を差し置いて憲法改正に力を注ぐべきではないとして、岸田首相の国会演説を事実上否定した。
日本周辺で高まる一方の中国、ロシア、北朝鮮の脅威を見れば、我が国が1日も早く憲法を改正して自衛隊を
「普通の国の軍隊」
にしなければならないのは自明の理だ。
ウクライナ侵略戦争が示すように、国と国民を守る最後の手段は力である。
自衛隊を正規軍に位置付け、侵略を受けた場合、その力を最大限に発揮して防衛できるようにしなければならない。
憲法改正はそのための第一歩だが、公明党代表は後でよいと言う。
ロシアの侵略を見過ごさないために、軍事を含めてウクライナに出来る限りの支援をすることは、覇権主義的な中国への牽制にもなり、我が国の国益に資する。
しかし、今の日本は憲法の制約により武器装備面でウクライナを支援できない。
また、日英伊3カ国の共同開発による次期戦闘機の輸出も壁にぶつかっている。
公明党の反対が主たる理由だ。
国家の在り方、教育や国防に関して自公間に関して深い溝がある。
自民党が派閥解消で政策をこれまで以上に重視していくのならば公明党との連立解消が重要な鍵となる。
派閥解消宣言を岸田首相の保身の域を遥かに超えて日本全体の活性化に繋げるには、自公連立を解消した上で、政策を軸にした新たな両党の協力関係を築いていくべきだろう。
政治情勢が流動的な今こそ、議論開始の好機である。
派閥解消の先頭に立った岸田首相には、政策集団としての自民党の立て直しを確実にする責任がある。
繰り返しなるが、自公連立を解消し、政策毎の協力関係の構築を目指すことは、何よりも両党の支持者にとって心の晴れる道ともなろう。

<正論>自民党は国家再生の原点に返れ 
同志社大学特別客員教授 笹川平和財団常務理事・兼原信克
2024/2/5 8:00
https://www.sankei.com/article/20240205-L7BFIRJZPROPVKHSJ2LIXOG2WA/
岸田文雄政権が国家安保戦略を策定して1年が経った。
岸田首相は戦後安全保障政策の大転換を成し遂げた。
防衛力をGDP1%枠に縛り付け
「それで負けたら仕方がない」
という、三木武夫政権以来の無責任な基盤的防衛力構想が完全に葬り去られた。
■安保戦略に停滞許されず
巨大化した国力を背景に、アジアの現状を一方的に変更し、尖閣奪取を窺い台湾の武力併合と共産化を狙う中国に対して、防衛費を倍増し日米同盟を活性化し、インド太平洋地域の友邦を募り、日米豪印(クアッド)や日米韓の連携を強化し、地域の平和と安定のためにリーダーシップを取ろうと呼び掛けた。
岸田政権の戦略は、内外から高い評価を受けた。
その肉付けが進んでいる。
国家と国民の安全は、政府の1丁目1番地の仕事である。
国家安保戦略の実現に停滞は許されない。
厳しい安全保障環境を考えれば、一刻の猶予も許されない。
鳴り物入りで始まった反撃力の整備は着実に進んでいる。
「専守防衛」
と言えば聞こえはよいが、自国を焦土とし、国民の命を盾として戦う戦法は、愚かな戦法である。
ウクライナをみれば、核戦争へのエスカレーションを危惧するバイデン米大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領にロシア本土への反撃を許さない。
プーチン露大統領は、聖域化されたロシア領土を利用してウクライナを思う存分に蹂躙している。
敵の策源地を叩かなければ、こちらが降伏するまで国民の殺戮と国土の破壊が繰り返されるのである。
反撃力とは、自衛権行使そのものに他ならない。
政府は、国産の12式地対艦誘導弾能力向上型が登場するまでの次善策として、米国製トマホーク400発の導入を決定した。
最新型の
「ブロック5」
は生産が追い付かないために、
「ブロック4」
を交ぜて購入することで取得開始時期を1年前倒しした。
2025年度から部隊に配備が始まる。
本格的な反撃力がようやく形を整えつつある。
■能動的サイバー防御の課題
しかし、もう1つの目玉だった能動的サイバー防衛には全く進捗がない。
政府の意志が感じられない。
有事の際のサイバー攻撃は言うに及ばず、平時からの情報窃取、ランサムウエアを用いた身代金要求、AIを駆使した認知戦(宣伝戦)と、サイバー空間を悪用する例は枚挙に暇がない。
20世紀末に人間が作り出したサイバー空間は地球的規模で広がり、3次元の物理空間を吞み込んだ。
サイバー空間は、人類に大きな飛躍の可能性を与えると同時に、底知れない闇をも開いた。
距離と時間がない闇空間を、外国の軍諜報部や情報機関、あるいは犯罪者が我が物顔で歩き回る。
各国政府は、サイバー空間の安全を守るために厳しい監視体制を敷き始めた。
日本もまた自衛隊、政府、重要インフラ、更には国民を守るために首相官邸にサイバー局を置き、サイバー空間全体を監視するデータセンターを設置することが必須である。
またホワイトハッカーを大勢雇用して大規模なサイバー軍を立ち上げ、敵のサイバー空間に逆に侵入できるようにせねばならない。
それが能動的サイバー防衛である。
この議論をすると、必ず出てくるのが通信の自由を規定した憲法21条である。
55年体制下では、憲法21条は、憲法9条と並ぶイデオロギー問題であった。
東側に軸足を差し込んだ左派陣営が、東側スパイの摘発に繫がるスパイ防止法に反対し、特定秘密法に反対し、同時に、政府による通信の管理を極度に警戒したからである。
しかし、冷戦が終わって既に30年である。
個人の通信の自由を守りつつサイバー空間の安全を守ることは当然である。
それが現実に世界中で実行されていることである。
■岸田首相の英断を期待する
冷戦下のように左派の反発を恐れていては、国家の安寧は実現できない。
保守本流の生みの親である吉田茂元首相は、左派陣営の猛反対を押し切ってサンフランシスコ講和条約を締結した。
そしてたった1人で日米同盟に署名した。
軽武装を目指したのは、敗戦で破壊され尽くした日本の復活のためであった。
日本という国家の再生こそが吉田の本意であり、保守本流の原点であるはずである。
それがいつの間にか、社会党と国会対策で慣れあい、安全保障を米国に委ね、経済成長の果実をばら撒くだけが保守であるかのような歪んだ意識が生まれた。
何よりも政局の安定を優先するようになった。
特に憲法が絡む安全保障問題ではその傾向が強かった。
安倍晋三元首相は、新しい時代を開くため、正面から憲法9条の解釈変更に挑んだ。
集団的自衛権を巡る憲法解釈を大胆に変更し、幾度も選挙に打って出て国民の支持を勝ち得た。
憲法21条問題で逃げ回っていては、とても保守本流の看板は掲げられまい。
長期政権化した内閣の支持率は低迷しているが、政治と金を巡る混乱と派閥の解消で、むしろ岸田首相の党内権力は大きくなった。
保守本流の嫡子である岸田氏の英断を期待したい。 

自民、防衛装備移転の議論停滞に不満 公明党との連立解消論も噴出
2024/1/31 19:45
https://www.sankei.com/article/20240131-A3B3P7PKQJPSXE3A3X3LJ2GNZQ/
防衛装備品の輸出ルール緩和を巡り自民、公明両党の溝が深まっている。
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を日本から直接第三国へ輸出可能とするため、2024年年明け早々にも自公の実務者協議を再開させる予定だったが、未だ開催の目処が立っていない。
公明幹部が慎重姿勢を崩さず、自民内には不満が溜まっている。
「国益のため連立を解消してでも進めなければならない」
「岸田文雄首相が(公明の)山口那津男代表と直接話し合うべきだ」。
自民が2024年1月31日に開いた党会合では出席議員から自公間の議論停滞に憤りの声が相次いだ。
自公両党は2023年12月、外国ライセンスで生産する装備品などの輸出規制見直しを政府に提言。
政府は防衛装備移転3原則の運用指針を改定し、輸出規制を緩和した。
一方、国際共同開発品の第3国輸出に関しては殺傷兵器の輸出に慎重な公明が容認せず、結論を持ち越した。
首相は2023年末、実務者協議座長の小野寺五典元防衛相らに対し、2024年年明け早々に協議を再開するよう指示。
政府は日英伊3カ国による次期戦闘機開発の交渉本格化を見据え、2024年2月末までに結論を出すよう要請した。
自民側は2024年1月上旬にも協議を再開させたい考えだったが、公明の慎重姿勢は変わらず、幹部らは態度を硬化させた。
北側一雄副代表は2024年1月31日の記者会見で
「今の状況では(2024年2月末までに)結論が出るとは思っていない」
と重ねて強調した。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
しびれを切らす自民は、党内の不満を吸い上げる目的で2024年1月31日の会合を開いた。
今後、小野寺氏が首相官邸を訪れ、部会で出た意見を首相に直接伝える機会を設けることを検討している。
自民内には、事態打開には首相自らが動くしかないとの意見が根強い。
自民関係者は
「実務者同士で議論することはもうない」
ただ、自民も派閥パーティー収入不記載事件によって激震が走り、首相の党内基盤も揺らぐ。
首相が防衛装備移転の推進にどこまで注力できるかは不透明な状況だ。
与党実務者協議の関係者はこう呟く。
「公明には完全に足元を見られている」

主張
次期戦闘機の開発 第三国への輸出解禁せよ
2024/1/22 5:00
https://www.sankei.com/article/20240122-NZIDVTD2PJPKFINLI723YKHDRI/
次期戦闘機の共同開発を巡り、日英伊3カ国が開発の司令塔となる機関を設立する条約を結んだ。
条約は承認のため2024年1月26日召集予定の通常国会に提出される。
日本が同盟国米国以外の同志国と協力して主要装備品を開発するのは初めてだ。
航空自衛隊のF2戦闘機の後継で、2035(令和17)年の配備開始を目指している。
日英伊政府の国際機関は本部を英国に置き、2024(令和)6年度中に発足させる。
初代トップは日本人が就任する。
日英伊の共同企業体(JV)も結成され、トップにはイタリア人が就く。
次期戦闘機の共同開発は日本防衛にとって極めて重要だ。
英伊両国は北大西洋条約機構(NATO)の主要構成国だ。
次期戦闘機は英伊に加え、他のNATO諸国の空軍機にも採用される可能性がある。
製造や能力向上に日本が関わる戦闘機が、世界最大の軍事同盟であるNATOの主要装備になれば、日・NATOの安全保障関係は格段に深まる。
日本の抑止力、外交力を強化する。
開発には、部品調達を含めれば、日本の1000社以上が関わる見通しだ。
専門人材を育て、技術革新や国内の防衛産業の底上げで、日本の経済力の向上にも繋げたい。
条約は次期戦闘機の第3国への輸出の可能性が重要だと記した。
英伊は第三国輸出を予定している。
開発に数兆円の費用がかかるため、輸出でコスト低減を図る狙いがある。
輸出先国との安保関係を堅固にするメリットも大きい。
一方、日本は自ら、第3国輸出の道を閉ざしている。
与党協議で
「公明党」
が輸出緩和にブレーキを掛けているからだ。
このままでは日本は開発の主導権を握れず、国益を損なう。
条約署名後の会見でシャップス英国防相は
「欧州やインド太平洋のリスクは明白だ」
「世界での日本の立ち位置を考えると、見直す時期が来ている」
と述べ、第3国輸出に足踏みする日本に苦言を呈した。
政府は与党に対し、国際共同開発した装備品の第3国輸出緩和について2024年2月末までに結論を出すよう求めた。
友好国への主要装備の輸出は仲間の国を増やし、望ましい安保環境の創出に寄与する。
「公明党」
は現実的な平和主義に転じ、輸出緩和に同意すべきである。

木原稔防衛相、公明への説明「理解を得られるよう調整進める」 次期戦闘機輸出
2024/1/19 17:17
https://www.sankei.com/article/20240119-XQNTQEOK25PBRJLSB4ZEDFVTSI/
木原稔防衛相は2024年1月19日の記者会見で、次期戦闘機など国際共同開発する装備品の第3国輸出に慎重な公明党に説明を尽くす考えを表明した。
山口那津男代表ら幹部から、説明不足との苦言や早急な議論を戒める発言が相次いでいる状況を踏まえ
「理解を得られるよう、調整を進める」
と述べた。
木原氏は次期戦闘機について
「製造機数が多いほど、1機当たりの単価は下がる」
と指摘し、共同開発による開発費低減の利点にも言及。
輸出の是非に関し、与党が2024年2月末までに結論を出せるよう丁寧に調整すると説明した。

公明幹部、期限設定を否定 次期戦闘機輸出の与党協議
2024/1/18 17:00
https://www.sankei.com/article/20240118-L5FS45DKP5M3NKBSBOTAJESXYA/
公明党の北側一雄副代表は2024年1月18日の記者会見で、次期戦闘機など国際共同開発する装備品の第3国輸出の可否を巡り、与党協議の期限設定に否定的な考えを示した。
政府は与党に2024年2月末までに結論を出すよう求めているが、北側氏は
「時期ありきではない」
「2024年2月末に結論を出すということではない」
と述べた。
次期戦闘機について
「殺傷能力のある、先端技術を入れた武器であることは明らかだ」
と指摘。
第3国輸出に関し
「装備移転の原則に大きな変容をもたらすテーマだ」
「慎重に丁寧に議論していかなければならない」
と語った。

公明・山口代表、次期戦闘機輸出で苦言「政府説明がない」
2024/1/16 17:39
https://www.sankei.com/article/20240116-ZMCBXNTZXRKPJFOZ37RDFFWUSI/
公明党の山口那津男代表は2024年1月16日の記者会見で、次期戦闘機など国際共同開発する装備品の第3国輸出を巡る政府の姿勢に苦言を呈した。
「殺傷能力を持つ兵器を輸出しないのが我が国の基本的な進め方だった」
「政府がなぜ変えるのか、説明がほとんどない」
と述べた。
英国、イタリア両国と進める次期戦闘機の共同開発は、日米同盟の枠組みとは全く異なると指摘。
「変化に対する取り組みを、もっと掘り下げて考える必要がある」
と問題提起した。
政府は与党に対し、2024年2月末までに輸出の是非に関する結論を出すよう求めている。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/544.html#c78

[政治・選挙・NHK293] JAL123便ボイスレコーダー等開示請求事件(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
6. 秘密のアッコちゃん[183] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月07日 19:36:05 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[296]
<■378行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
志賀原発 能登半島地震の被害箇所 初公開 一部復旧めど立たず
2024年3月7日 19時23分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240307/k10014382081000.html
能登半島地震で変圧器などが壊れる被害を受けた石川県志賀町にある志賀原子力発電所が地震の発生以降初めて報道関係者に公開されました。
志賀原発では能登半島地震の際、1号機の原子炉建屋の地下2階で震度5強相当の揺れを観測しました。
北陸電力は2024年3月7日、地震の発生以降初めて被害を受けた設備などを報道関係者に公開しました。
■2号機の変圧器
このうち、外部から電気を受ける際に使う2号機の変圧器は、配管などが壊れておよそ1万9800リットルの油が漏れ出し、一部が海に流出したとみられています。
故障の様子などは既に確認できなくなっていましたが、この影響で合わせて3系統5回線ある送電線のうち、1系統2回線が今も使えなくなっています。
北陸電力は補修を進めていますが、更に詳しい調査を行うため、今のところ復旧の目処は立っていないということです。
ただ、別の系統や非常用電源も確保しているため、使用済み核燃料を保管するプールの冷却など安全上重要な設備の電源は確保されているとしています。
■1号機の変圧器
また、同じく地震で壊れた1号機の変圧器も公開され、北陸電力の担当者が2024年2月に仮復旧したことなどを説明していました。
■非常用ディーゼル発電機
志賀原発を巡っては、能登半島地震の後も、合わせて6台ある非常用ディーゼル発電機のうち1台が試運転中に自動停止するなどトラブルが相次いでいます。
北陸電力の中田睦洋原子力部長は、
「初動対応では情報が錯そうする中、情報発信が二転三転し大きな課題を残した」
「課題の洗い出しと訓練を重ね、対応の向上に努めたい」
と述べました。
志賀原発は1号機、2号機共に2011年から運転を停止していて、このうち2号機については、再稼働の前提となる審査が行われていますが、原子力規制委員会は、今回の地震のメカニズムや周辺の断層の状況など新たな知見を反映させる方針で、審査は更に年単位で長期化する見通しです。

能登半島大地震 悪意に満ち満ちた志賀原発報道
Hanada2024年4月号 ブロガー 藤原かずえ
■安全が確保された志賀原発
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震は、能登半島北岸の延長約150kmに渡って分布する逆断層型の断層帯が連動したものであり、当該地域において1000年に1度規模の歪エネルギーが解放されたとされる大規模地震です。
断層帯から約30km南に位置して、震度7の揺れを観測した石川県志賀町富来地区における地震波の最大加速度は2828ガルであり、東日本大震災で震度7の揺れを観測した宮城県栗原市の2933ガルに相当する強震であったと言えます。
同じ志賀町に位置している北陸電力・志賀原子力発電所(以下、志賀原発)では、1号機原子炉建屋地下2階で、震度5強、加速度399.3ガルの地盤の揺れが観測されました。
富来地区と比較して志賀原発の揺れが極端に小さいのは、志賀町富来地区が地震動を増幅する
「土質地盤」
を基礎としているのに対し、志賀原発は地震動が増幅されることのない
「堅硬緻密な岩盤」
を直接基礎としているためです。
紛れもない事実として、志賀原発では、
【原発の安全性(止める、冷やす、閉じ込める)】
に影響を与える地震被害は一切発生しませんでした。
まさにこの事は、原発の安全規制に基づく耐震設計が、大規模地震に対して有効に機能したことを示す重要な証左と言えます。
もちろん、志賀原発においても、地震による被害が全く発生しなかったわけではありません。
原発の安全性に直接影響を与えない施設において、想定済みの許容可能な被害がいくつか発生しました。
北陸電力は地震発生直後から被害の調査を開始し、その結果を速報で逐次発表しています。
ここで、極めて理不尽なことに、一部マスメディアは、この想定済みの許容可能な被害を不相応に問題視し、あたかも原発の安全性に問題があったかのように、一般市民の不安を煽りかねない反原発キャンペーンを展開しています。
もちろん、大規模地震の発生時に、震源近くに位置する重要な社会基盤である原発の被災状況を詳細に報じることはマスメディアの重要なミッションです。
しかしながら、その被災の内容を正当に評価することなく、必ずしも原発の仕組みに精通していない一般市民に対して不相応にセンセーショナルな見出しを付けて不安を煽る行為は、情報の非対称性を悪用した【モラル・ハザードmoral hazard】に他なりません。
本稿におては、その典型的な例をいくつか挙げてみたいと思います。
■原発のモラル・ハザードを指摘する前に、緊急時における原子力発電の安全性確保の基本を説明しておきます。
原子力発電は、原子炉内のウランの核分裂反応で発生する熱によって、蒸気を発生させることでタービンを回す発電方式です。
緊急時における安全性は
「止める、冷やす、閉じ込める」
という3つのプロセスによって確保されます。
まず、
「止める」
に当たっては、原子炉のウラン燃料の間に制御棒を差し込むことによって、核分裂反応を止めます。
次に、
「冷やす」
に当たっては、電動ポンプで大量の水を循環させることによって原子炉および使用済み燃料貯蔵プールの水を冷やします。
最後に、
「閉じ込める」
に当たっては、健全な圧力容器および格納容器によって放射性物質を隔離します。
今回、志賀原発では、1号機(BWR=沸騰水型軽水炉)・2号機(改良型BWR=改良型沸騰水型軽水炉:新規制基準適合性の審査中)共に停止状態にあり、原子炉に燃料が装填されていなかったため、原子炉の
「安全な状態」
は確保されていました。
また、使用済み燃料貯蔵プールの冷却も順調に継続しています。
加えて、重要な事実は、
「止める、冷やす、閉じ込める」
というプロセスに影響を与える施設への被害が発生していないため、
「稼働時の安全性」
も完全に確保されていたということです。
ところで、原発の敷地内には、発電施設など原発の安全性に影響を与えない施設がいくつも存在します。
誰でも分かる同語反復ですが、原発の安全性に影響を与えない施設が故障しても、原発の安全性には影響を与えません。
ただ、一般市民は、原発の安全性に対してどの施設が影響を与えてどの施設が影響を与えないか、よく知っているわけではありません。
なぜなら、マスメディアがこの事をほとんど報じないからです。
原発内の施設は、安全性に及ぼす耐震設計上の重要度によって次のように分類されています。

★Sクラス施設
「止める、冷やす、閉じ込める」
という原発の安全性に大きく影響を与える施設(建築基準法の3倍の耐震性を持つよう設計)=原子炉圧力容器・原子炉格納容器・制御棒・非常用発電機など
★Bクラス施設
原発の安全性への影響が比較的小さい施設(建築基準法の1.5倍の耐震性を持つよう設計):核廃棄物処理施設
★Cクラス施設
基本的に原発の安全性への影響がなく一般産業施設又は公共施設と同等の安全性が要求される施設(建築基準法の1倍の耐震性を持つよう設計):タービン・発電機・変圧器など

ここで建築基準法は、数十年に1度程度発生する中規模地震(震度5程度で80〜100ガル)に対して破損することなく、数百年に1度程度に発生する大規模地震(震度6程度以上で300〜400ガル)に対して部分的に破損しても倒壊しないことを求めています。
今回の地震で志賀原発は、定性的には震度5強と認定されていますが、定量的には加速度399.3ガルを観測する紛れもない大規模地震でした。
これは、志賀原発内のCクラス施設が部分的に破損したしたものの倒壊しなかった事実とも整合的です。
ただし、先述したように、たとえ原発が稼働中であったとしても、大規模地震でCクラス施設が部分的に破損することは想定内であり、原発の安全性には影響を与えないのです。
以上のような基本的考え方を踏まえた上で、今回の地震において発生した、一般市民の恐怖を煽る悪意ある一部マスメディア報道のカラクリについて説明したいと思います。
■想定内を想定外と喧伝
今回の地震によって、志賀原発では、外部電源を利用するための2台の変圧器の配管が破損して油が漏洩する事象が発生しました。
これらの変圧器は、平常時に外部電源を受けるために使われているものであり、その機能上必要な絶縁油が漏洩したものです。
2024年1月13日付の【東京新聞】は、この事象を含めた志賀原発の地震被害を
<震度5強の志賀原発で「想定外」続々・・・なのに規制委は動かない>
という見出しを付けて報じました。
ここで、外部からの電気を送る設備である送電鉄塔や送電線は、自然災害を受けやすい山体斜面など原発の管理区域外を通過するため、自然災害時の健全性は確実に保障されています。
従って、外部電源は、緊急時に原発が
「止める、冷やす、閉じ込める」
を確実に実行するために必要となる非常用電源にはなり得ません。
外部電源を利用するための変圧器も、原発の安全性に影響を与えないCクラス施設に指定されています。
つまり、加速度399.3ガルの地盤の揺れを観測するような大規模地震が発生した時に変圧器が部分的に損傷を受ける事態は、
「想定外」
ではなく、最初から
「想定内」
なのです。
先述したように、Cクラス施設に建築基準法を超える特別な耐震性は求められません。
電力会社は、より安価な電気を私たち利用者に提供するため、経済原理に従うスペックで設計します。
あくまで大規模地震による変圧器の破損は織り込み済みの被災であり、インフラ復旧の経済的観点からの報道価値はあるものの、原発の安全性に関連付けて報じるのは明らかに不合理です。
ちなみに、今回の地震時に稼働中であった北陸電力・七尾大田火力発電所においても、志賀原発と同様、変圧器(送電用)の絶縁油が漏出する事象が発生しました。
しかしながら、こちらの事象についてリアルタイムで詳細に報じた大手メディアは、産経新聞・テレビ朝日・NHK・日本経済新聞のみでした。
■読売新聞の明確な誤り
敢えて言えば、突然の稼働停止で経済的実害を伴う七尾大田火力発電所の変圧器の破損を詳細に報じない一部大手メディアが、最初から稼働停止している志賀原発の変圧器の破損を過剰に問題視したのは、原発の安全性に影響を与えるSクラス施設と混同させて一般市民の不安を煽るため、と疑いを持たれても仕方ありません。
2024年2月4日付の【読売新聞】は
<最も強い揺れに耐える「Cクラス」でも壊れる志賀原発の変圧器>
という見出しの記事で、
<変圧器のトラブルは北陸電力の主張や立場を揺るがしかねない>
と結論付けています。
<変圧器は耐震クラスCの製品で、現状入手できうるうち最も強い揺れに耐える仕様だという>
<それが壊れたことは、原発が受けた揺れの大きさを示す>
(中略)
<原子炉は1000ガル程度に耐えれば十分との立場で原子力規制委員会の安全審査に臨んでいる>
<しかし、北陸電によると、耐震クラスCの変圧器は500ガルまで耐えられる仕様で、変圧器のトラブルは北陸電の主張や立場を揺るがしかねない>
まず、この記事の見出しにある
<最も強い揺れに耐える「クラスC」>
というのは明確な誤りです。
最も強い揺れに耐えるのはSクラス施設であって、Cクラス施設ではありません。
Cクラス施設は、今回の志賀原発で観測された大規模地震によって一部破損するものの倒壊しない程度の耐震性です。
ちなみに、
<500ガルまで耐えられる仕様>
というのは、評価時に変圧器本体に対して水平方向に力を加える静的な加速度への耐震性を示すものであり、地盤の揺れの加速度として観測された399.3ガルとはそのまま比較できないことに注意が必要です。
ここで言う
<1000ガル>
も、原発の耐震設計において設定される
「基準地震動」
の加速度であり、原子力規制委員会から耐震要求がないCクラスの施設に求められる
「耐震性」
とは明確に異なるものです。
これらを十把一絡げにし、
<北陸電の主張や立場を揺るがしかねない>
と結論付けるのは、余りにも軽率であると言えます。
原発の耐震設計の理論を理解することなく、誤った解釈で原発の安全性を否定することは、規制に従って事業を行う電力会社はもちろんのこと、その事業の安全性に判定を下す一般市民にとっても迷惑千万なことです。
■恐怖の煽動
2024年1月5日付の【東京新聞】は
<過小評価はできない「外部電力の喪失」>
として、変圧器の破損について次のように報じています。
<北陸電力や政府が「大きな異常ではない」とした外部電力の一部喪失も見逃せない>
<東京電力福島第1原発事故は、外部電力が喪失、非常用電源も水没したことが原因となったからだ>
同様に、2024年1月4日放送の【TBSテレビ『サンデーモーニング』】も次のように報じています。
<志賀原発でもトラブルが相次いでいたことが明らかになりました>
<これは原発内部の様子>
<床に溜まっているのは油です>
<非常時に外部から電源を受けるために使う変圧器の配管が壊れたため、流出したとしています>
まず、【サンデーモーニング】が、この変圧器について
<非常時に外部から電源を受けるために使う>
と報じたことは巧妙なミスリードです。
先述したように、外部電源はあくまで平常時の電源です。
もちろん、非常時にも利用可能であれば外部電源を使うことになります。
ただし、外部電源が全て喪失しても原発の安全性は維持されます。
外部電源とは別に、多様な非常用電源が多重に用意されているからです。
【東京新聞】が、東京電力福島第1原発の事故を根拠に
<外部電源の一部喪失も見逃せない>
とするのは、原発の安全規制の考え方に反する欺瞞に満ちた暴論です。
なぜなら、外部電源に頼らない多様かつ多重な非常用電源の確保は、原子力規制委員会による新規制基準が掲げる【深層防護】の核心的部分であり、全原子力発電所が既に改善済みであるからです。
ここで、深層防護とは
「目的達成に有効な複数の(多層の)対策を用意しつつ、かつ、それぞれの層の対策を考える時、他の層での対策に期待しない」
とする理念です。
地震時において、志賀原発では非常用ディーゼル発電機5台、大容量電源車1台、高圧電源車6台が待機していました(他に、点検中の非常用ディーゼル発電機1台と大容量電源車1台)。
また、1号機と2号機で電源の融通も可能となっています。
しかも今回は、非常用電源を使用するに至りませんでした。
志賀原発では外部電源を5回線から多重に受電しているため、そのうち2回線からの受電が不可能になっても3回線からの受電が可能であったからです。
原発の非常用電源が徹底的に強化されているという周知の事実を無視して、外部電源をの一部喪失を
<大きな異常>
であるかのように報じるのは、一般市民に不合理な恐怖心を与える悪意に満ち溢れた【ブラック・プロパガンダ black propaganda】に他なりません。
■想定越えという誤報
2024年1月10日付の【日本経済新聞】
<志賀原発、地震の揺れが一部で想定越え 原子炉異常なし>
という記事も、多分にミスリードを含んでいます。
<原発には施設や設備ごとに考えられる最大の揺れがあり、構造物ごとに揺れの大きさを示す加速度(ガル)を想定する>
<1、2号機の原子炉建屋の基礎部分で揺れが想定を上回った>
<1号機では東西方向の0.47秒の周期で918ガルの想定に対し957ガルだった>
同様に、2024年1月4日放送の【TBSテレビ『サンデーモーニング』】でも、コメンテーターの【元村有希子氏】が
<一部で想定を超える揺れが観測された>
と問題視しました。
物体には、その幾何学的特性と物理的特性に依存して、固有の周期の波に応答しやすい性質があります。
原発における構造物の耐震設計に当たっては、近傍の活断層や過去の地震などの調査結果に基づいて
「基準地震動」
という特定の加速度を持つ基盤の地震動を想定した上で、波の周期ごとに応答する加速度の大きさを計算します。
これを
「加速度応答スペクトル」
と言います。
この加速度応答スペクトルを基に、特定周期の波に応答する各構造物の耐震性を検討することになります。
ここで、【日本経済新聞】の記事において比較されている
<揺れ>
は、過去に想定していた600ガルという基準地震動に対する加速度応答スペクトルであり、北陸電力が新規制基準に対して2014年に申請した1000ガルという基準地震動に対する加速度応答スペクトルではありません。
また、
<揺れが一部で想定越え>
とされる周期に応答する安全上重要な構造物も存在しません。
重要な事実として、耐震設計審査指針の改定を踏まえた耐震安全性評価(耐震バックチェック)の加速度応答スペクトル、および新規制基準に対し申請した1000ガルという基準地震動に対する加速度応答スペクトル(図参照)は、今回の地震に対する加速度応答スペクトルを全ての周期において上回っています。
つまり、今回の地震の揺れは、申請中の設計仕様で耐え得るものであり、
<揺れが一部で想定越え>
というのは誤情報であると言えます。
■二転三転なるイチャモン
北陸電力は、今回の地震に対する志賀原発の現状について、積極的に繰り返し情報発信しました。
この一連の情報発信に対して、2024年1月12日付の【毎日新聞】は
<トラブル続発、情報も二転三転>
という見出しで、北陸電力を非難しました。
<北陸電力は地震発生時、変圧器で自動消火設備が作動し、運転員が焦げのような臭いと爆発音を確認したと規制委に報告した>
<林芳正官房長官はこれを受け「変圧器で火災が発生した」と発表した>
<しかし北陸電力は翌2日、火災はなかったと訂正>
<運転員が、油の臭いを焦げ臭いと誤認し、変圧器内部の圧力を下げる板が作動した音を、爆発音と聞き間違えていた>
<敷地に到達した津波についても、当初「水位計に有意な変動は見られなかった」と説明していたが、その後、高さ1〜3メートルの津波が複数回到達したと訂正した>
<漏れた油の量も不正確だった>
<2号機で当初約3500リットルと発表したが、実際の漏出量は5倍超の約1万9800リットルに上った>
<更に、油は全て建物内のせきの内側に留まっていると一旦説明したにもかかわらず、一部が海に漏れ出ていたことも後に明らかになった>
<自動消火器設備の水と混ざって漏れたとみられが、海への漏出が発覚した後に吸着マットを設置したものの再び流出が起き、敷地外に漏れた総量は約6リットルだった>
一般に、自然災害が発生すると、発電所のような社会基盤施設を管理する事業者は、災害の波及リスクを回避するために、施設全体に渡る問題の有無を概略的に把握(概査)した上で、個別の問題個所を詳細に把握(精査)することで応急対策を検討・実施することになります。
これは、社会基盤施設の【危機管理crisis management】における【事業継続計画BCP=Business Continuity Plan】の標準的な対策方法です。
原発の場合には、原子力災害対策初動対応マニュアルに従ってオンサイト情報の収集が行われ、順次開示されます。
北陸電力は、大地震発生当日の施設全体の概査を基に速報した
「推定値」
を、翌日以降の個別の精査に基づき角度の高い数値に更新しました。
【毎日新聞】など日本の一部マスメディアは、この至極常識的なBCP対策を
「情報が二転三転」
などとして非難しているのです。
以下、【毎日新聞】が問題視している北陸電力の3つの情報更新について分けて論じたいと思います。
■安全性確保は変わりなし
まず、
<火災はなかったと訂正>
した件について、危機管理の初動対応で必要とされるのは
「現在の状態」
を把握するための概査である【検査inspection】であり、
「過去の履歴」
を含めて原因を特定するための精査である【事故調査investigation】ではありません。
北陸電力が変圧器の状況を確認した時点では、消火設備が既に起動していたため、施設が火災という事象を履歴したか否かについて確認できませんでしたが、施設が火災という状態にないことは確認できたわけです。
これが、その後の個別の調査によって
「火災はなかった」
と確認されたとしても、危機管理上は何も問題はありません。
次に、
<津波が複数回到達したと訂正>
した件について、海抜11mの位置にあり、更に高さ4mの防潮堤が設置されている志賀原発において、高さ1〜3mの津波が原発の安全性に有意でないことは自明です。
危機管理の実務を理解していないお気楽なマスメディアへの情報提供のために、被災直後の最も重要な時間を浪費して安全性に有意ではない波の高さを時系列分析するなど、災害対応のBCP対策に最も貴重である人的資源の無駄遣いに他なりません。
更に、
<実際の漏出量は5倍超の約1万9800リットルに上った>
件について、北陸電力は、変圧器から漏洩した絶縁油の量として、漏洩箇所より上部に位置するタンクの総量である3500リットルを推定値として速報しましたが、変圧器本体の一部も漏洩箇所上部に位置するため、この部分に存在する量を合わせて1万9800リットルとデータを更新しました。
既にこの時、絶縁油の回収自体は完了していました。
たとえ3500リットルが1万9800リットルであろうと、変圧器を取り囲む堰内に貯留した絶縁油を迅速に回収し、安全性が確保されたことに代わりはありません。
【毎日新聞】は、原発の安全性に何の被害も与えていない五十歩百歩の漏洩量を執拗に責め立てているのです。
尚、この件に関連して、自動消火設備の水と混ざった油が排水溝を通って敷地外へ6リットル漏れたことを問題視したことは、最早マスメディアによる電力会社に対するハラスメント行為に他なりません。
社会基盤施設を復旧させようと昼夜を分かたずに作業している電力会社の従業員も、立派な被災者です。
もし、【毎日新聞】がこのことに報道価値があると考えるのであれば、津波によって家屋・家財道具・食用油や灯油を含む消耗品・ガソリンが充填されている自家用車を海へ流された被災者も同罪です。
報道でいちいち晒して叱責する必要があります。
このような社会正義を理不尽に振りかざしたイチャモン報道は、被災企業である北陸電力のインフラの被災を理不尽かつ執拗に吊るし上げ、BCP対策を妨害し、社会に不必要な恐怖を与えて混乱させる行為に他なりません。
一体、彼らは自分を何様だと思っているのでしょうか。
■個人的懐疑に基づく論証
ここまで述べてきたように、志賀原発は1000年に1度とされる大規模地震に対して大きな余裕を残して安全性を確保しましたが、一部の反原発派はこの揺るぎない事実を無視して、妄想で原発批判を繰り返しています。
2024年1月5日付の【東京新聞】は、次のように志賀原発の存在を問題視しています。
<志賀原発は1度、原子炉建屋直下に活断層ありと判定されるなど、色々といわくのある原発>
<今回耐えたから大丈夫と言えるのか>
志賀原発の敷地内に存在する断層が活断層でないことは、好物脈法という科学的手法によって立証され、原子力規制委員会も事実認定しています。
【東京新聞】は、この歴然とした事実を無視し、事実と反する過去の<いわく>を根拠にして、志賀原発を問題視しているのです。
この冤罪肯定は、
「推定無罪」
どころか、
「たとえ事実に反していても疑わしきは罰する」
という不合理極まりない暴力的な思考と言えます。
真偽とは無関係に、疑いをかけさえすれば、何でも否定することが可能になるからです。
また、志賀原発が1000年に1度とされる大規模地震に対して大きな余裕を残して安全性を確保したことは、その安全性を証明する非常に重要な事実です。
今回の地震で1000年に1度とされる歪エネルギーが解放されたことは、志賀原発の供用期間において今回を超える大規模地震の発生確率が低下した、と考えるのが破壊力学の常識であるからです。
<今回耐えたから大丈夫と言えるのか>
と無責任に言い放つのは、【個人的懐疑に基づく論証argument from personal incredulity】と呼ばれる誤謬(論証の過程に論理的または形式的な明らかな瑕疵があり、その論証が全体として妥当でないこと。つまり、間違っていること。意図した論述上の誤謬は「詭弁」と呼ばれる)です。
また、2024年1月7日放送の【TBSテレビ『サンデーモーニング』】では、青木理(おさむ)氏が次のように述べています。
<珠洲市は市長が「壊滅状態」と言ったが、ここには元々原発計画があった>
<それは住民の反対で潰れたが、もし原発があって稼働中であったらどうなのだろうか>
<今回、志賀原発は止まっていたが、油漏れがあったり、電源の一部が途絶した>
<ここが運転していたら、ここで事故があったら、半島の先には近付くこともできなくなってしまうことを考えると、やっぱり原発回帰の今のエネルギー政策に対しても目を凝らして、「それでいいのか」という視点が必要だ>
青木氏は、実際には存在していない珠洲原発が今回の地震で事故を起こすという【検証不可能untestable】な妄想を根拠に、原発批判を行っています。
妄想は更に暴走し、今度は稼働中の志賀原発で事故が発生するという妄想を根拠に、半島の先に近付くこともできなくなってしまうと妄想し、更にその妄想を根拠に原発批判を行っています。
このように、実際には発生していない現象を根拠にして結論を導くのは【転覆した裏付けsubverted support】と呼ばれる誤謬です。
■妄想しか根拠なし
最早妄想しか根拠にならないのか、2024年1月30日付の【中日新聞】では、原子力の専門家の小出裕章氏(元京都大学助教)が次のように述べています。
<今回の地震で志賀原発は外部電力の一部が使えなくなり、非常用発電機も一部停止した>
<稼働していたら、福島第1原発と同様の経過を辿ったかもしれない>
これは、相違が大きい2ケースを同一視して無理矢理類推してしまう【アナロジーの乱用weak analogy】と呼ばれる帰納推論の誤謬です。
先述したように、今回の地震でSクラス施設に被害が存在しなかったことから、たとえ稼働していたとしても、志賀原発の安全性は確保されていました。
何よりも非常用電源が十分に確保されていたにもかかわらず、非常用電源の喪失を仮定して結論を導いているのは、【事実と反対の仮説hypothesis contrary to fact】と呼ばれる妄想です。
このように、日本の一部マスメディアが、公然の事実に立脚せず、立証責任を果たすことなく、ゼロリスク思考で原発事故を無理矢理妄想するのは、最早【言論argumnet】ではなく、恐怖の感情で人間を操作する【マインド・コントロールthought reform】に他なりません。
科学が風評に負けてはいけません。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/552.html#c6

[政治・選挙・NHK293] 国税庁は大困惑…公式Xで「確定申告」呼びかけ大炎上!自民裏金議員への国民の怒り爆発(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
25. 秘密のアッコちゃん[185] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月08日 10:33:27 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[298]
<■73行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
核保有なら日韓同時に
米政府の強力な反対がなければ、韓国の核武装は時間の問題かもしれない。
韓国が核武装すれば、東アジアの主要国の中、日本だけが非核国となる。
中国は、表向きでは北朝鮮の核保有に反対する姿勢を見せているが、その理由は日本の核武装に口実を与えるのが怖いからだ。
日本が核保有について真剣に議論を始めるだけで、中国は本気で北朝鮮の核を放棄させようとするかもしれない。
非核3原則を貫いてきた日本では核兵器に関する議論すらタブー視されている。
ただし、日本が置かれている安保環境は、韓国と大いに異なるわけでもない。
米国の反対を押し切り独自の核武装をしたフランスのドゴール大統領は回顧録『希望の回想』で、
「米国は西ヨーロッパがソ連の手中に落ちるのを見過ごすことはない」
「核で阻止する」
として説得しようとするケネディ米大統領に対し、
「ソ連の侵略がどこまで及んだら、いつの段階で、どの目標物を攻撃するつもりか」
と反問した。
するとケネディ氏は返事できなかったと記す。
今の日本が置かれている安保環境は、かつてのフランスよりはるかに安全とは言えない。
米国の対アジア政策が永遠に不変とも言えない。
東アジアのパワーバランスのために日本は韓国と協力して必要なだけ、必要な時期までにのみ核を保有するとすれば、実現の可能性は高くなるのではないか。
<正論>日本だけ非核国で本当によいか 
龍谷大学教授・李相哲
2024/3/8 8:00
https://www.sankei.com/article/20240308-UTKHF5L3BFKKRHCDAE7575VOBM/?437518
最近、ある韓国国策研究所の研究員から驚くべき話を聞いた。
韓国が核武装をするのは時間の問題だという。
その理由は北朝鮮の非核化が絶望的になっており、米国に頼るだけでは不安だから韓国人の10人に6人は独自の核保有は必要と考えているためという。
韓国サンド研究所が2022年7月に実施した調査では74%の韓国人が
「独自の核開発に賛成」
だった。
同研究員によれば、それまで独自の核開発は
「自殺行為」
と否定的だった安保分野の専門家の多くが今は賛成に転じている。
■韓国の核保有は時間の問題
韓国独自の核保有を主唱する研究者の1人、韓国核自強戦略フォーラム代表で世宗研究所韓半島戦略センター長の鄭成長博士は、近著で核武装への具体的なロードマップまで提示した。
北朝鮮が7回目の核実験を行えば、韓国は核拡散防止条約(NPT)から脱退、6カ月以内に北朝鮮が非核化交渉に応じなければ核開発に着手するというものだ。
今や核保有に必要なのは強力なリーダーの出現のみという。
事実、韓国は1960年代終わり頃から朴正熙大統領の強力なリーダーシップの下で核開発を進めた歴史がある。
1969年7月、ニクソン米大統領は、アジアの安全はアジアの国々が自主的に責任をもつべきという
「ニクソン・ドクトリン」
を発表し、駐韓米軍撤収に言及した。
韓国が秘密裏に核開発を始めたのはこの時期と重なる。
今、韓国は再び独自の核保有を真剣に考えているようだ。
背景としては3つの要因が考えられる。
まず北朝鮮核への唯一の対抗手段だからだ。
北朝鮮はこれまで、核開発は米国に対抗する手段だと言ってきたが、最近では露骨に韓国を核で攻撃すると恫喝するようになった。
今のところ米国は、北朝鮮が核で韓国を攻撃した場合、金正恩政権は終末を迎えるだろうと警告はしたが、どの段階で具体的にどのような形の報復をするのかについては、明らかにしていない。
■ウクライナ戦争が示した教訓
第2に地域の平和のためだ。
第2次大戦後、核保有国の間で全面戦争が勃発した例はない。
韓国が核武装をすれば、北朝鮮の恫喝は通用しなくなるという論理だ。
2023年4月、クリントン元米大統領は、アイルランド・メディアとのインタビューで、ウクライナが旧ソ連解体時に保有していた核弾頭、長距離弾道ミサイル(ICBM)、戦略爆撃機をロシアに引き渡していなかったら、ロシアは簡単にウクライナを侵略することはなかっただろうと述べた。
第3に長期的には避けられない選択だ。
韓国が核を開発するためには、NPTから脱退しなければならない。
そうなれば、貿易立国の韓国は国際社会から孤立する。
貿易の20%以上を頼っている中国の制裁はもとより、米国も制裁措置を取る可能性がある。
更に、核燃料の100%を外国に依存している韓国は原子力発電ができなくなり経済は大きく後退するだろう。
それでも韓国の核自強論者たちは、核保有は国益に適うと主張する。
韓国は1960年代の韓国ではなく、経済規模においても軍事力においても
「大国」
だ。
米国は経済的、軍事的に韓国を必要とする。
米国の考えも変わりつつある。
トランプ前大統領は大統領選期間中の2016年3月、ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで
「日本と韓国について、北朝鮮や中国から自国を防衛するために、米国に依存するのではなく独自で核兵器を製造することを容認する」
考えを示した。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/559.html#c25
[政治・選挙・NHK293] 「処分されるべきは自民党ウラガネ議員」…大石晃子&櫛渕万里れいわ議員「厳重注意」処分にSNSは怒りの渦(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
45. 秘密のアッコちゃん[186] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月08日 10:52:32 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[299]
<■431行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
能登半島地震で被災した志賀原発、北陸電が初公開 外部電源の一部喪失
2024/3/7 20:41
https://www.sankei.com/article/20240307-GREUACCHDVMWTMFA3RZEXDPP7A/
北陸電力は2024年3月7日、能登半島地震で最大震度7を観測した石川県志賀町に立地する志賀原子力発電所構内を被災後初めて報道陣に公開した。
地震の影響で発電所内の変圧器が故障し、送電線から電気を受ける外部電源の一部が今も使えない状況が続いている。
志賀原発では1号機直下で震度5強を観測。
2024年3月7日は配管が破損し、絶縁油が漏出した2号機変圧器や、地震の強い揺れで冷却水が溢れた使用済み燃料プールの貯蔵状況などが公開された。
外部電源は、2号機変圧器の故障で3系統5回線のうち1系統2回線が使えなくなった。
復旧の見通しについて、公開後に取材に応じた北陸電の中田睦洋・原子力部長は
「最大の課題。何か手はないか検討している」
と述べた。

能登半島地震で志賀原子力発電所は、安全上の生命線とも言える外部電源の一部を喪失したが、重大事故には至らなかった。
ただ、同原発の被害を巡っては、初動時の情報発信で北陸電力が訂正を繰り返したこともあり、臆測やデマが今も飛び交う。
今回の公開は、被害実態を正しく伝えたい北陸電の狙いがある。
■訂正繰り返し
2号機タービン建屋のすぐ真横に、無数の冷却ファンが一際目を引く主変圧器がある。
地震の影響で一部が破損し、大量の絶縁油が流出。
発災直後、北陸電は変圧器から
「爆発音と焦げ臭い臭いがする」
と発表したが、現場調査の結果を踏まえ、後に
「火災はなかった」
と訂正した。
油の流出量についても当初、約3500リットルと発表したものの、その後約2万リットルに訂正。
一部は海に流れ出ていた。
破損した冷却器は既に取り外され、現在は補修に向けて外側を覆うように足場が組まれる。
だが、完全復旧に向けては交換部品の調達などに時間が掛かり、北陸電は
「2024年8月以降になる」
との見通しを示す。
志賀原発には2基の原子炉がある。
1号機は平成5年、2号機は平成18年に運転を開始したが、東京電力福島第1原発事故が起きた平成23年以降、運転を停止している。
出力の大きい2号機は、再稼働の前提となる審査に申請。
敷地内にある断層が将来動く可能性のある活断層か否かの評価で審査は長期化している。
原子力規制委員会は今回の地震で得られた知見も加味する方針を示し、審査は更に数年単位でずれ込む公算だ。
この日は、地震で破損し、油が流出した1号機変圧器や使用済み燃料を保管するプールも公開された。
燃料プールは地震の強い揺れで水が溢れ、1号機では冷却機能が一時停止。
一方、5回線あった外部電源は変圧器の故障で2回線が使えなくなったが、現在は代替電源に切り替え、冷却機能は十分に維持できているという。
■正確な被害周知
ただ、インターネット上では初動時の情報発信で訂正を繰り返した北陸電側の情報を疑う声や、被害の実態とはかけ離れたデマが飛び交う。
北陸電の担当者は
「このタイミングでの公開は臆測ではなく、正確に被害の実態を知ってもらう狙いもある」
と打ち明けた。
トラブル発生時の対応拠点として先月末まで運用した緊急時対策棟にも立ち寄った。
運用時は約120人が24時間態勢で監視を続けた施設だが、今は誰もいない。
大型モニターの下には監視に当たった運転員を励ます寄せ書き。
柏崎刈羽原発の稲垣武之所長が寄せたメッセージもあった。
「事故を経験した者として大変さはよく分かります」
「1日も早く通常の日々が戻ることを祈念しております」

志賀原発 能登半島地震の被害箇所 初公開 一部復旧めど立たず
2024年3月7日 19時23分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240307/k10014382081000.html
能登半島地震で変圧器などが壊れる被害を受けた石川県志賀町にある志賀原子力発電所が地震の発生以降初めて報道関係者に公開されました。
志賀原発では能登半島地震の際、1号機の原子炉建屋の地下2階で震度5強相当の揺れを観測しました。
北陸電力は2024年3月7日、地震の発生以降初めて被害を受けた設備などを報道関係者に公開しました。
■2号機の変圧器
このうち、外部から電気を受ける際に使う2号機の変圧器は、配管などが壊れておよそ1万9800リットルの油が漏れ出し、一部が海に流出したとみられています。
故障の様子などは既に確認できなくなっていましたが、この影響で合わせて3系統5回線ある送電線のうち、1系統2回線が今も使えなくなっています。
北陸電力は補修を進めていますが、更に詳しい調査を行うため、今のところ復旧の目処は立っていないということです。
ただ、別の系統や非常用電源も確保しているため、使用済み核燃料を保管するプールの冷却など安全上重要な設備の電源は確保されているとしています。
■1号機の変圧器
また、同じく地震で壊れた1号機の変圧器も公開され、北陸電力の担当者が2024年2月に仮復旧したことなどを説明していました。
■非常用ディーゼル発電機
志賀原発を巡っては、能登半島地震の後も、合わせて6台ある非常用ディーゼル発電機のうち1台が試運転中に自動停止するなどトラブルが相次いでいます。
北陸電力の中田睦洋原子力部長は、
「初動対応では情報が錯そうする中、情報発信が二転三転し大きな課題を残した」
「課題の洗い出しと訓練を重ね、対応の向上に努めたい」
と述べました。
志賀原発は1号機、2号機共に2011年から運転を停止していて、このうち2号機については、再稼働の前提となる審査が行われていますが、原子力規制委員会は、今回の地震のメカニズムや周辺の断層の状況など新たな知見を反映させる方針で、審査は更に年単位で長期化する見通しです。

能登半島大地震 悪意に満ち満ちた志賀原発報道
Hanada2024年4月号 ブロガー 藤原かずえ
■安全が確保された志賀原発
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震は、能登半島北岸の延長約150kmに渡って分布する逆断層型の断層帯が連動したものであり、当該地域において1000年に1度規模の歪エネルギーが解放されたとされる大規模地震です。
断層帯から約30km南に位置して、震度7の揺れを観測した石川県志賀町富来地区における地震波の最大加速度は2828ガルであり、東日本大震災で震度7の揺れを観測した宮城県栗原市の2933ガルに相当する強震であったと言えます。
同じ志賀町に位置している北陸電力・志賀原子力発電所(以下、志賀原発)では、1号機原子炉建屋地下2階で、震度5強、加速度399.3ガルの地盤の揺れが観測されました。
富来地区と比較して志賀原発の揺れが極端に小さいのは、志賀町富来地区が地震動を増幅する
「土質地盤」
を基礎としているのに対し、志賀原発は地震動が増幅されることのない
「堅硬緻密な岩盤」
を直接基礎としているためです。
紛れもない事実として、志賀原発では、
【原発の安全性(止める、冷やす、閉じ込める)】
に影響を与える地震被害は一切発生しませんでした。
まさにこの事は、原発の安全規制に基づく耐震設計が、大規模地震に対して有効に機能したことを示す重要な証左と言えます。
もちろん、志賀原発においても、地震による被害が全く発生しなかったわけではありません。
原発の安全性に直接影響を与えない施設において、想定済みの許容可能な被害がいくつか発生しました。
北陸電力は地震発生直後から被害の調査を開始し、その結果を速報で逐次発表しています。
ここで、極めて理不尽なことに、一部マスメディアは、この想定済みの許容可能な被害を不相応に問題視し、あたかも原発の安全性に問題があったかのように、一般市民の不安を煽りかねない反原発キャンペーンを展開しています。
もちろん、大規模地震の発生時に、震源近くに位置する重要な社会基盤である原発の被災状況を詳細に報じることはマスメディアの重要なミッションです。
しかしながら、その被災の内容を正当に評価することなく、必ずしも原発の仕組みに精通していない一般市民に対して不相応にセンセーショナルな見出しを付けて不安を煽る行為は、情報の非対称性を悪用した【モラル・ハザードmoral hazard】に他なりません。
本稿におては、その典型的な例をいくつか挙げてみたいと思います。
■原発のモラル・ハザードを指摘する前に、緊急時における原子力発電の安全性確保の基本を説明しておきます。
原子力発電は、原子炉内のウランの核分裂反応で発生する熱によって、蒸気を発生させることでタービンを回す発電方式です。
緊急時における安全性は
「止める、冷やす、閉じ込める」
という3つのプロセスによって確保されます。
まず、
「止める」
に当たっては、原子炉のウラン燃料の間に制御棒を差し込むことによって、核分裂反応を止めます。
次に、
「冷やす」
に当たっては、電動ポンプで大量の水を循環させることによって原子炉および使用済み燃料貯蔵プールの水を冷やします。
最後に、
「閉じ込める」
に当たっては、健全な圧力容器および格納容器によって放射性物質を隔離します。
今回、志賀原発では、1号機(BWR=沸騰水型軽水炉)・2号機(改良型BWR=改良型沸騰水型軽水炉:新規制基準適合性の審査中)共に停止状態にあり、原子炉に燃料が装填されていなかったため、原子炉の
「安全な状態」
は確保されていました。
また、使用済み燃料貯蔵プールの冷却も順調に継続しています。
加えて、重要な事実は、
「止める、冷やす、閉じ込める」
というプロセスに影響を与える施設への被害が発生していないため、
「稼働時の安全性」
も完全に確保されていたということです。
ところで、原発の敷地内には、発電施設など原発の安全性に影響を与えない施設がいくつも存在します。
誰でも分かる同語反復ですが、原発の安全性に影響を与えない施設が故障しても、原発の安全性には影響を与えません。
ただ、一般市民は、原発の安全性に対してどの施設が影響を与えてどの施設が影響を与えないか、よく知っているわけではありません。
なぜなら、マスメディアがこの事をほとんど報じないからです。
原発内の施設は、安全性に及ぼす耐震設計上の重要度によって次のように分類されています。

★Sクラス施設
「止める、冷やす、閉じ込める」
という原発の安全性に大きく影響を与える施設(建築基準法の3倍の耐震性を持つよう設計)=原子炉圧力容器・原子炉格納容器・制御棒・非常用発電機など
★Bクラス施設
原発の安全性への影響が比較的小さい施設(建築基準法の1.5倍の耐震性を持つよう設計):核廃棄物処理施設
★Cクラス施設
基本的に原発の安全性への影響がなく一般産業施設又は公共施設と同等の安全性が要求される施設(建築基準法の1倍の耐震性を持つよう設計):タービン・発電機・変圧器など

ここで建築基準法は、数十年に1度程度発生する中規模地震(震度5程度で80〜100ガル)に対して破損することなく、数百年に1度程度に発生する大規模地震(震度6程度以上で300〜400ガル)に対して部分的に破損しても倒壊しないことを求めています。
今回の地震で志賀原発は、定性的には震度5強と認定されていますが、定量的には加速度399.3ガルを観測する紛れもない大規模地震でした。
これは、志賀原発内のCクラス施設が部分的に破損したしたものの倒壊しなかった事実とも整合的です。
ただし、先述したように、たとえ原発が稼働中であったとしても、大規模地震でCクラス施設が部分的に破損することは想定内であり、原発の安全性には影響を与えないのです。
以上のような基本的考え方を踏まえた上で、今回の地震において発生した、一般市民の恐怖を煽る悪意ある一部マスメディア報道のカラクリについて説明したいと思います。
■想定内を想定外と喧伝
今回の地震によって、志賀原発では、外部電源を利用するための2台の変圧器の配管が破損して油が漏洩する事象が発生しました。
これらの変圧器は、平常時に外部電源を受けるために使われているものであり、その機能上必要な絶縁油が漏洩したものです。
2024年1月13日付の【東京新聞】は、この事象を含めた志賀原発の地震被害を
<震度5強の志賀原発で「想定外」続々・・・なのに規制委は動かない>
という見出しを付けて報じました。
ここで、外部からの電気を送る設備である送電鉄塔や送電線は、自然災害を受けやすい山体斜面など原発の管理区域外を通過するため、自然災害時の健全性は確実に保障されています。
従って、外部電源は、緊急時に原発が
「止める、冷やす、閉じ込める」
を確実に実行するために必要となる非常用電源にはなり得ません。
外部電源を利用するための変圧器も、原発の安全性に影響を与えないCクラス施設に指定されています。
つまり、加速度399.3ガルの地盤の揺れを観測するような大規模地震が発生した時に変圧器が部分的に損傷を受ける事態は、
「想定外」
ではなく、最初から
「想定内」
なのです。
先述したように、Cクラス施設に建築基準法を超える特別な耐震性は求められません。
電力会社は、より安価な電気を私たち利用者に提供するため、経済原理に従うスペックで設計します。
あくまで大規模地震による変圧器の破損は織り込み済みの被災であり、インフラ復旧の経済的観点からの報道価値はあるものの、原発の安全性に関連付けて報じるのは明らかに不合理です。
ちなみに、今回の地震時に稼働中であった北陸電力・七尾大田火力発電所においても、志賀原発と同様、変圧器(送電用)の絶縁油が漏出する事象が発生しました。
しかしながら、こちらの事象についてリアルタイムで詳細に報じた大手メディアは、産経新聞・テレビ朝日・NHK・日本経済新聞のみでした。
■読売新聞の明確な誤り
敢えて言えば、突然の稼働停止で経済的実害を伴う七尾大田火力発電所の変圧器の破損を詳細に報じない一部大手メディアが、最初から稼働停止している志賀原発の変圧器の破損を過剰に問題視したのは、原発の安全性に影響を与えるSクラス施設と混同させて一般市民の不安を煽るため、と疑いを持たれても仕方ありません。
2024年2月4日付の【読売新聞】は
<最も強い揺れに耐える「Cクラス」でも壊れる志賀原発の変圧器>
という見出しの記事で、
<変圧器のトラブルは北陸電力の主張や立場を揺るがしかねない>
と結論付けています。
<変圧器は耐震クラスCの製品で、現状入手できうるうち最も強い揺れに耐える仕様だという>
<それが壊れたことは、原発が受けた揺れの大きさを示す>
(中略)
<原子炉は1000ガル程度に耐えれば十分との立場で原子力規制委員会の安全審査に臨んでいる>
<しかし、北陸電によると、耐震クラスCの変圧器は500ガルまで耐えられる仕様で、変圧器のトラブルは北陸電の主張や立場を揺るがしかねない>
まず、この記事の見出しにある
<最も強い揺れに耐える「クラスC」>
というのは明確な誤りです。
最も強い揺れに耐えるのはSクラス施設であって、Cクラス施設ではありません。
Cクラス施設は、今回の志賀原発で観測された大規模地震によって一部破損するものの倒壊しない程度の耐震性です。
ちなみに、
<500ガルまで耐えられる仕様>
というのは、評価時に変圧器本体に対して水平方向に力を加える静的な加速度への耐震性を示すものであり、地盤の揺れの加速度として観測された399.3ガルとはそのまま比較できないことに注意が必要です。
ここで言う
<1000ガル>
も、原発の耐震設計において設定される
「基準地震動」
の加速度であり、原子力規制委員会から耐震要求がないCクラスの施設に求められる
「耐震性」
とは明確に異なるものです。
これらを十把一絡げにし、
<北陸電の主張や立場を揺るがしかねない>
と結論付けるのは、余りにも軽率であると言えます。
原発の耐震設計の理論を理解することなく、誤った解釈で原発の安全性を否定することは、規制に従って事業を行う電力会社はもちろんのこと、その事業の安全性に判定を下す一般市民にとっても迷惑千万なことです。
■恐怖の煽動
2024年1月5日付の【東京新聞】は
<過小評価はできない「外部電力の喪失」>
として、変圧器の破損について次のように報じています。
<北陸電力や政府が「大きな異常ではない」とした外部電力の一部喪失も見逃せない>
<東京電力福島第1原発事故は、外部電力が喪失、非常用電源も水没したことが原因となったからだ>
同様に、2024年1月4日放送の【TBSテレビ『サンデーモーニング』】も次のように報じています。
<志賀原発でもトラブルが相次いでいたことが明らかになりました>
<これは原発内部の様子>
<床に溜まっているのは油です>
<非常時に外部から電源を受けるために使う変圧器の配管が壊れたため、流出したとしています>
まず、【サンデーモーニング】が、この変圧器について
<非常時に外部から電源を受けるために使う>
と報じたことは巧妙なミスリードです。
先述したように、外部電源はあくまで平常時の電源です。
もちろん、非常時にも利用可能であれば外部電源を使うことになります。
ただし、外部電源が全て喪失しても原発の安全性は維持されます。
外部電源とは別に、多様な非常用電源が多重に用意されているからです。
【東京新聞】が、東京電力福島第1原発の事故を根拠に
<外部電源の一部喪失も見逃せない>
とするのは、原発の安全規制の考え方に反する欺瞞に満ちた暴論です。
なぜなら、外部電源に頼らない多様かつ多重な非常用電源の確保は、原子力規制委員会による新規制基準が掲げる【深層防護】の核心的部分であり、全原子力発電所が既に改善済みであるからです。
ここで、深層防護とは
「目的達成に有効な複数の(多層の)対策を用意しつつ、かつ、それぞれの層の対策を考える時、他の層での対策に期待しない」
とする理念です。
地震時において、志賀原発では非常用ディーゼル発電機5台、大容量電源車1台、高圧電源車6台が待機していました(他に、点検中の非常用ディーゼル発電機1台と大容量電源車1台)。
また、1号機と2号機で電源の融通も可能となっています。
しかも今回は、非常用電源を使用するに至りませんでした。
志賀原発では外部電源を5回線から多重に受電しているため、そのうち2回線からの受電が不可能になっても3回線からの受電が可能であったからです。
原発の非常用電源が徹底的に強化されているという周知の事実を無視して、外部電源をの一部喪失を
<大きな異常>
であるかのように報じるのは、一般市民に不合理な恐怖心を与える悪意に満ち溢れた【ブラック・プロパガンダ black propaganda】に他なりません。
■想定越えという誤報
2024年1月10日付の【日本経済新聞】
<志賀原発、地震の揺れが一部で想定越え 原子炉異常なし>
という記事も、多分にミスリードを含んでいます。
<原発には施設や設備ごとに考えられる最大の揺れがあり、構造物ごとに揺れの大きさを示す加速度(ガル)を想定する>
<1、2号機の原子炉建屋の基礎部分で揺れが想定を上回った>
<1号機では東西方向の0.47秒の周期で918ガルの想定に対し957ガルだった>
同様に、2024年1月4日放送の【TBSテレビ『サンデーモーニング』】でも、コメンテーターの【元村有希子氏】が
<一部で想定を超える揺れが観測された>
と問題視しました。
物体には、その幾何学的特性と物理的特性に依存して、固有の周期の波に応答しやすい性質があります。
原発における構造物の耐震設計に当たっては、近傍の活断層や過去の地震などの調査結果に基づいて
「基準地震動」
という特定の加速度を持つ基盤の地震動を想定した上で、波の周期ごとに応答する加速度の大きさを計算します。
これを
「加速度応答スペクトル」
と言います。
この加速度応答スペクトルを基に、特定周期の波に応答する各構造物の耐震性を検討することになります。
ここで、【日本経済新聞】の記事において比較されている
<揺れ>
は、過去に想定していた600ガルという基準地震動に対する加速度応答スペクトルであり、北陸電力が新規制基準に対して2014年に申請した1000ガルという基準地震動に対する加速度応答スペクトルではありません。
また、
<揺れが一部で想定越え>
とされる周期に応答する安全上重要な構造物も存在しません。
重要な事実として、耐震設計審査指針の改定を踏まえた耐震安全性評価(耐震バックチェック)の加速度応答スペクトル、および新規制基準に対し申請した1000ガルという基準地震動に対する加速度応答スペクトル(図参照)は、今回の地震に対する加速度応答スペクトルを全ての周期において上回っています。
つまり、今回の地震の揺れは、申請中の設計仕様で耐え得るものであり、
<揺れが一部で想定越え>
というのは誤情報であると言えます。
■二転三転なるイチャモン
北陸電力は、今回の地震に対する志賀原発の現状について、積極的に繰り返し情報発信しました。
この一連の情報発信に対して、2024年1月12日付の【毎日新聞】は
<トラブル続発、情報も二転三転>
という見出しで、北陸電力を非難しました。
<北陸電力は地震発生時、変圧器で自動消火設備が作動し、運転員が焦げのような臭いと爆発音を確認したと規制委に報告した>
<林芳正官房長官はこれを受け「変圧器で火災が発生した」と発表した>
<しかし北陸電力は翌2日、火災はなかったと訂正>
<運転員が、油の臭いを焦げ臭いと誤認し、変圧器内部の圧力を下げる板が作動した音を、爆発音と聞き間違えていた>
<敷地に到達した津波についても、当初「水位計に有意な変動は見られなかった」と説明していたが、その後、高さ1〜3メートルの津波が複数回到達したと訂正した>
<漏れた油の量も不正確だった>
<2号機で当初約3500リットルと発表したが、実際の漏出量は5倍超の約1万9800リットルに上った>
<更に、油は全て建物内のせきの内側に留まっていると一旦説明したにもかかわらず、一部が海に漏れ出ていたことも後に明らかになった>
<自動消火器設備の水と混ざって漏れたとみられが、海への漏出が発覚した後に吸着マットを設置したものの再び流出が起き、敷地外に漏れた総量は約6リットルだった>
一般に、自然災害が発生すると、発電所のような社会基盤施設を管理する事業者は、災害の波及リスクを回避するために、施設全体に渡る問題の有無を概略的に把握(概査)した上で、個別の問題個所を詳細に把握(精査)することで応急対策を検討・実施することになります。
これは、社会基盤施設の【危機管理crisis management】における【事業継続計画BCP=Business Continuity Plan】の標準的な対策方法です。
原発の場合には、原子力災害対策初動対応マニュアルに従ってオンサイト情報の収集が行われ、順次開示されます。
北陸電力は、大地震発生当日の施設全体の概査を基に速報した
「推定値」
を、翌日以降の個別の精査に基づき角度の高い数値に更新しました。
【毎日新聞】など日本の一部マスメディアは、この至極常識的なBCP対策を
「情報が二転三転」
などとして非難しているのです。
以下、【毎日新聞】が問題視している北陸電力の3つの情報更新について分けて論じたいと思います。
■安全性確保は変わりなし
まず、
<火災はなかったと訂正>
した件について、危機管理の初動対応で必要とされるのは
「現在の状態」
を把握するための概査である【検査inspection】であり、
「過去の履歴」
を含めて原因を特定するための精査である【事故調査investigation】ではありません。
北陸電力が変圧器の状況を確認した時点では、消火設備が既に起動していたため、施設が火災という事象を履歴したか否かについて確認できませんでしたが、施設が火災という状態にないことは確認できたわけです。
これが、その後の個別の調査によって
「火災はなかった」
と確認されたとしても、危機管理上は何も問題はありません。
次に、
<津波が複数回到達したと訂正>
した件について、海抜11mの位置にあり、更に高さ4mの防潮堤が設置されている志賀原発において、高さ1〜3mの津波が原発の安全性に有意でないことは自明です。
危機管理の実務を理解していないお気楽なマスメディアへの情報提供のために、被災直後の最も重要な時間を浪費して安全性に有意ではない波の高さを時系列分析するなど、災害対応のBCP対策に最も貴重である人的資源の無駄遣いに他なりません。
更に、
<実際の漏出量は5倍超の約1万9800リットルに上った>
件について、北陸電力は、変圧器から漏洩した絶縁油の量として、漏洩箇所より上部に位置するタンクの総量である3500リットルを推定値として速報しましたが、変圧器本体の一部も漏洩箇所上部に位置するため、この部分に存在する量を合わせて1万9800リットルとデータを更新しました。
既にこの時、絶縁油の回収自体は完了していました。
たとえ3500リットルが1万9800リットルであろうと、変圧器を取り囲む堰内に貯留した絶縁油を迅速に回収し、安全性が確保されたことに代わりはありません。
【毎日新聞】は、原発の安全性に何の被害も与えていない五十歩百歩の漏洩量を執拗に責め立てているのです。
尚、この件に関連して、自動消火設備の水と混ざった油が排水溝を通って敷地外へ6リットル漏れたことを問題視したことは、最早マスメディアによる電力会社に対するハラスメント行為に他なりません。
社会基盤施設を復旧させようと昼夜を分かたずに作業している電力会社の従業員も、立派な被災者です。
もし、【毎日新聞】がこのことに報道価値があると考えるのであれば、津波によって家屋・家財道具・食用油や灯油を含む消耗品・ガソリンが充填されている自家用車を海へ流された被災者も同罪です。
報道でいちいち晒して叱責する必要があります。
このような社会正義を理不尽に振りかざしたイチャモン報道は、被災企業である北陸電力のインフラの被災を理不尽かつ執拗に吊るし上げ、BCP対策を妨害し、社会に不必要な恐怖を与えて混乱させる行為に他なりません。
一体、彼らは自分を何様だと思っているのでしょうか。
■個人的懐疑に基づく論証
ここまで述べてきたように、志賀原発は1000年に1度とされる大規模地震に対して大きな余裕を残して安全性を確保しましたが、一部の反原発派はこの揺るぎない事実を無視して、妄想で原発批判を繰り返しています。
2024年1月5日付の【東京新聞】は、次のように志賀原発の存在を問題視しています。
<志賀原発は1度、原子炉建屋直下に活断層ありと判定されるなど、色々といわくのある原発>
<今回耐えたから大丈夫と言えるのか>
志賀原発の敷地内に存在する断層が活断層でないことは、好物脈法という科学的手法によって立証され、原子力規制委員会も事実認定しています。
【東京新聞】は、この歴然とした事実を無視し、事実と反する過去の<いわく>を根拠にして、志賀原発を問題視しているのです。
この冤罪肯定は、
「推定無罪」
どころか、
「たとえ事実に反していても疑わしきは罰する」
という不合理極まりない暴力的な思考と言えます。
真偽とは無関係に、疑いをかけさえすれば、何でも否定することが可能になるからです。
また、志賀原発が1000年に1度とされる大規模地震に対して大きな余裕を残して安全性を確保したことは、その安全性を証明する非常に重要な事実です。
今回の地震で1000年に1度とされる歪エネルギーが解放されたことは、志賀原発の供用期間において今回を超える大規模地震の発生確率が低下した、と考えるのが破壊力学の常識であるからです。
<今回耐えたから大丈夫と言えるのか>
と無責任に言い放つのは、【個人的懐疑に基づく論証argument from personal incredulity】と呼ばれる誤謬(論証の過程に論理的または形式的な明らかな瑕疵があり、その論証が全体として妥当でないこと。つまり、間違っていること。意図した論述上の誤謬は「詭弁」と呼ばれる)です。
また、2024年1月7日放送の【TBSテレビ『サンデーモーニング』】では、青木理(おさむ)氏が次のように述べています。
<珠洲市は市長が「壊滅状態」と言ったが、ここには元々原発計画があった>
<それは住民の反対で潰れたが、もし原発があって稼働中であったらどうなのだろうか>
<今回、志賀原発は止まっていたが、油漏れがあったり、電源の一部が途絶した>
<ここが運転していたら、ここで事故があったら、半島の先には近付くこともできなくなってしまうことを考えると、やっぱり原発回帰の今のエネルギー政策に対しても目を凝らして、「それでいいのか」という視点が必要だ>
青木氏は、実際には存在していない珠洲原発が今回の地震で事故を起こすという【検証不可能untestable】な妄想を根拠に、原発批判を行っています。
妄想は更に暴走し、今度は稼働中の志賀原発で事故が発生するという妄想を根拠に、半島の先に近付くこともできなくなってしまうと妄想し、更にその妄想を根拠に原発批判を行っています。
このように、実際には発生していない現象を根拠にして結論を導くのは【転覆した裏付けsubverted support】と呼ばれる誤謬です。
■妄想しか根拠なし
最早妄想しか根拠にならないのか、2024年1月30日付の【中日新聞】では、原子力の専門家の小出裕章氏(元京都大学助教)が次のように述べています。
<今回の地震で志賀原発は外部電力の一部が使えなくなり、非常用発電機も一部停止した>
<稼働していたら、福島第1原発と同様の経過を辿ったかもしれない>
これは、相違が大きい2ケースを同一視して無理矢理類推してしまう【アナロジーの乱用weak analogy】と呼ばれる帰納推論の誤謬です。
先述したように、今回の地震でSクラス施設に被害が存在しなかったことから、たとえ稼働していたとしても、志賀原発の安全性は確保されていました。
何よりも非常用電源が十分に確保されていたにもかかわらず、非常用電源の喪失を仮定して結論を導いているのは、【事実と反対の仮説hypothesis contrary to fact】と呼ばれる妄想です。
このように、日本の一部マスメディアが、公然の事実に立脚せず、立証責任を果たすことなく、ゼロリスク思考で原発事故を無理矢理妄想するのは、最早【言論argumnet】ではなく、恐怖の感情で人間を操作する【マインド・コントロールthought reform】に他なりません。
科学が風評に負けてはいけません。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/556.html#c45

[政治・選挙・NHK293] 「日本は消滅するだろう」イーロン・マスク氏が“予測”した根拠 日本外交と政治の正体(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
48. 秘密のアッコちゃん[187] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月08日 19:39:27 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[300]
<■207行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
妥当な判決だ。
反原発派の主張は非科学的・非合理的で説得力がなく感情的でお話にならない。

四国電力「妥当な判決」とコメント 大分地裁、伊方3号機の運転差し止めず
2024/3/7 17:38
https://www.sankei.com/article/20240307-KAAHCSXAWBK7NEHGALO7BDBRDU/
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを認めなかった大分地裁判決を受け、四国電力は2024年3月7日、
「安全性は確保されているとの当社の主張が認められたものであり、妥当な判決を頂いた」
とのコメントを出した。
その上で
「今後の安全・安定運転に万全を期す」
とした。
一方、伊方町の高門清彦町長は
「司法判断であり、コメントは差し控える」
とした上で、四国電力に安全への不断の努力や適切な情報提供などを求めた。
愛媛県の中村時広知事も四国電力に
「慎重かつ細心の注意を払いながら安全運転を継続し、県民の信頼回復に努めてもらいたい」
とする談話を発表した。

伊方原発の差し止め認めず 大分地裁、地震や火山のリスクが争点
2024/3/7 14:52
https://www.sankei.com/article/20240307-H2XWSKQRQNMDBNADZYVSLCJRBM/
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は安全性が不十分だとして、対岸の大分県の住民が運転差し止めを求めた訴訟の判決で、大分地裁(武智舞子裁判長)は2024年3月7日、訴えを退けた。
主な争点は地震や火山への対策。
伊方3号機を巡り東京電力福島第1原発事故後に起こされた同種訴訟は広島、松山両地裁と山口地裁岩国支部でも係争中で、初めての判決。
原告側は、地震対策に関し、敷地から1〜2kmほどに活断層があるかどうかの調査が十分でないとして、地下構造を立体的に詳しく調べる
「3次元探査」
の必要性を主張。
火山については、阿蘇山(熊本県)の巨大噴火が起きた場合、火砕流が伊方3号機に達する恐れが低いとは言えないと訴えてきた。
四国電側は、海上音波探査の結果を基に敷地近くに活断層はないとし、3次元探査も不要だと指摘。
阿蘇山巨大噴火は、活動履歴などから伊方3号機の運用期間中のリスクは小さいなどと反論していた。
伊方3号機を巡っては、広島高裁が平成29年と令和2年に差し止めを命じる仮処分決定を出したが、いずれも異議審で覆った。

愛媛 伊方原発3号機 運転停止求めた訴え退ける 大分地裁
2024年3月7日 19時13分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240307/k10014381811000.html
愛媛県にある伊方原子力発電所3号機について、対岸の大分県の住民が地震や噴火への対策などが不十分だと主張して運転の停止を求めた裁判の判決で、大分地方裁判所は
「具体的な危険があるとは認められない」
などとして住民側の訴えを退けました。
■裁判長「具体的な危険あるとは認められない」
愛媛県にある四国電力の伊方原発3号機について、対岸の大分県の住民569人は地震や火山噴火への対策などが不十分だと主張して四国電力に対して運転の停止を求めていました。
2024年3月7日の判決で大分地方裁判所の武智舞子裁判長は、
「原発が安全性に欠けて、住民の生命などを侵害するという具体的な危険があるとは認められない」
として住民側の訴えを退けました。
住民側が
「近くには国内最大級の『中央構造線断層帯』の他にも活断層が存在する可能性があるにも関わらず、地下構造を詳しく把握する『3次元探査』を行っていない」
などと主張していた点については、裁判所は
「各種の調査を組み合わせることによって地下構造を把握することは可能だ」
などと指摘し、四国電力の調査は合理的だと判断しました。
また、熊本県の阿蘇山の巨大噴火を想定した対策などが必要だとする住民側の主張については、
「『巨大噴火の発生頻度は極めて低く差し迫った状態ではない』という四国電力の評価には合理性がある」
としました。
住民側は判決を不服として控訴する方針です。
判決は愛媛、広島、山口で起こされた一連の集団訴訟では初めてで、能登半島地震後の原発の安全対策を巡る司法判断としても注目されていました。
■住民側「不当判決」
判決が言い渡された後、裁判所の前では、住民側の弁護士などが
「不当判決」
とか
「司法は福島事故を忘れたか」
などと書かれた紙を掲げました。
原告の1人は
「長い闘いでした」
「能登半島地震もあったのに怒りで一杯です」
と話していました。
■弁護団共同代表の弁護士「こちらの主張に答えず酷い判決」
判決が言い渡された後、弁護団の共同代表を務める岡村正淳弁護士は、原告や支援者などが集まった報告会の中で、
「こちらの主張に対して全く答えておらず、余りに酷い判決だ」
「原発のない社会のためにこれからも闘い続けなければいけない」
と話していました。
■原告団会見「大分県民にとって切実な問題」
判決の後、原告団は大分市内で会見を開きました。
この中で、弁護団の共同代表を務める徳田靖之弁護士は、
「東日本大震災や能登半島地震を踏まえれば、地震の発生や規模を確実に予測することは誰にもできず、合理的な根拠を持って危険性を指摘する人が1人でもいるような場所には原発を作ってはならない」
「大分地裁の裁判官は福島の事故を忘れている」
「人の心がないのかと怒りに震えそうだ」
と話していました。
その上で
「海を挟んで向かい合っているという点で大分県民にとって伊方原発の安全性は切実な問題で、多くの人が強い関心を持っている」
「それだけに今日の判決は非常に残念で、今後も応援してくれる皆さんのために闘い抜きたい」
と述べ、明日にも控訴する考えを示しました。
また、原告団の共同代表を務める中山田さつきさんは、
「500人余りの原告は全員大分県民で、広く原発の危険性を共有できたという意味で、裁判を起こした意義は大きかったと思う」
「原告以外の人からも『伊方原発を止めてほしい』という思いを感じ続けてきた裁判で、今後も諦めることは絶対にない」
と話していました。
■四国電力 「妥当な判決」
判決の後、四国電力原子力本部の池尻久夫副部長は、大分地方裁判所の前で報道機関の取材に応じ、
「当社のこれまでの主張が裁判所に認められたものであり妥当な判決だと考えている」
「引き続き、伊方原発3号機について安全最優先で運転をしていきたい」
と話していました。
■専門家 地震については「最新の調査研究のフォローが重要」
地震や地質調査に詳しい東京大学地震研究所の纐纈一起名誉教授は、2024年3月7日の判決について、
「原発の規制基準やそれに基づく国の審査に特に欠点はなかった、ということを意味する」
と述べました。
また、争点の1つで、地下構造を詳しく把握する
「3次元探査」
については、
「地震はまだまだ分からないことだらけなので最新の調査や研究の動向を真剣にフォローすることが一番重要だ」
「住民側が求めている『3次元反射法探査』を必ずしも実施しなくても、地下の構造を把握できるのは確かだが、実施できるならばやった方がより正確な評価ができる」
「電力会社はもちろん、規制側も、不断の努力を続けてほしい」
と話していました。
★注目
判決のポイント
今回の裁判では、伊方原発3号機の地震や噴火への対策が十分かどうかが主な争点になりましたが、大分地方裁判所はいずれも四国電力の評価は
「合理的だ」
と判断しました。
判決のポイントをまとめました。
【原発の安全性評価の考え方】
まず、原発の安全性に関して裁判所は原子力規制委員会の判断や福島第1原発の事故後に策定した『新規制基準』に、現在の科学技術の水準と比較して見逃せない誤りや欠陥がある場合は
「十分ではない」
とする考え方を示しました。
【最大の争点 地震に対する安全性は】
最大の争点となったのは、地震に対する安全性でした。
住民側は国内最大級の『中央構造線断層帯』の他にも原発の近くには活断層が存在する可能性があるとした上で、地下構造を詳しく把握する『3次元探査』を行わずに
「活断層は確認されていない」
とした四国電力の評価は不十分で、新規制基準にも違反しているなどと主張していました。
これについて裁判所は、
「地震の観測記録の分析や各種調査などを適切に組み合わせることで地下構造を把握することは可能だ」
と指摘し、四国電力の評価は合理的だとしました。
また、
「新規制基準では『3次元探査』の実施を求めている」
とする住民側の主張については、
「常には求められていない」
と退けました。
【噴火の対策も「合理的」】
もう1つの争点となった噴火に関する安全評価について、裁判所はまず、巨大噴火が起こる頻度が極めて低く、差し迫った状況でない場合は原発の運用期間中に巨大噴火が起きる可能性は十分小さいとする規制委員会の考え方について、
「相応の合理性がある」
と指摘しました。
その上で、住民側が想定すべきだと主張していた阿蘇山の巨大噴火について、規制委員会の考え方に基づいた四国電力の評価は
「科学的合理的な根拠によって裏付けられている」
として、現在の噴火対策に不合理な点はないとしました。
【“具体的危険はない”】
最後に裁判所は、
「原発が安全性に欠けて、住民の生命などを侵害するという具体的な危険があるとは認められない」
と判断し、住民側が求めていた原発の運転停止は認めませんでした。
今回の大分の集団訴訟は、争点が専門的になり過ぎないようにするため、住民側が工夫をしてきましたが、裁判所の判断は原子力事業者である四国電力の主張を認めた形になりました。
【これまでの経緯】伊方原発 対岸の大分市中心部からは70kmほど
愛媛県伊方町の佐田岬半島にある伊方原子力発電所は当初、1号機から3号機まで稼働していましたが、1号機と2号機は廃炉が決まり、現在、運転中なのは3号機だけです。
東京電力福島第1原発の事故を受けて原発の安全性を問う声が高まり原発がある愛媛県の他、広島、山口、それに大分県の住民による集団訴訟が起こされました。
伊方原発3号機の安全性を巡っては異なる司法判断が相次ぎ、運転の停止と再開が繰り返されてきました。
広島県の住民などが運転の停止を求めた仮処分の申し立てについて広島高等裁判所が2017年12月、火山噴火のリスクを指摘して運転の停止を命じる決定を出しました。
しかし、四国電力が異議を申し立て、2018年9月に広島高裁の別の裁判長が決定を取り消し、運転を認めました。
また、2020年1月には、山口県の住民による仮処分の申し立てについて、広島高裁が
「地震や火山噴火によって重大な被害が及ぶ危険がある」
などとして、再び運転を認めない決定を出しましたがこの決定も翌年2021年に取り消されました。
伊方原発3号機はその後も電源の一時喪失や原発の保安規定違反などのトラブルが相次いだ影響で運転が停止することもありましたが、地元説明や定期検査を経て現在、運転を続けています。
■原子力規制庁「コメントする立場にない」
大分地方裁判所が住民側の訴えを退けたことについて、原子力規制庁は
「裁判の判決については承知しているが、国が当事者になっている裁判ではないためコメントする立場にない」
としています。
■愛媛県知事「安全運転継続と信頼回復を」
判決について、愛媛県の中村時広知事は、
「県は当事者でもないことからコメントは差し控える」
「四国電力には今後とも、決して事故を起こさないという心構えの下、安全運転を継続し、県民の信頼回復に努めてもらいたい」
などとするコメントを出しました。
■伊方町長「安全への不断の努力と適切な情報提供を」
判決について、伊方原子力発電所3号機がある愛媛県伊方町の高門清彦町長は、
「司法判断に関わることであり、コメントは差し控える」
「四国電力には引き続き、最新の知見に基づく徹底した安全性向上への取り組みを求めるとともに安全への不断の努力と適切な情報提供により、町民への信頼向上にも努めてもらいたい」
とするコメントを出しました。
■原告の1人 しいたけ生産者「風評被害だけでは済まない」
原告の1人で、原告団の共同代表を務める大分県杵築市の中山田さつきさんは、伊方原発3号機の運転停止を求め、8年前から司法の場で闘い続けてきました。
農業を営み、コメや大分特産のしいたけを栽培する中山田さんが原発の運転停止を求めたきっかけは、福島第1原発の事故の際に経験した風評被害です。
福島第1原発の事故の後、東北や関東の広い範囲で原木しいたけから国の基準値を上回る放射性物質が検出されましたが、基準値を上回らなかった大分のしいたけにも影響が及びました。
中山田さんが栽培した原木しいたけの価格は、事故前の1kg当たりおよそ4000円から半分に暴落したといいます。
当時、中山田さんは、
「価格が下がるのは予想外で収入がかなり減ってしまった」
「どこで大きな地震があってもおかしくないので、どこの原発であれ、再稼動はあってはならない」
と話していました。
大分地方裁判所が2024年3月7日、住民側の訴えを退ける判決を言い渡したことについて、中山田さんは
「裁判所は福島第1原発の事故を忘れたのかという判決でした」
「伊方原発で事故が起きれば大分では風評被害ではなく、実際に被害が出ます」
「県民あげての裁判で、大分県への影響は大きいので、本当に悔しいです」
と話しました。
伊方原発の運転停止を求めて運動を続けていくということです。
■【判決前】原告団が集会 能登半島地震にも言及
判決が言い渡される前、大分地方裁判所近くの公園では原告らが集会を開き、弁護団の共同代表を務める徳田靖之弁護士が、
「今年2024年は能登半島地震がありましたが、私たち人間がどのような時期にどのような規模で地震が発生するのか予測することはできません」
「伊方原発を止めるために命ある限り闘うんだということを皆さんに伝えたいです」
と話していました。
午後1時50分ごろ、原告団およそ50人が、
「ふるさと大分は原発被害を許さない」
とか、
「理性と良識が原発を止める」
などと書かれた横断幕や旗を掲げながら大分地方裁判所に入りました。
■一般傍聴席 倍率は3.85倍
大分地方裁判所では多くの人が傍聴券を求めて抽せんに参加しました。
裁判所によりますと一般の傍聴席62席に対して239人が並び、倍率は3.85倍でした。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/564.html#c48

[政治・選挙・NHK293] いよいよこの国は無法地帯 脱税・裏金集団が「死の商人」にはシャカリキ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
26. 秘密のアッコちゃん[188] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月09日 06:03:14 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[301]
<■224行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
日英伊共同開発の戦闘機、輸出の歯止め協議 自公政調会長
2024/3/8 11:10
https://www.sankei.com/article/20240308-BY2IW6XW7JKQ5KJZDL2BTTCIYY/
自民党の渡海紀三朗、公明党の高木陽介両政調会長は2024年3月8日、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡り国会内で協議した。
公明は紛争助長を避ける厳格な歯止めを条件に輸出を容認する方向で検討しており、高木氏が具体案の提示を求める見通し。
政府、自民は2024年3月月内にも合意したい意向だ。
歯止め策として、国際共同開発する防衛装備品のうち、第3国輸出を解禁するのは次期戦闘機に限る方向。
輸出先から紛争当事国を除外した上で
「防衛装備品・技術移転協定」
を日本と締結した国などに絞る案が出ている。
輸出契約を交わす前に、与党の事前審査を条件付けたい考えだ。
公明は岸田文雄首相が2024年3月5日、日本が求める戦闘機の性能を実現するには第3国輸出が必要だと訴えた国会答弁を評価。
2024年3月7日の党会合では出席者から
「輸出する場合には歯止めが必要だ」
との意見が出ていた。

公明北側副代表「無制約に輸出あってはならない」次期戦闘機の第三国輸出巡り強調
2024/3/7 13:19
https://www.sankei.com/article/20240307-7HKWEIRXUZLW7NEHBLBWRXHUGI/
公明党の北側一雄副代表は2024年3月7日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出について
「仮に認めたとしても、無制約に日本の防衛装備品が海外に輸出をされていくことであってはならない」
と強調した。
次期戦闘機をめぐっては、岸田文雄首相が2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国に輸出できなければ
「我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
と答弁。
公明の山口那津男代表は
「丁寧に分かり易く説明しようという姿勢で答弁していた」
と評価した。
ただ、北側氏は
「国会での議論もまだ終わったわけではない」
「(改めて)岸田文雄首相の口からしっかり答弁をお願いしたい」
と注文を出した。

公明・高木陽介政調会長、次期戦闘機輸出の与党協議「予断を許さず」
2024/3/6 19:25
https://www.sankei.com/article/20240306-ZFK72YF4I5OAZJVILYXDB5ADXE/
公明党の高木陽介政調会長は2024年3月6日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る自民党との協議について
「予断を許さない」
「いつ合意とはっきり申し上げることはできない」
と述べた。
2024年3月7日の党内議論を経た上で、週内にも自民の渡海紀三朗政調会長と3回目の協議に臨むと表明した。
第三国輸出には
「歯止めをどうするかが課題として残っている」
と重ねて指摘。
日本維新の会が2024年3月6日、自民に申し入れた第3国輸出を巡る実務者協議に関し
「政府の決定に野党が関わることはない」
として、与党協議への影響を否定した。

次期戦闘機の共同開発、第三国輸出できなければ「実現が困難になる」 首相、見解示す
2024/3/5 18:39
https://www.sankei.com/article/20240305-SKYRKOUYS5J7BFFTNMLTPDQUVY/
岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、日本から直接、第3国に輸出できなければ
「我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
との見解を示した。
第3国輸出が可能な英伊と同等の立場でなければ、搭載性能を巡る交渉で不利になるとし
「直接移転を行える仕組みを持つことが国益になる」
と訴えた。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
第3国輸出に慎重な公明は、国民理解が深まっていないとして首相に国会での説明を求めていた。
首相は公明の同意を早期に取り付けたい考えだ。
首相は次期戦闘機の開発に関し
「各国が同等の貢献を行うことを前提に自国が優先する性能の搭載を主張し合う」
と説明。
日本が重視するのは、レーダーで脅威の状況を把握するセンシング技術やステルス性、敵・味方の位置情報を通信で共有して組織的に戦うネットワーク技術などだ。
英伊は、機体の生産量を増やし、調達価格を抑えるため日本にも第3国輸出を求めている。
首相は
「要求性能を実現するためには、輸出などによる価格低減努力を含めて、十分な貢献を行う必要がある」
と強調した。
3カ国が共同開発に合意した令和4年12月当時、政府は第3国輸出を想定していなかった。
首相は
「当時は技術・資金面で十分な貢献をすることによって要求を通すことが可能だと考えていた」
と釈明した。
現行の防衛装備移転3原則の運用指針は、次期戦闘機の第3国輸出を認めていない。
政府は、2024年3月以降に共同開発の役割分担に関する交渉が本格化するとして、2024年2月末までに結論を出すよう与党に求めていたが、自公両党間で合意に至らず、協議を続けている。
公明の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、首相の説明について
「丁寧に分かり易く説明しようという姿勢で答弁していた」
と評価する一方、
「国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

公明・山口那津男代表、戦闘機の第三国輸出めぐる首相の答弁評価 「かなり丁寧」
2024/3/5 13:12
https://www.sankei.com/article/20240305-S5ECLQFLT5IIXA4UVDD5T4I5DY/
公明党の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出の必要性に言及した岸田文雄首相の国会答弁を評価した。
「かなり丁寧に、出来るだけ分かり易く説明をしようという姿勢で答弁をされていた」
と述べた。
岸田首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、公明の西田実仁参院議員の質問に対し
「(次期戦闘機の要求性能を満たすには)輸出などによる価格低減努力を含めて十分な貢献を行う必要がある」
と指摘。
その上で
「我が国から第3国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、価格低減の努力を行わないことになり、我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
と述べた。
山口代表は会見で
「首相の説明の内容について、我が党としても検討すると共に、国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

岸田首相が参院論戦で強気の答弁、旧民主党批判も 予算の年度内成立確実追い風
2024/3/4 21:02
https://www.sankei.com/article/20240304-5YVG7223EZJVXBHXQWYVEKEURY/
参院予算委員会で令和6年度予算案に関する実質審議が2024年3月4日始まり、岸田文雄首相と野党の論戦は参院に舞台を移した。
自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を巡る追及は続くものの、同予算の令和5年度内成立は確実になっている。
首相は旧民主党を皮肉る強気の答弁も見せ、
「高揚している」(閣僚経験者)
との指摘もある。
「マーケット関係者によるポジティブな評価を力強く思っている」
首相は2024年3月4日の参院予算委で、東京株式市場で日経平均株価が史上初めて4万円を超えたことを歓迎した。
「私の政権になってから、賃上げ、投資促進、科学技術イノベーションに特に力を入れてきた」
と誇った。
立憲民主党議員に対する反論も目立った。
辻元清美氏は次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出を巡る自民、公明両党の協議について
「武器輸出国にならないという国是のようなものを変える大きな問題だ」
と指摘。
これに対し、首相は
「平成23年、民主党政権時代に、殺傷兵器も含めて初めて包括的に当時の武器輸出3原則の例外化措置として、パートナー国からの第3国移転も容認された」
と反論した。
石橋通宏氏は自民議員ら32人の参院政治倫理審査会への出席を求めた。
首相は鳩山由紀夫元首相を念頭に
「御党の前身であった民主党の当時の党首が出席を拒否した経緯もある」
と皮肉った。
首相の強気の背景には、予算案の年度内成立が確実になったことがありそうだ。
難航した場合、更なる求心力低下が予想された他、予算成立と引き換えに退陣するとの見方も党内にあったからだ。
一方、蓮舫氏は、自民の茂木敏充幹事長らが資金の一部を使途の公開基準が厳格な政治資金規正法上の
「国会議員関係政治団体」
から公開基準が緩い
「その他の政治団体」
に移したことで、使途不明となり得る点を追及した。
首相は
「現行法の範囲で対応が行われている」
とした一方で、
「本人が丁寧に説明することが重要だ」
と述べた。
この答弁について自民ベテラン議員は
「突き放したように聞こえた」
「首相と茂木氏に隙間風がある」
と話した。

木原防衛相「早期に合意得ることが重要」 次期戦闘機の第三国輸出巡る与党協議
2024/3/1 11:31
https://www.sankei.com/article/20240301-4LYMDOEJQ5K4HP7UMCEKWI7LVU/
木原稔防衛相は2024年3月1日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を巡り、政府が求めていた2024年2月末の与党合意が見送られたことを受けて
「次期戦闘機の共同開発に影響を与えることがないよう、出来るだけ早期に最終的な合意を得ることが重要だ」
との認識を示した。
その上で、次期戦闘機を日本から直接第3国に輸出できるようにすることに対し、国民の理解を得るため
「必要性などを更に丁寧に、分かり易く説明をしていきたい」
と述べた。
政府は、2024年3月以降に次期戦闘機開発の役割分担に関する交渉が3カ国で本格化するとして、与党に対し第3国輸出の是非について2024年2月末までに結論を出すよう要請していたが、自民・公明両党の政調会長協議では合意に至らず、2024年3月以降に先送りした。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/565.html#c26

[政治・選挙・NHK293] <独自>自民党青年局近畿ブロック会議後の会合で過激ダンスショー 口移しでチップ渡す姿も 費用は党が支出(産経新聞) 赤かぶ
19. 秘密のアッコちゃん[189] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月09日 07:05:36 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[302]
<■138行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
共同親権導入の政府案「実質『単独』維持ではないか」 櫻井よしこ氏寄稿
2024/3/8 19:32
https://www.sankei.com/article/20240308-KTVDNDRF5VLLVJRBXEQBNE3HBA/
政府が2024年3月8日、離婚後も父母双方に親権を認める
「共同親権」
導入を柱とする民法などの改正案を閣議決定した。
ジャーナリストの櫻井よしこ氏は産経新聞への寄稿で
「事実上、単独親権制度の維持を図る結果になるのではないか」
として改正案の問題点を指摘した。

たとえ両親が離婚しても、子供はふた親の愛を受けて育つべきだ。
両親は自分が親権を取ろうが取るまいが、子供に愛を注ぎ養育に責任を持つ義務がある。
これは世界の先進国の常識である。
しかし、政府が2024年3月8日閣議決定した
「共同親権」
導入を柱とする民法などの改正案は共同親権とは名ばかりの実質単独親権制(離婚時に父母の一方のみを親権者とする制度)を温存するものだ。
政府案の欠陥の
第1は、選択的共同親権制(父母の合意によって父母の一方が親権を放棄できる仕組み)を採用したことだ。
親権は父母の権利でもあるが前述のように子供への義務、責任である。
子供を産んだ以上、その子が成人するまで養育の責任は父と母にある。
しかし、政府案は父母の責務を定めているものの、父母の合意で一方の親に親権放棄を認めている。
子供にとってこれがどれほそ残酷か。
選択的共同親権は父母の一方が
「子を捨てる」
選択になるからだ。
自分が親から捨てられたと知った子供の悲しみを想像してほしい。
このような政府案は
「親とは何か」
が分かっていない血の通っていない法案だと思う。
第2に、一方または双方の親を監護権者に指定でき、子の監護権と居所指定権を付与する点だ。
監護権とは聞き慣れない言葉だが、子を養育する権利のことだ。
居所指定権は子供をどこに住まわせるかを決める権利で、この2つが親権の中核的要素である。
離婚時に親権者となったとしても監護者に指定されなければ、その親は子育てから排除されたり突然子を連れ去られたりしても、抵抗できない。
監護者になれなかった親は親権を奪われたに等しい。
第3に、
「子の利益のため、父母が共同して親権を行うことが困難」
だと裁判所が判断すれば、一方の親から親権を剥奪してもよいとしている点だ。
離婚する夫婦の間には強い葛藤があり制度で強制しない限り、力を合わせて親権を全うすることができない事例が多く、裁判になりがちだ。
政府案に従えばこれら大半の事例に関して裁判官の裁量で父母の一方から親権を剥奪できることになる。
単独親権制を取っている今の裁判所の運用と何も変わらない。
政府案は先進国の全てが採用している共同親権制度を表向き導入するかのように装い、事実上単独親権制度の維持を図る結果になる。
狡猾な騙しではないか。
共同親権制度の大前提は
「夫婦の縁の切れ目を親子の縁の切れ目にしてはならない」
ということだ。
児童虐待などがある場合を除き、親は婚姻中であろうとなかろうと、子供との絆を断つことは認められない。
子供は両親の愛と保護を受ける権利があり、共同親権は子供にとっての権利であることを忘れてはならない。
子供から親の1人を奪う政府案は子供、親、祖父母など家族全員にとっての悲劇であると共に、日本を国際社会の異常な国に据え置くものだ。

養育費、親子の交流… 民法改正案、共同親権以外にも制度変更 離婚後子育て環境に転換点
2024/3/8 17:32
https://www.sankei.com/article/20240308-TARLT6D5A5LQDIIH6W72SBUJ6Q/
8日に閣議決定された民法などの改正案。共同親権の導入ばかりがクローズアップされているが、婚姻関係にかかわらず両親が子を育てる責務を明記し、養育費の支払いや親子の交流を促す制度の創設などにも踏み込んでおり、離婚後の子育て環境の大きな転換点となりそうだ。
厚生労働省が令和3年度に実施した調査によると、子と別居中の親が同居中の親に支払う養育費が実際に支払われるのは母子世帯で28.1%、父子家庭では8.7%。
親子の交流が実施されるのは母子家庭が30.2%、父子家庭は48.0%と、いずれも不十分だ。
改正案では婚姻関係にかかわらず、両親には子を養育する責務があると明記。
離婚後でも子の利益のために、互いの人格を尊重して協力することも求めた。
養育費については両親の合意がなくても最低限の金額を請求できる
「法定養育費」
を設けた。
他の債権者に優先して支払いを受けられる
「先取特権」
を付与し実効性を担保する他、裁判所が相手の収入開示を命令できる制度も整備する。
別居中の親と子の交流については家裁の審判中でも早期の段階で家裁が交流を試行的に促せる制度も新設。
離婚前に別居中の親子が交流するための規律も整えた。
また、これまで両親しか申し立てできなかった親子の交流について祖父母らも家裁に直接、申し立てられるようにする。

「共同親権」含む民法改正案が閣議決定、国会審議の焦点は? 親権の判断基準や家裁機能
2024/3/8 17:08
https://www.sankei.com/article/20240308-PCRFA6434JIPBGQFCVOBILDHHM/
離婚後も父母双方に親権を認める
「共同親権」
導入を柱とする民法などの改正案が2024年3月8日、閣議決定された。
共同親権を巡っては、改正案の元となる要綱案を策定した法制審議会(法相の諮問機関)でも議論が白熱。
部会では積極派と慎重派の間の溝が埋まり切らず、要綱案取りまとめで一部が反対に回るなどしており、国会でも、共同親権を認める際の判断基準などが論点になりそうだ。
■DV懸念で慎重論も
法制審の家族法制部会は令和3年3月に初会合を開き、令和6年1月に要綱案を取りまとめた。
約3年がかりの議論の大半が費やされたのが、共同親権導入の是非だった。
現行の民法は婚姻中は両親共に親権を認めるが、離婚後は一方にのみ認めており、離婚後の共同親権導入の是非が法制審に諮問されていた。
部会では、導入積極派が大勢を占めたものの、ドメスティック・バイオレンス(DV)や児童虐待を懸念する一部委員は慎重論を展開。
導入されれば、別居中の親が子育てに関わるのと並行し、相手へのDVや子供への虐待が続く恐れがあるとの懸念が表明された。
■同意なければ「単独親権」明記
議論を受け、改正案では、両親の同意で共同親権が導入できるとする一方、同意がなく、DVや虐待などの恐れがある場合は単独親権とするよう明記した。
今回の法案では、共同親権の場合でも、DVからの避難などに関しては単独での親権行使を認める条項も設けられたが、一部委員は定義が曖昧として要綱案の段階で反対。
同意がない場合に単独親権か共同親権かを判断する家庭裁判所の機能拡充を求める提案も含め、要綱案では
「異例」(大村敦志部会長)
の付帯決議が付けられた。
■与野党の重鎮交え勉強会も
部会で焦点となった家裁が共同親権を判断する際の基準や、家裁の体制の整備は、国会でも議論の対象となりそうだ。
国会では野党だけでなく、与党にも慎重な議論を求める声があり、与野党の重鎮を交えた勉強会も開かれている。
勉強会に参加した自民党議員は
「勉強会での議論を国会などにも生かしたい」
としている。
小泉龍司法相は2024年3月8日の閣議後記者会見で
「国民に立法趣旨と中身を理解してもらい、必要な議論を重ねたい」
と述べた。

離婚後の「共同親権」を導入、民法など改正案を閣議決定 離婚家族の支援策も拡充へ
2024/3/8 9:06
https://www.sankei.com/article/20240308-BK2OLJE6B5IPBDZI7ZXLRFIMSU/
政府は2024年3月8日、離婚後も父母双方に親権を認める
「共同親権」
を原則とする民法などの改正案を閣議決定した。
ドメスティックバイオレンス(DV)対策など離婚後の家族に対する支援策も拡充する。
成立すれば、離婚後の親権に関する家族法制改正は77年ぶり。
令和8年までに施行される。
政府によると、両親が離婚した未成年の子は昭和35年に約7万人だったが、令和3年には約18万人に増加。
一方、別居親から養育費が支払われない事例や別居親と子の面会が実現しない事例が後を絶たず、対策を求める声が高まっていた。
改正案では養育を両親の
「責務」
と定め、親権は子の利益のために行使するものと明記する。
離婚後は父母どちらかの単独親権を義務付けてきた現行規定は改め、父母の同意があれば原則、共同親権を認める。
同意がない場合は家庭裁判所に決定を委ね、DVや虐待などの恐れがある場合は単独親権とする。
法施行前に離婚した父母にも共同親権を認める。
共同親権の場合でも、DVからの避難など単独で親権を行使できる要件を明確化。
親権に関する父母の対立を調整する裁判手続きも新設する。
養育費は他の債権者よりも優先して支払いを受けられる特権を付与し、最低限、支払うべき金額も設定。
家裁が早い段階で別居親と子の面会を促せる規定も整備する。

共同親権
親権は、未成年の子の身の回りの世話・教育といった身上監護や、財産を管理する権利の総称で、義務の性質もあるとされる。
現行民法は、婚姻中は父母の共同親権を認める一方、離婚後は父母の一方のみを親権者とする単独親権しか認めていない。
離婚後の共同親権は米国や中国、欧州各国などで認められる一方、インドやトルコでは認めていない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/570.html#c19

[政治・選挙・NHK293] 政権ボロボロ 大企業は不正 「もしトラ」も 突き抜けられない! 東証4万円の攻防と緊迫(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
37. 秘密のアッコちゃん[190] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月10日 07:16:53 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[303]
<■74行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
ウイグル強制労働で製造のアルミ、トヨタなどが使用か 超党派議連が政府に調査要求
2024/3/8 19:43
https://www.sankei.com/article/20240308-X5ANJNGB3FMPROVSYGNI47SN5M/
中国の人権問題などに取り組む
「人権外交を超党派で考える議員連盟」
は2024年3月8日、トヨタ自動車などが中国の少数民族ウイグル族の強制労働で製造されたアルミニウムを使っている可能性を指摘されたのを受け、政府に速やかな調査を求めた。
共同会長の中谷元・元防衛相らが、林芳正官房長官と国会内で面会し、声明を渡した。
林氏は
「重要な問題だ」
「関係省庁に内容を伝え、対応する」
と述べた。
声明は
「人権侵害に関与したアルミが日本企業のサプライチェーン(供給網)に入り込んでいるとすれば看過できない」
と強調。
使用が明らかになった場合の代替措置の提示や、企業が取引先の人権リスクを把握して対応する
「人権デューデリジェンス」
の法制化を要望した。

岸田文雄首相、人権デューデリジェンス「法律の策定可能性も含め検討する」 中国を念頭
2024/3/6 16:46
https://www.sankei.com/article/20240306-YFVSAVLIWJII7NYYOIV5TP6YFU/
岸田文雄首相は2024年3月6日の参院予算委員会で、企業が取引先の人権侵害のリスクを調べて予防・対処する
「人権デューデリジェンス(人権DD)」
に関し、
「将来的な法律の策定可能性も含めて更なる政策対応について検討していく」
と言及した。
中国政府による新疆ウイグル自治区での人権弾圧などを念頭に、サプライチェーン(供給網)における強制労働など人権侵害問題に対する国際的関心が高まっていることが背景にある。
首相は
「企業の予見可能性を向上するために国際協調に関する議論を進める取り組みが重要だ」
とも語った。
国民民主党の舟山康江参院議員に答えた。
欧米諸国で人権DDの法整備が進められる中、政府は令和4年9月にガイドラインは策定したものの、罰則はなく、企業側の自主的な取り組みに委ねられている。
ビジネスと人権を巡っては、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチが2024年2月1日にトヨタ自動車やドイツのフォルクスワーゲン(VW)など5社について、ウイグル自治区での強制労働で供給されたアルミニウムを使用している可能性を指摘。
2024年2月中旬にウイグル自治区からの物品輸入を原則禁じた米国の法律に違反したとして、VWグループの新車数千台が米国の港で米当局に押収されたとも報じられている。

ウイグル強制労働で作ったアルミニウム使用? 政府にトヨタなど調査要求、超党派議連
2024/2/22 19:45
https://www.sankei.com/article/20240222-DVYLTDZS7FGEFIRH2Z3OTZB2DU/
トヨタ自動車などが中国新疆ウイグル自治区の少数民族・ウイグル族の強制労働によって作られたアルミニウムを自動車生産に使っている可能性が指摘されていることを巡り、与野党議員で作る
「人権外交を超党派で考える議員連盟」
は2024年2月22日の総会で政府に速やかに調査などを求める声明をまとめた。
来週、林芳正官房長官に提出する。
中国当局は新疆ウイグル自治区内の情報管理を徹底しているとされる。
声明では
「人権侵害が行われていないことを証明することは困難で、世界的なレピュテーション(評判)リスクを勘案すれば同地区との取引停止も視野に、企業活動に助言すべきだ」
とも指摘した。
アルミニウムの使用を巡っては、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)が2024年2月1日、トヨタに加え、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)、テスラ、中国メーカーのBYD、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)の5社にウイグル自治区で生産されたアルミニウムの調達の可能性を指摘した。
VWグループは2024年2月中旬、ウイグル自治区からの物品輸入を原則禁じた米国の法律に違反したとして、新車数千台が米国の港で押収されたと報じられた。
HRWによると、世界のアルミニウム供給量の9%がウイグル自治区の生産に依存しているという。
自治区では太陽光パネルの素材や綿花、トマトなど、様々な産物の世界的な生産拠点ともなっており、これらも強制労働で生産された可能性を指摘する向きもある。
議連で共同会長を務める舟山康江参院議員(国民民主党)は会合後、記者団に
「米国では基本的に人権侵害に関与していないと証明できないと輸入が止められてしまう」
「トヨタ以外も自社の製造の在り方を見直していくべきではないか」
と指摘した。
対応策として、企業に取引先における強制労働などの人権侵害の有無を把握し、改善する
「人権デューデリジェンス(DD)」
の義務付けを求める法制化の必要性にも言及した。
舟山氏は、
「日本の企業が立ち行かなくなる可能性がある相当大きな問題にも関わらず、メディアが取り上げないから、ピンポイントの小さな問題にとどまりかねない」
と懸念も示した。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/574.html#c37

[政治・選挙・NHK293] 「裏金議員に課税しろ」“税金一揆”いよいよ現実に、市民有志が国税庁に怒りの申し入れ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
40. 秘密のアッコちゃん[191] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月10日 07:43:27 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[304]
<■143行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>沖縄の陸自訓練場 撤回要求は抑止力損なう
社説
2024/3/10 5:00
https://www.sankei.com/article/20240310-CMK7KKDKUZO7ZEZMF4234DYDQQ/
沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する計画を巡り、県側の反発が強まっている。
玉城デニー知事が反対している他、県議会も政府に白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決した。
中国の軍事的圧力が強まり、政府は南西諸島の防衛力強化を急いでいる。
那覇市駐屯の陸自第15旅団を師団に格上げする計画で、人員増に伴う訓練場整備は重要だ。
県と県議会は翻意し、訓練場整備に賛同してもらいたい。
県議会が可決した意見書は、訓練場予定地の周辺が閑静な住宅地であるとし、
「県民の福祉向上、生命と財産を守る立場から、白紙撤回を速やかに実現するよう強く要請」
した。
この意見書は的外れと言わざるを得ない。
沖縄の自衛隊は県民の生命と財産を守るために活動している。
自衛隊員にとって訓練を重ねて練度を保つことは極めて大切だ。
訓練が不足すれば能力が高まらず、有事に死傷者が増えたり、防衛任務に失敗したりしかねない。
訓練は隊員や県民の命に直結するのである。
訓練場では災害時の人命救助訓練なども行う計画だ。
落下傘部隊である陸自第1空挺団は千葉県・習志野駐屯地に配備されているが、住宅地に近接した訓練場を運用していることも指摘しておきたい。
防衛の最前線となっている沖縄で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に加え、自衛隊訓練場にも県側が反対する危うさは他にも指摘できる。
訓練場反対が中国の政府や軍部の目にどう映るかという問題がある。
彼らが
「日本与しやすし」
「沖縄は防衛に真剣でない」
と見做せば、対中抑止力低下に繋がる。
台湾有事も懸念される今、あってはならないことではないか。
意見書には自民党や公明党の会派も賛成した。
2024年6月県議選での争点化を嫌ったのかもしれないが、政権与党の地方組織として訓練場の必要性を説いてほしい。
防衛省は計画撤回は否定し、土地利用の在り方を再検討するという。
訓練場整備の基本線を守ってもらいたい。
自衛隊への県民の評価は高く、各種世論調査でも大多数が
「信頼している」
と回答している。
その期待に応えるための訓練場なのである。

陸自訓練場整備計画 政府に撤回求める意見書を可決 沖縄県議会、全会一致
2024/3/7 11:52
https://www.sankei.com/article/20240307-ZN5ZG22BMBPDXOPONCJ4XT2L2A/
沖縄県議会は2024年3月7日の本会議で、同県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊訓練場を整備する計画に関し、政府に白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決した。
周辺が閑静な住宅地であることなどを挙げ
「県民の福祉向上、生命と財産を守る立場から、白紙撤回を速やかに実現するよう強く要請する」
とした。
岸田文雄首相や木原稔防衛相らに送付する。
意見書では
「地元住民や自治会、うるま市、県にも知らされず発表された計画に県民の動揺は隠せない」
とも指摘した。
計画を巡っては玉城デニー知事や、うるま市の中村正人市長も断念を求めている。
政府側は撤回を否定する一方で
「土地の利用の在り方を改めて検討する」
としている。

沖縄・うるまの陸自訓練場新設計画、保革「白紙撤回」要求 選挙での争点化回避が狙いか
2024/3/3 19:27
https://www.sankei.com/article/20240303-TTLHRQVULZM3XJLBODTJNDSQGQ/
沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を新設する防衛省の計画を巡り、県議会の与野党会派が保革を超え
「白紙撤回」
を求める異例の事態となっている。
陸自第15旅団の師団格上げに伴い訓練場を整備する計画は見直しを迫られることになりそうだ。
台湾有事への懸念など日本周辺の安全保障環境が厳しさを増す中、防衛力の
「南西シフト」
に支障がないよう対策を進めることが求められる。
「陸自の訓練場に反対なのではない」
「今の整備計画は一旦白紙に戻すべきだと言っている」
玉城デニー知事や知事を支持する県政与党の共産党などに続き、自民党沖縄県連も2024年2月27日の県議会で計画の白紙撤回を表明。
県連幹部はその真意を明かした。
近く政府に撤回を要請する方針という。
訓練場の整備予定地は住宅街にほど近く、住民の男性(74)は
「事前に何の説明もなかった」
「訓練場は必要かもしれないが、ここではない」
と語る。
予定地は教育施設の沖縄県立石川青少年の家に隣接しており、施設の関係者は
「子供たちが眠る宿泊棟の傍に訓練場を作るのは、保革関係なく、誰が見てもおかしな計画だ」
と話す。
2024年3月1日には、これまで賛否を示してこなかった地元・うるま市の中村正人市長も計画に反対する意思を表明。
防衛省沖縄防衛局を訪れ、計画の白紙撤回を要請した。
地元では
「説明不足」
といった批判があるが、防衛省関係者は
「正式ではないが、地元首長らには事前に内々に伝えていた」
と反論する。
ただ、地元政界が足並みを揃えたインパクトは大きい。
政権与党の会派まで
「白紙撤回」
に回った背景には、2024年6月の県議選や次期衆院選、2025年のうるま市長選を控え、争点化を避けたいとの思惑もちらつく。
公明党沖縄県本部の関係者は
「訓練場を政争の具にしてほしくない」
と本音を吐露した。
訓練場は令和8年度に予定する陸自第15旅団の師団化に伴う部隊増強に対応するために新設され、南西防衛強化の重要な基盤となる。
木原稔防衛相は
「計画を白紙にする考えはない」
としているが、
「自民党(沖縄)県連から具体的な要請があれば、検討作業の考慮に入れることはあり得る」
と含みを持たせた。
台湾有事の際には尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む先島諸島を攻撃される恐れもあり、防衛省は沖縄などに自衛隊を重点配備する
「南西シフト」
を進めてきた。
自民党県連も防衛力を抜本的に強化する政府の方針は容認しており、
「南西防衛に影響する話ではない」(県連幹部)との立場だ。
防衛省関係者も
「選挙での争点化を避けたいという狙いは理解できる」
と冷静に受け止めているが、日本の
「守り」
に影響がないよう、ゴルフ場跡地の利用の在り方や代替となる訓練場の確保などあらゆる検討を進めておく必要がある。

防衛省、訓練場以外の用途変更視野に見直し検討 沖縄・うるま陸自訓練場新設計画
2024/3/3 18:38
https://www.sankei.com/article/20240303-6N5RIC2IVJOI3FIHRB3TPF5WYE/
沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を新設する防衛省の計画を巡り、防衛省が訓練場以外の用途変更も視野に検討していることが2024年3月3日、同省関係者への取材で分かった。
玉城デニー知事や県議会与党会派の他、政権与党の自民党沖縄県連も白紙撤回を求めるなど反発が強まっていることから、土地利用の在り方を改めて見直すことにしたもようだ。
訓練場は陸自第15旅団(那覇市)の師団格上げによる人員増加に伴い新設が計画され、うるま市の県立石川青少年の家に隣接するゴルフ場跡地(約20ヘクタール)で整備が予定されている。
師団への格上げで現在の1個普通科連隊を2個連隊とし、現行の約2500人から3000人規模へと拡大。
防衛省は災害時の人命救助や夜間偵察などの訓練で活用する考えで、令和6年度中に土地を取得し、令和8年度の着工を目指している。
防衛省関係者によると、計画の見直しを進める一方、ゴルフ場跡地の用地取得は断念しておらず、再検討の結果、現行の計画を維持する可能性もあるとしている。
■陸自第15旅団の師団化
那覇市に司令部を置く陸上自衛隊第15旅団を師団に格上げして部隊を増強する計画。
台湾有事などに備えた南西地域の防衛体制強化の一環で、防衛省は令和8年度に改編する方向で調整している。
司令官も陸将補から陸将に格上げされ、沖縄県に司令部を置く米海兵隊第3海兵遠征軍(VMEF)の司令官(中将)と階級を同格とすることで、より密接な連携を図るとしている。

沖縄・うるま市長が陸自訓練場新設計画の「白紙撤回」を要請
2024/3/1 15:31
https://www.sankei.com/article/20240301-XEQ3DRPG35KPFEXQJ4JS7R3POI/
沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を新設する防衛省の計画を巡り、同市の中村正人市長が2024年3月1日、防衛省沖縄防衛局を訪れ、計画の白紙撤回を要請した。
これまでに地元の自治会長や県議の他、玉城デニー知事や自民党沖縄県連も計画の白紙撤回を求めている。
防衛局の伊藤晋哉局長と面会した中村市長は
「住民の合意を得ることは大変厳しい状況だ」
と述べ、計画に反対する意思を表明。
伊藤局長は
「現時点で計画を白紙にさせる考えはない」
と応じた。
訓練場は陸自第15旅団(那覇市)の師団格上げに伴い新設が計画され、県立石川青少年の家に隣接するゴルフ場跡地(約20ヘクタール)で整備が予定されている。
ただ、予定地は住宅街にも近く、地元の石川地区では昭和34年、小学校に軍用機が墜落し17人が死亡した事故もあったことから、住民らが
「惨事の可能性を想起させるような環境を作ってしまうことでは安心安全な街作りはできない」
などと強く反発している。
木原稔防衛相は2024年3月1日の記者会見で
「計画を白紙にする考えはない」
と強調する一方、
「土地利用の在り方について改めて検討する」
とも言及。
計画の見直しなどについて
「自民党県連から具体的な要請があれば、検討作業の考慮に入れることはあり得る」
との認識を示している。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/575.html#c40

[政治・選挙・NHK293] これぞ世紀のブラックジョーク 裏金、脱法集団が改革案を論じる“フリ”の笑止千万(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
19. 秘密のアッコちゃん[192] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月10日 15:30:56 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[305]
<■282行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
高市早苗で真っ当な歴史を取り戻せ
中川昭一・安倍晋三の遺志を継ぎ、子供たちが日本に誇りを持てる歴史教育を!
WiLL20204年4月号 政治学者 岩田温
■自民党「腐敗」の本質
自民党は腐っている。
根底から腐り切っている。
一般庶民であれば
「脱税」
として厳しく処罰される行為が、白昼堂々、国会議員によって為されていた。
簡単に言えば、裏金作りが行われていた。
政治資金規正法を厳格化せよという国民の怒りの声は当然と言う他ない。
イデオロギーの左右を問わず、自民党の腐敗に多くの国民は憤っている。
政治資金規正法の問題だけではない。
腐敗の元凶は他にもある。
多くの庶民は相続税の問題に頭を悩ませる。
相続税とは、考えてみれば恐ろしい制度だ。
生前、税金を納めなかった人間が罰せられるのは当然だろう。
だが、税金を納め続けた人間が死んだことを理由に課税されるのだ。
国民の常識としてみれば、葬式には香典を持っていくのが当然だ。
しかし、死んだから金を寄越せと堂々と叫ぶのが相続税である。
理不尽な制度だと思うが、悪法も法であり、従うしかない。
だが、政治家だけは違う。
政治資金団体を作り、そこに財を投じておけば、非課税で後継者に相続することが可能になる。
こうして腐り切った世襲議員が誕生する。
私は世襲議員の全てを否定するわけではない。
しかしながら、政治制度として無能な世襲議員でも国会議員になれるという仕組みは正すべきである。
世襲議員が圧倒的に有利になる政治制度そのものの変革を望んでいるだけだ。
例えば、奈良3区を見てみよう。
自民党選出の田野瀬太道(たのせ・たいどう)という政治家がいる。
コロナ禍において、国民に自粛を求めながら銀座で遊び歩き、銀座3兄弟と揶揄された1人である。
彼は自民党を離党したものの、無所属で当選後、自民党に復党した。
腐敗という言葉が存在するならば、これほど腐敗した政治家はいない。
そんな政治家を自民党は擁護し続けている。
実際に会ったこともあるが、何をしたいのか分からない。
理念もなければ理想もない。
夜な夜な銀座で飲んでいたいぐらいの男だろう。
父親が衆議院議員でなければ、政治家を志すこともなかった類の人物である。
こういう人物を政治家にしてしまう制度設計そのものが間違っている。
■腐った林檎とサリン
議会制民主主義の国家であるならば、こうした腐敗は政権交代によって正されるのが常識だ。
腐り切った与党に鉄槌を下し、野党が政権を獲得するわけである。
だが、我が国では議会制民主主義の常識が機能していない。
野党が余りに愚かだからである。
与党は驚くほど腐敗し、野党は目を覆いたくなるほど愚昧。
これが我が国の現状である。
未だに集団的自衛権の限定的な行使を違憲であると主張する立憲民主党。
党員が党首を選ぶという至極真っ当な主張が排除される日本共産党。
彼らに政権を任せようとしない日本国民は紛れもなく正しい。
我々は究極の選択を迫られている。
あなたの前にマフィアが現れたとしてほしい。
どちらかを必ず食べろと命令された。
1つは、吐き気を催すほどの異臭を放つ林檎である。
誰も食べたくない。
眼を背けたくなるほど醜悪で腐り切っている。
よく見れば、蛆も湧いている。
もう1つはサリンである。
オウム真理教が国家の転覆を狙って散布したあの薬物だ。
腐った林檎か、サリンか。
どちらかを食べろと脅迫された時、多くの人は腐り切った林檎を選ぶだろう。
それが今の日本の現状である。
腐り切った林檎など食べたくないが、サリンを飲むわけにはいかない。
泣きの涙で自民党を支持している。
悲劇の現状である。
自民党の腐敗は金銭の問題だけではない。
思想的にもいかがわしい。
最早狂っていると言ってもいい。
保守政党の看板を掲げながら、LGBT理解増進法などという一般国民の常識からかけ離れた法を制定した。
この時、安倍派(清和研)は良識ある国民の期待を裏切った。
よもや自民党がこのような法律を制定するはずがあるまい。
安倍派が必死にこの愚昧な法の制定を押しとどめてくれるだろう。
心ある国民の声を裏切ったのは誰だっただろうか。
萩生田光一政調会長をはじめとする安倍派の政治家だった。
彼らは良識ある国民の声を無視し、裏金作りに勤しんでいた。
思想信条以前に金が欲しい。
それが自民党の政治家の姿だった。
端的に言って、卑しい。
■第2の河野談話
つい最近も、思想的に堕落した自民党を象徴する出来事があった。
岸田総理が
「共生社会と人権に関するシンポジウム」(2024年2月3日)
に送ったビデオメッセージが余りに自虐的な内容であるため、批判が殺到した。
<残念ながら、我が国においては、雇用や入居などの場面やインターネット上において、外国人、障害のある人、アイヌの人々、性的マイノリティの人々などが不当な差別を受ける事案を耳にすることも少なくありません>
「聞く力」
を持つと自負している岸田総理だが、実際の差別の場面を目撃したわけでも、確認したわけでもないようだ。
その耳に差別の現状を報告しているのは、一体誰なのだろうか。
この発言を聞けば、我が国は不当な差別が横行している暗黒国家のような誤解を受ける。
差別が全く存在しないと主張するつもりはない。
だが、1国の総理大臣が
「我が国においては」
と強調している点が気にかかる。
中国における、ウイグルやチベットの人々の現状、イスラム諸国における性的マイノリティ、その他各国における外国人に対する取扱い。
我が国の人権状況が殊更に異常であると騒ぎ立てる根拠など存在しないはずだ。
岸田総理はこうも発言している。
<近年、外国にルーツを有する人々が、特定の民族や国籍等に属していることを理由として不当な差別的発言を受ける事案や、偏見等により放火や名誉棄損等の犯罪被害にまで遭う事案が発生しており、
「次は自分が被害に遭うのではないか」
と、日々、恐怖を感じながら生活することを余儀なくされている方々もおられます>
岸田総理に問いたい。
自らの政治信条が右派であるために迫害されている学者が我が国には厳然と存在する。
「リベラルにあらずんば、人にあらず」
とのアカデミズムの異様な保守派排除について、総理は如何にお考えなのか。
あなたが真に守らなければならないのは
「外国にルーツを有する人々」
だけなのか。
あなたが認識している差別が全てではない。
左派による右派に対する迫害。
こうした事例も差別として認定し、その是非に取り組むべきであろう。
右派の人権についてはなぜ語らないのか。
結局のところ、差別の現状などまるで認識していないのである。
■安倍晋三への怨念
自民党の思想的堕落の背景に何があるのか。
杉田水脈衆院議員を巡るメディアの報道を観察すると、その正体が浮かぶ上がってくる。
杉田議員はLGBTを巡り、
「生産性がない」
などと雑誌に寄稿して物議を醸した。
確かに、粗雑で誤解を招きかねない表現だった。
だが、彼女の主張は国民の常識から乖離していたわけではない。
こうした杉田議員に対して、左派のマスメディアが醜悪なほど露骨な名指しの批判を繰り返した。
以下は朝日新聞の社説からの抜粋である。
<いったんは杉田氏を政務官に起用した、岸田首相の人権感覚もまた問われている>
(2023年9月23日)
<差別はあってはならない。そう言いながら差別に居直る発言を繰り返し、他者をあおっている国会議員が、放置され続けている。とうに個人の資質の問題ではない。岸田首相や自民党は、差別扇動者と決別する意志を示すべきだ>
<研修中にエッフェル塔前で写真を撮り投稿した松川るい参院議員は党内で注意された。それなのになぜ、市民の尊厳を平気で踏みにじり続ける杉田氏は問題にしないのか>
(2023年11月22日)
<性的少数者を差別したり、ジェンダー平等を否定したり、人権感覚が疑われる言動を繰り返す人物を、なぜ政府の職に就けたのか。「多様性の尊重」は口先だけで、差別を容認していると批判されても仕方あるまい。岸田首相の責任を厳しく問う>
朝日新聞の社説でここまで個人攻撃を受ける杉田議員はむしろ立派である。
心ある日本国民からの
「頑張れ!」
というエールと受け取るべきだろう。
朝日新聞が讃えたポルポトは虐殺者であり、地上の楽園と賛美した北朝鮮はこの世の地獄だった。
朝日新聞に差別扇動者と罵られた杉田議員は愛国者そのものだろう。
芥川龍之介は書いた。
「誰よりも民衆を愛した君は、誰よりも民衆を軽蔑した君だ」。
芥川を模倣すれば、こう言えるはずだ。
「誰よりも朝日新聞に攻撃された君は、誰よりも日本を愛した君だ」・
杉田議員はなぜ、ここまで攻撃されるのだろうか。
朝日新聞はその答えを赤裸々に吐露している。
社説で次のように叙述しているのだ。
<こうした価値観の持ち主と知ったうえで、自民党に引き込んだのが安倍元首相やその側近だ。衆院選の比例中国ブロックの名簿で優遇され、当選を重ねた。杉田氏の処遇で、党内外の保守層にアピールもできるという読みがあったのだとしたら、見当違いである>
見当違いなのは朝日新聞である。
過剰な杉田批判は煎じ詰めれば、過剰な安倍批判と重なり合う。
安倍憎しの思いが杉田憎しへと移ろっている。
それだけの話だ。
自民党が今突き付けられているのは、実に簡潔な問いである。
安倍晋三亡き後、安倍的なるものを徹底的に排除せよという左派の主張に屈するか否か。
そこが問われているのだ。
そして、岸田政権と自民党は揺らいでいる。
■保守主義とは無縁の政党
多くの人は自由民主党を保守政党だと思っている。
あるいは、そう信じ込んでいる。
だが、冷静に分析してみると、自民党が保守政党と誇れた時代はごく僅かな期間である。
端的に言うならば、安倍晋三という不世出の指導者が存在した時、自民党は保守政党だった。
それ以前の自民党とは、聞くも哀れ、語るも哀れ、見るも無残な政党といった惨状だった。
河野洋平、加藤紘一、野中広務、古賀誠。
こういった面々が自民党の主流派として跋扈していた。
余りに醜悪な古賀の発言を引用しておく。
<戦後74年、我が国は1度として、まだ他国との戦火を交えたことはありません>
<平和の国として不戦を貫くことが出来ています>
<これは憲法9条の力であり、だからこそ憲法9条は世界遺産なのです>
<これはどんな事があっても次の世代に繋いでいかねばならない、我々の世代だけのものであってはいけないと思っています>
<私は最初に国会に出る時から、憲法9条を守ろうという立場でした>
<それだけを言おうと思って国会に出てきたと言っても過言ではありません>
<憲法9条を私は守り抜くのだ、それを貫くのが私の使命だ、それが政治家として一番大事な志だとして、私は国会に来たわけです>
(古賀誠『憲法9条は世界遺産』かもがわ出版)
言葉だけ読めば、社民党の福島瑞穂による発言だと思うだろう。
だが、福島の発言ではない。
自民党の幹事長を務めた古賀誠の発言なのである。
自主憲法の制定を掲げる自民党の国会議員でありながら、憲法9条に対する信仰心を露骨に口にしている。
煎じ詰めてみれば、自民党は保守政党を標榜しながら、保守主義とは無縁の政党であった。
時には、左に傾き過ぎている政党ですらあった。
■カネと権力だけが友達
ここまで左傾化していた自由民主党とは一体何だったのだろうか。
簡単な話である。
アンパンマンは
「愛と勇気だけが友達さ」
と言う。
「金と権力だけが友達」
なのが自由民主党の本質である。
更に掘り下げるならば、
「権力から金が生まれる」
と信じていた。
だから、権力に対する異常な執着がある。
毛沢東は、
「政権は銃口から生まれる」
と説いた。
露骨なリアリズムと言ってよい。
自民党は
「金は権力から生まれる」
と信じ込んできた。
理念や理想を欠いた拝金集団、それが自民党の本性だった。
自民党が本性を露わにした瞬間がある。
水と油と例えられた自民党と社会党が手を組んだ瞬間に他ならない。
自衛隊の存在を否定し、日米同盟の意義すら否定してきた社会党の村山富市を総理大臣に迎え、政権奪取を実現したのだ。
権力を掌握するためであるならば、理念も理想も不要であると表明した瞬間だろう。
若き日の私は次の政治家の叙述に目を疑った。
ここまで羞恥心もなく権力至上主義を告白できる神経が分からなかった。
自社さ政権誕生によって、自民党が権力を奪還した瞬間を綴った興味深い文章である。
<社会党の委員長を自民党が首班指名することになろうとは誰が考えたであろうか>
<拘泥する思いを振り切ったのは、1日も早い政権復帰を願う噴き上がるような自民党員の願いだった>
(小里貞利『秘録・永田町』講談社)
露骨な自民党議員の権力至上主義を告白した著作に、若き日の私は次のように感想を綴っていた。
青年の憤りを率直に表現している。
<如何に自民党が堕落した政党であるかを自民党の代議士が赤裸々に綴った本>
<しかも、懺悔や後悔が書かれているのではなく、淡々と政権獲得への道が書かれている>
<罪の意識に苛まれ、告白した本ではない>
<政策や至上命題に動いていたことが何の反省もなしに赤裸々に綴られているんのだ>
自社さ連立政権
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%A4%BE%E3%81%95%E9%80%A3%E7%AB%8B%E6%94%BF%E6%A8%A9
■「守るもの」と「変えるもの」
自民党を変えなくてはならない。
保守政党にしなければならない。
一途なまでにその信念で動いてきた政治家、それが安倍晋三だった。
私はかねて、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
の存在に注目してきた。
代表は中川昭一、事務局長は安倍晋三だった。
彼らこそが、自民党を巣くう左翼勢力を一掃し、本格的な保守政党にしようと願った政治家だった。
近代国民国家において、最も重要なのは歴史教育だ。
我が国の来歴を我が事として真剣に感じることができる。
その国民の姿勢を培うのが歴史教育だ。
事件の年号を記憶したり、事件の名称を覚えたりすることに大きな意味はない。
1789年にフランス革命が起きたのは事実だが、年号を覚えることに深い意味など存在しない。
最も大切なのは日本国民としての私という自覚を養うことだろう。
我が国の為に身を捧げた先人の決断に涙をもって応えられる。
そうした教育こそが国民教育だ。
窮地に陥った青年の祖国を救おうと願った特攻隊の青年の熱誠に正面から向き合う覚悟を持つこと。
これが歴史教育だのあるべき姿勢だ。
歴史教育について、若き日の安倍晋三は次のように語っている。
<私は、小中学校の歴史教育のあるべき姿は、自身が生まれた郷土と国家に、その文化と歴史に、共感と健全な自負を持てるということだと思います>
<日本の前途を託す若者への歴史教育は、作られた、捻じ曲げられた逸聞を教える教育であってはならないという信念から、今後の活動に尽力してゆきたいと決意致します>
(日本の前途と歴史教育を考える議員の会『歴史教科書への疑問』展転社)
歴史教育こそが国民国家の要であることを安倍晋三は理解していた。
だからこそ、安倍は腐り切った自民党を立て直そうと尽力してきた。
志半ばで非業の最期を遂げた安倍の殉国の思いは忘れるべきではない。
憂国の志を抱いた安倍の同志こそ、中川昭一だった。
中川は保守主義とは何かについて、極めて真面目に研究した政治家だった。
彼の結論は次の通りだ。
<真の保守主義は「守るべきもの」と「変えるべきもの」をしっかり認識し、バランスを取りながら「守るべきもの」はしっかり守り、「変えていくべきもの」は変える>
<更に言えば、「守るべきもの」にしても単に「いい部分」を残すのではなく、更に生き生きとしたものに進化させていく>
<18世紀イギリスの政治家エドマンド・パークの言葉にある「保守するための改革」だ>
<従って、常に改革と改善に取り組むことこそが「保守」の姿勢である>
(中川昭一『飛躍する日本』講談社インターナショナル)
保守主義とは何かを極めて簡潔に言い表した言葉と言ってよい。
彼もまた歴史教育の重要性について認識していた。
中川は歴史教育について、次のように論じている。
<歴史教育では、日本の子供たちのための教科書を作るのは当たり前のことだ>
<自国の視点がなく、「一体、どこの国の教科書か」と思うようなものが存在する>
<これでは日本人としての誇りも、自覚も生まれないのは当然だろう>
<日本の教科書の内容は近隣諸国に配慮しなければならないという近隣諸国条項という規制は廃止すべきである>
『飛翔する日本』
中川昭一が首相の座に就く日を見たかったというのが率直な思いである。
しかし今や、中川昭一も安倍晋三もいない。
そんな現状の中、一縷の望みを託すとすれば、高市早苗以外にはあり得ない。
彼女もまた、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
に参加した政治家の1人だった。
幹事長代理という要職に就いていた。
■「高市総理」しか道はない
高市早苗は派閥に属していない。
それ故に、総裁選では圧倒的な不利を強いられるとされてきた。
だが、政治とは実に難しい。
情勢が一変した。
自民党の裏金作りに勤しんできた政治家たちが次々と失脚する。
無派閥である高市早苗こそ、自民党の指導者に相応しいとの声が澎湃( 物事が盛んな勢いでわき起こるさま)と湧き上がってきた。
高市はなぜ
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
に参加していたのか。
自ら説明している。
<会の設立に参加した理由は、日本の前途への言いようのない危機感を覚え始めていたからだ>
<リベラルな政治家や一部マスコミによって宣伝される「社会の空気」なるものが、政治の判断に多大な影響を与え、時には国益を損ない、日本の主権や名誉を侵される状況を作り出しているのではないか、との恐怖心を抱いていたのだ>
『歴史教科書への疑問』
いかがわしいマスメディアに対する真っ当な感覚と言えるだろう。
我が国の存亡に興味を抱かずに、浅薄な左翼イデオロギーを優先させる。
一体、どこの国のメディアなのかと眼を疑いたくなる報道が満ち満ちている。
彼女もまた、歴史教育の重要性について論じている。
<平成9年4月より使用されている社会科教科書の記述は、余りにも屈辱的・自虐的であり、これを教材として使い成長していく若者たちが、日本人として愛国心も誇りも持ち得なくなってしまうのは自明の理である>
<日本の罪ばかりが強調される一方、祖国の発展に活躍した偉人の紹介は少なくなっている>
『歴史教科書への疑問』
祖国を守り抜いた先人への敬意を欠き、事実とは思えぬ先人の悪行を強調し、指揮する。
これは国家の教育ではなく、左翼による洗脳工作だ。
健全な愛国心を育むどころの話ではない。
子供たちが祖国を呪詛(じゅそ:神仏や悪霊などに祈願して相手に災いが及ぶようにすること。呪うこと)するように嗾(けしか)けられている。
呪いの使嗾(しそう:人に指図して、悪事などを行うように仕向けること。指図して唆すこと)は教育ではない。
中川昭一、安倍晋三は
「金と権力だけが友達」
の自民党を変革し、我が国を蝕む左翼勢力と全力で闘う気概を持った保守政治家だった。
中川、安倍亡き自民党は再び左翼への道を歩まんとしている。
これでは国が滅びる。
狂瀾を既倒に廻らす(崩れかけた大波を、元来た方へ押し返す。形勢がすっかり悪くなったのを、再び元に返す)政治家を日本国民が望んでいる。
高市早苗総理の誕生を心から願う次第である。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/582.html#c19
[政治・選挙・NHK293] 岸田首相“6月解散”で「自民党244議席」完勝予測! 落選危機40議員を見捨て…ガタガタ党内の“一人勝ち”へ(FLASH) 赤かぶ
34. 秘密のアッコちゃん[193] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月11日 14:10:02 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[306]
<■305行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
中国に立ち向かえるのは高市早苗
いつまで”中国の言いなり”を続けるのか 「高市総理」でなければ日本は破滅の道を歩むだろう
WiLL2024年4月号 作家・ジャーナリスト 門田隆将
■存続すら危ぶまれる日本
日本にとって「運命の時」が迫っている。
2024年9月に予定される自民党総裁選である。
3年前の2021年のように、もし選択を誤って岸田文雄氏のような覚悟なき国家の領袖を選べば、最早日本の存続は難しくなる。
その理由は「緊縮財政」であり、「移民推進政策」であり、LGBT法を代表とする「国内分裂」であり、日本に迫る中国等の脅威に対する「覚悟の無さ」である。
岸田政権の情けない国家運営は、安倍時代に史上初の国家選挙6連勝を成し遂げた岩盤支持の保守・現実層から完全に見放され、内閣支持率が16.9%、自民党の支持率も16.3%(時事通信、2024年2月15日配信)となった。
一部の”アベガー”を除いて国民の間に絶大な人気を誇った安倍晋三氏の遺産を岸田氏は見事に
「食い潰してしまった」
のである。
3年前の2021年9月、岸田文雄、河野太郎、高市早苗、野田聖子の4氏で争われた総裁選を思い出してほしい。
岸田氏は河野氏との決選投票の末に自民党総裁となり、衆参の首班指名を経て第100代の日本国総理大臣となった。
総裁選で急激に人気を増し、国会議員票114票を集めて河野氏に28票差を付けた高市氏は”時間切れ”で党員投票が3位に終わり、初の女性首相誕生はならなかった。
そして、その後の3年間、日本がどうなったかは周知の通りである。
中国に侮られ、EEZ内にミサイルを撃ち込まれても国家安全保障会議さえ開けず、連日、尖閣領域に中国公船が押し寄せ、あざ笑うかのように海上ブイもぶち込まれている。
何カ月経っても
「どう対処するか検討中」
との答弁しかできない覚悟なき政権。
”増税メガネ”の呼称を頂戴するほどステルス増税に熱心で、減税と名の付くものには法律で定められたトリガー条項の凍結解除さえ発動せず、また議論を尽くさないまま国民を分断するLGBT問題をゴリ押しした。
欧州では社会問題化し、各国が四苦八苦している移民問題で特殊技能制度や留学支援制度を拡充するなど日本の根幹は次々壊されている。
安倍晋三氏が暗殺されて僅か2年近くで、日本はこんな情けない有り様となってしまったのである。
このままでは、日本の存続が危ぶまれるというのは、大袈裟でも何でもない。
安倍時代の最大の支持層は18歳から29歳までの若者層であり、朝日新聞(2020年9月12日付)によれば、安倍在任中のこの年齢層の平均支持率は実に57%だった。
その後継者であり、ネットでは常に人気ナンバーワンの高市早苗氏。
安倍氏亡き今、なぜ高市政権誕生が日本にとって不可欠なのか、中国問題を例に取って論じてみたい。
■国益を守る執念
高市氏が政権を担わなければならない理由はいくつもあるが、最大は何と言っても「中国」である。
高市氏が政治生命を懸けて取り組んでいるセキュリティ・クリアランス(SC)制度は、多くの貴重な情報や技術を日本から抜いていく中国が念頭にある。
2年前の2022年に成立した経済安全保障推進法の中で反対が多かったのがSC制度である。
経済安全保障に関わる機密・機微情報の取扱資格を認定するのが同制度で、日本企業が国際ビジネスや先端技術の共同開発に参入するには不可欠だ。
G7で同制度を導入していないのは日本だけである。
しかし、中国は得意の工作の手を日本の政界に伸ばし、今では自民党の8割と言われる議員を親中派にし、野党も多くがその軍門に下っている中、成立には数々の困難が待ち受けている。
中国の影響は絶大で、2023年来の政治資金パーティー問題でも、宏池会のパーティーへの異常な数の中国人の参加者を含め、外国人の政治資金パーティー券購入が大きな問題となった。
だが、本質とも言うべきこの事柄に、岸田首相は前向きの姿勢を一切示さなかった。
事の深刻さを浮き彫りにすると共に
「中国問題」
が日本の政界にとって如何に厄介かを物語っている。
前述のように中国による海上ブイは2カ月間も国民に隠され、いつまで経っても
「関係省庁間で検討の上、可能かつ有効な対応を適切に実施していく」(上川外相)
と言うばかりで中国に対して
「何も出来ない」
ことが露呈した。
閣僚の中で
「これは撤去すべきだ」
と発信したのは高市早苗経済安全保障担当相だけだったのである。
中国を知る専門家の間では、
「中国に譲歩したら、その時点でアウト」
「どこまでもツケ込まれ、尖閣の場合なら海域全体が中国のブイだらけになる」
という見方が専らだった。
その言葉通り、2024年1月には、2個目の海上ブイも発見された。
媚中政治家だらけの岸田政権で、どこまでも中国に譲歩を続けなければならないのである。
■日本への「核攻撃」動画
私は、講演会で日本が如何に危機の淵に立っているかを知ってもらうために、2023年の「8月24日」以降、中国で流れている動画を実際に聴衆に観てもらうように心掛けている。
2023年の8月24日とは、福島の処理水の海洋放出を始めた日だ。
日本がIAEA(世界原子力機関)の監視と協力によって慎重に進めてきた処理水の放出計画は緻密で、世界中で中国以外は全て容認した。
だが、中国は、
「これは決して日本だけの問題ではない」
「日本政府は、利害関係者との十分な協議も尽くしておらず、認められない」
と反発し、日本を責め立てた。
南シナ海に年間112兆ベクレルものトリチウムを流し続ける広東省の陽江原発、東シナ海へ約102兆ベクレルのトリチウムを流す福建省の寧徳原発、同じく143兆ベクレルものトリチウムを流し続ける浙江省の泰山第3原発・・・等々、福島処理水の何倍ものトリチウムを海洋放出する国が
「何を言うか」
と世界の原子力関係者から声が上がったのである。
だが、この日以来、中国でどんな「動画」が喝采を浴びているかご存じだろうか。
代表的な2本を紹介しよう。
まず1つはこういうものだ。
<日本は2つの戦争で中国人民に死傷者3500万人を生んだ国である>
<中国人民は、古い仇と新しい仇を両方、打つ>
<日本に対して、我が国が原則とする”核先制不使用”は適用しない>
<我々は、必ず日本に核兵器を使用する>
過激な表現と共に2分余りの動画は続く。
そして、もう1本は更に過激だ。
<広島や長崎で使用された原爆では日本を消滅させるのに420発もの数が必要になる>
<しかし、我が国が持つ東風(トンフォン)41型核ミサイルなら、7発で日本を地上から消し去ることができる>
映像では核ミサイルが爆発して人々が焼け、溶けて死んでいくおどろおどろしい光景が次々と登場する。
そして2023年の12月には、1188万人ものフォロワーを持つ中国の有名インフルエンサーがこんな主張を行い、これまた拍手喝采を浴びた。
「古い因縁を清算するのが私たちの世代の中国人の使命だ」
「彼らを赦すのは神の仕事だ」
「私たちの義務は彼らを神の元に送ることだ」
「古い因縁を清算することこそ、我々世代の使命なのだ」
必死で訴えるこのインフルエンサーの声には、発信から2カ月が経った2024年2月上旬、”いいね”が3.9万も付いている。
中国版SNSでは、
「小日本に核ミサイルを撃ち込め」
とか
「日本を地上から消滅させろ」
との文言は日常の如く現れるので、私にとっては驚くべき事ではない。
しかし、明らかにその度合いは、強さを増している。
周知のように中国では政府の意向に反する主張や動画は許されない。
つまり、日本を核攻撃するという主張は中国で
「当たり前」
であり、逆に言えば中国政府がその事へのコンセンサスを人民の間に創り上げることを
「容認している」
ということなのである。
■身も凍り付く中国の教育現場
こんな動画が喝采を浴びるのは、中国が徹底的に日本を攻撃し、憎悪する教育を天安門事件後の江沢民政権が1990年初頭から続けてきたからに他ならない。
どんな教育がなされているのかは、中国版SNSにいくらでもアップされている。
そこに分け入っていくと、驚きの教育を知ることができる。
小学校高学年のクラスでは、福島処理水の海洋放出を教える中で、岸田首相の顔写真を出し、
「数十年後、君たちの子孫は人魚になるかもしれません」
「作文で罵りましょう」
「日本を批判、批判、再批判するのです」
「ペンを武器として持ちなさい」
と、作文での罵りを指導する映像だ。
「天と地をコントロールしようとする、これが日本の首相の顔です」
「彼は人間のウンコやおならまでコントロールしようとしている」
「徹底的に批判するのです」
確信に満ちた女性教師の姿は凄まじい。
またそれより下の3〜4年生のクラスでは、中国の主張する日本軍の悪行が教え込まれている。
例えば、日本軍の
「10の犯罪を挙げなさい」
と先生に言われ、暗記した日本軍の犯罪を生徒たちが発表していく。
生徒1人1人が立って日本軍の悪行(注=あくまで教え込まれたもの)を1つずつ口に出していく。
慰安婦や南京大虐殺、731石井部隊、済南事件(注=中国では「5・3惨案」)などが次々と発表されるのだ。
そして全てが揃うと
「歴史を心に銘記せよ」
「恨みを絶対に忘れるな」
とクラス全員で唱和するのである。
こんな動画がネットには次々と登場するのだ。
他にも幼稚園の運動会で日本兵に物を投げ付けるものや、同じく日本兵の腹を突き刺す訓練など、物事の道理も分からない子供たちの頭を
「日本への憎しみ」
で染め上げていく。
背筋が寒くなる教育現場である。
■誰が中国と対峙できるか
では、一体、日本のどの政治家ならこの中国と渡り合えるのだろうか。
私は日中首脳会談の中で忘れられないエピソードがある。
安倍首相が習近平国家主席との会談で必ず、
「この島(注=尖閣)への私の覚悟を見誤らないように」
と、伝えていたという事実である。
こんな言葉を宏池会出身の覚悟なき岸田首相に言えるはずもない。
先に述べたように閣僚の中で海上ブイに
「撤去」
の意思を示したのは、高市早苗氏だけなのである。
毛沢東の号令1つで近衛兵たちによって、数千万人に及ぶ迫害死を生んだ中国。
私たちに必要なのは、平和ボケして現実を直視できない首相ではなく、国民の生命・財産・そして領土を守り、
「平和を守る抑止力」
をきちんと構築できる国家の領袖に他ならない。
かつてフジテレビの「日曜報道」が
<なぜ中国は高市氏を警戒するのか>
との話題を取り上げたことがある。
そこでフリップに書かれたのは、以下の4点だった。
「國神社”参拝"継続」
「憲法9条に”国防軍”明記」
「中国などへの技術流出を阻止する」
「敵基地を無力化する法整備」
・・・これらは、どれを取っても日本に不可欠なものである。
逆に言えば、なぜこれまでの首相は、これを実現できなかったのか問いたいものである。
高市氏は國神社に際して、いつもこう語る。
「国策に殉じられた方々の御霊(みたま)に尊崇の念を以って感謝の誠を捧げて参りました」
「国のために命を捧げられた方をどのようにお祀(まつ)りし、慰霊するかは、それぞれの国民が判断することで、決して外交問題にしてはなりません」
日本人として当然の言葉である。
ペリー来航以来の国事殉難者246万6000柱の英霊に対して、後世の政治家として頭(こうべ)を垂れようともしない政治家の方が私には信じられない。
力による現状変更への中国の強い意志が明らかになる中、日本はそれに負けない強い意志で中国と対峙しなければならない。
フィリピンが中国の海上ブイを切断し、強い意志を示したのに、日本はなぜ出来ないのか。
このままでは、尖閣領域は、ブイどころか、中国の公船や武装民兵で溢れるだろう。
「この島(尖閣)への私の覚悟を見誤らないように」
先の安倍首相のこの言葉を言える総理候補がいるだろうか。
石破茂、河野太郎、上川陽子・・・どこを向いても
「親中政治家」
しか見当たらない。
しかも、いずれも財務省が操り易い緊縮派、もしくはそれに近い政治家たちである。
その対極にいるのが高市早苗経済安全保障相である。
日本は、中国に頭の上がらない、そして緊縮派の総理を戴いて、存続できる状態にあるのだろうか。
迫る中国、北朝鮮の脅迫、更にはロシア・・・失われた30年の末に、積極財政派の牙城・清和会が解体され、勝ち誇る財務省を中心とする緊縮勢力に立ち向かえるのは、高市早苗政権しかないことを、国民が理解するべき「時」が来ているのである。

岸田内閣支持20.1%で過去最低 不記載問題、説明責任果たさず91% 共同通信世論調査
世論調査
2024/3/10 18:11
https://www.sankei.com/article/20240310-5DS6RIAUZBLDZGTPZ4UX6SNLYQ/
共同通信社が2024年3月9、10両日に実施した全国電話世論調査で、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて衆院政治倫理審査会に出席した安倍派と二階派の幹部5人について
「説明責任を果たしていない」
との回答が91.4%に上った。
内閣支持率は20.1%で、前回調査(2024年2月3、4両日)の24.5%を4.4ポイント下回り、岸田文雄内閣として過去最低を更新した。
不支持率は64.4%で、前回調査を5.5ポイント上回った。
自民の政党支持率は24.5%で、2023年12月調査の26.0%を下回り、平成24年12月の政権復帰以降、最低となった。
裏金事件に関与した安倍、二階両派の幹部には
「重い処分が必要だ」
が77.3%だった。

内閣支持16.9%、最低更新 不支持初の6割台―時事世論調査
2024年02月15日16時31分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021500726&g=pol
時事通信が2024年2月9〜12日に実施した2024年2月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比1.7ポイント減の16.9%となり、発足以来の過去最低を更新した。
不支持率は同6.4ポイント増の60.4%で、初めて6割を超えた。
支持率は、2012年12月の自民党の政権復帰後で最低。
「危険水域」とされる2割台以下は7カ月連続で、直近3カ月は1割台に落ち込む。
一方、不支持率が6割台に達するのは安倍内閣の2020年5月以来。
自民党派閥の裏金事件などが影響したとみられる。
自民党の政党支持率は前月比1.7ポイント増の16.3%。
過去最低を記録した2024年1月から微増したものの、4カ月連続で1割台と低迷が続いている。
自民党は先に、政治改革の中間取りまとめを決定。
派閥について、政治資金パーティー開催や人事関与を禁じたが、政策集団としての存続は認めた。
この内容を「評価しない」は67.3%で、「評価する」の14.1%を大きく上回った。
派閥の存廃については、「解散すべきだ」が63.8%。
「存続すべきだ」は10.3%にとどまった。
能登半島地震の政府対応は、「評価する」29.6%(前月比2.4ポイント減)、「評価しない」37.6%(同2.9ポイント増)だった。
内閣を支持しない理由(複数回答)は「期待が持てない」36.9%がトップ。
「政策がだめ」26.8%、「首相を信頼できない」25.1%と続いた。
支持する理由(同)は「他に適当な人がいない」8.4%が最も多かった。
政党支持率は自民党が首位で、立憲民主党4.1%(前月比0.6ポイント増)、公明党3.6%(同0.5ポイント増)、日本維新の会3.3%(同0.5ポイント減)の順。
23年ぶりにトップが交代した共産党は0.5ポイント増の2.4%だった。
以下、れいわ新選組0.9%、国民民主党0.4%、社民党0.3%、参政党0.3%で、教育無償化を実現する会はゼロ。
「支持政党なし」は64.7%。
調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。
有効回収率は59.1%。

日本への「核攻撃」世論高める中国 おどろおどろしい動画がSNSで喝采「滅ぼされるべき」とも 門田隆将氏が憂う安倍派崩壊もたらす危機
2023.12/31 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231231-7ISS67GXYFIPXL3TW5JWN6BXTI/
安倍派(清和政策研究会)の崩壊――パーティー券事件で狙い打ちされ、分裂が取り沙汰されるニュースを見ながら、私は溜息をついている。
理由を一言で表すなら、
「日本の危機が分かっているのか」
ということである。
政治資金に対する意識の低さ、危機感の欠如など、この事案に呆れることは多いが、それとは別に親台派や積極財政派が多い清和会が狙われたことに、いよいよ日本という国自体が危うくなってきたことを実感する。
安倍晋三―岸信夫兄弟は、台湾の自由と民主、人権、法治を重んじた政治家だ。
東アジアで同じ価値観を共有する台湾を愛し、そして台湾人からも、こよなく愛された。
しかし、岸氏が病気で政界を引退し、安倍氏は暗殺された。
武力行使を隠さない中国から台湾を守ることは、言うまでもなく
「東アジアの平和」
ひいては
「世界平和」
を守ることに他ならない。
しかし、安倍氏死去後、清和会は
「後継」
すら決められず、烏合の衆≠ニ化した。
この有り様を生き馬の目を抜く政界が見逃すはずもなく、やがて派閥が検察に狙い打ちされたのである。
今後、親中派閥ばかりになった自民党で左翼リベラル政治家によって政権がたらい回しされるなら、日本の存続は極めて難しい。
その理由は
「中国」
にある。
福島第1原発の処理水が海洋放出された2023年8月24日以降、中国でどんな
「動画」
が喝采を浴びているかご存じだろうか。
代表的な2本を紹介しよう。
1本目は
<日本は2つの戦争で中国人民に死傷者3500万人を生んだ国である>
<中国人民は、古い仇と新しい仇を両方、打つ>
<日本に対して、我が国が原則とする核先制不使用≠ヘ適用しない>
<我々は、必ず日本に核兵器を使用する>
というものだ。
2本目は
<広島や長崎で使用された原爆では日本を消滅させるのに420発もの数が必要になる>
<しかし、我が国が持つ東風(トンフォン)41型核ミサイルなら、7発で日本を地上から消し去ることができる>
という内容である。
いずれも、映像では核ミサイルが爆発して人々が焼け、溶けて死んでいくおどろおどろしい光景が表現されている。
この動画が喝采を浴び、同時に中国版SNSには、小学校での授業風景もよくアップされ、これまた反響を呼んでいる。
例えば、日本軍の
「10の犯罪を挙げなさい」
と先生に言われ、暗記した日本軍の犯罪を生徒たちが得意げに発表していくもの。
また、福島処理水の海洋放出に当たり、岸田首相の顏写真を出して、
「数十年後、君たちの子孫は人魚になるかもしれません」
「作文で罵りましょう」
「日本を批判、批判、再批判するのです」
「ペンを武器として持ちなさい」
と、作文での罵りを指導する映像だ。
他にも幼稚園で日本兵に物を投げ付けるものや、同じく日本兵の腹を突き刺す訓練など、物事の道理も分からない子供たちの頭を
「日本への憎悪」
で染め上げていく様が映される。
まさに背筋が寒くなる光景である。
私は中国が民主化するかもしれなかった胡耀邦元総書記時代の1980年代から中国をよく訪問した。
日本に学び、技術や理論を吸収しようとした中国は、日本人を重んじ、こんな教育をする時代が来ることなど想像もできなかった。
しかし、胡耀邦氏の死と、その追悼のために天安門広場に集まった大学生たちが一網打尽にされる
「天安門事件(6・4事件)」
を経て、1990年代から江沢民元総書記の下で徹底した
「反日教育」
が行われた。
子供たちは日本への憎悪で洗脳されていったのだ。
そして2023年12月13日、1188万人ものフォロワーを持つ中国の有名インフルエンサーがこんな主張を行い、これまた拍手を浴びた。
「古い因縁を清算するのが私たちの世代の使命だ」
「日本は歴史を歪曲する教育の下で、日本の侵略戦争は全て自衛戦争、解放戦争、正義の戦争として美化された」
「だから戦争で死んだ軍人や靖国神社の戦犯たちは国を守った英雄となっているのだ」
「我々は謝罪を待っているのではない」
「謝罪が役に立つなら、なぜ東風ミサイルが必要なのだ?」
「彼らが謝罪しても私はそれを受け入れない」
「私たちは憎しみを手放す立場にはない」
「なぜアメリカ人は日本人への憎しみを捨てられたのか?」
「なぜなら彼らは自らの手で広島と長崎を焼き払ったからだ」
「なぜロシア人はドイツ人に対する憎しみを捨てられたのか?」
「それは彼らが自らの手でベルリンの地に赤旗を立てたからだ」
「では我々はどうなのだ?」
「謝るも謝らないもない」
「仇敵が謝ることが重要なのか?」
「いいや!」
「仇敵は滅ぼされるべきだ」
「彼らを赦すのは神の仕事だ」
「私たちの義務は彼らを神の元に送ることだ」
「古い因縁を清算する事こそ我々世代の使命なのだ」
周知のように中国では政府の意向に反する主張や動画は許されない。
つまり、日本を核攻撃する──との人民へのコンセンサスを創り上げることに
「中国は邁進している」
ということである。
毛沢東の号令1つで紅衛兵をはじめ革命の戦士≠スちによって、数千万人に及ぶ迫害死を生んだ中国。
私たちに必要なのは、平和ボケして現実を直視できない総理ではなく、国民の生命・財産、そして領土を守り、
「平和を守る抑止力」
をきちんと構築できる国家の領袖に他ならない。
東京地検特捜部の動きを見ながら、私はそんな事を考えている。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/586.html#c34

[政治・選挙・NHK293] 自民和歌山ハレンチ懇親会の仰天実態…“チップ口移し”は世耕弘成氏「新旧秘書」の低俗コラボだった!(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
23. 秘密のアッコちゃん[194] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月13日 13:16:00 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[307]
<■137行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>朝鮮学校 首長は税金を投入するな
社説
2024/3/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20240312-XPO5CVMPHFMORPK33SKY3HMBNY/
朝鮮学校に対し、2022(令和4)年度に補助金を支出した全国の自治体は計93に上った。
初めて100自治体を下回ったものの、依然として計2億3000万円超の公金が使われていた。
朝鮮学校は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総)の強い影響下にあり、北朝鮮の独裁体制礼賛の教育や不適切な学校運営が問題となってきた。
それに目を瞑る税金投入をやめるべきだ。
朝鮮学校は学校教育法に定められた小中高校などと異なり、都道府県が
「各種学校」
として認可している。
市区町を含めた自治体が学費補助などの形で助成する例があり、文部科学省の内部資料では令和4年度は愛知、兵庫など10道府県と京都市、横浜市など83市区町が補助金を出していた。
2011(平成23)年度には22道府県、132市区町が支出しており約10年で約4割減少したが、未だに補助金を出す自治体が少なくないことに首を捻る。
国の高校授業料無償化政策を巡り政府は、朝鮮学校を対象外とした経緯がある。
自治体の補助金についても文科省は平成28年、
「朝鮮総連が教育内容、人事、財政に影響を及ぼしている」
とし、妥当性を検討するよう通知している。
既に東京都や大阪府は独自の実態調査を行い、補助金を打ち切った。
教科書に独裁体制礼賛の記述が頻繁に出てくることや、朝鮮総連が学校施設の一部を無償で使うなど不適切な学校運営が確認されたためだ。
拉致問題を教科書に記述するなどの条件を付けたが是正されず、助成をやめた自治体もある。
朝鮮学校が今も朝鮮総連の影響下にあるのは明白だ。
総連運営の動画サイトで2023年5月に行われたという朝鮮学校の創立記念式典で、会場に故金日成、金正日父子の肖像画が掲げられ、総連幹部が祝辞を読み上げる映像が公開されていた。
北朝鮮は、非道な日本人拉致問題を解決しようとしていない。
核兵器開発を進め、弾道ミサイル発射で軍事的緊張を高めている。
「子供に罪はない」
として補助金支出を正当化するのは誤りだ。
保護者への学費補助が
「寄付」
の形で朝鮮学校側に徴収される不透明な問題も起きている。
公金支出は独裁体制を利することに等しく、子供のためにならないのである。

朝鮮学校補助金、総連の影響疑い晴れずも 自治体「子供に罪はない」
2024/3/10 18:33
https://www.sankei.com/article/20240310-4VNFM2ZOPBKPRMGAYGP6LR5JJU/
朝鮮学校に対して10道府県と83市区町が2022(令和4)年度に支出した補助金総額は2億3000万円余りに上った。
財政緊縮に伴う予算カットに踏み切った自治体がある一方、
「子供に罪はない」
として支援を続ける自治体も。北朝鮮による日本人拉致問題は解決されておらず、度重なるミサイル発射に国民の不安が高まる中で、自治体の判断が注視されている。
「朝鮮学校だけ狙い撃ちしているわけではなく、理解を求めたい」
教育委員会の担当者がこう語るのは北九州市。
市長交代後の2024(令和6)年度予算で、補助金の4割カットに踏み切った。
市内に1つある朝鮮学校に対し、2011(平成23)年度から年300万円、2022(令和4)年度以降は年285万円を支出してきたが、2024(令和6)年度は174万円に減額した。
市は私立校並みの支援を続けてきたが、新市長による予算の見直しに伴い、私立校の支援を一律に政令市の全国平均水準まで引き下げたことに合わせ、朝鮮学校にも同様の対応を取ったという。
これに対し、インターネット上では権利の侵害を訴えて削減撤回を求める署名運動が起こされている。
市は2024年2月に学校側に経緯を説明しているが、学校側からは
「話し合いの場を設けてほしい」
と更に要請されているという。
県内に6つの朝鮮学校がある兵庫県は2022(令和4)年度は4689万円の支出を報告。
斎藤元彦知事は2023年7月の産経新聞などのインタビューで、朝鮮学校の運営実態を踏まえて支出を見直す動きに対し、
「子供の教育は分けて考えるべきだ」
として支援の継続を表明している。
2021(令和3)年度に備品などの購入費として20万円を出した岡山県では、2022(令和4)年度の支出はなし。
「学校側から申請がなかった」(担当者)
という。
一方、北海道の2022(令和4)年度支出額は275万円。
当初予算は管理運営費に充てる182万円だった。
これに加え、給食などの原材料費や電気料金の値上げに対処するため、93万円を補正予算に計上した。
補助金は最終的に前年度比100万円増となった。
物価高騰対策として追加支出している自治体は北海道以外にも複数あり、2023(令和5)年度以降は補助金総額が増加に転じる可能性もある。
■北の体制讃える教育なお継続
朝鮮学校は、北朝鮮と密接な結び付きがある在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の強い影響下にあることが指摘されてきた。
北の体制を讃える教育が継続しているとの報告もあり、運営実態が十分に把握できない中、自治体の補助金支出には疑問の声も多い。
政府は、北朝鮮による日本人拉致問題や朝鮮総連との関係を問題視し、2013(平成25)年に朝鮮学校を高校無償化の対象外とした。
学校側は除外を違法だとして全国5カ所の地裁・支部で訴訟を起こしたが、いずれも国側勝訴の判決が確定した。
朝鮮学校は学校教育法で
「学校」
と認定されず、都道府県が認可する
「各種学校」
の位置付けだ。自治体は独自に補助金を支出。
保護者支援の名目で家庭に提供しているケースもある。
受給した家庭の保護者が
「寄付」
名目で学校側に納付させられていたこともあり、総連関係者の関与が色濃い。
実際、総連運営の動画サイトで公開された昨年5月に行われたという朝鮮学校の創立記念式典の映像には、会場に故金日成主席、故金正日総書記父子の肖像が掲げられ、総連幹部が祝辞を読み上げている。
朝鮮学校の内情に詳しい関係者によると、朝鮮学校では総連傘下の出版社が作成した教科書を使用。
思想教育が色濃く、北の体制の優越性を教える内容になっているとみられる。
■拉致被害者の支援組織「救う会」会長の西岡力会長の話
朝鮮学校に対して補助金を出す自治体が100を下回ったことは率直に評価したい。
北朝鮮による日本人拉致問題や朝鮮学校で行われている教育の実態などが自治体の首長や幹部らに浸透してきた結果と言えるだろう。
ただ、総額2億円を超える国民の税金が未だに注ぎ込まれていることには、驚きを禁じ得ない。
朝鮮学校は果たして相応しい公金の支出先と言えるのかどうか、支出することを決めた自治体トップには、学校の実態について徹底した調査を行ってもらいたい。
長期間に渡り巨額の補助を続けていた東京都や大阪府のように教育内容を精査した上で支出を停止した自治体もある。
例えば、都は、調査で確認された当時の金正日体制の礼賛や在日本朝鮮人総連合会との密接な関わりといった内容を報告書にまとめ、ホームページでも公開している。
支出を取りやめる判断について、その過程と根拠を疑念を抱かせる余地のない形で示すことが重要だ。
一方、支出を続ける自治体は議会や納税者が納得できる説明をすべきだろう。

<独自>朝鮮学校補助金、93自治体が支出、100を割る
2024/3/10 17:02
https://www.sankei.com/article/20240310-T6BNL3RH6ROTTICVRA2K7U2D3M/
全国にある朝鮮学校に対し、2022(令和4)年度に補助金を支出した道府県と市区町は計93自治体となり、初めて100自治体を下回ったことが2024年3月10日、文部科学省への取材で分かった。
国が公益性の観点などから支出の妥当性を検討するように求めた2016(平成28)年度からは2割以上減少しており、運営実態の不透明性などを背景として支出を見直す動きの広がりが窺える。
文科省の内部資料によると、2022(令和4)年度に管内の朝鮮学校や通学する子供がいる家庭に補助金を支出していた自治体は、愛知や兵庫など10道府県と、京都市や横浜市、川崎市など83市区町の計93自治体。
2016(平成28)年度には、計121自治体(14道府県、107市区町)が支出していたが減少傾向が続き、2021(令和3)年度に100自治体(11道府県・同89市区町)となり、2022(令和4)年度に初めて100自治体を切った。
2022(令和4)年度の補助金総額は2021(令和3)3年度比814万円減の計2億3064万円。
内訳は、道府県が同8万円減の1億2266万円、市区町が同805万円減の1億7984万円となっている。
朝鮮学校の教育や人事、財政には、北朝鮮と密接な関係にある在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の影響が指摘されるなど運営実態の不透明さが指摘されている。
拉致被害者の支援組織
「救う会」
の集計によると、2009(平成21)年度の補助金総額は計8億円を超えていた。
国は2013(平成25)年に高校授業料無償化の対象外とすることを決定。
文科省が公益性の観点などから支出の妥当性の検討を求める通知を出した2016(平成28)年には3億円を割り込んだ。
ただ、近年は横ばいで推移している。
■朝鮮学校
在日朝鮮人の子供に母国語による授業や民族教育を行う学校。
2023(令和5)年5月1日時点で全国に57校(うち4校休校)ある。
朝鮮籍の他、韓国籍や日本国籍の子供も通っている。
年代別に幼稚部、初級部、中級部、高級部、大学校がある。
近年は児童生徒数の減少によって学校の統廃合が進んでいる他、休校状態が続いている学校もある。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/605.html#c23

[政治・選挙・NHK293] <破廉恥底なし>野党がどうの、ではなく、自民続投の選択肢はそもそもない(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
30. 秘密のアッコちゃん[195] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月13日 14:09:31 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[308]
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<正論>防衛費の数字ありきは見直しを 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/13 8:00
https://www.sankei.com/article/20240313-5OH24QJQ5VLPJNFH4NYYGYPRZA/
■危ぶまれる抜本強化
2024年2月19日、防衛省の有識者会議で座長の榊原定征経団連名誉会長は
「為替変動を考えると、5年間に43兆円の枠で防衛力強化ができるのか」
「現実的な視点で見直す必要がある」
と問題提起した。
令和4年12月16日、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、中期防衛力整備計画、いわゆる安保戦略3文書が策定され、5年間の防衛費として約43兆円が閣議決定された。
この時、為替は1ドル108円で設定されていた。
現在、1ドル約150円で推移しており、43兆円が決定された時に比べ、円の価値はドル建てで約3分の2に下落している。
海外装備品の調達率が高い海上自衛隊、航空自衛隊は大きくこの影響を受ける。
物価高騰の影響も加わり、装備品の調達価格は高騰し
「防衛力の抜本的強化」
が危ぶまれている。
これに対し木原稔防衛相は2024年2月20日、
「必要な防衛力強化を(43兆円の)範囲内で着実に行うことが防衛省の役割だ」
「計画の見直しは考えていない」
と述べた。
また鈴木俊一財務相も
「あくまで有識者の立場からの意見だと認識している」
(略)
「政府としてこの水準を超えることは考えていない」
と榊原発言を否定した。
本当に
「43兆円」
という数字ありきで
「防衛力の抜本的強化」
が可能なのだろうか。
令和4年12月、岸田文雄首相は次のような趣旨を述べた。
「我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している」
「厳しい安全保障環境に対応していくために必要な防衛力の抜本的強化を実現し、真に国民を守り抜ける体制を作り上げる」
「国民の期待と信頼に応えられるよう、防衛力の抜本的強化を必ず実現していく」
「43兆円」
「GDP2%」
についても
「数字ありきの議論をしてきたということはない(略)まず行ったのは、防衛力の抜本強化の内容の積み上げ」
と述べている。
「積み上げ」

「各種事態を想定し、相手の能力や新しい戦い方を踏まえて、現在の自衛隊の能力で我が国に対する脅威を抑止できるか」
「脅威が現実となった時にこの国を守り抜くことができるのか」
「極めて現実的なシミュレーションを行った」
という。
■「43兆円」固執は本末転倒
積み上げられた所要防衛力を精査した上で、防衛費に換算した結果が
「43兆円」
であるから、換算するパラメータ(為替など)が変動すれば当然変わり得る。
目的は、
「防衛力の抜本的強化」
であり、
「43兆円」

「GDP2%」
の達成ではない。
「防衛力整備計画」
にも
「情勢の変化等の不測の事態にも対応できるよう配意する(略)必要に応じてその見直しを柔軟に行う」
とある。
「43兆円」
に固執し、円安で
「防衛力の抜本的強化」
が達成できなければ、本末転倒である。
一層の効率化、合理化を図って円安に対処すべきだと安易に主張する向きもある。
だが既に徹底した効率化、合理化で精査した結果の43兆円であり、円安で目減りした3割を、更なる効率化、合理化で埋め合わせよというのは、非現実的で無責任過ぎる。
「43兆円」
という数字ありきは時代錯誤の
「基盤的防衛力構想」
を想起させる。
この構想は米ソのデタント(緊張緩和)に便乗し、1951(昭和51)年から我が国の防衛力整備に導入された。
日本自らが
「力の空白」
になって地域の不安定要因とならないよう、独立国として必要最小限の防衛力を保有するという構想である。
脅威も危機事態も想定せず、
「力の空白」
になりさえしなければいいという、国を守ることを真剣に考えない、言わば当事者意識の欠けた考え方だった。
■抑止への資源投入をケチるな
「GDP1%」
ありきだったため、慢性的予算不足は続き、
「限定的かつ小規模な侵略に対処できる」
「後方支援体制を含む防衛上必要な機能を備える」
は空念仏に終わった。
現在の後方軽視、つまり弾薬不足、修理部品不足といった致命的な継戦能力不足の原因はここにある。
防衛力は戦える能力を備えて、初めて抑止力になる。
「GDP1%」
ありきの
「基盤的防衛力構想」
が日本の抑止力を弱体化させてきたのは否めない。
ロシアのウクライナ侵略が勃発し、北朝鮮はミサイル発射を繰り返し、台湾海峡もきな臭くなり、国際情勢は一変した。
ウクライナ戦争でも分かるように、戦争は一旦起きれば、これを終わらせるのは戦争を起こすより遥かに難しい。
戦争を起こさせないことが最も重要であり、抑止への資源投入をケチったりしている場合ではない。
国際情勢は待ってくれないのだ。
円安や物価高騰で防衛力強化が危ぶまれている今、
「43兆円」
に固執して抑止力への投資を渋るのは、安保3文書策定の議論を根底から覆すものである。
ようやく無責任で独り善がりな
「基盤的防衛力構想」
が払拭されたばかりである。
その2年目にして、先祖返りしていいわけがない。
やはり、榊原氏が主張するように
「現実的な視点で見直す必要」
がある。

木原防衛相、防衛費43兆円「見直し考えていない」 有識者会議では増額論も
2024/2/20 11:18
https://www.sankei.com/article/20240220-YEU6OMNV4NIE7NW4GY7O6V7ICI/
木原稔防衛相は2024年2月20日の記者会見で、令和9年度までの5年間の防衛費を総額約43兆円とする政府方針について
「この(43兆円の)範囲内において必要な防衛力の強化を着実に行っていくことが、防衛省の役割であると考えており、防衛力整備計画を見直すことは考えていない」
と重ねて強調した。
防衛費43兆円については、防衛省が設置し、2024年2月19日に開かれた防衛力の抜本的強化に関する有識者会議の初会合で、座長の榊原定征元経団連会長ら複数の委員から、円安や物価高の影響を踏まえ、増額を視野に見直しを求める声が上がった。
有識者会議を受けて、2024年2月20日の自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議でも、複数の議員が増額の必要性に言及した。

防衛費5年43兆円に増額求める声 有識者会議、円安・物価高で「現実的な見直しを」
2024/2/19 16:29
https://www.sankei.com/article/20240219-S3ZNNHE3WZMM5L6ZK6WPCWMOJE/
防衛省は2024年2月19日、2022(令和4)年12月に策定した国家安全保障戦略など安保3文書で掲げた防衛力の抜本的強化に関する有識者会議の初会合を同省で開いた。
委員からは、2027(令和9)年度までの5年間で防衛費総額を約43兆円と定める政府方針について、円安や物価高などを踏まえ増額を視野に見直しを求める意見が出た。
政府は43兆円枠を堅持する考えだが、会議の議論が影響を与える可能性もある。
会議は榊原定征元経団連会長、北岡伸一東大名誉教授、森本敏元防衛相ら17人の委員で構成。
座長に就いた榊原氏は会議で
「43兆円の枠の中で、求められる防衛力装備の強化が本当にできるのか」
「現実的な視点で見直す必要があるのではないか」
と述べた。
関係者によると、会議では防衛費について
「為替変動を加味しない数字は意味がないのではないか」
といった発言もあり、複数の委員が43兆円の増額を検討する必要性に言及した。
政府は3文書で、2027(令和9)年度までの5年間の防衛費を総額約43兆円と決めた。
しかし、最近の過度な円安や物価高騰で輸入装備品などの単価が上昇し、計画数量を調達できない恐れがある。
有識者会議は、3文書に設置方針が明記されていた。
安保環境が厳しさを増す中、従来の陸海空に加え宇宙・サイバー・電磁波など新たな戦闘領域に対応するため、専門家から助言を得て戦略的な政策立案に繋げる。
木原稔防衛相は会議で
「将来の防衛力を作る上で国民の理解が重要だ」
と指摘。
2028(令和10)年度以降の防衛費も視野に
「ポスト43兆円の話を如何に進めるかも並行して検討していく場にしたい」
と語った。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/604.html#c30

[政治・選挙・NHK293] 原子力緊急事態宣言発令中(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
36. 秘密のアッコちゃん[196] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月13日 14:40:35 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[309]
<■257行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。

次期戦闘機の第三国輸出、閣議決定条件に 政府・与党が最終調整、事前審査を厳格化
2024/3/12 19:39
https://www.sankei.com/article/20240312-FPPBABZMURMCHP6QE3CZC6B5S4/
政府・与党は、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を巡り、日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出する場合、閣議決定を条件とする方向で調整に入った。
第3国輸出に慎重な公明党が求める歯止め策の一環で、事前審査を厳格化する。
複数の関係者が2024年3月12日、明らかにした。
現行制度では殺傷能力のある武器を初めて輸出する際、国家安全保障会議(NSC)4大臣会合で最終決定する。
次期戦闘機を第3国に輸出する場合は、全閣僚が出席する閣議の決定を条件とするよう防衛装備移転3原則の運用指針を改める。
これに伴い、個別の輸出案件ごとに与党の事前審査も条件となる。
岸田文雄首相は2024年3月12日、公明党の山口那津男代表と官邸で会談し、次期戦闘機の第3国輸出に関し
「厳格なプロセスを取るため、閣議決定を含めて政府方針を検討したい」
と伝えた。
山口氏は会談後、記者団に
「妥当な方向だと思っている」
と評価した。
政府は輸出先についても歯止め策を講じる。
戦闘中の国を除き、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限る案を検討している。
政府・自民党は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、公明に配慮し、次期戦闘機に限定する。
公明は2024年3月12日に開いた外交安全保障調査会の会合で、こうした案について議論した。
自公はそれぞれの党内議論を経て、週内にも両党政調会長間で合意する見通しだ。
現行の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、第3国へ輸出することは認められない。

日英伊共同開発の戦闘機、輸出の歯止め協議 自公政調会長
2024/3/8 11:10
https://www.sankei.com/article/20240308-BY2IW6XW7JKQ5KJZDL2BTTCIYY/
自民党の渡海紀三朗、公明党の高木陽介両政調会長は2024年3月8日、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡り国会内で協議した。
公明は紛争助長を避ける厳格な歯止めを条件に輸出を容認する方向で検討しており、高木氏が具体案の提示を求める見通し。
政府、自民は2024年3月月内にも合意したい意向だ。
歯止め策として、国際共同開発する防衛装備品のうち、第3国輸出を解禁するのは次期戦闘機に限る方向。
輸出先から紛争当事国を除外した上で
「防衛装備品・技術移転協定」
を日本と締結した国などに絞る案が出ている。
輸出契約を交わす前に、与党の事前審査を条件付けたい考えだ。
公明は岸田文雄首相が2024年3月5日、日本が求める戦闘機の性能を実現するには第3国輸出が必要だと訴えた国会答弁を評価。
2024年3月7日の党会合では出席者から
「輸出する場合には歯止めが必要だ」
との意見が出ていた。

公明北側副代表「無制約に輸出あってはならない」次期戦闘機の第三国輸出巡り強調
2024/3/7 13:19
https://www.sankei.com/article/20240307-7HKWEIRXUZLW7NEHBLBWRXHUGI/
公明党の北側一雄副代表は2024年3月7日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出について
「仮に認めたとしても、無制約に日本の防衛装備品が海外に輸出をされていくことであってはならない」
と強調した。
次期戦闘機をめぐっては、岸田文雄首相が2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国に輸出できなければ
「我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
と答弁。
公明の山口那津男代表は
「丁寧に分かり易く説明しようという姿勢で答弁していた」
と評価した。
ただ、北側氏は
「国会での議論もまだ終わったわけではない」
「(改めて)岸田文雄首相の口からしっかり答弁をお願いしたい」
と注文を出した。

公明・高木陽介政調会長、次期戦闘機輸出の与党協議「予断を許さず」
2024/3/6 19:25
https://www.sankei.com/article/20240306-ZFK72YF4I5OAZJVILYXDB5ADXE/
公明党の高木陽介政調会長は2024年3月6日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る自民党との協議について
「予断を許さない」
「いつ合意とはっきり申し上げることはできない」
と述べた。
2024年3月7日の党内議論を経た上で、週内にも自民の渡海紀三朗政調会長と3回目の協議に臨むと表明した。
第三国輸出には
「歯止めをどうするかが課題として残っている」
と重ねて指摘。
日本維新の会が2024年3月6日、自民に申し入れた第3国輸出を巡る実務者協議に関し
「政府の決定に野党が関わることはない」
として、与党協議への影響を否定した。

次期戦闘機の共同開発、第三国輸出できなければ「実現が困難になる」 首相、見解示す
2024/3/5 18:39
https://www.sankei.com/article/20240305-SKYRKOUYS5J7BFFTNMLTPDQUVY/
岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、日本から直接、第3国に輸出できなければ
「我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
との見解を示した。
第3国輸出が可能な英伊と同等の立場でなければ、搭載性能を巡る交渉で不利になるとし
「直接移転を行える仕組みを持つことが国益になる」
と訴えた。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
第3国輸出に慎重な公明は、国民理解が深まっていないとして首相に国会での説明を求めていた。
首相は公明の同意を早期に取り付けたい考えだ。
首相は次期戦闘機の開発に関し
「各国が同等の貢献を行うことを前提に自国が優先する性能の搭載を主張し合う」
と説明。
日本が重視するのは、レーダーで脅威の状況を把握するセンシング技術やステルス性、敵・味方の位置情報を通信で共有して組織的に戦うネットワーク技術などだ。
英伊は、機体の生産量を増やし、調達価格を抑えるため日本にも第3国輸出を求めている。
首相は
「要求性能を実現するためには、輸出などによる価格低減努力を含めて、十分な貢献を行う必要がある」
と強調した。
3カ国が共同開発に合意した令和4年12月当時、政府は第3国輸出を想定していなかった。
首相は
「当時は技術・資金面で十分な貢献をすることによって要求を通すことが可能だと考えていた」
と釈明した。
現行の防衛装備移転3原則の運用指針は、次期戦闘機の第3国輸出を認めていない。
政府は、2024年3月以降に共同開発の役割分担に関する交渉が本格化するとして、2024年2月末までに結論を出すよう与党に求めていたが、自公両党間で合意に至らず、協議を続けている。
公明の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、首相の説明について
「丁寧に分かり易く説明しようという姿勢で答弁していた」
と評価する一方、
「国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

公明・山口那津男代表、戦闘機の第三国輸出めぐる首相の答弁評価 「かなり丁寧」
2024/3/5 13:12
https://www.sankei.com/article/20240305-S5ECLQFLT5IIXA4UVDD5T4I5DY/
公明党の山口那津男代表は2024年3月5日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出の必要性に言及した岸田文雄首相の国会答弁を評価した。
「かなり丁寧に、出来るだけ分かり易く説明をしようという姿勢で答弁をされていた」
と述べた。
岸田首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、公明の西田実仁参院議員の質問に対し
「(次期戦闘機の要求性能を満たすには)輸出などによる価格低減努力を含めて十分な貢献を行う必要がある」
と指摘。
その上で
「我が国から第3国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、価格低減の努力を行わないことになり、我が国が求める戦闘機の実現が困難となる」
と述べた。
山口代表は会見で
「首相の説明の内容について、我が党としても検討すると共に、国民の理解を得られるかどうかを注視していく必要がある」
と述べた。

岸田首相が参院論戦で強気の答弁、旧民主党批判も 予算の年度内成立確実追い風
2024/3/4 21:02
https://www.sankei.com/article/20240304-5YVG7223EZJVXBHXQWYVEKEURY/
参院予算委員会で令和6年度予算案に関する実質審議が2024年3月4日始まり、岸田文雄首相と野党の論戦は参院に舞台を移した。
自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を巡る追及は続くものの、同予算の令和5年度内成立は確実になっている。
首相は旧民主党を皮肉る強気の答弁も見せ、
「高揚している」(閣僚経験者)
との指摘もある。
「マーケット関係者によるポジティブな評価を力強く思っている」
首相は2024年3月4日の参院予算委で、東京株式市場で日経平均株価が史上初めて4万円を超えたことを歓迎した。
「私の政権になってから、賃上げ、投資促進、科学技術イノベーションに特に力を入れてきた」
と誇った。
立憲民主党議員に対する反論も目立った。
辻元清美氏は次期戦闘機を含め国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出を巡る自民、公明両党の協議について
「武器輸出国にならないという国是のようなものを変える大きな問題だ」
と指摘。
これに対し、首相は
「平成23年、民主党政権時代に、殺傷兵器も含めて初めて包括的に当時の武器輸出3原則の例外化措置として、パートナー国からの第3国移転も容認された」
と反論した。
石橋通宏氏は自民議員ら32人の参院政治倫理審査会への出席を求めた。
首相は鳩山由紀夫元首相を念頭に
「御党の前身であった民主党の当時の党首が出席を拒否した経緯もある」
と皮肉った。
首相の強気の背景には、予算案の年度内成立が確実になったことがありそうだ。
難航した場合、更なる求心力低下が予想された他、予算成立と引き換えに退陣するとの見方も党内にあったからだ。
一方、蓮舫氏は、自民の茂木敏充幹事長らが資金の一部を使途の公開基準が厳格な政治資金規正法上の
「国会議員関係政治団体」
から公開基準が緩い
「その他の政治団体」
に移したことで、使途不明となり得る点を追及した。
首相は
「現行法の範囲で対応が行われている」
とした一方で、
「本人が丁寧に説明することが重要だ」
と述べた。
この答弁について自民ベテラン議員は
「突き放したように聞こえた」
「首相と茂木氏に隙間風がある」
と話した。

木原防衛相「早期に合意得ることが重要」 次期戦闘機の第三国輸出巡る与党協議
2024/3/1 11:31
https://www.sankei.com/article/20240301-4LYMDOEJQ5K4HP7UMCEKWI7LVU/
木原稔防衛相は2024年3月1日の記者会見で、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を巡り、政府が求めていた2024年2月末の与党合意が見送られたことを受けて
「次期戦闘機の共同開発に影響を与えることがないよう、出来るだけ早期に最終的な合意を得ることが重要だ」
との認識を示した。
その上で、次期戦闘機を日本から直接第3国に輸出できるようにすることに対し、国民の理解を得るため
「必要性などを更に丁寧に、分かり易く説明をしていきたい」
と述べた。
政府は、2024年3月以降に次期戦闘機開発の役割分担に関する交渉が3カ国で本格化するとして、与党に対し第3国輸出の是非について2024年2月末までに結論を出すよう要請していたが、自民・公明両党の政調会長協議では合意に至らず、2024年3月以降に先送りした。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/600.html#c36

[政治・選挙・NHK293] やることなすこと、国民は呆れ果てている 世の中は政権交代前夜の様相(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
33. 秘密のアッコちゃん[197] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月14日 09:46:35 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[310]
<■244行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

「手負いの自民」に立ちはだかる公明 連立関係に遺恨 次期戦闘機の第三国輸出
2024/3/13 20:28
https://www.sankei.com/article/20240313-HP6XT7HDONNSPK62N7BYHWGZVI/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る与党協議では、自民、公明両党の溝が浮き彫りとなった。
共同開発への影響を懸念し、輸出解禁の結論を急ぐ自民に対し、公明は慎重姿勢を崩さず、協議は当初の想定以上に長引いた。
輸出対象を次期戦闘機に限定するなど譲歩を重ねた自民には公明への不満がくすぶり、連立関係に遺恨を残した。
公明の高木陽介政調会長は2024年3月13日の記者会見で、第3国輸出を巡る岸田文雄首相の国会答弁を
「我が党が求めていた歯止め策について明確に丁寧に答えて頂いた」
と高評価した。
自公の実務者間では次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していたが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を示し、協議は暗礁に乗り上げた。
2024年2月からは両党の政調会長間で交渉を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
公明は第3国輸出を容認する条件として、厳格な歯止めを求めた。
2024年3月13日の参院予算委員会で質問に立った公明の西田実仁選挙対策委員長は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と首相に迫り、具体的な歯止め策も提示した。
結党以来
「平和の党」
を標榜する公明としては、自らの主張を政府・自民に受け入れさせることで、支持層へアピールする狙いも透けて見える。
とはいえ、
「政治とカネ」
の問題で批判を浴びている自民側には
「完全に足元を見られている」
といった不満の声が少なくない。
「連立解消」
に言及する議員もおり、公明の振る舞いが信頼関係の土台を揺るがしたことは間違いない。

立民・共産は慎重、前向きな維新・国民民主 次期戦闘機の第三国輸出で野党に温度差
2024/3/13 20:12
https://www.sankei.com/article/20240313-NP2W3R6IGFO3PMK5XAS4B3245Y/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を巡っては、野党各党の温度差も鮮明になっている。
立憲民主党や共産党が慎重な立場を掲げているのに対し、日本維新の会や国民民主党は比較的前向きな姿勢を示す。
立民は防衛装備品の国際共同開発は否定していないが、今回の輸出に関しては政府の説明が不十分だと指摘する。
泉健太代表は2024年3月8日の記者会見で
「情報公開はなされていない。答えを出すのは拙速だ」
と訴えた。
共産は、輸出にとどまらず共同開発そのものにも反対している。
加えて、小池晃書記局長は2024年3月11日の会見で自民、公明両党間の協議に疑問を示し
「国民の前で正面から議論することが必要ではないか」
と指摘した。
一方、維新の立場は自民に近い。
遠藤敬国対委員長は2024年3月6日、防衛装備品輸出などに関する政策協議の実施を自民に申し入れ、記者団に
「前向きに協議のテーブルにつきたい」
と語った。
国民民主の榛葉賀津也幹事長は2024年3月8日の会見で、戦闘機開発と英伊両国との関係について
「メンテナンスを含めて、30年、40年、半世紀、しっかりと連携するということだ」
と強調した。

第三国輸出、次期戦闘機に限定 首相明言「二重の閣議決定」で厳格手続き
2024/3/13 19:50
https://www.sankei.com/article/20240313-ADNW4PVSVZOJRPKRUGQJMAMMF4/
岸田文雄首相は2024年3月13日の参院予算委員会で、国際共同開発する防衛装備品を巡り、防衛装備移転3原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機に限って日本からの第3国輸出を認める意向を初めて示した。
輸出に当たっては閣議決定や輸出先の限定など厳格な歯止めを設けると明言した。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
首相は国際共同開発品の第三国輸出を認めるケースについて、防衛力を整備する上で必要とされる装備品に限定し、個別のプロジェクトごとに運用指針に明記すると説明した。
第3国輸出に慎重な公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する一方、今後、次期戦闘機以外の装備品も必要性が認められれば容認する余地を残す。
また、首相は運用指針の改定に合わせて、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する政府方針を改めて閣議決定すると表明した。
輸出に際しても個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とするとし、
「2重の閣議決定でより厳格なプロセスを経る」
と強調した。
輸出先については、戦闘中の国を除き、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定する方針を示した。
政府・自民党は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、公明は無制限の解禁に難色を示し、歯止めを講じることを求めていた。
首相が国会答弁で具体的な歯止め策に言及したことを受け、自公は2024年3月15日にも両党政調会長間で合意する見通しだ。
現行の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出することは認められない。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

<主張>日伊首脳会談 外交安保で協力を深めよ  
2024/2/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240211-EV62MLQ6JJM3XEM2ZHD2XJJYPQ/
岸田文雄首相と来日したイタリアのメローニ首相が会談し、外交安全保障をはじめとする協力関係を深化させることで合意した。
イタリアは先進7カ国(G7)の一員で北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の主要国だ。
国内総生産(GDP)はEUで独仏に次ぐ3位の大国である。
イタリアがインド太平洋地域の安全保障への関心を高めていることを歓迎したい。
今年は空母打撃群を初めて日本に寄港させ、自衛隊と共同訓練を行う予定だ。
日本にとっては英国と共に次期戦闘機を共同開発する大切なパートナーと言える。
G7の2024年の議長国はイタリアで、2023年の議長国は日本だった。
メローニ氏は岸田首相に対し、
「バトンを受け取り、優れた功績を残せるよう努力したい」
と語った。
両首脳はイタリアで開催予定のG7サミットに向け、緊密に協力していくことで一致した。
ウクライナ侵攻や中東ガザ危機で収束の兆しがみえず、2024年11月には米大統領選を控えている。
どれ一つとっても安保情勢の激変を招きかねない。
米欧諸国の世論でウクライナへの
「支援疲れ」
が広がる中、G7各国の結束が試されている。
日伊の首脳がG7サミットに向け、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を発信したのは時宜に適っている。
両首脳は、中東、ウクライナ情勢に加えて、北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題や中国を含む東アジア情勢についても協議した。
中国は台湾併吞を目指し軍事的圧力を強めている。
中国は意に沿わない行動を取る外国に貿易や投資の面で圧力を掛けることを躊躇わない。
他国の主権や領土を侵害する中露両国や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国際ルールを無視する国を、価値観を共有するG7が抑止していかなければならない。
イタリアはG7で唯一、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
に参加していたが、メローニ政権になって離脱を表明した。
中国への厳しい安保認識を共有するイタリアが空母打撃群を日本に寄港させることは、強い抑止のメッセージになる。
次期戦闘機の共同開発を含め、世界の平和と安定に資する日伊の外交安保協力を力強く進めたい。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/614.html#c33

[政治・選挙・NHK293] 投資だ、賃上げだと叫んでもこの始末 岸田自民にはトドメになりそうな株価の行方(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
56. 秘密のアッコちゃん[198] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月14日 21:22:23 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[311]
<■261行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
公明・北側一雄副代表「わが党も反省」 次期戦闘機の第三国輸出をめぐる与党協議に
2024/3/14 13:08
https://www.sankei.com/article/20240314-MC6ESP7NVJO7NKXO66TYHK5MC4/
公明党の北側一雄副代表は2024年3月14日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る政府・与党の調整が難航したことを受け、重要安全保障政策の変更に関する意思決定の在り方について
「少し考えなければならない」
「我が党も反省しないといけない」
と述べた。
次期戦闘機の第3国輸出を巡っては、当初、自民、公明両党の実務者間で議論が行われ、次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していた。
だが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を表明。
2024年2月からは両党政調会長間で協議を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
北側氏は
「重要な安全保障政策の変更については、国民の理解や国会での議論が必要だ」
と強調。
更に
「一部の専門家や実務者の間で了承されたから良いということではない」
とも述べた。

公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

「手負いの自民」に立ちはだかる公明 連立関係に遺恨 次期戦闘機の第三国輸出
2024/3/13 20:28
https://www.sankei.com/article/20240313-HP6XT7HDONNSPK62N7BYHWGZVI/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る与党協議では、自民、公明両党の溝が浮き彫りとなった。
共同開発への影響を懸念し、輸出解禁の結論を急ぐ自民に対し、公明は慎重姿勢を崩さず、協議は当初の想定以上に長引いた。
輸出対象を次期戦闘機に限定するなど譲歩を重ねた自民には公明への不満がくすぶり、連立関係に遺恨を残した。
公明の高木陽介政調会長は2024年3月13日の記者会見で、第3国輸出を巡る岸田文雄首相の国会答弁を
「我が党が求めていた歯止め策について明確に丁寧に答えて頂いた」
と高評価した。
自公の実務者間では次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していたが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を示し、協議は暗礁に乗り上げた。
2024年2月からは両党の政調会長間で交渉を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
公明は第3国輸出を容認する条件として、厳格な歯止めを求めた。
2024年3月13日の参院予算委員会で質問に立った公明の西田実仁選挙対策委員長は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と首相に迫り、具体的な歯止め策も提示した。
結党以来
「平和の党」
を標榜する公明としては、自らの主張を政府・自民に受け入れさせることで、支持層へアピールする狙いも透けて見える。
とはいえ、
「政治とカネ」
の問題で批判を浴びている自民側には
「完全に足元を見られている」
といった不満の声が少なくない。
「連立解消」
に言及する議員もおり、公明の振る舞いが信頼関係の土台を揺るがしたことは間違いない。

立民・共産は慎重、前向きな維新・国民民主 次期戦闘機の第三国輸出で野党に温度差
2024/3/13 20:12
https://www.sankei.com/article/20240313-NP2W3R6IGFO3PMK5XAS4B3245Y/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を巡っては、野党各党の温度差も鮮明になっている。
立憲民主党や共産党が慎重な立場を掲げているのに対し、日本維新の会や国民民主党は比較的前向きな姿勢を示す。
立民は防衛装備品の国際共同開発は否定していないが、今回の輸出に関しては政府の説明が不十分だと指摘する。
泉健太代表は2024年3月8日の記者会見で
「情報公開はなされていない。答えを出すのは拙速だ」
と訴えた。
共産は、輸出にとどまらず共同開発そのものにも反対している。
加えて、小池晃書記局長は2024年3月11日の会見で自民、公明両党間の協議に疑問を示し
「国民の前で正面から議論することが必要ではないか」
と指摘した。
一方、維新の立場は自民に近い。
遠藤敬国対委員長は2024年3月6日、防衛装備品輸出などに関する政策協議の実施を自民に申し入れ、記者団に
「前向きに協議のテーブルにつきたい」
と語った。
国民民主の榛葉賀津也幹事長は2024年3月8日の会見で、戦闘機開発と英伊両国との関係について
「メンテナンスを含めて、30年、40年、半世紀、しっかりと連携するということだ」
と強調した。

第三国輸出、次期戦闘機に限定 首相明言「二重の閣議決定」で厳格手続き
2024/3/13 19:50
https://www.sankei.com/article/20240313-ADNW4PVSVZOJRPKRUGQJMAMMF4/
岸田文雄首相は2024年3月13日の参院予算委員会で、国際共同開発する防衛装備品を巡り、防衛装備移転3原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機に限って日本からの第3国輸出を認める意向を初めて示した。
輸出に当たっては閣議決定や輸出先の限定など厳格な歯止めを設けると明言した。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
首相は国際共同開発品の第三国輸出を認めるケースについて、防衛力を整備する上で必要とされる装備品に限定し、個別のプロジェクトごとに運用指針に明記すると説明した。
第3国輸出に慎重な公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する一方、今後、次期戦闘機以外の装備品も必要性が認められれば容認する余地を残す。
また、首相は運用指針の改定に合わせて、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する政府方針を改めて閣議決定すると表明した。
輸出に際しても個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とするとし、
「2重の閣議決定でより厳格なプロセスを経る」
と強調した。
輸出先については、戦闘中の国を除き、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定する方針を示した。
政府・自民党は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、公明は無制限の解禁に難色を示し、歯止めを講じることを求めていた。
首相が国会答弁で具体的な歯止め策に言及したことを受け、自公は2024年3月15日にも両党政調会長間で合意する見通しだ。
現行の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出することは認められない。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

<主張>日伊首脳会談 外交安保で協力を深めよ  
2024/2/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240211-EV62MLQ6JJM3XEM2ZHD2XJJYPQ/
岸田文雄首相と来日したイタリアのメローニ首相が会談し、外交安全保障をはじめとする協力関係を深化させることで合意した。
イタリアは先進7カ国(G7)の一員で北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の主要国だ。
国内総生産(GDP)はEUで独仏に次ぐ3位の大国である。
イタリアがインド太平洋地域の安全保障への関心を高めていることを歓迎したい。
今年は空母打撃群を初めて日本に寄港させ、自衛隊と共同訓練を行う予定だ。
日本にとっては英国と共に次期戦闘機を共同開発する大切なパートナーと言える。
G7の2024年の議長国はイタリアで、2023年の議長国は日本だった。
メローニ氏は岸田首相に対し、
「バトンを受け取り、優れた功績を残せるよう努力したい」
と語った。
両首脳はイタリアで開催予定のG7サミットに向け、緊密に協力していくことで一致した。
ウクライナ侵攻や中東ガザ危機で収束の兆しがみえず、2024年11月には米大統領選を控えている。
どれ一つとっても安保情勢の激変を招きかねない。
米欧諸国の世論でウクライナへの
「支援疲れ」
が広がる中、G7各国の結束が試されている。
日伊の首脳がG7サミットに向け、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を発信したのは時宜に適っている。
両首脳は、中東、ウクライナ情勢に加えて、北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題や中国を含む東アジア情勢についても協議した。
中国は台湾併吞を目指し軍事的圧力を強めている。
中国は意に沿わない行動を取る外国に貿易や投資の面で圧力を掛けることを躊躇わない。
他国の主権や領土を侵害する中露両国や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国際ルールを無視する国を、価値観を共有するG7が抑止していかなければならない。
イタリアはG7で唯一、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
に参加していたが、メローニ政権になって離脱を表明した。
中国への厳しい安保認識を共有するイタリアが空母打撃群を日本に寄港させることは、強い抑止のメッセージになる。
次期戦闘機の共同開発を含め、世界の平和と安定に資する日伊の外交安保協力を力強く進めたい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/622.html#c56

[政治・選挙・NHK293] 朝日新聞 論座 「安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である。私たちの再出発は、公正と正義の理念の復活なくしてあり得な… 西大寺
38. 秘密のアッコちゃん[199] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月15日 04:23:06 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[312]
<■273行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が「違憲」と判断した裁判所の判断は、屁理屈であり、司法による越権行為の横暴であり、司法が自ら憲法を捻じ曲げて解釈し正当化しようとしているもので、到底許されない。
憲法14条、24条を素直に読めば、同性同士の結婚を認めない民法などの規定は「合憲」である。
同性婚を認めるためには、その前に憲法改正が必要なことは自明の理である。
仮に国がパートナーシップ制度などの公的な家族として認める制度を用意しても、憲法を改正しない限り、同性同士の結婚を認めない民法などの規定は「合憲」である。

日本国憲法
第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
A 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。


学習院大の山下純司教授(民法)「議論深め、納得できる制度を」 札幌高裁の違憲判断
2024/3/14 21:34
https://www.sankei.com/article/20240314-RTBG74TTF5LSTJ2FKK4FXXVIDQ/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が憲法違反になるかが争われた訴訟で、初の控訴審判決となった2024年3月14日の札幌高裁判決は、規定を
「違憲」
と判断した。
その背景などについて学習院大の山下純司(やました・よしかず)教授に聞いた。

同性婚を認めない民法などの規定を
「違憲」
と判断した札幌高裁判決は、これまでの地裁判決に比べてかなり踏み込んだ印象だ。
他の地裁判決は、同性カップルについて、国がパートナーシップ制度などの公的な家族として認める制度を全く用意していないことを不合理と判断していた。
これに対して札幌高裁判決は、婚姻制度を同性カップルにも開放することを強く意識していると感じた。
札幌高裁の言う
「婚姻」
が具体的にどんな制度かは分からないが、同性間と異性間では法律制度の適用が変わるため、同じ
「婚姻」
と言っても実際には別の制度が念頭にあるのかもしれない。
札幌地裁、高裁を除いては
「同性カップルにも最低限、家族を持つ権利を保障しよう」
という立場が共通している。
今後、上告審まで争われることが予想されるが、最高裁には、明快な判断を期待したい。
最高裁の判断をきっかけに国民の議論が盛り上がり、最終的には皆が納得する形で法制度を作る必要がある。
いきなり同性婚を導入しても、抵抗を感じる人がいたり、社会での理解が深まらなかったりすることが予想される。
まずは国がパートナーシップ制度を導入するなどして、明らかになった課題に対応しながら、徐々に議論を深めていく必要がある。(談)

同性婚訴訟判決、札幌高裁の原告ら喜び「正面から答えてくれた」
2024/3/14 21:31
https://www.sankei.com/article/20240314-JTVHJ4JHVRPE7ODRLJBAKK3VKI/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が憲法違反になるかが争われた訴訟で、初の控訴審判決となった2024年3月14日の札幌高裁判決は、規定を
「違憲」
と判断した。
「私たちの思いに正面から応えてくれた」。
札幌高裁が同性婚を認めない民法の規定を違憲とする判決を言い渡した2024年3月14日午後、札幌高裁前では原告や弁護団が旗を振って喜んだ。
弁護団の加藤丈晴弁護士は、同性間の婚姻の自由が異性間と同程度に認められるとした高裁判決について
「ここまではっきりと判決を出したのは初めて」
と指摘。
「非常に意義のある判決だった」
と振り返った。
「私は私のままで、胸を張って生きていいんだと思わせてくれた」。
判決後に行われた会見で原告の中谷衣里さん(32)は涙を浮かべた。
これまで各地裁の判決は「違憲」や「違憲状態」、「合憲」と判断が分かれてきた。
「私や他の同性カップルが、社会でいないものにされている」
と感じてきたが、札幌高裁判決が憲法の規定は
「同性婚をも保障する」
と判断したことに触れ、
「同性カップルもこの国で生きていい、と励まされた」
と語った。
弁護団の綱森史泰弁護士は会見で、高裁判決を
「画期的」
とする一方で
「請求は棄却なので、最高裁に上告したい」
と述べた。
また、会見では
「同性間にも婚姻を認める方向で法改正を速やかに実現すべきだ」
などとする声明も弁護団が読み上げた。

同性婚で定まらぬ司法、東京地裁判決は「違憲状態」 今後の上級審判断に注目
2024/3/14 21:29
https://www.sankei.com/article/20240314-D2PEJ3CBO5MJHOMVOSP3YWOICI/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が憲法違反になるかが争われた訴訟で、初の控訴審判決となった2024年3月14日の札幌高裁判決は、規定を
「違憲」
と判断した。
同日の東京地裁判決で出そろった1審判決は「合憲」1件、「違憲状態」3件、「違憲」2件と結論が分かれている。
いずれも賠償請求は退けているが、同性カップルの家族の在り方を巡り、司法は難しい判断を迫られている。
一連の訴訟は、同性カップルなどが全国の5地裁に計6件起こした。
主に争われたのは、異性間の婚姻を前提とした民法や戸籍法の規定が、
▽「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」とした憲法24条1項
▽「婚姻や家族に関する法律は個人の尊厳に立脚して制定する」とした24条2項
▽「法の下の平等」を定めた14条1項
に違反するかだ。
■「重要な人格的利益を剝奪する」
2024年3月14日午前に言い渡された東京地裁判決は、同性カップルが婚姻と同様の利益を享受するための制度も設けられていないことは
「自己の性自認や性的指向に即した生活を送るという重要な人格的利益を剝奪するものだ」
と指摘し、24条2項に
「違反する状態にある」
と判断。
一方、24条1項と14条1項に違反するとの主張は認めなかった。
これに対し同日午後の札幌高裁判決は、現行制度が3つの条文全てに違反するとし、一連の訴訟では初めて24条1項についても違反を認定。
踏み込んだ判断を示した。
■「両性」との文言のみにとらわれず
高裁は、24条1項にある
「両性」
との文言のみに捉われるのではなく
「個人の尊重がより明確に認識されるようになった背景のもとで解釈することが相当」
と指摘。
24条2項の趣旨や諸外国での同性婚の広がり、国民の意識調査なども検討。
異性間にしか婚姻を認めず、同性カップルに代替措置も用意していない現行制度は
「合理性を欠く」
とした。
その上で、日々、不利益を受ける同性愛者らへの対策を急ぐ必要があり、異性間と同様の婚姻制度を適用することも含めて
「早急に真摯な議論と対応をすることが望まれる」
とした。
一連の訴訟は今後も上級審の判断が続くことになり、司法判断が注目される。

同性婚認めないのは「違憲」 札幌高裁が初の2審判断
2024/3/14 18:22
https://www.sankei.com/article/20240314-HDWJRTGURJMPHL6DVD73TEBXRI/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、同性カップルが国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁(斎藤清文裁判長)は2024年3月14日、同性婚を認めない法律の規定は憲法14条1項、24条の1項と2項に違反すると判断した。
請求を退けた1審札幌地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。
全国で起こされた同種訴訟で、初の2審判決。
一連の訴訟で、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると定めた憲法24条1項について違憲とする判断は初めて。
これまで出された6件の地裁判決では札幌と名古屋が「違憲」、東京の1次と2次、福岡が「違憲状態」とした上で結論を合憲、大阪が「合憲」としていた。

同性婚認めず「違憲状態」賠償請求は棄却 東京地裁
2024/3/14 11:43
https://www.sankei.com/article/20240314-H7KLQ33PYRKCHMHP5NNJN3CD3A/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、同性カップルら8人が国に1人当たり100万円の損害賠償を求めた東京2次訴訟の判決で、東京地裁(飛沢知行裁判長)は2024年3月14日、個人の尊厳に立脚して婚姻や家族に関する立法を求める憲法24条2項に
「違反する状態」
と判断した。
賠償請求は棄却した。
全国で起こされた同種訴訟で最後の1審判決。
これまで出された5件の判決では札幌と名古屋が「違憲」、東京1次と福岡が「違憲状態」とした上で結論を合憲、大阪が「合憲」とした。
2024年3月14日同日午後には札幌高裁で初の2審判決が言い渡される。
判決理由で飛沢裁判長は、同性カップルが婚姻と同様の利益を享受するための制度が設けられていないことは
「自己の性自認や性的指向に即した生活を送るという重要な人格的利益を剝奪するものだ」
とし、憲法24条2項に違反する状態だと判断した。
一方、こうした制度設計は国会の立法裁量に委ねられており、直ちに憲法違反とまでは言えないと結論付けた。
原告側は
「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」
とした憲法24条1項や、法の下の平等を定めた14条にも違反していると主張していたが、いずれも認めなかった。

同性婚認めないのは憲法違反 札幌高裁 2審での違憲判断は初
2024年3月14日 19時46分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240314/k10014390391000.html
同性どうしの結婚が認められていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性のカップルが国を訴えた裁判で、2審の札幌高等裁判所は、憲法では同性どうしも異性間と同程度に婚姻の自由を保障しているという踏み込んだ判断を示した上で、今の民法などの規定は憲法に違反すると判断しました。
同様の集団訴訟で2審で憲法違反と判断されたのは初めてです。
札幌市など北海道に住む3組の同性のカップルは、同性どうしの結婚を認めていない民法などの規定は、婚姻の自由や法の下の平等を定めた憲法に違反すると主張し、国に賠償を求める訴えを起こしました。
3年前の2021年、1審の札幌地方裁判所は、法の下の平等を定めた憲法に違反するという初めての判断を示した一方で、国に賠償を求める訴えは退け、原告側が控訴していました。
2024年3月14日の判決で、札幌高等裁判所の齋藤清文裁判長は婚姻の自由を保障した憲法の条文について
「人と人との間の自由な結び付きとしての婚姻についても定める趣旨を含むものだ」
「同性間の婚姻についても異性間の場合と同じ程度に保障していると考えるのが相当だ」
という踏み込んだ判断を示しました。
その上で、
「同性愛者は婚姻による社会生活上の制度の保障を受けられておらず著しい不利益を受けアイデンティティーの喪失感を抱くなど個人の尊厳を成す人格が損なわれる事態になっている」
「同性愛者に対して婚姻を許していないことは合理的な根拠を欠く差別的な扱いだ」
として、憲法に違反すると判断しました。
婚姻の自由を保障した憲法の条文に違反するという判断を示したのは初めてです。
また、同性婚を制度として定めた場合、不利益や弊害の発生は窺えないと指摘し、最後に国に対し、
「同性婚について異性婚と同じ婚姻制度を適用することを含め早急に議論し対応することが望まれる」
と強く促しました。
一方、国に賠償を求める訴えは退けました。
同様の集団訴訟は全国5か所で起こされていて、2審で憲法違反と判断されたのは初めてです。
■原告 「望んでいた違憲判決が出てすごくうれしい」
閉廷後、原告や支援者たちは裁判所の外に集まり、
「早く立法すればいいしょ」
などと書かれた横断幕を掲げました。
原告の1人の中谷衣里さんは
「望んでいた違憲判決が出て凄く嬉しいです」
「もしかすると裁判は続くかもしれないので引き続き応援してほしい」
と話していました。
また、原告の国見亮佑さん(仮名)は
「思った以上の判決が出て、泣いてしまいました」
「司法が同性どうしの婚姻を積極的に進めようという意思をすごく感じました」
「この判決を国会議員の皆さんにも見てもらい賢明な判断をしてほしいです」
と話していました。
別の原告の1人も「夢の中にいるようで、本当によかったです。ありがとうございました」と涙ながらに話していました。
■原告側会見「国が変わる1つの節目に」
判決のあと、原告側が会見を開きました。
この中で原告の中谷衣里さんは、
「国が変わる1つの節目になったのではないか」
「同性カップルにも異性カップルと変わらない権利が与えられて、家族として“ふうふ”として生きていっていいという本当に前向きな励まされる判決でした」
「今回の判決の中で裁判長は国会でこの議論を進めるよう言及していました」
「議論の遡上にも上げない国会に対して、きちんと議論して法律を整えるようプレッシャーを与える内容だった」
「若い世代の性的少数者にとっても希望となる判決だったのではないか」
と涙ながらに話していました。
中谷さんのパートナーで原告の女性は、
「思っている以上にいい判決がでていまだに信じられない」
「変わらないのは国会だけ」
「私たちは結婚する覚悟はできているので、明日にでも結婚できるようになってくれたら」
と話していました。
原告の国見亮佑さん(仮名)は
「司法の役割は大きいと改めて感じた」
「年を取り、婚姻制度の利益を享受できる期間が物理的に短くなっていることをひしひしと感じ、早く制度を作ってほしいと強く願っている」
と話していました。
国見さんのパートナー(仮名)は、
「提訴から5年間という期間の長さに辛い気持ちになり、絶望的な感覚があったが、今回の判決を受けてむしろ、希望を感じた」
「自分の土台を取り戻せた感じがしました」
と話していました。
■同性婚めぐる集団訴訟 全国5か所で6件
同性のカップルなどが結婚が認められないのは憲法に違反するとして国に賠償を求める集団訴訟は、全国5か所で6件、起こされています。
これまで賠償を認めた判決はありませんが、憲法判断は分かれていて、2024年3月14日の札幌高等裁判所と東京地方裁判所を含めて、
▽「違憲」が3件、
▽「違憲状態」が3件、
▽憲法に違反しない「合憲」が1件となっています。
★同性婚認められていないのは「違憲状態」と指摘 東京地裁
■林官房長官「他の訴訟の判断も注視していきたい」
林官房長官は2024年3月14日午後の記者会見で
「いずれも現段階では確定前の判決であり、他の裁判所で同種の訴訟が係属しているので、その判断も注視していきたい」
と述べました。
その上で
「同性婚制度の導入は国民生活の基本に関わる問題であり、国民1人1人の家族観とも密接に関わる」
「各層の意見や国会での議論の状況、地方自治体のパートナーシップ制度の導入や運用状況などを引き続き注視していく必要がある」
と述べました。
■専門家「婚姻の平等に限りなく近づいた判断だ」
性的マイノリティーの問題に詳しい早稲田大学の棚村政行教授は札幌高等裁判所の判決について、
「婚姻制度の中心にあるのは同性か異性かということではなく、人と人との支え合いを保障するものだということを明らかにした点で非常に大きな意義がある」
「同性間で婚姻が許されないことで当事者が被る不利益の程度もかなり重いと強く言っており、印象的だ」
「パートナーシップなどの制度ではなく婚姻制度の枠に入れないと性的マイノリティーの人たちの不利益は解消されないということも指摘しており、婚姻の平等に限りなく近付いた判断だ」
と評価しました。
その上で、2024年3月14日にあった東京地方裁判所の判決も含め、
「2つの判決は重大な不利益を被っている人たちに対して法制化に向けた議論をするべきだと言っている」
「国会は、こうした司法の場での大きな流れを受け止めて早期に議論を開始すべきだ」
と話していました。
■判決のポイント
各地で起こされた同性婚訴訟で3年前の2021年、初めて違憲判断が示された札幌の訴訟。
2審の札幌高等裁判所は、異性と同様に同性どうしのカップルも尊重されるべきだとする更に踏み込んだ考え方を示しました。
判決のポイントです。
●婚姻の自由保障した憲法に違反すると初判断
最大の特徴は婚姻の自由を保障した憲法24条に違反すると初めて認めたことです。
憲法24条1項は
「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」
として婚姻の自由を保障しています。
これについて札幌高裁はまず、法律の文言上は男性と女性の間の婚姻について定めていて、制定当時は同性婚は想定されていなかったと述べました。
しかし、社会の変化に伴って改めて解釈することもできるとして
「人と人との間の自由な結び付きとしての婚姻を定める趣旨も含む」
「異性間のみならず同性間の婚姻についても同じ程度に保障していると考えることが相当だ」
という考え方を示しました。
その上で、結婚ができないことで同性カップルは、社会生活上の制度の保障を受けられず、アイデンティティーの喪失など、個人の尊厳が損なわれる事態になってると指摘。
更に同性婚を認めても
「不利益や弊害の発生は窺えない」
として、今の法律の規定は憲法24条に違反するとしました。
●法の下の平等も「違憲」
また、法の下の平等を定めた憲法14条1項についても、
「憲法に違反する」
と判断しました。
これは1審と同じ判断です。
異性間では認められている結婚が同性間では認められないことについて、
「合理的な根拠を欠く差別的な扱いだ」
と指摘しました。
●喫緊の課題として議論・対応を望む
判決は規定が憲法に違反するとした一方で、
「国会が正当な理由なく長期に渡って立法措置を怠ったとは言えない」
として、賠償については訴えを退けました。
導かれた結論は1審と同じでしたが、判決は最後に同性カップルのために議論を加速すべきだとする強いメッセージを打ち出しています。
同性婚を巡る現在の状況について
「対象が少数者のため、簡単に多数意見を形成できないという事情もあったと思う」
「それでも国会や司法など様々な場面で議論が続けられ、違憲性を指摘する意見があり、国民の多くも同性婚を容認している」
「こうした社会の変化を受け止めることも重要だ」
と指摘しました。
その上で
「同性間の婚姻を定めることは国民に意見や評価の統一を求めることを意味しない」
「根源的には個人の尊厳に関わる事柄だ」
と強調し、
「喫緊の課題として早急に真摯な議論と対応することが望まれる」
と結んでいます。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/609.html#c38

[政治・選挙・NHK293] 米サンフランシスコで集会 日本の放射能汚染水放出に抗議(新華社) 達人が世直し
6. 秘密のアッコちゃん[200] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月15日 11:11:04 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[313]
<■335行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<正論>積極支援こそ平和国家日本の道
元陸上幕僚長・岩田清文
2024/3/15 8:00
https://www.sankei.com/article/20240315-PWDY3DE7EJOVTET27KJ4B6LCNY/
■次期戦闘機の第3国移転巡り
日英伊3カ国共同による次期戦闘機の第3国移転に関し、ようやく自公両党の合意がなされるもようだ。
2023年春から継続してきた両党実務者協議の議論では、公明党も合意をしていたようだが、山口那津男代表は2023年11月の会見で
「国民の理解が得られるように慌てないで議論していくことが重要だ」
と慎重姿勢を示した。
両党実務者協議成果の
「ちゃぶ台返し」
とも言えるこの発言に対し、自民党国防部会・安全保障調査会合同会議の場では
「連立を解消してでも進めるべきだ」
との声も上がっていた。
先祖返りした公明党の理解を得るため、岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国への輸出解禁の必要性を説明した。
この首相答弁を受け、山口代表は2024年3月5日の記者会見で
「かなり丁寧に出来るだけ分かりやすく説明をしようという姿勢」
と評価した。
山口代表とすれば、首相自らの説明を引き出したことにより、公明党支持基盤への理解が求めやすくなったということであろう。
防衛装備移転に関する自公調整の論点は、この共同開発装備のみではない。
輸出装備の対象を、現状の5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)に限らず、殺傷兵器の分野まで広げる点については、未だ大きな隔たりがある。
自民党が5類型を撤廃する案や防空などの類型を追加する案を提示しているが、公明党は類型の撤廃に反対すると共に、類型を追加したとしても教育訓練や地雷処理に限定すべきとの主張をしている。
このように、1年近くに渡り自公調整が難航する背景はどこにあるのか。
そこには両党が描く国家像の大きな違いがあると筆者は見ている。
2022年12月に閣議決定された
「国家安全保障戦略」
には、第3国移転は
「日本にとって望ましい安全保障環境の創出」
の重要な手段と意義付けている。
また両党実務者協議の座長を務める小野寺五典元防衛相は
「共同開発・生産は半ば同盟と同じ意味がある」
「NATOとの関係強化は東アジアでの抑止力強化にも繫がる」
との認識を示してきた。
■「消極的平和主義」への疑問
更に岸田首相は
「完成品の第3国移転を含め、国際共同開発生産に幅広く、円滑に取り組むことが国益に適う」
と明言している。
装備の輸出により、装備を絆とした相手国との同盟的な仲間を増やすことが可能となり、日本の安全保障にも寄与するとの考え方である。
一方、公明党の西田実仁参院会長は2024年3月5日の予算委において、
「次期戦闘機という最も殺傷能力の高い防衛装備品の第3国輸出が出来るようになれば、それが前例となり、如何なる殺傷能力を持った武器も輸出出来るようになるのではないか」
「にわかな政策変更は、これまで日本が培ってきた平和国家としての信頼を損なうことになるのではないか」
と疑問を示している。
公明党が描く平和主義とは、自らは殺傷や破壊行為に関わらない、
「消極的平和主義」
と言えるだろう。
日本国憲法の前文には
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」
とある。
現状に重ねれば、まさに今、ウクライナを助けるため努力している国際社会で、日本も自ら積極的にウクライナを支援することにより、国際社会から名誉ある地位を占めようとすることが理想とされているだろう。
■激変する安保環境認識を
まさに
「積極的平和主義」
だ。
2024年2月下旬、ゼレンスキー大統領は3万1000人のウクライナ兵が死亡したと発表し、各国の支援を強く求めている。
殺傷兵器は、ロシア軍を破壊することにはなるが、結果的にウクライナ兵を直接守るために不可欠な装備であり、ウクライナ自身が切望している。
他の民主主義国家と共に、兵器を含めウクライナが要望する装備を輸出することは、憲法の精神にも適う積極的平和主義ではないだろうか。
自分の国だけは殺傷兵器に関わりたくないという姿勢は、他国の目には、
「1国平和主義」
と映っているかもしれない。
今や世界は戦後最も厳しい安全保障環境に激変している。
米国でさえも1国では急拡大する中国の軍事力に対応できず、まして中国・ロシア・イラン・北朝鮮の権威主義国連合に対応できない状況になっている。
民主主義国家が揃って助け合わなければ生きていけない国際社会になりつつあるとの認識を持つべきだ。
「情けは人の為ならず」、
価値観を共有する同志国に対し、できる限りの積極的な支援を継続することにより、いざという時に助けてもらえる仲間を増やしていく。
このような積極的平和主義こそが、日本が仲間と共に平和を構築する国であるとの信頼に繫がるものと信じている。
日本の独立と平和に責任を持つ政党であるならば、世界の平和に積極的に貢献することが平和国家としての生き方であることを理解してもらいたいと切に願う。

公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

公明・北側一雄副代表「わが党も反省」 次期戦闘機の第三国輸出をめぐる与党協議に
2024/3/14 13:08
https://www.sankei.com/article/20240314-MC6ESP7NVJO7NKXO66TYHK5MC4/
公明党の北側一雄副代表は2024年3月14日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る政府・与党の調整が難航したことを受け、重要安全保障政策の変更に関する意思決定の在り方について
「少し考えなければならない」
「我が党も反省しないといけない」
と述べた。
次期戦闘機の第3国輸出を巡っては、当初、自民、公明両党の実務者間で議論が行われ、次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していた。
だが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を表明。
2024年2月からは両党政調会長間で協議を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
北側氏は
「重要な安全保障政策の変更については、国民の理解や国会での議論が必要だ」
と強調。
更に
「一部の専門家や実務者の間で了承されたから良いということではない」
とも述べた。

「手負いの自民」に立ちはだかる公明 連立関係に遺恨 次期戦闘機の第三国輸出
2024/3/13 20:28
https://www.sankei.com/article/20240313-HP6XT7HDONNSPK62N7BYHWGZVI/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る与党協議では、自民、公明両党の溝が浮き彫りとなった。
共同開発への影響を懸念し、輸出解禁の結論を急ぐ自民に対し、公明は慎重姿勢を崩さず、協議は当初の想定以上に長引いた。
輸出対象を次期戦闘機に限定するなど譲歩を重ねた自民には公明への不満がくすぶり、連立関係に遺恨を残した。
公明の高木陽介政調会長は2024年3月13日の記者会見で、第3国輸出を巡る岸田文雄首相の国会答弁を
「我が党が求めていた歯止め策について明確に丁寧に答えて頂いた」
と高評価した。
自公の実務者間では次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していたが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を示し、協議は暗礁に乗り上げた。
2024年2月からは両党の政調会長間で交渉を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
公明は第3国輸出を容認する条件として、厳格な歯止めを求めた。
2024年3月13日の参院予算委員会で質問に立った公明の西田実仁選挙対策委員長は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と首相に迫り、具体的な歯止め策も提示した。
結党以来
「平和の党」
を標榜する公明としては、自らの主張を政府・自民に受け入れさせることで、支持層へアピールする狙いも透けて見える。
とはいえ、
「政治とカネ」
の問題で批判を浴びている自民側には
「完全に足元を見られている」
といった不満の声が少なくない。
「連立解消」
に言及する議員もおり、公明の振る舞いが信頼関係の土台を揺るがしたことは間違いない。

立民・共産は慎重、前向きな維新・国民民主 次期戦闘機の第三国輸出で野党に温度差
2024/3/13 20:12
https://www.sankei.com/article/20240313-NP2W3R6IGFO3PMK5XAS4B3245Y/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を巡っては、野党各党の温度差も鮮明になっている。
立憲民主党や共産党が慎重な立場を掲げているのに対し、日本維新の会や国民民主党は比較的前向きな姿勢を示す。
立民は防衛装備品の国際共同開発は否定していないが、今回の輸出に関しては政府の説明が不十分だと指摘する。
泉健太代表は2024年3月8日の記者会見で
「情報公開はなされていない。答えを出すのは拙速だ」
と訴えた。
共産は、輸出にとどまらず共同開発そのものにも反対している。
加えて、小池晃書記局長は2024年3月11日の会見で自民、公明両党間の協議に疑問を示し
「国民の前で正面から議論することが必要ではないか」
と指摘した。
一方、維新の立場は自民に近い。
遠藤敬国対委員長は2024年3月6日、防衛装備品輸出などに関する政策協議の実施を自民に申し入れ、記者団に
「前向きに協議のテーブルにつきたい」
と語った。
国民民主の榛葉賀津也幹事長は2024年3月8日の会見で、戦闘機開発と英伊両国との関係について
「メンテナンスを含めて、30年、40年、半世紀、しっかりと連携するということだ」
と強調した。

第三国輸出、次期戦闘機に限定 首相明言「二重の閣議決定」で厳格手続き
2024/3/13 19:50
https://www.sankei.com/article/20240313-ADNW4PVSVZOJRPKRUGQJMAMMF4/
岸田文雄首相は2024年3月13日の参院予算委員会で、国際共同開発する防衛装備品を巡り、防衛装備移転3原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機に限って日本からの第3国輸出を認める意向を初めて示した。
輸出に当たっては閣議決定や輸出先の限定など厳格な歯止めを設けると明言した。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
首相は国際共同開発品の第三国輸出を認めるケースについて、防衛力を整備する上で必要とされる装備品に限定し、個別のプロジェクトごとに運用指針に明記すると説明した。
第3国輸出に慎重な公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する一方、今後、次期戦闘機以外の装備品も必要性が認められれば容認する余地を残す。
また、首相は運用指針の改定に合わせて、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する政府方針を改めて閣議決定すると表明した。
輸出に際しても個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とするとし、
「2重の閣議決定でより厳格なプロセスを経る」
と強調した。
輸出先については、戦闘中の国を除き、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定する方針を示した。
政府・自民党は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、公明は無制限の解禁に難色を示し、歯止めを講じることを求めていた。
首相が国会答弁で具体的な歯止め策に言及したことを受け、自公は2024年3月15日にも両党政調会長間で合意する見通しだ。
現行の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出することは認められない。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

<主張>日伊首脳会談 外交安保で協力を深めよ  
2024/2/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240211-EV62MLQ6JJM3XEM2ZHD2XJJYPQ/
岸田文雄首相と来日したイタリアのメローニ首相が会談し、外交安全保障をはじめとする協力関係を深化させることで合意した。
イタリアは先進7カ国(G7)の一員で北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の主要国だ。
国内総生産(GDP)はEUで独仏に次ぐ3位の大国である。
イタリアがインド太平洋地域の安全保障への関心を高めていることを歓迎したい。
今年は空母打撃群を初めて日本に寄港させ、自衛隊と共同訓練を行う予定だ。
日本にとっては英国と共に次期戦闘機を共同開発する大切なパートナーと言える。
G7の2024年の議長国はイタリアで、2023年の議長国は日本だった。
メローニ氏は岸田首相に対し、
「バトンを受け取り、優れた功績を残せるよう努力したい」
と語った。
両首脳はイタリアで開催予定のG7サミットに向け、緊密に協力していくことで一致した。
ウクライナ侵攻や中東ガザ危機で収束の兆しがみえず、2024年11月には米大統領選を控えている。
どれ一つとっても安保情勢の激変を招きかねない。
米欧諸国の世論でウクライナへの
「支援疲れ」
が広がる中、G7各国の結束が試されている。
日伊の首脳がG7サミットに向け、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を発信したのは時宜に適っている。
両首脳は、中東、ウクライナ情勢に加えて、北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題や中国を含む東アジア情勢についても協議した。
中国は台湾併吞を目指し軍事的圧力を強めている。
中国は意に沿わない行動を取る外国に貿易や投資の面で圧力を掛けることを躊躇わない。
他国の主権や領土を侵害する中露両国や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国際ルールを無視する国を、価値観を共有するG7が抑止していかなければならない。
イタリアはG7で唯一、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
に参加していたが、メローニ政権になって離脱を表明した。
中国への厳しい安保認識を共有するイタリアが空母打撃群を日本に寄港させることは、強い抑止のメッセージになる。
次期戦闘機の共同開発を含め、世界の平和と安定に資する日伊の外交安保協力を力強く進めたい。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/620.html#c6

[政治・選挙・NHK293] いよいよ、自壊自民の末期症状 「下村の乱」とやらの醜悪な駆け引きと舞台裏(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
15. 秘密のアッコちゃん[201] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月16日 04:46:49 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[314]
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自民・維新、安保協議始動も温度差 防衛装備品巡り公明の反発懸念
2024/3/15 20:10
https://www.sankei.com/article/20240315-CM3PQL2QEZNHLAMAYKMQBUIE5A/
自民党と日本維新の会は2024年3月15日、安全保障政策を巡る実務者協議の初会合を国会内で開いた。
維新の要求を受けて協議体設置にこぎつけた形だが、何を議題に据えるかについては微妙な温度差がある。
維新は防衛装備品輸出を巡る問題も俎上に載せたい意向だが、自民は、与党協議のパートナーである公明党への配慮から慎重な姿勢を示している。
協議は、維新の遠藤敬国対委員長が2024年3月6日、自民の浜田靖一国対委員長との会談で実施を申し入れていた。
初会合には、自民の大野敬太郎、山田賢司両衆院議員と維新の青柳仁士衆院議員が出席し、維新側実務者として、衆参両院で維新と統一会派を組む
「教育無償化を実現する会」
の前原誠司代表も参加した。
協議では、経済安保上の機密情報へのアクセスを有資格者に限る
「セキュリティー・クリアランス(SC、適格性評価)」
制度を巡り、情報管理を強化するための新法案などについて議論する。
ただ、防衛装備品輸出を巡っては初会合で早速思惑の違いが露見した。
大野氏が
「SCについての実務者協議を始めたい」
と述べると、続いて挨拶した前原氏が
「SCの前に防衛装備品について考え方を申し上げたい」
と待ったをかけたのだ。
結局、この件は決着せず、自民側が党に持ち帰ることになった。
自民としては、政府が閣議決定したSC新法案を
「後押しする」(前原氏)
と公言する維新側を無碍にはできない。
ただ、防衛装備品を巡る突っ込んだ議論に踏み込めば、公明から反発を受けることは必至だ。
自民関係者は
「自公でやってきた話を勝手に維新と進めたら大変なことになる」
「維新の要求は聞き置いたということだ」
と解説する。
もっとも、維新もこうした事情は織り込み済みだ。
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡って浮き彫りになった自公の溝を念頭に、維新関係者は
「自民の防衛族議員はフラストレーションが溜まっている」
と語る。
自民に揺さぶりをかけることで安保政策に積極的な姿を示し、保守層への一層の浸透を図る狙いも透ける。

過度な歯止め、防衛協力の足かせに 輸出緩和に「5類型」見直し必要も実現見通せず
2024/3/15 20:05
https://www.sankei.com/article/20240315-VGBE3IWKXRN6ZNFRV3ROAEOF24/
自民、公明両党が次期戦闘機の第3国輸出解禁で合意したことを受け、政府は閣議決定や防衛装備移転3原則の運用指針改定の手続きを急ぐ。
ただ、対象装備は次期戦闘機に限定され、合意に至るには1年近くの時間を要した。
「歯止め」
と称して過度な制約を課すことは、他国との防衛協力強化の足枷となりかねない。
安全保障環境が厳しさを増す中、政府・与党は更なる規制緩和に向けた議論を急ぐ必要がある。
「タブーだったことに風穴を開けて前進することができた」。
防衛装備品の輸出規制緩和を検討する与党実務者協議の座長を務める自民の小野寺五典元防衛相は2024年3月15日、与党合意に胸をなで下ろした。
与党実務者協議が始まったのは2023年4月だった。
2023年末までには次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出解禁で一致する見通しだったが、公明党幹部が慎重姿勢を強め、協議は想定以上に長引いた。
輸出対象も、歯止めを重視する公明に配慮し、当面は次期戦闘機に限られる。
将来、必要性が認められれば他の装備品でも第3国輸出を解禁することは可能だが、その都度、与党協議が想定される。
今回のように決定プロセスに時間がかかるようでは、激変する安保環境の変化に素早く対応することはできない。
2022(令和4)年末に策定した安保3文書は、望ましい安保環境の創出などのため装備移転を促進する方針を掲げた。
装備移転は、輸出後のメンテナンスなども含め相手国と
「同盟以上の強い絆」(小野寺氏)
を築くことに繋がる。
輸出装備の選択肢が狭まれば、他国と防衛協力を深めることは難しくなる。
装備移転を巡っては、運用指針で輸出を容認している「救難」など5類型の見直しが課題として残る。
5類型を撤廃し、輸出可能な装備品の幅を広げたい自民と、類型の追加にとどめたい公明で隔たりが大きい。
5類型の見直しは輸出規制緩和の
「本丸」
だが、自公がどこまで歩み寄れるかは不透明だ。
自民関係者は
「次期戦闘機ですらこんなに苦労したのに、5類型はどうなってしまうのか」
と嘆く。
自民側は2024年5月の連休明けにも議論を再開させたい考えだが、見通しは立っていない。

自公、次期戦闘機の第三国輸出で合意 政府は26日に移転三原則の指針改定へ
2024/3/15 12:25
https://www.sankei.com/article/20240315-AZU66RP2G5JQ7BRT6SNWSOXKEI/
自民党の渡海紀三朗、公明党の高木陽介両政調会長は2024年3月15日、国会内で会談し、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、日本から共同開発国以外の第3国への直接輸出を容認する方針で合意した。
輸出に際しては閣議決定を条件とすることや輸出先を防衛装備移転に関する協定を締結した国に限定するなどの歯止めを設けることも確認した。
合意を受け、政府は2024年3月26日に防衛装備移転3原則の運用指針を改定する方針だ。
政府・自民は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、無制限の解禁に難色を示した公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する。
指針の改定では、第3国輸出を認めるケースは
「防衛力整備上の必要性から参画する案件で、第3国移転が必要となる国際共同開発・生産に限定」
するとし、個別のプロジェクトごとに指針に明記していく。
今後、次期戦闘機以外の装備品も容認する余地を残す。
政府は指針改定と共に、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する方針を改めて閣議決定する。
輸出の個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とすることも盛り込む。
輸出先は、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定し、
「現に戦闘が行われている国」
は除く。
渡海氏は会談後、記者団に歯止め策の実効性について
「政治の責任で担保していく」
と述べた。
高木氏は
「今後も国民理解を得るため説明を尽くしていく」
と語った。

公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

<正論>積極支援こそ平和国家日本の道
元陸上幕僚長・岩田清文
2024/3/15 8:00
https://www.sankei.com/article/20240315-PWDY3DE7EJOVTET27KJ4B6LCNY/
■次期戦闘機の第3国移転巡り
日英伊3カ国共同による次期戦闘機の第3国移転に関し、ようやく自公両党の合意がなされるもようだ。
2023年春から継続してきた両党実務者協議の議論では、公明党も合意をしていたようだが、山口那津男代表は2023年11月の会見で
「国民の理解が得られるように慌てないで議論していくことが重要だ」
と慎重姿勢を示した。
両党実務者協議成果の
「ちゃぶ台返し」
とも言えるこの発言に対し、自民党国防部会・安全保障調査会合同会議の場では
「連立を解消してでも進めるべきだ」
との声も上がっていた。
先祖返りした公明党の理解を得るため、岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国への輸出解禁の必要性を説明した。
この首相答弁を受け、山口代表は2024年3月5日の記者会見で
「かなり丁寧に出来るだけ分かりやすく説明をしようという姿勢」
と評価した。
山口代表とすれば、首相自らの説明を引き出したことにより、公明党支持基盤への理解が求めやすくなったということであろう。
防衛装備移転に関する自公調整の論点は、この共同開発装備のみではない。
輸出装備の対象を、現状の5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)に限らず、殺傷兵器の分野まで広げる点については、未だ大きな隔たりがある。
自民党が5類型を撤廃する案や防空などの類型を追加する案を提示しているが、公明党は類型の撤廃に反対すると共に、類型を追加したとしても教育訓練や地雷処理に限定すべきとの主張をしている。
このように、1年近くに渡り自公調整が難航する背景はどこにあるのか。
そこには両党が描く国家像の大きな違いがあると筆者は見ている。
2022年12月に閣議決定された
「国家安全保障戦略」
には、第3国移転は
「日本にとって望ましい安全保障環境の創出」
の重要な手段と意義付けている。
また両党実務者協議の座長を務める小野寺五典元防衛相は
「共同開発・生産は半ば同盟と同じ意味がある」
「NATOとの関係強化は東アジアでの抑止力強化にも繫がる」
との認識を示してきた。
■「消極的平和主義」への疑問
更に岸田首相は
「完成品の第3国移転を含め、国際共同開発生産に幅広く、円滑に取り組むことが国益に適う」
と明言している。
装備の輸出により、装備を絆とした相手国との同盟的な仲間を増やすことが可能となり、日本の安全保障にも寄与するとの考え方である。
一方、公明党の西田実仁参院会長は2024年3月5日の予算委において、
「次期戦闘機という最も殺傷能力の高い防衛装備品の第3国輸出が出来るようになれば、それが前例となり、如何なる殺傷能力を持った武器も輸出出来るようになるのではないか」
「にわかな政策変更は、これまで日本が培ってきた平和国家としての信頼を損なうことになるのではないか」
と疑問を示している。
公明党が描く平和主義とは、自らは殺傷や破壊行為に関わらない、
「消極的平和主義」
と言えるだろう。
日本国憲法の前文には
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」
とある。
現状に重ねれば、まさに今、ウクライナを助けるため努力している国際社会で、日本も自ら積極的にウクライナを支援することにより、国際社会から名誉ある地位を占めようとすることが理想とされているだろう。
■激変する安保環境認識を
まさに
「積極的平和主義」
だ。
2024年2月下旬、ゼレンスキー大統領は3万1000人のウクライナ兵が死亡したと発表し、各国の支援を強く求めている。
殺傷兵器は、ロシア軍を破壊することにはなるが、結果的にウクライナ兵を直接守るために不可欠な装備であり、ウクライナ自身が切望している。
他の民主主義国家と共に、兵器を含めウクライナが要望する装備を輸出することは、憲法の精神にも適う積極的平和主義ではないだろうか。
自分の国だけは殺傷兵器に関わりたくないという姿勢は、他国の目には、
「1国平和主義」
と映っているかもしれない。
今や世界は戦後最も厳しい安全保障環境に激変している。
米国でさえも1国では急拡大する中国の軍事力に対応できず、まして中国・ロシア・イラン・北朝鮮の権威主義国連合に対応できない状況になっている。
民主主義国家が揃って助け合わなければ生きていけない国際社会になりつつあるとの認識を持つべきだ。
「情けは人の為ならず」、
価値観を共有する同志国に対し、できる限りの積極的な支援を継続することにより、いざという時に助けてもらえる仲間を増やしていく。
このような積極的平和主義こそが、日本が仲間と共に平和を構築する国であるとの信頼に繫がるものと信じている。
日本の独立と平和に責任を持つ政党であるならば、世界の平和に積極的に貢献することが平和国家としての生き方であることを理解してもらいたいと切に願う。

公明・北側一雄副代表「わが党も反省」 次期戦闘機の第三国輸出をめぐる与党協議に
2024/3/14 13:08
https://www.sankei.com/article/20240314-MC6ESP7NVJO7NKXO66TYHK5MC4/
公明党の北側一雄副代表は2024年3月14日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る政府・与党の調整が難航したことを受け、重要安全保障政策の変更に関する意思決定の在り方について
「少し考えなければならない」
「我が党も反省しないといけない」
と述べた。
次期戦闘機の第3国輸出を巡っては、当初、自民、公明両党の実務者間で議論が行われ、次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していた。
だが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を表明。
2024年2月からは両党政調会長間で協議を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
北側氏は
「重要な安全保障政策の変更については、国民の理解や国会での議論が必要だ」
と強調。
更に
「一部の専門家や実務者の間で了承されたから良いということではない」
とも述べた。

「手負いの自民」に立ちはだかる公明 連立関係に遺恨 次期戦闘機の第三国輸出
2024/3/13 20:28
https://www.sankei.com/article/20240313-HP6XT7HDONNSPK62N7BYHWGZVI/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る与党協議では、自民、公明両党の溝が浮き彫りとなった。
共同開発への影響を懸念し、輸出解禁の結論を急ぐ自民に対し、公明は慎重姿勢を崩さず、協議は当初の想定以上に長引いた。
輸出対象を次期戦闘機に限定するなど譲歩を重ねた自民には公明への不満がくすぶり、連立関係に遺恨を残した。
公明の高木陽介政調会長は2024年3月13日の記者会見で、第3国輸出を巡る岸田文雄首相の国会答弁を
「我が党が求めていた歯止め策について明確に丁寧に答えて頂いた」
と高評価した。
自公の実務者間では次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していたが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を示し、協議は暗礁に乗り上げた。
2024年2月からは両党の政調会長間で交渉を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
公明は第3国輸出を容認する条件として、厳格な歯止めを求めた。
2024年3月13日の参院予算委員会で質問に立った公明の西田実仁選挙対策委員長は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と首相に迫り、具体的な歯止め策も提示した。
結党以来
「平和の党」
を標榜する公明としては、自らの主張を政府・自民に受け入れさせることで、支持層へアピールする狙いも透けて見える。
とはいえ、
「政治とカネ」
の問題で批判を浴びている自民側には
「完全に足元を見られている」
といった不満の声が少なくない。
「連立解消」
に言及する議員もおり、公明の振る舞いが信頼関係の土台を揺るがしたことは間違いない。

立民・共産は慎重、前向きな維新・国民民主 次期戦闘機の第三国輸出で野党に温度差
2024/3/13 20:12
https://www.sankei.com/article/20240313-NP2W3R6IGFO3PMK5XAS4B3245Y/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を巡っては、野党各党の温度差も鮮明になっている。
立憲民主党や共産党が慎重な立場を掲げているのに対し、日本維新の会や国民民主党は比較的前向きな姿勢を示す。
立民は防衛装備品の国際共同開発は否定していないが、今回の輸出に関しては政府の説明が不十分だと指摘する。
泉健太代表は2024年3月8日の記者会見で
「情報公開はなされていない。答えを出すのは拙速だ」
と訴えた。
共産は、輸出にとどまらず共同開発そのものにも反対している。
加えて、小池晃書記局長は2024年3月11日の会見で自民、公明両党間の協議に疑問を示し
「国民の前で正面から議論することが必要ではないか」
と指摘した。
一方、維新の立場は自民に近い。
遠藤敬国対委員長は2024年3月6日、防衛装備品輸出などに関する政策協議の実施を自民に申し入れ、記者団に
「前向きに協議のテーブルにつきたい」
と語った。
国民民主の榛葉賀津也幹事長は2024年3月8日の会見で、戦闘機開発と英伊両国との関係について
「メンテナンスを含めて、30年、40年、半世紀、しっかりと連携するということだ」
と強調した。

第三国輸出、次期戦闘機に限定 首相明言「二重の閣議決定」で厳格手続き
2024/3/13 19:50
https://www.sankei.com/article/20240313-ADNW4PVSVZOJRPKRUGQJMAMMF4/
岸田文雄首相は2024年3月13日の参院予算委員会で、国際共同開発する防衛装備品を巡り、防衛装備移転3原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機に限って日本からの第3国輸出を認める意向を初めて示した。
輸出に当たっては閣議決定や輸出先の限定など厳格な歯止めを設けると明言した。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
首相は国際共同開発品の第三国輸出を認めるケースについて、防衛力を整備する上で必要とされる装備品に限定し、個別のプロジェクトごとに運用指針に明記すると説明した。
第3国輸出に慎重な公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する一方、今後、次期戦闘機以外の装備品も必要性が認められれば容認する余地を残す。
また、首相は運用指針の改定に合わせて、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する政府方針を改めて閣議決定すると表明した。
輸出に際しても個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とするとし、
「2重の閣議決定でより厳格なプロセスを経る」
と強調した。
輸出先については、戦闘中の国を除き、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定する方針を示した。
政府・自民党は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、公明は無制限の解禁に難色を示し、歯止めを講じることを求めていた。
首相が国会答弁で具体的な歯止め策に言及したことを受け、自公は2024年3月15日にも両党政調会長間で合意する見通しだ。
現行の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出することは認められない。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

<主張>日伊首脳会談 外交安保で協力を深めよ  
2024/2/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240211-EV62MLQ6JJM3XEM2ZHD2XJJYPQ/
岸田文雄首相と来日したイタリアのメローニ首相が会談し、外交安全保障をはじめとする協力関係を深化させることで合意した。
イタリアは先進7カ国(G7)の一員で北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の主要国だ。
国内総生産(GDP)はEUで独仏に次ぐ3位の大国である。
イタリアがインド太平洋地域の安全保障への関心を高めていることを歓迎したい。
今年は空母打撃群を初めて日本に寄港させ、自衛隊と共同訓練を行う予定だ。
日本にとっては英国と共に次期戦闘機を共同開発する大切なパートナーと言える。
G7の2024年の議長国はイタリアで、2023年の議長国は日本だった。
メローニ氏は岸田首相に対し、
「バトンを受け取り、優れた功績を残せるよう努力したい」
と語った。
両首脳はイタリアで開催予定のG7サミットに向け、緊密に協力していくことで一致した。
ウクライナ侵攻や中東ガザ危機で収束の兆しがみえず、2024年11月には米大統領選を控えている。
どれ一つとっても安保情勢の激変を招きかねない。
米欧諸国の世論でウクライナへの
「支援疲れ」
が広がる中、G7各国の結束が試されている。
日伊の首脳がG7サミットに向け、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を発信したのは時宜に適っている。
両首脳は、中東、ウクライナ情勢に加えて、北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題や中国を含む東アジア情勢についても協議した。
中国は台湾併吞を目指し軍事的圧力を強めている。
中国は意に沿わない行動を取る外国に貿易や投資の面で圧力を掛けることを躊躇わない。
他国の主権や領土を侵害する中露両国や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国際ルールを無視する国を、価値観を共有するG7が抑止していかなければならない。
イタリアはG7で唯一、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
に参加していたが、メローニ政権になって離脱を表明した。
中国への厳しい安保認識を共有するイタリアが空母打撃群を日本に寄港させることは、強い抑止のメッセージになる。
次期戦闘機の共同開発を含め、世界の平和と安定に資する日伊の外交安保協力を力強く進めたい。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/628.html#c15

[政治・選挙・NHK293] 安倍の御用記者に「クソ野郎」 れいわ大石議員が全面勝訴(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
43. 秘密のアッコちゃん[202] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月16日 11:29:59 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[315]
<■382行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>同性婚で高裁判決 国民常識と隔たり不当だ
社説
2024/3/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240316-GOG5YLYCPNJFTO7XI7MWBQBP6Y/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定について札幌高裁は、
「婚姻の自由」
を定めた憲法24条などに反し違憲だとする判断を示した。
同性婚を認めるもので、国民の常識と隔たり受け入れられない。
社会の根幹を成す伝統的な家族制度を壊しかねない不当な判決である。
北海道の同性カップル3組が国に計約600万円の損害賠償を求めていた。
これを含め全国5地裁で起こされた計6件の同種訴訟で初の控訴審判決だ。
「違憲」
とした札幌高裁判決で、とりわけ首を捻るのは、憲法24条1項について
「同性婚も保障している」
と踏み込んだことだ。
「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」
としたこの規定は男女、異性間の婚姻について定めているのは明らかだ。
同性婚は想定していない。
一連の地裁判決もそう解釈し、今回の判決も文言上は異性間の婚姻を定めた規定だと認めている。
にもかかわらず、規定の目的を考慮する必要があるとし、
「人と人の結び付きとしての婚姻」
について定めた趣旨があるとしたのは無理がある。
憲法の条文を蔑ろにする、ご都合主義だと言う他ない。
判決は、同性愛者に婚姻を許していないのは差別的取り扱いで、法の下の平等を定めた憲法14条1項に反するともした。
国民世論にも触れ、同性婚に否定的な意見を持つ国民もいるが感情的な理由にとどまっているとも言っている。
だが決してそうではない。
一連の訴訟で国側が主張してきたように婚姻制度は、男女の夫婦が子供を産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与える目的がある。
同性愛者など性的少数者への差別解消や権利擁護と、結婚や家族の在り方の議論は分けて考えるべきだ。
札幌高裁判決に林芳正官房長官が
「同性婚制度の導入は国民生活の基本に関わる問題で、国民1人1人の家族観とも密接に関わるものだ」
と慎重な立場を示したのはもっともだ。
拙速な議論は社会の分断を招き、却って差別解消から遠のきかねない。
自治体や企業などを含め、同性カップルを巡る法的・経済的不利益について考慮し、きめ細かな施策を進める現実的な議論が必要だ。

<産経抄>同性婚、米民主党政権の価値観に引きずられるな
2024/3/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240316-U53UOYSVZBMM5HFUF2WRX2AMFY/
「婚姻の自由、そして法の下の平等を実現するために、日本がまた一歩前進しました」。
エマニュエル米駐日大使は2024年3月14日、X(旧ツイッター)で憲法は同性婚も保障しているとの札幌高裁の初判断について記した。
2023年のLGBT理解増進法審議の際もそうだったが、日本を12歳の少年扱いした占領軍のマッカーサー最高司令官まがいの上から目線が鼻につく。
▼憲法24条1項は
「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」
と定める。
この部分は、連合国軍総司令部(GHQ)が1946(昭和21)年2月13日に日本側に交付した憲法改正案では
「男女両性」
と明記されており、両性が男女のことであるのは自明だろう。
▼そもそも当時、米国は同性婚はおろか同性愛行為すら法律で禁止していた。
そうした前提に立ち改正が難しい硬性憲法を日本に押し付けておいて、今更一歩前進などとよく言う。
同性婚の是非は日本自身が決める。
内政干渉は慎んでもらいたい。
▼自民党の小野田紀美参院議員は2024年3月12日、Xで令和5年の党員数が前年比で約3万4000人減少した問題について指摘した。
「LGBT法通した後ですよ、うちで激減したのは」。
エマニュエル氏が
「我々の価値観」
と述べて日本の政界に熱心に働きかけた同法は、政権に小さくないダメージを残している。
▼岸田文雄首相は2024年3月15日の国会で答弁した。
「双方の性別が同一である婚姻の成立を認めることは、憲法上想定されていないということが従来の政府見解だ」。
エマニュエル氏に代表される米民主党政権の価値観に、これ以上引きずられてはなるまい。
▼2024年11月の米大統領選では、トランプ前大統領率いる共和党の復権もあり得る。
政府が慌てて宗旨変えする醜態は見たくない。

岸田文雄首相「引き続き判断を注視」同性婚巡る札幌高裁判決受け 参院予算委
2024/3/15 12:13
https://www.sankei.com/article/20240315-U4ZMTBD3WNLUFAVIRSV477M7A4/
岸田文雄首相は2024年3月15日の参院予算委員会で、同性婚を認めない法律の規定を憲法違反と判断した札幌高裁判決について
「現段階では確定前の判決であり、他の裁判所で同種訴訟が継続している」
「引き続き判断を注視していきたい」
と述べた。
立憲民主党の石川大我氏への答弁。

米エマニュエル大使、同性婚巡り「日本がまた一歩前進」 「違憲状態」判決を歓迎
2024/3/15 11:44
https://www.sankei.com/article/20240315-P7H5OIZ4RRGM5HSYLTPJDSQ3EY/
米国のエマニュエル駐日大使は自身のX(旧ツイッター)を更新し、同性同士の結婚を認めていない法律の規定を
「違憲状態」
と判断した2024年3月14日の東京地裁判決について、
「千里の道も一歩から」
「婚姻の自由、そして法の下の平等を実現するために、日本がまた1歩前進しました」
と歓迎した。
2024年3月14日午前の東京地裁判決は、婚姻は異性間のものとする前提に立つ民法や戸籍法の規定は、
「婚姻や家族に関する法律は個人の尊厳に立脚して制定する」
とした憲法24条2項に
「違反する状態にある」
と判断。エマニュエル氏は
「本当に嬉しく思います」
「東京地裁は、日本がより包括的になることを支持しているのです」
とも投稿した。
全国で提起された同様の訴訟6件のうち
「合憲」
としたのは大阪地裁判決のみで、2024年3月14日午後には札幌訴訟の2審判決で札幌高裁が
「違憲」
判断を示した。
エマニュエル氏は2023年6月に施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法についても制定を強く促す発信を重ねており、
「外圧世論誘導だ」(自民党の有村治子参院議員)
などと問題視する声も出ていた。

同性婚には「国民的コンセンサスと理解が必要」札幌高裁判決受け 小泉龍司法相が見解
2024/3/15 11:09
https://www.sankei.com/article/20240315-IDUUUZWAHBP5ZBSS64SIW562UI/
小泉龍司法相は2024年3月15日の閣議後記者会見で、同性婚を認めない法律の規定を憲法違反と判断した札幌高裁判決について
「様々な判決で判断が分かれたところもあり、中身を注視していく」
「この問題は1人1人の家族観に関わり、広く影響が及ぶ」
「国民的なコンセンサスと理解が求められる」
とし、従来と同様の見解を示した。
同性婚訴訟は各地で起こされ、2024年3月14日の札幌高裁判決は、関連規定が、婚姻の自由を保障した憲法24条1項に違反するとの初判断を示した。
法整備は進まず、当事者らは国に対応を求めている。
小泉氏は
「国会での議論や、自治体のパートナーシップ制度の導入・運用状況などを幅広く見て、国民に議論してもらいたい」
と述べた。

同性同士の結婚を認めない民法などの規定が「違憲」と判断した裁判所の判断は、屁理屈であり、司法による越権行為の横暴であり、司法が自ら憲法を捻じ曲げて解釈し正当化しようとしているもので、到底許されない。
憲法14条、24条を素直に読めば、同性同士の結婚を認めない民法などの規定は「合憲」である。
同性婚を認めるためには、その前に憲法改正が必要なことは自明の理である。
仮に国がパートナーシップ制度などの公的な家族として認める制度を用意しても、憲法を改正しない限り、同性同士の結婚を認めない民法などの規定は「合憲」である。

日本国憲法
第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
A 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。


学習院大の山下純司教授(民法)「議論深め、納得できる制度を」 札幌高裁の違憲判断
2024/3/14 21:34
https://www.sankei.com/article/20240314-RTBG74TTF5LSTJ2FKK4FXXVIDQ/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が憲法違反になるかが争われた訴訟で、初の控訴審判決となった2024年3月14日の札幌高裁判決は、規定を
「違憲」
と判断した。
その背景などについて学習院大の山下純司(やました・よしかず)教授に聞いた。

同性婚を認めない民法などの規定を
「違憲」
と判断した札幌高裁判決は、これまでの地裁判決に比べてかなり踏み込んだ印象だ。
他の地裁判決は、同性カップルについて、国がパートナーシップ制度などの公的な家族として認める制度を全く用意していないことを不合理と判断していた。
これに対して札幌高裁判決は、婚姻制度を同性カップルにも開放することを強く意識していると感じた。
札幌高裁の言う
「婚姻」
が具体的にどんな制度かは分からないが、同性間と異性間では法律制度の適用が変わるため、同じ
「婚姻」
と言っても実際には別の制度が念頭にあるのかもしれない。
札幌地裁、高裁を除いては
「同性カップルにも最低限、家族を持つ権利を保障しよう」
という立場が共通している。
今後、上告審まで争われることが予想されるが、最高裁には、明快な判断を期待したい。
最高裁の判断をきっかけに国民の議論が盛り上がり、最終的には皆が納得する形で法制度を作る必要がある。
いきなり同性婚を導入しても、抵抗を感じる人がいたり、社会での理解が深まらなかったりすることが予想される。
まずは国がパートナーシップ制度を導入するなどして、明らかになった課題に対応しながら、徐々に議論を深めていく必要がある。(談)

同性婚訴訟判決、札幌高裁の原告ら喜び「正面から答えてくれた」
2024/3/14 21:31
https://www.sankei.com/article/20240314-JTVHJ4JHVRPE7ODRLJBAKK3VKI/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が憲法違反になるかが争われた訴訟で、初の控訴審判決となった2024年3月14日の札幌高裁判決は、規定を
「違憲」
と判断した。
「私たちの思いに正面から応えてくれた」。
札幌高裁が同性婚を認めない民法の規定を違憲とする判決を言い渡した2024年3月14日午後、札幌高裁前では原告や弁護団が旗を振って喜んだ。
弁護団の加藤丈晴弁護士は、同性間の婚姻の自由が異性間と同程度に認められるとした高裁判決について
「ここまではっきりと判決を出したのは初めて」
と指摘。
「非常に意義のある判決だった」
と振り返った。
「私は私のままで、胸を張って生きていいんだと思わせてくれた」。
判決後に行われた会見で原告の中谷衣里さん(32)は涙を浮かべた。
これまで各地裁の判決は「違憲」や「違憲状態」、「合憲」と判断が分かれてきた。
「私や他の同性カップルが、社会でいないものにされている」
と感じてきたが、札幌高裁判決が憲法の規定は
「同性婚をも保障する」
と判断したことに触れ、
「同性カップルもこの国で生きていい、と励まされた」
と語った。
弁護団の綱森史泰弁護士は会見で、高裁判決を
「画期的」
とする一方で
「請求は棄却なので、最高裁に上告したい」
と述べた。
また、会見では
「同性間にも婚姻を認める方向で法改正を速やかに実現すべきだ」
などとする声明も弁護団が読み上げた。

同性婚で定まらぬ司法、東京地裁判決は「違憲状態」 今後の上級審判断に注目
2024/3/14 21:29
https://www.sankei.com/article/20240314-D2PEJ3CBO5MJHOMVOSP3YWOICI/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定が憲法違反になるかが争われた訴訟で、初の控訴審判決となった2024年3月14日の札幌高裁判決は、規定を
「違憲」
と判断した。
同日の東京地裁判決で出そろった1審判決は「合憲」1件、「違憲状態」3件、「違憲」2件と結論が分かれている。
いずれも賠償請求は退けているが、同性カップルの家族の在り方を巡り、司法は難しい判断を迫られている。
一連の訴訟は、同性カップルなどが全国の5地裁に計6件起こした。
主に争われたのは、異性間の婚姻を前提とした民法や戸籍法の規定が、
▽「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」とした憲法24条1項
▽「婚姻や家族に関する法律は個人の尊厳に立脚して制定する」とした24条2項
▽「法の下の平等」を定めた14条1項
に違反するかだ。
■「重要な人格的利益を剝奪する」
2024年3月14日午前に言い渡された東京地裁判決は、同性カップルが婚姻と同様の利益を享受するための制度も設けられていないことは
「自己の性自認や性的指向に即した生活を送るという重要な人格的利益を剝奪するものだ」
と指摘し、24条2項に
「違反する状態にある」
と判断。
一方、24条1項と14条1項に違反するとの主張は認めなかった。
これに対し同日午後の札幌高裁判決は、現行制度が3つの条文全てに違反するとし、一連の訴訟では初めて24条1項についても違反を認定。
踏み込んだ判断を示した。
■「両性」との文言のみにとらわれず
高裁は、24条1項にある
「両性」
との文言のみに捉われるのではなく
「個人の尊重がより明確に認識されるようになった背景のもとで解釈することが相当」
と指摘。
24条2項の趣旨や諸外国での同性婚の広がり、国民の意識調査なども検討。
異性間にしか婚姻を認めず、同性カップルに代替措置も用意していない現行制度は
「合理性を欠く」
とした。
その上で、日々、不利益を受ける同性愛者らへの対策を急ぐ必要があり、異性間と同様の婚姻制度を適用することも含めて
「早急に真摯な議論と対応をすることが望まれる」
とした。
一連の訴訟は今後も上級審の判断が続くことになり、司法判断が注目される。

同性婚認めないのは「違憲」 札幌高裁が初の2審判断
2024/3/14 18:22
https://www.sankei.com/article/20240314-HDWJRTGURJMPHL6DVD73TEBXRI/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、同性カップルが国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁(斎藤清文裁判長)は2024年3月14日、同性婚を認めない法律の規定は憲法14条1項、24条の1項と2項に違反すると判断した。
請求を退けた1審札幌地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。
全国で起こされた同種訴訟で、初の2審判決。
一連の訴訟で、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると定めた憲法24条1項について違憲とする判断は初めて。
これまで出された6件の地裁判決では札幌と名古屋が「違憲」、東京の1次と2次、福岡が「違憲状態」とした上で結論を合憲、大阪が「合憲」としていた。

同性婚認めず「違憲状態」賠償請求は棄却 東京地裁
2024/3/14 11:43
https://www.sankei.com/article/20240314-H7KLQ33PYRKCHMHP5NNJN3CD3A/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、同性カップルら8人が国に1人当たり100万円の損害賠償を求めた東京2次訴訟の判決で、東京地裁(飛沢知行裁判長)は2024年3月14日、個人の尊厳に立脚して婚姻や家族に関する立法を求める憲法24条2項に
「違反する状態」
と判断した。
賠償請求は棄却した。
全国で起こされた同種訴訟で最後の1審判決。
これまで出された5件の判決では札幌と名古屋が「違憲」、東京1次と福岡が「違憲状態」とした上で結論を合憲、大阪が「合憲」とした。
2024年3月14日同日午後には札幌高裁で初の2審判決が言い渡される。
判決理由で飛沢裁判長は、同性カップルが婚姻と同様の利益を享受するための制度が設けられていないことは
「自己の性自認や性的指向に即した生活を送るという重要な人格的利益を剝奪するものだ」
とし、憲法24条2項に違反する状態だと判断した。
一方、こうした制度設計は国会の立法裁量に委ねられており、直ちに憲法違反とまでは言えないと結論付けた。
原告側は
「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」
とした憲法24条1項や、法の下の平等を定めた14条にも違反していると主張していたが、いずれも認めなかった。

同性婚認めないのは憲法違反 札幌高裁 2審での違憲判断は初
2024年3月14日 19時46分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240314/k10014390391000.html
同性どうしの結婚が認められていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性のカップルが国を訴えた裁判で、2審の札幌高等裁判所は、憲法では同性どうしも異性間と同程度に婚姻の自由を保障しているという踏み込んだ判断を示した上で、今の民法などの規定は憲法に違反すると判断しました。
同様の集団訴訟で2審で憲法違反と判断されたのは初めてです。
札幌市など北海道に住む3組の同性のカップルは、同性どうしの結婚を認めていない民法などの規定は、婚姻の自由や法の下の平等を定めた憲法に違反すると主張し、国に賠償を求める訴えを起こしました。
3年前の2021年、1審の札幌地方裁判所は、法の下の平等を定めた憲法に違反するという初めての判断を示した一方で、国に賠償を求める訴えは退け、原告側が控訴していました。
2024年3月14日の判決で、札幌高等裁判所の齋藤清文裁判長は婚姻の自由を保障した憲法の条文について
「人と人との間の自由な結び付きとしての婚姻についても定める趣旨を含むものだ」
「同性間の婚姻についても異性間の場合と同じ程度に保障していると考えるのが相当だ」
という踏み込んだ判断を示しました。
その上で、
「同性愛者は婚姻による社会生活上の制度の保障を受けられておらず著しい不利益を受けアイデンティティーの喪失感を抱くなど個人の尊厳を成す人格が損なわれる事態になっている」
「同性愛者に対して婚姻を許していないことは合理的な根拠を欠く差別的な扱いだ」
として、憲法に違反すると判断しました。
婚姻の自由を保障した憲法の条文に違反するという判断を示したのは初めてです。
また、同性婚を制度として定めた場合、不利益や弊害の発生は窺えないと指摘し、最後に国に対し、
「同性婚について異性婚と同じ婚姻制度を適用することを含め早急に議論し対応することが望まれる」
と強く促しました。
一方、国に賠償を求める訴えは退けました。
同様の集団訴訟は全国5か所で起こされていて、2審で憲法違反と判断されたのは初めてです。
■原告 「望んでいた違憲判決が出てすごくうれしい」
閉廷後、原告や支援者たちは裁判所の外に集まり、
「早く立法すればいいしょ」
などと書かれた横断幕を掲げました。
原告の1人の中谷衣里さんは
「望んでいた違憲判決が出て凄く嬉しいです」
「もしかすると裁判は続くかもしれないので引き続き応援してほしい」
と話していました。
また、原告の国見亮佑さん(仮名)は
「思った以上の判決が出て、泣いてしまいました」
「司法が同性どうしの婚姻を積極的に進めようという意思をすごく感じました」
「この判決を国会議員の皆さんにも見てもらい賢明な判断をしてほしいです」
と話していました。
別の原告の1人も「夢の中にいるようで、本当によかったです。ありがとうございました」と涙ながらに話していました。
■原告側会見「国が変わる1つの節目に」
判決のあと、原告側が会見を開きました。
この中で原告の中谷衣里さんは、
「国が変わる1つの節目になったのではないか」
「同性カップルにも異性カップルと変わらない権利が与えられて、家族として“ふうふ”として生きていっていいという本当に前向きな励まされる判決でした」
「今回の判決の中で裁判長は国会でこの議論を進めるよう言及していました」
「議論の遡上にも上げない国会に対して、きちんと議論して法律を整えるようプレッシャーを与える内容だった」
「若い世代の性的少数者にとっても希望となる判決だったのではないか」
と涙ながらに話していました。
中谷さんのパートナーで原告の女性は、
「思っている以上にいい判決がでていまだに信じられない」
「変わらないのは国会だけ」
「私たちは結婚する覚悟はできているので、明日にでも結婚できるようになってくれたら」
と話していました。
原告の国見亮佑さん(仮名)は
「司法の役割は大きいと改めて感じた」
「年を取り、婚姻制度の利益を享受できる期間が物理的に短くなっていることをひしひしと感じ、早く制度を作ってほしいと強く願っている」
と話していました。
国見さんのパートナー(仮名)は、
「提訴から5年間という期間の長さに辛い気持ちになり、絶望的な感覚があったが、今回の判決を受けてむしろ、希望を感じた」
「自分の土台を取り戻せた感じがしました」
と話していました。
■同性婚めぐる集団訴訟 全国5か所で6件
同性のカップルなどが結婚が認められないのは憲法に違反するとして国に賠償を求める集団訴訟は、全国5か所で6件、起こされています。
これまで賠償を認めた判決はありませんが、憲法判断は分かれていて、2024年3月14日の札幌高等裁判所と東京地方裁判所を含めて、
▽「違憲」が3件、
▽「違憲状態」が3件、
▽憲法に違反しない「合憲」が1件となっています。
★同性婚認められていないのは「違憲状態」と指摘 東京地裁
■林官房長官「他の訴訟の判断も注視していきたい」
林官房長官は2024年3月14日午後の記者会見で
「いずれも現段階では確定前の判決であり、他の裁判所で同種の訴訟が係属しているので、その判断も注視していきたい」
と述べました。
その上で
「同性婚制度の導入は国民生活の基本に関わる問題であり、国民1人1人の家族観とも密接に関わる」
「各層の意見や国会での議論の状況、地方自治体のパートナーシップ制度の導入や運用状況などを引き続き注視していく必要がある」
と述べました。
■専門家「婚姻の平等に限りなく近づいた判断だ」
性的マイノリティーの問題に詳しい早稲田大学の棚村政行教授は札幌高等裁判所の判決について、
「婚姻制度の中心にあるのは同性か異性かということではなく、人と人との支え合いを保障するものだということを明らかにした点で非常に大きな意義がある」
「同性間で婚姻が許されないことで当事者が被る不利益の程度もかなり重いと強く言っており、印象的だ」
「パートナーシップなどの制度ではなく婚姻制度の枠に入れないと性的マイノリティーの人たちの不利益は解消されないということも指摘しており、婚姻の平等に限りなく近付いた判断だ」
と評価しました。
その上で、2024年3月14日にあった東京地方裁判所の判決も含め、
「2つの判決は重大な不利益を被っている人たちに対して法制化に向けた議論をするべきだと言っている」
「国会は、こうした司法の場での大きな流れを受け止めて早期に議論を開始すべきだ」
と話していました。
■判決のポイント
各地で起こされた同性婚訴訟で3年前の2021年、初めて違憲判断が示された札幌の訴訟。
2審の札幌高等裁判所は、異性と同様に同性どうしのカップルも尊重されるべきだとする更に踏み込んだ考え方を示しました。
判決のポイントです。
●婚姻の自由保障した憲法に違反すると初判断
最大の特徴は婚姻の自由を保障した憲法24条に違反すると初めて認めたことです。
憲法24条1項は
「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」
として婚姻の自由を保障しています。
これについて札幌高裁はまず、法律の文言上は男性と女性の間の婚姻について定めていて、制定当時は同性婚は想定されていなかったと述べました。
しかし、社会の変化に伴って改めて解釈することもできるとして
「人と人との間の自由な結び付きとしての婚姻を定める趣旨も含む」
「異性間のみならず同性間の婚姻についても同じ程度に保障していると考えることが相当だ」
という考え方を示しました。
その上で、結婚ができないことで同性カップルは、社会生活上の制度の保障を受けられず、アイデンティティーの喪失など、個人の尊厳が損なわれる事態になってると指摘。
更に同性婚を認めても
「不利益や弊害の発生は窺えない」
として、今の法律の規定は憲法24条に違反するとしました。
●法の下の平等も「違憲」
また、法の下の平等を定めた憲法14条1項についても、
「憲法に違反する」
と判断しました。
これは1審と同じ判断です。
異性間では認められている結婚が同性間では認められないことについて、
「合理的な根拠を欠く差別的な扱いだ」
と指摘しました。
●喫緊の課題として議論・対応を望む
判決は規定が憲法に違反するとした一方で、
「国会が正当な理由なく長期に渡って立法措置を怠ったとは言えない」
として、賠償については訴えを退けました。
導かれた結論は1審と同じでしたが、判決は最後に同性カップルのために議論を加速すべきだとする強いメッセージを打ち出しています。
同性婚を巡る現在の状況について
「対象が少数者のため、簡単に多数意見を形成できないという事情もあったと思う」
「それでも国会や司法など様々な場面で議論が続けられ、違憲性を指摘する意見があり、国民の多くも同性婚を容認している」
「こうした社会の変化を受け止めることも重要だ」
と指摘しました。
その上で
「同性間の婚姻を定めることは国民に意見や評価の統一を求めることを意味しない」
「根源的には個人の尊厳に関わる事柄だ」
と強調し、
「喫緊の課題として早急に真摯な議論と対応することが望まれる」
と結んでいます。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/630.html#c43

[政治・選挙・NHK293] 森にニラまれた下村 怯える顔撮った(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[203] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月16日 11:43:23 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[316]
<▽37行くらい>
<主張>中国の海外闇警察 「スパイ天国」でいいのか
社説
2024/3/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240316-H4BDHEZJSJMAJPA4WOC6PFTEAA/
左右の過激派や外国勢力を捜査対象として治安を守る警視庁公安部が、なぜ詐欺事件を摘発したのか。
それは日本に、直接スパイ活動を摘発する法律がないからである。
公安部は2024年2月、風俗店を整体院と称して新型コロナウイルス対策の持続化給付金100万円を詐取した疑いで、中国籍の女を書類送検した。
2023年5月には、女が一時幹部を務めた東京・秋葉原の一般社団法人を、同容疑で家宅捜索していた。
一般社団法人が入居するビルは、スペインのNGO
「セーフガード・ディフェンダーズ」
が2022年、中国の非公然警察署の拠点であると指摘していた。
当時の林芳正外相は
「(日本の主権を侵害しているなら)断じて認められない旨の申し入れを行っている」
と述べた。
同NGOによれば、海外闇警察とも言われる中国の非公然警察署は世界50カ国、100カ所以上にあり、国外の中国人の
「政治活動の監視」

「帰国の説得」
などを任務としている。
2023年4月には米ニューヨークで、非公然警察署の開設や運営に関与したとして中国系米国人2人が逮捕された。
警視庁による摘発は、非公然警察署の実態把握の過程で犯罪容疑が浮かんだとみられる。
2012(平成24)年にはスパイ活動を行った疑惑のある在日中国大使館の元1等書記官を、外国人登録法違反容疑で送検した。
2023年は研究データを中国企業に漏洩したとして、不正競争防止法違反容疑で国立研究開発法人
「産業技術総合研究所」
の中国籍の研究員を逮捕した。
その容疑名に捜査当局の苦心が窺える。
日本が
「スパイ天国」
と称されるのは、諸外国にはあるスパイ活動を防止する法律がなく、同法を根拠とする本格的な防諜機関もないためである。
加えて給付金詐欺容疑で送検された女は、
「自民党の松下新平参院議員」
の事務所に一時期
「外交顧問兼外交秘書」
として出入りしていた。
外国工作員はあの手この手で政権中枢への接触を図る。
受け入れる側の無自覚ぶりには目を覆いたくなる。
「スパイ防止法案」
は1985(昭和60)年に議員立法で提出されたが、同年に廃案となった。
その後、特定秘密保護法などが成立したが、まだ不完全だ。
スパイ天国を解消すべく、防止法と防諜機関の創設を急ぐべきである。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/639.html#c17
[政治・選挙・NHK293] 自民党下野で統一教会汚染の一掃を 適菜収「それでもバカとは戦え」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
34. 秘密のアッコちゃん[204] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月16日 14:34:14 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[317]
<■443行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「ペンのチカラ信じたい」川口クルド問題、産経新聞が地元読者の声を全面特集 報道検証も
「移民」と日本人
2024/3/16 8:00
https://www.sankei.com/article/20240316-TFNS5ICNPJJ4NP6WXDR4SW36OM/
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、2024年3月16日付の産経新聞が1ページ全面を使って
「報じられない川口クルド問題」
の特集を組んだ。
「秩序なき『共生』 黙殺される地域の声」
との見出しで、川口の地元住民らから上がっている大手メディアの消極姿勢についての疑問の声を詳報。
朝日新聞、共同通信など5つの媒体についてのこの問題を巡る報道状況を検証している。
検証記事については、2024年3月16日午後、産経ニュースでも配信する。

川口クルド問題 朝日、共同などの報道状況を検証 事件報道わずか、イベントには好意的
「移民」と日本人
2024/3/16 13:00
https://www.sankei.com/article/20240316-4G6I7KUVAJO6BPNHSJYY
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、地元住民などから大手メディアの消極姿勢に疑問の声が上がっている。
朝日新聞や共同通信など5つの媒体について報道状況を検証したところ、事件や不祥事については報道量が少なく、扱いも小さい一方、取り上げられる際は、同情的、好意的な報じ方が一般的となっている実態が浮かんだ。
■20件中僅か2件
2023年6月から2024年3月にかけて、産経新聞や産経ニュースが取り上げたクルド人と地元との軋轢を巡るニュースや、クルド人の犯罪についての事案など20件について、朝日、毎日、読売の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の5媒体を対象に、商用データベースなどで報道状況を調べた。
その結果、産経を除き3媒体以上が報じたニュースは20件中、僅か2件しかなかった。
2媒体が報じたニュースは7件、1媒体しか報じなかったニュースが5件、全く掲載していないニュースが6件だった。
1媒体だけの場合は地元紙が多かった。
川口市議会は2023年6月末、国や県などに
「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」
を求める意見書を賛成多数で可決した。
この意見書は、具体的な民族名こそ挙げていないものの、クルド人を念頭に置いたもので、地方議会としては異例の出来事だった。
■地元紙さえ報じず
産経新聞もこのニュースを報じたのは約1カ月後だったが、クルド人と住民との軋轢の実態や議決の背景、与野党議員の声などを大きく取り上げた。
一方で地元紙も含め、各紙は産経が報道するまで全く報じず、地元紙が2023年8月中旬の企画記事の中で、全国紙の1紙が2023年9月にクルド人問題を巡る政治家の動きを報じる中で触れたのみだった。
2024年3月7日、女子中学生に性的暴行をしたとして不同意性交容疑でクルド人の男が逮捕された性犯罪事件も、産経以外は2紙しか報じなかった。
報道した2紙も
「トルコ国籍」
との表記で、逮捕されたクルド人が事実上の
「移民2世」
であることなど詳しい背景は報じられなかった。
一方で、川口市内で開かれたクルド人の写真展などのイベントはほとんどの媒体が好意的に紹介していた。
クルド人の祭り
「ネウロズ」
の開催を巡り、埼玉県側が公園の使用を一時認めなかった問題も、ほぼ全媒体が報じていた。
■事件報道は「トルコ国籍」
また、
「クルド人」
という民族名は、難民認定申請を繰り返す彼らが法的に不安定な立場に置かれているとして、同情的に報じるケースが目立った。
逆に、事件や不祥事などでは
「トルコ国籍」
とだけ報じて民族的な背景を報じなかったり、単に
「外国人」
とだけ表記したりするケースもあった。
2023年8月、川口市内の男子中学生が大型商業施設への威力業務妨害容疑で逮捕された際に報じた2紙も
「トルコ国籍」
「外国籍」
との表記だった。
また、2024年2月26日の衆院予算委で、川口市を地元とする議員が、外国人の治安問題について民族名の名指しを避けながら質問した際は、共同通信が記事を配信し全国紙1紙が掲載したが、その内容は
「ヘイトスピーチだ」
などとするジャーナリストの談話を掲載した批判的なものだった。
■「実態が報道されない」
今回、地元住民らから寄せられたメールでも、
《日本人の女子中学生がクルド人にレイプされたのに、ほとんどのマスコミが重要視せず、川口の実態が報道されないことは異常としかいいようがない》
《「ヘイトスピーチだ」などとするジャーナリストの談話を掲載した通信社や、そのジャーナリストは本当に川口の実態を知って批判しているのでしょうか》
など、大手メディアへの不信感が渦巻いていた。
■体験や意見をお寄せください
【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください)
今回、地元住民から寄せられたメールには、テレビや新聞への不信感が渦巻いていた。
初めて意見を投稿するという東京都の58歳女性は
<大きな問題であるにもかかわらず、大手メディアで取り上げられることはほとんどない>
<取り上げられたとしても過度に配慮した扱いに大きな不安を感じていた>
<川口の問題は他人事ではなく明日は我が身の問題です>
とし、こう続けた。
<国の形を変えるような問題が差別や目先の労働力確保に摩り替えられ、オープンな議論ができない状況で、影響力のある大手メディアが問題提起しない姿勢に疑問を感じていた>
<今回の地元の女性の訴えは、そのような状況に一石を投じるものと感じます>
■川口のクルド人問題を巡る最近の経緯と報道状況
@産経新聞や産経ニュースが報じた事案
A朝日新聞、毎日新聞、読売新聞の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の計5媒体のうち
⇒〇3媒体以上、△2媒体、▲1媒体、×掲載なし
★令和5年
・6月29日
@埼玉県川口市議会が、国や県などに「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書を可決
A▲
・7月4日
@川口でクルド人同士の殺人未遂事件。市立医療センター周辺でクルド人約100人が集まる騒ぎ、救急受け入れを5時間半停止
A〇
・8月1日
@川口の大型商業施設に煙幕を出す花火を投げつけたとして14歳のクルド人の男子中学生が逮捕
A△
・8月21日
@7月の殺人未遂事件で埼玉県警がこの日までに計7人を逮捕
A▲
・9月1日
@川口市の奥ノ木信夫市長が、法相へ不法外国人の強制送還などを求める要望書
A△
・9月4日
@東京都内でクルド人業者による解体工事を巡り住民から苦情が殺到、区が工事停止を指示
A▲
・9月14日
@衆院外務委の黄川仁志委員長(当時)が駐日トルコ大使にクルド人問題で「懸念」伝達

・9月25日
@7月の殺人未遂事件でさいたま地検が7人全員を不起訴処分
A△
・9月26日
@川口署内でジャーナリストを「殺す」などと脅したクルド人を逮捕

・10月24日
@ジャーナリスト脅迫事件でさいたま地検がクルド人を不起訴処分

・11月4日
@川口のクルド人団体「日本クルド文化協会」が埼玉県警や地域住民らと合同パトロール
A▲
・11月24日
@公安調査庁が年報「国際テロリズム要覧」2023年版で、テロ組織のリストからトルコの非合法組織「クルド労働者党(PKK)」などを除外。
この日のインターネット上で公開され、内外で反発広がる

・11月29日
@トルコ政府が日本クルド文化協会と代表者らについて、PKKに資金提供している「テロ組織支援者」と認定、トルコ国内の資産凍結を公表
A▲
★令和6年
・1月22日
@不法滞在のクルド人男性が実質経営する解体会社が埼玉県に100万円を寄付、大野元裕知事が男性に感謝状を手渡す

・1月23日
@クルド人の祭り「ネウロズ」の埼玉県営公園での開催許可を巡り、県公園緑地協会が当初の対応の誤りを認めてクルド人支援団体に謝罪
A〇
・2月25日
@2月18日にJR蕨駅周辺で行われたデモの際、日本クルド文化協会関係者が「日本人死ね」とも聞こえかねない発言をしたと指摘され同協会が釈明、謝罪
A△
・2月26日
@衆院予算委で日本維新の会所属議員が川口のクルド人の治安問題を巡り国会で初めてとみられる関連質問
A△
・2月26日
@川口在住の女性が「ネーティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)などと訴えるメッセージ画像をSNSに投稿、急拡大される

・3月5日
@ネウロズ開催を巡り県公園緑地協会が日本クルド文化協会に公園使用を許可
A△
・3月7日
@川口のコンビニ駐車場で女子中学生に性的暴行をしたとしてクルド人を逮捕
A△
*他媒体の掲載状況は商用データベースの検索結果から。2カ月以上経ってからの掲載は除く

川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも
「移民」と日本人
2024/3/9 10:00
https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、産経ニュースがメールで募集した読者の声が止まらない。
全体の約4割が埼玉県民からで、うち約7割が川口市民だった。
「政府も自治体も何もしてくれない」
「このまま川口で暮らしていけるか不安」…。
クルド人とみられる集団の行為を具体的事例を上げて批判する人も多く、住民の喫緊の課題であることが窺えた。
「多様性」
で一括りにして政治がこの問題を放置すれば、社会の分断が却って進む恐れすらある。
■「引っ越せばよいといわれても」
川口市に住んで20年になるという60代女性は
《いつのまにか周りにクルド人が増えた》
とし、道路に溢れるゴミの問題や公園の使い方、夜のコンビニでの体験などを淡々と綴った。
警察に連絡しても特に改善はなく、
《パトロールもしてくれない》
という。
《私には孫がいます。本当にここに暮らして大丈夫なのか? この年になって、そんな不安が出てくるなど思いもしなかった。引っ越せばよいといわれるが、年金生活でお金はありません。市長が出してくれますか》
《私たちはふつうに暮らしていただけです。どうか川口市民の声が大きな声になって市を、国を揺さぶれる力になりますように!》
■「警察を何とも思っていない」
同市内の40歳男性は、クルド人とみられる若者グループによる一方通行での改造車の逆走などの目撃が後を絶たないという。
《彼らは「一部のクルド人」だと言いますが、もはや全体の問題と考えてもおかしくない。一刻も早く、安心して暮らせる社会になることを願う》
同市内の55歳男性は、元々外国人の多い川口は
《日本のどこの住民よりも外国人に慣れている》
とした上で、
《ただ、クルド人とほかの外国人が違うと思うのは、彼らが警察を何とも思っていない点です。法律も関係ない、警察も怖くない、集団で行動するクルド人をこのままにしておけば、この街は無法地帯になります。誰か助けてください》。
《まじめに仕事をしているクルド人もたくさんいるでしょう。日本人がやらない仕事をしてもらって、助かっている部分もあるでしょう。ですが、法律を守らないクルド人は日本から即刻出ていってもらいたい。これはヘイトでも差別でもなく、日本人として当たり前の感情だし、当たり前の前提だと思います》
■「外国人と共生を」メディアが擁護
川口市で生まれ育ち、現在も市内で子育て中という50代女性は
《クルド人の行動や素行をとても恐怖に感じています。私たち川口市民は、この先も川口で生活していくことに不安を感じます。公平って何ですか。それを武器にしないでください》。
埼玉県内の67歳男性は
《すでに何千人も住んでいて民族衣装を着て民族楽器を鳴らしている。ここは日本? これからどうなっていくのか。しかも実態は不法滞在状態の人もいるといわれている》
とし、こう続けた。
《政府は「移民」を急速に増やそうとしている。そのことへの不安が広まり、クルド人問題を大きくしている面があるのではないか》
県内の56歳男性は
《「外国人と共生を」「外国人を差別するな」と政府やメディアが擁護しているが、この問題に対処しない政府には憤りしかありません》
と綴った。
■体験や意見をお寄せください
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女子中学生に性暴行の容疑者、難民申請中のクルド人 トルコ生まれ川口育ちの「移民2世」
「移民」と日本人
2024/3/8 17:25
https://www.sankei.com/article/20240308-LUTLMINZTNOZNGADECZPNB3CGY/
女子中学生に性的暴行をしたとして埼玉県警川口署に逮捕されたトルコ国籍で自称解体工の男(20)が、難民認定申請中で仮放免中だったことが2024年3月8日、同署の調べで分かった。
男はトルコ生まれ日本育ちの在日クルド人で、事実上の
「移民2世」
という。
調べによると、男は2024年1月13日午後10時半頃、川口市内のコンビニ駐車場に止めた乗用車内で、東京都内の10代の女子生徒に性的暴行をしたとして2024年3月7日、不同意性交などの容疑で逮捕された。
同署によると、男は先に来日していた父親を頼って幼少期に来日し、地元の小中学校に通っていた。
卒業後は家業の解体業を手伝っていたと供述している。
男は父親と共に難民認定申請中で、入管施設への収容を一時的に解かれた仮放免中だった。
自宅はさいたま市内だが、川口市北部の隣接地域だった。
男は自身の運転する車で、SNS(交流サイト)を通じて知り合った都内の女子中学生らや、日本人男性らとドライブに行くことになった。
女子生徒らは横浜方面に向かうと考えていたが、車は都内から川口市内へ直行。
女子生徒らは車内でスマホを使ってやり取りして逃げ出そうとしたが、犯行現場のコンビニ近くで降ろされ、被害にあった女子生徒だけが車に残されたという。
男は
「日本人女性と遊んだが暴行はしていません」
と容疑を否認。
同署はトルコ語の通訳を介しながら調べを進めている。
川口市内では近年、一部クルド人と地域住民との軋轢が表面化。
「2世」
とみられる若者らによる車の暴走行為や煽り運転も問題となっている。

クルド祭り「ネウロズ」埼玉県公園協会許可 楽器使用も一転認める「丁寧に対応する必要」
「移民」と日本人
2024/3/6 12:45
https://www.sankei.com/article/20240306-ZSFLUEWT4JJ27OWNRUFZHIKNIE/
埼玉県川口市などに在留するトルコの少数民族クルド人の祭り
「ネウロズ」
の県営公園での開催を巡り、県公園緑地協会の対応にクルド人側が反発していた問題で、同協会が開催を許可したことが2024年3月6日、分かった。
許可は2024年3月5日付。
祭りは2024年3月下旬に県営秋ケ瀬公園(さいたま市桜区)で行われるという。
この問題は2024年1月、クルド人支援団体からの公園利用の相談に対し、協会側が
「楽器演奏の禁止」
を条件に許可する方針を示したところ、支援団体が
「音楽と踊りは一体だ」
などと反発。
同公園の管理事務所長が対応の誤りを認めて謝罪していた。
協会によると、別の県営公園で楽器を使用する際、
「音量を80デシベル以下にする」
などの条件で許可した例があったことから、今回も同じ条件で、楽器使用も含め許可したという。
協会は取材に対し
「公園の利用は地方自治法上、正当な理由がない限り許可を拒んではならないことになっている」
「今回は協会として速やかに丁寧な対応をする必要があり、他の県営公園の基準に準拠して許可した」
「今後、基準自体を見直す必要がある」
と話している。
協会によると、2023年7月にクルド人約100人が川口市内の市立病院周辺に殺到した騒ぎ以降、
「クルド人に県の施設を貸さないでほしい」
といった電話やメールが複数寄せられていた。

川口クルド問題で市民の声続々「事実報道しない」「過度に配慮」 大半がメディアに苦言
「移民」と日本人
2024/3/4 15:05
https://www.sankei.com/article/20240304-PWXWSDPU4RLCBF7W7ODSN76LJQ/
埼玉県川口市に住む女性が制作したクルド人問題に関するメッセージ画像やメールによる訴えなどを産経ニュースで紹介したところ、多くの読者の声が届いた。
近年SNS(交流サイト)などで、個人の意見が
「拡散」
されることが増えているが、比較的短い感想や攻撃的な内容になることも多い。
今回、メールで募集したところ、いずれも長文で、自身の体験や意見を淡々と述べたものがほとんどだった。
「テレビは事実を報道しない」
「ヘイトと言われる日本は本当におかしい」
などと綴られ、全体の4分の1は埼玉県内からだった。
■「正直怯えて子育てしている」
川口市で子供を育てているという40代女性は
《テレビのマスコミは何らかの恩恵や力が働くのかわかりませんが、ほとんど事実を報道しません。記事を読んで、勇気を出して文章にする方もいるんだなと感銘をうけました》。
女性は、以前は横浜市内に住んでおり、
《外国人が多い地域でいろいろな国の友人もいました。外国人に対する差別意識はありません》
とした上で、川口市について
《実際に子育てして住んでみると、治安の悪さに驚きました》。
これまでの自身の経験を綴り、
《正直おびえて子育てしている》
《日本の子供たちに与える影響が怖い》
としつつ、
《何かを発言すればヘイトだとか人種差別だと、圧力や嫌がらせがありそうで、怖くて発言できません》
《安心して子供を公園で遊ばせられる、安全な子育てができる埼玉県に戻ってほしいです》
と結んだ。
■「どこがヘイトや差別なのか」
埼玉県内の33歳女性は
《迷惑行為を繰り返すクルド人の取り締まりを強化して、もともと住んでいた方が平穏に暮らせる生活を取り戻すことの、どこがヘイトや差別なのでしょうか? クルド人問題を提起しただけで「ヘイトだ!」と言われてしまう日本、本当におかしいです》
と訴えた。
こうした声が寄せられた背景には、2024年2月18日にJR蕨駅周辺で行われたデモの際、クルド人団体
「日本クルド文化協会」
の関係者が
「日本人死ね」
とも聞こえかねない発言をしたことや、2024年2月22日のインターネット番組でフリーアナウンサーの女性が
「外国人との共生が不可だとなると、日本人は引っ越しできるので人口が流出するだけ」
などと発言し、物議を呼んだことなどがあるとみられる。
■「オープンな議論できない状況」
埼玉県外からも多くの声が寄せられ、
神奈川県の50代女性は
《この問題に対する貴社以外の一部メディアによる偏向報道や政治・行政の無為無策に憤り、悲しみを感じておりました。川口に無縁であっても、想像力さえあれば、苦しむ川口市民の気持ちは十分理解できます》。
茨城県の38歳男性は
《川口の状況を知らない日本人はたくさんいますし、メディアも政治家もスルーする状況の中、問題解決に向かう大きな一歩だと思いました》
と綴った。
初めて意見を投稿するという東京都の58歳女性は
《大きな問題であるにもかかわらず、大手メディアで取り上げられることがほとんどなく、取り上げられたとしても過度に配慮した扱いに大きな不安を感じていた。川口市の問題は他人事ではなく明日はわが身の問題です》
とし、こう続けた。
《国の形を変えるような問題が差別や目先の労働力確保といった問題に摩り替えられ、オープンな議論ができない状況で、影響力のある大手メディアが問題提起しない姿勢に疑問を感じていた。今回の地元女性の訴えはそのような状況に一石を投じるものと感じる》
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「行き場ない怒り、悲しみに光」川口クルド問題でメディアの役割とは 地元女性メール全文
「移民」と日本人
2024/3/1 12:28
https://www.sankei.com/article/20240301-H3IBW3M6KBPBRGDWTSL7MCQTLI/
埼玉県川口市に住む30代の女性が制作したクルド人問題に関するメッセージ画像を産経ニュースで紹介したところ、女性から
「市民の抱える行き場のない怒り、悲しみに光を当てていただいた」
とするメールが届いた。
画像は、同市内などに在留するトルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢の中、
「苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?」
と訴える内容。
女性は
「市民の意見を聞こうともしないメディア」
に疑問を投げかけている。
移民受け入れに対する報道を巡っては、過去の欧州の経験でもその役割が問い直されている。
■欧米メディアも「報道しない自由」
欧米では現在、不法移民を含む移民の増加による社会の混乱が、国家的な課題となっている。
その背景として、メディアが
「ヘイト」
「差別」
と批判されることを恐れるあまり、必要な報道をしてこなかったとの指摘が出ている。
2017年に英国で出版され、ベストセラーになった
「西洋の自死」(ダグラス・マレー著)
によると、英国の世論調査で国民の過半数は移民の受け入れに否定的だったのに対し、メディアの多くは賛成の論調を張った。
その後、英国をはじめ欧州が大量の移民を受け入れるにつれ、移民による犯罪が頻発するようになったが、欧州のメディアは
「人種差別主義者」
と呼ばれるのを恐れて、そうした事実を極力覆い隠そうとしたという。
英国で2004〜2012年、パキスタン人らの集団が11〜15歳の少女らを性的に暴行し人身売買した事件では、国名や宗教名などはほとんど報じられず
「アジア系」
とだけ伝えられた。
ドイツの都市ケルンで2015年の大みそか、約1000人の外国人らが数百人の女性を集団で性的暴行し、金品を奪った事件は当初、大手メディアが報道せず、事件が明らかになったのは数日後のインターネットのブログを通じてだったという。
■国会質問が「ヘイトスピーチ」
現在の我が国のクルド人を巡る報道はどうか。
その多くは、難民認定申請を繰り返す彼らが法的に不安定な立場に置かれているとして、同情的に扱っている。
クルド人そのものの報道も少なく、取り上げられる際は、好意的な報じ方が一般的となっている。
2023年6月から2024年3月にかけて本紙や産経ニュースが報じた川口市のクルド人を巡るニュース20件について朝日、毎日、読売の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の5媒体を対象に商用データベースなどで報道状況を検証した。
2024年2月26日の衆院予算委で、川口市が地元の議員が外国人の治安問題について、民族名の名指しを避けながら質問した際も、
「ヘイトスピーチだ」
などとするジャーナリストの談話を掲載した通信社の批判記事が配信された。
今回、メッセージ画像を制作した女性は子育て中で、一部のクルド人による危険行為に脅かされながら生活しているという。
画像には
「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」
と書かれ、
《私たちの存在を、消さないで。》
《差別やヘイトは絶対ダメ!でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?》
と訴えている。
女性は産経新聞に寄せたメールで、我が国のほとんどのメディアについて
「もはや信用ができない状態」
などと綴った。
全文をほぼそのまま紹介する。
■「ペンのチカラ信じたい」
自分のような市民の小さな声を拾い上げてくださり、本当に感謝しております。
川口の外国人問題については、貴社以外のメディアは、ほとんど市民の声を聞こうともせず、外国人が起こした事件・事故・迷惑行為を極小化し、
「体感治安が悪化しているのは、川口市民が外国人に対して偏見を持っているからだ」
「もっと川口市民が歩み寄り外国人を理解するべき」
といった、角度がつきすぎた論調に無理やり導こうとしているので、もはや信用ができない状態で、行き場のない怒りを抱いておりました。
この問題に悩んでいる多数の川口市民も同様の気持ちを抱いている状況です。
そのため、記事によって、この
「市民の抱える行き場のない怒り、悲しみ」
に光を当てていただき、本当に感謝しております。
私は貴社の報道とそのあり方を拝見し
「ペンのチカラ」
を、改めて信じたいと思っているところです。
お忙しい中かと思いますが、どうぞご自愛くださいませ。
■体験や意見をお寄せください
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「地域住民の人権は無視ですか?」報道されない川口クルド問題、地元女性制作の画像急拡散
「移民」と日本人
2024/2/28 16:00
https://www.sankei.com/article/20240228-LGU5ZQA3YJFU5IXW6BNCV75DPQ/
「私たちの存在を、消さないで。」―。
シルエットの女性がこう訴える画像がSNS(交流サイト)で拡散されている。
作成したのは、トルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢が表面化している埼玉県川口市に住む30代の女性。
「一部外国人の犯罪や迷惑行為は目に余るのに、テレビや新聞でほとんど報道されない」
「まるで自分たち地域住民は存在しないかのように感じた」。
女性は
「ヘイトスピーチだ」
などと批判されることを極度に恐れつつ、勇気を振り絞ってこの画像を作成したという。
■まるで私たちは存在しないかのように
画像は、
「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」
と書かれ、
《差別やヘイトは絶対ダメ! でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?》
とのメッセージが添えられている。
米国で黒人差別解消を訴える
「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」
運動に倣ったという。
川口市内では、解体資材置き場周辺や住宅密集地での過積載のトラックや改造車の暴走行為が問題化。
女性の自宅近くにも資材置き場があると言い、
「中学生くらいの外国人が携帯をいじりながらトラックを運転していたり、改造車が昼間から走り回り、タイヤを急回転させて白煙が上がっていたりするのを何度も目撃した」
という。
女性は
「暴走行為や迷惑行為などで怖い思いをしても、テレビや新聞でほとんど報道されない」
「地域住民は存在しないかのように扱われていると感じていた」
「その思いを画像に込めた」。
ここは私たちの地元です
女性には小さな子供がおり、通学路が心配で仕方ないという。
ただ、この問題をSNSなどで敢えて訴えると、
「ヘイトだ」
などとすぐに批判される。
女性の知り合いにも
「反ヘイト団体」
などからSNS上で罵られた人もおり、地元でも声を上げにくい雰囲気があるという。
デザインアプリで画像を作成、2024年2月26日に自身のX(旧ツイッター)に投稿したところ、多くの人が拡散した。
ネット上では
「川口にもとから住んでいる日本人に我慢を強いた上での外国人との共生に何の意味があるのでしょうか」
などのコメントがある一方、
「分断は不幸しか生みません」
「差別の扇動やめなさい」
といった投稿もあり、拡散を続けている。
女性は
「政治家や行政もなかなか動いてくれない」
「ふつうに生活しているだけなのに、安心して暮らせない」
「ネット上では『引っ越せばいい』などと言われるが、ここは私たちの地元です」
「やむにやまれない気持ちを知ってほしい」
と話している。

川口のクルド人めぐり国会で初の関連質問「現地見て」 岸田首相「ルール守るのが大前提」
「移民」と日本人
2024/2/26 17:44
https://www.sankei.com/article/20240226-QGYKPJRNAVD33GGEDALRDT4TDM/
一部外国人と地域住民との軋轢が表面化している問題が2024年2月26日の衆院予算委員会で取り上げられ、岸田文雄首相は
「あくまでルールを守るのが大前提」
などと答弁した。
質問したのは埼玉県川口市が地元の日本維新の会、高橋英明氏。
高橋氏は、川口市という地名や同市に集住するトルコの少数民族クルド人の民族名は挙げなかったものの、2023年7月にクルド人約100人が同市内の市立病院周辺に殺到する騒ぎが起きた際の写真パネルを掲げ、
「ある一部の地域で酷い状態になっている」
と指摘。
「この写真にあるように、市立病院の前で何百人規模でいざこざがあった」
「こうしたことが起きると病院の機能も低下するし、近隣住民にとっては不安で仕方がない」
と訴えた。
この問題が起きた2023年7月以降、川口のクルド人問題が国会で取り上げられたのは初めてとみられる。
さらに、高橋氏は
「国会にいては危機感がない」
「(川口は)ここから1時間くらいのところだ」
「しっかり目で見て耳で聞いて肌で感じてほしい」
と述べ、警察や入管による一斉取り締まりの実施を求めた。
その上で、岸田首相が
「日本独自の外国人との共生社会」
を提唱していることに関し、
「ルールを守らない外国人とも共生するのか」
と質問。
岸田首相は
「外国人との共生の在り方は国によって様々だが、あくまでもルールを守って生活していくことが大前提だと認識している」
などと述べた。
高橋氏はまた、2023年6月に成立し、難民認定申請を原則2回までに制限する改正入管難民法の施行時期についても質問。
小泉龍司法相が
「極力早期の施行が実現できるよう努力する」
と答弁する中、早期実施を求めた。

自民・若林洋平氏、クルド人批判に投稿 「日本の文化・しきたり理解できない人はお帰りを」
2024/2/22 20:44
https://www.sankei.com/article/20240222-PEUMAQOSUBBT3E5OAVNXL33R2M/
自民党の若林洋平参院議員(静岡選挙区)がX(旧ツイッター)で、在日クルド人についてのコメントや外国人らの参加するデモ動画についてのコメントを引用しながら
「日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解できない外国の方は母国にお帰りください」
などと書き込んだ。
この動画には、JR蕨駅前の路上に集団が集まり、
「日本人死ね」
と発言したような声が収録されている。
集団の周囲は多くの警察官が囲み、騒然とした様子も伝わってくる。
若林氏は2024年2月19日付の書き込みで
「我が物顔で日本人に迷惑をかけ、挙げ句日本人死ねというならどうぞお帰りください」
などと記した。
「外国人に対する生活保護などあり得ません」
「それでも日本にいたいなら日本のルールくらい守れ!」
とも書いた。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/633.html#c34

[政治・選挙・NHK293] 岸田文雄氏がウクライナに支援した総額は『1兆8千億円』と判明/米ネット「従順な奴隷だ」(Total News World) 赤かぶ
25. 秘密のアッコちゃん[205] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月17日 13:37:37 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[318]
<■465行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>防衛装備品の輸出 「次期戦闘機」だけなのか
社説
2024/3/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240317-YNSM75ACONJYBKUIP3TR5LTTNI/
国際共同開発の防衛装備品の第3国輸出を巡り、自民、公明両党は日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機に限って認めることで合意した。
岸田文雄首相が歯止め策を示し公明が評価して容認に転じた。
次期戦闘機の輸出対象は
「防衛装備品・技術移転協定」
を結び、現に戦闘が行われていない国に限る。
個別の案件ごとに与党の事前審査を経て閣議決定する。
今回の合意を受け政府は防衛装備移転3原則の運用指針改定を閣議決定する。
次期戦闘機の第3国輸出が可能になることを歓迎したい。
望ましい安全保障環境創出のため積極的に実現したい。
次期戦闘機は令和17年までの配備が目標だ。
日本と移転協定を結んでいるのは現在15カ国でオーストラリア、インド、シンガポール、インドネシアなどインド太平洋の国が多い。
輸出を実現すれば、調達単価を低減できる。
安全保障上の同志国を増やすことにも繋がる。
力による現状変更を志向する中国などへの抑止力が高まり、日本の守りに資する。
ただし、与党合意には問題もある。
殺傷力のある防衛装備品の輸出は平和国家日本の在り方に反するという誤った思い込みから、出来るだけ抑制しようという発想が残っている点だ。
次期戦闘機以外に国際共同開発の装備品輸出の必要性が生じれば、改めて与党協議を経て運用指針に加えるという。
本来は、次期戦闘機に限らず一般的な原則として輸出解禁に踏み切るべきだった。
煩雑な手続きを嫌って日本との共同開発を躊躇う国が現れれば、日本の平和と国益が損なわれる。
現に戦闘をしていない国に限るのも疑問だ。
実際に侵略され最も苦しんでいる国に救いの手を効果的に差し伸べることを禁じるつもりか。
輸出の可否は個別に政策判断すればよい。
日本が侵略される場合、殺傷力のある防衛装備品を提供する国が現れなければ、自衛官や国民の命が一層多く失われかねない。
米欧がウクライナへ火砲や弾薬など防衛装備品を提供しなければ侵略者ロシアが凱歌を上げるだろう。
そのような非道な世界に直結するのが、防衛装備品輸出を批判する偽善的平和主義の謬論(びゅうろん:誤った議論)である。
輸出範囲を不当に限定する移転3原則の5類型の撤廃が欠かせない。

公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

自民・維新、安保協議始動も温度差 防衛装備品巡り公明の反発懸念
2024/3/15 20:10
https://www.sankei.com/article/20240315-CM3PQL2QEZNHLAMAYKMQBUIE5A/
自民党と日本維新の会は2024年3月15日、安全保障政策を巡る実務者協議の初会合を国会内で開いた。
維新の要求を受けて協議体設置にこぎつけた形だが、何を議題に据えるかについては微妙な温度差がある。
維新は防衛装備品輸出を巡る問題も俎上に載せたい意向だが、自民は、与党協議のパートナーである公明党への配慮から慎重な姿勢を示している。
協議は、維新の遠藤敬国対委員長が2024年3月6日、自民の浜田靖一国対委員長との会談で実施を申し入れていた。
初会合には、自民の大野敬太郎、山田賢司両衆院議員と維新の青柳仁士衆院議員が出席し、維新側実務者として、衆参両院で維新と統一会派を組む
「教育無償化を実現する会」
の前原誠司代表も参加した。
協議では、経済安保上の機密情報へのアクセスを有資格者に限る
「セキュリティー・クリアランス(SC、適格性評価)」
制度を巡り、情報管理を強化するための新法案などについて議論する。
ただ、防衛装備品輸出を巡っては初会合で早速思惑の違いが露見した。
大野氏が
「SCについての実務者協議を始めたい」
と述べると、続いて挨拶した前原氏が
「SCの前に防衛装備品について考え方を申し上げたい」
と待ったをかけたのだ。
結局、この件は決着せず、自民側が党に持ち帰ることになった。
自民としては、政府が閣議決定したSC新法案を
「後押しする」(前原氏)
と公言する維新側を無碍にはできない。
ただ、防衛装備品を巡る突っ込んだ議論に踏み込めば、公明から反発を受けることは必至だ。
自民関係者は
「自公でやってきた話を勝手に維新と進めたら大変なことになる」
「維新の要求は聞き置いたということだ」
と解説する。
もっとも、維新もこうした事情は織り込み済みだ。
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡って浮き彫りになった自公の溝を念頭に、維新関係者は
「自民の防衛族議員はフラストレーションが溜まっている」
と語る。
自民に揺さぶりをかけることで安保政策に積極的な姿を示し、保守層への一層の浸透を図る狙いも透ける。

過度な歯止め、防衛協力の足かせに 輸出緩和に「5類型」見直し必要も実現見通せず
2024/3/15 20:05
https://www.sankei.com/article/20240315-VGBE3IWKXRN6ZNFRV3ROAEOF24/
自民、公明両党が次期戦闘機の第3国輸出解禁で合意したことを受け、政府は閣議決定や防衛装備移転3原則の運用指針改定の手続きを急ぐ。
ただ、対象装備は次期戦闘機に限定され、合意に至るには1年近くの時間を要した。
「歯止め」
と称して過度な制約を課すことは、他国との防衛協力強化の足枷となりかねない。
安全保障環境が厳しさを増す中、政府・与党は更なる規制緩和に向けた議論を急ぐ必要がある。
「タブーだったことに風穴を開けて前進することができた」。
防衛装備品の輸出規制緩和を検討する与党実務者協議の座長を務める自民の小野寺五典元防衛相は2024年3月15日、与党合意に胸をなで下ろした。
与党実務者協議が始まったのは2023年4月だった。
2023年末までには次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出解禁で一致する見通しだったが、公明党幹部が慎重姿勢を強め、協議は想定以上に長引いた。
輸出対象も、歯止めを重視する公明に配慮し、当面は次期戦闘機に限られる。
将来、必要性が認められれば他の装備品でも第3国輸出を解禁することは可能だが、その都度、与党協議が想定される。
今回のように決定プロセスに時間がかかるようでは、激変する安保環境の変化に素早く対応することはできない。
2022(令和4)年末に策定した安保3文書は、望ましい安保環境の創出などのため装備移転を促進する方針を掲げた。
装備移転は、輸出後のメンテナンスなども含め相手国と
「同盟以上の強い絆」(小野寺氏)
を築くことに繋がる。
輸出装備の選択肢が狭まれば、他国と防衛協力を深めることは難しくなる。
装備移転を巡っては、運用指針で輸出を容認している「救難」など5類型の見直しが課題として残る。
5類型を撤廃し、輸出可能な装備品の幅を広げたい自民と、類型の追加にとどめたい公明で隔たりが大きい。
5類型の見直しは輸出規制緩和の
「本丸」
だが、自公がどこまで歩み寄れるかは不透明だ。
自民関係者は
「次期戦闘機ですらこんなに苦労したのに、5類型はどうなってしまうのか」
と嘆く。
自民側は2024年5月の連休明けにも議論を再開させたい考えだが、見通しは立っていない。

自公、次期戦闘機の第三国輸出で合意 政府は26日に移転三原則の指針改定へ
2024/3/15 12:25
https://www.sankei.com/article/20240315-AZU66RP2G5JQ7BRT6SNWSOXKEI/
自民党の渡海紀三朗、公明党の高木陽介両政調会長は2024年3月15日、国会内で会談し、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、日本から共同開発国以外の第3国への直接輸出を容認する方針で合意した。
輸出に際しては閣議決定を条件とすることや輸出先を防衛装備移転に関する協定を締結した国に限定するなどの歯止めを設けることも確認した。
合意を受け、政府は2024年3月26日に防衛装備移転3原則の運用指針を改定する方針だ。
政府・自民は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、無制限の解禁に難色を示した公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する。
指針の改定では、第3国輸出を認めるケースは
「防衛力整備上の必要性から参画する案件で、第3国移転が必要となる国際共同開発・生産に限定」
するとし、個別のプロジェクトごとに指針に明記していく。
今後、次期戦闘機以外の装備品も容認する余地を残す。
政府は指針改定と共に、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する方針を改めて閣議決定する。
輸出の個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とすることも盛り込む。
輸出先は、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定し、
「現に戦闘が行われている国」
は除く。
渡海氏は会談後、記者団に歯止め策の実効性について
「政治の責任で担保していく」
と述べた。
高木氏は
「今後も国民理解を得るため説明を尽くしていく」
と語った。

<正論>積極支援こそ平和国家日本の道
元陸上幕僚長・岩田清文
2024/3/15 8:00
https://www.sankei.com/article/20240315-PWDY3DE7EJOVTET27KJ4B6LCNY/
■次期戦闘機の第3国移転巡り
日英伊3カ国共同による次期戦闘機の第3国移転に関し、ようやく自公両党の合意がなされるもようだ。
2023年春から継続してきた両党実務者協議の議論では、公明党も合意をしていたようだが、山口那津男代表は2023年11月の会見で
「国民の理解が得られるように慌てないで議論していくことが重要だ」
と慎重姿勢を示した。
両党実務者協議成果の
「ちゃぶ台返し」
とも言えるこの発言に対し、自民党国防部会・安全保障調査会合同会議の場では
「連立を解消してでも進めるべきだ」
との声も上がっていた。
先祖返りした公明党の理解を得るため、岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国への輸出解禁の必要性を説明した。
この首相答弁を受け、山口代表は2024年3月5日の記者会見で
「かなり丁寧に出来るだけ分かりやすく説明をしようという姿勢」
と評価した。
山口代表とすれば、首相自らの説明を引き出したことにより、公明党支持基盤への理解が求めやすくなったということであろう。
防衛装備移転に関する自公調整の論点は、この共同開発装備のみではない。
輸出装備の対象を、現状の5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)に限らず、殺傷兵器の分野まで広げる点については、未だ大きな隔たりがある。
自民党が5類型を撤廃する案や防空などの類型を追加する案を提示しているが、公明党は類型の撤廃に反対すると共に、類型を追加したとしても教育訓練や地雷処理に限定すべきとの主張をしている。
このように、1年近くに渡り自公調整が難航する背景はどこにあるのか。
そこには両党が描く国家像の大きな違いがあると筆者は見ている。
2022年12月に閣議決定された
「国家安全保障戦略」
には、第3国移転は
「日本にとって望ましい安全保障環境の創出」
の重要な手段と意義付けている。
また両党実務者協議の座長を務める小野寺五典元防衛相は
「共同開発・生産は半ば同盟と同じ意味がある」
「NATOとの関係強化は東アジアでの抑止力強化にも繫がる」
との認識を示してきた。
■「消極的平和主義」への疑問
更に岸田首相は
「完成品の第3国移転を含め、国際共同開発生産に幅広く、円滑に取り組むことが国益に適う」
と明言している。
装備の輸出により、装備を絆とした相手国との同盟的な仲間を増やすことが可能となり、日本の安全保障にも寄与するとの考え方である。
一方、公明党の西田実仁参院会長は2024年3月5日の予算委において、
「次期戦闘機という最も殺傷能力の高い防衛装備品の第3国輸出が出来るようになれば、それが前例となり、如何なる殺傷能力を持った武器も輸出出来るようになるのではないか」
「にわかな政策変更は、これまで日本が培ってきた平和国家としての信頼を損なうことになるのではないか」
と疑問を示している。
公明党が描く平和主義とは、自らは殺傷や破壊行為に関わらない、
「消極的平和主義」
と言えるだろう。
日本国憲法の前文には
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」
とある。
現状に重ねれば、まさに今、ウクライナを助けるため努力している国際社会で、日本も自ら積極的にウクライナを支援することにより、国際社会から名誉ある地位を占めようとすることが理想とされているだろう。
■激変する安保環境認識を
まさに
「積極的平和主義」
だ。
2024年2月下旬、ゼレンスキー大統領は3万1000人のウクライナ兵が死亡したと発表し、各国の支援を強く求めている。
殺傷兵器は、ロシア軍を破壊することにはなるが、結果的にウクライナ兵を直接守るために不可欠な装備であり、ウクライナ自身が切望している。
他の民主主義国家と共に、兵器を含めウクライナが要望する装備を輸出することは、憲法の精神にも適う積極的平和主義ではないだろうか。
自分の国だけは殺傷兵器に関わりたくないという姿勢は、他国の目には、
「1国平和主義」
と映っているかもしれない。
今や世界は戦後最も厳しい安全保障環境に激変している。
米国でさえも1国では急拡大する中国の軍事力に対応できず、まして中国・ロシア・イラン・北朝鮮の権威主義国連合に対応できない状況になっている。
民主主義国家が揃って助け合わなければ生きていけない国際社会になりつつあるとの認識を持つべきだ。
「情けは人の為ならず」、
価値観を共有する同志国に対し、できる限りの積極的な支援を継続することにより、いざという時に助けてもらえる仲間を増やしていく。
このような積極的平和主義こそが、日本が仲間と共に平和を構築する国であるとの信頼に繫がるものと信じている。
日本の独立と平和に責任を持つ政党であるならば、世界の平和に積極的に貢献することが平和国家としての生き方であることを理解してもらいたいと切に願う。

公明・北側一雄副代表「わが党も反省」 次期戦闘機の第三国輸出をめぐる与党協議に
2024/3/14 13:08
https://www.sankei.com/article/20240314-MC6ESP7NVJO7NKXO66TYHK5MC4/
公明党の北側一雄副代表は2024年3月14日の記者会見で、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る政府・与党の調整が難航したことを受け、重要安全保障政策の変更に関する意思決定の在り方について
「少し考えなければならない」
「我が党も反省しないといけない」
と述べた。
次期戦闘機の第3国輸出を巡っては、当初、自民、公明両党の実務者間で議論が行われ、次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していた。
だが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を表明。
2024年2月からは両党政調会長間で協議を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
北側氏は
「重要な安全保障政策の変更については、国民の理解や国会での議論が必要だ」
と強調。
更に
「一部の専門家や実務者の間で了承されたから良いということではない」
とも述べた。

「手負いの自民」に立ちはだかる公明 連立関係に遺恨 次期戦闘機の第三国輸出
2024/3/13 20:28
https://www.sankei.com/article/20240313-HP6XT7HDONNSPK62N7BYHWGZVI/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を巡る与党協議では、自民、公明両党の溝が浮き彫りとなった。
共同開発への影響を懸念し、輸出解禁の結論を急ぐ自民に対し、公明は慎重姿勢を崩さず、協議は当初の想定以上に長引いた。
輸出対象を次期戦闘機に限定するなど譲歩を重ねた自民には公明への不満がくすぶり、連立関係に遺恨を残した。
公明の高木陽介政調会長は2024年3月13日の記者会見で、第3国輸出を巡る岸田文雄首相の国会答弁を
「我が党が求めていた歯止め策について明確に丁寧に答えて頂いた」
と高評価した。
自公の実務者間では次期戦闘機を含む国際共同開発品の第3国輸出を解禁する方向で概ね一致していたが、2023年12月に公明幹部が突如、慎重姿勢を示し、協議は暗礁に乗り上げた。
2024年2月からは両党の政調会長間で交渉を始めたが、政府が求めていた2024年2月末までの与党合意は先送りされた。
公明は第3国輸出を容認する条件として、厳格な歯止めを求めた。
2024年3月13日の参院予算委員会で質問に立った公明の西田実仁選挙対策委員長は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と首相に迫り、具体的な歯止め策も提示した。
結党以来
「平和の党」
を標榜する公明としては、自らの主張を政府・自民に受け入れさせることで、支持層へアピールする狙いも透けて見える。
とはいえ、
「政治とカネ」
の問題で批判を浴びている自民側には
「完全に足元を見られている」
といった不満の声が少なくない。
「連立解消」
に言及する議員もおり、公明の振る舞いが信頼関係の土台を揺るがしたことは間違いない。

立民・共産は慎重、前向きな維新・国民民主 次期戦闘機の第三国輸出で野党に温度差
2024/3/13 20:12
https://www.sankei.com/article/20240313-NP2W3R6IGFO3PMK5XAS4B3245Y/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を巡っては、野党各党の温度差も鮮明になっている。
立憲民主党や共産党が慎重な立場を掲げているのに対し、日本維新の会や国民民主党は比較的前向きな姿勢を示す。
立民は防衛装備品の国際共同開発は否定していないが、今回の輸出に関しては政府の説明が不十分だと指摘する。
泉健太代表は2024年3月8日の記者会見で
「情報公開はなされていない。答えを出すのは拙速だ」
と訴えた。
共産は、輸出にとどまらず共同開発そのものにも反対している。
加えて、小池晃書記局長は2024年3月11日の会見で自民、公明両党間の協議に疑問を示し
「国民の前で正面から議論することが必要ではないか」
と指摘した。
一方、維新の立場は自民に近い。
遠藤敬国対委員長は2024年3月6日、防衛装備品輸出などに関する政策協議の実施を自民に申し入れ、記者団に
「前向きに協議のテーブルにつきたい」
と語った。
国民民主の榛葉賀津也幹事長は2024年3月8日の会見で、戦闘機開発と英伊両国との関係について
「メンテナンスを含めて、30年、40年、半世紀、しっかりと連携するということだ」
と強調した。

第三国輸出、次期戦闘機に限定 首相明言「二重の閣議決定」で厳格手続き
2024/3/13 19:50
https://www.sankei.com/article/20240313-ADNW4PVSVZOJRPKRUGQJMAMMF4/
岸田文雄首相は2024年3月13日の参院予算委員会で、国際共同開発する防衛装備品を巡り、防衛装備移転3原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機に限って日本からの第3国輸出を認める意向を初めて示した。
輸出に当たっては閣議決定や輸出先の限定など厳格な歯止めを設けると明言した。
公明党の西田実仁氏の質問に答えた。
首相は国際共同開発品の第三国輸出を認めるケースについて、防衛力を整備する上で必要とされる装備品に限定し、個別のプロジェクトごとに運用指針に明記すると説明した。
第3国輸出に慎重な公明に配慮し、今回は次期戦闘機に限定する一方、今後、次期戦闘機以外の装備品も必要性が認められれば容認する余地を残す。
また、首相は運用指針の改定に合わせて、次期戦闘機の第3国輸出を解禁する政府方針を改めて閣議決定すると表明した。
輸出に際しても個別案件ごとに与党の事前審査が必要な閣議決定を条件とするとし、
「2重の閣議決定でより厳格なプロセスを経る」
と強調した。
輸出先については、戦闘中の国を除き、日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を締結した国に限定する方針を示した。
政府・自民党は当初、次期戦闘機を含む国際共同開発品全般で第3国輸出の解禁を目指したが、公明は無制限の解禁に難色を示し、歯止めを講じることを求めていた。
首相が国会答弁で具体的な歯止め策に言及したことを受け、自公は2024年3月15日にも両党政調会長間で合意する見通しだ。
現行の運用指針では、国際共同開発した防衛装備の完成品を日本から直接、共同開発国以外の第3国へ輸出することは認められない。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

<主張>日伊首脳会談 外交安保で協力を深めよ  
2024/2/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240211-EV62MLQ6JJM3XEM2ZHD2XJJYPQ/
岸田文雄首相と来日したイタリアのメローニ首相が会談し、外交安全保障をはじめとする協力関係を深化させることで合意した。
イタリアは先進7カ国(G7)の一員で北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の主要国だ。
国内総生産(GDP)はEUで独仏に次ぐ3位の大国である。
イタリアがインド太平洋地域の安全保障への関心を高めていることを歓迎したい。
今年は空母打撃群を初めて日本に寄港させ、自衛隊と共同訓練を行う予定だ。
日本にとっては英国と共に次期戦闘機を共同開発する大切なパートナーと言える。
G7の2024年の議長国はイタリアで、2023年の議長国は日本だった。
メローニ氏は岸田首相に対し、
「バトンを受け取り、優れた功績を残せるよう努力したい」
と語った。
両首脳はイタリアで開催予定のG7サミットに向け、緊密に協力していくことで一致した。
ウクライナ侵攻や中東ガザ危機で収束の兆しがみえず、2024年11月には米大統領選を控えている。
どれ一つとっても安保情勢の激変を招きかねない。
米欧諸国の世論でウクライナへの
「支援疲れ」
が広がる中、G7各国の結束が試されている。
日伊の首脳がG7サミットに向け、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜く決意を発信したのは時宜に適っている。
両首脳は、中東、ウクライナ情勢に加えて、北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題や中国を含む東アジア情勢についても協議した。
中国は台湾併吞を目指し軍事的圧力を強めている。
中国は意に沿わない行動を取る外国に貿易や投資の面で圧力を掛けることを躊躇わない。
他国の主権や領土を侵害する中露両国や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国際ルールを無視する国を、価値観を共有するG7が抑止していかなければならない。
イタリアはG7で唯一、中国の巨大経済圏構想
「一帯一路」
に参加していたが、メローニ政権になって離脱を表明した。
中国への厳しい安保認識を共有するイタリアが空母打撃群を日本に寄港させることは、強い抑止のメッセージになる。
次期戦闘機の共同開発を含め、世界の平和と安定に資する日伊の外交安保協力を力強く進めたい。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/644.html#c25

[政治・選挙・NHK293] 酷似してきた自民党と最大暴力団(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[206] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月17日 14:20:14 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[319]
<■152行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>工藤会トップ判決 減刑に臆せず摘発続けよ
社説
2024/3/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240317-TE5HPIK5XBKZZGJWHAOYUA4ZCU/
暴力団トップは直接手を汚さない。
しかしその意向で組織の行動が決まる。
トップを処罰しなければ不公正であり、組織に打撃を与えられない。
直接証拠を残さぬトップの刑事責任をいかに炙り出し、立証するか。
ここが暴力団捜査の難しさだが、これを乗り越えた事件に裁判所が
「物言い」
を付けた。
殺人などの罪に問われた特定危険指定暴力団・工藤会(北九州市)のトップで総裁の野村悟被告に、福岡高裁が1審福岡地裁の死刑判決を破棄し、無期懲役に減刑する判決を言い渡したのである。
裁かれたのは
▽元漁協組合長射殺
▽元警部銃撃
▽看護師襲撃
▽歯科医襲撃
という、一般人が襲われた4事件だ。
高裁は組合長射殺以外の3事件は1審判断を追認したが、射殺は無罪とした。
被告の関与を示す直接証拠がない中、1審判決は
「工藤会の厳格な序列」

「暴力団組織における意思決定の経験則」
を根拠に、被告の犯行関与を
「推認できる」
とした。
だが2審は、射殺事件時には被告がまだ工藤会トップでなく、2次団体トップに過ぎなかったことを問題視した。
法廷での証拠は、被告が工藤会総裁になってからの
「意思決定の在り方」
を推認させるが、射殺事件時の2次団体の
「意思決定の在り方は不明」
とし、1審が証拠評価を誤って
「経験則に照らし不合理な認定をした」
と、同事件を無罪認定したのだ。
死刑判決は工藤会だけでなく暴力団全体に衝撃を与えた。
分裂中の山口組は判決の年、銃器での抗争をピタリと止めた。
ただ、1審判決には
「推認に推認を重ねた死刑判決は妥当か」
と疑問の声があったのも事実だ。
2審はまさにそこを是正した形である。
弁護側が上告し、最高裁で審理が続く見通しだ。
1、2審で判断が割れた射殺事件での共謀推認の在り方に関し最高裁判断を仰ぐのは捜査当局にとって意味がある。
暴力団トップの共謀立証を巡る考え方が上告審で示されることを期待したい。
一部無罪として減刑した2審判決に、捜査現場は必要以上に神経質になるべきでない。
相手は市民、しかも女性まで銃や刃物で襲った組織である。
その壊滅は市民からの負託と心得るべきだ。
臆せず、堂々と捜査を続けてもらいたい。

「上意下達の証拠なし」 工藤会トップ一部無罪の高裁判決 2次団体組長時代の「統制力」否定
2024/3/12 22:18
https://www.sankei.com/article/20240312-IHJ6XNPLAZKFHIH5L4DOKEIFXY/
特定危険指定暴力団工藤会が関わった一般市民襲撃4事件を巡り、福岡高裁は2024年3月12日、このうちの元漁協組合長射殺事件について、工藤会トップの総裁、野村悟被告(77)を無罪とし、1審福岡地裁の死刑判決を破棄して無期懲役を言い渡した。
上意下達を旨とする暴力団特有の強固な組織性を重視して、野村被告を4事件の首謀者と認定した1審に対し、福岡高裁は射殺事件当時の野村被告の
「身分」

「肩書」
の違いから関与の度合いに差を付けた形だ。
野村被告と実行犯らとの共謀が否定されたのは平成10年に北九州市の路上で元漁協組合長=当時(70)=が射殺された事件だ。
野村被告がこれに関与したとして逮捕されたのは平成26年。
その当日、当時の福岡県警本部長は異例の会見を開き、
「工藤会の壊滅に向け不退転の決意で臨む」
として
「頂上作戦」
を宣言した。
直接証拠がない中、令和3年の1審判決が着目したのは、数ある暴力団の中でも
「最も凶悪」
と言われる工藤会の組織性だった。
野村被告とナンバー2の会長、田上不美夫(たのうえふみお)被告(67)は、元組合長の持つ利権に重大な関心を持っていたのに関係を拒絶され、
「動機が十分にあった」
と指摘。
事件後に実行犯らが組織内で昇格し、服役する刑務所に多額の現金が差し入れられたことも踏まえ、
「厳格に統制された組織で、両被告の関与がなかったとは到底考えられない」
と共謀を認定した。
この日の福岡高裁判決も、元組合長射殺事件を除く3事件では引き続き野村被告の関与を認定。
3事件の発生が、野村被告が工藤会のトップに就任した後の平成24〜26年だったことから、工藤会の
「厳格な序列と意思決定の構造」
に鑑み、野村被告の意向を無視した犯行とは考えられない、と1審の判断を追認した。
一方、元組合長射殺事件が起きた平成10年当時、野村被告は工藤会の前身組織(工藤連合草野一家)のトップではなく、2次団体である田中組の組長に過ぎなかった。
福岡高裁判決は、当時の田中組の組織性について
「意思決定の在り方は証拠上不明」
と繰り返し指摘。
工藤会と同じ
「厳格な統制の取れた組織」
と見ることは出来ないと判示した。
工藤会時代と異なり、組トップによる
「厳格な統制」
を前提に出来ない以上、
「野村被告の指示がないと犯行が実行されない組織であったということは出来ない」
と言及。
射殺事件を除いた3事件だけでは
「死刑は到底維持し難い」
と結論付けた。

工藤会関与の4事件、被害者はいずれも一般市民 「整形結果不満」で看護師も刺す
2024/3/12 14:33
https://www.sankei.com/article/20240312-FEBK5VYKANAJ5NGKCV4TYLVNI4/
特定危険指定暴力団工藤会トップの総裁、野村悟被告が関わったとされた4事件は、平成10年から26年にかけて発生。
看護師などいずれも一般市民が襲撃され、治安の悪化を強く印象付けた。
4事件は
@元漁協組合長射殺事件(10年)
A福岡県警の元警部銃撃事件(24年)
B看護師刺傷事件(25年)
C歯科医師刺傷事件(26年)。
@は、北九州市小倉北区の繁華街で発生。港湾工事を巡る利権などが背景にあるとされる。
Aは、同市小倉南区で、暴力団捜査を長年担当していた元警部が狙われた。
Bは、野村被告が当時通っていた美容形成クリニックの看護師が、帰宅途中に福岡市内で刃物で刺されて負傷。
野村被告はクリニックで受けた下腹部の整形手術の経過や、看護師の応対などについて不満をもらしていたとされる。
Cで被害にあった歯科医師は、@で殺害された元組合長の孫だった。
福岡高裁は@に関し
「共謀は論理則、経験則に照らし是認できない。破棄は免れない」
と指摘し、殺人については無罪とした。
工藤会を巡っては、4事件以外にも飲食店関係者が襲われたり、暴力団の入店を禁じる標章を掲示した店舗ビルが放火されたりする事件が続発。
福岡県警が平成26年9月から
「頂上作戦」
と称した徹底的な取り締まりを展開し、野村被告らを逮捕したことで、組織は弱体化が進んだ。

「意思決定の在り方不明」で共謀認めず 工藤会総裁、野村悟被告控訴審
2024/3/12 14:33
https://www.sankei.com/article/20240312-TKYS7VQQWNNU7OJGU3K4FREFZE/
特定危険指定暴力団工藤会が関わった一般市民襲撃4事件で、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた会トップの総裁、野村悟被告(77)の控訴審判決公判は2024年3月12日午後も福岡高裁で続き、市川太志裁判長は無罪とした平成10年の元漁協組合長射殺事件当時の組織に関し
「意思決定の在り方は不明としか言いようがない」
と共謀を認めなかった。
高裁は、組織的殺人未遂の3事件は有罪と判断。
令和3年8月の1審福岡地裁判決を破棄し、無期懲役とした。
1審判決は、漁協関連の利権を巡るトラブルが背景にあったと指摘。
上意下達の組織性などから
「実行役との共謀は優に認められる」
と結論付けていた。

「共謀是認できず」殺人無罪、死刑判決破棄 工藤会総裁の野村悟被告
2024/3/12 11:52
https://www.sankei.com/article/20240312-C3TZVUW2GFPONBY2OKGOICGZ24/
特定危険指定暴力団工藤会が関わった一般市民襲撃4事件で、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた会トップの総裁、野村悟被告(77)の控訴審判決で、福岡高裁は2024年3月12日、死刑とした令和3年の1審福岡地裁判決を部分的に破棄し、無期懲役を言い渡した。
殺人について無罪、組織的殺人未遂3件を有罪とした。
市川太志裁判長は判決理由で、平成10年の元漁協組合長射殺事件に関し
「共謀は論理則、経験則に照らし是認できない。破棄は免れない」
と指摘した。
ナンバー2の会長、田上不美夫被告(67)については無期懲役とした1審判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
1審判決は直接証拠がない中、間接証拠の検討を重ね、4事件全てで野村被告が
「首謀者として関与した」
と認定した。

工藤会総裁の野村悟被告、控訴審判決は無期懲役 死刑判決破棄、殺人は無罪 福岡高裁
2024/3/12 10:41
https://www.sankei.com/article/20240312-3RFDGOTU7RPMDOKCFQZIWTDJHM/
特定危険指定暴力団工藤会が関わった一般市民襲撃4事件で、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われ、令和3年に死刑の1審判決を受けた会トップの総裁、野村悟被告(77)の控訴審判決で、福岡高裁(市川太志裁判長)は2024年3月12日、死刑とした1審福岡地裁判決を部分的に破棄し、無期懲役を言い渡した。
殺人について無罪とし、組織的殺人未遂3件を有罪とした。
無期懲役の1審判決を受け、同様に控訴したナンバー2の会長、田上不美夫被告(67)は全4事件への関与否定から一転。
平成25年の看護師襲撃と26年の歯科医師襲撃の組織的殺人未遂2事件で自身の指示を認め、野村被告の指示や了解を否定した。
2人の控訴審は2023年9月に始まり、被告人質問の他、平成10年の元漁協組合長射殺事件で服役中の実行犯への証人尋問を実施した。
1審判決は直接証拠がない中、間接証拠の検討を重ね、4事件全てで野村被告が
「首謀者として関与した」
と認定した。
工藤会は北九州市を拠点とし、平成24年に全国唯一の特定危険指定暴力団に指定された。
過去20年で、福岡県内の構成員数は平成20年末の約730人をピークに減少し、2023年末時点で約160人。
本部事務所も撤去された。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/641.html#c27

[政治・選挙・NHK293] 悪事で私腹を肥やした当然の報い 3.17 いよいよ岸田・自民党はご臨終(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
24. 秘密のアッコちゃん[207] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月17日 17:59:00 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[320]
<■119行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「無関心なひとびとを恐れよ」
日曜に書く 論説委員・斎藤勉 
2024/3/17 15:00
https://www.sankei.com/article/20240317-7G3G3SQD2FKDJAH6AL6LNRDDZ4/
■プーチン氏に逮捕状1年
今日2024年3月17日は、ウクライナ侵略を続けるプーチン露大統領が占領地からの子供の連れ去りに関与したとして、国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪容疑で逮捕状を出してから1年だ。
ICCのカーン主任検察官は
「ウクライナの孤児院や施設から連れ去られた子供の多くはロシア国籍を押し付けられて養子に出された疑いがある」
と指摘した。
子供の受難は今尚、続いている可能性が高い。
プーチン氏の隣国の子供たちへの非道を考えていてふと、シベリア抑留を描いた画家、佐藤清氏(1925〜2014年)の一幅の絵を思い出した。
2024年2月、東京都千代田区内で開かれた没後10年の特別展
「シベリア虜囚の祈り」
に出展された
「すれちがい」
と題する作品だ。
ロシア・極東の雪原の駅に止まった貨物列車の2両のドアが開けられ、恐らく欧州から強制連行された女性と子供ばかり数十人がすし詰めとなり、手を挙げたり何かを指さしたりして、そっぽを向いたソ連軍監視兵に叫び声を上げている。
佐藤氏自身のこんなキャプションが絵に添えられている。
「抑留地に向かう途中の駅でヨーロッパからはるばる運ばれてきた民間人とすれ違った」
「監視兵に何を訴えるのか女子供たちの叫びは、我々の心を限りなく暗いものにした」
■シベリア抑留は壮大な拉致
福島市出身の佐藤氏は陸軍に召集され、満州でソ連軍の侵攻にあった。
「ダモイ(帰国だ)」
と騙されて極東のハバロフスク地方・フルムリ地区へ貨物列車で強制連行され、抑留された。
私事だが、私の父親と同じ抑留先である。
「すれちがい」
はフルムリ地区への途上の出来事だったのかもしれない。
独裁者スターリンが第2次大戦の終戦間際、日ソ中立条約を一方的に破って対日参戦し、北方四島を不法占領すると同時に満州、朝鮮半島北部、南樺太、千島列島から60万人もの日本人を強制連行した。
「シベリア抑留」
は壮大な拉致事件だった。
従軍看護などに当たっていた数百人の女性も含まれていた。
ソ連・ロシアの歴史は他国民や先住民族、少数民族の強制連行・移住の惨劇に満ちている。
明日2024年3月18日はプーチン政権のウクライナ南部・クリミア半島の一方的併合から10年だが、2024年はスターリンによる先住民族、クリミア・タタール人の強制追放80年でもある。
1944年5月、同民族は大戦でクリミアを一時占領したナチス・ドイツ軍に協力したと嫌疑をかけられ、約20万人がウズベキスタンなどへ追放され、強制労働などでその半数が死亡した。
ソ連崩壊まで祖国帰還は許されず、10年前からはタタール人への差別・迫害が激化し、併合反対派の失跡や殺害、暴行、拷問が相次ぎ、家庭やイスラム教礼拝所が急襲されている。
他にも1930年代のウクライナなどのクラーク(富農)追放、ヒトラーとの独ソ不可侵条約の秘密議定書に基づくバルト3国の併合とシベリア強制移住、大戦中の朝鮮人、チェチェン人、イングーシ人強制追放など際限がない。
全てが女性・子供もろともの国家犯罪である。
■際限なき強制連行・移住
シベリア抑留では約6万人もが非業の死を遂げたが、特に1945年冬が酷かった。
佐藤氏は5人のうち1人を骸骨で描いた
「顔、顔、顔…」
と題する絵のキャプションをこう書いた。
「最初の冬は幕舎暮らしであった」
「ここで死んでたまるかと思いながらも限りなく死を覚悟した時期である」
「我々の心は荒んだ」
「地獄のような冬を越すのに5万の兵士が死んだ」
20世紀前半を生きたポーランド出身の詩人で、社会主義に憧れてソ連に亡命しながらスパイ容疑で逮捕、シベリアで獄死したヤセンスキーの作品に
『無関心な人々の共謀』
がある。
その1節を佐藤氏は著書に引いた。
「敵を恐れるな―やつらは君を殺すのが関の山だ/友を恐れるな―やつらは君を裏切るのが関の山だ/無関心なひとびとを恐れよ―やつらは殺しも裏切りもしない/だが、やつらの沈黙という承認があればこそ/この世には虐殺と裏切りが横行するのだ」(原文通り)
プーチン氏は逮捕状が出た翌日、併合9年となったクリミアの軍港・セバストポリを訪れ、現地に完成した子供の美術学校を視察した。
ICCへの当て付けなのか。
独裁者の暴虐は、声高に非難し続けていないと止めどなく肥大化する。
ヤセンスキーは世界の良心にそう訴えかけている。

斎藤勉の眼
「父のシベリア」と暴虐の荒野
2024/1/9 10:00
https://www.sankei.com/article/20240109-H3PXHCPUR5N57P2LJ37W2RR5G4/
国際刑事裁判所(ICC)が2023年3月17日、ロシアが侵略を続けるウクライナから
「子供の連れ去りに関与した疑いがある」
としてプーチン露大統領に対し、
「戦争犯罪の容疑」
で逮捕状を出した。
この一報を聞いた時、
「ロシアの新たな闇の収容所の歴史が始まった」
と直感した。
ロシアの若者を大義なき侵略戦争で大量に戦死させておきながら、その埋め合わせにウクライナ人の子供を拉致し、各地の収容所で洗脳教育を施してロシア人に仕立て上げる。
「悪魔の所業」
としか思えない。
ソ連の独裁者スターリンが第二次大戦の終戦間際、日ソ中立条約を一方的に破って対日参戦し、満州、朝鮮半島北部、南樺太、千島列島などから60万人もの日本人をソ連各地の収容所に連行した
「シベリア抑留」
も壮大な拉致事件だった。
ヒトラーとの対独戦で自国に2700万人もの膨大な犠牲者を出し、著しく不足した戦後復興の労働力の埋め合わせに日本人を
「ダモイ(帰国だ)」
と騙し、貨車にすし詰めにした。
私事だが、私の父もシベリア抑留者だ。
1947年夏に生還はしたが、私が10歳の時、くも膜下出血で45歳で他界した。
父は、抑留についてほとんど口を閉ざしたままだった。
ロシア国立軍事公文書館がソ連崩壊後に日本側に提供し始めた抑留記録の写しを2023年末、厚生労働省に請求して送ってもらい、初めて父の行動の輪郭が分かった。
埼玉県熊谷市で家具職人をしていた父は1941年に招集され、満州の関東軍第112師団輜重(しちょう)隊(輸送部隊)に入営、更に歩兵第285連隊に転じて1945年8月17日、黒竜江省の南端・東寧でソ連軍に投降した。
連行された先は極東のハバロフスク地方・フルムリ村の
「第5収容所」
だった。
収容所名を知った瞬間、父もソ連による国家犯罪の被害者の1人だったーと明確に自覚させられた。
『シベリア抑留者への鎮魂歌』(人文書院)
を著した富田武氏はフルムリ収容所について
「労働は鉄道敷設を中心に、枕木製作、木材伐採及び製材といった関連作業」
と書いている。
ロシア側作成の父の身上調査票には
「体格=がっしりしている」
とあり、さぞ酷使されたのだろう。
1947年8月24日、ナホトカからの引き揚げ船
「山澄丸」
で京都・舞鶴港に着いた父は
「収容所で使っていたボロ毛布1枚を担ぎ、体も栄養失調でブクブクになっていた」(親族)
という。
ソ連各地の収容所での死者は重労働と飢えに加え、投降した時の夏服のまま氷点下数十度の酷寒を迎えた最初の冬が最も多かった。
フルムリには帰還後に画文集の形で回想記を出版して注目された画家、四國五郎氏(2014年に他界)がいた。
その四國氏も収容所では
「栄養失調に脚気(かっけ)、黄疸(おうだん)、それに腎臓の如き症状もあってよろよろとして生きた」(同著)
「病弱者」
と判定された数万人は1945年冬、旧満州や北朝鮮に逆走され、ほぼ全員が死亡した。
収容所では肉体的虐待に加え、2年目から
「民主運動」
という名の
「赤化(共産化)教育」
が始まり、日本人同士の思想対立も顕在化し始めた。
ウクライナ東・南部のロシア占領地では今、
「ロシア化」
への抵抗はロシアへの収容所送りや拷問、虐殺さえ意味する。
シベリア抑留同然の苛烈さだ。
スターリンが1923年10月、ロシア北西の白海の孤島、ソロベツキー島に反革命派を弾圧する
「特別収容所」
を開設して1世紀。
収容所はプーチン独裁体制下で復活、増殖を続け、暴虐の荒野は理不尽に広がっている。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/646.html#c24

[政治・選挙・NHK293] 自民党の新党則がヤバイ(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
21. 秘密のアッコちゃん[208] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月19日 07:31:23 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[321]
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<主張>自民党大会 信頼回復の行動を早急に
社説
2024/3/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240319-XQW7E7FG5NJCXM5DNQYAKFOSJI/
自民党は党大会を開き、派閥パーティー収入不記載事件を受け、解体的な出直しを図るとする運動方針を採択した。
岸田文雄首相(党総裁)は
「先頭に立って党改革、政治改革を断行する」
と語った。
決意だけでなく、結果を示す必要がある。
国会はこれまで政治倫理審査会を開いてきたが、安倍派が資金の還流中止を決めながら、その後復活させた経緯などは明らかになっていない。
首相は処分の結論を出すよう党に指示した。東京地検特捜部が立件したのは2024年1月である。
未だに処分を決めていないのは、遅すぎる。
全国幹事長会議で地方組織から、けじめをつけていないことに不満が相次いだのは当然だろう。
対象は安倍派幹部だけでなく、元会計責任者らが立件された二階、岸田両派幹部も免れまい。
国民が納得する処分を早急に下すべきだ。
党大会では党則や規律規約などを改正し、会計責任者が政治資金規正法違反で逮捕や起訴された場合、国会議員に離党勧告を含む処分を下せるようにした。
同責任者の有罪が確定した場合は除名などを行う。
だが、これでは不十分である。
再発防止の実効性を確保するには、規正法を改正し、国会議員も責任を負う連座制を導入することが必要だ。
実態を解明せず、処分や再発防止策で甘い対応に終始すれば、信頼を取り戻すことは難しい。
一方で国政の課題は多く、足踏みしている余裕はない。
首相は安定的な皇位継承策について
「皇族数確保のための具体的方策を取りまとめ、国会における検討を進める」
と述べた。
男系(父系)継承という大原則に基づく解決策をまとめなければならない。
憲法改正に関しては運動方針に、令和6年中の国民投票の実施を目指すとした。
衆参の憲法審査会は今国会で1度も開かれていない。
改憲原案の作成に主導的役割を果たしてほしい。
外交・安全保障も重要な課題だ。
運動方針に記した
「台湾有事が現実の課題」
との認識の下、防衛力の抜本的強化を確実に進めることが欠かせない。
最大与党の自民は保守の矜持を示し、国家国民のための政策を遂行する責務がある。
そのための信頼回復が急務だ。

衆院政倫審で下村博文氏、ノルマ越え分の還付復活「どこで決まったか全くわからない」
2024/3/18 22:02
https://www.sankei.com/article/20240318-HDFUR52HP5KNFNTTS3MKFKRBOQ/
自民党安倍派(清和政策研究会)の下村博文元文部科学相は2024年3月18日、衆院政治倫理審査会で弁明した。
発言の詳細は以下の通り。
【冒頭発言】
私は平成30年1月から令和元年9月までの間、清和政策研究会(安倍派)の事務総長の立場にあった。
役割は所属議員の選挙の体制のバックアップなどが主であり、会計には全く関与していなかったし、政治資金収支報告書について相談を受けたり、事務局に指示したりしたことはない。
パーティー収入のノルマを超す分が還付されている事実も知らなかった。
この事実を知ったのは令和4年4月頃、当時の安倍晋三会長から
「派閥からの還付をやめよう」
という話を聞いた時だ。
ただ、この時は還付金が収支報告書で不記載となっているとの話はなかった。
当時は清和研の会長代理だったが、清和研の令和4年のパーティーに関してノルマを超す分について還付を決めたり、事務局に不記載を指示したりしたことはない。
私が派閥からの還付金が不記載となっていることを知ったのは、還付金について、私の事務所に清和研の事務局から確認があった際に、派閥からの還付金の有無や取り扱いについて秘書に確認した令和5年の暮れ以降のことだ。
【質疑】
ーー下村氏は2024年1月の記者会見で、2022(令和4)年8月の安倍派の幹部会合について
「ある人から還付について個人のパーティーに上乗せをして、収支報告書で合法的な形で出すということもあるのではないかという案もあった」
と発言した。ある人とは誰か
「色んな議論があったが誰が最初に言ったのかは覚えていない」
「私自身、特定できないので『ある人』という言い方をした」
「誰かが突出して話をしたのではなくて、ある意味では全員で協議したということだ」
ーー2022(令和4)年8月の幹部会合で還付継続が決まったのかどうか、証言が食い違っている
「還付はやめるということが前提の議論だ。不記載があるという認識は全く持っていなかった」
「派閥がパーティー券を購入し、協力する形が取れるのではないかと議論になったが、結論が出たわけではない」
「2022(令和4)年8月の会合で還付継続を決めたことは全くない」
ーー「合法的な形で出す案があった」というのは
「合法的という言い方は還付が違法だと認識していての話ではない」
「法律のルールに則ってやるということだ」
ーーその後還付が継続された
「どこでどんな形で決まったかは全く分からない」
ーー森喜朗会長のときに還付、不記載の仕組みが始まったのではないか
「長年の慣行の中で会長と事務局によって不記載が行われていたことは、派閥の最後の総会で話があったから分かるが、確定的にいつからかは分からない」
ーー政治責任について
「政治資金規正法などをより強化する法的な手続きを先頭に立って行うことによって、国民の皆さんに丁寧に説明していくことによって果たしていきたい」

下村元文科相、安倍派の還流経緯や森元首相の関与は口閉ざす 期待外れた野党に不満
2024/3/18 21:59
https://www.sankei.com/article/20240318-KPBRJOEPYJNHLMGU6ZZ52I7APQ/
自民党安倍派(清和政策研究会)の事務総長経験者の下村博文元文部科学相が弁明に立った2024年3月18日の衆院政治倫理審査会でも、政治資金パーティー収入不記載事件の実態解明に繋がる新事実は明らかにならなかった。
資金還流が始まった経緯や、元領袖として同派に君臨してきた森喜朗元首相の関与も不明なままで、下村氏に期待していた野党のみならず、与党からも不満が噴出した。
■「答弁ライン」を死守
「派閥の会計には全く関与していなかった」
「(パーティー券販売の)ノルマを超す分について還付することを決めたり、派閥の事務局に収支報告書への不記載を指示したりしたことはない」
下村氏はこう弁明し、資金還流への関与を否定した。
与野党委員の質問に対し、既に出席した安倍派幹部と同じ
「答弁ライン」
を死守し続け、委員たちには徒労感が漂った。
政倫審にはこれまで、衆参両院合わせて計10人が出席したが、中でも野党がキーマンとみていたのが下村氏だった。
下村氏は森氏の意向で派閥中枢から外された経緯があり、
「森氏への忖度なしに話せるはずだ」(立憲民主党幹部)
との期待があったためだ。
■野党は証人喚問求める構え
この日の政倫審で、立憲民主党の寺田学氏は
「国民が求める真相解明に向けて力を貸してほしい」
「期待している」
と持ち上げた上で森氏の関与を尋ねた。
下村氏は
「全く承知していない」
とかわし、のれんに腕押しのやり取りが続いた。
政倫審の与党筆頭幹事を務める自民の丹羽秀樹氏でさえ、下村氏の答弁に
「疑問が残ると言わざるを得ない」
と苦言を呈した。
自民は下村氏の出席を最後に幕引きとしたい考えだが、立民の安住淳国対委員長は
「真相解明には程遠い」
と批判。
野党は派閥幹部らの証人喚問を求める構えで、2024年3月19日に野党間で対応を協議する方針。
与野党の攻防は今後も続きそうだ。

パーティー収入不記載「全議員処分すべき」は6割 岸田首相の判断次第で支持離れ加速も
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/3/18 21:27
https://www.sankei.com/article/20240318-WYVWOHCJOFJJBJCMXGZUJZ3GOA/
岸田文雄首相(自民党総裁)は2024年3月18日の参院予算委員会で、自民派閥パーティー収入不記載事件の関係議員に対する処分を下す前の衆院解散を否定した。
2024年3月16、17両日に実施した産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では
「不記載があった全ての議員を処分すべきだ」
が60.8%(前回比5.6ポイント増)に上昇した。
自民党は2024年4月上旬にも80人規模の処分を下す方向で検討しているが、処分の内容次第では
「支持層離れ」
が更に加速する可能性もある。
「処分を先送りするつもりはない」
「できるだけ早いタイミングでけじめをつけなければならない」。
首相は2024年3月18日の参院予算委で不記載があった議員らへの処分を早期に行う意向を重ねて強調した。
不記載事件を巡っては、衆参両院の政治倫理審査会で首相のほか、安倍派(清和政策研究会)と二階派(志帥会)の議員らが弁明を行ったものの、議員らは
「知らなかった」
などの説明を繰り返した。
世論調査で厳しい処分を求める回答が増えた背景には、政倫審での議員らの説明への不満もあるとみられる。
実際、自民支持層に限っても政倫審での議員らの説明責任は
「全く果たしていない」(33.5%)
「あまり果たしていない」(38.0%)
との回答が合計で7割を超えた。
こうした不満もあり、自民の政党支持率は続落している。
政権発足直後の令和3年10月は45.3%だったが、今回調査ではほぼ半減の24.1%に下がった。
自民の処分は重い順に、
▽除名
▽離党勧告
▽党員資格停止
▽選挙における非公認
▽政府・国会の役職辞任勧告
▽党の役職停止
▽戒告
▽党則順守の勧告
がある。
党内には2024年4月28日に投開票される東京15区など衆院3補欠選挙が告示される2024年4月16日までに処分を下すとの観測もある。
首相は
「不記載の金額や程度、役職などの議員歴や説明責任の果たし方など状況を総合的に勘案する」
としている。
自民ベテラン議員は
「除名や離党勧告は厳しすぎる」
と指摘するが、安倍派中堅は
「厳しい処分でなければ国民は納得しないだろう」
と見る。
パーティー収入の還流を受けた議員は現職82人。世論は厳しい処分を求めるが、党内で厳しすぎると受け止められれば
「岸田降ろし」
の引き金になりかねない。
自民関係者は
「世間の反応を見ながら手探りで判断していくしかない」
と嘆息する。

自民が不記載で80人処分検討、「除名」は見送る方向 岸田首相「処分前の衆院解散考えず」
2024/3/18 21:24
https://www.sankei.com/article/20240318-R3OL5INLM5PLJKMWNCUES5PMXY/
自民党が派閥パーティー収入不記載事件を受け、安倍派(清和政策研究会)、二階派(志帥会)の議員計80人規模を2024年4月上旬にも処分する方向で検討していることが2024年3月18日、分かった。
党が定める処分で最も重い
「除名」
は見送る見通し。
岸田文雄首相(自民党総裁)は2024年3月18日の参院予算委員会で、不記載が発覚した議員に対する処分と衆院解散の時期について
「処分前の解散は考えていない」
と答弁した。
首相は2024年3月18日の党役員会で、処分について、政治資金収支報告書への不記載額や役職歴、説明責任の果たし方などを踏まえ総合的に判断する考えを示した。
説明責任について、首相は予算委で
「説明の形だけではなく、説明の中身が大事だ」
と述べた。
首相は衆院解散の時期に関し、
「まずは信頼回復のために、党として政治責任のけじめをつける」
「この国会で、再発防止策の法律を成立させることによって確定する」
と述べた。
更に
「先送りできない課題に専念しなければならない」
「これに尽きる」
とも語った。
自民の茂木敏充幹事長は2024年3月18日の記者会見で、衛藤晟一党紀委員長(安倍派)から2024年3月18日同日に辞任の申し出があったと明らかにした。
衛藤氏は
「不記載はないが誤記載があったことの道義的責任を取りたい」
と説明したという。
茂木氏は後任を2024年3月19日以降にできるだけ早く決める考えを示した。
一方、自民は2024年3月17日、東京都内のホテルで党大会を開き、
「政治とカネ」
を巡り議員処分を厳格化する党則、規律規約、党の運営指針「ガバナンスコード」の改正を採択。
首相は事件を謝罪した上で
「私自身が先頭に立って党改革、政治改革を断行することを改めて約束する」
と訴えた。
政治の信頼回復に向け、首相は自身を含む党幹部が全国各地に足を運び、国民の意見を聞く
「政治刷新車座対話」(仮称)
を行う考えも明らかにした。

自民・衛藤晟一党紀委員長「道義的責任とる」と辞任申し出 後任は19日以降に選任へ
2024/3/18 18:42
https://www.sankei.com/article/20240318-WVAZDAGNWBNARCATZKMYALW2YQ/
自民党の茂木敏充幹事長は2024年3月18日の記者会見で、衛藤晟一党紀委員長から2024年3月18日同日に辞任の申し出があったと明らかにした。
茂木氏は
「早急に新しい党紀委員長を選任する手続きを進める」
と述べ、後任は2024年3月19日以降、できるだけ早く決める考えを示した。
茂木氏によると、衛藤氏は派閥パーティー収入不記載事件を受け、
「不記載はないが誤記載があったことの道義的責任を取りたい」
と理由を説明した。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/654.html#c21

[政治・選挙・NHK293] れいわ新選組が声明 「東日本大震災と東電福島第一原発事故から13年を迎えるにあたって」(長周新聞) 赤かぶ
41. 秘密のアッコちゃん[209] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月19日 08:19:37 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[322]
<■200行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>プーチン氏5選 欺瞞で「圧勝」を演出した
社説
2024/3/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240319-U2NNTJGILZOVZD2ODORYUK6RGU/
ロシア大統領選が行われ、プーチン氏が史上最高の得票率87%超の
「圧勝」
で通算5選を決め、
「国民からの信頼に感謝する」
と勝利を宣言した。
だが、これは欺瞞に満ちた選挙である。
ウクライナ侵略に反対し、
「反政権」
「反戦」
を訴えた立候補者が事前に排除されるなど、民主的な選挙の片鱗も見られない。
4年前の2020年に恣意的に改正された憲法の規定で、プーチン氏は今後最長で2期12年、83歳まで通算36年の統治が可能となる。
ソ連時代のスターリンを上回る事実上の終身独裁である。
プーチン氏は
「欧米が仕掛けた戦争から国を守る」
と偽って支持を集めた。
折しも2024年3月18日はウクライナ南部・クリミア半島を一方的に併合してから10年である。
国民の愛国心を煽り、侵略継続を正当化して欧米との対決姿勢を強めたいのだろう。
今回の選挙の不当性は実態を見れば明白だ。
選挙スタッフが武装兵と一緒に家庭を回り、投票を強要したクリミアと東・南部4州の占領地での行動は典型である。
ウクライナのゼレンスキー大統領が
「選挙まがいの行為に正当性はない」
「彼らが恐れているのは唯一、正義だ」
と反発したのは当然だ。
日本やウクライナ、米国、欧州連合(EU)など57カ国・地域は
「非合法な大統領選の実施を最も強い言葉で非難する」
との共同声明を発表した。
林芳正官房長官は
「(クリミアなどの)併合はウクライナの主権と領土一体性を侵害する明らかな国際法違反だ」
「これらの地域での大統領選実施も決して認められない」
と非難した。
西側諸国は欺瞞を糾弾し、ウクライナ支援の結束を強化すべきだ。
選挙結果とは裏腹に、尚
「反プーチン」
の機運が国内にあることも見逃せない。
刑務所で急死したプーチン氏の政敵、ナワリヌイ氏のユリア夫人は選挙前、投票最終日の正午を期した一斉抗議行動を支持者に呼び掛けた。
これに呼応して数十の都市で投票所に長い行列ができ、投票用紙にプーチン氏以外の名前を書くなど
「反政権」
の意思が示された。
いくら大統領選での
「圧勝」
を喧伝しようとしても、ウクライナ侵略など数々の暴挙をやめない限り、国内外の反発が収まらないことをプーチン氏は思い知るべきである。

露大統領選の開票終了 プーチン氏の得票率87%、投票率は77% 「圧勝」を演出
2024/3/18 21:41
https://www.sankei.com/article/20240318-BYLGO2EBENMGLHDO7Q5E3SWLQ4/
ロシア大統領選(任期6年)は2024年3月18日、開票作業が終了し、現職のプーチン大統領(71)が87%超を得票して通算5選を決めた。
中央選管が暫定発表した投票率は77%。
プーチン氏の得票率、投票率とも露大統領選で過去最高となった。
プーチン氏が選挙結果を
「信任」
とみなし、ウクライナ侵略を継続する流れが固まった。
プーチン氏は2000年の大統領選で初当選して以来、ロシアの実権を握り続けている。
通算5期目の満了まで務めれば、実質的な統治期間は30年となる。
プーチン氏は2024年3月17日深夜、首都モスクワの選対本部で
「選挙結果は国民の信頼と期待の表れだ」
と勝利を宣言。
ウクライナ侵略を
「ロシアの主権を守る戦い」
だと正当化し、高い投票率は有権者がそれを理解していたためだとも主張した。
大統領選は2022年2月のウクライナ全面侵攻以降で初めて。
投票はロシアが2022年9月に併合を宣言したウクライナ東部ドネツク、ルガンスク、南部ヘルソン、ザポロジエの計4州の露占領地域でも行われた。
大統領選では、ナデジディン元下院議員ら反戦派の出馬予定者が事前に排除された。
プーチン氏以外の候補者は政権に融和的な
「体制内野党」
が擁立した3人だった。
投票最終日の2024年3月17日正午頃には、モスクワなど各地の投票所に有権者の長蛇の列ができた。
2024年2月に獄死した反体制派指導者、ナワリヌイ氏の陣営が抗議行動として呼び掛けた
「正午の投票」
の賛同者とみられる。
有権者が投票箱にインクを流し込んだり、投票所に放火しようとしたりする事件も相次いだ。

露大統領選は「まがい物で正当性なし」 ゼレンスキー氏がビデオ声明で非難
2024/3/18 16:35
https://www.sankei.com/article/20240318-WZ7GV6MUNVL7NKT2J5OW6QD5UI/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年3月17日のビデオ声明で、プーチン露大統領が勝利した露大統領選について
「まがい物の選挙であり、如何なる正当性もない」
と非難した。
ロシアがウクライナ東・南部4州の占領地域で投票を実施したことに関しても
「犯罪だ」
とし、ウクライナは確実にプーチン氏を国際法廷の被告人席に座らせると表明した。
ゼレンスキー氏は
「ロシアの独裁者が権力に魅了され、永遠に君臨するためにあらゆることをしていると世界中の人々が理解している」
とも指摘した。

ロシア大統領選に欧州から「選択肢なき偽りの選挙」と批判 露の脅威に徴兵制導入の声も強まる
2024/3/18 10:47
https://www.sankei.com/article/20240318-WSLRVDQOH5LIRPLKFNSBYKEL7I/
ロシア大統領選でプーチン大統領が勝利を確実にしたことに対し、欧州諸国からは2024年3月17日、
「偽りの選挙だ」
「容認できない」
などの批判が相次いだ。
ロシアの脅威増大に対応するため、徴兵制導入による防衛態勢の強化を訴える声も一気に強まってきた。
キャメロン英外相はX(旧ツイッター)への投稿で、ロシアが欧州安保協力機構(OSCE)による選挙監視を受け入れなかったと指摘し、
「有権者は選択肢を与えられず、自由で公正な選挙とは言えなかった」
と批判した。
ドイツ外務省もXで
「偽りの選挙で、その結果に驚く者はいない」
「プーチン氏の統治は権威主義的で、検閲と抑圧、暴力に頼っている」
と非難した。
また露占領下のウクライナ東部と南部で選挙を実施したことについて
「無効であり、国際法違反だ」
とも断じた。
ポーランド外務省も、ウクライナ領での選挙実施について
「結果も含めて決して受け入れられない」
とする声明を発表した。
一方、ラトビアのカリンシュ外相は英紙サンデー・テレグラフ(2024年3月17日付)とのインタビューで、ロシアに対する抑止力強化のため、北大西洋条約機構(NATO)主要国の1つである英国が国防費の増額に加えて徴兵制の導入を検討すべきだと訴えた。
ロシアと国境を接するラトビアでは2024年1月から徴兵制が再導入され、18〜27歳の成人男性は外国在住者も含めて原則として全員が11カ月間の兵役に就くことが義務付けられた。
カリンシュ氏は英国や他のNATO諸国がラトビア同様の措置を取ることを
「強く推奨する」
と述べた。
英下院国防特別委員長を務めたトバイアス・エルウッド議員(保守党)は同紙に
「プーチン氏があと6年間大統領職にとどまることが確実となった以上、国防体系の完全な見直しが必要だ」
とし、カリンシュ氏に賛同する立場を示した。
英国ではサンダース陸軍参謀総長が2024年1月、北欧や東欧の一部の国のように民間人を訓練して組織化した
「市民軍」
を作るべきだと主張。
1999〜2003年にNATO事務総長を務めたジョージ・ロバートソン英上院議員は、英国の国防費を現在の国内総生産(GDP)比2.07%から3%に引き上げるべきだと主張した。

ウクライナ、ロシア大統領選「茶番」と一蹴 結果の不当性訴える
2024/3/18 10:30
https://www.sankei.com/article/20240318-XC65QVZ7R5LYJBLPJI5R4SBE7Y/
ロシアの侵略が続くウクライナでは、プーチン大統領の当選が確実視されていたロシア大統領選は
「茶番」(ウクライナ外務省)
と一蹴され、関心は低かった。
ロシアの占領下にあるウクライナ東部・南部4州や南部クリミア半島で強行された選挙は
「違法で無効」
との立場で、選挙結果の不当性を訴えている。
ロシア西部やウクライナ国内のロシア占領地では2024年3月17日の投票最終日にかけて攻撃が相次いだが、ウクライナ側による選挙妨害かどうかは不明だ。
ウクライナ外務省はロシアが危機を煽る
「挑発活動」
を行う可能性があるとして、占領地の住民に対し、人混みを避けるよう呼び掛けていた。
首都キーウに住む無職デニス・ペトロフスキーさん(23)は
「選挙をやってもロシアは何も変わらない」
と一蹴。
研究者のミロスラワ・カラツバさん(50)は
「プーチン氏が描いた通りの結果が出るに決まっており、意味がない」
「ウクライナにとっては悲劇が続くだけだ」
と訴えた。(共同)

プーチン氏、記者会見で「民主主義といえるのか」と問う米記者に色をなして反論
2024/3/18 10:23
https://www.sankei.com/article/20240318-MNZCEHCJGRIWVB4CTWKXE4JUEE/
「国民が権力の源泉だ」
「皆さん、ありがとう」。
約87%の驚異的得票率で2024年3月17日開票のロシア大統領選を制したプーチン大統領は同日深夜、大統領府に近いモスクワ中心部の選挙対策本部に姿を見せ、2023年末から活動したメンバーに謝意を示した。
日付をまたいだ記者会見では、侵攻反対を公言したナデジディン元下院議員が選挙から排除されたことなどについて米メディアの記者から
「民主主義と言えるのか」
と質問され、
「我々の選挙は民主的だ」
と断言。
トランプ前米大統領の法廷闘争を念頭に
「米国では大統領選の候補者に司法の力を使って政権が圧力を掛けている」
「お笑いぐさで、米国の恥だ」
と色をなして反論した。(共同)

米国家安全保障会議 「自由でも公正でもない」とロシア大統領選批判
2024/3/18 9:56
https://www.sankei.com/article/20240318-CX6UFUU7UVKZXOGAOYMMXZJZQE/
ロイター通信によると、米国家安全保障会議(NSC)の報道担当者は2024年3月17日、プーチン大統領の圧勝が確実になったロシア大統領選について
「プーチン氏が対抗馬の出馬を妨げてきたことを考えれば、明らかに自由でも公正でもない」
と指摘した。
AP通信は、プーチン氏やウクライナ侵略への批判は封じられ、他の3候補は
「形だけのライバル」
だったとし
「ロシア国民に何の選択肢も与えられなかった選挙だ」
と報じた。(共同)

弾圧、ばらまき、投票動員…プーチン氏「歴史的勝利」の裏に数々の作為 ロシア大統領選
2024/3/18 8:44
https://www.sankei.com/article/20240318-25CFU6QEXZOMLAKD6DHYBVKHBY/
2024年3月17日に開票されたロシア大統領選で、プーチン大統領が過去最高の得票率で通算5選を確実にした。
社会の安定を重視する統治方針や、ウクライナ侵略を
「祖国防衛戦」
だと正当化する論理を多くの国民が支持したとみられる。
ただ、プーチン氏の
「歴史的勝利」
が演出された背景に、政治弾圧や予算のバラマキ、投票への動員といった政権側による数々の作為も働いていたことは無視できない。
プーチン氏は事実上の選挙公約演説とした2024年2月の年次教書演説で、欧米などの対露制裁下でもロシアは発展を続けていると強調。
国の伝統や文化を守る重要性を訴えた一方、
「ロシアを内部から弱体化させようとした」
と欧米を批判した。
プーチン氏の強い指導者像や保守思想が、少なくない国民の共感を呼んで得票に結び付いたとみられる。
ただ、今回の選挙結果から、圧倒的多数の国民がプーチン氏を支持したと結論付けるのは短絡的だ。
プーチン氏の圧勝の裏には作為的な要素も多いためだ。
第1は、長年の政治弾圧の結果としての対抗馬の不在だ。
ロシアではプーチン氏の敵対者の多くが投獄されたり、亡命に追い込まれたり、不審な死を遂げたりしてきた。
今回の大統領選も反戦派の出馬予定者が排除され、投票前から
「できレース」
と化していた。
第2はバラマキ政策だ。
プーチン氏は年次教書演説で、子育て世帯への経済支援や貧困対策の拡充、公務員の所得増、インフラ整備などを幅広く約束した。
国営ロシア通信によると、発表された金額の総計は17兆ルーブル(約27兆円)に上る。
第3に投票への動員が挙げられる。
独立系露語メディア「メドゥーザ」によると、与党「統一ロシア」党員や公務員、国営企業従業員らは、自身の投票に加えて一定数の知人も投票させるよう党や職場から指示された。
実際、投票所では多くの有権者が自身の投票を証明するためとみられる写真や動画を撮影していた。
第4に選挙システムの変更がある。
大統領選の投票日は従来、1日限りだったが、今回から3日間とされた。
初の電子投票も導入された。
ある露メディア関係者は
「電子投票した有権者は、投票先の記録を当局側に追跡されることを恐れ、ほとんどがプーチン氏に投票したはずだ」
と話した。
また、投票が行われたウクライナ東・南部4州の露占領地域では、武装した兵士を伴った選挙委員が住民を戸別訪問し、半ば強制的に投票させたとされる。
更にロシアでは長年、得票率や投票率が操作されている疑いが指摘されてきた。
ロシアは今回、欧州安保協力機構(OSCE)の選挙監視員の受け入れも拒否。
発表された結果に偽りがないかは闇の中だ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/651.html#c41

[政治・選挙・NHK293] 自民党“ハレンチ懇親会”が世界に大拡散…英BBC皮切りに比メディアは「恥」とバッサリ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
41. 秘密のアッコちゃん[210] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月20日 12:10:19 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[323]
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次期戦闘機の輸出 産読日「同志国増やす」と評価 朝毎東「平和主義にそぐわぬ」
社説検証
2024/3/20 9:00
https://www.sankei.com/article/20240320-SRMAB4OGB5MQLMEYFL67D7NFR4/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、自民、公明両党は第3国への輸出を解禁することで正式合意した。
現行の指針では、殺傷力のある防衛装備品は同盟国と共同開発国以外には輸出できない。
政府は近く、防衛装備移転3原則の運用指針を改定する。
安全保障を巡る環境が激変する中、産経、読売は合意を歓迎、日経も肯定的に受け止めた。
一方、朝日、毎日、東京は、
「平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない」
などと合意を非難、与党に再考を迫った。
産経は、輸出解禁を
「歓迎したい」
と評価した。
輸出により生産数を増やせば調達単価を低減できる上、
「安全保障上の同志国を増やすことにも繋がる」
からだ。
それにより
「中国などへの抑止力が高まり、日本の守りに資する」
と説いた。
読売も、輸出解禁は友好国との
「安保協力を深める大事な一歩」
と見出しに掲げた。
戦闘機などの大型装備品は
「国際共同開発が主流」
であり、むしろこのまま輸出できなければ、
「日本は制約の多い国だ」
とみなされ、
「様々な装備品の共同開発に参画しにくくなっただろう」
と論じた。
日経は、安保環境の現実を考えれば
「(合意は)理解できる」
とした。
輸出先を広げるメリットとして、生産コストの縮減や防衛産業の育成を挙げた他、共同開発に当たり一方、朝日は正式合意前の2024年2月の社説で、輸出解禁は
「平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない」
と反発を露わにした。
国民的議論を抜きに決められたとし、
「民主主義の在り方としても見過ごせない」
と難じた。
毎日も、国会で十分に議論されていないとした上で、戦闘機の輸出は
「国際紛争を助長する恐れがある」
「憲法の平和主義に反しかねない問題だ」
と批判した。
その上で
「平和国家としての日本の在り方が問われている」
「なし崩しで進めるべきではない」
と牽制した。
東京も
「平和国家の理念と価値を損なう」
とし、政府に
「再考を求める」
と迫った。
合意に至る過程も問題視し、
「憲法の平和主義に関わる基本政策の転換を、国会での審議を経ず、政府与党だけで決めることなど許されない」
と強調した。
今回の合意では、輸出対象を次期戦闘機に限定した。
政府と自民党は当初、共同開発する防衛装備品全般の解禁を目指したが、公明党が慎重姿勢を崩さなかったためだ。
輸出先も日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を結ぶ国に限定し、現に戦闘が行われている国は対象外とした。
こうした制約にも朝日、毎日、東京は
「歯止めが機能するかは疑問だ」(毎日)
などと懸念を示した。
これに対し、産経は、共同開発の門戸を広げるためにも、
「次期戦闘機に限らず一般的な原則として輸出解禁に踏み切るべきだった」
と主張。
現に戦闘が行われている国は対象外とした規定には、
「実際に侵略され最も苦しんでいる国に救いの手を効果的に差し伸べることを禁じるつもりか」
と疑問を投げかけた。
産経は、防衛装備品輸出を批判する意見を
「偽善的平和主義の謬論(びゅうろん)」
と一蹴した。
ロシアがウクライナを侵略し、中国は台湾への軍事、政治的威圧を強めている。
北朝鮮は国連安全保障理事会決議を無視してミサイル発射を続ける。
これらの強権国家はいずれも日本の近隣国だ。
日本だけが平和であればよいという
「一国平和主義」
が通用しないことは明白だ。
戦争を回避し、自国民を守るには、同盟国や同志国と協力し、抑止力を高めていかなければならない。
それが積極的平和主義、現実的平和主義である、と知るべきだろう。

戦闘機輸出解禁を巡る主な社説
【産経】
・「次期戦闘機」だけなのか(2024年3月17日付)
・公明は平和履き違えるな(2024年2月29日付)
【朝日】
・平和国家の信用揺らぐ(2024年2月23日付)
【毎日】
・なし崩しで突き進むのか(2024年3月16日付)
【読売】
・安保協力を深める大事な一歩(2024年3月16日付)
・輸出解禁へ政府は説明尽くせ(2024年2月8日付)
【日経】
・戦闘機輸出を国際協調と抑止力の強化に(2024年3月17日付)
【東京】
・平和国家の理念損なう(2024年3月15日付)

公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

<正論>積極支援こそ平和国家日本の道
元陸上幕僚長・岩田清文
2024/3/15 8:00
https://www.sankei.com/article/20240315-PWDY3DE7EJOVTET27KJ4B6LCNY/
■次期戦闘機の第3国移転巡り
日英伊3カ国共同による次期戦闘機の第3国移転に関し、ようやく自公両党の合意がなされるもようだ。
2023年春から継続してきた両党実務者協議の議論では、公明党も合意をしていたようだが、山口那津男代表は2023年11月の会見で
「国民の理解が得られるように慌てないで議論していくことが重要だ」
と慎重姿勢を示した。
両党実務者協議成果の
「ちゃぶ台返し」
とも言えるこの発言に対し、自民党国防部会・安全保障調査会合同会議の場では
「連立を解消してでも進めるべきだ」
との声も上がっていた。
先祖返りした公明党の理解を得るため、岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国への輸出解禁の必要性を説明した。
この首相答弁を受け、山口代表は2024年3月5日の記者会見で
「かなり丁寧に出来るだけ分かりやすく説明をしようという姿勢」
と評価した。
山口代表とすれば、首相自らの説明を引き出したことにより、公明党支持基盤への理解が求めやすくなったということであろう。
防衛装備移転に関する自公調整の論点は、この共同開発装備のみではない。
輸出装備の対象を、現状の5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)に限らず、殺傷兵器の分野まで広げる点については、未だ大きな隔たりがある。
自民党が5類型を撤廃する案や防空などの類型を追加する案を提示しているが、公明党は類型の撤廃に反対すると共に、類型を追加したとしても教育訓練や地雷処理に限定すべきとの主張をしている。
このように、1年近くに渡り自公調整が難航する背景はどこにあるのか。
そこには両党が描く国家像の大きな違いがあると筆者は見ている。
2022年12月に閣議決定された
「国家安全保障戦略」
には、第3国移転は
「日本にとって望ましい安全保障環境の創出」
の重要な手段と意義付けている。
また両党実務者協議の座長を務める小野寺五典元防衛相は
「共同開発・生産は半ば同盟と同じ意味がある」
「NATOとの関係強化は東アジアでの抑止力強化にも繫がる」
との認識を示してきた。
■「消極的平和主義」への疑問
更に岸田首相は
「完成品の第3国移転を含め、国際共同開発生産に幅広く、円滑に取り組むことが国益に適う」
と明言している。
装備の輸出により、装備を絆とした相手国との同盟的な仲間を増やすことが可能となり、日本の安全保障にも寄与するとの考え方である。
一方、公明党の西田実仁参院会長は2024年3月5日の予算委において、
「次期戦闘機という最も殺傷能力の高い防衛装備品の第3国輸出が出来るようになれば、それが前例となり、如何なる殺傷能力を持った武器も輸出出来るようになるのではないか」
「にわかな政策変更は、これまで日本が培ってきた平和国家としての信頼を損なうことになるのではないか」
と疑問を示している。
公明党が描く平和主義とは、自らは殺傷や破壊行為に関わらない、
「消極的平和主義」
と言えるだろう。
日本国憲法の前文には
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」
とある。
現状に重ねれば、まさに今、ウクライナを助けるため努力している国際社会で、日本も自ら積極的にウクライナを支援することにより、国際社会から名誉ある地位を占めようとすることが理想とされているだろう。
■激変する安保環境認識を
まさに
「積極的平和主義」
だ。
2024年2月下旬、ゼレンスキー大統領は3万1000人のウクライナ兵が死亡したと発表し、各国の支援を強く求めている。
殺傷兵器は、ロシア軍を破壊することにはなるが、結果的にウクライナ兵を直接守るために不可欠な装備であり、ウクライナ自身が切望している。
他の民主主義国家と共に、兵器を含めウクライナが要望する装備を輸出することは、憲法の精神にも適う積極的平和主義ではないだろうか。
自分の国だけは殺傷兵器に関わりたくないという姿勢は、他国の目には、
「1国平和主義」
と映っているかもしれない。
今や世界は戦後最も厳しい安全保障環境に激変している。
米国でさえも1国では急拡大する中国の軍事力に対応できず、まして中国・ロシア・イラン・北朝鮮の権威主義国連合に対応できない状況になっている。
民主主義国家が揃って助け合わなければ生きていけない国際社会になりつつあるとの認識を持つべきだ。
「情けは人の為ならず」、
価値観を共有する同志国に対し、できる限りの積極的な支援を継続することにより、いざという時に助けてもらえる仲間を増やしていく。
このような積極的平和主義こそが、日本が仲間と共に平和を構築する国であるとの信頼に繫がるものと信じている。
日本の独立と平和に責任を持つ政党であるならば、世界の平和に積極的に貢献することが平和国家としての生き方であることを理解してもらいたいと切に願う。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>防衛装備品の輸出 「次期戦闘機」だけなのか
社説
2024/3/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240317-YNSM75ACONJYBKUIP3TR5LTTNI/
国際共同開発の防衛装備品の第3国輸出を巡り、自民、公明両党は日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機に限って認めることで合意した。
岸田文雄首相が歯止め策を示し公明が評価して容認に転じた。
次期戦闘機の輸出対象は
「防衛装備品・技術移転協定」
を結び、現に戦闘が行われていない国に限る。
個別の案件ごとに与党の事前審査を経て閣議決定する。
今回の合意を受け政府は防衛装備移転3原則の運用指針改定を閣議決定する。
次期戦闘機の第3国輸出が可能になることを歓迎したい。
望ましい安全保障環境創出のため積極的に実現したい。
次期戦闘機は令和17年までの配備が目標だ。
日本と移転協定を結んでいるのは現在15カ国でオーストラリア、インド、シンガポール、インドネシアなどインド太平洋の国が多い。
輸出を実現すれば、調達単価を低減できる。
安全保障上の同志国を増やすことにも繋がる。
力による現状変更を志向する中国などへの抑止力が高まり、日本の守りに資する。
ただし、与党合意には問題もある。
殺傷力のある防衛装備品の輸出は平和国家日本の在り方に反するという誤った思い込みから、出来るだけ抑制しようという発想が残っている点だ。
次期戦闘機以外に国際共同開発の装備品輸出の必要性が生じれば、改めて与党協議を経て運用指針に加えるという。
本来は、次期戦闘機に限らず一般的な原則として輸出解禁に踏み切るべきだった。
煩雑な手続きを嫌って日本との共同開発を躊躇う国が現れれば、日本の平和と国益が損なわれる。
現に戦闘をしていない国に限るのも疑問だ。
実際に侵略され最も苦しんでいる国に救いの手を効果的に差し伸べることを禁じるつもりか。
輸出の可否は個別に政策判断すればよい。
日本が侵略される場合、殺傷力のある防衛装備品を提供する国が現れなければ、自衛官や国民の命が一層多く失われかねない。
米欧がウクライナへ火砲や弾薬など防衛装備品を提供しなければ侵略者ロシアが凱歌を上げるだろう。
そのような非道な世界に直結するのが、防衛装備品輸出を批判する偽善的平和主義の謬論(びゅうろん:誤った議論)である。
輸出範囲を不当に限定する移転3原則の5類型の撤廃が欠かせない。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

次期戦闘機輸出 安保協力を深める大事な一歩
2024/3/16 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240316-OYT1T50000/
防衛装備品の輸出政策はその重要なツールである。
自民、公明両党が、日英伊3か国で共同開発する次期戦闘機について、第3国への輸出を認めることで合意したのは1歩前進だ。
次期戦闘機は、航空自衛隊が2000年から運用しているF2の後継機として開発する。
高度なステルス性や、無人機と連携するネットワーク戦闘能力を備え、2035年頃の配備を予定している。
開発費が嵩む戦闘機などの大型装備品は、資金を各国で分担する国際共同開発が主流だ。
欧米諸国は、量産化によってコストを下げるため、完成品を第3国に積極的に輸出している。
一方、装備品の輸出を制限してきた日本は、殺傷能力のある完成品の輸出先を、原則として同盟国である米国と、国際共同開発の相手国に限ってきた。
次期戦闘機について、これまでの方針を見直さなければ、日本は英伊両国に技術を提供するだけで、共同開発のメリットを得られなくなる可能性があった。
国際社会から、日本は制約の多い国だとみなされれば、様々な装備品の共同開発に参画しにくくなっただろう。
新たな方針では、次期戦闘機の輸出先は、日本と
「国連憲章に適合した使用」
を義務付けた協定を結んでいる国に限る。
現在の締結国は米英豪など15か国で、日本が輸出した装備品を侵略には使わないことなどを約束している。
国際情勢の変化に合わせ、装備品の輸出政策を見直していくことは当然だ。
今回の決定は、安全保障政策の大きな転換と言える。
平和国家の理念に沿って輸出の条件を厳格に定めることは大切だ。
ただし今回、第3国への輸出を認める装備品は次期戦闘機に限った。
政府が今後、共同開発した装備品を第3国に輸出する場合、事前に与党と協議した上で判断することになる。
公明党の主張で厳しいハードルを課した形だ。
だが、与党協議が難航すれば共同開発に遅れが生じ、友好国との関係に悪影響が出かねない。
大事なことは、世界の平和のために日本の技術をどう生かすか、という視点に立ち、装備品の輸出の是非を判断することだ。
政府・与党は常時、装備品の輸出に関する協議を行い、認識を擦り合わせておく必要がある。

次期戦闘機 輸出解禁へ政府は説明尽くせ
2024/2/8 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240208-OYT1T50013/
平和国家の理念を保ちつつ、時代の変化に応じた海外移転のルールを整えたい。
岸田首相はイタリアのメローニ首相と会談し、英国を含めた3か国による次期戦闘機の共同開発を円滑に進める考えで一致した。
自衛隊は現在、F15、F2、F35の3種類の戦闘機を保有しているが、このうちF15とF2は老朽化が指摘されている。
次期戦闘機はそれらの退役を見据え、2035年頃に配備を始める計画だ。
日本周辺の安全保障環境は極端に悪化している。
抑止力を高めるために最新鋭機を導入することは重要だ。
次期戦闘機の共同開発では、部品の調達などを含めて多くの企業が携わることになる。
経済への波及効果も期待できよう。
次期戦闘機を巡って課題となっているのは、共同開発した戦闘機を英伊以外の第3国に輸出することを認めるかどうかだ。
日本は長年、装備品の輸出を制限してきた。
1967年には、紛争当事国などへの輸出を禁じる限定的な武器輸出3原則を定めた。
1976年にはこれを事実上、全面的に禁輸する政府見解を決めた。
現在の防衛装備移転3原則やその運用指針も、共同開発した完成品を輸出できる相手は、開発に携わった国だけに限っている。
一方、国際社会では、共同開発した装備品を第3国に輸出するのが慣例となっている。
量産化によって経費を抑えるためだ。
輸出ルールの緩和に向けて、政府は2023年、自民、公明両党に検討を委ねたが、公明党は見直しに慎重で、与党協議は停滞している。
公明党の山口代表は
「殺傷能力を持つ武器の輸出に国民の理解は得られていない」
と述べている。
日英伊のうち日本だけが第3国への輸出を行わなければ、開発コストを補えないどころか、技術を提供しただけに終わる。
また、国際社会から日本は制約が大きい国だとみられ、今後、他の共同開発に参加しにくくなりかねない。
このため政府は、次期戦闘機を第3国に輸出する場合、相手国の政情を調べる他、装備品の使用目的や管理方法を審査するなど、厳格な条件を付けることで輸出の容認にこぎつけたい考えだ。
日本が関わった装備品が紛争を助長するような事態は、もとより避ける必要がある。
自公両党は粘り強く協議し、一致点を見い出すことが大切だ。

[社説]次期戦闘機の輸出を国際協調と抑止力の強化に
社説
2024年3月16日 19:05
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK14C1N0U4A310C2000000/
日本のあるべき安全保障の姿を国民的議論に発展させる契機としたい。
自民、公明両党は日英伊3カ国が共同開発・生産する次期戦闘機の日本から第3国への輸出を解禁すると合意した。
次期戦闘機は2035年の配備を目指す。
現行制度では、国際共同開発する防衛装備の完成品の輸出先は開発のパートナー国のみ認めている。
合意は武器輸出に抑制的だった基本方針の転換となるが、日本を取り巻く厳しい安全保障の現実を直視すれば理解できる。
合意は対象を次期戦闘機に限った上で、武器の適正管理などを定めた協定などを結ぶ国に絞る。
第3国が日本からの武器で武力行使に及べば、紛争を助長するとの懸念を踏まえ、戦闘中の国は除く。
輸出する際は案件ごとに閣議で決める一定の歯止めも設けた。
次期戦闘機の輸出先を広げる効果は小さくない。
生産数を増やせれば生産コストを下げられ、防衛産業の育成にも繋がる。
共同開発に当たり、日本は広い海域を防衛できる機体など自国の優先する性能を主張しやすくなる。
英伊は調達価格を下げるため、日本による輸出ルールの見直しを期待していた。
日本は平和国家の理念を守りつつ、地域安保の裾野を広げる努力は怠れない。
国際共同開発は世界の流れであり、東南アジアなどへの輸出を通じて同盟国・友好国の仲間作りを進めたい。
国際協調は多様化する脅威への抑止力になる。
そもそも2022年末に英伊と共同開発を決めた時点で輸出の問題も取り上げておくべきだった。
3カ国交渉が迫っているとして安保政策の根幹に関わる決定が急ぎ足になった点は否めない。
政府には見通しの甘さへの反省を求める。
防衛装備品を第3国に輸出すれば、供与された国の使い方によって日本も相手から狙われかねないリスクを排除できない。
合意では、この先も与党協議を経て新たな輸出案件を追加できるが、なし崩しで進めてはならない。
例えば、戦闘機やミサイルなど高い殺傷能力を持つ装備品については、諸外国の例も参考にしながら野党が求める国会の関与も話し合っていくべきだ。
防衛装備品の輸出は原則を打ち立てるのが筋だ。
例外措置を重ねるのは安保上の不安定要因になるだけでなく、企業も予見可能性が高まらないと投資しにくい。
与野党で議論を深める必要がある。

(社説)戦闘機の輸出 平和国家の信用揺らぐ
社説
2024年2月23日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15870275.html
殺傷能力のある兵器の輸出は、戦前の反省を踏まえ、平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない。
国民的議論も抜きに、期限を切って拙速に結論を出すことなど許されない。
武器輸出緩和に向けた自民、公明両党の協議が再開された。
焦点は、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を念頭に、国際共同開発した武器を日本が直接、第3国に輸出することを認めるかどうかだ。
岸田政権は2022年末、自公の提言を受ける形で、
「防衛装備移転3原則」
と運用指針を改定し、限定的ながら、殺傷兵器の輸出に道を開いた。
地対空ミサイル「パトリオット」など、日本企業が許可を得て生産した武器をライセンス元の国に輸出可能とした他、「救難・輸送・警戒・監視・掃海」の5類型について、一定の殺傷兵器を搭載しての輸出を認めた。
更に、戦闘機という殺傷能力の高い兵器にまで対象を拡大するなら、国際紛争を助長する武器の輸出国にはならないという原則の一層の空洞化は避けられない。
次期戦闘機の共同開発は2022年末に発表され、2023年末には、事業を管理する国際機関を設立する条約に3カ国が署名した。
日本にとっては航空自衛隊のF2戦闘機の後継になり、2035年の配備を目指している。
共同開発を決めた時点では、日本は完成品を第3国に輸出しない前提だったとされるが、自民党側は、日本からの輸出がなければ販路が限られ、全体の生産計画に支障が出る他、開発体制などを巡る交渉で日本が不利になるなどと主張している。
政府は2024年3月から作業分担などに関する話し合いが本格化するため、2024年3月内に結論を出すよう求めている。
公明党の山口那津男代表は
「政府の方針が国民には届いていない」
と述べた。
僅か1週間で理解が得られるはずはないのだから、はやる自民党を抑える役割を果たすべきだ。
今回の戦闘機に限って認める案も浮上しているという。
しかし、1度道を開けば、他の共同開発品、更には日本の単独開発品と、なし崩しに広がっていく恐れは否定できない。
ここで立ち止まり、平和主義の原点に戻るべきだ。
一昨年末の安保3文書の改定を受けた武器輸出の緩和は、与党の限られた議員による非公開の協議で進んでいる。
国民に長年、受け入れられてきた原則を、国会など開かれた場での議論も経ずに変えるのは、民主主義の在り方としても見過ごせない。

戦闘機輸出の自公合意 なし崩しで突き進むのか
2024/3/16 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20240316/ddm/005/070/127000c
安全保障政策の根幹に関わるルールが、与党の合意だけで変更される。
国会で十分に議論されないことを危惧せざるを得ない。
英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を日本が直接、第3国へ輸出できるようになる。
難色を示していた公明党が、政府の歯止め策を受け入れ、容認に転じた。
高い殺傷能力を持つ戦闘機の輸出は、国際紛争を助長する恐れがある。
憲法の平和主義に反しかねない問題だ。
政府は2014年、従来の武器輸出3原則を転換し、防衛装備移転3原則に改めた。
武器の輸出を慎むとしてきたものを、平和貢献や日本の安全保障に資する場合には輸出を認めることにした。
2023年末には、3原則の運用指針を改定し、地対空ミサイルなど殺傷能力のある武器の完成品を含め、ライセンスを持つ国に輸出できるようにした。
今回の合意により、殺傷武器の輸出が拡大することになる。
歯止めが機能するかは疑問だ。
対象を次期戦闘機に限り、武器の適正管理などを定めた協定を日本と締結している国に輸出先を絞った上で、現に戦闘が行われている国を除外するという。
3原則の運用指針の改定を閣議決定し、個別案件ごとの閣議決定もする。
だが、協定締結15カ国のうち、どの国への輸出を想定しているのか不明だ。
戦闘が行われている国には輸出しないと言うが、将来、戦端が開かれない保証はない。
次期戦闘機は、航空自衛隊のF2の後継機として、2035年の配備開始が予定される。
開発が決まった2022年当初は、完成品を輸出しない前提だった。
英国、イタリアと協議する中で、コストを低減するため、日本も輸出を求められたという。
応じなければ立場が弱くなり、日本が要求する戦闘機の性能が実現しない可能性があると政府は説明する。
事実なら、見通しの甘さを認めたも同然だ。
今後の共同開発でも同じようなことが起きかねない。
ネットワーク性能向上などの必要性は理解できるが、経済合理性だけを優先し、原則を安易に曲げるようでは本末転倒だ。
平和国家としての日本の在り方が問われている。
なし崩しで進めるべきではない。

<社説>戦闘機輸出解禁 平和国家の理念損なう
2024年3月15日 08時15分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/315310#
政府が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を解禁する。
戦闘機は殺傷能力が高く、国際紛争を助長するとして輸出を禁じてきた平和国家の理念と価値を損なう。
再考を求める。
政府は2022年、次期戦闘機を英伊両国と共同開発することを決定。
当初は第3国輸出を前提としていなかったが、英伊から調達コストの削減を求められて方針を転換。輸出を認めるかどうか与党内で調整が続いていた。
公明党は戦闘機の第三国輸出に慎重だったが、政府が共同開発した武器輸出に関し
(1)次期戦闘機に限定
(2)戦闘が行われている国は対象とせず、防衛装備品・技術移転協定を締結した国に限る
(3)個別案件ごとに閣議決定する
との条件を提示したため、容認に転じた。
自公は2024年3月15日にも輸出解禁に大筋合意する。
政府は近く防衛装備移転3原則の運用指針改定を閣議決定し、2035年までの配備を目指す。
ただ、政府が示した条件が
「歯止め」
になるとは言い難い。
移転協定を結んで輸出後の使い方や再移転を制限しても、他国に渡った兵器の行方を監視することはできず、国際法に反する武力行使に使われる懸念は残る。
英国など4カ国が共同開発した戦闘機ユーロファイターが第3国のサウジアラビアに輸出され、イエメン内戦で空爆に使われた例もある。
次期戦闘機の輸出を個別案件ごとに閣議決定するにせよ、政権内の手順に過ぎない。
憲法の平和主義に関わる基本政策の転換を、国会での審議を経ず、政府与党だけで決めることなど許されない。
そもそも取得費用を抑制するために輸出が必要なら、別の武器を他国と共同開発する場合も輸出が避けられない理屈になる。
残念なことは公明党が結局、連立維持を優先させ、戦闘機輸出で妥協したことだ。
「平和の党」
の理念はどこへ行ったのか。
戦後日本は、専守防衛や武器禁輸など
「平和国家としての道」
を歩み、国際的な信頼を得てきた。
その外交資源を安易に捨て去っていいのか。
国会はもとより国民的な議論を尽くさねばなるまい。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/659.html#c41

[政治・選挙・NHK293] 日銀マイナス金利解除で…年金生活者を待ち受けるのは「賃上げ値上げ」の地獄(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
20. 秘密のアッコちゃん[211] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月21日 06:58:26 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[324]
<■858行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<正論>中国の少数民族への工作と弾圧 
文化人類学者、静岡大学教授・楊海英
2024/3/19 8:00
https://www.sankei.com/article/20240319-HXQTHIT2DNLRJPYMRTNCWJVDDM/
中国は自国の民族問題、モンゴルやウイグルなど諸民族に対する弾圧を隠蔽する目的で、日本と世界各国のマイノリティに対し政治工作を行ってきた。
日本の事例を回顧してみよう。
■用意周到な「招待」
手元に1975年3月に発行された『北海道アイヌ中国訪問団記 1974年2月20日〜3月13日』という本がある。
中国による対日本とソ連切り崩し、対アイヌ政治工作の実態が記録されているので紹介しておこう。
まず訪問団の責任者は訪問の契機について伝えている。
1973年12月、陳楚・駐日中国大使一行が北海道平取町を視察訪問した。
日本が台湾と断交し、中国と
「国交を回復」
した翌年のことである。
「中国の少数民族との交流を希望する」
「是非、中国の少数民族政策を知りたい」
と申し入れると陳大使は招待しようと応じた。
アイヌの計画を社会党(当時)の岡田春夫衆院議員らは応援し、翌1974年1月16日に団員15人からなる訪中団が正式に結成された。
1974年2月19日に羽田を飛び立つ際も、中国大使館員と岡田議員らが見送り、北京空港では政府機関の中日友好協会秘書長と少数民族代表の出迎えを受けた。
中国側は一行を人民解放軍の歩哨が立つ北京飯店、上海錦江飯店といった高級ホテルに泊めた。
訪問先では招宴の連続で、宴席では
「幸せな少数民族」
の歌舞が披露された。
1949年の建国後に計画政策を取り続け、1958年からの人民公社公有化政策で自国の人民を3000万人も餓死させ、1966年からの文化大革命運動で数百万人もの死者を出しつつあった時期の中国は経済的に疲弊しきっていたし、政治的には動乱の最中にあった。
破格の厚遇を受けた訪中団は、飢餓に喘ぎ殺戮されていた中国人民と没交渉の旅を続けた。
訪中団は1974年3月6日にプロペラ機で北京から
「赤い太陽に照らされた」
内モンゴル自治区に飛び、翌日1974年3月7日にはシリンゴル草原へ向かった。
現地では革命委員会副主任は以下のように挨拶した。
■事実と隔たる「礼賛」
「解放前はこれらの牧畜民たちは国民党反動派、貴族、牧場主らの残酷な搾取と野蛮な略奪を受けて、極めて苦しい生活であった」
「しかし、牧畜民は解放後党委員会の指導の下に<愚公、山を移す>精神を発揮して、現在の人民公社に発展した」
騙された訪中団も礼賛の言葉を贈る。
「中国に住んでいる少数民族は幸せです」
「そして、中国の行政は立派だと感じました」
「…私達アイヌ民族は、中国で或いは少数民族との交流の中で学んできたことを忘れずに、これから新しい道を切り開いていきたい」
と感激したようである。
また別の団員からは
「中国は国家も民族も超越して人道上の事実の上から<彼も人なら我も人>と考えている」
との感想があった。
では、事実はどうか。
シリンゴル草原に
「国民党反動派」
はいなかったし、貴族も平民と同じ生活を営むのが遊牧社会の特徴である。
現代に入ると、ここから生まれた稀代の指導者、徳王(デムチュクドンロブ王、1902〜1966年)は日本の力を借りて中国からの独立運動を1945年まで進めていた。
日本軍が撤退した後、モンゴル人は
「内モンゴル人民共和国臨時政府」
を樹立して同胞の国、モンゴル人民共和国との統一合併を進めたが、ソ連と米英が交わした
「ヤルタ密約」
により、民族自決の道は閉ざされた。
ソ連軍の手引きで侵略してきた中国共産党は日本統治時代のエリートを粛清し、漢人移民を定住させた。
文化大革命が発動されると、中国は自治区全体で34万人を逮捕し、2万7900人を殺害し、12万人に暴力を振るって障害を残した。
アイヌの訪中団はまさにこのような時期に招かれたわけである。
ほぼ同じ時期に同地を通過したモンゴル人民共和国の外交官は
「殺戮による血の匂いがした」
と証言している。
中国は当時
「社会主義の兄貴」
たるソ連とダマンスキー島(珍宝島)で激戦を交えた後、国際社会で孤立を深めていた。
アイヌ訪中団を迎えた招宴の席で、中日友好協会の王嚼カ副会長は以下のように中国政府の狙いを弁じている。
■日本切り崩しの狙い
「日本人民は、未だにソ連社会帝国主義に不法占領されている日本固有の北方領土の返還を切実に要求しており、…我々は、この正義の戦いに、一貫して同調し支持しております」。
日本を反ソ陣営に招き入れようとする発言である。
ロシアとの関係を強化している中国は今や北方領土について沈黙を通している。
中国は数々の犯罪を隠蔽しながら、他国のマイノリティに対しては擁護するジェスチャーを示す。
当時のアイヌ訪中団はその計略に嵌ったのである。
今、イスラエルと紛争中のパレスチナ人に同情するポーズを取ることで、ウイグル人ジェノサイドに対するイスラム諸国からの批判をかわしているのである。

正論
中国人権侵害究明にODA活用を 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英
2022/12/19 8:00
https://www.sankei.com/article/20221219-URUQAPI6BZIBRK4N6DHM6WMAUQ/?506242
2022年12月5日に
「中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟」
(略称・中国人権侵害究明議連)
が発足した。
設立総会に出席した私は途上国への政府開発援助(ODA)を中国による人権侵害の調査・究明に充てるよう提案した。
その理由は以下の通りである。
■高く評価される日本の姿勢
新しい議連は
「南モンゴルを支援する議員連盟」

「日本ウイグル国会議員連盟」、
それに
「日本チベット国会議員連盟」

「人権外交を超党派で考える議員連盟」
など4議連を母体として結成されたものである。
自民党を中心に日本維新の会と立憲民主党の議員も含め、総数100人以上のメンバーを擁する強力な組織に発展し、自民党の古屋圭司元国家公安委員長が会長に就任した。
中国の人権侵害を究明しようとする日本の取り組みは、世界的に高く評価されている。
チベット議連に参加している国会議員は先進国の中でも最多を誇る。
南モンゴル議連は他国に先駆けて結成されたし、ウイグル議連の活動も多岐にわたる。
新議連のアドバイザーとして迎えられたジャーナリストの櫻井よしこ氏は、
「日本は今まで中国の人権問題を避けてきたが、今後はモンゴル人とチベット人、それにウイグルの人たちの国を失った悲しみを共有したい」
と話した。
総会で挨拶した会長代理の高市早苗経済安全保障担当相は、中国による人権侵害を糾弾し、是正を求めるのは昨年実施された総選挙時の自民党の公約だったと指摘。
その上で、先進7カ国で人権制裁法(マグニツキー法)を有していないのは日本だけで、1日も早く法整備に取り組む必要があると強調した。
■失敗したODAの是正に
豊富な実績のある諸議連が団結して形成された今回の新議連は着実な行動が期待されている。
実践を実らせるためには経費が必要不可欠で、さもなければ単にスローガンを叫び、看板を飾っただけで終わってしまう可能性がある。
従来、議連が支援してきた南モンゴル人とチベット人、それにウイグル人は全て自腹で人権侵害を訴えてきた。
日本国民に広く伝えようとして声を挙げ、資料を配布するなどの費用はどれも自費で賄ってきた。
欧米に比べると、日本の企業には人権問題を重視する精神的風土が希薄で、善意ある財団のチャリティーも少ないように見える。
実際に中国でどんな侵害が発生し、どう対応するかとなると、経費がないと実態究明には繫がらない。
この点でも米国は先進的な事例を示している。
毎年、中国の人権問題に一定の予算を計上しているので、蓄積されたデータも質量ともに優れている。
ODAのこうした活用は従来の負のイメージの是正にもなる。
周知の通り、対中ODAを2018(平成30)年10月に終了するまで、日本は40年近くで合計3兆6000億円を中国に注いできた。
「日中友好」
を実現しようと日本国民の血税を北京に提供してきたが、軍備拡張にも悪用されたので、
「戦後日本の対外政策で最大級の失敗」
とみられている(古森義久『ODA幻想 対中国政策の大失態』)。
日本国民の善意が報われることなく、却って対外的には日本の領土である尖閣諸島を奪おうとしているし、対内的には諸民族を弾圧するモンスターのような狂暴国家が育てられてしまったことへの救済措置にもなる。
■世界レベルの資料センターを
具体的な行動の一つとして、ODAを活用して世界レベルの人権資料センターを作るよう提案したい。
こちらも米国に似たような前例がある。
首都ワシントンにホロコースト博物館と共産主義犠牲者博物館があり、多くの研究者が第1級の資料を集めて人類共通の財産として活用している。
その目的は当然、人権侵害をストップし、真相を究明してから和解するという人間の安全保障政策にある。
アジア唯一の先進国である日本に同様な資料センターが設立されれば、日本の国際社会におけるイメージも一層良くなるに違いない。
中国は今や国境を超えて世界各国でも人権侵害を大々的に繰り広げている。
その実例が海外警察署の設置である。
中国から追われた人権活動家や体制批判者だけでなく、当該国家の市民にも脅迫行為を働いていると報告されており、日本やモンゴル国をはじめ実に数十カ国に被害が及んでいる。
現に古屋会長が以前にウイグル人を支援した際には駐日中国大使から
「身の安全を保障しない」
との脅迫文も届いた。
日本の政治家が、中国から恫喝されるという前代未聞の主権侵害である。
諸民族の人たちは民主主義国家の日本に居ながら、日々独裁国家からの脅迫に怯えているのは由々しき事態である。
世界と人類全体に危害をもたらしている中国の暴挙を行動で止めるための資金としてODAが活用されれば、日本国民もより安全に暮らせるようになるし、世界平和への大きな貢献となる。

自由・強権
<独自>中国側、デモ不参加を強要 内モンゴル自治区出身者に「行けば刑務所」
2021/7/9 20:25
https://www.sankei.com/article/20210709-43NIPQU3SFL2DF22GJHKBCTRA4/
中国共産党による弾圧で命を落とした諸民族を追悼する内モンゴル自治区出身者ら=2021年7月1日夜、東京都新宿区(奥原慎平撮影)
https://www.sankei.com/article/20210709-43NIPQU3SFL2DF22GJHKBCTRA4/photo/LDYQTY4BQFIINJU4NEC6JJPSRI/
中国共産党が創建100年を迎えた2021年7月1日に在日のウイグル、香港、チベット人らが東京都内で行ったデモ活動をめぐり、中国当局が事前に内モンゴル自治区の出身者に対し、その家族や友人らを通じてデモに参加しないよう強要していたことが2021年7月9日、分かった。
参加すれば親族を収監するとの脅迫もあったという。
中国政府は内モンゴル自治区でモンゴル語や民族文化の剝奪を進めており、在日モンゴル人にも圧力をかけている実態が明らかになった。
デモ活動は中国共産党の弾圧による犠牲者を悼むため、新疆ウイグル、内モンゴルの各自治区や香港の出身者ら約200人がキャンドルを手に練り歩いた。
内モンゴル出身者は30〜40人ほどの参加を想定していたが、約10人にとどまった。
内モンゴル出身者の参加予定者らは中国当局によって事前に把握され、自治区で暮らす関係者を通じ、参加の取りやめを求める連絡があったためとみられる。
中国の弾圧政策に抗議する民族団体
「南モンゴルクリルタイ」
のオ・ウルゲン副会長には、複数の知人や親族からデモに参加しないよう訴える電話があった。
長年の抗議活動で今回ほど多くの電話があったのは初めてだという。
ウルゲン氏は産経新聞の取材に
「中国当局が私の知り合いを総動員して圧力をかけたのだろう」
と語る。
ウルゲン氏は自治区に残した不動産や預貯金などが凍結されている。
中国の警察官を名乗る人物は
「今回のデモ活動に参加しなかったら財産を戻す」
と伝えてきたが、ウルゲン氏は予定通りデモに参加した。
別の内モンゴル自治区の男性も脅迫活動を受けていた。
自治区で暮らす男性の兄のもとを中国の情報機関の関係者が訪ね、
「男性(弟)をデモに行かせなければ一軒家を建てることを応援する」
「デモに行けば(自治区で暮らす)親族を刑務所に入れる」
と言われたという。
最近、抗議デモに参加するようになった自治区出身の女性には家族や昔の同級生ら約20人から連絡があったという。
後で確認すると、中国の警察官が隣にいて電話を強要されていたという。
女性は
「自治区外にいる人が(中国政府に)圧力をかける行動をしないと中国当局の思い通りになってしまう」
と現状に懸念を強める。
一方、今回のデモに参加した香港やウイグル人に対して中国当局が不参加を求める動きはなかったようだ。
その理由について南モンゴルクリルタイのオルホノド・ダイチン幹事長は
「ウイグルや香港に比べて、モンゴルの抗議活動は組織面で弱い部分がある」
「中国共産党の脅威になる前に、活動を潰しておく狙いがあったのではないか」
と推測する。
内モンゴル自治区出身で静岡大の楊海英教授は産経新聞の取材に対し
「この地域は中国当局が目下、最も神経をとがらせている」
「背後に独立国(=モンゴル国)があり、内モンゴル自治区との統一を警戒しているためだ」
と語った。

南モンゴル議連発足 高市会長「文化、歴史、倫理的価値守る」
2021/4/21 20:09
https://www.sankei.com/article/20210421-BQI36FUU3FIKLKARTAD43NFSJM/
漢民族への同化政策が強まる中国・内モンゴル自治区のモンゴル族の文化継承を目指す自民党有志による
「南モンゴルを支援する議員連盟」
が2021年4月21日、発足した。
議連は中国の人権侵害の即時停止を求める国会決議に向け、日本ウイグル国会議連などと連携する。
内モンゴルでは2020年秋から学校教育でモンゴル語の使用が制限され、モンゴル族の人々の反発が広がっている。
会長を務める高市早苗元総務相は会合で
「モンゴル人にとって大切な文化や歴史、倫理的価値を守るため、戦っていこう」
と述べた。
関係者によると、内モンゴル問題に関する議員連盟は世界初という。

チベット、ウイグル、香港 在日団体代表「早期の国会決議を」
【動画あり】
2021.4.12 19:46
https://www.sankei.com/politics/news/210412/plt2104120021-n1.html
世界モンゴル人連盟理事長の楊海英氏は
「草原を破壊され、エリートを殺され、子供たちは洗脳教育を受けさせられている」
「一日も早く弾圧をやめさせるよう非難決議を採択してほしい」
とメッセージを寄せた。
民族団体の代表者らは、2021年4月16日予定の日米首脳会談後に与野党幹部に声明文を渡し、国会決議の早期採択への理解を求める予定だ。

中国の弾圧、日本は沈黙するな 内モンゴル出身の楊海英氏
2021.3.23
https://special.sankei.com/a/politics/article/20210323/0002.html
中国・内モンゴル自治区出身で静岡大の楊海英(よう・かいえい)教授(文化人類学)が産経新聞のインタビューに応じ、中国当局が同自治区で漢民族への同化政策を強めているとした上で
「中国に何も言わないのは威信の低下につながる」
と日本の関与を強く求めた。インタビューの要旨は以下の通り。

中国当局が中国語教育を強化しているのは、漢民族への同化を強めるのが狙いだ。
本屋からはモンゴルの歴史本や(モンゴル帝国の始祖である)チンギスハンの肖像画などが撤去された。
母語であるモンゴル語を勉強すれば、中華民族と異なった心を持っているとみなされる。
中国政府には諸民族の言語を禁止することで、中華民族意識を植え込む狙いがあるのだろう。
自治区の人口でモンゴル人は2割に満たない。
放っておけば自然に同化されかねない。
それなのに同化政策を急ぐ理由は、新疆ウイグル自治区で中国語を教えたことで、中国当局にとっての
「テロ活動」
がなくなり、ウイグル人が中華民族意識を持つようになったと手応えを感じているからだろう。
今回の中国語教育の強化には前例がある。
1966年に始まった文化大革命(文革)だ。
当時もモンゴル語が禁止され、モンゴル語を喋れば、民族分裂とみなされた。
中国政府の公式見解は文革で約3万人のモンゴル人が虐殺された。
実際はもっとやられている。
この半世紀前の
「ジェノサイド(民族大量虐殺)」
が民族の集合的記憶として頭の中に残っており、今回は一致団結して抵抗している。
抵抗活動は投石行為などではない。
それまで中国人の前では必ず中国語を喋っていたが、今はモンゴル語を話し、モンゴルの料理を作り、子供にはモンゴルの伝統衣装を着せ、モンゴルの踊りを教える。
民族意識が強まり、モンゴルのプライドが蘇った。
ただ、中国の習近平国家主席も弾圧の手を緩めるつもりはないだろう。
中国の民族問題がますます難しくなる中、国際社会の連携がより重要になってくる。
欧米やインドなどの中国に対する目は厳しくなっている。
当然、日本は率先して内モンゴルの民族問題に関与すべきだ。
内モンゴル自治区の一部は、かつての日本の植民地だ。
そこが中国に弾圧されていることに旧宗主国として黙ってはいけない。
モンゴル人は日本の植民地支配を今さら批判するつもりはない。
むしろ、日本時代は良かったというのがモンゴル人たちの記憶だ。
日本が民主主義の大国として中国に弾圧されている民族に救いの手を差し伸べれば国際的地位も高まる。
日本の対中戦略上もユーラシア大陸に政治力を持つモンゴル人を味方につければ、国益にかなう。
逆に中国に遠慮して、何も言わないのは威信の低下につながる。
属国のように、中国の言いなりになっていると見られかねない。

「少数民族弾圧」糾弾の議連が続々 新たに「内モンゴル議連」も
2021.2.19
https://special.sankei.com/a/politics/article/20210219/0003.html
中国語教育が強化されている中国・内モンゴル自治区で暮らすモンゴル族の言語や文化を守ろうと、自民党の有志が議員連盟の設立を検討していることが2021年2月19日、分かった。
国会では中国当局による少数民族に対する人権弾圧に懸念を示す議連の動きが活発化しており、連携強化を期待する声も高まっている。
内モンゴル自治区では2020年9月にモンゴル族の小中学生の国語教科書が標準中国語(漢語)に切り替えられた。
モンゴル族は登校拒否や抗議活動を展開しているが、中国当局は
「道徳」

「歴史」
の教科書でも同様の措置を取る構えで、モンゴル語教育は消滅の危機にあるという。
山田宏参院議員や上野宏史衆院議員ら自民有志は内モンゴル出身者から現地の状況を聞き、2021年5月にも議連を発足させる予定だ。
関係者は
「モンゴル族が誇りをもって生きることができる環境の実現にくけて取り組みたい」
と語る。
中国当局による少数民族弾圧は最近、特に深刻化。
チベット自治区では信仰の自由が侵害されているなどとして、チベット仏教の僧侶らが焼身自殺などで抗議の意思を示している。
2021年2月19日に数年ぶりに活動を再開した超党派
「日本チベット国会議員連盟」
の集会には与野党から約40人が出席。
チベット亡命政府の代表機関、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所のアリヤ代表が
「中国の政権は表現や学問などの自由を批判している」
「中国を変えなければ、中国が我々を変えることになってしまう」
と支援を訴えた。
この他、自民の
「日本ウイグル国会議員連盟」
が2021年2月10日、超党派へと改組し、中国側にウイグル族らの人権状況の改善を求める国会決議の採択を目指す。
国民民主党の山尾志桜里衆院議員らが主導する超党派
「対中政策に関する国会議員連盟(JPAC)」
は香港の民主派弾圧などを受け、中国への制裁法適用を議論している。
議連の動きは活発化しているが、それぞれの特色や強みを発揮すると同時に、対中国で臨機応変に足並みを揃えられるかが注目される。

「なぜこんなひどいことを」荒汐親方が中国批判、内モンゴルの漢語教育
「文化的な民族大虐殺だ」と非難も
2020.10.21
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201021/for2010210006-n1.html
中国が内モンゴル自治区で標準中国語(漢語)教育強化を始めモンゴル族が反発を強めている問題。
同自治区出身の大相撲の荒汐親方(36)=元幕内蒼国来、本名エンクー・トプシン=は21日までに共同通信のインタビューに応じ、
「なぜこんなひどいことをするのか」
「今回の措置には99パーセントのモンゴル族が怒っている」
と中国当局を批判した。
相撲界にはモンゴル出身力士も多く同問題への動揺が広がっているというが、公に声を上げたのは荒汐親方が初めて。
中国はウイグル、チベット族への抑圧や香港問題に加え、モンゴル族への締め付けでも国際社会からの厳しい視線が増している。
親方は、漢族の移住促進など中国政府による長年の同化政策により、
「モンゴル語を話せる子供は激減している」
と指摘し、
「このままだと母語が失われる」
「とても心配だ」
と表情を曇らせた。
9月の新学期から始まった措置は、漢語を
「母語」
と規定し、モンゴル族が通う小中学校で国語に当たる
「言語」
の授業を1年から漢語で実施。
来年以降は
「道徳と法治」
「歴史」
の授業も漢語に切り替える。
変更が明らかになった8月末から同自治区フフホトなどで保護者や生徒らの抗議活動が発生。
当局は
「民族教育に変化はない」
とするが、在米人権団体、南モンゴル人権情報センターによると約1万人が当局に拘束されている。
抗議は日本各地を含めて欧米など国外にも広がり、東京での集会には約1万人が参加した。
親方は、同自治区にいる親族への影響を考慮して、抗議集会などへの参加は控える。
ソーシャルメディアで知人らと情報交換を続けているが、
「現地で何が起きているのか分からず、食事も喉に通らないほどショックだ」
と憤った。
人口約14億人の中国は9割以上が漢族で、モンゴル族は約598万人。
自治区も8割以上が漢族で、遊牧などモンゴル族の伝統的な生活様式は事実上失われており、言葉は数少ないアイデンティティーのよりどころだ。
同自治区出身のモンゴル族で静岡大の楊海英教授(文化人類学)は
「中国共産党はチベット、ウイグル自治区で成功した方法を持ち込もうとしている」
「文化的なジェノサイド(民族大虐殺)だ」
と非難する。
中国政府は先ごろ、モンゴル帝国とチンギスハンの展覧会を予定していたフランスの博物館に
「中国の歴史観」
に合わせるよう圧力をかけたことも発覚したばかり。
荒汐親方は
「モンゴル族は自らの歴史への強い誇りがある」
「自らの文化が奪われるのは許せない」
と訴えた。
■荒汐親方
大相撲の元幕内蒼国来。
本名エンクー・トプシン。
中国内モンゴル自治区赤峰出身。
2003年6月に来日し、先代親方(元小結大豊)の荒汐部屋に入門。
2010年秋場所に新入幕。
2019年9月に日本国籍を取得。
2020年3月、先代親方の定年に合わせて引退し、荒汐親方として部屋を継承した。

内モンゴル自治区 中国語教育強化に抗議の保護者ら 当局に拘束
2020年9月27日 18時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200927/k10012637361000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001
中国で少数民族のモンゴル族が多く住む内モンゴル自治区では、学校教育でモンゴル語の授業が減り、中国語の教育が強化されたことへの反発が強まっていますが、当局は抗議活動に参加した生徒の保護者らを相次いで拘束するなど、締めつけを強めています。
内モンゴル自治区では、今月の新学期から小学1年生と中学1年生の
「国語」
の授業が従来のモンゴル語ではなく中国語で行われるようになったほか、来年以降、別の教科でも順次、中国語による授業に切り替えられることが決まりました。
これに対してモンゴル族の人たちの間では、自分たちの言語が失われかねないという危機感が高まり、各地で抗議活動が行われ、現地の複数の住民によりますと、デモの参加者や授業をボイコットした生徒の保護者らが相次いで逮捕されているということです。
このうち元教師の女性はNHKの電話取材に対し、
「多くの人が違法な抗議活動を行ったとして逮捕され、政治犯のような扱いを受けている」
「新しい方針に反対した教師も免職や減給処分にすると脅されている」
と話していました。
アメリカに拠点を置く人権団体
「南モンゴル人権情報センター」
は、現地からの情報として、先月下旬以降、4000人以上のモンゴル族が当局に拘束されたと伝えています。
中国外務省の報道官は今月3日の記者会見で
「国の公用語は国家主権の象徴であり、これを学び、使うことは、人々の権利であり義務だ」
としたうえで、
「中国語とモンゴル語の2つの言語での教育体系は変わらない」
と強調し、批判の高まりをかわしたいねらいがあるものとみられます。
■現地の様子は
内モンゴル自治区で何が起きているのか。
NHKは今月、抗議活動があった中心都市フフホトを取材しました。
市内には、民族の団結などを訴える中国共産党のスローガンを、漢字とモンゴル文字で併記した看板やポスターがあちこちに掲げられていました。
モンゴル族の子どもたちが通う民族学校の周辺では、警察による検問が行われ、通行する車を止めて身分証を確認する様子が見られました。
中国語による教育の強化や抗議活動について、街なかで話を聞くと、みな一様に口を閉ざし、逃げるように立ち去る人もいました。
抗議活動が起きた別の地区では、地元の警察が騒ぎを起こしたとする100人以上の顔写真をインターネット上に公開し、懸賞金をかけて情報提供を呼びかけています。
こうした中、複数のモンゴル族の住民が、匿名を条件に日本からの電話インタビューに応じました。
このうち元教師の女性は、抗議デモに参加した人や授業をボイコットした生徒の保護者らが次々と逮捕されているとしたうえで、中国語による教育強化について
「政府は私たちの合法的な要求に耳を傾けず、強硬に実施しようとしている」
「母語であるモンゴル語で教育を受ける権利を奪うもので、誰もが怒っている」
と話していました。
また、ある村の幹部は
「電話を盗聴されたり、監視されたり、場合によっては逮捕されてしまうので、抵抗しようにもできない」
としたうえで、
「今回の政策は民族の言語や文化を守ることを定めた憲法や法律に明らかに違反していて、抑圧以外の何物でもない」
「漢族を中心とする考え方を押しつけるもので、私たちにモンゴル語を忘れさせ、内モンゴルを自分たちの意のままにしようとしている」
と話していました。
■「団結」の一環として 少数民族への中国語教育に力入れる
2012年に発足した習近平指導部は
「中華民族の偉大な復興」
というスローガンを繰り返し唱え、すべての国民に共産党のもとで中華民族として団結するよう呼びかけてきました。
その一環として、少数民族への中国語教育に力を入れ、今回の内モンゴル自治区と同様の措置は、民族政策への不満が根強くある新疆ウイグル自治区とチベット自治区で2017年以降、相次いで導入されています。
中国語による授業は
「国語」
のほか、
「道徳」

「歴史」
の合わせて3教科で行われ、少数民族の小中学生に
「中華民族」
という意識を持たせ、共産党の価値観や歴史観を浸透させるのが目的とみられます。
習近平国家主席は、26日まで開かれた新疆ウイグル自治区の統治政策に関する重要会議でも、教育を通じて
「中華民族の共同体意識を心に深く植え付ける」
と述べています。
習近平指導部は共産党による一党支配を維持するために、国内の安定を最優先の課題としていて、民族政策が抑圧的だとする少数民族の不満を抑え込もうと、教育現場での統制を今後も強めていくものとみられます。
■漢族への不満くすぶる
内モンゴル自治区は、モンゴルと国境を接し、面積は日本のおよそ3倍、人口は2010年の調査でおよそ2400万人です。
このうち、モンゴル語を母語とするモンゴル族は全体の17%に当たるおよそ420万人です。
中国の憲法では、それぞれの民族が独自の言語を使う自由を認めていて、内モンゴル自治区でも、長年、民族学校でモンゴル語を主体とした授業が行われてきました。
一方で、中国の経済発展に伴い、近年は進学や就職に有利な中国語を日常的に使う機会が増え、モンゴル族の間では、民族の文化が失われてしまうとして危機感が強まっていました。
また、自治区では、このところ、石炭やレアアースなどの大規模な資源開発が進んでいて経済発展が期待されていますが、モンゴル族には恩恵が少ないうえ、環境破壊も進んでいるとして、政治や経済の実権を握る漢族への不満がくすぶっています。
■専門家「寝た子を起こす形に」
内モンゴル自治区の事情に詳しい日本モンゴル協会の窪田新一理事長は、中国語による教育の強化について、中国政府による少数民族に対する同化政策の一環だと指摘したうえで、
「反政府活動を抑え込むために、新疆ウイグル自治区やチベット自治区で先行して導入していた中国語教育の強化を正当化する必要があったのではないか」
「このまま内モンゴル自治区だけ民族の言語を守っていては、ほかの地域の民族政策に悪影響を及ぼす可能性があり、ウイグルやチベットと横並びで強化すべきと判断したのだと思う」
と分析しています。
そのうえで、中国が新型コロナウイルスへの対応や香港情勢などをめぐってアメリカなどとの対立を深めていることを挙げ、
「国際世論の圧力が強まり、孤立せざるをえない対外的な状況の中で、国内の安定を図るうえで重要な民族問題で、1つの原則に統一して対処しようとしたとも考えられる」
「一方で、今回の措置は、反政府的な考えや民族感情を強く持っていなかった人たちにまで、モンゴル民族だという自覚を強く持たなければならないと再認識させる結果となり、中国共産党からすれば、必要のないことをして寝た子を起こす形になったのではないか」
と話しています。

正論
左右とも中国になぜ媚びるのか 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英
2019.10.18
https://special.sankei.com/f/seiron/article/20191018/0001.html
民主主義を守ろうとする香港市民のデモが勃発してからはや半年がたとうとしているが、日本政府といわゆる左右両翼の論壇からの発言に目立ったものはほとんどない。
曖昧を美徳とする日本らしい、あたりさわりのないコメントばかりで、官民一体でぎこちない
「日中友好」
のムードをつくり上げようとしているように映る。
いや、一党独裁の指導者、習近平氏に媚びようとしているようにすら見えて仕方ない。
≪中国を熱愛すれば進歩的か≫
沈黙を守り通しているサヨクには
「前科」
がある。
チベット人が共産中国の侵略に抵抗して、1959年にダライ・ラマ法王を擁してインドに亡命し、今日に至るが、
「世界の屋根」
で人権が侵害され続けてきた事実を左の論客は取り上げてこなかった。
ダライ・ラマ法王が日本を訪れて講演会を開いても彼らは耳を傾けようとしない。
チベットが侵略された歴史は数十年も前のことで、健忘症に陥ったとしても、ウイグルの問題は現在進行形で展開されている。
百万人単位で強制収容所に閉じ込められ、女性たちは性犯罪に巻き込まれ、児童は親から隔離されている。
それなのに左側から批判の声は上がらない。
彼らは日本の過去については声高に非難するが中国については批判しようとしない。
なぜ、普段は舌鋒鋭い左の闘士たちが北京当局を擁護するのか。
中国を批判すれば、右翼だとみられるからだ、と彼らは弁明する。
中国を熱愛すれば進歩的で、批判したら右翼。
この歪んだ精神構造が戦後日本に形成され、国民の健全な思考や論陣の発展を阻害してきたのではないか。
中国は1958年からの公有化政策で自国民を数千万人も餓死させたといわれ、モンゴル人やチベット人、ウイグル人に対し繰り返し大量虐殺を断行してきた。
世界でも類例をみない独裁政権の問題を正してどこが悪いのか。
民主主義国家の正義感ある論客であるならば、中国批判は当然の責務ではないのか。
左の
「友好人士」
は、中国に抑圧されているマイノリティーに冷淡なだけでなく、台湾にも背を向けてきた。
現代台湾の論壇を代表する若い知識人で中央研究院の呉叡人氏は次のように書いている。
≪被抑圧者の「代弁者」は虚言≫
「日本の政界における左翼勢力はずっと親中的で、台湾を無視してきた」。
日本が台湾を切り捨てて中共を選んで以降、日本の右翼だけが台湾独立派を支持してきた。
だが台湾独立派はもともと左翼的思想を抱く日本留学生だった。
本来なら日本左翼と台湾独立派は一卵性兄弟のような存在だった。
それにも関わらず日本の左翼と進歩的知識人は北京に媚びを売り民主主義国家台湾を裏切った。
左翼は弱者に寄り添い、被抑圧者の代弁者だというのは虚言であって、強い者、それも独裁政権に恭順な態度を取るのが彼らの特徴である(呉叡人「受困的思想」)。
呉叡人氏は、
「日本の知識人たちに裏切られ続けてきた台湾」
の運命を嘆き、台湾国民をあえて
「賤民(せんみん)」
と自虐的に呼ぶ。
「賤民」にも「賤民」らしい高潔な生き方があり、それは決して権力に媚びることのない生き方である。
強い中共に媚びる先進国日本と、弱い台湾の
「賤民宣言」
は正に好対照である。
台湾だけではない。
私の故郷内モンゴルに対しても同じだ。
内モンゴルもその一部は
「満蒙(まんもう)」
として日本の植民地支配を経験した。
台湾統治と同様に、日本は満蒙でインフラ整備を進め、近代化を促した。
モンゴル人は真の独立を求めたが、
「在満蒙左派系日本人」
顧問たちは頑として反対した。
≪国賓習氏と何を語り合うのか≫
「蒙古独立」
に反対していた左派系日本人顧問団は戦後になって相次いで毛沢東に平伏して
「反省」
の態度を示し、
「日中友好」
を謳歌した。
彼らは戦前にはモンゴル人を敵視し、戦後にはモンゴル人を抑圧する中国政府に加担しようとした。
台湾も内モンゴルも、左翼に期待したのが間違いだった。
左の論客たちは現在も時々北京に
「朝貢」
して
「安倍政権の悪弊」
を批判するが、中華料理に舌鼓を打つ彼らは決して中共がウイグル人を虐待していることに触れようとしない。
北京で安倍政権を攻撃して東京に凱旋しても、日本では逮捕されることがないどころか、かえって
「勇気ある論客」
としてもてはやされる。
本当に肝の据わったサムライならば、天安門広場に立って、少数民族弾圧をやめろ、と叫ぶべきだったのではないか。
では、右の陣営は堅牢かというと、決してそうでもない。
「来春に桜が満開する頃に、気分良く習近平国家主席を国賓として迎えよう」
との天真爛漫な夢を見る保守派もいる。
国賓と何を語り合うのか。
保守陣営も、安倍政権も
「日中友好の意義」
について国民に説明しなければならない。
左右両翼とも、中国との付き合い方について、論陣を張るべき時が来ている、と呼びかけておきたい。
(よう かいえい)

チベットやウイグルで起こっていることが、ある程度世界の注目を浴びている。
独立や自決、あるいは高度な自治の支持までは言わなくても、少なくとも中国共産党政府のチベット人やウイグル人への圧迫は、1つの人権問題として取り上げられている。
しかし同じような惨事は、私が生まれ育った南モンゴルでもずっと続いている。
ところが、こちらについては話題にすらならない。
「南モンゴル」といっても、多くの人は分からない。
それはすなわち今日の中華人民共和国の内モンゴル自治区のことだ。
モンゴルには南モンゴルと北モンゴル(今日のモンゴル国)があり、それぞれ内モンゴル、外モンゴルと呼ばれるが、それは中国人が中国を中心とする地理観(世界観)から、「内側のモンゴル」「外側のモンゴル」としているだけだ。
ここで思い出されるのは、
「南モンゴルには何も問題がない」
「問題は起こらないし、起こりようがない」
「そこは中国人の海の中に沈んでしまったのだから」
という、ある中国の知識人の言葉だ。
この人がどんな気持ちでそう言ったのかは分からない。
もちろん南モンゴルで問題が起こっていないわけでもない。
しかし、その指摘の半分は当たっている。
実際に現在南モンゴルの人々は、まさに中国人の人海の中に沈んだかのように弱くなっている。
(中国の公式統計によれば、内モンゴル自治区の人口のうち、17%だけがモンゴル人で、80%は中国人によって占められている)
だから、問題が起こって悲鳴が上がっても、それは外には届かないのである。
それからチベットのように、問題が起こってもそれを訴える人がいなくなっていることも原因だ。
チベット、ウイグルで行われているような殺戮、略奪が最初に行われたのは南モンゴルにおいてである。
そのため南モンゴルのエリートたちは、すでに中国共産党が発動した何回もの運動の中で、中国共産党と中国人によって、みな虐殺されてしまっているのだ。
本来「不可分」であるはずの南北モンゴルだが、なぜ中国政府は南モンゴルだけを
「古来中国の不可分の固有の領土」
などと宣伝するのだろうか。
日本人は
「モンゴル」
と聞けば、やはりモンゴル国を思い出す。
実はそれが当たり前のことだ。
モンゴルはもともと1つの国家であるからだ。
また、モンゴル国出身のお相撲さんたちの活躍もあれば、最近のモンゴル国発展も世の中の注目を浴びているところである。
しかし、「南モンゴル」、あるいは「中国のモンゴル人」と言っても、ややこしくてなかなか説明しにくい。
そこで、
「それはどこ?」
「なぜ、そしていつから中国の一部になったの?」
などと、次から次へと質問を浴びることになる。
地図を教えても、そこはどう見ても中国の一部にしか見えない。
何千年ものユーラシア大陸の歴史を見れば分かるように、万里の長城の南側は、いわゆる中国人を中心とする農耕文化圏である。
これに対して北側は、モンゴル系を中心とした遊牧文化圏である。
南側では中国人の祖先が国を作ってきた。有名なのに漢や宋、明などがある。
他方、北側ではモンゴル人の祖先が帝国を作ってきた歴史がある。
時にはこうした北方民族が、万里の長城を超えて南下し、中国人を支配した歴史もあるが、しかし中国人が万里の長城を超え、北方民族を支配した歴史は、かつては1度もなかった。
それであるのに、なぜ南モンゴルは
「古来中国の不可分の固有の領土」
となるのだろう。
それは南モンゴルの支配を正当化するためだからなのだ。
このような大胆なウソの主張を繰り返すのは、中国政府自身が、支配の不当性を知っているからである。
1911年に満州民族の清の支配下にあった中国で辛亥革命が起こった。
これによって清が衰退し、その服属下にあった外モンゴル諸王国がジェプツンダンバ8世をモンゴルのボグド・ハーン(聖なる皇帝)として即位させ、独立を宣言した。
1911年12月29日のことである。
当時は南モンゴルの王侯たちや、各盟、各部も独立に同調した。
翌1912年、中華民国が独立を宣言した。
それまで中国人の革命勢力は
「駆除韃虜、恢復中華」
(満州人やモンゴル人を追い出し、漢人の国を復活させる)
(中国革命同盟会軍政府宣言、1906年)
との旗の下で革命を行った。
革命勢力の旗(鉄血十八星旗)も、漢民族地域の18の省を表すものだった。
ところが彼らは中華民国を建国するや、あっという間に豹変した。
その前にすでに独立を宣言したモンゴルに対し、その独立を認めないと言い出したのである。
これが中国人のやり方である。
自分たちが他者より強くなったと判断すると、すぐに他者を追い込もうとするのだ。
このようにして中華民国は、モンゴルへの侵略に着手した。
モンゴルは1912年にロシアと
「モンゴル・ロシア平和条約」
を結び、1913年から14年にかけ、モンゴル軍は南モンゴルのほぼ全域から中華民国軍を追放した。
そして13年にはチベットと相互承認条約(1913年1月11日)を締結した。
だが中国は裏でロシアと密約を結び、これによってロシアは南モンゴルからモンゴル軍を撤退させるよう圧力をかけた。
そして結局はモンゴル、ロシア、中華民国の3国は、モンゴルとロシアの国境の町キャフタで、9カ月に及ぶ会談の末、北モンゴルは中国軍の派遣および中国人の大量入植を禁じる高度な自治区とし、南モンゴルは中華民国の支配下としたため、モンゴルの統一と独立は挫折してしまった。
ロシア革命後、北モンゴルで人民党が結成され、ソ連に庇護を求めて中国の支配に対抗した。
そして北モンゴルはモンゴル人民共和国となり、ソ連の衛星国として独立した(1924年)。
すなわち、モンゴルの北はロシアの支配下、南は中華民国の支配下となって分断されたのである。
北モンゴルは1991年のソ連解体後、民主主義国家になって現在に至っている。
キャフタ条約の後、モンゴルの独立に貢献した南モンゴル出身の一部王侯たちと兵士たちが故郷に戻ってきた。
そして一部の将校たちは中華民国の侵略に断固反対し、中国軍と戦い続けた。
そこで戦死したパブジャブ将軍(1875〜1916年)は日本人の満豪独立運動と連携して戦ったことで、日本でも有名だった。
故郷に戻ってきた王侯たちだけでなく、近代教育を受け始めた若い世代の多くもまた、南モンゴルの高度な自治、あるいは独立を目指した。
そうした中でコミンテルンとモンゴルの支援を受けた内モンゴル人民革命党が1925年に結成された。
その後、1939年に日本の支援を受けて出来たデムチュクドンロブ王(徳王)を首席とする蒙古聯合自治政府も有名だ。
1932年に清朝皇帝であった溥儀が関東軍の協力の下で満州国を建国した。
これにより南モンゴルの東部は満州国に組み込まれた。
また中部ではデムチュクドンロブなどの王族によって自治要求運動がなされるようになり、その過程で樹立されたのがモンゴル人による蒙古聯合自治政府だった。
独自の行政機関、軍事組織、通貨を持つなど、中国からは完全に独立した政治経済体制であった。
徳王の目指していたのは高度な自治でなく、あくまで独立だったのだ。
ところが1945年2月にアメリカ、ソ連などがヤルタ会談を開き、モンゴル人の意思を全く考えずに、モンゴル人民共和国(現・モンゴル国)をそのまま維持する一方で、南モンゴルを蔣介石の中華民国の影響下に組み入れることを決めた。
モンゴルはまたも運悪く、大国の勝手な都合によって真二つに分け続けられることとなったのだ。
この時はアメリカとソ連によって、資本主義地域と共産主義地域に分断されることになったのだが、その後の国共内戦で、ソ連の強力な支援を受けた共産党によって中華民国が敗れたため、南モンゴル人は、それまでに経験したことのない、過酷な境遇へと追いやられていくのである。
1945年に日本が敗戦したため、日本の協力で出来た満州国と蒙古自治邦政府(1941年に蒙古聯合自治政府から改称)は崩壊したが、南モンゴルの独立運動には大きな波が起こった。
実は1945年8月10日、モンゴル人民共和国のトップだったチョイバルサン元帥が、モンゴル国民に向けたラジオ演説で、
「我々はソ連の赤軍および連合国軍と一緒に・・・日本軍を壊滅させた後、全てのモンゴル人たちは自由のある、全権独立の統一したモンゴル国家を作ろう」
と呼びかけた。
そして南モンゴルの東部では、内モンゴル人民革命党が公に活動を開始し、同年8月18日に
「内モンゴル人民解放宣言書」
を公布した。
その宣言書の第1条には
「内モンゴルはこれからソ連とモンゴル人民共和国の指導の下で、モンゴル人民共和国の一部となる」
と書かれていた(アルタンデレヘイ2008)。
そして、モンゴル人民共和国との統一を求める署名活動も実施し、短期間で10万人分もの署名を集め、それを馬車に載せてウランバートルへと運んでいる。
ちょうどその時期である1945年9月、南モンゴル西部草原のモンゴル人たちも
「内モンゴル臨時共和国政府」
の成立を宣言した。
南モンゴル人たちのこうした一連の動きを察知したアメリカが、それをスターリンに確認した。
そこで、スターリンは初めて
「ヤルタ協定」(密約)
の存在をチョイバルサンに伝えた。
かくしてモンゴル人民共和国へ来訪した南モンゴル東部の代表団と
「内モンゴル臨時共和国政府」
の代表団に対し、チョイバルサンはこう伝えた。
「モンゴル人民共和国もようやく承認されたばかりで、内外モンゴルの合併は困難である」
「内モンゴルの問題に関心を抱いている中国共産党と連絡するように」
(アルタンデレヘイ2008)。
実はモンゴル人民共和国では、ソ連の衛星国として独立した1924年から1945年の間、ソ連の圧力によって、ボト、ダンザン、ダンバードルジ、ゲンデン、アムル、チョイバルサンなど、リーダーたちがころころ変わっているが、しかしどのリーダーにしても、いつの日か同胞である南モンゴルの人々を解放し、統一したモンゴル国を作ると強い意志を持っていたことが明らかになっている。
一方、満州国に組み込まれた南モンゴルの東部であれ、徳王の蒙古自治邦政府であれ、モンゴル人はやはり同じことを考えていた。
日本が敗戦する前、南モンゴル東部のモンゴル人高官や蒙古自治邦政府の徳王やその下の高官などが密会し、日本の敗戦時に東西モンゴルを合併してモンゴル人政府を作る話が何回かなされたこともあった。
ところが、日本が予測以上に早く負けてしまったため、計画は未成熟のまま消え去ってしまった。
しかしヤルタ密約によって、モンゴル統一の夢が潰えた南モンゴル人たちは止む無く、チョイバルサンの指示の通りに中国共産党と連絡を取り始めた。
かくして1947年5月1日、同党の傀儡である内モンゴル自治政府が成立し、1949年10月1日、中華人民共和国が出来ると、内モンゴル自治政府がいつの間にか、その自治区になってしまった。
内モンゴル自治政府が解消され、中華人民共和国の自治区になった南モンゴルは、実質的には中国の植民地として、容赦のない弾圧と虐殺を加えられていった。
その中でも一番有名なのは、1966年に始まった文化大革命の時の
「内モンゴル人民革命党をえぐり出して粛清する事件」
だった。
中国とソ連との対立が激化する中、ソ連の影響力が南モンゴルに及ぶのを恐れた中国共産党は、内モンゴル自治政府の消滅とともに解散したはずの内モンゴル人民革命党が地下に潜り、モンゴルを統一させようとソ連と通じているなどとでっち上げ、次々とモンゴル人に
「民族分裂主義」
といったレッテルを貼り、激しい弾圧を加えた。
これによって全ての知識人が一掃されたとも言われている。
実際にどれぐらいのモンゴル人たちが被害を与えられたかについて、第14回司馬遼太郎賞を授与された楊海英著『墓標なき草原』(岩波新書)には、次のように記録されている。
<ここに一つ、隠され続けている人道に対する犯罪がある>
<1960年代の中国文化大革命中に行われたモンゴル人大量虐殺事件である>
<当時の内モンゴル自治区の全人口は1300万人で、そのうち、モンゴル族の人口は、150万人弱だった>
<操作された、控えめな中国政府の公式見解によると、およそ34万6000人が「反党犯国集団」か「民族分裂主義政党」の「内モンゴル人民革命党員」と見なされ、そのうち2万7900人が殺害された。拷問にかけられて身体的な障害が残った者が12万人に達するとされている>
<ほかに5万人や10万人が殺害されたとの説がある>
<たとえ中国政府を善意的に信じるとしても、平均してほとんどすべてのモンゴル人の世帯から少なくとも1人が逮捕されていたことになる>
<連座制をとる中国にあって、家族全員が虐殺運動に巻き込まれた>
<まさに全モンゴル民族にもたらされた災難で、ジェノサイドだった>
<大量虐殺をおこなったのは中国政府と中国の全人口の94パーセントを占める漢族の人たちである>
<彼らは、モンゴル人たちが過去に民族の自決を目指して戦った歴史を罪だとして、虐殺を働いたのである>
その著者である静岡大学の楊海英教授の最近のサンプル調査の見解は、50万人が逮捕され、10万人の死者が出たとしている。
現地調査を実施したアメリカの人類学者ウィリアム・ジャンコヴィク氏の手に入れた情報でも、やはり10万人が殺害されている。
その当時、モンゴル人を逮捕して
「内モンゴル人民革命党員」
であることを認めさせようと、苛烈な拷問が行われている。
行われた残虐行為は恐るべきもので、女性を吊し上げたり、舌に針を通したり、火の上を素足で踊らされたり、強姦したり、陰部を串刺しにしたり、ペンチで歯を抜いたり・・・・・。
拷問の方法は170種類に上ったとも言われている。
また1人の人間に行使した拷問の種類は47種類に上ったとの記録がある。
(アルタンデレヘイ 2008)
1891年には、内モンゴル自治区南東部で、入植してきた中国人たちが反乱を起こし、45日間に15万人のモンゴル人を殺したという記録もある。
その当時のスローガンは、
「モンゴル人を殺して、その土地を奪おう」
だった。
そして、文化大革命の時、シリンゴル盟に駐屯する人民解放軍の趙徳栄司令官は1968年5月、政府の会議で次のように発言した。
「内モンゴル解放軍部隊にいるモンゴル人兵士たちの中に悪い奴が多い」
「政府機関にもろくな奴は1人もいない」
「文化大革命を利用して、モンゴル人たちをしっかりとやっつけよう」
「モンゴル人と言えばいい奴は1人もいないのだ」
「モンゴル人たちを100%内モンゴル人民革命党員として粛清しても間違いではない」
「奴らが死んでもびっくりすることは何もない」
「たいしたことでなはい」
「モンゴル人たちが1人ずつ死んでいけば、我々は大変助かる」
それに応じて、スニト右旗のプトゥムジ公社に進駐していた劉という中国人の小隊長は次のように言っている。
「モンゴル人たちが全員死んでも問題はない」
「我が国の南方にはたくさん人間がいる」
「モンゴル人たちの生皮を剥ごう」
(アルタンデレヘイ 1999)
そう言いながらモンゴル人たちを逮捕したり、拷問したり、殺したりしていたのだ。
辛亥革命当時の中国人も、文化大革命当時の中国人も、そして今現在の中国人も、本当に何も変わってないのだ。
ただ大量の人口の力によって、かつては何千年間も超えることのできなかった万里の長城を超えて、南モンゴルを侵略してはいるが、中国人自身の心の闇だけは、いつまで経っても克服できずにいるのである。
文化大革命が終わった後の1980年代での「改革開放」政策も、90年代から始まった「西部大開発」も、あるいは、「科学的発展観」や「和楷社会」の政策理念にしても、それがいかに南モンゴル人の生活に、相変わらず残酷な影響を及ぼしているのかは、現実を見れば分かる。
中国人の大量入植、人口侵略によって、モンゴル人は自治区内でも少数派となってしまった。
100年前には、モンゴル人も中国人もともに70万人が住んでいるとされていたが、内モンゴル自治区の成立(1947年)以来、中国人の移住が急速に進み、今や全人口2400万人のうち、モンゴル人はわずか2割になってしまったわけだ。
モンゴル人の文化は破壊される一方で、漢民族への同化も進んでいる。
中国政府は、砂漠化の原因はモンゴル人の遊牧のためだとするが、遊牧は昔から行われてきたものであり、実際には中国人が大量に入り込み、乱開発を始めてからのものである。
天然資源の略奪的な乱開発によっても、環境は一層破壊されている。
内モンゴル自治区は、
「中国のエネルギー基地」
と喧伝され、自治区政府は、域内に数百もの炭鉱を開発するためのキャンペーンを展開してきた。
2010年には、内モンゴル自治区は
「年間石炭産出量が単独で7億トンを超えた最初の行政区となった」
と報じられている。
こうした炭鉱開発ラッシュに対応してウジムチン右旗の地方政府などは、国営、民間の石炭会社を中国全土から誘致し炭鉱開発を推し進めてきたのだが、その結果、草原の破壊が急速に進んだ。
モンゴル人の生活は草原と切り離すことはできない。
モンゴル草原を吹き渡る風や流れる河、それに草一本や砂一粒までもが遊牧民であるモンゴル人の宝なのだ。
草原は祖先から受け継いだモンゴル人の生存基盤になっているのである。
だから草原を次世代に継承させる責務があるのだが、一度破壊された草原は、二度と回復できない。
中国は農耕、資源採掘、工業化などで自らがモンゴル人の住む草原を破壊しながら、最近では南モンゴルに対する
「遊牧禁止」

「生態移民」
という名の政策を強化している。
「生態移民」とは生態環境破壊の深刻な地域や自然環境の劣悪な地域の住民を他の地域へ移住させるという名目で行われているが、これにより2000年以降、16万人ものモンゴル人が、草原で続けていた伝統的遊牧生活を奪われ、漢民族が密集する都市部に移動させられた。
そして石油、天然ガス、石炭、レアアースなどの資源開発による利益は中国人が独占している。
もちろん環境破壊も改善されないばかりか、さらに悪化する一方だ。
このようにして南モンゴル人は、自分たちの故郷から強制的に追放され、伝統経済から隔離され、モンゴル文化も奪われるなどで、ますます民族浄化の憂き目に遭っているのだ。
2011年5月10日、内モンゴル自治区シリンゴル盟の西ウジムチン旗で、遊牧民のメルゲン氏が中国人の開発業者が運転するトラックに轢き殺された。
そしてこれをきっかけに、同自治区内では30年ぶりに大規模な抗議運動が起こった。
その背景には、炭鉱開発を強引に進める中国人の横暴がある。
西ウジムチン旗では、開発業者の石炭運搬トラックが牧草地を無秩序に駆け回り、何頭もの家畜を殺し、すでに衰弱している牧草地をさらに荒らした。
住民たちは、政府に何度も抗議していたが、事態は改善されることなく放置されてきた。
そこでメルゲン氏らは2011年4月16日から、牧場へのトラックの進入を防ごうとした。
そこへ石炭運搬用トラックがメルゲン氏をはね、145mも引きずって殺したのだ。
この事件については日本のメディアも報道したが、テレビ東京は
「炭鉱開発に反対していた遊牧民の事故死」
と報じた。
しかし実際には
「事故」
ではなく、意図的な
「虐殺」
だったのである。
犯人の運転手は、
「トラックにはしっかりと保険を掛けてある」
「臭いモンゴル遊牧民の命など、4万元にもならない」
と言い放っていた。
そこで2011年5月23日、西ウジムチン旗の遊牧民は抗議運動に立ちあがったのだ。
翌24日にはシリンゴル草原の学生2000人が集まり、シリンホト(シリンゴル盟の政府所在地)で中国共産党政府に対する抗議のデモ行進を行い、草原の保護や遊牧民の人権尊重を要求した。
26日からは自治区各地でも抗議活動が行われた。
そして29日にはさらに、大規模なデモ行進が、ジリム盟(現在の通遼市)で行われる予定だった。
そこは草原を守るために中国軍閥政府と戦ったモンゴル人の英雄ガーダ・ミーリンの故郷である。
また、5月30日には自治区の首都であるフフホト市でもデモが行われる予定だった。
しかしこれらはいずれも、人民解放軍により弾圧され、解散させられた。
こうした反政府運動の高まりを警戒した中国政府は、その一方で巧みな懐柔策も取り、メルゲン氏殺害の犯人に肩代わりして、遺族に賠償金56万元を手渡し、55uのマンションを提供した。
しかし民族の尊厳と草原を守りたいモンゴル人は、政府の強引な開発政策が改められない限り、不満は収まらない。
実際に6月25日には、バイリン左旗で鉛鉱山の開発が牧草地の環境を破壊しているとして、鉱山付近で抗議活動が行われた。
モンゴル語学校廃止・合併などによっても、モンゴル人の人権、文化は消滅の危機に瀕している。
南モンゴルでは小学校から大学まで、モンゴル語での教育を受けることはできる。
しかし現在、自治区政府は、南モンゴル社会から完全にモンゴル語を締め出す政策をとっているため、そのような教育を受けても、まず仕事がない。
会社内ではモンゴル語は使われず、中国語しか通用しない。
このように卒業後に働き口がないため、モンゴル語で学ぶ人はいなくなるわけだ。
さらに、内モンゴル自治区政府は、モンゴル語学校廃校や合併を進めている。
例えば、シリンゴル盟の東ウジムチン旗に16の小学校があったが、政府はそれらを合併して2校にした。
2校しかなければ、遠方の子供たちは親元を離れて寮に入らざるを得ない。
モンゴルでは小学校1年生は8歳だが、その年齢から子供たちは、モンゴル人の家庭教育から隔離され、中国共産党政府の政策どおりにコントロールされた学校教育だけを受けることになる。
家庭教育というのは、人生においては重要なもので、文化の継承もそこで行われる。
そこでそれを遮断してしまおうという政策なのだ。
中国政府はこうして、形式的にはモンゴル語での教育の自由を与えながら、実質的には、中国語での教育しか選択できないような政策を、何重にも取っているのである。
モンゴル人は教育を受ければ受けるほど、モンゴル民族独自の文化が失われ、頭は洗脳され、漢族との同化が進むということなのだ。
実に巧妙かつ残酷な民族浄化政策ということができる。
中国共産党政府は60年以上に及ぶ南モンゴル支配において民族平等を唱えてきたが、実はその民族平等を破壊しているのが中国共産党に他ならない。
モンゴル人と中国人との民族間の対立を煽り、激化させ、そしてその上で調整者として乗り出し、それによって自分たちの確固たる支配体制を維持しようとしているのだ。
中国は欧米や日本の人々が考える国家とは異質のものだ。
ただの一部の利権集団が、13億人と960万㎢を乗っ取っているだけである。
中華民国にしても中華人民共和国にしても、もともとはそんなに大きな国ではなかった。
周辺の満州、モンゴル、ウイグル、チベットの国々を侵略し、植民地支配を行い、伝統的領土の3倍にも版図を広げるに至ったのだ。
要するに中国とは侵略帝国なのだ。
中華思想と侵略主義の塊と言ってよく、世界の普遍的価値である人権、自由を踏み躙りながら存続している国なのである。
南モンゴルだけではなく、満州、チベット、東トルキスタンなどの異民族地域で弾圧、迫害を続けてきた。
日本人はそうした膨張的な政策を直視しないと、やがて日本にも同様の危機を招くことになるだろう。
事実、尖閣諸島に対する干渉も、そうした膨張、侵略政策の一環に過ぎないのだ。
そのことは我々南モンゴル人にはすぐ分かる。
日本政府が経済面で中国と友好関係を必要としているのはよく理解できる。
しかし一国の政府として考えなければいけないのは、人権問題や安全保障問題は経済的利益以上に重要であるということなのだ。
現在の強盛な中国を生み出したのが、日本を含めた先進諸国である。
自分の国益だけを考え、弱小国や民族の運命を無視したままだと、やがてあの国の膨張政策の矛先は自分に向けられることとなるだろう。
現在の日本は、世界に対して経済的に大変素晴らしい貢献をしているのは誰もが認めるところだ。
これからは民主主義の最も基本的、根本的な自由、人権の面においても、世界に貢献していただきたい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/672.html#c20

[政治・選挙・NHK293] 「下村の乱」とやらの大茶番 それみたことか、安倍派幹部たちの驚くべき面の皮(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[212] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月21日 07:21:35 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[325]
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香港の国家安全条例 中国が海外からの批判に反発 「強い不満と断固とした反対」
2024/3/20 20:37
https://www.sankei.com/article/20240320-FAPLZLJINRNKDCD6SF3ZDROSHA/
中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は2024年3月20日の記者会見で、香港立法会(議会)が可決した国家安全条例について
「香港が発展する安全の基礎を更に固める」
と主張した。
海外から出ている批判や懸念を
「中傷」
と一蹴し
「強い不満と断固とした反対」
を表明し、反発した。
香港に高度の自治を認めた
「1国2制度」
にとって
「重要な一里塚の意義がある」
と発言。
「安全は発展の前提で、放置は繁栄の礎だ」
とも述べた。

香港の国家安全条例、レッドラインは当局の判断次第 海外亡命者にも影響
2024/3/20 20:05
https://www.sankei.com/article/20240320-JVDDQU7EPZKYBASXHUBWSXKBXE/
香港立法会(議会)は2024年3月19日、2020年に中国によって導入された香港国家安全維持法(国安法)を補完する国家安全条例案を全会一致で可決した。
2024年3月23日に施行される。
外国人や外国組織を標的にした法制度といえ、香港に拠点を置く日本の企業やメディアは早急な対応を迫られている。
■背後に中国政府
「歴史的使命を完成させた」。
香港トップの李家超行政長官は可決後、社会の安全と安定が保障されたと国安条例制定の意義を強調した。
今後は経済の発展に全力を尽くすと表明したが、実際には国安条例の制定でビジネス環境の悪化を懸念する声が高まっている。
国家の安全に危害を加えるスパイ活動や、国家秘密の窃取といった犯罪行為の定義の曖昧さが背景にある。
「驚くべきことに国安条例は、国家の安全や国家秘密の範囲を行政長官が決められると規定している」
と指摘するのは、香港の元民主派区議で日本在住の葉錦龍氏(36)だ。
行政長官の背後に中国政府が控えているのは言うまでもない。
国安条例施行後は
「中国本土で頻発しているような、スパイ容疑での邦人拘束が香港で起きてもおかしくない状況になる」
と葉氏はみる。
条例が規定するスパイ活動罪の最高刑は禁錮20年だ。
■メディアにも影響
取材内容が国家秘密と認定された場合も、国家秘密窃取罪(同禁錮7年)に問われかねない。
メディアへの影響も無視できない。
香港で活動する日本人ジャーナリストが、中国や香港政府を批判する記事を書いた場合、香港警察に
「政府への憎悪を煽る内容だ」
として、扇動の容疑で逮捕されるケースもあり得る。
葉氏によると、記事が香港で発行されていなくても、ネットを通じて香港で読むことができれば、摘発対象となる可能性がある。
葉氏は
「国安条例の問題点はレッドライン(越えてはならない一線)がどこなのか、当局の判断に委ねられていることにある」
と警鐘を鳴らす。
葉氏は海外在住の元香港区議らで構成する
「香港公民代表会議」
の日本支部代表を務めているが、香港当局は同会議を
「海外反中組織」
に指定しており、運営者の葉氏自身、国安条例違反で立件される可能性があるという。

外務省、香港の国家安全条例に重大懸念 邦人・企業の保護求める報道官談話
2024/3/20 12:08
https://www.sankei.com/article/20240320-LOSJDVKGPBPSTPYFIRY5XVLYC4/
外務省は2024年3月20日、香港立法会(議会)が可決した国家安全条例に
「重大な懸念」
を表明する小林麻紀外務報道官の談話を発表した。
2020年の国家安全維持法施行などに続き、香港に高度の自治を認めた
「1国2制度」
への信頼を
「更に損なわせる」
と批判。
香港で邦人や日本企業の活動や権利が保護されるよう、中国政府や香港当局に求めていくと強調した。
アジアの金融センターとして発展してきた香港について
「自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要だ」
と指摘。
香港市民の権利や自由の尊重を訴えた。

香港国家安全条例「あいまい」「厳罰化」特徴 制定でさらに萎縮広がる恐れ
2024/3/19 21:12
https://www.sankei.com/article/20240319-RCXNSGRHBJPY3O7A5G4C7W466M/
香港政府にとって20年以上に渡る懸案だった
「国家安全条例」
が2024年3月19日成立した。
同条例は罪を構成する要件が曖昧で、報道やビジネス活動に支障を来す可能性が指摘されている。
また、従来の法律に比べ厳罰化の傾向にあり、今後、香港社会で更に萎縮ムードが広がりかねない。
立法会(議会)周辺ではこの日、対テロ部隊が動員されるなど厳戒態勢が敷かれ、不測の事態に備えた。
香港政府はこれまで同条例の早期制定を目指してきたものの、2003年に約50万人の反対デモが起き、制定を断念した経緯がある。
成立した国家安全条例には、国家秘密の窃取やスパイ活動、反逆、扇動、海外勢力による干渉などの罪が規定された。
立法会の審議などで指摘されたのは、条文などの定義の曖昧さだ。
例えば
「海外勢力」
について外国政府や地方当局、政党、政治組織、国際組織などと規定されているが、国際組織には非政府組織(NGO)など様々な団体を含めることが可能。
海外勢力干渉罪では、こうした勢力が中国・香港の政策や立法、司法に影響を与えたり、選挙に干渉したりすることを禁じている。
「国家秘密」
も曖昧だ。
中国や香港の重大決定、科学技術、中国国防・外交・国家安全の秘密に加え、中国や香港の経済・社会発展に関する秘密と規定されている。
経済・社会発展の秘密とは何を意味するのか判然としない。
更に、国家秘密か否かを認定するのは香港トップの行政長官と定められている。
当局による恣意的な運用が懸念される中、メディアの取材活動やビジネス活動に規制がかかる可能性がある。
香港メディアは、米政府系のラジオ自由アジア(RFA)が2024年3月中に香港から撤退すると報じている。
また同条例では、扇動罪として中国・香港当局への憎悪、蔑視を煽る行為を禁じているが、現行法では最高刑が禁錮2年なのに対し、同条例では同7年、更に海外勢力が関与していれば同10年と刑が重くなる。
香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された香港紙、蘋果(ひんか)日報の紙面を所持しているだけで、扇動刊行物所有の罪とみなされ、現行法より重い3年以下の禁錮刑が科せられる可能性もある。 

香港国家安全条例が可決 23日に施行、海外ビジネスに影響
2024/3/19 20:47
https://www.sankei.com/article/20240319-MFYTSX4NXVMGRLLKYEJDRG4L3E/
香港立法会(議会)は2024年3月19日、政府が早期制定を目指して提出した
「国家安全条例」
案を可決し、同条例は成立した。
2024年3月23日に施行される。
香港に拠点を置く外国企業・組織の活動も取り締まり対象で、香港のビジネス環境への悪影響が懸念されている。
同条例は、中国によって2020年に導入された香港国家安全維持法(国安法)を補完するもので、国家秘密の窃取やスパイ活動、扇動、海外勢力による香港への干渉などの罪が規定された。
大半が香港域外での活動などにも適用される。
最高刑は終身刑。
立法会では議長を含む90人の全議員が賛成した。
李家超行政長官は
「香港にとって歴史的な時だ」
と意義を強調した。
当初、同条例案は親中派がほぼ独占している立法会で2024年半ばに可決されるとみられていた。
しかし李長官が2024年3月上旬、全国人民代表大会(全人代)に出席するため北京に赴いた後、急遽、香港に戻って制定作業を加速させた。
習近平指導部から早期制定の指示を受けた可能性が高い。
米欧など国際社会から同条例案に対する非難や懸念が強まる前の制定を目指したとみられる。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/671.html#c27

[政治・選挙・NHK293] 野党が証人喚問に呼ぶべきはこの男だ 自民裏金事件の全容を知る“本物のキーパーソン”の名前(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
34. 秘密のアッコちゃん[213] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月22日 16:39:51 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[326]
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衆院憲法審 立民 “開催応じられず” 自民 “早期開催を”
2024年3月22日 6時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240322/k10014398571000.html
衆議院憲法審査会では、立憲民主党が、派閥の政治資金問題に関係する自民党議員がメンバーになっていて説明も不十分だなどとして、現時点では開催には応じられないと主張しています。
一方、自民党は、政治資金の問題は別だとして、審査会の早期開催を求めていて、双方の対立が続いています。
自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る問題の影響で、今の国会では衆議院憲法審査会が、1度も開催されていません。
立憲民主党は、安倍派の関係議員が審査会のメンバーになっていて、説明も不十分だなどとして、現時点では開催には応じられないと主張しています。
野党側の筆頭幹事に就任予定の逢坂代表代行は、
「不記載があった議員にその総額と『裏金』を何に使ったのかきちんと説明してもらいたい」
「自民党が少しでも誠意ある対応を見せてくれれば、開催に向け努力したい」
と述べました。
一方、自民党は、政治資金の問題は、憲法の議論とは別だとして、早期の開催を求めています。
与党側の筆頭幹事を務める中谷・元防衛大臣は
「憲法審査会は憲法の在り方を議論する場で時間潰しで議論ができないのはおかしなことだと国民に分かってもらいたい」
述べました。
自民党は公明党、日本維新の会と共に2024年3月28日の開催に応じるよう呼び掛ける方針ですが、立憲民主党は、引き続き関係議員の十分な説明を求める構えで、双方の対立が続いています。
一方、野党側は今回の問題で
▽衆参両院の予算委員会で安倍派の幹部ら10人の証人喚問を行うことや
▽政治倫理審査会にまだ出席していない関係議員の弁明と質疑を行うこと
を求めていて、与野党が引き続き協議することにしています。

衆院憲法審 幹事懇談会 21日に開催予定も立民欠席で開かれず
2024年3月21日 17時39分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240321/k10014398151000.html
衆議院憲法審査会は2024年3月21日に幹事懇談会を開く予定でしたが、立憲民主党が出席せず開かれませんでした。
立憲民主党が自民党の政治資金を巡る問題で、関係議員の説明が不十分なままでは議論できないと主張しているのに対し、自民党などは憲法の議論とは別だとして、審査会の開催を呼び掛けていくことになりました。
衆議院憲法審査会を巡っては、自民党や日本維新の会などが早期の開催を求めているのに対し、立憲民主党は審査会の委員の中に自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る問題の関係議員がおり、説明が不十分なままでは議論できないなどと主張し、調整が続いています。
こうした中、審査会は、自民党の森審査会長の判断で2024年3月21日に幹事懇談会を開くことを決めていましたが、立憲民主党は
「与党側と日程協議を続ける中で、森会長が開催を決めたことは認められない」
として出席せず、幹事懇談会は開かれませんでした。
これを受けて、自民・公明両党と日本維新の会の幹事らが対応を協議し、政治資金をめぐる問題と憲法の議論は別だとして、立憲民主党に対し、2024年3月28日の審査会の開催に応じるよう呼び掛けていくことで一致しました。
■与党側筆頭幹事 自民 中谷元防衛相 “別問題”
衆議院憲法審査会で与党側の筆頭幹事を務める自民党の中谷元防衛大臣は、記者団に対し
「政治資金を巡る問題は大事で、政治倫理審査会や予算委員会などでしっかり議論すべきだが、憲法審査会は憲法の在り方を議論するための場であり、別問題だ」
「このまま、ずるずる行くと国会の会期もあり、結局、議論できなくなってしまう」
「時間潰しによって憲法議論ができないというのは、おかしなことだと国民に分かってもらいたい」
と述べました。
■立民 逢坂代表代行 “幹事懇談会 承服できないので欠席”
衆議院憲法審査会で、野党側の筆頭幹事に就任する予定の、立憲民主党の逢坂代表代行は、記者団に対し
「与党側の筆頭幹事と日程協議を続けてきたが、今日の幹事懇談会が職権でセットされ、承服できないので欠席する」
「不記載があった議員に、その総額と『裏金』を何に使ったのかきちんと説明してもらいたいと申し上げており、自民党が少しでも誠意ある対応を見せてくれれば、審査会の開催に向けて、我々も努力したいと思っている」
「自民党自ら協議を断ち切ったので、来週2024年3月28日の審査会の開催の話はあり得ない」
と述べました。
■憲法審幹事 維新 馬場代表 “審査会欠席 国民がどう思うか”
衆議院憲法審査会の幹事を務める日本維新の会の馬場代表は、党の代議士会で、
「来週の審査会で、立憲民主党の新しい幹事を決めるため、今日幹事懇談会を行う予定だったが当事者が出てこなかった」
「自民党も憲法改正の発議をやる覚悟をしているのであれば突き進むべきだ」
「立憲民主党や共産党が審査会に出てこないのであれば、その姿を何度も繰り返し国民に見てもらい、どう思うか世論に訴えていくしかない」
と述べました。
■憲法審幹事 公明 北側副代表 “全く理由がない”
衆議院憲法審査会の幹事を務める公明党の北側副代表は、記者会見で
「他の委員会では法案審議なども行われている」
「政治とカネの問題があるから憲法審査会を開けないというのは、全く理由がないと言わざるを得ない」
「審査会を早く開けるようにさせてもらいたい」
と述べました。
■国民 玉木代表 “問題に絡め欠席は国民の理解得られず”
国民民主党の玉木代表は、党の代議士会で
「立憲民主党は、自民党の『裏金議員』が委員にいるからだめだと主張しているようだが、それでは、他の委員会も全部開けなくなる」
「憲法には色々な立場があるが、審査会を開いてしっかりと議論していくのが、これまでの伝統だった」
「政治とカネの問題は重要だが、それに絡めてボイコットするのは国民の理解が得られない」
と述べました。

進まぬ改憲論議、「立民外し」決断できるか 問われる自民の覚悟
2024/3/21 19:52
https://www.sankei.com/article/20240321-VHNZVMTLOBLTXJT62S5N5WEVHA/
衆院憲法審査会の幹事懇談会が2024年3月21日、流会となった。
幹事選任の事務手続きを行う今国会初の憲法審の日取りを決める予定だったが、立憲民主党が欠席した。
共産党を除く与野党は
「立民抜き」
の憲法審開催を視野に入れ始めており、自民党の決断に注目が集まる。
「議論しなければならないテーマをほっぽらかして、自分の主張だけ言って審議に応じない姿勢はいかがなものか」。
流会決定後、与党筆頭幹事の中谷元氏(自民)は幹事懇を欠席した立民をこう批判した。
2023年の通常国会では3月2日に衆院憲法審が開かれたが、2024年は未だ実現していない。
立民が自民派閥のパーティー収入不記載事件の説明不足などを理由に拒んでいるためだ。
野党筆頭幹事の逢坂誠二氏(立民)は、事件に関わった可能性がある議員が憲法審に所属していることを念頭に
「法を犯しているかもしれない委員をそのままにして(審査会長の)職権で開催を決めるのは論外だ」
と牽制。
自民などが目指す2024年3月28日の憲法審開催は
「あり得ない」
と拒否した。
もっとも、憲法審は政局と距離を置くという暗黙のルールがあり、与野党幹部からは2024年3月21日、野党第1党の振る舞いを疑問視する声が相次いだ。
公明党の北側一雄副代表は他の常任委員会などが通常通りに動き出している中、憲法審の開催だけ拒む立民の姿勢に違和感を表明した。
また、日本維新の会の馬場伸幸代表は
「2会派(立民と共産)だけがごねて、他会派がそれにお付き合いをしなければいけないのはいじめっ子の世界だ」
と語った。
公明重鎮は今後の展開について
「憲法審の開催を強行していくしかない」
と述べた。
改憲に前向きな維新や国民民主党は、改憲を党是に掲げる自民の本気度を疑っており、中谷氏らが
「立民外し」
を決断するのか否かが焦点となりそうだ。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/677.html#c34

[政治・選挙・NHK293] 自民党じゃダメ、だけど野党には入れたくない人々(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
51. 秘密のアッコちゃん[214] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月23日 12:23:45 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[327]
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<産経抄>立憲民主党抜きでも憲法審査会を開催しよう
2024/3/23 5:00
https://www.sankei.com/article/20240323-2HFALDICKBK63PQSB6DXDINFS4/
令和2年の8月初旬のことである。
安倍晋三首相(当時)と立憲民主党の憲法改正議論に関するやる気の無さについて話していた際、安倍氏は抄子に決意を語った。
「次期国会からは相当、強くやる」。
そして、立民が憲法審査会に欠席しても審議を進めるということかと問うと、即答した。
「そうだ」
▼その後、持病が急激に悪化して安倍氏が退陣したため、この計画は実現しなかった。
だが、それから3年半余が経った現在、さぼり癖が目立つ立民抜きでの衆院憲法審開催が再び検討されている。
岸田文雄首相が自民党総裁任期中の憲法改正実現を目指すと強調しているのだから、もう立民抜きでよかろう。
▼立民は、自民のパーティー収入不記載事件の説明不足を理由に、2024年3月21日に予定されていた衆院憲法審幹事懇談会を欠席した。
立民議員は、1つの案件しか議論できないのかとあきれる。
要は自分たちは憲法改正をしたくないので、何かと理屈をつけて仕事をさぼる口実にしているのだろう。
▼「全く理屈が通らない」
「憲法審開催を強行していくしかない」。
元々憲法改正に慎重な公明党の重鎮ですら、立民の姿勢に苛立ちを隠さない。
早期改憲を目指す日本維新の会の馬場伸幸代表は更に辛辣である。
「今までのようなゴネ得を許してはいけない」
▼野党筆頭幹事である立民の逢坂誠二氏は、自民が求める来週の憲法審開催を
「あり得ない」
と否定した。
だが、あり得ないのは立民の怠業の方である。
国民は
「政治とカネ」
にだけ関心があるわけではないし、遅々として進まない憲法審に心底ウンザリしている。
▼自民が逆風に怯み、ここで
「円満に」
と憲法審開催を諦めたら、余計評価を下げることになろう。

衆院憲法審 立民 “開催応じられず” 自民 “早期開催を”
2024年3月22日 6時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240322/k10014398571000.html
衆議院憲法審査会では、立憲民主党が、派閥の政治資金問題に関係する自民党議員がメンバーになっていて説明も不十分だなどとして、現時点では開催には応じられないと主張しています。
一方、自民党は、政治資金の問題は別だとして、審査会の早期開催を求めていて、双方の対立が続いています。
自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る問題の影響で、今の国会では衆議院憲法審査会が、1度も開催されていません。
立憲民主党は、安倍派の関係議員が審査会のメンバーになっていて、説明も不十分だなどとして、現時点では開催には応じられないと主張しています。
野党側の筆頭幹事に就任予定の逢坂代表代行は、
「不記載があった議員にその総額と『裏金』を何に使ったのかきちんと説明してもらいたい」
「自民党が少しでも誠意ある対応を見せてくれれば、開催に向け努力したい」
と述べました。
一方、自民党は、政治資金の問題は、憲法の議論とは別だとして、早期の開催を求めています。
与党側の筆頭幹事を務める中谷・元防衛大臣は
「憲法審査会は憲法の在り方を議論する場で時間潰しで議論ができないのはおかしなことだと国民に分かってもらいたい」
述べました。
自民党は公明党、日本維新の会と共に2024年3月28日の開催に応じるよう呼び掛ける方針ですが、立憲民主党は、引き続き関係議員の十分な説明を求める構えで、双方の対立が続いています。
一方、野党側は今回の問題で
▽衆参両院の予算委員会で安倍派の幹部ら10人の証人喚問を行うことや
▽政治倫理審査会にまだ出席していない関係議員の弁明と質疑を行うこと
を求めていて、与野党が引き続き協議することにしています。

衆院憲法審 幹事懇談会 21日に開催予定も立民欠席で開かれず
2024年3月21日 17時39分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240321/k10014398151000.html
衆議院憲法審査会は2024年3月21日に幹事懇談会を開く予定でしたが、立憲民主党が出席せず開かれませんでした。
立憲民主党が自民党の政治資金を巡る問題で、関係議員の説明が不十分なままでは議論できないと主張しているのに対し、自民党などは憲法の議論とは別だとして、審査会の開催を呼び掛けていくことになりました。
衆議院憲法審査会を巡っては、自民党や日本維新の会などが早期の開催を求めているのに対し、立憲民主党は審査会の委員の中に自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る問題の関係議員がおり、説明が不十分なままでは議論できないなどと主張し、調整が続いています。
こうした中、審査会は、自民党の森審査会長の判断で2024年3月21日に幹事懇談会を開くことを決めていましたが、立憲民主党は
「与党側と日程協議を続ける中で、森会長が開催を決めたことは認められない」
として出席せず、幹事懇談会は開かれませんでした。
これを受けて、自民・公明両党と日本維新の会の幹事らが対応を協議し、政治資金をめぐる問題と憲法の議論は別だとして、立憲民主党に対し、2024年3月28日の審査会の開催に応じるよう呼び掛けていくことで一致しました。
■与党側筆頭幹事 自民 中谷元防衛相 “別問題”
衆議院憲法審査会で与党側の筆頭幹事を務める自民党の中谷元防衛大臣は、記者団に対し
「政治資金を巡る問題は大事で、政治倫理審査会や予算委員会などでしっかり議論すべきだが、憲法審査会は憲法の在り方を議論するための場であり、別問題だ」
「このまま、ずるずる行くと国会の会期もあり、結局、議論できなくなってしまう」
「時間潰しによって憲法議論ができないというのは、おかしなことだと国民に分かってもらいたい」
と述べました。
■立民 逢坂代表代行 “幹事懇談会 承服できないので欠席”
衆議院憲法審査会で、野党側の筆頭幹事に就任する予定の、立憲民主党の逢坂代表代行は、記者団に対し
「与党側の筆頭幹事と日程協議を続けてきたが、今日の幹事懇談会が職権でセットされ、承服できないので欠席する」
「不記載があった議員に、その総額と『裏金』を何に使ったのかきちんと説明してもらいたいと申し上げており、自民党が少しでも誠意ある対応を見せてくれれば、審査会の開催に向けて、我々も努力したいと思っている」
「自民党自ら協議を断ち切ったので、来週2024年3月28日の審査会の開催の話はあり得ない」
と述べました。
■憲法審幹事 維新 馬場代表 “審査会欠席 国民がどう思うか”
衆議院憲法審査会の幹事を務める日本維新の会の馬場代表は、党の代議士会で、
「来週の審査会で、立憲民主党の新しい幹事を決めるため、今日幹事懇談会を行う予定だったが当事者が出てこなかった」
「自民党も憲法改正の発議をやる覚悟をしているのであれば突き進むべきだ」
「立憲民主党や共産党が審査会に出てこないのであれば、その姿を何度も繰り返し国民に見てもらい、どう思うか世論に訴えていくしかない」
と述べました。
■憲法審幹事 公明 北側副代表 “全く理由がない”
衆議院憲法審査会の幹事を務める公明党の北側副代表は、記者会見で
「他の委員会では法案審議なども行われている」
「政治とカネの問題があるから憲法審査会を開けないというのは、全く理由がないと言わざるを得ない」
「審査会を早く開けるようにさせてもらいたい」
と述べました。
■国民 玉木代表 “問題に絡め欠席は国民の理解得られず”
国民民主党の玉木代表は、党の代議士会で
「立憲民主党は、自民党の『裏金議員』が委員にいるからだめだと主張しているようだが、それでは、他の委員会も全部開けなくなる」
「憲法には色々な立場があるが、審査会を開いてしっかりと議論していくのが、これまでの伝統だった」
「政治とカネの問題は重要だが、それに絡めてボイコットするのは国民の理解が得られない」
と述べました。

進まぬ改憲論議、「立民外し」決断できるか 問われる自民の覚悟
2024/3/21 19:52
https://www.sankei.com/article/20240321-VHNZVMTLOBLTXJT62S5N5WEVHA/
衆院憲法審査会の幹事懇談会が2024年3月21日、流会となった。
幹事選任の事務手続きを行う今国会初の憲法審の日取りを決める予定だったが、立憲民主党が欠席した。
共産党を除く与野党は
「立民抜き」
の憲法審開催を視野に入れ始めており、自民党の決断に注目が集まる。
「議論しなければならないテーマをほっぽらかして、自分の主張だけ言って審議に応じない姿勢はいかがなものか」。
流会決定後、与党筆頭幹事の中谷元氏(自民)は幹事懇を欠席した立民をこう批判した。
2023年の通常国会では3月2日に衆院憲法審が開かれたが、2024年は未だ実現していない。
立民が自民派閥のパーティー収入不記載事件の説明不足などを理由に拒んでいるためだ。
野党筆頭幹事の逢坂誠二氏(立民)は、事件に関わった可能性がある議員が憲法審に所属していることを念頭に
「法を犯しているかもしれない委員をそのままにして(審査会長の)職権で開催を決めるのは論外だ」
と牽制。
自民などが目指す2024年3月28日の憲法審開催は
「あり得ない」
と拒否した。
もっとも、憲法審は政局と距離を置くという暗黙のルールがあり、与野党幹部からは2024年3月21日、野党第1党の振る舞いを疑問視する声が相次いだ。
公明党の北側一雄副代表は他の常任委員会などが通常通りに動き出している中、憲法審の開催だけ拒む立民の姿勢に違和感を表明した。
また、日本維新の会の馬場伸幸代表は
「2会派(立民と共産)だけがごねて、他会派がそれにお付き合いをしなければいけないのはいじめっ子の世界だ」
と語った。
公明重鎮は今後の展開について
「憲法審の開催を強行していくしかない」
と述べた。
改憲に前向きな維新や国民民主党は、改憲を党是に掲げる自民の本気度を疑っており、中谷氏らが
「立民外し」
を決断するのか否かが焦点となりそうだ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/683.html#c51

[政治・選挙・NHK293] 解雇・永久追放の野球界 大甘の政界(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
25. 秘密のアッコちゃん[215] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月24日 10:06:55 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[328]
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<主張>教科書にLGBT 男女否定の授業にするな
社説
2024/3/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20240324-2PWOH4565RKCVKFLAV2GC5BQKQ/
文部科学省の検定に合格し、令和7年度から使われる中学校の教科書で、LGBTなど性的少数者についての記述が増加することになった。
保健体育では、性的少数者に関連し
「性自認」
「性的指向」
など学習指導要領の範囲外の内容が
「発展的内容」
として全ての教科書に掲載される。
英語や社会科地理などの教科書にも関連した内容が入る。
性的少数者への差別をなくす教育は必要としても、男女の性差を否定するような行き過ぎた指導で、思春期の子供たちを混乱させてはならない。
検定結果によると、保健体育では
「人間の性は単純に『男性』と『女性』に分けられるものではありません」
などの説明と共に、合格した全3点の教科書が
「性の多様性」
について踏み込んだ内容を記述した。
性教育とは関係の薄い地理でも
「性的少数者に配慮した社会へ」
として、同性婚を法制化したニュージーランドなどの事例を好意的に紹介するコラムを掲載した教科書がある。
社会科公民では性別に関係なく使える
「だれでもトイレ」
を写真付きで取り上げる例もあった。
2023年6月に成立した性的少数者に対する理解増進法が教科書にも影響した格好だが、同法には反対意見も多く、性は自分で決められるといった
「性自認」
の概念は大人にも分かりにくい。
教師は指導できるのか。
中学生は生殖機能が発達する思春期で、異性への関心が高まる時期だ。
男女の身体的な特徴などを理解させることが重要であり、その前に
「性の多様性」
などと教えても生徒は戸惑う。
男女の性差など違いを知り、互いに認め合う教育が必要だ。
教師用の学習指導要領解説には、性に関する指導は
「発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることなどに配慮することが大切である」
と明記されている。
この原則を守るべきだ。
生徒に行き過ぎた指導を押し付けてはならない。
教科書は流行を追うものではない。
伝統的家族の役割、日本の国柄などについてもしっかり教えてもらいたい。
例年検定結果が注目される社会科では日本の領土に関する記述が一層充実した。
教師自身が歴史経緯などを深く理解しているか、指導力が問われる。

LGBT記述が社会科の教科書に、地理「同性婚法制化」 公民「ジェンダーレス制服」
中学校教科書検定
2024/3/22 16:44
https://www.sankei.com/article/20240322-GEXH3Q6JFJL3ZNJ7PSZVVOFKJA/
LGBTなど性的マイノリティーに関する記述が教科横断的に広がった中学校教科書。
現行本に記載がない社会科地理では、日本文教出版の教科書に登場した。
オセアニア地域の紹介で、豪州やニュージーランドで同性婚が法制化されたことに触れ、
「性的少数者に配慮した社会づくり」
の実例として記述している。
6社が申請した社会科公民では、自由社を除く5社が記述。
東京書籍は、同性カップルに結婚に相当する関係を認める
「パートナーシップ証明書」
や中学校に設置された
「だれでもトイレ」
の写真を掲載するなど複数のページを割いた。
女子生徒向けにスカートだけでなくズボンも選べるジェンダーレス制服を紹介する教科書もあった。
教育出版は国語で、日本社会のLGBT受容に対する感想を綴った日本文学研究者、ロバート・キャンベル氏の文章を掲載。
東京書籍の英語には、パキスタン出身のノーベル平和賞受賞者、マララ・ユスフザイさんのスピーチに関連付ける形で、性的マイノリティーに対する偏見や差別に言及している。

性自認、身体的性別と同列に記述する保健体育の教科書も 専門家「誤解与える」
中学校教科書検定
2024/3/22 16:25
https://www.sankei.com/article/20240322-RUE5JJORYVMJBBRUS6RRY5HIW4/
文部科学省は2024年3月22日、令和7年度から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。
合格した教科書には、LGBTなど性的マイノリティーに関する記述の充実が目立った。
保健体育では、
「男女」
という生物学的性別を相対化し、自認する性などと同列に説明している教科書もあり、専門家からは誤解を与えかねないとの声も上がっている。
「性には『男性』『女性』という『体の性』以外にも、『心の性』や『好きになる性』、『社会的な性』など、いろいろな『ものさし』があります」。「性の多様性」
をこのような記述で取り上げたのは、東京書籍。
「性の構成要素」
として、体の性(生物学的な性)、心の性(性自認)、好きになる性(性的指向)、社会的な性(性表現)を同列に図示し、
「それぞれが組み合わさって、私たちの『自分らしさ』となっています」
と説明。
同社の編集担当者は
「互いにその人らしさを認め合うことが大切であることを理解できるようにした」
と語る。
■大修館書店の教科書も
「人間の性は単純に『男性』と『女性』に分けれらるものではありません」
と記述。
東京書籍版と同じように性を4つに等分した図を掲載した。
保健体育の学習指導要領は
「身体の機能の成熟とともに、性衝動が生じたり、異性への関心が高まったりする」
などの内容にとどまり、性的マイノリティーへの言及はない。
「子供の成長度合いや保護者の理解、家庭の価値観などのため一律に教えることは難しい」(文科省)
ためだ。
しかし、指導要領の範囲外であることを示す
「発展的な内容」
と明記すれば掲載でき、一部の版元は手厚く扱っている。
「男女」
の性別は戸籍でも使われている。
LGBT理解増進会の繁内幸治代表理事は
「性自認は尊重すべきだが、生物学的な性と同一視はできない」
「性別は性自認に伴って自由に変えられるものではなく、法律の要件がある」
と指摘する。
■虹の旗写真を削除
技術・家庭科(家庭分野)でも手厚い記述が目立った。
開隆堂出版は申請本に
「男・女だけではない性」
などの見出しで、多様性を象徴する虹を象った旗の写真を掲載するなど紙幅を割いた。
「中学生には性の悩みを抱える生徒も多い」
「生徒が直面する悩みに寄り添えるような内容を目指した」
(編集担当)
が、
「家族・家庭や地域との関り」
の学習が求められる部分だったため、検定で
「扱いが不適切」
の意見が付き、文科省と協議して旗の写真や記述の一部を削除した。
多様な価値観がある中、教科書はどこまで踏み込むべきか。
繁内氏は
「記述内容が控えめであったとしても、悩む生徒に周囲の大人への相談を促すことにも繋がる」
「教科書のみに偏らず、学校教育全体での対応を検討してほしい」
と話した。

LGBTに関する記述が増加 学習指導要領範囲外の「性の多様性」教科を横断
中学教科書検定
2024/3/22 14:46
https://www.sankei.com/article/20240322-P4NR7MSM3BPORNGE2D5UY27Z5E/
文部科学省は2024年3月22日、令和7年度から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。
LGBTなど性的マイノリティーについての記述が増加。
社会科地理など現行本には記載がない教科にも登場し、教科横断的なテーマとして扱われるようになった。
保健体育は学習指導要領で定められた教育内容の範囲外だが、全ての教科書が
「発展的な内容」
として掲載した。
現行の学習指導要領に沿った中学校教科書の検定は令和元年度に続く2回目となり、10教科100点が合格した。
技術・家庭(技術分野)でイスペットの1点が不合格となった。
社会科歴史で2点が
「具体的な検定内容が漏れていた」
ことを理由に結果が
「未了」
となり、検定が継続される。
性的マイノリティーに関する記述の増加について、文科省教科書課は
「理解増進法が制定されるなど社会の広い分野で取り上げられていることが影響したのではないか」
と推測する。
性の多様性にとどまらず、男女差別や男女共同参画といったジェンダー(性差)に関する記述が全般的に充実した。
一方、領土問題を巡っては、合格した社会科の公民と地理の全ての教科書が北方領土、竹島(島根県隠岐の島町)、尖閣諸島(沖縄県石垣市)が日本の
「固有の領土」
であることを明記した。
社会科歴史では、山川出版社と学び舎が慰安婦問題を取り上げた。
山川出版社は
「戦地に設けられた『慰安施設』には、日本・朝鮮・中国・フィリピンなどから女性が集められた」
と記述。
学び舎は
「慰安婦」
の文言が使われた平成5年の河野洋平官房長官談話を引用するなどした。
令和4年の安倍晋三元首相銃撃事件は、社会科の歴史と公民で自由社と育鵬社が記述。
「検定後の訂正申請で増える可能性がある」(文科省)。
動画や音声などにアクセスできる
「QRコード」(2次元コード)
も大半の教科書に掲載された。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/694.html#c25

[政治・選挙・NHK293] 世にもおぞましい東京15区 岸田政権には補選3タテでトドメが必要(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
22. 秘密のアッコちゃん[216] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月24日 11:05:24 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[329]
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骨抜きにされた共同親権…DV、女性救済は本当か
弁護士・北村晴男
2024/3/24 8:00
https://www.sankei.com/article/20240324-O5WWCDANGNMIFP3GA2PR627G2Y/
離婚後の親権を父母の一方にしか認めない民法は稀に見る悪法である。
離婚により、子は愛する親の一方と祖父母を失う。
子にとって、両親や、多くの大人から愛され、見守られて成長することがとてつもなく重要である。
他方で子や孫を失う者の悲しみも計り知れない。
そのため、親権を争う者は互いにドメスティックバイオレンス(DV)を捏造してまで誹謗中傷を行い、
「長期間子の面倒を見た」
との実績を作るため、突然子を連れて家を出る。
それが当たり前と考える日本人は、国際結婚でも突然子を連れて帰国し、拉致誘拐犯として指名手配を受ける。
ハーグ条約に加盟しながら、子を本国に返さない日本は
「拉致を助長する国」
として国際的非難を浴びる。
これではまずいと考えた政府は法務省の法制審議会に、共同親権の検討を促した。
ところが、法務省に出向する裁判官は、共同親権を骨抜きにすべく企む。
欧米型の共同親権導入には裁判官の大幅増員が必要になると考える彼らは、少数の超エリートたるステータスを失う恐怖感からか、複数の活動家を法制審の委員に送り込む。
離婚を
「男性支配の組織である家族からの女性の解放運動」
と定義する活動家は
「父親と子の絆など不要」
「家族は悪」
と考えるのだろう。
「DV被害からの女性救済」
を過度に強調することで、共同親権反対の論陣を張る。
超保守的な裁判所が、活動家を利用して共同親権を骨抜きにするという前代未聞の事態となった。
その結果、
「選択的共同親権」
という巧妙な骨抜き法案が作られ、政府案となった。
骨抜きの1例は、
「例えば、共同親権を嫌う母親が、『元夫から自身がDVを受ける恐れがある』と裁判所に訴えることで、単独親権を勝ち取れる」
という抜け道である。
子に暴力を振るう親は親権を失って当然だが、母親に対する父親からのDVの『恐れ』(・・・)を理由とするのはナンセンスである。
私は仲間と共に、
「原則共同親権」
こそが家族の絆を守り、子を幸せにする道であると信じ、海外の専門家も招いて民間法制審議会を作り、制度案と条文案を示して議員たちを説得してきた。
その過程で明確になったのは自民党議員たちの体たらくだった。
特に以前から共同親権を推進してきたはずの共同養育議連の中心メンバーは、
「原則共同親権は理想だがハードルが高い」
「まずは法務省案で一歩を踏み出すべきだ」
と述べ、その実、法務省に恩を売るために奔走する。
役所のイエスマンとなり、国益を全く考えない姿勢だ。
そんな中、野党実力者が述べた一言は衝撃だった。
「今の国会議員で、国益を考えて仕事をする人は1人もいませんよ」。
さもありなん、と思う。

共同親権導入の民法など法案、14日に審議入り
2024/3/12 11:50
https://www.sankei.com/article/20240312-XWSIEULQQVOMRIKAVTPDLERTAA/
与野党は2024年3月12日の衆院議院運営委員会理事会で、現行では認めていない離婚後の共同親権を可能とする民法などの改正案を2024年3月14日の衆院本会議で趣旨説明し、質疑を行う日程で合意した。
改正案は、離婚後も父母双方が養育に関わりたいとの声が出るなど、家族関係の多様化に対応。
親権の在り方は父母が協議で決め、折り合えなければ家裁が判断する。

共同親権導入の政府案「実質『単独』維持ではないか」 櫻井よしこ氏寄稿
2024/3/8 19:32
https://www.sankei.com/article/20240308-KTVDNDRF5VLLVJRBXEQBNE3HBA/
政府が2024年3月8日、離婚後も父母双方に親権を認める
「共同親権」
導入を柱とする民法などの改正案を閣議決定した。
ジャーナリストの櫻井よしこ氏は産経新聞への寄稿で
「事実上、単独親権制度の維持を図る結果になるのではないか」
として改正案の問題点を指摘した。

たとえ両親が離婚しても、子供は二親の愛を受けて育つべきだ。
両親は自分が親権を取ろうが取るまいが、子供に愛を注ぎ養育に責任を持つ義務がある。
これは世界の先進国の常識である。
しかし、政府が2024年3月8日閣議決定した
「共同親権」
導入を柱とする民法などの改正案は共同親権とは名ばかりの実質単独親権制(離婚時に父母の一方のみを親権者とする制度)を温存するものだ。
政府案の欠陥の
第1は、選択的共同親権制(父母の合意によって父母の一方が親権を放棄できる仕組み)を採用したことだ。
親権は父母の権利でもあるが前述のように子供への義務、責任である。
子供を産んだ以上、その子が成人するまで養育の責任は父と母にある。
しかし、政府案は父母の責務を定めているものの、父母の合意で一方の親に親権放棄を認めている。
子供にとってこれがどれほそ残酷か。
選択的共同親権は父母の一方が
「子を捨てる」
選択になるからだ。
自分が親から捨てられたと知った子供の悲しみを想像してほしい。
このような政府案は
「親とは何か」
が分かっていない血の通っていない法案だと思う。
第2に、一方または双方の親を監護権者に指定でき、子の監護権と居所指定権を付与する点だ。
監護権とは聞き慣れない言葉だが、子を養育する権利のことだ。
居所指定権は子供をどこに住まわせるかを決める権利で、この2つが親権の中核的要素である。
離婚時に親権者となったとしても監護者に指定されなければ、その親は子育てから排除されたり突然子を連れ去られたりしても、抵抗できない。
監護者になれなかった親は親権を奪われたに等しい。
第3に、
「子の利益のため、父母が共同して親権を行うことが困難」
だと裁判所が判断すれば、一方の親から親権を剥奪してもよいとしている点だ。
離婚する夫婦の間には強い葛藤があり制度で強制しない限り、力を合わせて親権を全うすることができない事例が多く、裁判になりがちだ。
政府案に従えばこれら大半の事例に関して裁判官の裁量で父母の一方から親権を剥奪できることになる。
単独親権制を取っている今の裁判所の運用と何も変わらない。
政府案は先進国の全てが採用している共同親権制度を表向き導入するかのように装い、事実上単独親権制度の維持を図る結果になる。
狡猾な騙しではないか。
共同親権制度の大前提は
「夫婦の縁の切れ目を親子の縁の切れ目にしてはならない」
ということだ。
児童虐待などがある場合を除き、親は婚姻中であろうとなかろうと、子供との絆を断つことは認められない。
子供は両親の愛と保護を受ける権利があり、共同親権は子供にとっての権利であることを忘れてはならない。
子供から親の1人を奪う政府案は子供、親、祖父母など家族全員にとっての悲劇であると共に、日本を国際社会の異常な国に据え置くものだ。

養育費、親子の交流… 民法改正案、共同親権以外にも制度変更 離婚後子育て環境に転換点
2024/3/8 17:32
https://www.sankei.com/article/20240308-TARLT6D5A5LQDIIH6W72SBUJ6Q/
2024年3月8日に閣議決定された民法などの改正案。共同親権の導入ばかりがクローズアップされているが、婚姻関係にかかわらず両親が子を育てる責務を明記し、養育費の支払いや親子の交流を促す制度の創設などにも踏み込んでおり、離婚後の子育て環境の大きな転換点となりそうだ。
厚生労働省が令和3年度に実施した調査によると、子と別居中の親が同居中の親に支払う養育費が実際に支払われるのは母子世帯で28.1%、父子家庭では8.7%。
親子の交流が実施されるのは母子家庭が30.2%、父子家庭は48.0%と、いずれも不十分だ。
改正案では婚姻関係にかかわらず、両親には子を養育する責務があると明記。
離婚後でも子の利益のために、互いの人格を尊重して協力することも求めた。
養育費については両親の合意がなくても最低限の金額を請求できる
「法定養育費」
を設けた。
他の債権者に優先して支払いを受けられる
「先取特権」
を付与し実効性を担保する他、裁判所が相手の収入開示を命令できる制度も整備する。
別居中の親と子の交流については家裁の審判中でも早期の段階で家裁が交流を試行的に促せる制度も新設。
離婚前に別居中の親子が交流するための規律も整えた。
また、これまで両親しか申し立てできなかった親子の交流について祖父母らも家裁に直接、申し立てられるようにする。

「共同親権」含む民法改正案が閣議決定、国会審議の焦点は? 親権の判断基準や家裁機能
2024/3/8 17:08
https://www.sankei.com/article/20240308-PCRFA6434JIPBGQFCVOBILDHHM/
離婚後も父母双方に親権を認める
「共同親権」
導入を柱とする民法などの改正案が2024年3月8日、閣議決定された。
共同親権を巡っては、改正案の元となる要綱案を策定した法制審議会(法相の諮問機関)でも議論が白熱。
部会では積極派と慎重派の間の溝が埋まり切らず、要綱案取りまとめで一部が反対に回るなどしており、国会でも、共同親権を認める際の判断基準などが論点になりそうだ。
■DV懸念で慎重論も
法制審の家族法制部会は令和3年3月に初会合を開き、令和6年1月に要綱案を取りまとめた。
約3年がかりの議論の大半が費やされたのが、共同親権導入の是非だった。
現行の民法は婚姻中は両親共に親権を認めるが、離婚後は一方にのみ認めており、離婚後の共同親権導入の是非が法制審に諮問されていた。
部会では、導入積極派が大勢を占めたものの、ドメスティック・バイオレンス(DV)や児童虐待を懸念する一部委員は慎重論を展開。
導入されれば、別居中の親が子育てに関わるのと並行し、相手へのDVや子供への虐待が続く恐れがあるとの懸念が表明された。
■同意なければ「単独親権」明記
議論を受け、改正案では、両親の同意で共同親権が導入できるとする一方、同意がなく、DVや虐待などの恐れがある場合は単独親権とするよう明記した。
今回の法案では、共同親権の場合でも、DVからの避難などに関しては単独での親権行使を認める条項も設けられたが、一部委員は定義が曖昧として要綱案の段階で反対。
同意がない場合に単独親権か共同親権かを判断する家庭裁判所の機能拡充を求める提案も含め、要綱案では
「異例」(大村敦志部会長)
の付帯決議が付けられた。
■与野党の重鎮交え勉強会も
部会で焦点となった家裁が共同親権を判断する際の基準や、家裁の体制の整備は、国会でも議論の対象となりそうだ。
国会では野党だけでなく、与党にも慎重な議論を求める声があり、与野党の重鎮を交えた勉強会も開かれている。
勉強会に参加した自民党議員は
「勉強会での議論を国会などにも生かしたい」
としている。
小泉龍司法相は2024年3月8日の閣議後記者会見で
「国民に立法趣旨と中身を理解してもらい、必要な議論を重ねたい」
と述べた。

離婚後の「共同親権」を導入、民法など改正案を閣議決定 離婚家族の支援策も拡充へ
2024/3/8 9:06
https://www.sankei.com/article/20240308-BK2OLJE6B5IPBDZI7ZXLRFIMSU/
政府は2024年3月8日、離婚後も父母双方に親権を認める
「共同親権」
を原則とする民法などの改正案を閣議決定した。
ドメスティックバイオレンス(DV)対策など離婚後の家族に対する支援策も拡充する。
成立すれば、離婚後の親権に関する家族法制改正は77年ぶり。
令和8年までに施行される。
政府によると、両親が離婚した未成年の子は昭和35年に約7万人だったが、令和3年には約18万人に増加。
一方、別居親から養育費が支払われない事例や別居親と子の面会が実現しない事例が後を絶たず、対策を求める声が高まっていた。
改正案では養育を両親の
「責務」
と定め、親権は子の利益のために行使するものと明記する。
離婚後は父母どちらかの単独親権を義務付けてきた現行規定は改め、父母の同意があれば原則、共同親権を認める。
同意がない場合は家庭裁判所に決定を委ね、DVや虐待などの恐れがある場合は単独親権とする。
法施行前に離婚した父母にも共同親権を認める。
共同親権の場合でも、DVからの避難など単独で親権を行使できる要件を明確化。
親権に関する父母の対立を調整する裁判手続きも新設する。
養育費は他の債権者よりも優先して支払いを受けられる特権を付与し、最低限、支払うべき金額も設定。
家裁が早い段階で別居親と子の面会を促せる規定も整備する。

共同親権
親権は、未成年の子の身の回りの世話・教育といった身上監護や、財産を管理する権利の総称で、義務の性質もあるとされる。
現行民法は、婚姻中は父母の共同親権を認める一方、離婚後は父母の一方のみを親権者とする単独親権しか認めていない。
離婚後の共同親権は米国や中国、欧州各国などで認められる一方、インドやトルコでは認めていない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/696.html#c22

[政治・選挙・NHK293] 住民を見殺しにした枝野官房長官(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
24. 秘密のアッコちゃん[217] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月24日 11:35:32 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[330]
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<主張>香港国安条例施行 日本は不当許さぬ行動を
社説
2024/3/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20240324-DUUJK43MNVP2DKFSG4LYFHILDI/
香港立法会(議会)でスパイ活動などを取り締まる国家安全条例案が可決され、2024年3月23日に施行された。
2020年に中国政府が導入した香港国家安全維持法(国安法)を補完するもので、外国人や外国組織・企業を標的にしている。
岸田文雄政権は、中国本土で邦人が不当に拘束され続けている状況を香港で繰り返さないよう対策を講じるべきである。
1997年に英国から中国に返還された香港では2047年までの50年間、中国の共産主義体制下にあっても資本主義制度の存続が認められた。
中国返還後も香港が
「アジアの金融センター」
としての輝きを保つことができたのは、この
「1国2制度」
が機能していたからだ。
しかし香港の李家超行政長官は国家の安全、つまり
「1国」
を優先する国安条例の制定を強行した。
李氏は条例案可決後、今後は経済発展に力を尽くすと表明したが、
「2制度」
が形骸化した香港にヒトやカネが集まると考えているのだろうか。
米国務省のパテル副報道官は
「(犯罪行為の定義が)信じられないほど曖昧だ」
と国安条例を批判した上で、
「米国民や国益にどんな潜在的リスクがあるのか分析中だ」
と指摘し
「声を上げるだけでなく、必要な措置を取ることも躊躇わない」
とクギを刺した。
当然である。
折しも、中国当局がアステラス製薬の日本人社員をスパイ容疑で拘束してから1年が経つ。
拘束理由は不明のままだ。
2015年以降、スパイ行為に関与したなどとして拘束された邦人は少なくとも17人に上る。
中国本土と同様、不透明な
「国家の安全」
が優先されるようになった香港でも同じことが起きかねない。
国安条例には国家秘密窃取罪も盛り込まれたが、何が国家秘密に当たるのかを決める権限は行政長官にある。
背後に中国の習近平政権が控えるのは言うまでもない。
日本の外務省は
「状況を注視すると共に、香港における日本国民や日本企業などの活動・権利が尊重、保護されるよう中国政府と香港当局に求めていく」
との報道官談話を出した。
中国本土で邦人の不当な拘束が繰り返されている現実を忘れてはならない。
注視するばかりでは不十分で、香港で同じ悲劇が起こらぬよう米国との連携を強めて行動していくべきだ。

「悪法の通過を非難」国家安全条例施行に東京や台北で抗議デモ 香港では起きず
2024/3/23 21:39
https://www.sankei.com/article/20240323-FFZZPNYNB5OLDMT5HPCF5XXSUM/
香港で2024年3月23日に施行されたスパイ活動などの防止を目的とする国家安全条例に抗議するデモが台北の繁華街・西門町で同日あり、約100人が参加し
「悪法の通過を非難する」
とのスローガンを叫んだ。
東京・新宿では約20人が集まった。
同条例はスパイ摘発の目的だけでなく扇動罪の定義が拡大され、言論や表現の自由に大きな制限が加わる。
香港では抗議活動は違法となる恐れがあるため、デモは起きなかった。
台北で開かれたデモに加わった香港出身の女子大学生は
「香港は既に自由がなくなってしまっているのに新たな条例ができ、香港の友達のことが心配だ」
と語った。
JR新宿駅前では2024年3月23日夕、在日香港人らが
「自由を奪うな」
と声を揃えた。
男性(36)は
「外国人と政治的な話をするだけで容疑者とされる恐れもある。でも私は沈黙しない」
と話した。(共同)

米国務長官、香港国安条例の施行に「深い懸念」表明
2024/3/23 13:54
https://www.sankei.com/article/20240323-MXMPWBBIFJKGHCUCSLWAV3NKYM/
ブリンケン米国務長官は2024年3月22日の声明で、香港で国家安全条例が施行されたことについて、香港に高度の自治を認めた
「1国2制度」
を損なうとして
「深い懸念」
を表明した。
国家機密の定義が曖昧で、反対意見の抑圧に使われると批判した。(共同)

台湾の外交部報道官が香港人に「深い同情」 国安条例、中国を批判
2024/3/21 20:51
https://www.sankei.com/article/20240321-T6KOS2C2OFLIPC6G4OS6XB5NHY/
台湾の外交部(外務省に相当)の劉永健報道官は2024年3月21日の記者会見で、香港立法会(議会)が可決した国家安全条例について
「香港人の置かれた立場に深い同情を示す」
と語った。
米欧が同条例を批判する中、中国が可決を祝福したことに言及し
「中国は文明的な価値観の反対側に立っている」
と批判した。
劉氏は
「香港人が民主的な自由を追求することを支持する」
とした上で
「台湾は香港(の状況)を教訓として民主的で自由な制度を守り続ける」
と述べた。(共同)

香港の国家安全条例 中国が海外からの批判に反発 「強い不満と断固とした反対」
2024/3/20 20:37
https://www.sankei.com/article/20240320-FAPLZLJINRNKDCD6SF3ZDROSHA/
中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は2024年3月20日の記者会見で、香港立法会(議会)が可決した国家安全条例について
「香港が発展する安全の基礎を更に固める」
と主張した。
海外から出ている批判や懸念を
「中傷」
と一蹴し
「強い不満と断固とした反対」
を表明し、反発した。
香港に高度の自治を認めた
「1国2制度」
にとって
「重要な一里塚の意義がある」
と発言。
「安全は発展の前提で、放置は繁栄の礎だ」
とも述べた。

香港の国家安全条例、レッドラインは当局の判断次第 海外亡命者にも影響
2024/3/20 20:05
https://www.sankei.com/article/20240320-JVDDQU7EPZKYBASXHUBWSXKBXE/
香港立法会(議会)は2024年3月19日、2020年に中国によって導入された香港国家安全維持法(国安法)を補完する国家安全条例案を全会一致で可決した。
2024年3月23日に施行される。
外国人や外国組織を標的にした法制度といえ、香港に拠点を置く日本の企業やメディアは早急な対応を迫られている。
■背後に中国政府
「歴史的使命を完成させた」。
香港トップの李家超行政長官は可決後、社会の安全と安定が保障されたと国安条例制定の意義を強調した。
今後は経済の発展に全力を尽くすと表明したが、実際には国安条例の制定でビジネス環境の悪化を懸念する声が高まっている。
国家の安全に危害を加えるスパイ活動や、国家秘密の窃取といった犯罪行為の定義の曖昧さが背景にある。
「驚くべきことに国安条例は、国家の安全や国家秘密の範囲を行政長官が決められると規定している」
と指摘するのは、香港の元民主派区議で日本在住の葉錦龍氏(36)だ。
行政長官の背後に中国政府が控えているのは言うまでもない。
国安条例施行後は
「中国本土で頻発しているような、スパイ容疑での邦人拘束が香港で起きてもおかしくない状況になる」
と葉氏はみる。
条例が規定するスパイ活動罪の最高刑は禁錮20年だ。
■メディアにも影響
取材内容が国家秘密と認定された場合も、国家秘密窃取罪(同禁錮7年)に問われかねない。
メディアへの影響も無視できない。
香港で活動する日本人ジャーナリストが、中国や香港政府を批判する記事を書いた場合、香港警察に
「政府への憎悪を煽る内容だ」
として、扇動の容疑で逮捕されるケースもあり得る。
葉氏によると、記事が香港で発行されていなくても、ネットを通じて香港で読むことができれば、摘発対象となる可能性がある。
葉氏は
「国安条例の問題点はレッドライン(越えてはならない一線)がどこなのか、当局の判断に委ねられていることにある」
と警鐘を鳴らす。
葉氏は海外在住の元香港区議らで構成する
「香港公民代表会議」
の日本支部代表を務めているが、香港当局は同会議を
「海外反中組織」
に指定しており、運営者の葉氏自身、国安条例違反で立件される可能性があるという。

外務省、香港の国家安全条例に重大懸念 邦人・企業の保護求める報道官談話
2024/3/20 12:08
https://www.sankei.com/article/20240320-LOSJDVKGPBPSTPYFIRY5XVLYC4/
外務省は2024年3月20日、香港立法会(議会)が可決した国家安全条例に
「重大な懸念」
を表明する小林麻紀外務報道官の談話を発表した。
2020年の国家安全維持法施行などに続き、香港に高度の自治を認めた
「1国2制度」
への信頼を
「更に損なわせる」
と批判。
香港で邦人や日本企業の活動や権利が保護されるよう、中国政府や香港当局に求めていくと強調した。
アジアの金融センターとして発展してきた香港について
「自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要だ」
と指摘。
香港市民の権利や自由の尊重を訴えた。

香港国家安全条例「あいまい」「厳罰化」特徴 制定でさらに萎縮広がる恐れ
2024/3/19 21:12
https://www.sankei.com/article/20240319-RCXNSGRHBJPY3O7A5G4C7W466M/
香港政府にとって20年以上に渡る懸案だった
「国家安全条例」
が2024年3月19日成立した。
同条例は罪を構成する要件が曖昧で、報道やビジネス活動に支障を来す可能性が指摘されている。
また、従来の法律に比べ厳罰化の傾向にあり、今後、香港社会で更に萎縮ムードが広がりかねない。
立法会(議会)周辺ではこの日、対テロ部隊が動員されるなど厳戒態勢が敷かれ、不測の事態に備えた。
香港政府はこれまで同条例の早期制定を目指してきたものの、2003年に約50万人の反対デモが起き、制定を断念した経緯がある。
成立した国家安全条例には、国家秘密の窃取やスパイ活動、反逆、扇動、海外勢力による干渉などの罪が規定された。
立法会の審議などで指摘されたのは、条文などの定義の曖昧さだ。
例えば
「海外勢力」
について外国政府や地方当局、政党、政治組織、国際組織などと規定されているが、国際組織には非政府組織(NGO)など様々な団体を含めることが可能。
海外勢力干渉罪では、こうした勢力が中国・香港の政策や立法、司法に影響を与えたり、選挙に干渉したりすることを禁じている。
「国家秘密」
も曖昧だ。
中国や香港の重大決定、科学技術、中国国防・外交・国家安全の秘密に加え、中国や香港の経済・社会発展に関する秘密と規定されている。
経済・社会発展の秘密とは何を意味するのか判然としない。
更に、国家秘密か否かを認定するのは香港トップの行政長官と定められている。
当局による恣意的な運用が懸念される中、メディアの取材活動やビジネス活動に規制がかかる可能性がある。
香港メディアは、米政府系のラジオ自由アジア(RFA)が2024年3月中に香港から撤退すると報じている。
また同条例では、扇動罪として中国・香港当局への憎悪、蔑視を煽る行為を禁じているが、現行法では最高刑が禁錮2年なのに対し、同条例では同7年、更に海外勢力が関与していれば同10年と刑が重くなる。
香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された香港紙、蘋果(ひんか)日報の紙面を所持しているだけで、扇動刊行物所有の罪とみなされ、現行法より重い3年以下の禁錮刑が科せられる可能性もある。 

香港国家安全条例が可決 23日に施行、海外ビジネスに影響
2024/3/19 20:47
https://www.sankei.com/article/20240319-MFYTSX4NXVMGRLLKYEJDRG4L3E/
香港立法会(議会)は2024年3月19日、政府が早期制定を目指して提出した
「国家安全条例」
案を可決し、同条例は成立した。
2024年3月23日に施行される。
香港に拠点を置く外国企業・組織の活動も取り締まり対象で、香港のビジネス環境への悪影響が懸念されている。
同条例は、中国によって2020年に導入された香港国家安全維持法(国安法)を補完するもので、国家秘密の窃取やスパイ活動、扇動、海外勢力による香港への干渉などの罪が規定された。
大半が香港域外での活動などにも適用される。
最高刑は終身刑。
立法会では議長を含む90人の全議員が賛成した。
李家超行政長官は
「香港にとって歴史的な時だ」
と意義を強調した。
当初、同条例案は親中派がほぼ独占している立法会で2024年半ばに可決されるとみられていた。
しかし李長官が2024年3月上旬、全国人民代表大会(全人代)に出席するため北京に赴いた後、急遽、香港に戻って制定作業を加速させた。
習近平指導部から早期制定の指示を受けた可能性が高い。
米欧など国際社会から同条例案に対する非難や懸念が強まる前の制定を目指したとみられる。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/700.html#c24

[政治・選挙・NHK293] 「エッフェル騒動」自民党女性議員「赤ベンツホテル不倫」の決定的証拠写真 歌舞伎町から国会へ直行(デイリー新潮) 赤かぶ
23. 秘密のアッコちゃん[218] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月25日 11:02:46 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[331]
<■311行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
在日米軍司令部を強化 4月の首脳会談合意へ 中国、北朝鮮にらみ 共同対処へ能力向上目指す
2024/3/25 9:20
https://www.sankei.com/article/20240325-CS56HOABD5PFFJ35WZXSK4KQZE/
米政府は、2024年度末に発足する陸海空3自衛隊を一元的に指揮する常設の
「統合作戦司令部」
との円滑な連携を目指し、在日米軍司令部の機能を強化する方針を固めた。
2024年4月10日にワシントンで開く日米首脳会談で指揮統制の見直しで合意し、共同文書に盛り込む方向で調整している。
複数の日米関係筋が2024年3月24日、明らかにした。
日米両政府は、台湾への統一圧力を強める中国や、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を睨み、自衛隊と米軍の相互運用性を高めることが必要だと判断した。
日本の反撃能力(敵基地攻撃能力)保有に伴い、共同対処能力の向上も目指す。
詳細は年内に開く外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)に向けて協議する。(共同)

水機団に第3連隊発足、ローテーション展開本格化 中国念頭に南西防衛強化
2024/3/24 18:09
https://www.sankei.com/article/20240324-NDGWTBCYBJMZDMKP2OJDNYP26Q/
陸上自衛隊は2024年3月24日、離島奪回作戦を担う
「水陸機動団」
の第3連隊の新編式典を竹松駐屯地(長崎県大村市)で行った。
相浦駐屯地(同県佐世保市)の2個連隊を含む水機団全体で約3000人規模に増強。
部隊が交代で「任務」「訓練」「待機」を担い、ローテーション展開が本格化する。
南西地域では地対艦ミサイル連隊も新編し、海洋進出を強める中国を念頭に防衛力の強化を図る。
「迅速に機動展開できる体制が構築され、抑止力・対処力がより一層強化される」。
木原稔防衛相は2024年3月24日、竹松駐屯地で開かれた第3連隊の新編行事で部隊増強の意義を強調した。
水機団は占領された離島を奪還するため海上から上陸し、陸上戦闘で敵を制圧するのが任務で、日本版海兵隊とも呼ばれる。
第3連隊の隊員は約600人。
北海道千歳市なども誘致を目指したが、第1、第2連隊や沖縄県の在日米軍との連携を考慮し、竹松駐屯地への配備を決めた。
3個連隊に増強されたことで、今後はより効果的な部隊運用が可能となる。
有事への即応、国内外での訓練、装備品の整備や待機を部隊ごとに実施できる態勢が整ったことになる。
森下泰臣陸上幕僚長は
「幅広い任務の遂行が可能となり、南西地域における島嶼防衛の抑止力、対処力強化に繋がる」
と話す。
米海兵隊はインド太平洋各地に部隊をローテーション展開する運用(UDP)を行っており、米国が地域の安全保障に関与するメッセージを発している。
水機団の内情に詳しい陸自関係者は
「水機団も東・南シナ海でUDPを行う」
と明かす。
海上自衛隊は2010年代から海自艦艇が長期間航行して日本の存在感を示す
「インド太平洋方面派遣(IPD)」
を行っている。
水機団がローテーション展開することで、地域の安保環境構築に向けた日本の意思をより明確にする形だ。
一方、陸自は沖縄県うるま市の勝連分屯地に地対艦ミサイル連隊も発足させた。
奄美大島、宮古島、石垣島のミサイル部隊を指揮統制する。
電子戦部隊配備も進んでおり、令和8年度には那覇市の陸自第15旅団を師団に格上げする計画で、中国を睨んだ防衛力の南西シフトが着々と進んでいる。

岸田文雄首相、外国人の土地取得規制「検討を進めたい」 参院予算委
2024/3/25 10:06
https://www.sankei.com/article/20240325-IRRBH5DKJJPW5B47TAEXPAO63Q/
岸田文雄首相は2024年3月25日午前の参院予算委員会で、安全保障上重要な土地の利用を規制する土地利用規制法に関し、土地取得の規制も視野に見直しを検討する考えを示した。
「土地取得の規制を求める声があることは承知をしている」
「安全保障を巡る内外の情勢などを見極め、更なる政策対応の在り方の検討を進めたい」
と述べた。
重要な土地に関しては
「間もなく指定が完了する見通しだ」
と説明した。
自民党の中田宏氏は
「外国人、外国資本が、我が国の重要な施設、例えば自衛隊、海保、発電所、港湾の周辺や内部の土地を買うことはあってはいけない」
「歯止め策を講じるべきだ」
と述べ、首相に見解を求めた。
同法は令和4年9月に全面施行され、安保上重要な施設の周辺約1kmを注視区域に、自衛隊の司令部など特に重要な機能を備えた施設周辺を特別注視区域に指定する。
国は注視区域の土地や建物を対象に、所有者の国籍や利用状況などを調査できる。
特別注視区域では、一定面積以上の土地や建物の売買に事前の届け出を求める。

経済・安保の要衝囲う中国資本 宮城県で太陽光・風力事業認定93件以上
国境が消える@
2024/3/23 9:00
https://www.sankei.com/article/20240323-KPTA6OLX2FLULON2JZWROOU4DU/
中国系資本による不動産買収に歯止めがかからない。
「点」で始まった買収が「線」で繋がり、いずれは「面」になり、列島の地主は中国系資本で日本人が店子という時代が遠くなさそうな勢いだ。
中国系資本による
「合法的経済侵攻」
の現状を報告する。
東京都心と青森県を結ぶ国道4号の中間にある仙台市。
東北自動車道が南北に貫き、首都圏と東北各県を繋ぐ要衝であると同時に、周囲に仙台空港や仙台塩釜港仙台港区(仙台港)を抱える物流の急所でもある。
そんな東北経済の要の仙台市で、親会社が中国の保険会社というA社(本社・東京)が物流センターの建設を進めている。
敷地面積4000平方メートル余り。
仙台市役所−陸上自衛隊仙台駐屯地−仙台港のほぼ一直線上にあり、仙台駅まで約7km、仙台駐屯地まで約3km、仙台港までは約4kmだ。
■あらゆるネットワーク使い事業拡張
担当責任者は
「仙台は都心と東北を結ぶ玄関口」
「物流を作るというのが至上命令」
と話す。
同市では、A社以外にも中国系資本と関係が深いとされるB社(本社・北海道)が仙台港近くに巨大な物流センターの建設を進め、物流ビジネスを全国展開する中国系資本のC社(本社・東京)が2カ所で大規模な物流事業を展開している。
B社は
「取材に応じられない」
と回答したが、C社の責任者は
「中国系とみられ、入札に参加できなかったり警戒されたりすることはあったが、日本法人だとアピールして託児所やカフェなどを設置し、地域住民と一体化した街づくりを目指してきたので評価が変わってきた」
とし、あらゆるネットワークを使って拡張する方針だと話す。
■空自基地周辺でビジネス
中国系資本の進出は物流面だけではない。
仙台空港周辺では中国系資本が関係しているとみられる企業が複数看板を掲げている他、航空自衛隊松島基地を擁する東松島市でも中国系企業がビジネスを展開している。
太陽光発電事業でも中国系企業の進出が著しい。
経済産業省が公表している2024年1月31日現在の再生可能エネルギーの事業計画認定表を基に、登記簿や業界関係者の証言から中国人や同国系資本が関係しているとみられる事業の認定数を拾っていくと少なくとも93件あった。
仙台市や石巻市、涌谷町など10市8町1村にまたがり(地図参照)、国道4号と東北自動車道を取り囲むように広がっている。
その中には、D社(本社・東京)のように仙台市内の地元業者2社を買収し、所有する14カ所の発電所を取得したケースもある。
D社の株主には上海電力日本(本社・東京)が山口県岩国市などで展開する事業に資金面で度々登場する日本の金融業者が名を連ねており、仙台市内の不動産業者は
「中国系資本が関係すると見られる太陽光発電所の建設計画を見ると、根っこで繋がっているようにも思える」
と語る。
■有事に北海道からの増援分断
宮城県は経済面だけではなく、陸自の仙台駐屯地や多賀城駐屯地、霞目駐屯地を抱える安全保障上の要衝なだけに積極的な中国系資本の進出に不安を訴える声が少なくない。
「東北地方は北海道に次ぐ食料と人的戦闘力の供給地で、中でも仙台市は国の行政機関が集中する東北の政治、経済の中心地だ」
「地理的にも津軽海峡から東京までの主要な経路の中間点にあり、北米に近い国際拠点港湾の仙台塩釜港を擁する」
「同市を押さえることで平時には物流・経済を握り、有事には東北のみならず、北海道からの増援を困難にして戦力を分断できる」
陸上自衛官出身の菊地崇良仙台市議はこう指摘する。
■友好掲げ「非軍事的侵攻」
中国系資本の仙台進出の取材を進めると、過去には、中国人の移住を狙った大型チャイナタウン構想や中国総領事館建設構想、ジャイアントパンダの誘致計画…など、同市が長年に渡り、中国と友好的な関係を続けてきたことが浮かび上がってくる。
令和4年4月23日付本紙は、中国共産党機関紙「人民日報」の名を冠した月刊誌「人民日報海外版日本月刊」の理事長が郡和子市長の補佐官に就任していることを挙げ、
「『仙台市政が中国寄りに誘導されかねない』と危惧する声が強まっている」
と伝えている。
中国には
「国防動員法」

「国家情報法」
がある。
前者は有事の際、海外を含め中国人所有の土地や施設を中国政府が徴用できるという法律、後者は平時であっても情報工作活動への協力を義務付ける法律だ。
つまりその気になれば中国は、中国人が購入した日本の土地を侵略の足掛かりにできるのである。
「仙台市の現状を考えると、中国系資本の不動産買収などの『非軍事的な侵攻』は全県を覆いかねず、我が国の安全保障面に大きな影響を与えかねない」。
菊地市議はこう警鐘を鳴らす。

中国資本の再エネ事業認定290件超の青森 盲点となる「地上権」の怖さ
国境が消えるA
2024/3/24 9:00
https://www.sankei.com/article/20240324-T6XE4L7LXNMMDOIEO7F6U4XQ2U/
青森県は航空自衛隊三沢基地や海上自衛隊大湊地方総監部など自衛隊施設が集中する国防上、重要な地域だ。
令和4年7月29日付本紙は、宗谷海峡や津軽海峡が中国軍艦艇の頻繁に通過する戦略海峡になりつつあるとして、同県の重要性を指摘する陸上自衛隊幹部の証言を紹介している。
全国的に不動産の取得を続ける中国系資本のこの地域での動向はどうか。
広大な土地を必要とする再生可能エネルギー事業に焦点を絞る。
経済産業省の再エネ事業計画認定表によると、2024年1月31日現在、同県内で認定された太陽光発電や風力発電の事業計画は6518件。
その中で登記簿や業界関係者の証言から中国人や同国系資本が関係するものは少なくとも290件余りある。
青森市や三沢市など6市13町4村(地図参照)にまたがり、中には1社で133件の事業を認定された企業もある。
■海自施設傍で風力発電事業
経産省の資料などを手掛かりに調べると、上海電力日本(本社・東京)が代表社員を務める
「東北町発電所合同会社」(同)
が東北町塞ノ神18-2など12筆、計約37万平方メートルに
「地上権」
を設定登記し、太陽光発電事業の準備を進めている。
一帯は航空自衛隊東北町分屯基地から約10kmの地域だ。
上海電力日本が代表社員を務めていた
「合同会社SMW東北」(同)
も海自大湊地方総監部に近いむつ市城ケ沢と海自樺山送信所に近い同市関根、竜飛崎近くの津軽海峡に面する外ケ浜町の3カ所で風力発電事業の認可を取得。
上海電力日本との関係が指摘されているE社(同)も外ケ浜町など3カ所で風力発電事業の認定を受けている。
上海電力日本は平成27年に農業生産法人
「水杜の郷」(茨城県つくば市)
と共同出資して
「SJソーラーつくば」(本社・東京)
を設立しているが、関係者の証言などによると、E社の前社長は水杜の郷の設立に強く関与したとされる他、登記簿によると、一時期、SJソーラーつくばの役員を務めていた。
SMW東北とE社が事業認定された6カ所の登記簿には
「地役権(一定の目的を達成するために他人の土地を利用する権利)」
を設定登記した1カ所を除き記載がなく、土地が
「買収」
されたのか、
「地上権」
が設定されているのか、実際の権利関係は不明だ。
E社はさらに、むつ市城ケ沢下田と同市大川迎の2地区で小型風力発電事業を計画。
地権者によると、20年間の
「地上権」
設定契約を締結して地代を一括で受け取ったが、下田地区の地上権設定契約はその後、E社からF社(本社・青森)に差し替えられ、大川迎地区についても2023年10月、E社からG社(本社・大阪)に契約先が変わった。
地権者は
「詳細な経緯は分からない」
と話す。
■地権者承諾なしに売却・譲渡可能
我が国では不動産は買収しなくても
「地上権」
設定契約を交わすことで自由に利用できる。
太陽光・風力発電の場合、地権者と事業者との間で設定期間が30年前後の長期間に渡る
「地上権」
の設定契約を結ぶケースがほとんどだが、この契約を結ぶと事業者は契約期間中、地権者の承諾なしに
「地上権」
すら転売、譲渡が可能だ。
地権者は発言権がないまま固定資産税を払い続けるしかない。
つまり、事業者は
「地上権」
が有効な期間は広大な土地を実質所有できるのだ。
しかも不動産登記の義務がないから実態は不明。
ここに大きな落とし穴がある。
宮城県宅地建物取引業協会の佐々木正勝会長は
「地上権」
の持つ危険性を指摘した上で、
「国土を守るためにも自分の権利を主張できる特約条項を付けるべきだ」
と注意を促す。
大崎光明・青森県議は
「自衛隊施設の周辺が、外国資本に買収されたり、地上権を設定して実質取得されたりするのは由々しき問題だ」
と危機感を口にする。
■上海電力が書面で回答 「法に則り事業推進」
全国的に太陽光発電事業を展開している上海電力日本(本社・東京)にインタビューを申し込んだが、
「本社の承認が必要」
として書面のみでの対応となった。
そこで、筆者は2024年2月29日、
@同社が代表社員を務めていた「合同会社SMW東北」は既に解散しているが、青森県でのFIT(再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度)事業認定が取り下げられていないのはなぜか
A同県東北町塞ノ神や山口県岩国市などでの太陽光発電事業の進捗状況は
B発電施設を開発する際、複数の特別目的会社が関与しているケースがあるが、どのような理由で事業主を何度も変えるのか
C風力発電を含む今後の具体的な事業計画や日本企業との連携は
D発電事業を主な業務としているが、他事業への参入予定は
といった数点について質問状を送付した。
これに対して同社からは2024年3月4日、
「個別プロジェクトの進捗状況につきましては、経済産業省資源エネルギー庁内のウェブページに公表されておりますので、ご参照ください」
「また、経営方針に関するご質問につきましては、弊社は他の再生可能エネルギー事業主樣と異なるところはなく、日本の法律法規に則り再生可能エネルギー事業を推進しております」
との回答が寄せられた。

防衛施設周辺の風力発電設備規制へ 中国資本の参入警戒 実効性に課題も
2024/3/4 18:38
https://www.sankei.com/article/20240304-3FYMHMGWKVPCXE3DY5GK6STSXM/
政府は、自衛隊や在日米軍施設周辺で陸上風力発電の風車建設を規制する新たな法案を今国会に提出し、成立させる方針だ。
ミサイルや航空機を探知する警戒管制レーダーなどへの影響を防ぐ目的だが、風力など再生可能エネルギーを巡っては、中国など外国資本の参入が安全保障面で懸念されている。
政府は安保上重要な土地の利用を規制する法律も施行しているが、実効性の確保が課題になる。
防衛省によると、現在、自衛隊の警戒管制レーダーは全国28カ所に設置されている。
レーダーは、航空機やミサイルに対し電波を発信し、反射した電波を受信することで位置を特定する。
レーダー周辺に大型風車が建設されれば、風車の反射波が障害となり、目標の正確な探知が妨げられる恐れがある。
航空機の運航への悪影響も懸念される。
同省関係者によると、在日米軍の三沢対地射爆撃場(青森県)周辺では、風力発電に適した地理的条件から、既に50基以上の風車が建設され、安全運航の妨げになっている。
今後も300メートル近い風車建設が予定されているという。
同省は現在も防衛施設周辺で大型風車を建設する際には、事前協議を事業者に呼び掛けているが、法的根拠はない。
政府が2024年3月1日閣議決定した
「防衛・風力発電調整法案」
は、防衛相が
「電波障害防止区域」
を指定し、新たな風車建設に当たって、事業者に事前の届け出を義務付ける。
自衛隊電波の障害になると判断された場合、事業者と対策を協議するため、建設を2年間制限できる。
届け出をしなかったり、協議に応じず建設を強行したりした場合には罰金などが科される。
法案策定に当たって防衛省は当初、風力発電設備の建設を許可制にすることを目指した。
だが、再エネ導入の旗振り役である経済産業省が反対し、規制は弱まった。
背景には政府がカーボンニュートラル(温室効果ガス排出の実質ゼロ)の実現に向けて、風力発電の導入を促進していることがある。
防衛施設周辺では、中国資本などによる土地買収が問題視されてきた。
このため、政府は令和4年、自衛隊の司令部や原子力発電所など安保上重要な土地の利用を調査・規制する土地利用規制法を施行し、これまでに25都道府県の計399カ所を規制対象区域に指定した。
外資が戦略的な意図を持って防衛施設周辺の土地を取得し、大型風車を建設すれば、日本の安全保障が脅かされる懸念がある。
ただ、
「風力発電調整法案」
は施設の建設を止める強制力はなく、
「土地利用規制法」
も土地の売買規制にまでは踏み込んでいない。
防衛省幹部は
「本来なら風力発電も許可制にすべきだ」
と訴える。

外資の用地買収カムフラージュ化 平野秀樹・姫路大特任教授
2024/3/4 21:14
https://www.sankei.com/article/20240304-OJONSAFNBJJGXOMG2KNVA3GWBM/
政府が今国会で成立を目指す
「防衛・風力発電調整法案」
は、無秩序な土地売買に対する1つの規制策としては評価できる。
防衛省は現在、防衛施設周辺で大型風車を建設する際には、事前協議を事業者に呼び掛けているが、
「お願いベース」
だったものをまずは法制化したことで、次のステップへ進むための1歩となるだろう。
ただ、自衛隊の警戒管制レーダーなどに影響を及ぼす恐れのある風力発電設備の建設を防ぐためには、本来は
「許可制」
にするべきだ。
安全保障上の観点から、憲法が保障する財産権を制約することは許容されるはずだ。
風力や太陽光など再生可能エネルギー事業に関しては、中国など外国資本による用地買収が全国で面的に広がっている。
更に、外資であることを隠すためのカムフラージュが繰り返され、秘匿化も進んでいる。
例えば経済産業省が公表している大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業者のほとんどは合同会社だ。
合同会社が公表するのは設立時の出資者だけにとどまる。
秘匿性を高めて、出資を得やすくするために設けられた制度だが、これが悪用されている。
設立後の出資者は公表されないため、外資が入っているかどうか、見えにくくなっている。
こうした実質的な所有者や事業者が不明な土地、事業は多く、制度的な対策が必要だ。
政府は安保上の観点から、土地の売買や利用の規制を真剣に考えなければいけない。

経済安保の強化は農地取得でも 昨年に国籍届け出が義務化
2024/3/4 20:04
https://www.sankei.com/article/20240304-X4K5JBYBLFIHFOQSH4Q7HONRLE/
政府が自衛隊や在日米軍施設周辺で陸上風力発電の規制に乗り出している。
風力など再生可能エネルギーを巡っては、中国など外国資本の参入が安全保障面で懸念されるからだ。
同様に経済安保の強化を巡っても、様々な分野で対策が進む。
農地の取得では2023年9月、申請項目に
「国籍」
が追加された。
個人には本人の国籍や在留資格、法人には設立した国や大株主の国籍などの届け出を義務付けるように改め、外資による投資目的の農地の大量保有などが起きにくくなった。
農林水産省はそれまで農地保有者の国籍を正確に把握していなかったが、国会議員らから外国人や外資による投資目的の農地取得を不安視する声が上がっていたことに対応し、農地法施行細則を改正。
2023年7月の記者会見で当時の野村哲郎農水相は
「より的確に実態を把握できる」
と意義を強調していた。
農水省の調査によると、平成29年から令和4年までの間に、外国法人や海外在住の外国人が議決権を持つ、もしくは役員となっている法人が取得した農地は6社計67.6ヘクタールに上った。
日本全体の耕地面積約430万ヘクタール(令和5年7月時点)と比べれば微々たる面積だ。
農地の取得には実際に農業に従事していることなどが求められるため、外国人による所有のハードルは元々高かった。
ただ2023年9月には、自治体の申請があれば、農業法人以外の一般の法人でも農地を取得できるようになる改正構造改革特別区域法が施行された。
耕作放棄地の増加や農業の担い手不足への対応を目指した改正だが、一方で農地が適切に利用されなくなる懸念もある。
農水省は既存の農地についても住民基本台帳などと照らし合わせ、農地保有者の国籍調査を総合的に進める方針だ。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/708.html#c23

[政治・選挙・NHK293] 《独占入手》和歌山過激ダンスショーだけじゃない 自民党青年局の“SM緊縛パーティ写真”(週刊文春) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[219] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月25日 18:30:47 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[332]
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中国当局のアステラス邦人社員拘束、首脳会談後も進展なし スパイ防止法制定機運もなし
2024/3/24 17:18
https://www.sankei.com/article/20240324-6XCUW6UQ4VKOBIZPBLE7X7JJX4/
日本政府は中国当局に拘束されているアステラス製薬の日本人男性の早期解放を中国側に求めているが、2023年11月の日中首脳会談の後も状況に前向きな変化はない。
むしろ中国政府は男性の起訴の可否を判断する段階にプロセスを進めており、解放に向けた決定打を見いだせていない。
中国は2014年に反スパイ法を制定したが、外務省によると2015年5月以降、
「国家安全に危害を与えた」
などとして、日本人17人が拘束された。
このうち起訴前に解放された5人と刑期を終えた6人の計11人が帰国したが、1人が病死し、帰国を果たせなかった。
残る5人が拘束中で、うち3人が服役中だ。
外務省幹部は2024年3月22日、中国での邦人拘束について
「政府として重大な関心を持って、中国に日本の立場を明確に申し入れている」
と説明した。
だが、早期解放に向けた交渉に関しては
「外に言うことで、何らかの影響を及ぼす可能性もある」
「具体的には申し上げるのは差し控えたい」
と述べるにとどめた。
2023年11月16日には、岸田文雄首相が米サンフランシスコで中国の習近平国家主席と会談し、アステラス社員を含め、拘束されている邦人の早期解放を改めて求めた。
アステラス社員には垂秀夫前駐中国大使が在任中の2023年11月28日、垂氏の後任の金杉憲治大使が2024年1月30日に領事面会し、健康状態などを確認している。
だが、解放に向けた動きは首脳会談を挟んでも
「残念ながら、進んでいない」(外務省幹部)
のが実情だ。
与野党の一部には
「中国の反スパイ法に対抗するために、日本でも、スパイ交換のできるスパイ防止法の整備が絶対に必要だ」
(日本維新の会の松沢成文参院議員、令和5年11月30日の参院外交防衛委員会)
との意見がある。
しかし、政府・与党内でそうした法律の制定を図る機運は今のところない。

アステラス社員拘束から1年、中国が起訴可否の判断審査 解放めどたたず、警戒強める外資
2024/3/24 16:05
https://www.sankei.com/article/20240324-J2HJVNKDWJMYVOGQC6BCKIQHDI/
北京市でアステラス製薬の日本人男性社員がスパイ容疑で拘束されてから2024年3月で1年となった。
中国当局は起訴の可否を判断する審査に入っており、日本側が求める早期解放が更に難しくなる可能性が高まっている。
外資企業は警戒を強め、対中投資の意欲低下に繋がっているが、中国当局は
「国家安全」
を重視する姿勢を崩していない。
拘束は2023年3月25日に表面化した。
男性は駐在期間を終え、2023年3月20日に北京の空港から帰国予定だった。
同日、空港に向かうため北京中心部のホテルを車で離れたのを最後に消息不明となり、北京市国家安全局に拘束されたとみられている。
男性は取り調べのため当局が指定した場所に留め置く
「居住監視」
措置を経て、2023年10月に正式に逮捕された。
中国当局は2024年3月18日、男性を起訴するかどうかの審査を始めたと日本政府に通知した。
中国では原則1カ月以内、最長でも6カ月半以内に起訴の可否を判断する。
起訴されて公判手続きに入れば、男性の解放は難しさを増す。
在中国日本大使館は男性と11回の領事面会を実施。
2023年11月に垂秀夫(たるみ・ひでお)駐中国大使(当時)、2024年1月には金杉憲治(かなすぎ・けんじ)駐中国大使がそれぞれ男性と領事面会した。
男性の拘束は中国でビジネスを行う日系企業関係者らに衝撃を与えた。
男性は、中国に進出する日系企業の団体
「中国日本商会」
の幹部を務めたこともある現地ではよく知られたベテラン駐在員だったからだ。
中国側は拘束理由を
「刑法と反スパイ法に違反した疑い」
などとしたが、拘束の経緯や具体的な容疑事実を明らかにしておらず、日系企業の駐在員は
「何が問題で、何に気を付ければいいか分からない」
と懸念する。
安全面から中国出張を中止する日本企業幹部も出ている。
中国国家外貨管理局によると、2023年の外資企業の中国への直接投資は前年比8割減り、30年ぶりの低水準だった。
北京の日系企業関係者は
「中国市場の悪化と安全リスクの高まりが重なり、日本の本社が中国事業の優先度を下げるようになっている」
と指摘する。
学術面でも影響が出ている。
北京大国際関係学院の賈慶国(か・けいこく)教授は2024年3月上旬、改正反スパイ法が留学生減少の一因になっていると中国の交流サイト(SNS)に投稿した。
投稿によると、10年前の2014年ピーク時に約1万5000人だった米国からの留学生は2023年には約350人にまで落ち込んだという。
中国当局は、国内外からの懸念に正面から向き合おうとしていない。
2023年7月にスパイ行為の定義を拡大した改正反スパイ法を施行し、2024年2月には国家秘密の保護に関して中国共産党の指導堅持を明文化した国家秘密保護法の改正案を可決した。
中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は2024年3月20日の記者会見で、男性の拘束を巡り日本側に対して
「中国の法律を順守し、中国で違法犯罪活動に従事しないよう、自国民に教育や指導をするよう望む」
と主張した。

中国で拘束続く製薬会社の日本人男性社員 検察が起訴審査に
2024年3月19日 23時34分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240319/k10014396541000.html
中国の北京でスパイ行為に関わったとして現地の国家安全当局によって逮捕された大手製薬会社の日本人男性社員について、中国の検察が起訴するかどうか決めるための審査に入ったことがわかりました。
大手製薬会社、アステラス製薬の50代の日本人男性社員は、2023年3月にスパイ行為に関わったとして、中国の首都 北京で国家安全当局に拘束され、その後、逮捕されました。
日中関係筋によりますと中国の検察は2024年3月18日、この男性を起訴するかどうか決めるための審査に入ったということです。
審査の途中、追加の捜査が行われる可能性もあり、審査の期間は最長で6か月半となっています。
起訴されれば裁判に向けた手続きに入り、解放は更に困難になるため、日本大使館は
「早期解放を引き続き強く申し入れていく」
としています。
男性は拘束されてから2024年3月で1年となり、北京市内の収容施設で拘束状態が続いています。
現地の日本大使館の職員が定期的に面会していて、金杉憲治大使も着任直後の2024年1月に面会を行っています。
中国ではスパイ行為に関わったとして、日本人を含む外国人が拘束されるケースが相次いでいますが、法律の定義が曖昧で、どういった行為が問題視されるのか明確ではないため、外国企業などの間では懸念が強まっています。

平井宏治の経済安保最前線
日本人帰国急げ!反スパイ法改正、強まる中国の「密告監視」社会 企業が構築した商務部などとのパイプは力を失った
2023.11/1 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20231101-3MQOILQKY5MNNIN2OEYDA54FDY/
中国共産党の習近平総書記(国家主席)の3期目体制は先週、1年を迎えた。
習指導部はこの間、軍事的覇権拡大を進めたうえ、2023年7月に
「反スパイ法」
を改正して、スパイ行為の定義を大幅に拡大した。
中国に進出した外資系企業の間では、取り締まり強化への警戒感が強まっている。
経済安全保障アナリストの平井宏治氏は、日中関係の冷却化を受け、仕事熱心な日本人社員が標的になる危険性を指摘する。
「国家の安全」
が経済や外交よりも優先され、密告を奨励する
「相互監視社会・中国」
に迫った。

中国当局が、北京市で2023年3月にスパイ容疑で拘束したアステラス製薬の日本人男性社員を正式に逮捕し、日本企業の間に衝撃が走った。
改正反スパイ法は、習主席が2014年に提唱した
「総体国家安全観」
に基づいている。
総体国家安全観とは、国家の安全という概念を幅広い分野に適用し、包括的・統一的・効果的に国家の安全を実現し、維持していくことを目指すものとされ、11項目が挙げられている。
中国外交部は
「中国は法治国家だ」
「法に基づき関連案件を処理し、当事者の合法的な権利を保護する」
と言うだけで、具体的なスパイ容疑を明らかにしない。
中国でスパイを取り締まる国家安全局としては、広汎で抽象的な概念を利用し、その裁量で拘束・逮捕できることに意味があるからだ。
アステラス製薬は、臓器移植後の拒絶反応を抑制する効果がある免疫抑制剤
「プログラフ」
を全世界で販売している。
逮捕された日本人社員は、中国でこの薬の販売に深く携わっていたため、薬の使用頻度を通じて臓器移植手術の実態を把握していたのではないか。
帰国後、中国の臓器移植の実態を明らかにされることを恐れた中国政府が拘束したと推理できる。
このように、中国とのビジネスに熱心に取り組み、仕事を通じて、中国の実態を知ってしまった在中日本人が、国家安全局の標的になるリスクが高い。
中国は、不動産大手「中国恒大集団」や、同「碧桂園」の債務不履行など不動産バブルが崩壊し、経済の失速を減速するため、外資による経済活動の継続を必要としている。
中国の王文濤商務相は2023年7月17日、日中投資促進機構と意見交換し、
「積極的に(改正反スパイ法の)誤解を解いていくよう動きたい」
と強調した。
商務部は2023年7月21日、改正反スパイ法に関する説明会を開催し、事態の沈静化を試みた。
しかし、改正反スパイ法では、国家安全局が、商務部や外交部などを監督・監視・指導する立場にあることを見落としてはならない。
習近平体制が異例の3期目に突入し、独裁色が強まり、総体国家安全観順守が大前提となり、国家安全局が、何が国家の安全と利益を損なうかを最終判断する。
国家の安全が経済や外交よりも優先され、日本企業が構築してきた商務部などとのパイプは力を失った。
国家安全局の上部組織、国家安全部は2023年8月、商務部の努力をあざ笑うかのように、SNS「微信(ウィーチャット)」に、公式反スパイ活動アカウントを開設、通報を呼び掛けている。
中国は密告を奨励する相互監視社会になり、国家安全局の裁量1つで拘束される国になった。
事態の変化に対応し、日本企業は日本人の帰国に直ぐにでも取り組む必要がある。

”臓器狩り”で中国高官寿命150歳の邪心
中国では毎年6〜10万人の若者が内臓を盗まれている
WiLL2023年6月号 漫画家 孫向文
■目指すは「150歳の寿命」
医療や科学技術の発達により、
「人生100年時代」
どころか、近い将来
「人生120年時代」
が到来すると言われています。
僕なんかは、
「そんなに長く生きてもなあ・・・」
と思ってしまうのですが、世の中には”人生150年時代”を夢見る人たちがいます。
中国共産党の高官です。
2019年、米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は、中国共産党高官の御用達病院である北京301病院の広告映像を入手しました。
そこでは
「981高官健康プロジェクト」
なる怪しげな健康法が謳われ、癌や心血管疾患予防、アンチエイジング、慢性病の管理、健康的な生活スタイル、臓器機能再生に重点を置き、
「150歳の寿命」
という目標が掲げられています。
同広告によると、既にこのプロジェクトによって中共高官の平均寿命が著しく伸びていて、2000年の時点で中共高官の平均寿命はアメリカの政治家よりも2〜3年短かったのですが、2010年の時点でアメリカの政治家の平均寿命を10年以上も上回っているというのです。
中国の医療技術はアメリカよりも劣っているのに、どうして平均寿命が逆転したのでしょうか。
この広告映像が公開されると、ネット上では
「中共高官は”特別な治療法”を受けている」
という非難の声が上がり、公開の翌日に削除されています。
■中国臓器狩りの恐怖
人間の限界寿命は、現代医学をもってしても120歳と言われています。
実際に世界で一番長生きした人は、122歳まで生きたフランス人女性のジャンヌ・カルマンさん(1997年没)、日本人では119歳で亡くなった田中カ子(かね)さん(2022年没)、150歳どころか130歳の壁も超えられていません。
では、中共高官たちはどうやって150歳まで生きようとしているのか。
1950年代から1960年代にかけては、若くて健康な人の血液を、老いた自分の血液と入れ替える長寿法が行われましたが、功を奏していません。
そこで白羽の矢が立ったのが、
「臓器移植」
です。
米共和党のクリス・スミス下院議員は、
「毎年、習近平と中国共産党の下で、6万人〜10万人の若者(平均年齢28歳)が冷酷に殺害され、内臓を盗まれている」
と述べています。
一般的に、人間の臓器は加齢とともに徐々に退化・老化していき、健康な人でも40歳になると臓器の機能は80%、50歳になると70%、70歳になると35%に低下します。
そういう意味で28歳の臓器は最も成熟し、健康的な臓器です。
中共高官たちは、その若い臓器を自らに移植し、命を長らえさせようとしているわけです。
とはいえ、28歳という若者が病や交通事故で亡くなり、ドナーとして臓器を提供してくれるケースは稀です。
臓器は刑務所の死刑囚人、あるいは法輪功の修行者やウイグル人への
「臓器狩り」
で集めています。
ウイグル人はイスラム教の教えから酒を飲まず、豚肉も食べないので、同じイスラム教の中東諸国の
「お客様」
にとって
「浄化の体」
で良質な臓器としてターゲットにされます。
そもそも中共高官たちは、彼らのことを”人間”だと思っておらず、臓器の強制摘出は生きたまま、麻酔ナシで行われることが多い。
何故なら、外科医の話によると、麻酔薬は細胞に悪影響を与えて、麻酔薬を打たずに取り出した臓器は
「商品価値」
がプラスになるからです。
今では、中国政府はマフィアや闇医者を雇用してまで臓器狩りをするなど、巨大な産業になっています。
臓器移植をする医師の給料を払うだけで、1人の人間から角膜、肝臓、腎臓、心臓・・・と、莫大な利益を生むことができるわけですから、中国のGDPの半分近くが臓器狩りによるものではないかと睨んでいます。
■臓器の待機時間は僅か4時間
一般的に臓器移植の待機時間は1〜3年と言われていますが、中国の元軍医、汪志遠氏が制作したドキュメンタリー映画
『臓器狩り 十年の調査』(ユーチューブにて閲覧可能)によると、中国国内での臓器の待機時間は僅か4時間だというのです。
アステラス製薬の社員である50代の日本人男性が
「反スパイ法」
に違反した疑いがあるとして中国当局に拘束された事件が注目されましたが、ネット上ではこの事件の裏にも中国の
「臓器狩り」
があると囁かれています。
臓器移植をした場合、移植された臓器は体内で異物と認識されるので、免疫細胞が拒絶しようと働きます。
アステラス製薬は、その拒絶反応を抑制するための免疫抑制剤
「プログラフ」
を世界中で販売しており、中国でも使われていた。
中国政府は、欧米の人権団体が中国国内におけるプログラフの販売数・使用数から
「臓器狩り」
の件数を把握していていると睨み、アステラス製薬に脅しをかけたのではないでしょうか。
台湾メディアによると、拘束された男性は過去に中国人社員と
「プログラフは中共高官の”闇の臓器移植”に使われているんだろ?」
と会話していたとスクープしています。
こうした会話をするだけでも、中国では
「国家機密に触れる」
として反スパイ法で拘束されてしまうのです。

免疫抑制薬(内服薬)
プログラフ
https://medipress.jp/medicines/1
カルシニューリン阻害薬と呼ばれるタクロリムス(プログラフ、グラセプター)、シクロスポリン(ネオーラル)は免疫抑制の中心となる薬剤です。
Tリンパ球の働きを抑えてくれる薬剤です。
一般名
タクロリムス水和物
製薬会社
アステラス製薬株式会社
この薬の作用
主にヘルパーT細胞の活性化を抑え、サイトカイン産生など異常な免疫反応を抑えます。
この薬の効果
通常、移植後(腎・肝・心・肺・膵・小腸・骨髄)の拒絶反応や移植片対宿主病(骨髄移植のみ)を抑えるために用いられます。

『臓器狩り 十年の調査』(日語)
https://www.youtube.com/watch?v=uD14M1gkrvs

米下院、中国共産党による臓器狩りを罰する法案を可決
https://jp.minghui.org/2023/04/02/90440.html

中国共産党指導者の超長寿計画 目指すは150歳
2019年9月26日2035
https://www.visiontimesjp.com/?p=3472

中国高官の健康プロジェクト「寿命150歳を目標」 若者から臓器移植か
2019/09/17 18:00大紀元
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5935273

林芳正は外相失格
Hanada2023年6月号 ジャーナリスト 藤田慎太郎
中国・北京でアステラス製薬の現地法人幹部Aが、スパイの疑いで拘束されてから1カ月後、驚くべき情報が永田町を駆け巡った。
Aは、駐在歴20年を超える中国通。
製薬業界だけでなく、商社マンや新聞・テレビの北京特派員らとの付き合いも深い。
日系企業で作る
「中国日本商会」
副会長を務めたほどの顔役であり、中国政府や共産党幹部との付き合いを自慢する
「親中派」
でもあった。
そんな彼が、何故拘束されたのか。
永田町情報によると、中国側は、国際的スキャンダルになっている
「臓器移植」

「新型コロナウイルス」
に関する重要情報がAの口から漏れるのを恐れ、口封じのため拘束したというのだ。
欧米の人権団体の調査によると、中国では年間60,000〜100,000件もの臓器移植手術が行われているという。
日本では2022年、108人のドナーから死後、臓器の提供を受け、延べ455件の手術が実施されたのみ。
桁が1桁どころか2桁も違う。
一方、中国国内のドナー登録者は、累計で3,500,000人(2021年)で、このうち死亡後に臓器を提供した人は累計で僅か33,000人。
1年間の手術数さえ賄えない。
しかも、中国での臓器移植は待ち時間が短いのが特徴で、日本人も利用している。
永田町では、親中派で知られる自民党重鎮の秘書が重い肝臓病を患い、1カ月ほど見かけないと思っていたら、中国に渡って移植手術を受けていた、なんてこともあった。
では一体、公式発表でもアジア1位の件数を誇る移植手術に必要な臓器は、どこから供給されているのか。
欧米の人権団体は、
中国で迫害を受けている
「法輪功の信者」
やウイグル族など
「少数民族の政治犯」
が、本人の意志と関係なく
「ドナー」
にされている可能性が高いと指摘しているが、決定的な証拠に乏しい。
その証拠となるデータをAが国外に持ち出そうとした、と中国側は疑っているという。
アステラス製薬は、30年近く前に中国に進出して以来、かの国の臓器移植と深く関わってきた。
主力製品である免疫抑制剤
「プログラフ」
は、臓器移植に欠かせない薬剤として着実に中国での売り上げを伸ばし、売り上げに比例するように移植手術も激増した。
その販路拡大の先頭に立ってきたのがAであり、納入先の病院や薬品供給量から推定される手術数など臓器移植に関する基本情報を得られる立場にあった。
もう1つ、中国側がAに疑いを掛けたのが、武漢で発生した新型コロナウイルスに関する情報収集である。
現地に駐在する製薬会社の社員として、感染症に関する情報収集は当然の行為なのだが、
「平凡なデータが国家機密に指定されている場合がある」(北京駐在員)
から油断できない。
しかも中国は、霞が関と永田町に強固なスパイ網を敷いている。
同じく
「親中派」
なのにスパイの疑いで拘束され、6年を獄中で過ごした元日中青年交流協会理事長・鈴木英司は、旧知の中国人からこう忠告されたという。
「(日本政府)内部に相当なスパイがいます」
「大変なことです」
「日本に帰ったら必ず公表してください」
(『中央公論』令和5年1月号)
一時帰国中に公安調査庁や内閣情報調査室の職員と接触したら誰でも
「スパイ」
と見做す、という中国の理不尽な姿勢に、日本政府は対抗策を何1つ打ち出せていない。
「ポスト岸田」
を狙う林芳正が、おっとり刀で北京を訪ねてAの釈放を求めたのは外相として当たり前だが、全くのゼロ回答だった。
日中友好議員連盟の会長まで務めた
「親中派」
の実力なんて、ぜいぜいこの程度。
しかも談判している相手に笑顔を見せている写真を撮られ、中国の新聞やテレビに流されたのだから、子供の使いにもならなかった。
夕刊フジが1面で
「外相失格」
の大見出しを打っていたが(2023年4月11日付)、まさにその通り。
外相失格であるばかりでなく、総理候補としても失格だ。
同じ宏池会の首相もさぞ落胆しただろうと思っていると、さにあらず、平気の平左なのである。
そこで、ハタと気が付いた。
外相の談判失敗は、織り込み済みだったのだ。
衆院に鞍替えし、今や名実共に宏池会ナンバー2となった林芳正は、岸田首相にとって目の上のたん瘤。
しかも、自分が3度も落ちた東大法学部を卒業しているのも気に入らない。
ここで得点を稼がれるより、
「林はまだまだだね」
という世評が定着する方が、2024年に迫った総裁選を乗り切るのに好都合なのだ。
本邦初の女性宰相を狙う高市早苗も、奈良県知事選敗北で元気なく、関西での自民党沈没を阻止できなかった幹事長・茂木敏充も評価を落とし、ライバルたちは脱落しかかっている。
本当に恐るべきは、岸田文雄だった!?
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/710.html#c17

[政治・選挙・NHK293] 「ふてぇ野郎だ」地元カンカン! 自民・萩生田光一氏「非公認」処分なら次期選挙は落選濃厚(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
34. 秘密のアッコちゃん[220] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月28日 20:57:46 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[333]
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日本保守党代表百田尚樹独占寄稿 これが運命なのか
Hanada 2024年5月号
■東京15区で第一声
気温は4℃、冷たい雨が降りしきる中、日本保守党の代表として街宣車、通称「ブルーサンダー号」に乗り、衆議院補欠選挙(2024年4月16日告示、2024年4月28日投開票)が行われる東京15区で第一声を上げました。
2024年2月25日のことです。
この日は事前にSNSなどでの告知は行わず、唯一、東京15区にお住いの日本保守党の党員の方々にのみ、党からのメールでお伝えしました。
2023年の名古屋、秋葉原、新橋、そして梅田で行われた街頭演説では、前日にXで簡単な告知をした程度だったにもかかわらず、大勢の聴衆が詰め掛けて下さいました。
特に梅田では余りにも大勢の人が集まり過ぎてしまい、消防車や救急車など救急車両が23台も出動するなどして、演説が途中でストップするという前代未聞の事態になってしまったことをご記憶の方もおられると思います。
そこで、今回はそんな事が起こらないように、事前告知は控えました。
「でも、日曜日で外は雨やし、もしかしたら誰も集まってくれないかもしれないな・・・」
そんな不安が頭をよぎりました。
実際、当日は気温も低く風も冷たく、非常に寒い日でした。
「聴衆はほとんどいないかも」
そう思っていたのですが、東京都江東区亀戸にある複合商業施設「カメイドロック」で私たちが街宣を始めると、雨の中、傘(皆さん他の聴衆を意識して透明のビニール傘)をさした人たちが続々と集まって下さいました。
その数、最終的にはざっと300人はおられたと思います。
中には小さなお子さんを連れた若いご夫婦もおられて、私と有本さん、河村たかし名古屋市長兼日本保守党共同代表の話を、寒い中、熱心に聞いて下さいました。
皆さん微動だにせず、我々の訴えに耳を傾けて下さり、本当に感激しました。
「日本保守党を応援しています」
「必ず日本保守党に投票します」
「自民党を倒して下さい」
「よくぞ立ち上げてくれました」
「ようやく投票先が見つかりました」
温かい言葉、激励の言葉をたくさん頂きました。
■ブルーサンダー号から挨拶
演説場所に向かう途中と演説後も、ブルーサンダー号の車内からマイクで東京15区の皆さんに日本保守党を知ってもらおうと、
「日本保守党です」
「代表の百田尚樹です」
と挨拶をしました。
私の挨拶は完全にアドリブで、時にはギャグも入れます。
そんな時は、車内から有本香事務総長に
「そんな事言わんでよろしい!」
と叱責され、その声までも社外に響き渡るという前代未聞のものとなりました(笑)。
そんな私の拙い挨拶に対して、時折、沿道から手を振ったり、
「頑張って下さい!応援しています」
と声を掛けて下さる人が何人もいたのです。
その数は、感覚的には約50人に1人ぐらいの割合でした。
それで思わず、
「50人に1人ぐらいかあ・・・もうちょっと反応があってもいいなあ」
「やっぱり百田尚樹、日本保守党と言っても、なかなか一般には馴染みが薄いからなあ」
と漏らしてしまいました。
すると、車に同乗していた日本保守党の広沢一郎事務局次長と梅原克彦特別顧問からは、意外な言葉が返って来たのです。
「いや、百田さん、この割合で手を振ってくれるのは凄いですよ」
「初めての車での街宣で、こんな反応が良いことは滅多にありません」
広沢事務局次長は元名古屋市副市長で、日本保守党と友党関係を結んでいる減税日本の副代表兼選挙対策委員をも担う、河村たかし共同代表の懐刀です。
自身も過去に幾度となく選挙戦を戦うなど、経験豊富で選挙を熟知している。
あの広沢さん曰く、名古屋市で非常に人気のある河村たかしさんがその名古屋で街頭演説をしても、
「これほど手を振ってくれることはまずありませんよ」
と。
また、東大法学部を卒業後、通産省に入省し、仙台市長を務めるなどやはり選挙戦や政治の現場に精通した梅原特別顧問も、
「この反応の良さは凄いです」
とおっしゃったのです。
これには驚きました。
しかし、確かに50人に1人ということは、パーセントで言えば2%です。
全く無名の日本保守党に対して手を振って下さったり、声を掛けて下さる人が初めから2%いるということは、今後、我々が更に訴えを継続し、名前が浸透していけば良い戦いができるかもしれない、そう思いました。
それに、往来で手を振ることに恥じらいもあって躊躇した人もいると考えると、実際の支持者はその何倍もいるかもしれません。
■「支持政党なし」の皆様へ
今、各社の世論調査の数字を見ると、政党支持率でトップの自民党ですら大体20数%、立憲民主党が6%程度、日本維新の会と公明党が3%程度、共産党が2%程度、国民民主党とれいわ新選組が1%程度で、
「特に支持している政党はない」
が50%前後、時に50%を超えることもあります。
この
「支持政党なし」
のパーセントは、ある数字と符合します。
それは何か。
選挙の投票率です。
地方選挙、国政選挙を問わず、今や投票率が50%前後、40%台もざらにあります。
投票しない人が50%前後いて、この数字が
「支持政党なし」
の数字と一致するのです。
選挙があっても
「入れる政党がない」
「投票する候補者がいない」。
だから選挙から足が遠のいてしまう。
有権者の約半数が選挙を放棄している現状は、まさに民主主義の危機と言っても過言ではありません。
日本保守党は、この
「支持する政党がない」
と諦めている50%以上の有権者に対して、
「もう1度、支持する政党を見付けて下さい」
「その政党に私たちがなります」
という思いで活動しています。
2024年3月5日、日本保守党は、東京15区補選の候補予定者兼東京15区支部長に、イスラム思想研究者で麗澤大学客員教授の飯山陽さんの就任を決めました。
候補予定者を決める際は、日本保守党の幹部で徹底的に話し合いを重ねました。
飯山さんは主婦として育児をしながら、大学でも教鞭を執られ、またイスラム思想研究者として複数のベストセラー書籍を上梓、様々な媒体で連載を持つなど積極的な言論活動を行っておられます。
海外生活も長く(8年)、文化の異なる外国での子育ても経験、アラビア語が堪能で中東情勢に精通し、確かな国家観、歴史観、国際感覚を兼ね備えた、まさにこれ以上ない最適な候補予定者だと確信していました。
しかし、本人の意向を確認しなければならない。
選挙に出馬するだけで生活は一変します。
なので、飯山さんにお願いするプレッシャーは非常に大きかった。
以前から打診したことなど一切なく、そうした話を飯山さんと交わしたことも1度もなかったので、正直、断られる可能性の方が高いと思っていました。
■飯山陽さんの決意に涙
事務総長の有本香さんが、飯山さんに電話で要請しました。
普通、いきなりこんな要請を受けると、大抵は
「今決められないので、数日考えさせて下さい」
と言うでしょう。
これが当たり前の反応です。
というのも、立候補すればそれだけで家事や育児、仕事などなど様々な所に支障が生じます。
まして、選挙にもし通れば人生そのものが激変します。
即断できなくて当然です。
ところが、何と飯山さんは僅か2時間ほどの考慮で、
「分かりました」
と決断されました。
日本保守党は結党からまだ半年足らずであり、一般的には全くの無名と言っていい存在です。
東京15区の補選が初陣となります。
正直、勝算は全く見えません。
箸にも棒にも掛からず惨敗する可能性もあります。
あるいは希望的観測ですが、大勝することがあるかもしれません。
僅差で敗れるかもしれず、あるいは僅差で勝利する可能性もあります。
どういう結果になるか、全く予測がつかない状況です。
そのことは、飯山さんにも率直にお伝えしました。
すると、彼女はこう言いました。
「私は言わばノルマンディー上陸作戦の先陣部隊です」
「私が行かなければ後が続きません」
「たとえ私がここで倒れても構いません」
「先鋒の誉れです」
「日本のために喜んで先陣となります」
私は涙が出るほど感激しました。
今でもこの時の飯山さんの言葉を思い出すと、熱いものが込み上げてきます。
そして、飯山さんはこうも述べられました。
「私は大学院生の時に国費留学させてもらいました」
「だからその分、自分の学識を国と国民に還元しなければならないといつも思ってきました」
「この国に恩返しがしたいです」
飯山さんのこの想いを1人でも多くの方に知って頂きたいのです。
飯山さんの決意に、私も有本さんも河村さんも広沢さんも梅原さんも、日本保守党の全ての関係者が
「何としても飯山さんを勝たせたい」
「飯山さんをここで倒れさせるわけにはいかない」
と、より一丸となって奮起しました。
飯山さんを絶対に勝たせたい、人生でこれほど勝ちたいと思った勝負もありません。
どうか皆さん、飯山陽さんに力を与えて下さい。
江東区民50万人の方全員に、飯山さんの声を届けることは物理的に不可能です。
しかし、今やらなければ手遅れになってしまう。
手をこまねいて見ていたら何も始まりません。
1人でも2人でも多くの方に飯山さんの声を、日本保守党の声を届けたい。
私も可能な限り東京15区に入り、応援演説を積極的に行います。
皆さん、是非聞きに来て下さい。
■小池・公明党頼りの自民党
ご存じの通り、東京15区選出の自民党の国会議員が、2代続けて金を巡る問題で逮捕、起訴されました。
これは前代未聞の異常事態で、日本国民として非常に情けなく、そして恥ずかしい。
まさに政治の危機です。
2024年3月17日現在、自民党は東京15区に未だ候補者を擁立できないでいます。
実は、自民党は今回の補選で東京都連が候補者の公募をするという方針を了承したにもかかわらず、小渕優子選対委員長ら党本部側から
「調整が必要」
などと公募に異例の
「待った」
が掛かりました(読売新聞、2024年2月26日)。
裏金問題の影響で、自民党単独で候補者を擁立しても惨敗する可能性が高い。
そこで公明党とも相談し、更には奥の手として小池百合子都知事の支援も仰ぎたい。
ところが、自民党が公募した候補者では、公明党や小池都知事から
「NO」
を突き付けられ支援を取り付けられない虞がある。
そんな計算が働いたようなのですが、政権与党としては実に情けない。
一方、野党はどうか。
日本維新の会と共産党が新人の候補者を擁立、立憲民主党も模索しています。
国民民主党は、擁立を決めた新人の高橋茉莉氏を
「過去に法令違反の可能性がある行為があった」
との理由で、公認を取り消しました。
「ラウンジで働きながら生活保護費を不適切に受給していたのではないか」
と指摘する声もあり、もしそれが事実であれば非難されて然るべきです。
■悪質で無責任な議員たち
しかし、私は言いたい。
今の自民党の議員連中はどうなんだ、と。
彼女のことを批判できるのか、と。
私に言わせれば、自民党の国会議員はそれよりも悪質な事をやっているように思います。
キックバックされた金を政治資金収支報告書に記載せず裏金化して、
「修正したら済むんやろ! 修正したからええやないか」
と開き直る。
「何千万円も裏金化していて許されるのか?」
と問い詰められると、
「それは全部、秘書がやりましてん」
「わし関係おまへんねん」
と、全ての責任を秘書に擦り付けて逃げる。
言われた秘書にも当然、家族や親族がいます。
「お前の父ちゃん、とんでもない悪い奴や」
「お前の亭主、何してくれてんねん」
「こいつのせいで俺、大臣辞めなあかんかったんや」
「どないすんねん」
と、公衆の面前で罵倒されたのと同じです。
よくもそんな事をぬけぬけと言えるなと、心底呆れます。
実際、秘書がやったかどうかは分かりません。
ですが、一般的に考えて、雇われの”先生”に内緒で何百万、何千万円もの大金を秘書が隠せるとは思えません。
もし仮に本当に秘書がやったとしても、
「秘書がやった事は議員である私の責任です」
と、なぜ潔く言えないのか。
「秘書がやったんだ」
「自分は何も知らなかったんだ」
「全部秘書が悪いんだ」
「私は悪くないんだ」
こんな無責任な議員たちに国の舵取りが出来るでしょうか。
また、裏金を受け取った議員は所得として納税することになるかを問われた財務大臣が
「納税は議員個人の判断だ」
などと言ったとも取れる発言を平気で行うのが、今の自民党政権です。
発言はすぐさま本人が否定しましたが、本心見たりです。
■日本は必ず復活できる
岸田首相にしてもそうです。
あれほど安倍派の政治資金パーティーを批判しておきながら、自分も2022年だけで7回という異常な頻度で政治資金パーティーを開催し、1億3000万円を超える利益を上げていた。
そのことを国会で問われると、
「勉強会だ」
「国民の疑惑を招きかねないということには当たらない」
と強弁。
開いた口が塞がりません。
しかも、岸田首相が会長を務めていた宏池会(旧岸田派)では、日中一帯一路促進会の会長・黄実(ホアン・シー)氏など、多くの中国人や中国系の関連団体がパーティーに出席していたことが分かっています。
政治資金規正法で外国人の『政治献金』は禁止されていますが、『パーティー券の購入』に国籍は問われない。
パーティー券は議員を支援するために購入するものですから、パーティー券の購入は政治献金に等しいものです。
つまり宏池会は、中国人の支援を受けていると言っても過言ではありません。
そんな派閥に所属していた議員が、果たして日本の領土・領海を狙う中国に対し、まともに向き合えるでしょうか。
「裏金汚染」

「中国汚染」
と、今の自民党政治は完全に腐り切っています。
私は何としても岸田政権を倒さなければならないと思っていますが、残念ながら岸田政権に代わる野党がないのが実態です。
だからこそ、日本保守党を立ち上げたのです。
何としても日本を少しでも豊かに、強くしたい。
世界最高の国、日本を守りたい。
その思いだけで立ち上げた党です。
日本は30年間、サラリーマンの平均給与が上がっていません。
世界でも最も勤勉な国民の給料が上がっていない。
これは政治の責任以外の何物でもありません。
政治が変われば日本は必ず変わります。
必ず復活出来ます。
その底力が日本にはあるんです。
にもかかわらず、自民党政権はLGBT法案や異次元の移民政策、財務省主導の大増税など、日本を破壊する法案や政策ばかり推し進める。
今、行動を起こさなければ日本という国家は消滅してしまう、と心底危惧しています。
■日本保守党に救われた
私事ですが、2023年12月に腎臓癌の宣告を受け、2024年1月と2月に手術を行いました。
幸い手術は成功し、癌は完治しました。
しかし、現在68歳です。
男性の平均寿命まであと13年ですが、この先、何が起こるか分かりません。
思えば、人間ドックを受けて
「怪しい影が2つあるから精密検査を受けなさい」
「癌の恐れもあります」
と言われたのは、2019年のことでした。
それ以降、毎年(コロナの関係で受けなかった2022年を除く)と言われ続けてきたのですが、ずっとほったらかしにしていました。
「多分、癌やないやろ」
と素人判断で高を括っていたのです。
そして2023年の7月に人間ドックを受けた際、
「影が大きくなっている」
「これは早く精密検査を受けた方がいい」
と言われたのですが、ここでも5カ月間ほどほったらかしていたのです。
控えめに言ってもアホ丸出しです。
しかしこれが運命かと思うのは、2023年9月に日本保守党の立ち上げを宣言し有本さんが協力を申し出てくれて、2023年10月には河村たかし名古屋市長も加わり、本格的に始動しました。
2023年年末に
「恐らく来年(2024年)には選挙がある」
「これまで以上に忙しくなるから、今のうちに体制を整えておこう」
「そう言えば『要精密検査』と言われていたなあ」
と思い出し、精密検査を受けたのです。
その結果、腎臓癌であることが判明した。
従って、もし日本保守党を立ち上げていなかったら、私のズボラな性格から言って精密検査を受けておらず、癌も進行していた可能性が高い。
つまり、日本保守党に命を救われたと言っても過言ではありません。
もっと言えば、2023年9月に
「新党宣言」
をしても有本さんが協力を申し出てくれなかったら、恐らく頓挫していたでしょう。
その意味では、有本さんも命の恩人です。
日本に恩返しがしたいとの想いで立ち上げた日本保守党に逆に命を救われた、何やら運命的なものを感じます。
こんな事を言ったら大袈裟に聞こえるかもしれませんが、天から
「百田尚樹よ、お前はもう少し日本のために生きろ」
と言われたような気がするのです。
■残りの命を日本のために
生かして頂いたこの残りの命を日本のために使いたい。
日本のために力を尽くしたい。
ここまで育ててくれた日本国に恩返しがしたい。
改めてその想いを強くしています。
結党からまだ半年足らずですが、日本保守党は2024年3月で党員が6万人を超えました。
約半年で、こんなに多くの皆様に支持されるとは思ってもいませんでした。
大変心強く、そして身の引き締まる思いです。
愛する日本のため、私に出来る事は何でもやっていく決意です。
これからも日本保守党は、
「日本を豊かに、強く。」
を目標に奮闘努力して参ります。
皆様、どうか日本保守党に力を貸して下さい。
共に、愛する日本を守りましょう。

日本に恩返しがしたい
日本保守党事務総長 有本香
日本保守党東京15区支部長 飯山陽
Hanada2024年5月号
■記者会見の泣きポイント
★有本
2024年3月5日の記者会見で、日本保守党は2024年4月の東京15区衆院補選での公認候補予定者(支部長)を発表しました。
支部長は、イスラム思想研究者である飯山陽(あかり)さんです。
これは余程のサプライズだったようで、自民党議員からも驚きのメールが来ました。
私たちとしては初陣で、超弩級の人を立てられることを嬉しく、かつ誇らしく思います。
党員の方からは、会見を見て泣いたとの声が多数寄せられています。
★飯山
私、そんな泣くような事、言いましたか?
どこに泣きポイントがあったのかな(笑)。
★有本
やはり、
「ノルマンディー上陸作戦」
のくだり。
「第二次大戦でのノルマンディー上陸作戦のようなものだ」
「最初に上陸する部隊は大変な被害になるが、誰かが先陣を切らないと物事が始まらない」
「私は倒れたとしても日本保守党のために先陣となっていく」
ではないですか。
★飯山
私が言う前に、百田さんが会見で先にバラしてしまった(笑)。
有本さんから打診を受けた時に最初に頭に浮かんだのは
「ノルマンディー」
ではなく、実は
「もし私がイスラエル人だったら」
だったんです。
若いイスラエル人たちが今、予備役で招集されて、ハマスと戦うために前線に出ています。
そこで実際に亡くなった方もいる。
選挙に出ることは、それに比べたら大した事ではないと思ったんですよ。
負けても命を取られるわけではない、と。
★有本
その覚悟に多くの方々が感動したのではないでしょうか。
私は飯山さんの会見を全く心配してなかったのですが、会見後の初街宣はやや不安でした。
街角に立って話すのは、YouTubeで話すのとは全く違いますからね。
でも、杞憂でした。
さすが支部長です。
★飯山
大学で授業していますから、問題は特にありませんでした。
実は私、雨女なんですよね。
寒くて雨も降っていたので人が集まってくれるかどうかはやや不安でしたけど、話しているうちに多くの人が集まってくれて、本当に感謝しております。
★有本
ところで、私の名刺には肩書がありませんが、飯山さんは支部長ですから、私より断然偉い(笑)。
★飯山
でも、支部員は1人もいない?
★有本
いません(笑)。
ですが、党員は東京15区にはたくさんいますから、ご支援頂けると思います。
★飯山
私に打診をしようと言い出したのは有本さんだと聞きましたが、いつ頃、それを決めたのでしょうか。
★有本
2024年2月上旬です。
順を追って説明したいと思います。
2023年12月10日、江東区の区長選挙がありました。
百田尚樹代表、河村たかし共同代表が候補者を立てよう、早く選挙をやろうと主張しましたが、あの時は結党してまだ1カ月余り。
党組織の土台も出来ないうちから、逸って戦に出ても碌な事にはならないという固い信念のようなものが私にはありました。
事務局次長の広沢一郎さんも同じ考えでしたので、両代表の逸る気持ちを抑え、結果、見送ることにしました。
その頃、私は河村共同代表にこう伝えました。
「柿沢(未途)さんの問題(江東区長選を巡る買収疑惑)で、来年(2024年)春には東京15区は補選になると思いますよ」
「我々の理念は『政治家の家業化をやめる』ですから、2回続けて地元の現職議員の汚職事件が発覚した江東区は我々の初陣に相応しい」
「そこを目指しましょう」
それでも、河村共同代表は
「理念や大義も大事やけど、選挙はすぐやらなあかんわ、早いとこ」
とおっしゃっていました。
■「飯山さんしかいない!」
★飯山
ただのやりたがりじゃないですか(笑)。
★有本
そうなのよ、2人ともやりたがりい(笑)。
でも、私の言った通り、2024年2月1日、柿沢さんは失職し、2024年4月に補選が行われることに決まった。
さて、候補者を誰にするか。
公募でも優秀な方が手を挙げてくれました。
色々悩んでいたのですが、飯山さんがある日の雑談で
「国会議員は碌な人、いませんよね」
「私たちの方がマシじゃないかと思うぐらい」
と言ったことが脳裏にふと浮かんだのです。
『飯山さんしかいない!』
百田さんにそのことを伝えたら、
「本人に言うてみ、言うてみ」
と。
★飯山
即答は出来ませんでした。
でも、党員は6万人を超えているし、誰かが先陣を切るしかないという気持ちはありました。
党員はただの応援団ではなく、
「日本を豊かに、強く。」
という理念に共感して、お金を払って応援してくれる人たちです。
有本さんや百田さんがいくら頑張っても、その気持ちを党員がいくら支えても、誰かが選挙に出ないと、日本保守党の重点政策は一歩も前に進みません。
有本さんに
「お前が先に行け!」
と言われたら、それこそ先鋒の誉れですよ。
★有
先鋒の誉れ、なかなか出てこない言葉です。
素晴らしい。
★飯山
私、剣道をやっていたので。
★有本
そうなの?
★飯山
そうです、そうです。
でも、有本さんから打診を受けた時、最初は
「えええええっ、私ですか?」
となりましたけど。
★有本
自惚れと思われるかもしれないけど、私はこれまでの人生で、自分が
「この人」
と思って何かをお願いして、断られたことはほんどないんですよ。
で、今回も何となく
「いける」
と思っていました。
★飯山
有本さんが怖いからじゃないですか(笑)。
断ったら怒られる。
★有本
そんな事ないわよ(笑)。
初めて言いますが、
「これはいける」
と確信に変わったのは、飯山さんのご主人と話した後です。
ご主人に
「とんでもない! うちの妻に何て事言ってくれるんだ!」
と言われたら負けです。
でも、飯山さんのご主人の反応はそうではありませんでした。
★飯山
私以上に
「大丈夫なのか・・・」
と悩んではいましたけど。
★有本
初めてお話ししたんですけど、ご夫婦だから信頼があるのは当然としても、ご主人が飯山さんを非常にリスペクトしている。
★飯山
リスペクトというか、私がどういう人間かはよく知っていますよね。
私がやると言って、ダメだと言う人とはそもそも結婚はしません。
普段は散らかし放題で、私が拾って歩いていますけどね・・・。
■アラビア語対決でも何でも
★有本
大企業の取るべき戦略と、ベンチャーが取るべき戦略は全く違う。
経歴が申し分ない、ある意味、無難な候補者は他にもいましたけど、我々の初陣にはやはりインパクトが必要。
だから飯山さんだと。
★飯山
戦闘力は高いと思いますけど、インパクトがあるかどうか。
★有本
戦闘力は高いと、ご主人もそうおっしゃっていました。
★飯山
知名度も高くないですし、好感度も低いですし、無難な人の方がいいのではと思いました。
実際、
「有本さんが出たらどうですか?」
と訊きましたからね。
★有本
誰もいなければ
「わしか有本さんが立つしかない」
と百田さんも考えていたようですが、飯山さんが受けて下さって、
「ほんまか、良かったな!」
と喜んでいましたよ。
余談ですが、執行部の会議で
「補選は飯山さんでいきます」
と伝えたら、河村共同代表がですね、
「わし、彼女を知らん」
と。
そこで、広沢さんが飯山さんの写真を見せたのですが、
「美人だけど、ちょっとすました感じじゃにゃあか」
「庶民性があった方がええんだけど」
と。
そこで、百田さんが
「彼女のYouTubeを見て下さい」
「『いかりちゃんで〜す』」
と物真似して見せたものだから、河村共同代表は益々
「?」
が増幅(笑)。
ところが、家に帰って奥様に訊いたら、奥様は飯山さんの事をご存じだったようで、それで最終的に執行部一同、
「よし、最高の人が出てくれた!」
となったのです。
その後、両代表にはこう伝えました。
「飯山さんんという本物のアラビストが候補者だと分かったら、緑の方はもう立候補出来ないでしょうね」
2人とも大笑いしていましたよ。
★飯山
百田さんが会見で
「小池都知事が出て来たら、是非私は小池都知事と飯山さんのアラビア語対決をやってもらいたい」
とおっしゃっていましたけど、アラビア語対決をしても誰もジャッジできません(笑)。
でも、アラビア語対決だろうと、逆立ち対決であろうと、100メートル走であろうと、私は何でも勝負しますよ。
■日本の公教育の有難さ
★有本
会見後、
「日本保守党、衆院東京15区に擁立表明 麗澤大客員教授の飯山陽氏」
と朝日新聞(デジタル版)も大きく報じました。
朝日新聞は、我々(日本保守党)に対して意外に中立的なんですよね。
★飯山
そうなんですか?
使われた発言が
「政治の経験はないが、自分のお金のために政治をしている人よりはましなのではないか」
だったので、
「そこかい!」
と突っ込んでしまいましたけど。
でも朝日新聞さん、有難うございます!
★有本
会見で飯山さんが
「私のような普通の人間が・・・」
と何度かおっしゃっていましたが、私は隣席から
「あなたは普通じゃないですよ!」
と何度か突っ込みを入れていました。
支部長就任に当たって日本保守党の公式サイトに経歴を載せましたが、改めて見ると凄い経歴ですね、誰かさんとは大違い。
河村共同代表も、文学博士は凄いなと。
★飯山
東京大学の大学院は出ましたが、博士号を取らないと意味がないので、東京女子大や上智大学などで非常勤講師をしながら、博士論文を書き上げました。
★有本
会見でもおっしゃっていましたが、出馬の理由の1つが国費留学にあると。
★飯山
大学院時代に1年間、モロッコの大学に文部省は県留学生として留学しました。
裕福ではなかったので、国の支援がないと留学できませんでしたから、アラビア語の通訳をしたり、中東問題やイスラム教の研究者として大学で教えたり、執筆活動をしたりしてこられたのは、全て国費留学の経験があったからです。
博士号も、この経験がなければ難しかったと思います。
だから、自分の知識や経験を国ために役立てたい、若い頃の私に勉強してきなさいと言って外国に送り出してくれた、この日本という国に恩返ししたい、そういう気持ちはこれまでもありました。
義務教育、つまり国の恩恵によって一般的な常識や知識を身に付けることができた、これは何も私だけの特権ではなく、多くの国民に共通することではないでしょうか。
★有本
私は人生で1度も
「私立学校」
に行ったことがない人間です。
小学校に入る前に伊豆の片田舎に引っ越したので、小学校、中学校は村立、塾などない環境で育ちました。
高校は少し大きな街にある県立高校に行きましたけど、そこにも受験予備校などありませんでしたが、国立大学には入れた。
つまり、日本ではかつて公教育だけで育った人間、しかも女性であっても、仕事で自立できるようにはなれたんです。
日本の公教育の有難さは、身に沁みて分かっています。
これを次世代にも残していかなければならない、と強く思います。
★飯山
残していかなければならないし、自分が社会人になったら働いて税金を納めるのもそうだし、それを支える人間にならないといけない。
教育こそが、国の根幹ですから。
■今こそ政治の力が必要
★有本
国民民主党が今回、東京15区の候補者擁立で失敗しましたが、これはどの政党でも起こり得ます。
綺麗な女性候補者であれば有利、この風潮は非常に危険です。
飯山さんも綺麗ですが、私が目を付けたのはもちろん容姿ではない。
まず、高い学歴と見識、戦う勇気。
一方で主婦、母であり、国費留学を含め幾度かの外国生活を経験している。
更に、全く国情の異なる外国での子育ても経験したパワフルな女性だからです。
★飯山
「爆弾テロがあったから(子供を)迎えに来て下さい」
の世界ですから、大変でしたね。
当時のエジプトは革命期で、ピラミッドですら観光客がいなかった。
経済も治安も最悪だったので、生き残らなければいけないと強く感じましたよ。
銃で撃たれた人がそこら辺でバタバタ倒れているし。
日本に帰って来てまず思ったのが、鉄砲を持って歩いている人がいないこと。
それだけで人間の心は落ち着くんですよ。
この環境を日本人は必死で守らなければいけない。
少し油断すると、鉄砲だらけの国になる。
鉄砲だけじゃありません。
水道や電気などのインフラも、日本は安定しています。
エアコンが爆発するなんてこと、あり得ませんよね?
★有本
ない、ない(笑)。
★飯山
でも、海外ではそんな事が常に起きる。
日本のインフラがなぜ安定しているのか。
しっかり整備をしているからです。
これを怠ると、日本のインフラもあっという間に脆弱になります。
そうならないためにも、政治の力が必要なのです。
★有本
つい最近、全く覆いのない荒っぽい解体現場を見ました。
外国人の下請け業者の仕事場です。
安かろう、悪かろうの典型です。
これは日本が退化している、と感じましたね。
外国人経営者や労働者が悪いというよりも、こういう状況を作ってしまった日本の政治責任。
★飯山
合法か違法か、この二元論で片付けてはならない。
行き着く先は、日本人が日本に住んでいるのに安心して住めない、つまりは緊張を強いられる社会が待っているということです。
■「退職活動」がメインの党
★有本
2023年9月、農地取得の申請項目に
「国籍」
が追加されました。
農水省は
「(これで)より的確に実態を把握できる」
と胸を張っていますが、私からすれば何年かかったのよ、という話です。
余りにも遅過ぎる。
私は2009年から、中国資本による日本の土地買収問題を取材し、警鐘を鳴らしてきましたが、買収を食い止めるための法整備は一向に進まず、徒に時間だけが過ぎています。
この件も、ジャーナリストとして外から吠えているだけでは限界がある、と思いました。
★飯山
ジャーナリストとして、外から吠えるのは非常に重要なことです。
問題なのは、その声を拾う政治家がいないこと。
仮に聞こえていても何もしない政治家が如何に多いか。
彼らの問題意識は、NHKの報道が全てなのでは。
そこで報道されないことは、実際に問題が起こっていても軽視する傾向が強い。
★有本
やるべき法案はやらないで、やらなくてもいい法案、例えばLGBT法は強引にさっさと通す。
ならば、もっと重要な法案もさっと通してよ、と思う。
だから、国会議員を半分くらい取っ替えないと、日本はダメになりますね。
政治家の家業化もダメですが、政治を稼業と考えている人たちにも退場願いたい。
★飯山
世襲は利権ですし、普通の人は意欲があってもなかなか当選できない。
世襲の人は出世も早いですし、この点は断トツにおかしい。
★有本
飯山さんは政治家になりたかったわけではない。
育ててくれた日本のために、とにかくやるしかないと腹を括ってくれました。
うちの党略を抜きにしても、1国民として感謝しかありません。
★飯山
やらなければならない事もたくさんありましたし、やりたい事もたくさんありました。
百田さんは代表になって、35年以上続けてきた
「探偵!ナイトスクープ」
の構成作家を引退。
私も支部長になるに当たって大学、連載全て辞めました(花田編集長「うちは続けて下さい」)。
★有本
本当に申し訳ない。
大学側は続けてほしいと言われたようですが、当面、授業はできませんからね。
日本保守党は
「就職活動」
ではなく、
「退職活動」
がメインの党です。
★飯山
大切に育ててきた娘が成人して社会に出る時、日本はもう全く希望のない国になってしまっているかもしれない。
あるいは、もう日本でなくなっているかもしれない。
多くの収入を失いましたが、
「日本を豊かに、強く。」
する政治を実現させるためには、誰かが先陣を切って戦わなければなりません。
■勝てば大きな一歩になる
★有本
与党だけではなく野党も自分の生活が第1で、国民の生活や日本の安全、未来のことなど全く考えていません。
情報発信がこれだけ容易な世の中なのに、個々の政治家の国家観や使命感が全く見えてこない。
★飯山
多様性だとか、共生社会だとか、女性が輝く社会だとか、抽象的過ぎて何をやりたいのか全く見えないですよね。
あるのはキャッチフレーズだけ。
赤ベンツに乗って歌舞伎町のラブホテルに行くのが政治家の仕事じゃないでしょ。
★有本
公職に就くということの意味が分かっていない。
★飯山
百歩譲って、赤ベンツでラブホに行ってもいいですよ。
でも、政治家として彼女が何をしたいのか、何をやったのか、誰も知らないというのが問題です。
★有本
自民党から飯山さんが出馬すれば”厚待遇”だったと思いますが、我々にはお金がありません。
百田さんも私も、もちろん無給です。
選挙事務所もレトロというか、シャビーになるでしょうから・・・。
エアコンが爆発するかもしれない(笑)。
★飯山
他人事で聞いていましたが、私が選挙で拠点とする場所ですよね(笑)。
でもまあ、我々にはお金はありませんし、そこから勝負するしかないですよ。
政治にはお金がかかると言われますが、我々がここで勝つことができれば、大きな一歩になると思いますよ。

「エッフェル騒動」自民党女性議員「赤ベンツホテル不倫」の決定的証拠写真 歌舞伎町から国会へ直行
https://news.goo.ne.jp/article/dailyshincho/politics/dailyshincho-1095663.html

日本に”あかり”を 祖国を落ちぶれ国家にしてなるものか
日本が破壊されるのを黙って見ていていいのか?
政界という大海原へいざ出航ー”いかり”を上げよ!
WiLL2024年5月号 日本保守党東京15区支部長 飯山あかり
■日本が壊されていく
『WiLL』読者の皆さん、こんにちは。
「いかりちゃん」
改め、日本保守党の東京15区支部長に就任した
「飯山あかり」
と申します。
私はこの度、日本保守党の初陣となる東京15区の衆院補欠選挙(2024年4月16日告示、2024年4月28日投開票)に立候補する予定です。
2024年3月5日、日本保守党は都内で記者会見を開きました。
日本保守党は前々から、東京15区の衆院補選に候補者を立てると予告していた。
出馬予定者の”お披露目”会見ということもあり、会場には報道陣が集結。
ユーチューブのライブ配信も大勢の方に視聴して頂きました。
百田尚樹さんと有本香さんが挨拶した後、青いスーツに身を包んだ私が登場。
アラビア語の通訳として記者会見に臨んだことはありますが、自分が主役の会見は初めてです。
つい最近まで、まさか自分が国政選挙に出馬するとは夢にも思いませんでした。
しかし、立ち上がらざるを得ない理由があった。
日本が音を立てて崩壊しつつあるからです。
2023年6月にはLGBT理解増進法という”天下の悪法”が成立。
トイレや浴場などの女性専用スペースが侵され、女性の安全が危機に晒されています。
百田さんが日本保守党を立ち上げたのも、LGBT法がきっかけでした。
埼玉県川口市ではクルド人の犯罪者が半ば野放し状態となっています。
2024年1月、クルド人男性が日本人の女子中学生に性的暴行を働きました。
犯人は難民認定申請者で、仮放免中だと判明している。
川口市の地域住民は日々、クルド人に怯える生活を強いられています。
日本には国会議員が700人以上いるのに、誰1人として、この問題に正面から取り組もうとしません。
それどころか彼ら・彼女ら(日本の国会議員)は日本人の不安を無視し、外国人に寄り添う政策を次々と打ち出している。
LGBT法とクルド人問題は、いずれも日本人の多数派の人権が蔑ろにされているという点において共通しています。
岸田政権になってから、このような事例が頻発している。
最たるものが増税です。
税金の支払いが増えて喜ぶのは財務官僚だけ。
大多数の一般国民は幸せになりません。
■貧しく弱いニッポン
日本保守党は
「日本を豊かに、強く」
というスローガンを掲げています。
裏を返せば、日本は
「貧しく、弱く」
なっているのが現状です。
ほとんどの日本国民が実感していることではないでしょうか。
必死に働いても給料はなかなか増えない。
にもかかわらず、税金と社会保険料は年を追う毎に上がり続けています。
頑張って昇給したのに、なぜか手取りは減っている。
会社勤めの方にとっては”あるある”ですね。
物価高も生活を苦しめている。
スーパーで買い物をしていると、食料品の価格に、つい溜息が漏れます。
電気代やガソリン代の高騰も生活を直撃。
日々の生活をやりくりするのに手一杯で、将来の事など考える余裕もありません。
貧しさは少子化をもたらします。
経済的な理由で結婚を控える若者が増えている。
たとえ結婚しても、学費や家賃が高いから子供を産むのを躊躇ってしまう。
こんな状況が続いているからこそ、少子化が進み、人口は減少の一途を辿っているのです。
労働力の減少は国力低下に直結する。
その解決策として、政府が提示するのは減税でも財政出動でもなさそうです。
労働力不足を外国人労働者で補うというのが今の政府の決定事項です。
岸田政権は
「移民政策は採らない」
と言いながら、実際には移民政策を推進しています。
2050年には日本の人口の1割が外国人が占めるようになると推定されています。
私はもっと早く、その時期がやって来ると考えています。
行政も教育も、多言語対応してこれを歓迎しよう、というのが岸田政権の
「大方針」
です。
こうして知らぬ間に日本の
「外国化」
が進んでいく。
私には13歳の娘がいます。
夫の転勤などの事情で8年間、外国で子育てをしてきました。
海外生活の方が長い娘は、自分が日本人であることを誇りに思っています。
しかし、彼女が成人して社会に出る時、日本は最早希望を持てない国になっているかもしれない。
日本が壊されていくのを黙って見ているわけにはいかない。
危機感に突き動かされ、私は立候補の覚悟を固めました。
もう後には引けません。
■日本への”恩返し”
皆さんはどんな時に”日本という国家”の存在を意識するでしょうか。
日本が如何に安全で平和な国であるか、日本人であることが如何に恵まれているか。
海外に旅行や留学したことのある人は知っているはずです。
しかし、国家はもっと身近な所で私たちの生活を支えてくれています。
犯罪に巻き込まれたら警察が助けてくれる。
火事になったら消防車が、病気で倒れたら救急車が来てくれる。
これは決して当たり前ではありません。
最近だと2024年元日、能登半島で地震が起こりました。
災害という”危機”に直面した時、国家の本質が露わとなり、国民は自らが国家の一員であることを意識します。
国民を守れるのは国家しかない。
”守る”の定義は多岐に渡りますが、医療や福祉を提供したり、教育やインフラを整備したり・・・。
その中に災害対応も含まれます。
地震が起きても、国家がなければ誰も助けてくれません。
救助や支援がないのは当然ですが、どこで何人が死亡したのかすら把握できない。
国家イコール悪と決め付け、国境がない世界を理想とする人たちがいます。
国家なる巨悪と対峙する”弱者は正義”という考えも、その延長線上にある。
でも、それは机上の空論に過ぎない。
”国境なき世界”あるいは”世界政府”が実現しても、平和は訪れません。
むしろ、ディストピア(反理想郷・暗黒世界)が待っている。
イスラエルはなぜ戦っているか。
ユダヤ人は長きに渡り、自分たちの国家を持てなかった。
不幸と苦しみの歴史を知っているからこそ、イスラエルという国家を守るために血を流しています。
国家に属している。
それ自体が僥倖(思いがけない幸い、偶然に得る幸運)なのです。
私は家事と子育てをしながら仕事を続けてきました。
アラビア語の通訳をしたり、中東問題やイスラム教の研究者として大学で教えたり、執筆活動をしたり・・・。
それもこれも、大学院時代に国費留学させてもらった経験があるからです。
留学時代がなければ、今の自分はありません。
日本は若い私を海外に送り出してくれた。
私に勉強をさせてくれた日本という国、そして日本国民に恩返しをしなければならないー。
そんな気持ちで今まで仕事をしてきました。
国政選挙への立候補も私なりに考えた”御奉公”のつもりです。
■政治は”カネが全て”なのか
日本保守党の重点政策に”政治家の家業化を阻止する”というものがあります。
私はこれまで、世襲議員の何が問題なのか真剣に考えたことはなかった。
しかし、そこに日本が
「貧しく、弱く」
なっている大きな原因があることに気付きました。
政治資金の不記載問題、いわゆる”裏金事件”を通じて、国会議員が”特権階級”であることが白日の下に晒されました。
一般国民なら脱税として罰せられる行為が、政治家には許されてきたのです。
国民のために政治をするより、パーティー券を買ってくれる企業やお金持ちのために政治をした方が儲かる。
これでは日本が貧しく、弱くなるのは当然。
得をするのは政治家とそのお仲間だけです。
日本は民主主義を採用しているので、選挙で議員が選ばれます。
政治家の下に生まれたからといって、議員の地位をそのまま相続するわけではない。
しかし、地盤・看板・カバンは引き継がれる。
世襲が圧倒的有利であることを疑う余地はありません。
政治家の子供は親が築いた”政治ビジネス”の仕組みも継承します。
彼らは誰のための政治をするか。
献金してくれたり、パーティー券を買ってくれたりする人達です。
彼らは金銭的支援の見返りとして、政治家から便宜を図ってもらうことができる。
カネを持っている人間が政治家に接近し、政治に影響を与える。
政治家になればカネ儲けができる。
こういう
「金権政治」
が今の日本政治の実態です。
■「諦め」は最大の敵
政治家にとって最大の仕事は、国民の命を守ることです。
ところが、外交や安全保障に無関心な国会議員は驚くほど多い。
この状況もカネで説明がつきます。
日本のタンカーがイランに攻撃されようが、日本の商船がフーシ派に拿捕されようが、日本の拠出金がテロリストに流れていようが、そんな事はお構いなし。
なぜなら、遠い中東の問題に取り組んだところで、1円にもならないからです。
政治家の外交・安全保障に対する無関心・問題意識の欠如が官僚の怠慢を招いています。
世界情勢が目まぐるしく変化しているにもかかわらず、外務省は前例を踏襲するだけ。
政治家が外交の指針を示さな以上、官僚も動きようがありません。
”カネが全て”の政治を放置していたら、いずれ日本は滅びます。
カネがない一般庶民は本来、選挙での投票によって自分たちの意思を政治に伝えなければならない。
ところが、投票したい候補がいない、誰に投票しても政治は変わらないという諦めがある。
投票率が下がれば、組織票を抱える政治家が益々有利になります。
岸田政権の支持率は低迷を続け、世論調査では軒並み20%を割っている。
自民党の支持率も25%前後に落ち込んでいます。
しかし、それでも自民党は危機感を抱いていない。
なぜなら、投票率が低いからです。
有権者の半分しか投票に行かなければ、自民党は25%の支持でも過半数の票を取ることができる。
諦める気持ちは痛いほどよく分かりますが、諦めたらそこで試合終了。
ツケを払わされるのは一般国民なのです。
■小池知事とアラビア語対決?
冒頭の”出馬会見”に戻ります。
会見を終えた私が向かったのは江東区。
初めてメガホンを手に街宣なるものを体験しましたが、雨にもかかわらず、大勢の方が集まって下さった。
「頑張って!」
と応援の声を掛けて下さったり、握手して下さったり・・・。
感謝しかありません。
私はその日から毎日のように、江東区内の駅前や商店街、スーパーの前などで辻立ちを続けています。
「飯山あかりって誰?」
という住民がまだまだ圧倒的に多いのが現状です。
日本保守党が掲げる”豊かで強い日本”というビジョンを1人でも多くの方に知って頂くため、地道に活動して参ります。
公選法違反事件で起訴され、自民党を離党した柿沢未途氏の辞職に伴う東京15区補選。
現段階では日本保守党以外に、維新の会、参政党、共産党が候補者擁立を表明している。
自民党・公明党は様子見といったところでしょうか。
最大のポイントは小池百合子都知事がどう動くか。
カイロ大学を卒業したとされる小池氏は”中東通”だそうです。
小池さん、私と是非”アラビア語”で討論してみませんか?
いつでも受けて立ちます!

最後の御奉公を日本保守党に 老志願兵、馳せ参ず
日本保守党特別顧問 梅原克彦
Hanada2024年5月号
■5年余りの台湾暮らし
「もしもLGBT法案が可決成立したら、ワシ、新党作ったるデ!!」
百田尚樹さんが悲壮感を漂わせながら宣言しました。
2023年6月10日のことです。
私は思わず、
「えーッ百田さん、ホンマでっか!」
とパソコンの前で叫んでしまいました。
しかし、百田さんの表情は真剣そのものです。
「LGBT法」
という、日本の社会を根底から崩しかねない
「天下の悪法」
の成立に心底怒っている様子が伝わってきました。
もちろん私自身も、百田さんと全く同じく激しい憤りを覚えていました。
「一体、あなた方日本の政治家は何を考えているのか!(何も考えていないのか!)」
当時、私は百田さんとご面識は得ていませんでしたが、元々私は作家百田尚樹の大ファン。
不朽のベストセラー『永遠の0(ゼロ)』『海賊とよばれた男』はもちろんのこと、日本人への警世の書『カエルの楽園』や近年の力作『日本国紀』などの作品にも深い感銘を受けていました。
実は、私は2023年11月までの5年余り、台湾で暮らしていました。
かつて、故中嶋領雄国際教養大学初代学長と共に、故李登輝元台湾総統の日本訪問のアテンドなどを通じて、李登輝総統の薫陶(くんとう:徳の力で人を感化し、教育すること)受けたことや、仙台市長在任中に台南市との
「交流促進協定」
を締結したことなどがきっかけとなり、台南市のある私立大学で教鞭を執る機会を得ました。
2年ほど前(2022年)からは、首都台北に拠点を移し、民間シンクタンク
「日米台関係研究所」(理事長、渡辺利夫拓殖大学総長)

「現地駐在員」
として、日本、米国、台湾の安全保障分野の有識者、即ち台湾側・米側の各シンクタンク関係者をはじめ、日本(陸海空自衛隊OB)、国防総省OB、台湾国軍OBの方々との連絡調整などの任に当たっていました。
台湾有事を想定した各種のシミュレーションやセミナーなどを、日米台間のトライアングルで実施するための準備作業に没頭していたのです。
残念なことに、過去50年に渡り日本と正式な外交関係のない台湾との間では、本来、政府間で堂々と行われるべき安全保障・防衛分野における連携協力が遅々として進んでいないのが実情です。
言うまでもなくその原因は、日本政府側の消極的な対応によるものです。
そして敢えて申し上げるならば、台湾の蔡英文政権の幹部や「知日派」の有力者の人々の間では、ここ数年来、日本側の対応について非常に大きな
「フラストレーション」
が溜まっているのです。
台湾の人たちは日本人に優しいので、こういった
「本音」
の部分は、私たち日本人は気が付きません。
本誌の読者の皆様であれば、日本政府の対応が何故そのようなお粗末な状態になっているかは容易に想像できるかと思います。
まさに、日本保守党が2023年10月に発表した
「重点政策項目」

「安全保障」
の中で
「J日本版『台湾関係法』制定」
と明確に謳っている所の所以です。
■「微力ながらお手伝いを」
さて、百田尚樹さんが
「新党設立」
を宣言したのも束の間、今度はジャーナリストとして八面六臂の活躍をしている有本香女史が
「百田新党」
に参画するとの報が飛び込んできました。
『日本国紀』でコンビを組んだお2人が、今度は一緒に新しい政党を作るというのです。
早速、有本さんにメールを送りました。
というのも、確か15年ほど前のことですが、私は有本さんから取材を受けたことがあったのです。
それは、私が郷里仙台市の市長に就任して間もない2006年当時、中国浙江省のある投資ファンドが、仙台市太白(たいはく)区長町(ながまち)の旧国鉄の貨物ヤードの再開発プロジェクトの区域の広大な土地の一部を購入し、
「空中中華街」
なる、まるで
「竜宮城」
のようなビルを建設するというトンデモないプロジェクトが進行していました。
何と、仙台市が既に
「ゴーサイン」
を出してしまっていたのです。
それを新たに市長に就任した私が、すったもんだの末に
「撤退」
に追いやった顛末についての取材でした。
取材内容は、有本さんの著書『中国の「日本買収」計画』に盛り込まれています。
私は有本さんに伝えました。
「自分は今、台湾に居るので、『百田新党』創設に直接参加出来ないけれども、政策とか公約作りなど微力ながらお手伝いをさせて下さい」
すぐに有本さんから返信が来ました。
「今度梅原さんが日本にお帰りになった時に是非御相談しましょう」
ということになりました。
そうこうするうちに、2023年秋口には
「日本保守党」
の党名発表、Xのフォロワー登録数の驚異的な増加、党員登録の開始など、次々と物事が進み始めました。
そして迎えた2023年10月17日も
「日本保守党結党の集い」
と結党記者会見。
百田尚樹代表、有本香事務総長と共に、何と地域政党「減税日本」代表である河村たかし名古屋市長が
「共同代表」
として日本保守党に参加するとのサプライズがありました。
河村市長は2012年、(中国共産党が言うところの)いわゆる「南京大虐殺」はなかった、と発言したことで、中国はもちろん日本のメディア、左翼文化人、政治家などから猛烈にバッシングを浴びせられながらも、一切、謝罪や撤回をしなかったという筋金入りの信念の持ち主です。
百戦錬磨の老練な政治家でもあります。
名古屋市民から圧倒的な支持と人気を集めているのは周知の通りです。
実は数週間前のことですが、私は河村市長にお供して、東京都内のある商店街を
「ミニ練り歩き」
をしました。
だみ声の名古屋弁で、それぞれのお店や道行く人々に語り掛ける人懐っこい河村さんのナマの姿に接して、東京都民の皆さんも、たちまち河村さんの魅力に惹き付けられていました。
傍で見ていた私は、まさに
「庶民派政治家」
の神髄に接した思いです。
■「日本に帰ろう」
話を2023年の秋口に戻すと、たまたま短期間の日本出張で一時帰国した私は、旧知の小坂英二荒川区議会議員と連絡を取りました。
小坂さんは、知る人ぞ知る筋金入りの
「保守派地方議員」
です。
日本の地方議員として、いの一番に日本保守党への参加を表明し、早速、秋葉原駅前や新橋駅前での街頭宣伝活動の舞台裏を仕切っています。
小坂さんの地元、荒川区内の寿司屋さんで久ぶりに盃を交わしながら、日本国家や日本の地域社会の様々な深刻な危機について夜遅くまで語り合いました。
私が日本保守党の政策作りに参画したいことを伝えると、彼も賛成してくれました。
他方、百田さんと有本さんが平日の朝、毎日YouTube配信している
「ニュースあさ8時!」
を観ていると、故安倍晋三総理のブレーンも務めた天才肌の学者高橋洋一教授や、旧知の島田洋一福井県立大学名誉教授(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会<救う会全国協議会>副会長)らも日本保守党に積極的に賛同し、それぞれの立場で協力することを表明しています。
両教授の相変わらず理路整然とした
「毒説」
に相槌を打ちながら、私はふと考えました。
「いよいよ『台湾有事』が迫ってきた」
「仮に、ロシアによるウクライナ侵略によロシアが何らかの成果を得た場合、東アジア地域の次の『戦場』はいよいよ台湾、既に『超限戦』は始まっている」
「まさに故安倍晋三総理が喝破した如く『台湾有事は日本有事』、しかし安倍晋三亡き後の自民党政権、日本の政治全体が惨憺たる状況だ」
「ここは、台湾での活動に区切りを付け、日本に帰ろう、そして日本保守党の活動に直接参加しよう」
そのような結論に至るのに、時間はかかりませんでした。
言葉を換えれば、何の事はない、私がかつて仙台市長在任中に何とか撤退に追い込んだ
「中華街プロジェクト」
のような問題への対応にしろ、現下の差し迫った問題である
「台湾有事」
に関する支出の見直しの問題にせよ、今まで自分が取り組んで来たテーマの多くが、日本保守党の理念や政策とはほぼ軌を一にしていることを確認したということでもあります。
結局、2023年10月に日米台安全保障協力関連の業務が一区切りついたところで、若干の残務処理をして台湾から撤収、日本に本帰国することになった次第です。
状況はかなり違いますが、今からちょうど80年前、帝国海軍松山基地の343航空隊(新鋭戦闘機紫電改を擁する本土防衛のための精鋭部隊)の新規編成のために南方から呼び戻された歴戦の生き残りの搭乗員といったところでしょうか。
やや自画自賛が過ぎるかもしれません。
それでも、私自身の心境を率直に語るならば、紫電改の熟練乗員には及ばないものの祖国のために最後の御奉公をせんとする
「老志願兵」
といったところです。
■見事なチームワーク
2024年の年が明けて百田代表の2度に渡る入院、手術という思わぬハプニングもありましたが、有本事務総長や広沢一郎事務局次長(減税日本副代表)らの超人的な頑張りによって、少しずつ党運営の体制が整ってきました。
2024年2月からは、私自身も日本保守党事務局の一員として戦列に加わりました。
目下、私は有本事務総長、広沢次長ら減税日本の面々や党員ボランティアの運転スタッフ、そして新たに戦列に加わった飯山あかり日本保守党東京15区支部長と共に、毎日の
「辻立ち」
などの街頭宣伝活動に参加しています。
週末は大阪から百田代表が、名古屋からは公務の合間を縫って河村共同代表が上京し、街頭宣伝を行っています。
自分たちで言うのも口幅ったいのですが、
「日本を豊かに、日本を強く」
の合言葉の下、有本事務総長の指揮下、見事なチームワークを発揮しています。
有本さんは、まさに
「日本版『鉄の女』」
といった趣です。
■強い危機感を共有
日本保守党の街頭宣伝車「ブルーサンダー号」の愛称は、有本事務総長が名付け親です。
百田さんがブルーサンダー号に同乗した時は、車内はいつも笑い声に溢れています。
時折、街宣車のスピーカーから
「百田劇場」
が流れ始めます。
有本さんが必死に
「ブレーキ」
をかけますが、百田劇場は急には止まりません。
運転スタッフの方も吹き出しています。
有本さんが慌てて車外スピーカーのスイッチを切ることもあります。
でも、百田代表以下、皆
「悲壮感」
を決して表に出さないだけで、全員が真剣そのものです。
日本の政治がこんな状況では、私たちの子供や孫の世代を待つまでもなく、日本の国家や社会が崩壊してしまう。
このままでは、ヨーロッパの多くの国が
「移民政策」
の失敗によって苦しんでいるのと同じような状況が日本社会に出現するという強い危機感です。
毎日の街頭宣伝活動に参加していると、市井の人々の多くが、同じような強い危機感を感じていることが手に取るように分かります。
それは、性別、世代の如何にかかわらずということなのでしょうが、やはりLGBT理解増進法という
「天下の悪法」
の制定という背景もあり、女性により強く表れているように感じます。
あくまで私の主観によるものですが。
逆に、時々ではありますが、自転車で傍を通り抜けながら、私たちに
「悪罵」
を浴びせる人もいます。
ほぼ例外なく中高年の男性です。
「日本保守党」

「保守」
という文字を見ただけで、アレルギー反応を示すのでしょうか。
言っちゃあ悪いが、一生涯
「洗脳が解けることのない」
人たちなのでしょう。
■飯山あかりと「保守」の本質
また、中東問題やイスラム思想の研究者としても名高い飯山あかり支部長が街頭宣伝でよくお話しする事ですが、既にヨーロッパの多くの国では、移民政策の大失敗によってもたらされてきた、ヨーロッパ社会全体が崩壊に向かってまっしぐらという状況の中で、それぞれの国の保守勢力が台頭しています。
当然の事だと思います。
最早、マスコミや左派勢力による
「極右政党」
というステレオタイプのレッテル貼りが通用しなくなる日が近付いているようにも思われます。
その点、日本は明らかにトラック2〜3周分遅れています。
2023年の日本保守党結党に際しての記者会見の場で、ある外国人記者が、そのような
「極右」
というレッテル貼りを前提とした質問をしていました。
逆に、有本事務総長からやんわりと(しかし毅然として)理路整然と反論された場面がありましたが、まさにそれを象徴する光景でした。
今後、日本保守党が国内的に実力を付けて来たら、欧米諸国をはじめとする世界各国の保守政党、保守勢力とも国際的な連携をしていきたいと思います。
少し大袈裟かもしれませんが、今回の日本保守党の結党は、安倍晋三政権の意義と同様、後々
「世界史的な流れ」
の中での意義について、人々が語る日が来るかもしれません。
もちろん、その時、私自身は世を去っていますが。
これも飯山あかり支部長が毎朝の
「辻立ち」
で述べている事ですが、
「保守」
の定義とはそんなに難しい話ではない。
自分の家族や友達のような大切な存在を守る、自分たちの地域社会や国の安全を守る、自分の国の歴史や文化を大切にする、そういったごく普通の常識的な感覚、それが
「保守」
というものの本質だと思います。
■安倍総理に報告
去る2024年1月下旬、私は家族と共に、奈良市の近鉄大和西大寺駅前の安倍晋三元総理が暗殺された現場を初めて訪れました。
「その地点」
は小さな花壇となっていて、そこが
「現場」
であることを示すものは何もありません。
そのような決定をした人々に対する静かな怒りが湧いてきたものの、私たちは小さな花束を置き、暫し合掌しました。
その後、同じく奈良市内の三笠霊園内の慰霊碑
「留霊碑」
に赴き、故安倍総理に、私も日本保守党に参加することを報告しました。
「あれ、梅原さんも百田さん、有本さんの日本保守党に行くの?」
「まあ仕方がないかなあ」
「ひとつ頑張ってね!」
安倍総理が、あのいつもの調子で、苦笑交じりに語り掛けてくれたような気がしました。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/730.html#c34

[政治・選挙・NHK293] どんどん狂う岸田首相の「裏金処分」幕引きシナリオ…政倫審でのウソ発覚、森元首相「関与」証言も(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
36. 秘密のアッコちゃん[221] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月29日 14:30:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[334]
<■194行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
裏金!? 岸田首相の宏池会 中国人パーティ券は”無罪”なのか チャイナマネー汚染によって腐っていく政権の実態を暴く
WiLL2024年5月号 ジャーナリスト 佐々木類
■中国に乗っ取られた岸田派
手元に東亜信息網(ドンヤーシンシーワン:東アジア情報ネットワーク)という電子版(2023年5月18日付)の記事と動画がある。
動画の画面左上には
「香港日報」、
右下には
「東亜信息網」
という文字と共に、日中両国の国旗が見える。
約7分間の動画は2023年5月17日夜、港区にあるホテルで開催された
「宏池会と語る会」
の受付の様子から終了まで、在日中国人らが大勢出席している様子を鮮明に映し出している。
パーティー開始前、入口付近にある金屏風の前に立ち参加者を出迎えた自民党の林芳正外相(当時)が、在日中国人の1人1人と親し気に挨拶を交わし、名刺交換をしている姿が映っている。
パーティーに出席した在日中国人らが仲間内で記念撮影したシーンも流され、美女らと共に呉江浩(ごこうこう)・駐日中国大使が笑顔で映っていたのはご愛敬だ。
その前年(2022年)5月19日付同電子版にも、
「宏池会と語る会」
の現場レポートが載っている。
注目したいのは、以下のくだりだ。

<岸田首相の就任後、初めて開催されたパーティー会場はほぼ満席で、例年より明らかに多くの在日中国人が集まり、初めてパーティーに参加したグループも見られた>
<中でも、名古屋市在住の中国人グループがわざわざ会場に来てとても美しい光景となった>
<名古屋在住グループの主催者の女性は、
「今年(2022年)は中日国交正常化50周年であるからパーティーに参加することで、【中国を宣伝したいという希望】を示すものであり、日中関係はより良い方向に発展している>
*【】は筆者注
<中には在日中国人なら誰でも知っている中国人も来ており、豪華絢爛な顔ぶれとなった>
<壇上で挨拶した林外相も気勢を上げ、岸田首相にはっぱをかけていた>
<今年(2022年)の宏池会のパーティーが例年と違うのは、なぜか学校教育推進コーナーがあって、中国人関係者が登壇した点だ>
<参加者の誰かが
「宏池会のスポンサーに違いない」
と冗談を飛ばしていたが、取材したら本当の話だった>
<首相や重要閣僚が集まるパーティーである>
<相当高額のパーティー券(パー券)を購入したに違いない>

次いで、2019年5月16日付電子版の東亜信息網の記事だ。
見出しは、
<2万円出して宏池会のパーティーに参加すれば、何を見ることができるのか>。
2019年5月15日夜、東亜信息網の記者が
「宏池会と語る会」
に出席した模様を写真と動画付きで報じている。
記事の内容は次の通りだ。
少々長いが引用する。

<パーティー券は1枚2万円かかる>
<記者のパー券は日本の企業経営者から贈られた>
<島国にある自民党の宏池会のパーティーでは、中国人にとって想像もつかないような事が普通に行われていた>
<パーティーは有料で、中国人団体も喜んでパーティーに参加していた>
<なぜこの時期に宏池会がパーティーを開いたのか>
<今春(2019年春)から統一地方選挙が本格化してこの日パーティーが開かれた頃には選挙が最高潮に達し、各派閥が自分の派閥候補を全力で応援しているのだ>
<記者が出席した宏池会は、1957年に池田勇人首相によって設立され、
「軽武装と経済重視」
路線を掲げ、自らを保守の主流とみなしている>
<元々は、吉田(茂)派と呼ばれ、池田元首相、前尾繁三郎衆院議長、大平正芳元首相、鈴木善幸元首相らが会長を歴任した>
<1991年(*年号編集部編成)に宮澤喜一氏が総裁に選出された後、名称を宮沢派に変え、日本の歴史の中で長期に渡って政権を握り、重要な地位を占めて来た>
<派閥のメンバーは何人も首相を務めたが、1998年と2000年(*年号編集部編成)の大きな分裂で勢力が急落した>
<2017年、宏池会が創立60周年を迎え、岸田外相を安倍首相のライバルとして会長に据えた・・・>
<記者は多くの中国人を発見したが、日本の過去と現在の政治家に会うために2万円を使うのはかなり高額だ>
<ただ、地位がどれほど高くても、低くても、経歴や職業を尋ねられることはないし、提出する書類も必要ない>
<【セキュリティー・チェックもないから、】その気になって2万円さえ出せば、誰だって宏池会のパーティーに参加できるのだ>
(*【】は筆者注)

■岸田派の逃げ切りを許すな
政界と大手メディアは示し合わせたように、中国に乗っ取られたかのような派閥パーティーの実態を見て見ぬ振りをし、連日、
「裏金、裏金」
の大合唱だ。
それも問題だが、中国人によるパー券購入の方がもっと問題だろうに・・・。
派閥の政治資金パーティー収入の不記載(裏金)事件で、自民党は党規約などの改正案を整えた。
政治団体の会計責任者が政治資金規正法違反で逮捕もしくは起訴されれば、議員本人に対して最も重い場合で離党勧告を行える内容を盛り込んだものだ。
不記載となった金は裏金と化し、場合によっては、所得税法違反の疑いすら生じているのだから、議員本人の責任を問うのは当然である。
だが、如何にもお手盛りの甘い決定と言わざるを得ない。
議員の進退は選挙民の負託を受けた議員本人が決めることではあるが、
「離党勧告」
などと甘っちょろいことを言っていないで、
「辞職勧告」
にすべきであろう。
それ以上に問題なのは、岸田政権の中枢を蝕み、真っ先に除去しなければならない深刻な問題が置き去りにされたままであることだ。
何回でも言おう。
中国人らによるパー券購入問題である。
彼ら個人や団体が、中国共産党の意を汲んだ対日工作の実働部隊として、政権与党の自民党が中国に有利な政治決定をするよう、政治的な意図を持って購入しているのは明らかである。
岸田首相が、彼らが
「金は出すけど、口は出さない」
という奇特な集団だと思っていたとしたら、余りに能天気だ。
習近平政権は、友好の仮面を被りながらも本音では、日本を華夷(かい)秩序(中華思想に基づく世界観を現実に投影しようとする国際秩序)に取り込むべく、日本の政財界中枢だけでなく、地方自治体への浸透を目論んでいる。
戦前、八路軍(日中戦争時に華北で活動していた中国共産党軍の通称)を率いた毛沢東以来、プロパガンダに長けた中国共産党である。
政治的な狙いがあると見るのが当然だ。
もっとも、パーティー収入の不記載と違って、外国人によるパー券購入は政治資金規正法違反ではない。
ならば、直ちに違法とするべく、国会の責任で政治資金規正法を改正すべきである。
現行の政治資金規正法では、パー券の購入は20万円以下であれば購入者を明らかにする必要がない。
匿名での購入が罷り通っているのである。
これが外国勢力による資金提供の温床になっているのだ。
■腐り始めた政権中枢
企業・団体による【献金】は【政党】に対して【だけ】認められている。
だが、【パー券の購入】であれば、【政党以外の政治団体】からも可能である。
国の補助金を受けた法人や赤字法人、外国人・外国法人の寄付は禁じられているにもかかわらず、パー券購入には何の制約もなく抜け穴になっているのである。
こうした事実を国民の多くは知らないでいる。
知らなければ問題意識を持ちようがなく、政治に対する批判の目を向けることもない。
悪しき慣行が罷り通る所以である。
それが政治家個人の政治活動に対する責任に帰するものであるならまだしも、政治の中枢、言うなれば、国の舵取りを担う政権の屋台骨に影響が及ぶものである。
宏池会のパーティーは、日本の政権中枢が根っこから腐り始めていることを如実に示しているのである。
東京地検特捜部の捜査も掛け声倒れに終わった。
大野泰正参院議員と安倍派・二会派の会計責任者らを東京地裁に在宅起訴し、谷川弥一衆院議員と岸田派の元会計責任者、二会派の二階俊博元幹事長の秘書らを東京簡裁に略式起訴して捜査の幕を引いてしまった。
1992年の
「金丸事件」
でも似たような光景を思い出す。
政治資金規正法違反の罪に問われた金丸信元自民党副総裁の略式起訴に怒った国民感情に焦った特捜部は、脱税の事実を突き止めてようやくの思いで金丸逮捕にこぎ着けた。
その頃と違って捜査能力が落ちたのか。
強制捜査に乗り出したところまでは良かったが、大山鳴動して鼠一匹(前触れの騒ぎばかり大きく、実際の結果は極めて小さい事の例え)。
安倍派潰しだなんだと言われっ放しの状況に悔しさを感じないのか。
日本は法治国家だから犯罪事実がなければ特捜部も動きようがないのだろう。
だが、捜査を継続すべきなのは、【政治資金規正法違反】などという生温い違法行為ではなく、【脱税という所得税法違反】である。
これは国会と二人三脚の仕事であるのだが、ゆくゆくは法改正して外国人によるパー券購入を禁止し、違反した議員を摘発していかねばならない。
岸田文雄首相も自ら政治倫理審査会に出席して
「事足れり」
で済ませるのなら無責任の極みだ。
法改正を主導すべきである。
2024年2月29日の衆院政倫審で、質問に立った立憲民主党の野田佳彦元首相が指摘したのは、もっともだ。
野田氏は、
「刑事事件にもならない、責任も問われない、説明責任も果たさない、税金も払わない、処分もない」
「何もないんだったら、また同じ事が起こりますよ」
「そろそろ党として、総裁としてのリーダーシップを奮って、処分を考えるべき時期だ」
と岸田首相の政治姿勢を問うた。
岸田首相が、
「法律上の責任以外にも、政治家としての説明責任、そして政治責任、道義的責任もあると思っています」
と述べたものの、党総裁としての指導力を発揮する決意は感じられなかった。
話が拡散するから、野田氏も敢えて問わなかったのか。
それとも、違法ではないから問題ではないと考えていたのか。
いずれにせよ、外国人によるパー券購入問題には触れなかった。
政治資金収支報告書は、要旨を公表して3年を経過すれば削除できる。
つまり、3年経てば、中国の個人・団体によるパー券購入は
「無かった」
ことにできるのだ。
岸田氏は、中国のパー券購入問題がこのまま闇から闇に消え、国民の目に晒されないで済むのであれば、御の字とでも思っているのではないか。
だから、麻生太郎副総裁に相談もせずに派閥などいくらでも解散するし、政倫審にだって出席する。
「党則だって党規約だって何だって改正するさ」
と、ほくそ笑んでいるのではないだろうか。
岸田首相の逃げ切りを許してはならない。
岸田派だけではない。
この問題を放置すれば、岸田派のパー券購入に勤しんでいた中国人や団体の存在も国民に気付かれないままとなる。
国の主権に関わる問題が放置されるのと同じことである。
派閥の解散はむしろ、襟を正して再発防止を図るためではなく、中国から大量のパー券を購入してもらっていた実態を国民の目から逸らす効果をもたらしている。
■チャイマネ汚染の隠れ蓑
こうした中、中国の個人・団体によるパー券購入問題を国会で厳しく追及しているのが、自民党の有村治子参院議員である。
2024年3月6日の参院予算委員会で、岸田首相に対し、外国人による政治献金が禁じられる一方、政治資金パーティー券の購入は認められている現状について、
「事実上どちらも政治活動への経済的支援に変わりはない」
「外国人によるパーティー券の購入を正していかなければ、日本の政治が外国勢力から支配や干渉を受ける制度的な脆弱性を持ち続ける」
と述べ、法改正を訴えた。
有村氏は
「特定の外国の人が日本の政治家からパーティー券を買い続け、参政権がないにもかかわらず少なからず経済的支援を続けているとすれば、相当の(政治的)動機があるはずだ」
とも語った。
首相は
「政府として様々な分野で外国の機関による工作が行われているとの認識で情報収集・分析に努めている」
と当然のことを述べた上で、
「外国による政治、その他の分野に関する情報収集や各界への影響工作など、我が国に対する有害活動に的確に対応することは重要なことだ」
と他人事のように語っている。
気を付けねばならないのは、当たり前過ぎて聞き流してしまいそうなこの答弁が、巧妙に細工されていることだ。
「有害活動に」
と条件を付けている点に注目したい。
岸田氏は、宏池会のパー券を中国人らが大量に購入していることへの政治的意図について触れず、
「有害ではないから的確に対応する必要はない」
と抗弁しているようにも聞こえる。
外国人によるパー券購入の是非を巡っては、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて党内で議論されたが、2024年1月に了承された政治改革案の中間取りまとめには盛り込まれなかった。
一体、岸田首相(自民党総裁)はじめ、自民党は何をやっているのか。
いくらでも修正可能な
「中間取りまとめ」
にすら盛り込めず、党規約などを見直したところで、腐った根は取り除けない。
こんな体たらくでは、保守的な自民党のコアな支持層が離れ、次の総選挙で惨敗することを全自民党議員は知るべきだ。
国民の目は節穴ではない。
支持率低迷で、ダッチロール(飛行機が左右に大きく揺れたりスライドしたりしながら飛ぶ)状態にある岸田首相。
巷間取り沙汰されている北朝鮮訪問で、拉致被害者の帰国を実現すれば巻き返しも図ることができるだろうが、そこまで岸田首相に胆力はあるか。
憲法改正に向けた発議に具体的に動くという正攻法もあるが、これとて、やる気の欠片も見えてこないのが現状だ。
政権浮揚に向けて
「次の一手」
を考えているのなら、岸田氏の腹1つで、すぐにでもできることを進言したい。
「中国マネーから手を引くべきである」
と。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/735.html#c36

[政治・選挙・NHK293] 緩和終焉なのに円安のカラクリ 騙されていたのは日本のメディアと日本人だけ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
40. 秘密のアッコちゃん[222] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月30日 11:23:56 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[335]
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<主張>リニア開業延期 川勝知事の妨害許されぬ
社説
2024/3/30 5:00
https://www.sankei.com/article/20240330-TFGMS4IVG5JD3PXXE2SR7MHM5Q/
JR東海が東京・品川と名古屋を結ぶリニア中央新幹線について、目指していた令和9(2027)年の開業を断念した。
2024年3月29日、国土交通省で開かれた中央新幹線静岡工区に関する専門家会議で、丹羽俊介社長が明らかにした。
静岡工区の工事が、契約締結から6年4カ月が経過した現時点でも静岡県の反対で着工すらできていないためで、丹羽社長は
「新たな開業時期は見通せない」
と述べた。
誠に残念である。
リニア中央新幹線は、国鉄時代から研究・開発されてきた超電導リニア技術を使って時速500km運転を実現させ、東京―名古屋間を40分、将来的には東京―大阪間を約1時間で結ぼうというもので、平成26年に着工された。
相模原市内にできる神奈川県駅(仮称)などは、姿を現しつつある。
最大のネックとなっているのは山梨、静岡、長野3県にまたがる総延長25kmに及ぶ南アルプストンネルだ。
山梨、長野両県の工区は既に着工している。
だが、川勝平太静岡県知事は当初から大井川の水量が減少するのを問題視し、
「県民の生死にかかわることだ」
「水1滴も県外流出は許可しない」
などと反対して着工を認めていない。
大規模工事に伴う環境対策はもちろん必要だ。
JR東海は工事中に出る水を大井川に戻すなど具体的な環境対策案を幾度も提示している。
それでも知事は頑なに態度を変えない。
知事の言動が科学的知見に基づいているとは見えないのはどうしたことか。
元々難工事が予想されている南アルプストンネルが着工すらできていない現状では、3年後どころかいつになったら開通するかメドすら立たない。
リニア中央新幹線が大阪まで開通すれば、人口6600万人以上を擁する首都圏と中京、近畿圏が一体となった巨大都市圏が出現することになり、経済のみならず日本社会に与えるインパクトは計り知れない。
言わば日本再生のカギを握る大プロジェクトが、1知事の
「妨害」
でストップしている現状は看過できない。
今こそ国の出番である。
岸田文雄首相は、知事の説得をJRや国交省任せにせず、前面に立って国家プロジェクト推進に全力を挙げてもらいたい。

リニアの令和9年開業断念、沿線の街づくりに打撃 経済効果の損失も懸念
2024/3/29 20:02
https://www.sankei.com/article/20240329-LMXBYIMXIRIIBJ2LSUZJS7LBUU/
JR東海がリニア中央新幹線の品川−名古屋間について、令和9年の開業目標を断念した。
静岡県の反対で静岡工区の着工の目処が立たず、新たな開業時期も示せていない。
リニア開業に合わせて進められている沿線の自治体の街作りに影響が出るのは必至で、10兆円超と推計される経済効果の損失も懸念される。
■「静岡」着工見通せず
「9年の開業は実現できない」。
JR東海はこれまでも
「9年の開業は困難」
と言い続けてきたが、今回表現を変えた。
2023年12月に否定していた
「断念」
という言葉も否定しなかった。
元々、工事は平成29年11月に着手し、10年1カ月後の令和9年12月の開業を目指していた。
だが、川勝平太静岡県知事が着工に反対。
9年開業が間に合うギリギリのタイミングだった2年6月にも知事の了承を得られず、そもそも9年開業は困難だった。
今回、表現を変えたのは当初計画から6年4カ月経っても着工できず、計画との乖離が今後挽回できないほど、大きく開いたからだ。
国土交通省での有識者会議後の会見では、最短の開業時期が10年後の16年になるかを記者に再三問われたが、
「今の段階では言えない」(水野孝則専務執行役員)
と繰り返した。
■「小異を捨ててほしい」
開業が先送りされ、見通しも立たなくなったことで、リニア開業に見据えて一体的な街作りを進めている沿線の自治体は計画修正を余儀なくされそうだ。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、品川−名古屋間の開業で移動時間短縮や企業の生産性向上によって約10.7兆円の経済効果が試算されるが、
「そろそろ開業の遅れによる経済損失も考えるべきだ」
と指摘する関係者もいる。
リニア建設を巡っては水資源や生態系への影響などについて、JR東海と静岡県の間で主張の隔たりが大きく、溝が埋まらないでいる。
JR東海の丹羽俊介社長は2023年4月に就任後、就任挨拶以外で川勝知事とのトップ会談を開いていない。
「小異を捨てて大同に就いてほしい」。
国交省の有識者会議座長の矢野弘典産業雇用安定センター会長はこう呼び掛けた。

山梨県の長崎幸太郎知事、リニアめぐり「一部でも開通ならメリット」
2024/3/29 18:11
https://www.sankei.com/article/20240329-H72B2B6AMBNCHG4EZ5QQECK6ZE/
JR東海がリニア中央新幹線の令和9年開業を断念したことを受け、山梨県の長崎幸太郎知事は、
「(9年開業を目途にした)設備が雨ざらしになって無駄になるよりは、一部でも開通されれば(JR東海の)収益的にも、地域にもメリットが出てくる」
として、先行部分開業をJR東海に求める姿勢を明らかした。
2024年3月29日に報道陣の取材に応じ、語った。
長崎氏は9年開業断念に
「残念な話だが、静岡工区の着工が遅れている中で、9年に開業できるわけではない」
「致し方ない」
との見解を示した。
ただ、静岡県の川勝平太知事に対しては
「静岡県は抱えている問題を、沿線自治体で作る期成同盟会で共有していない」
「しっかりと情報と考えの共有を求めたい」
として、静岡県に問題解消に向けた取り組みを進めることを要望した。
また、甲府市の樋口雄一市長は
「街作りは開業の見通しと密接な関係があるので、早期解決に向けて、JR東海や国をはじめとする関係機関の一層の連携と努力を期待したい」
とのコメントを発表した。

静岡県・川勝知事リニア工事反対≠キる根本理由 「議論を巻き起こすが、論理は破綻」「反対の風呂敷を広げすぎて…」
2023.12/24 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231224-4XSKXZ4CKNMCTOROCPK7Q3WVCY/
リニア中央新幹線の東京・品川―名古屋間(約285.6km))の2027年開業が、益々困難となっている。
jr東海は先週、開業時期を
「2027年」
から
「2027年以降」
に変更し、国に実施計画の認可申請を行った。
同社は、静岡工区(約8.9km)のトンネル掘削工事着工に見通しが立たないためだとしているが、静岡県の川勝平太知事は様々な理由を付けて、工事を認めようとしていない。
川勝氏が、リニア工事に反対姿勢を貫く背景にはどんな事情があるのか。
地元静岡でリニア問題を取材し続けているジャーナリスト、小林一哉氏に聞いた。

■地元ジャーナリスト・小林一哉氏が徹底解説
「JR東海は今回、開業時期を
『2027年以降』
とした理由として静岡工区の未着工をはっきりと挙げている」
「これは、川勝氏の反リニアの姿勢を批判したかったという思いが含まれていると思う」
小林氏は、JR東海の変更の意図をこう読み解く。
2018年夏にリニア問題の取材を始めた小林氏は、著書
『知事失格 リニアを遅らせた川勝平太「命の水」の嘘』(飛鳥新社)
や、多くのメディアへの寄稿などを通じて、川勝氏の問題点を追及してきた。
川勝氏はこれまで、トンネル掘削工事に伴って湧水が静岡県外に流出することで大井川の流量が減る問題や、南アルプスの生態系の問題などを挙げて、工事に反対してきた。
このうち、大井川の流量問題について、川勝氏は2023年11月28日の会見で、上流のダムの取水を抑制して県外流出分と同量を確保するJR東海の案を容認する考えを示した。
だが、トンネル工事のボーリング調査に反対し続けており、事態は進んでいない。
川勝氏の頑迷とも言える姿勢は何なのか。
小林氏は
「川勝氏は
『ああ言えばこう言う』
ということがいくらでも出来る人で、議論を巻き起こすが、論理は破綻している」
「例えば、大井川の流量問題では、国交省の有識者会議が2021年の中間報告で、トンネル掘削による影響は季節変動などに比べて
『極めて小さいと推測される』
と指摘している」
と説明する。
■見返り「新駅」ならず川勝氏、反リニアで頑迷 具体的なメリット提示を
その川勝氏は、静岡空港の真下を通る東海道新幹線の新駅設置を求めてきた。
だが、静岡空港が掛川駅と約16kmしか離れておらず、jr東海は難色を示して実現していない。
川勝氏がリニア問題で強硬姿勢を続ける背景には新駅の問題があるとして、小林氏はこう解説する。
「川勝氏は一時期まで、jr東海の『誠意』として、静岡空港新駅設置を期待していた節があったが、折り合えず現在に至っている」
「JR東海がもっと前の段階で、
『何とか新駅を作るから工事を許可してほしい』
と言えば、川勝氏も認めたかもしれない」
「しかし、川勝氏が反対の風呂敷を広げ過ぎて、反リニアの人々が川勝氏の支持者になっている」
「仮に今後、空港新駅が出来るという状況になったとしても、川勝氏が
『リニアの工事を認める』
というスタンスに変わることは難しいのではないか」
リニアは、品川―名古屋間を40分で結ぶ
「夢の高速鉄道」
で、日本経済の活性化、更には
「インフラ輸出の目玉」
としても期待されている。
日本だけでなく、産業政策
「中国製造2025」
の重点分野に
「先端鉄道」
を掲げる中国も開発に力を入れており、開業の遅れは日本の国益にとって痛手となる。
頑迷に反対姿勢を貫く川勝氏の任期は、2025年7月まであり、このままでは2027年の開業延期はおろか、更なる遅れも見込まれるという。
政府はどう対応すべきか。
小林氏は
「リニアの沿線駅が出来ないため、静岡の人々にとって、リニアは自分に関係のない話になっている」
「国やJR東海は、リニアが出来ることでどう便利になるか世論を盛り上げると共に、静岡に対して具体的なメリットを提示し、
『リニアに反対し続けている川勝氏は何をやっているんだ』
という空気を静岡県内に醸成していく必要があるのではないか」
と話した。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/741.html#c40

[政治・選挙・NHK293] 「不適切にもほどがある!」自民党青年局のSMパーティーと日本政界の絶望とカオス 適菜収 だから何度も言ったのに(BEST TiME… 赤かぶ
26. 秘密のアッコちゃん[223] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月30日 12:19:20 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[336]
<■562行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
公明党との連立解消の勧め
Hanada2024年5月号 山際澄夫
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出は、政府与党内で調整が続けられた結果、歯止め策を講じた上で認められることになった。
1年近くの協議の末、輸出解禁に消極的だった公明党に自民党が譲る形で決着した。
歯止め策とされたのは、輸出の可否を閣議で決定するとした他、輸出解禁を政府、自民党が想定していた国際共同開発全てではなく、今回の戦闘機に限定。
また、戦闘中の国は輸出先から除外された。
これにより、日本の輸出が困難となる最悪の事態は避けられたが、この問題は防衛政策という政権運営の根幹部分で、自公に越え難い対立があることを改めて見せ付けられた。
見過ごせないのは、公明党が終始、武器輸出解禁に冷淡だったことだ。
次期戦闘機は、自衛隊が現在、保有する戦闘機の内、F15とF2の老朽化を見据えて投入されるもので、2035年に配備開始の計画だ。
2022年末に共同開発と発表され、2023年末には3カ国が事業を管理する条約に署名した。
今回は、3カ国の作業分担の協議が本格化する直前での決着だった。
共同開発兵器の輸出は、膨大な武器の開発費用の大幅な低減を実現出来るだけでなく、外交能力の強化にも繋がるなど安保政策を展開する上で利点が多い。
このため、共同開発兵器の第3国への輸出は、言わば世界の常識なのである。
公明党も、当初はそれほど問題にしていたわけではない。
だが、2023年11月の中国訪問後に山口那津男代表が批判を強めたことから、SNS上では中国への忖度を疑う声が強い。
武器輸出の意味も分からず、他国の代弁者のような真似をする政党のどこが
「平和の党」
なのだろうか。
基本政策を異にする連立は野合と言うしかない。
自民党は、もう公明党との連立を解消した方がいい。
公明党との連立解消、他党との連立の組み換えを行うなら、岸田文雄首相が模索している解散の絶好の大義名分にもなるはずだ。
朝日新聞は、この決着も
<「歯止め」効く?>
と不満そうだった。
朝日新聞など、日本のリベラルメディアの多くが公明党に近いのは言うまでもない。
自公の政策担当者が次期戦闘機の輸出の在り方を協議していた2024年2月23日、朝日新聞は社説でこう報じていた。
<殺傷能力のある兵器の輸出は、戦前の反省を踏まえ、平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない>
朝日新聞や公明党などに通底しているのは、軍隊も兵器も平和を破壊する存在だとの思い込みである。
だが実際には、軍隊も兵器も平和を守るために存在する。
戦争を抑止するには精強な軍隊が必要なのだ。
ところが、軍隊は悪い事をするとの偏見と、日教組教育の成果である”日本は侵略戦争を行った”との自虐史観にまみれた朝日新聞は、そんな子供でも分かるような理屈も理解出来ないのである。
その挙げ句が、中国への異常な傾倒である。
朝日新聞は、中国の全人代で明らかになった日本の4.4倍、34兆円もの中国国防予算を5日後の社説(2024年3月10日)でようやく取り上げた。
それも
<(核戦力も)自国防衛に必要な水準を超えつつある>
とはしていたが、
<もっとも、中国の対外姿勢は、今後も長く続くと予想される米国との競争・対立に備えたものだろう>
と、膨大な軍拡にも理があるかのような書きぶりだった。
なるほど、これなら中国を庇って、次期戦闘機の輸出を妨害しても不思議ではない。

次期戦闘機の輸出 産読日「同志国増やす」と評価 朝毎東「平和主義にそぐわぬ」
社説検証
2024/3/20 9:00
https://www.sankei.com/article/20240320-SRMAB4OGB5MQLMEYFL67D7NFR4/
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機について、自民、公明両党は第3国への輸出を解禁することで正式合意した。
現行の指針では、殺傷力のある防衛装備品は同盟国と共同開発国以外には輸出できない。
政府は近く、防衛装備移転3原則の運用指針を改定する。
安全保障を巡る環境が激変する中、産経、読売は合意を歓迎、日経も肯定的に受け止めた。
一方、朝日、毎日、東京は、
「平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない」
などと合意を非難、与党に再考を迫った。
産経は、輸出解禁を
「歓迎したい」
と評価した。
輸出により生産数を増やせば調達単価を低減できる上、
「安全保障上の同志国を増やすことにも繋がる」
からだ。
それにより
「中国などへの抑止力が高まり、日本の守りに資する」
と説いた。
読売も、輸出解禁は友好国との
「安保協力を深める大事な一歩」
と見出しに掲げた。
戦闘機などの大型装備品は
「国際共同開発が主流」
であり、むしろこのまま輸出できなければ、
「日本は制約の多い国だ」
とみなされ、
「様々な装備品の共同開発に参画しにくくなっただろう」
と論じた。
日経は、安保環境の現実を考えれば
「(合意は)理解できる」
とした。
輸出先を広げるメリットとして、生産コストの縮減や防衛産業の育成を挙げた他、共同開発に当たり一方、朝日は正式合意前の2024年2月の社説で、輸出解禁は
「平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない」
と反発を露わにした。
国民的議論を抜きに決められたとし、
「民主主義の在り方としても見過ごせない」
と難じた。
毎日も、国会で十分に議論されていないとした上で、戦闘機の輸出は
「国際紛争を助長する恐れがある」
「憲法の平和主義に反しかねない問題だ」
と批判した。
その上で
「平和国家としての日本の在り方が問われている」
「なし崩しで進めるべきではない」
と牽制した。
東京も
「平和国家の理念と価値を損なう」
とし、政府に
「再考を求める」
と迫った。
合意に至る過程も問題視し、
「憲法の平和主義に関わる基本政策の転換を、国会での審議を経ず、政府与党だけで決めることなど許されない」
と強調した。
今回の合意では、輸出対象を次期戦闘機に限定した。
政府と自民党は当初、共同開発する防衛装備品全般の解禁を目指したが、公明党が慎重姿勢を崩さなかったためだ。
輸出先も日本と
「防衛装備品・技術移転協定」
を結ぶ国に限定し、現に戦闘が行われている国は対象外とした。
こうした制約にも朝日、毎日、東京は
「歯止めが機能するかは疑問だ」(毎日)
などと懸念を示した。
これに対し、産経は、共同開発の門戸を広げるためにも、
「次期戦闘機に限らず一般的な原則として輸出解禁に踏み切るべきだった」
と主張。
現に戦闘が行われている国は対象外とした規定には、
「実際に侵略され最も苦しんでいる国に救いの手を効果的に差し伸べることを禁じるつもりか」
と疑問を投げかけた。
産経は、防衛装備品輸出を批判する意見を
「偽善的平和主義の謬論(びゅうろん)」
と一蹴した。
ロシアがウクライナを侵略し、中国は台湾への軍事、政治的威圧を強めている。
北朝鮮は国連安全保障理事会決議を無視してミサイル発射を続ける。
これらの強権国家はいずれも日本の近隣国だ。
日本だけが平和であればよいという
「一国平和主義」
が通用しないことは明白だ。
戦争を回避し、自国民を守るには、同盟国や同志国と協力し、抑止力を高めていかなければならない。
それが積極的平和主義、現実的平和主義である、と知るべきだろう。

戦闘機輸出解禁を巡る主な社説
【産経】
・「次期戦闘機」だけなのか(2024年3月17日付)
・公明は平和履き違えるな(2024年2月29日付)
【朝日】
・平和国家の信用揺らぐ(2024年2月23日付)
【毎日】
・なし崩しで突き進むのか(2024年3月16日付)
【読売】
・安保協力を深める大事な一歩(2024年3月16日付)
・輸出解禁へ政府は説明尽くせ(2024年2月8日付)
【日経】
・戦闘機輸出を国際協調と抑止力の強化に(2024年3月17日付)
【東京】
・平和国家の理念損なう(2024年3月15日付)

公明党は
「第3国移転を一般的に認めれば、平和国家としての信頼が崩れてしまうのではないか」
と言うが、実際はむしろ逆だ。
日本は自国の都合・論理でしか考えない独り善がり・ワガママな国だと思わるだけだ。
もちろん立民・共産は論外だ。
単に紛争地域だからそこには武器輸出が出来ないというのは明らかにおかしい。
ウクライナのように明らかに侵略されて困っている国や地域を支援するために、日本も武器輸出・殺傷兵器の輸出を即時認めるべきだ。
歯止めばかり強調するのはナンセンスだ。
歯止めより重要な事は、侵略されている国や地域を支援するための武器輸出・殺傷兵器の輸出だ。
公明党は平和の党というより、腰抜けの党だ。
公明党は中国の顔色ばかり窺っている売国奴だ。
公明党は与党というより実質左派野党だ。
政府側の説明不足を指摘する公明幹部に対し、国家安全保障局幹部らは2024年1月以降、改めて説明に出向いているが、未だ理解は得られていない。
公明党は
「政府説明がない」
「2024年2月中に結論を出すことに繋がるかどうかは、政府側の努力にかかっている」
「真正面から議論されていない」
などと政府や自民党に責任転嫁しようとしているが、公明党自身が自ら・自主的に
「殺傷能力を持つ兵器の第3国への輸出の必要性」
を感じていないことこそが大問題だ。
自民党は公明党との連立を解消すべきだ。

<正論>積極支援こそ平和国家日本の道
元陸上幕僚長・岩田清文
2024/3/15 8:00
https://www.sankei.com/article/20240315-PWDY3DE7EJOVTET27KJ4B6LCNY/
■次期戦闘機の第3国移転巡り
日英伊3カ国共同による次期戦闘機の第3国移転に関し、ようやく自公両党の合意がなされるもようだ。
2023年春から継続してきた両党実務者協議の議論では、公明党も合意をしていたようだが、山口那津男代表は2023年11月の会見で
「国民の理解が得られるように慌てないで議論していくことが重要だ」
と慎重姿勢を示した。
両党実務者協議成果の
「ちゃぶ台返し」
とも言えるこの発言に対し、自民党国防部会・安全保障調査会合同会議の場では
「連立を解消してでも進めるべきだ」
との声も上がっていた。
先祖返りした公明党の理解を得るため、岸田文雄首相は2024年3月5日の参院予算委員会で、第3国への輸出解禁の必要性を説明した。
この首相答弁を受け、山口代表は2024年3月5日の記者会見で
「かなり丁寧に出来るだけ分かりやすく説明をしようという姿勢」
と評価した。
山口代表とすれば、首相自らの説明を引き出したことにより、公明党支持基盤への理解が求めやすくなったということであろう。
防衛装備移転に関する自公調整の論点は、この共同開発装備のみではない。
輸出装備の対象を、現状の5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)に限らず、殺傷兵器の分野まで広げる点については、未だ大きな隔たりがある。
自民党が5類型を撤廃する案や防空などの類型を追加する案を提示しているが、公明党は類型の撤廃に反対すると共に、類型を追加したとしても教育訓練や地雷処理に限定すべきとの主張をしている。
このように、1年近くに渡り自公調整が難航する背景はどこにあるのか。
そこには両党が描く国家像の大きな違いがあると筆者は見ている。
2022年12月に閣議決定された
「国家安全保障戦略」
には、第3国移転は
「日本にとって望ましい安全保障環境の創出」
の重要な手段と意義付けている。
また両党実務者協議の座長を務める小野寺五典元防衛相は
「共同開発・生産は半ば同盟と同じ意味がある」
「NATOとの関係強化は東アジアでの抑止力強化にも繫がる」
との認識を示してきた。
■「消極的平和主義」への疑問
更に岸田首相は
「完成品の第3国移転を含め、国際共同開発生産に幅広く、円滑に取り組むことが国益に適う」
と明言している。
装備の輸出により、装備を絆とした相手国との同盟的な仲間を増やすことが可能となり、日本の安全保障にも寄与するとの考え方である。
一方、公明党の西田実仁参院会長は2024年3月5日の予算委において、
「次期戦闘機という最も殺傷能力の高い防衛装備品の第3国輸出が出来るようになれば、それが前例となり、如何なる殺傷能力を持った武器も輸出出来るようになるのではないか」
「にわかな政策変更は、これまで日本が培ってきた平和国家としての信頼を損なうことになるのではないか」
と疑問を示している。
公明党が描く平和主義とは、自らは殺傷や破壊行為に関わらない、
「消極的平和主義」
と言えるだろう。
日本国憲法の前文には
「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」
とある。
現状に重ねれば、まさに今、ウクライナを助けるため努力している国際社会で、日本も自ら積極的にウクライナを支援することにより、国際社会から名誉ある地位を占めようとすることが理想とされているだろう。
■激変する安保環境認識を
まさに
「積極的平和主義」
だ。
2024年2月下旬、ゼレンスキー大統領は3万1000人のウクライナ兵が死亡したと発表し、各国の支援を強く求めている。
殺傷兵器は、ロシア軍を破壊することにはなるが、結果的にウクライナ兵を直接守るために不可欠な装備であり、ウクライナ自身が切望している。
他の民主主義国家と共に、兵器を含めウクライナが要望する装備を輸出することは、憲法の精神にも適う積極的平和主義ではないだろうか。
自分の国だけは殺傷兵器に関わりたくないという姿勢は、他国の目には、
「1国平和主義」
と映っているかもしれない。
今や世界は戦後最も厳しい安全保障環境に激変している。
米国でさえも1国では急拡大する中国の軍事力に対応できず、まして中国・ロシア・イラン・北朝鮮の権威主義国連合に対応できない状況になっている。
民主主義国家が揃って助け合わなければ生きていけない国際社会になりつつあるとの認識を持つべきだ。
「情けは人の為ならず」、
価値観を共有する同志国に対し、できる限りの積極的な支援を継続することにより、いざという時に助けてもらえる仲間を増やしていく。
このような積極的平和主義こそが、日本が仲間と共に平和を構築する国であるとの信頼に繫がるものと信じている。
日本の独立と平和に責任を持つ政党であるならば、世界の平和に積極的に貢献することが平和国家としての生き方であることを理解してもらいたいと切に願う。

<正論>平和を気取る身勝手な偽善排せ 
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/3/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240301-VGYN7DDSYFJR7KWB4VFNBGJTPI/
ロシアのウクライナ侵攻から2年が経過した。
2023年10月からウクライナ東部の防衛拠点アウディーイウカで激戦が続いていたが、遂に露軍の手に落ちた。
米国の軍事支援が滞っている今、同拠点のみならず全局面でウクライナ軍は苦境に立たされている。
■ウクライナ支援継続、強化
「支援疲れ」
もあり、
「停戦」
をという声もある。
だが約18%の領土をロシアに占領されたまま停戦が実現すれば、軍事力による国境変更を禁じた戦後の国際規範は崩壊する。
しかもプーチン露大統領のいう
「停戦」
は、次なる戦争への準備期間にすぎず、真の平和が訪れる保証はない。
もし日本が侵略され、四国、九州、沖縄(合計で約15%)が占領されたところで、
「停戦」
を促されたらどう思うか。
約18%の領土を諦めるのは、ウクライナ国民にとって耐え難い事である。
「力による現状変更」
を認めないためにも日本は諸外国と連携しウクライナ支援を継続、強化しなければならない。
米国に対してはウクライナ支援継続を強く訴えるべきだ。
そのためにも日本自身が武器支援に踏み出す必要がある。
朝鮮戦争の際、日本は武器弾薬を輸出して国連軍に貢献した。
しかしながら1967年、佐藤栄作首相が共産圏・紛争当事国などへの武器輸出禁止を決め、1976年には三木武夫首相が
「武器輸出を慎む」
と答弁して武器輸出の全面禁止が定着した。
2014年、
「防衛装備移転3原則」
が閣議決定され厳格な審査を条件に武器輸出が認められた。
紛争当事国へや国連安保理決議に違反する場合、輸出はできない。
平和貢献・国際協力や日本の安全保障に資する場合などは認められる。
現在、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型のみ認める指針で運用されている。
ウクライナは紛争当事国だから武器弾薬支援は認められない。
だがそれでいいのだろうか。
ウクライナを支援するのは戦後の国際規範維持のためであり、我が国の平和のためでもある。
単に
「殺傷兵器だから」
「紛争当事国だから」
と禁止するのは教条的過ぎる。
■「武器」と付くだけで拒否
万が一、日本が侵略された場合、自衛隊は国家国民を守るために敢然と立ち向かうだろう。
だが武器弾薬は決定的に不足し、他国の援助に頼らざるを得ない。
そんな時、諸外国が
「(日本がそうしたように)武器弾薬は日本に支援しない」
となることもあり得る。
それだけで日本の抑止力は低下する。
日本はその覚悟があるのか。
侵略に立ち向かうウクライナに武器支援をしないメリットは何か。
平和を気取る、独り善がりで身勝手な偽善に過ぎないのではないか。
侵略を許さない国際規範を守るため、あらゆる支援を尽くしてこそ国際社会で
「名誉ある地位を占める」
ことができる。
防衛装備移転3原則は法律ではなく、政府の意思さえあれば変更可能だ。
ウクライナ国民を守る
「防空兵器」
くらいは直ちに支援すべきだろう。
5類型に
「防空」
を加えればいい。
2023年末、運用指針改正でライセンス生産の地対空ミサイルを米国へ輸出することが可能になった。
これをウクライナにも広げるべきだ。
ウクライナに発電機、変圧器は供与しても防空兵器は供与しないというのは、国際社会に理解されないだろう。
かつて機関砲が付いた巡視艇は輸出できなかった。
自衛隊のトラックも銃の懸架台があるだけで供与できなかった。
「武器」
と付くだけで心情的に拒否する偽善を続けている場合ではない。
■国際社会で日本の孤立招くな
日本、英国、イタリアとで共同開発する次期戦闘機の第3国輸出に関する問題にも通底している。
共同開発品の直接輸出を巡っては、2023年春から自民、公明両党の実務者で慎重に検討がなされてきた。
2023年7月、実務者協議で容認の方向性が打ち出されたが、2023年11月になって突然、公明党幹部が
「ちゃぶ台返し」
をした。
この間何があったのか、ここでは触れない。
戦闘機は
「殺傷兵器」
ではあるが、開発装備品の輸出は
「友好国を作る」
「抑止力を強める」
「安価になり防衛力整備に貢献」
といった安全保障上のメリットが大きい。
装備品は高性能化、高価格化しており、今や1国では手に負えず、共同開発が主力である。
こんな時、共同開発国の日本だけが輸出できないのは、余りにも理不尽で共同開発国からの信頼も理解も得られない。
ロングボトム駐日英国大使も第3国輸出を巡り
「日本が防衛装備品の輸出ルールの変更を近く実現することが重要だ」
と述べ、
「(日英伊の)対等なパートナーシップに関わる」
と懸念を示している。
湾岸戦争では、日本だけが汗も流さず、130億ドル供与という金で済ませた結果、
「小切手外交」
「身勝手」
「価値観共有せず」
と非難され、孤立した。
国際社会での孤立は、軍事小国としては致命的である。
決して繰り返してはならない。
武器輸出についても諸外国と価値観を共有し、国際平和実現に貢献すべきである。

<主張>防衛装備品の輸出 「次期戦闘機」だけなのか
社説
2024/3/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240317-YNSM75ACONJYBKUIP3TR5LTTNI/
国際共同開発の防衛装備品の第3国輸出を巡り、自民、公明両党は日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機に限って認めることで合意した。
岸田文雄首相が歯止め策を示し公明が評価して容認に転じた。
次期戦闘機の輸出対象は
「防衛装備品・技術移転協定」
を結び、現に戦闘が行われていない国に限る。
個別の案件ごとに与党の事前審査を経て閣議決定する。
今回の合意を受け政府は防衛装備移転3原則の運用指針改定を閣議決定する。
次期戦闘機の第3国輸出が可能になることを歓迎したい。
望ましい安全保障環境創出のため積極的に実現したい。
次期戦闘機は令和17年までの配備が目標だ。
日本と移転協定を結んでいるのは現在15カ国でオーストラリア、インド、シンガポール、インドネシアなどインド太平洋の国が多い。
輸出を実現すれば、調達単価を低減できる。
安全保障上の同志国を増やすことにも繋がる。
力による現状変更を志向する中国などへの抑止力が高まり、日本の守りに資する。
ただし、与党合意には問題もある。
殺傷力のある防衛装備品の輸出は平和国家日本の在り方に反するという誤った思い込みから、出来るだけ抑制しようという発想が残っている点だ。
次期戦闘機以外に国際共同開発の装備品輸出の必要性が生じれば、改めて与党協議を経て運用指針に加えるという。
本来は、次期戦闘機に限らず一般的な原則として輸出解禁に踏み切るべきだった。
煩雑な手続きを嫌って日本との共同開発を躊躇う国が現れれば、日本の平和と国益が損なわれる。
現に戦闘をしていない国に限るのも疑問だ。
実際に侵略され最も苦しんでいる国に救いの手を効果的に差し伸べることを禁じるつもりか。
輸出の可否は個別に政策判断すればよい。
日本が侵略される場合、殺傷力のある防衛装備品を提供する国が現れなければ、自衛官や国民の命が一層多く失われかねない。
米欧がウクライナへ火砲や弾薬など防衛装備品を提供しなければ侵略者ロシアが凱歌を上げるだろう。
そのような非道な世界に直結するのが、防衛装備品輸出を批判する偽善的平和主義の謬論(びゅうろん:誤った議論)である。
輸出範囲を不当に限定する移転3原則の5類型の撤廃が欠かせない。

<主張>戦闘機合意先送り 公明は平和履き違えるな
社説
2024/2/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240229-EH4ACUXENFIPNOGWVRTDWIE5GU/
国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出解禁を巡り、自民、公明両党が2024年2月中の合意を断念した。
次期戦闘機を念頭に置いた与党協議で、政府は2024年2月月内の決着を求めていたが、結論を先送りした。
公明が、政府側の説明が十分ではないとして慎重姿勢を崩さないのが最大の理由だ。
殺傷力の有無に拘わらず、国際共同開発する防衛装備品の第3国輸出は日本の守りにも資する。
それを理解しない公明の姿勢は問題で、先送りは残念だ。
公明は早期に容認に転じてもらいたい。
懸念されるのは、公明が
「一国平和主義」
の残滓に捉われている点だ。
日本だけを守れればよい、日本だけが平和であればよいという一国平和主義は、同盟国や同志国と共に抑止力を向上させて平和を守る努力を妨げる。
現代日本に戦乱や危機を呼び込みかねない反平和主義の一種とも言える。
「平和の党」
を掲げているように、公明が真剣に平和を願っていることは分かる。
日本の守りのために次期戦闘機の国際共同開発も容認した。
だが、第3国輸出の意義を理解せず慎重姿勢を崩さないのであれば、平和追求の方法が間違っている。
責任ある与党であり続けたいなら、平和を守る手立てを履き違えてはならない。
「積極的平和主義」
による平和の追求が必要な時代になった点を理解すべきだ。
日英伊3カ国が共同開発する次期戦闘機の第3国輸出を日本が拒めば数兆円かかる開発コストの低減幅が縮む。
価格上昇で英伊両国にも迷惑をかける。
日本には経済力の伸長著しい東南アジアなどへの輸出が期待されている。
日本が見送ると英伊両国がカバーすることは難しく、中国製やロシア製の戦闘機が東南アジア各国で採用されていく恐れもある。
この地域と中露の接近が進みかねない。
法の支配など基本的価値観を共有する友好国に、日本が戦闘機など軍の主要装備を輸出できれば、同志国への格上げを図れる。
東南アジアの民主主義国家などを、専制国家の覇権主義に対抗する抑止力向上の環に加えられれば、日本の安全保障環境の改善にも大きく寄与する。
このような広い視野に立って防衛装備品の輸出を容認するのが、積極的平和主義、現実的平和主義の道である。

次期戦闘機輸出 安保協力を深める大事な一歩
2024/3/16 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240316-OYT1T50000/
防衛装備品の輸出政策はその重要なツールである。
自民、公明両党が、日英伊3か国で共同開発する次期戦闘機について、第3国への輸出を認めることで合意したのは1歩前進だ。
次期戦闘機は、航空自衛隊が2000年から運用しているF2の後継機として開発する。
高度なステルス性や、無人機と連携するネットワーク戦闘能力を備え、2035年頃の配備を予定している。
開発費が嵩む戦闘機などの大型装備品は、資金を各国で分担する国際共同開発が主流だ。
欧米諸国は、量産化によってコストを下げるため、完成品を第3国に積極的に輸出している。
一方、装備品の輸出を制限してきた日本は、殺傷能力のある完成品の輸出先を、原則として同盟国である米国と、国際共同開発の相手国に限ってきた。
次期戦闘機について、これまでの方針を見直さなければ、日本は英伊両国に技術を提供するだけで、共同開発のメリットを得られなくなる可能性があった。
国際社会から、日本は制約の多い国だとみなされれば、様々な装備品の共同開発に参画しにくくなっただろう。
新たな方針では、次期戦闘機の輸出先は、日本と
「国連憲章に適合した使用」
を義務付けた協定を結んでいる国に限る。
現在の締結国は米英豪など15か国で、日本が輸出した装備品を侵略には使わないことなどを約束している。
国際情勢の変化に合わせ、装備品の輸出政策を見直していくことは当然だ。
今回の決定は、安全保障政策の大きな転換と言える。
平和国家の理念に沿って輸出の条件を厳格に定めることは大切だ。
ただし今回、第3国への輸出を認める装備品は次期戦闘機に限った。
政府が今後、共同開発した装備品を第3国に輸出する場合、事前に与党と協議した上で判断することになる。
公明党の主張で厳しいハードルを課した形だ。
だが、与党協議が難航すれば共同開発に遅れが生じ、友好国との関係に悪影響が出かねない。
大事なことは、世界の平和のために日本の技術をどう生かすか、という視点に立ち、装備品の輸出の是非を判断することだ。
政府・与党は常時、装備品の輸出に関する協議を行い、認識を擦り合わせておく必要がある。

次期戦闘機 輸出解禁へ政府は説明尽くせ
2024/2/8 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240208-OYT1T50013/
平和国家の理念を保ちつつ、時代の変化に応じた海外移転のルールを整えたい。
岸田首相はイタリアのメローニ首相と会談し、英国を含めた3か国による次期戦闘機の共同開発を円滑に進める考えで一致した。
自衛隊は現在、F15、F2、F35の3種類の戦闘機を保有しているが、このうちF15とF2は老朽化が指摘されている。
次期戦闘機はそれらの退役を見据え、2035年頃に配備を始める計画だ。
日本周辺の安全保障環境は極端に悪化している。
抑止力を高めるために最新鋭機を導入することは重要だ。
次期戦闘機の共同開発では、部品の調達などを含めて多くの企業が携わることになる。
経済への波及効果も期待できよう。
次期戦闘機を巡って課題となっているのは、共同開発した戦闘機を英伊以外の第3国に輸出することを認めるかどうかだ。
日本は長年、装備品の輸出を制限してきた。
1967年には、紛争当事国などへの輸出を禁じる限定的な武器輸出3原則を定めた。
1976年にはこれを事実上、全面的に禁輸する政府見解を決めた。
現在の防衛装備移転3原則やその運用指針も、共同開発した完成品を輸出できる相手は、開発に携わった国だけに限っている。
一方、国際社会では、共同開発した装備品を第3国に輸出するのが慣例となっている。
量産化によって経費を抑えるためだ。
輸出ルールの緩和に向けて、政府は2023年、自民、公明両党に検討を委ねたが、公明党は見直しに慎重で、与党協議は停滞している。
公明党の山口代表は
「殺傷能力を持つ武器の輸出に国民の理解は得られていない」
と述べている。
日英伊のうち日本だけが第3国への輸出を行わなければ、開発コストを補えないどころか、技術を提供しただけに終わる。
また、国際社会から日本は制約が大きい国だとみられ、今後、他の共同開発に参加しにくくなりかねない。
このため政府は、次期戦闘機を第3国に輸出する場合、相手国の政情を調べる他、装備品の使用目的や管理方法を審査するなど、厳格な条件を付けることで輸出の容認にこぎつけたい考えだ。
日本が関わった装備品が紛争を助長するような事態は、もとより避ける必要がある。
自公両党は粘り強く協議し、一致点を見い出すことが大切だ。

[社説]次期戦闘機の輸出を国際協調と抑止力の強化に
社説
2024年3月16日 19:05
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK14C1N0U4A310C2000000/
日本のあるべき安全保障の姿を国民的議論に発展させる契機としたい。
自民、公明両党は日英伊3カ国が共同開発・生産する次期戦闘機の日本から第3国への輸出を解禁すると合意した。
次期戦闘機は2035年の配備を目指す。
現行制度では、国際共同開発する防衛装備の完成品の輸出先は開発のパートナー国のみ認めている。
合意は武器輸出に抑制的だった基本方針の転換となるが、日本を取り巻く厳しい安全保障の現実を直視すれば理解できる。
合意は対象を次期戦闘機に限った上で、武器の適正管理などを定めた協定などを結ぶ国に絞る。
第3国が日本からの武器で武力行使に及べば、紛争を助長するとの懸念を踏まえ、戦闘中の国は除く。
輸出する際は案件ごとに閣議で決める一定の歯止めも設けた。
次期戦闘機の輸出先を広げる効果は小さくない。
生産数を増やせれば生産コストを下げられ、防衛産業の育成にも繋がる。
共同開発に当たり、日本は広い海域を防衛できる機体など自国の優先する性能を主張しやすくなる。
英伊は調達価格を下げるため、日本による輸出ルールの見直しを期待していた。
日本は平和国家の理念を守りつつ、地域安保の裾野を広げる努力は怠れない。
国際共同開発は世界の流れであり、東南アジアなどへの輸出を通じて同盟国・友好国の仲間作りを進めたい。
国際協調は多様化する脅威への抑止力になる。
そもそも2022年末に英伊と共同開発を決めた時点で輸出の問題も取り上げておくべきだった。
3カ国交渉が迫っているとして安保政策の根幹に関わる決定が急ぎ足になった点は否めない。
政府には見通しの甘さへの反省を求める。
防衛装備品を第3国に輸出すれば、供与された国の使い方によって日本も相手から狙われかねないリスクを排除できない。
合意では、この先も与党協議を経て新たな輸出案件を追加できるが、なし崩しで進めてはならない。
例えば、戦闘機やミサイルなど高い殺傷能力を持つ装備品については、諸外国の例も参考にしながら野党が求める国会の関与も話し合っていくべきだ。
防衛装備品の輸出は原則を打ち立てるのが筋だ。
例外措置を重ねるのは安保上の不安定要因になるだけでなく、企業も予見可能性が高まらないと投資しにくい。
与野党で議論を深める必要がある。

(社説)戦闘機の輸出 平和国家の信用揺らぐ
社説
2024年2月23日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15870275.html
殺傷能力のある兵器の輸出は、戦前の反省を踏まえ、平和国家として歩んできた日本への信用を揺るがしかねない。
国民的議論も抜きに、期限を切って拙速に結論を出すことなど許されない。
武器輸出緩和に向けた自民、公明両党の協議が再開された。
焦点は、日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を念頭に、国際共同開発した武器を日本が直接、第3国に輸出することを認めるかどうかだ。
岸田政権は2022年末、自公の提言を受ける形で、
「防衛装備移転3原則」
と運用指針を改定し、限定的ながら、殺傷兵器の輸出に道を開いた。
地対空ミサイル「パトリオット」など、日本企業が許可を得て生産した武器をライセンス元の国に輸出可能とした他、「救難・輸送・警戒・監視・掃海」の5類型について、一定の殺傷兵器を搭載しての輸出を認めた。
更に、戦闘機という殺傷能力の高い兵器にまで対象を拡大するなら、国際紛争を助長する武器の輸出国にはならないという原則の一層の空洞化は避けられない。
次期戦闘機の共同開発は2022年末に発表され、2023年末には、事業を管理する国際機関を設立する条約に3カ国が署名した。
日本にとっては航空自衛隊のF2戦闘機の後継になり、2035年の配備を目指している。
共同開発を決めた時点では、日本は完成品を第3国に輸出しない前提だったとされるが、自民党側は、日本からの輸出がなければ販路が限られ、全体の生産計画に支障が出る他、開発体制などを巡る交渉で日本が不利になるなどと主張している。
政府は2024年3月から作業分担などに関する話し合いが本格化するため、2024年3月内に結論を出すよう求めている。
公明党の山口那津男代表は
「政府の方針が国民には届いていない」
と述べた。
僅か1週間で理解が得られるはずはないのだから、はやる自民党を抑える役割を果たすべきだ。
今回の戦闘機に限って認める案も浮上しているという。
しかし、1度道を開けば、他の共同開発品、更には日本の単独開発品と、なし崩しに広がっていく恐れは否定できない。
ここで立ち止まり、平和主義の原点に戻るべきだ。
一昨年末の安保3文書の改定を受けた武器輸出の緩和は、与党の限られた議員による非公開の協議で進んでいる。
国民に長年、受け入れられてきた原則を、国会など開かれた場での議論も経ずに変えるのは、民主主義の在り方としても見過ごせない。

戦闘機輸出の自公合意 なし崩しで突き進むのか
2024/3/16 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20240316/ddm/005/070/127000c
安全保障政策の根幹に関わるルールが、与党の合意だけで変更される。
国会で十分に議論されないことを危惧せざるを得ない。
英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を日本が直接、第3国へ輸出できるようになる。
難色を示していた公明党が、政府の歯止め策を受け入れ、容認に転じた。
高い殺傷能力を持つ戦闘機の輸出は、国際紛争を助長する恐れがある。
憲法の平和主義に反しかねない問題だ。
政府は2014年、従来の武器輸出3原則を転換し、防衛装備移転3原則に改めた。
武器の輸出を慎むとしてきたものを、平和貢献や日本の安全保障に資する場合には輸出を認めることにした。
2023年末には、3原則の運用指針を改定し、地対空ミサイルなど殺傷能力のある武器の完成品を含め、ライセンスを持つ国に輸出できるようにした。
今回の合意により、殺傷武器の輸出が拡大することになる。
歯止めが機能するかは疑問だ。
対象を次期戦闘機に限り、武器の適正管理などを定めた協定を日本と締結している国に輸出先を絞った上で、現に戦闘が行われている国を除外するという。
3原則の運用指針の改定を閣議決定し、個別案件ごとの閣議決定もする。
だが、協定締結15カ国のうち、どの国への輸出を想定しているのか不明だ。
戦闘が行われている国には輸出しないと言うが、将来、戦端が開かれない保証はない。
次期戦闘機は、航空自衛隊のF2の後継機として、2035年の配備開始が予定される。
開発が決まった2022年当初は、完成品を輸出しない前提だった。
英国、イタリアと協議する中で、コストを低減するため、日本も輸出を求められたという。
応じなければ立場が弱くなり、日本が要求する戦闘機の性能が実現しない可能性があると政府は説明する。
事実なら、見通しの甘さを認めたも同然だ。
今後の共同開発でも同じようなことが起きかねない。
ネットワーク性能向上などの必要性は理解できるが、経済合理性だけを優先し、原則を安易に曲げるようでは本末転倒だ。
平和国家としての日本の在り方が問われている。
なし崩しで進めるべきではない。

<社説>戦闘機輸出解禁 平和国家の理念損なう
2024年3月15日 08時15分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/315310#
政府が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第3国への輸出を解禁する。
戦闘機は殺傷能力が高く、国際紛争を助長するとして輸出を禁じてきた平和国家の理念と価値を損なう。
再考を求める。
政府は2022年、次期戦闘機を英伊両国と共同開発することを決定。
当初は第3国輸出を前提としていなかったが、英伊から調達コストの削減を求められて方針を転換。輸出を認めるかどうか与党内で調整が続いていた。
公明党は戦闘機の第三国輸出に慎重だったが、政府が共同開発した武器輸出に関し
(1)次期戦闘機に限定
(2)戦闘が行われている国は対象とせず、防衛装備品・技術移転協定を締結した国に限る
(3)個別案件ごとに閣議決定する
との条件を提示したため、容認に転じた。
自公は2024年3月15日にも輸出解禁に大筋合意する。
政府は近く防衛装備移転3原則の運用指針改定を閣議決定し、2035年までの配備を目指す。
ただ、政府が示した条件が
「歯止め」
になるとは言い難い。
移転協定を結んで輸出後の使い方や再移転を制限しても、他国に渡った兵器の行方を監視することはできず、国際法に反する武力行使に使われる懸念は残る。
英国など4カ国が共同開発した戦闘機ユーロファイターが第3国のサウジアラビアに輸出され、イエメン内戦で空爆に使われた例もある。
次期戦闘機の輸出を個別案件ごとに閣議決定するにせよ、政権内の手順に過ぎない。
憲法の平和主義に関わる基本政策の転換を、国会での審議を経ず、政府与党だけで決めることなど許されない。
そもそも取得費用を抑制するために輸出が必要なら、別の武器を他国と共同開発する場合も輸出が避けられない理屈になる。
残念なことは公明党が結局、連立維持を優先させ、戦闘機輸出で妥協したことだ。
「平和の党」
の理念はどこへ行ったのか。
戦後日本は、専守防衛や武器禁輸など
「平和国家としての道」
を歩み、国際的な信頼を得てきた。
その外交資源を安易に捨て去っていいのか。
国会はもとより国民的な議論を尽くさねばなるまい。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/743.html#c26

[政治・選挙・NHK293] 自民党が立憲に「惨敗」する…ある調査が示した「驚きの結果」のウラで、立憲内部では早くも権力闘争が始まっていた(現代ビジ… 赤かぶ
20. 秘密のアッコちゃん[224] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月31日 11:14:09 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[337]
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<主張>死刑制度懇話会 廃止ありきの議論やめよ
社説
2024/3/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240331-4NYPZT7EZ5M4JFO4ES6R5AQP4Q/
死刑廃止を求める日本弁護士連合会の呼び掛けで、民間の識者らによる
「日本の死刑制度について考える懇話会」
が発足した。
委員には平沢勝栄衆院議員や林真琴前検事総長、金高雅仁元警察庁長官らが名を連ね、日弁連が事務局を務める。
今秋にも提言をまとめて政府に働きかける方針だ。
懇話会は設立趣意書で
「死刑制度の廃止は国際的潮流で、先進国で国として統一して執行を続けているのは日本だけ」
としている。
議論を廃止に導こうとしている疑いが強い。
座長に就任した井田良・中央大大学院教授は、2023年11月の日弁連のシンポジウムで
「死刑制度には致命的とも言える問題点がいくつもある」
「応報的な刑罰論から脱却すべきだ」
と発言している。
日本は死刑制度を有する法治国家である。
裁判員裁判でも厳刑相当の事件には死刑判決が出されており、制度は社会に定着している。
なぜ、今提言を出す必要があるのか。
死刑のない英国やフランスなどでは、容疑者を警察官が事件現場で射殺する
「即決の処刑」
と呼ばれる事態が頻発する。
加害者の裁判を受ける権利を奪う措置であり、真相の究明もなされない。
刑罰は、国民の道徳観、死生観、宗教観と深く結び付いている。
外国に倣えばば良いというものではない。
内閣府が、全国の18歳以上の男女を対象に令和元年に行った世論調査では、
「死刑制度の存続を支持する人は80.8%」
で、
「廃止すべきだと回答した人は9%」
だった。
制度存続を支持する人が、廃止すべきだとする人を大きく上回る傾向は、昭和31年の調査(当時は総理府)から変わらない。
廃止派は、
「死刑は『国家による殺人』で残虐だ」
と非難するが、死刑判断を導く要因となった凄惨な犯罪は残虐ではないのか。
京都アニメーションの放火殺人事件では、36人が命を奪われた。
厳刑をもってしか償うことができない重い罪が、この世には存在する。
死刑制度の維持は、非道な犯罪を国、社会、国民は許さないという決意と言える。
被害者や遺族の強い処罰感情に応えることは司法の役割でもある。
重視されるべきは、海外の潮流でなくこうした価値観である。

「死刑制度は必要不可欠」 懇話会設立受け未解決事件被害者遺族の会が提言
2024/3/16 19:49
https://www.sankei.com/article/20240316-X5X3YMZEKVKBPH7R4JLNWCV4VM/
未解決事件の被害者遺族らで作るる
「宙の会」
は2024年3月16日、東京都内で会見を開き、犯罪抑止のために死刑制度は必要不可欠だとする提言を発表した。
死刑廃止を求める立場の日弁連が事務局を務め、法曹関係者や国会議員らが参加する
「日本の死刑制度について考える懇話会」
が2024年2月に設立されたことを受けたもの。
宙の会は、2019年の国の世論調査で
「死刑もやむを得ない」
と答えた人が8割だったことに触れ、死刑廃止は
「世論を尊重していない」
「遺族感情を重んじていない」
としている。
1996年に東京都葛飾区で次女=当時(21)=を殺害された同会会長の小林賢二さん(77)は
「(死刑の代替刑として日弁連が提言している)終身拘禁刑では不十分だ」
と強調した。
また、殺人事件の被告や受刑者らに対する損害賠償請求訴訟で支払いを命じる判決が出た際、国が被告らに代わって遺族に賠償し被告らに請求する代執行制度を確立するべきだとの認識も改めて確認。
法相宛てに陳情書を提出したと明らかにした。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/755.html#c20

[政治・選挙・NHK293] 世紀の倒錯が進行中 丸ごと腐敗政党が党内処分で幕引きを狙う茶番劇(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
32. 秘密のアッコちゃん[225] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月31日 12:02:27 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[338]
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秘密裏に消される文化人…中国のウイグル弾圧はあまりに卑劣だ
日本ウイグル協会会長 レテプ・アフメット
2024/3/31 8:00
https://www.sankei.com/article/20240331-MUC3TII5FNJ6FM57MLP4YGRXFQ/
2024年3月開かれた中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の期間中、中国共産党側はウイグルジェノサイド(集団殺害)を否定する主張を繰り返していた。
新疆ウイグル自治区の王明山党副書記は記者団に対し
「ウイグルで文化の大虐殺が行われているという報道は全くの噓だ」
「言葉の使用は保障されているし、文化も尊重されている」
と主張したが、その主張こそ噓八百だ。
例えば、2001年にウイグル自治区内の大学を卒業した私は、小学校から全ての学校教育をウイグル語で受け、中国語の授業は週に数時間の1科目に過ぎなかったが、現在、ウイグル語での学校教育は全て廃止になっている。
不満を抱く者は過激思想のレッテルを貼られ、容赦なく弾圧される。
2017年以降はウイグル文化人に対する大粛清が行われており、中国側から流出した内部資料などによると、400人以上の著名な知識人が強制収容され、行方不明になっている。
欧米メディアが確認しただけでも、新疆医科大の元学長で、現代ウイグル民族医学の父と言われるハリムラット・グブル教授ら3人が死刑宣告。
ウイグルの最高学府、新疆大教授でウイグルの伝統・文化研究の第1人者として知られる女性のラヒレ・ダウット氏ら7人が無期懲役の判決。
作家でカシュガルウイグル出版社の元編集者、ミリザヒド・ケリミ氏ら著名な知識人7人が強制収容され、死亡している。
皆、若者がウイグル文化を誇りに思い堂々と生きるよう希望を与えてきた人物ばかりだ。
粛清対象には、中国共産党を否定しない人々も含まれる。
ウイグル独自文化が継承されるルーツを断ち切りたい習近平政権は、彼らを
「両面人」(表向きは共産党支持者だが、心の中では民族を愛している者)
として粛清するのみならず、ばれると、誤魔化そうとする。
代表例が新疆大の学長を務めていたタシポラット・ティップ教授の失踪だ。
東京理科大で理学博士号を取得し、立正大や九州大の研究者と共同研究するなど日本と縁の深い人物だが、2017年に消息不明となり、その後、秘密裏に両面人として死刑宣告を受けていた。
これが国際社会で表面化し、2019年12月に国連人権高等弁務官事務所が学者への死刑宣告は国際法に反するとの声明を発表すると、中国はティップ氏については
「汚職の罪で調査中」
と発表し報道を否定した。
しかし2022年5月に流出した秘密文書
「新疆公安ファイル」
には、当局が彼を
「両面人」
として糾弾していたことが記載されていた。
国際社会は、中国の共犯者にならないためにも、習近平政権のこの大粛清に声を上げる時だ。

中国の人権侵害を無視する国連 日本ウイグル協会会長レテプ・アフメット
2024/2/4 8:00
https://www.sankei.com/article/20240204-OEDRAL43CVKF5LPWZMBOS6AFAY/
今から27年前の1997年2月5日、中国の弾圧政策に抗議するウイグルの若者たちがグルジャ(中国名・伊寧)で平和的なデモ行進を行った。
中国の武装警察はデモ隊に発砲し、これを鎮圧。
その後も広範囲の無差別拘束が続き、グルジャからは若者の姿が消えた。
後には拘束された人々の凍死、拷問死、釈放後に精神を病んだ人など多くの悲惨なケースが報告されたグルジャ事件である。
当時は通信手段が限られた上、厳しい情報統制のため世界は実情を知らず、中国が国際社会から厳しい制裁を受けることもなかった。
日本は事件の翌月1997年3月、中国の核実験を理由に原則凍結していた無償資金協力を再開すらしている。
中国はその後、日本を含む先進国の経済支援や技術支援によって飛躍的な経済成長を果たし、中国共産党の独裁政治を盤石にした。
もしあの時、国際社会が事件に注目し経済支援などをやめていれば、中国は今のような国際秩序を脅かす巨大モンスター国家になっていなかったかもしれない。
あれから4半世紀経った今、国連ではウイグル問題を巡り、人権の価値観を共有する民主主義国家と中国マネーに支配される国々の対立が続いている。
2022年8月、国連人権高等弁務官事務所が、中国のウイグル人に対する行為は
「人道に対する罪に相当する可能性がある」
と認める報告書を公表したが、国連人権理事会は2022年10月、この報告書基づいてウイグルの人権問題を討論するよう求める動議を否決した。
中国が加盟国に影響力を及ぼし続ける国連では、同じ国連機関が中国の人権侵害を指摘しているにもかかわらず、その報告を無視するという呆れた行為が罷り通っている。
最近、私たちが注目したのは、中国の人権状況を定期的に審査する国連人権理事会の普遍的・定期的審査(UPR)作業部会である。
2024年1月23日の会合では、
米国が
「ジェノサイド(民族大量虐殺)」
スイスが
「人道に対する罪」
と非難するなど、30以上の国々がウイグル問題に言及した。
その結果、
「ジェノサイド」
の非難は盛り込まれなかったが、作業部会は400以上の勧告をまとめた。
前回の作業部会ではウイグル問題に触れなかった日本も今回は言及してくれた。
ただ、この勧告も法的拘束力はない。
2024年1月23日の会合当日、ウイグルではマグニチュード(M)7.1の地震が発生したが、通信が遮断されているため、私たちはウイグルに住む家族の安否確認すらできなかった。
家族の生死を知る権利までも奪われているのだ。
国際社会は懸念を伝えるだけの不毛な芝居をやめ、経済制裁を含む具体的な行動を起こす時だ。

月曜コラム
父さんを人質にする中国 日本ウイグル協会会長 レテプ・アフメット
2023/11/20 9:45
https://www.sankei.com/article/20231120-HDKCFCZXANLALLB7SYY6R75NSI/
中国共産党政権によるウイグル迫害は近年に始まったことではない。
1949年の
「中華人民共和国」
建国後、70年に渡りウイグル人の
「中華民族」
への同化を図ってきたと言っていい。
ただ、2017年以降、迫害が異常なレベルで行われるようになったため国際問題として注目されるようになった。
習近平政権は、同化が思うように進まないことに焦りを募らせ、ウイグル人を力で滅ぼす方向へ大きく舵を切ったのだろう。
300万人超と指摘される大規模な強制収容、強制労働、不妊手術の強制、親子の強制的引き離し。
AI(人工知能)による監視システム、ウイグル人宅に100万人規模で政府職員を寝泊まりさせるなど想像を絶する監視も常態化した。
著名な知識人や経済人らが一斉に収容され、行方不明となる悪夢の事態も起こっている。
外国に暮らすウイグル人らは故郷に残る家族との通信が遮断され、生き別れを強いられている。
私自身も2017年夏に、父や弟を含む親族12人が強制収容されたことを知ったが、その後、消息が確認できていない。
翌年2018年3月、地元警察から、収容所で撮影された父のビデオが送られてきて、
「中国共産党への忠誠心を示し当局に協力すればお父さんを出してあげる」
と告げられたが、断った。
それ以降、一切の通信は断ち切られたままだ。
私は日本のパスポートを持っているので、世界中ほとんどの場所に安心して行けるが、唯一怖くて行けない場所が実家だ。
2019年には、強制収容された家族を捜すために留学先の日本から帰国した20代のウイグル人女性ミギライ・エリキンさんが直後に強制収容され、収容所で死亡した。
今、欧州連合(EU)や英仏など10カ国・地域の議会と米国政府が、ウイグル問題をジェノサイド(民族大量虐殺)か、その深刻なリスクがあるものと認定しているが、日本ではどうだろうか。
国会でも2022年、決議を採択したが、中国へ配慮し過ぎた内容だった。
日本企業は無意識にこの問題に関与している。
日本ウイグル協会の調査では、複数の企業の技術が
「ウイグルジェノサイド」
を支える監視システムに悪用されていることが確認されている。
日本は太陽光パネルのほとんどを中国からの輸入に頼っているが、その多くはウイグル人の強制労働と繋がっていると指摘されている。
強制労働でもたらされた製品の供給先になっている可能性が高いのだ。
欧米では、強制労働防止法や外国の人権侵害に対し資産凍結などの制裁を科すマグニツキー法などの整備も進み、制裁の流れも強まっているが、日本は後れを取る。
日本が制裁逃れの穴場として利用されるリスクが高まっている。

習氏指示に日本ウイグル協会長「非常に危機的」
2023/9/11 17:38
https://www.sankei.com/article/20230911-OMVE7ZOFUBLAJBILI7JA5EUGTU/
中国の習近平国家主席が2023年8月26日に新疆ウイグル自治区を視察し、
「イスラム教の中国化」
の推進や
「中華民族の共同体意識の増強」
を指示した。
国際社会が中国の民族迫害政策を非難する中、ウイグル人への同化政策を緩めない姿勢を改めて示した形だ。
日本ウイグル協会のレテプ・アフメット会長は2023年9月11日までに産経新聞の取材に応じ、
「『ジェノサイド』(集団殺害)の加速を謳い、非常に危機的なメッセージだ」
と懸念を示した。

《習氏のウイグル自治区入りは2014年以来8年ぶりだった2022年から2年連続となる》
《今回、習氏は区都ウルムチ市で開かれた会議に出席し、地元幹部に
「社会の安定維持」

「違法な宗教活動」
を押さえ込むよう指示した》
《標準中国語(漢語)教育の徹底、漢人の自治区移住の推奨なども表明した》
ーー習氏のウルムチでの発言をどう受け止めているか
★レテプ・アフメット会長
欧米諸国などからジェノサイドと批判されるウイグル政策の加速を明確に謳った形で、非常に危機的なメッセージだ。
言語も宗教も人口比もウイグルのアイデンティティーを薄めようとしている。
国際社会がどんなに声を上げても、ウイグル民族や文化を滅ぼす意志は固いと受け止めている。
《国際社会はウイグルの人権侵害状況への批判を強めている》
《国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は2022年8月、テロ対策の名目でウイグル人に
「深刻な人権侵害が行われている」
とする報告書を発表》
《米国は2022年6月、ウイグル自治区からの物品輸入を原則禁止するウイグル強制労働防止法を施行し、制裁対象の中国企業を追加するなど、運用も厳格化した》
ーー習氏はウイグル人の収容政策に言及しなかった
★レテプ・アフメット会長
中国共産党は2019年までに(ウイグル人を強制収容したとされる)『職業技能教育訓練センター』を閉鎖したと主張する。
だが、消息不明の人や施設から解放されていない人がいる。
2023年9月も新たな収容者の存在が相次いで報じられた。
私の親戚も12人が収容されたと確認された。
妻の兄弟は勤務先で警察に呼ばれたまま、消息が分からず、裁判も開かれていない状況だ。
ーー中国当局は自治区へのツアーを催し、平穏な暮らしぶりをアピールする
★レテプ・アフメット会長
習氏も今回、ウイグル自治区の良さを伝えるとして、外国人旅行者向けのツアーの拡大を指示した。
ツアーは中国政府がコントロールし、幸せに暮らしているウイグル人を装うプロパガンダ(政治宣伝)に過ぎない。
尾行や行動制限もない旅行は許可されていない。
隠したいことがあるからだ。
日本人がツアーに参加して統制された情報をそのまま発信することは中国の犯罪に加担することだ。
ーー自治区出身者に対する嫌がらせはあるか
★レテプ・アフメット会長
在日ウイグル人は中国当局から現地に残した家族を人質に取られ、ウイグル協会の活動情報などを求められている。
パスポート更新の申請も何カ月も放置され、現地で手続きを求められた人もいる。
ーー2023年10月に「国際ウイグルフォーラム」が開催される。日本で開く意義は
★レテプ・アフメット会長
中国がウイグル問題について欧米が作り上げたデマだと宣伝する中、アジアで唯一中国側の主張に反論している国が日本だ。
国際社会がこれまで以上に連携してウイグル問題に取り組まないと、民族迫害は改善しない。
中国の隣国の日本から
『国際社会は納得していない』
『責任を追及する声がここにある』
と発信してほしい。

嘘拡散の”共犯”になる官製新疆ツアー
正論2023年9月号 日本ウイグル協会会長 アフメット・レテプ
中国共産党中央直属の中国外交出版発行事業局が管理・運営するニュースサイト、中国網日本語版(チャイナネット)に2023年6月22日に掲載された
「新疆をきっかけに日本社会の対中感情を改善」
と題する記事に目が留まった。
記事の前後には日本の悪口や日本批判の記事が溢れていた。
「核汚染水海洋放出の強行、日本の道徳の赤字と知恵の苦境を露呈」
とあり
「南京大虐殺の生存者が逝去 存命中は残り39人のみに」

「海洋で中国けん制、苦杯を喫するのは日本」
と題している。
対日感情の憎悪を煽る記事が並ぶ中で
「新疆をきっかけに日本社会の対中感情を改善」
とは一体、どういうことなのだろう。
日本国民を馬鹿にしているのかと不思議に思って調べた。
すると、中国在大阪総領事館主催
「日本市民新疆ツアー第1陣」
について、中国網日本語版や中国共産党中央機関紙『人民日報』のWEB版、人民網日本語版が自画自賛の記事を必死で発信していることが分かった。
発信は主に
「薛剣(せつけん)駐大阪総領事」

「新疆ウイグル自治区政府文化顧問」
を名乗る日本人僧侶
「小島康誉」
氏による記事だった。
薛剣総領事と言えば、大阪総領事館の公式アカウントや個人アカウントで外交官とは思えぬ過激ツイートを暴走させることで知れらる人物だ。
最近の事例で言うと、2021年10月、国際人権団体、アムネスティ・インターナショナルが香港オフィスをやむなく閉鎖すると発表した際に、
ツイッターで
「害虫駆除!!!快適性が最高の出来事また1つ」
と投稿し、
「人間性が言葉に出る」
などと批判を浴びた。
また、その2カ月後の2021年12月には在大阪総領事館の公式ツイッターが、ウイグルの子供たちの動画を投稿して
「顔面偏差値が高すぎる新疆の小学生たち、・・・新疆ツアーにご意向のある方は、ぜひご登録を!」
投稿を見た人々から
「人を顔だけで格付けし評価するなんて気持ち悪い」
「子供たちは装飾品ではなく人間です」
「さすがに人権無視の差別主義国家の言うことは違う」
等の批判が殺到した。
小島氏は
「発展」

「幸せ」
に満ちたウイグルをアピールし、ウイグルの現状に関するメディア報道の多くが色眼鏡的と主張している。
薛剣総領事らが同行し、最初から最後まで全てのプロセスに中国当局による誘導が組み込まれた今回の
「プロパガンダツアー」
の意義の大きさを繰り返し強調し、レコードチャイナへの寄稿では
「ギネス級の価値がある」
とまで称賛している。
ツアーの参加者でもないのに、日本社会に与えた影響はほぼゼロと言っていい
「プロパガンダツアー」
をここまで称賛するとは、この方は正気なのかと疑ってしまう。
家族と生き別れを強いられる身として、あるいは留学先の日本から一時帰国したら強制収容され死亡した仲間がいる身として、人命や家族を奪う犯罪者を擁護する行為は仏教の教えにも反しているとの疑問を感じ、僧侶としての自覚すらないのかと憤りを感じる。
■新疆ツアー第1陣
薛剣総領事が、駐大阪総領事として着任したのは2021年6月だ。
着任から半年後の2021年12月には
「新疆は良いところーコロナ後の中国新疆ツアー大募集」
と題する団体旅行の告知を大阪総領事館の公式サイトに掲載した。
大阪総領事館の発表によると、2021年12月31日に締め切った募集には1カ月間で日本国内から1028人が応募した。
あれから1年半が経ち、去る2023年6月19日から27日に、中国当局に選ばれた小学5年生から83歳までの日本人男女20人のウイグル訪問が実現したそうだ。
中国当局としては日本国民を現地に案内し、ウイグル人らに対する非人道的犯罪で地に堕ちた中国への信用を回復したい思惑があったはずだ。
薛剣総領事らが発信したこのツアーの始まりから終わりまでのプロセスを見れば、決してこれは通常の団体旅行ではなく政治的意図が仕込まれた
「プロパガンダツアー」
であることは明白だ。
まず、1028人の申込者から20人を選別し(98%を審査の段階で落としている計算になる)、出発前夜の2023年6月18日に大阪総領事館で
「新疆ツアー第1陣壮行会」
と書かれた赤い横断幕を掲げた式典を開催し、薛剣総領事から中国ビザの押されたパスポートが参加者1人1人に手渡された。
通常のツアーで外国を旅行する際にこんな大袈裟な経験をすることなどないだろう。
ツアーには大阪総領事館の領事らが同行し、関西空港を飛び立つ直前に撮影された写真には
「中国駐大阪総領事館主催 日本市民新疆ツアー第1陣」
と書かれた赤い横断幕を持った参加者たちの姿があった。
後に人民網が発信した今回のツアーを特集した英語字幕付きの動画の最初にもこの写真は使われている。
ウルムチ到着時も、空港で
「日本市民新疆ツアー第1陣の皆様を熱烈歓迎」
と書かれた赤い横断幕を持った当局者たちが出迎える写真が撮られ、盛んに発信された。
だが、こうした写真撮影自体、日本国民が世界の他の場所を旅行する際には決して遭遇することはない不自然な光景だ。
一行の出発に合わせて、共産党機関紙、人民日報系の環球時報で薛剣総領事はこう述べている。
「今回の新疆ツアーは内容が豊富で充実している」
「一部の日程は想像を遥かに上回る」
「例えばトルファンではウイグル族の家庭を訪問し、現地人と共に昼食を取る」
「新疆少数民族の日常生活を近距離で体験する」
「更に現地のウイグル族の小学校を訪問する機会があり、子供たちの天真爛漫な笑顔を通じ現地の人民生活が幸福で満ち足りていることを直感的に感じる」
「アクスでは広々とした綿花畑を見ることができる」
「綿花紡績工場を見学することで、西側のいわゆる強制労働という根も葉もない話を一蹴する」
注目してほしいのは、薛剣総領事の自画自賛は、ツアーに参加した日本人らがどこで何を見るかだけではなく、そこで何を感じるのか、考えが変わって帰国するのか、といった細かい所まで初めから決まっていることだ。
ツアーがプロパガンダだと明白に物語る所以である。
前述の人民網が発信した英語字幕付きの動画と比べると、ツアー参加者が全てを薛剣総領事の”予言”通りに実感し、考えが一変したかのような内容になっている。
これが、この先どんな宣伝に使われるのか、ツアー参加者たちは注意深く見ておくべきだろう。
「今回の新疆ツアーの情報発表も異例で、新疆訪問団のメンバーが個人メディアで今回のイベント全過程を自由にライブ発信する」
などとわざわざ強調するのも首を傾げる話だ。
一体、そのどこが異例で凄いのか。
世の中の常識が通じるまともな国では、旅行者は旅先で写真や動画を撮り、ネットに自由に流している。
ごく普通で当たり前の話だ。
「自由にライブ発信」

「異例」
と強調すること自体が、自由が奪われた中国ならではの話でしかなく、果たして日本人参加者は本当に自由を感じたのか。
仕組まれたパフォーマンスによって自分たちの言動を全て中国当局が誘導し操ろうとしていると感じた参加者はいなかったのか。
聞いてみたいところである。
■自己弁護の末の新看板
大阪総領事館のツアーは突如告知されたものではない。
告知のタイミングと国際情勢を思い出して頂きたい。
継続的に明らかになる証拠を受け、国際社会は2021年以降、ウイグル問題で態度を大きく変化させた。
2021年1月には、アメリカ政府がジェノサイド(特定の民族などの集団を破壊する目的で行われる集団殺害、及びそれに準ずる行為)認定し、2021年12月までにカナダ議会、英国議会、リトアニア議会、チェコ議会、ベルギー議会等でジェノサイド認定が続いた。
2021年3月には、米国、英国、カナダ、そして欧州連合(EU)でウイグル人らへの重大な人権侵害が行われているとして、中国に対する制裁措置が一斉に発表された。
ツアーが告知された2021年12月には、更に大きな出来事があった。
アメリカでは
「ウイグル強制労働防止法案」
が下院と上院で相次いで可決、2021年12月23日にはバイデン大統領が、ウイグルからの輸入を全面的に禁止する
「ウイグル強制労働防止法」
に署名し成立した。
2021年12月9日には英国に設置された国際法や人権問題の専門家も加わった民間法廷
「ウイグル特別法廷」
が18カ月に及ぶ調査の末、ジェノサイドと人道に対する罪がウイグル人や他のチュルク系民族に対して行われているとの結論を下していた。
それだけではない。
2021年12月1日には、英BBC等の主要メディアが、ウイグル人らに対する大規模強制収容や強制労働等に、習近平国家主席など上層部の関与を示す極秘文書
「新疆文書」
が流出したと大々的に報道され、ツアーの告知はその翌日2021年12月2日だった。
相次いで明らかになる中国の人権侵害の証拠と国際社会の非難。
それを前に中国当局はあの手この手で自己弁護せざるを得ない状況に追い込まれていた時期だった。
日本国内でもウイグル問題で中国への非難の声は高まっていた。
地方議会が次々とウイグル問題で国に対策を求める意見を採択し、その自治体数は80を超えていた。
ちなみに、2021年12月以降も採択は続き、私たちが把握しているだけで102の地方議会で採択されている。
■日本国民がターゲットに
自己弁護に追い込まれた中国当局は、国連の調査チームや主要な外国メディアの自由な取材を徹底して断る一方で、都合の良い所だけを見せるパフォーマンスに納得してくれそうな外国人をピックアップしては
「やらせツアー」
を積極的に企画している。
この手のツアーは、2023年だけでも複数回確認されている。
例えば、2023年1月にシリアなど14のアラブ諸国から30名以上がツアーでウイグルを訪問した。
2023年4月にはベトナムやカンボジアなどの複数国の駐中国大使や領事らがツアーでウイグルを訪れている。
この時は
「新疆ウイグル自治区政府」
のトップ、馬興瑞が面会し、中国の友好国の大使・領事として、中国を擁護する発信を積極的に行うよう求めたと報道されている。
2023年6月になるとスーダンなどアラブ諸国から30名以上のツアーが実施され、ウイグル訪問が行われた。
2023年7月にはカザフスタンの市民らのツアー団が訪問した。
いずれも中国の影響力が強く、人権や価値観の面で中国とそう変わらない国々がターゲットとされている。
そう考えると、西側と同じ価値観を共有する日本の市民らをツアーのターゲットに選ぶのは異例と言っていいだろう。
ジェノサイドや人道に対する犯罪が今も進行中の東トルキスタンに比較的近い位置にありながら、国連などの国際舞台では中国の犯罪行為を非難する共同声明に毎年署名している唯一の国が日本であり、中国もそれを強く意識しているはずだからだ。
日本をターゲットに選んだものの、中国の意図や狙いが自分たちの思惑通りに日本人に果たして浸透するか否か。
アラブやアフリカ諸国の人々のツアーとは勝手が違って中国は決して自信満々ではなかったようである。
例えば、ツアーの対象者を日本人に限定すると初めから宣言したのもそのせいだろう。
これは日本に住むウイグル人が参加してしまうと中国人よりも遥かに現地に詳しい。
中国にとって都合の悪い所まで案内できる。
政府機関の主催ツアーだから、無事帰国を保証する義務もあるが、在日ウイグル人を除外したのは保証できる自信がないためでもあるだろう。
それだけではない。
日本のメディア関係者も除外されている。
薛剣総領事は、2023年6月13日のツイートで
「この度の新疆ツアーは基本的に参加者の皆様の自費で実施」
「日本メディアの同行取材について、問い合わせがあったが、新疆について余りにも酷い虚偽報道してきた為、敢えて断った」
「正直言って、現状では信頼置けない!」
と投稿している。
この投稿から分かることが2つある。
1つは、日本メディアを同行させる自信がないことだ。
これはメディア関係者を案内するとパフォーマンスに大人しく納得しない恐れがあるからだ。
もう1つは
「基本的に参加者の自費で実施」
という表現だ。
「基本的に自費」
とは穿った言い方をすれば一部に中国当局の負担があると言っているようなものだからだ。
■ウイグル人とメディアお断り
2023年7月12日に大阪総領事館は
「新疆ツアー『第2陣』大募集」
の告知を出している。
そこには、
「募集対象:日本人のみ、訪中歴のない方大歓迎」
「日本メディアの同行取材はお断り致します」
「旅費は基本的に自己負担となります」
等と明記している。
第1陣と同じやり方で実施するらしい。
実は第1陣のツアーとほぼ同時期にJNNの記者がウイグルを取材し、連載記事(TBS NEWS DIGサイトに掲載)を発信している。
ツアー参加者を希望する人は是非読んでほしいものだ。
2023年7月5日、ウルムチを取材したJNN記者は、初日から帰りの空港まで尾行が続いて、現地のウイグル人らが恐怖に怯えて胸の内を語ることができなかったことを詳しく報じている。
大阪総領事館のツアーで見る光景とは180度異なる全くの別世界だ。
どちらが信用できるか、読者も考えてほしい。
ウイグルジェノサイドを隠し、私たちの家族を奪った恐怖政治を正当化するためのプロパガンダツアーに参加し、その中身を鵜呑みにして
「ウイグル人は幸せに生きている」
などと発信することは、ジェノサイドに加担することに他ならない。
「時間と大きな出費を伴う旅行なのだから、中国当局の思惑で振り回すのではなく、尾行・監視・行動制限を断って自由にさせて欲しい」
と突き付けるくらいであってほしいものだ。
■薛剣総領事に申す
悪いことをしていないなら隠す必要などない。
メディア関係者を恐れる必要もない。
日本を見てほしい、国が日本を訪問する中国人を選別して、訪問先を全て国が設計し、国が手配した案内人が誘導する都合の良い場所だけ見せて大人しく帰国してもらったり
「中国メディア関係者は除外」
などと堂々と宣言したりするツアー等聞いたことがない。
いつ、誰と、どこへ行って何を見るか、見たこと感じたことをどう発信するかも本人が決める。
メディア関係者の友人と一緒に行くかどうかも本人が決める。
尾行や監視を気にすることなく好きな場所で好きな人に接触する・・・それが健全な社会における当たり前の旅行というものだ。
ウイグル人らに対して非人道的犯罪を犯していないと言える自信があるなら、家族と生き別れを強いられている在日ウイグル人の帰国を保証すると国際社会に約束し私たちを同行させてほしい。
「非人道的扱いを受けた」
と証言する強制収容所の生還者たちも同行させるべきで、国際法や人権の専門家、学者たち、そしてメディア関係者も欠かせない。
何よりも重要なことは、現地での行動制限や尾行、監視などがない自由な旅行であることだ。
悪いことをしておらず自信があれば、これらは全て簡単な話で、都合の良い所だけ見せて、それ以外は徹底的に隠すだけでは、中国と同じ価値観の国々の人たちは騙せても、国際社会の常識が通用する国々の人たちを騙せるはずがない。
全くもって説得力がなく、やればやるほど国際社会の疑念は深まるだけである。
私を同行させてくれれば、2017年以降、一切の通信ができずにいる家族をまず訪問したい。
それ以外にもどうしても会いたい人たちはたくさんいる。
例えば、ウイグル自治区教育出版社編集長のワヒットジャン・オスマン氏。
同じく教科書編集担当で著名な評論家、ヤリクン・ロズ氏や自治区教育庁の元庁長、サッタル・ダウット氏や自治区社会科学院副院長で新疆教育出版社長のアブドゥラザク・サイム氏らウイグルの教育を支えた人たちがそうだ。
新疆大学の学長、タシポラット・ティッブ教授や副学部長のアブドサラム・ジャリディン教授にも会いたいし、新疆医科大学の学長で現代ウイグル民族医学の父、ハリムラット・グブル教授や新疆師範大学教授で著名な作家、アブドゥカディリ・ジャラリディン教授、ウイグル文化研究の第一人者で新疆大学人類学研究所のラヒレ・ダウット教授、新疆人民出版社社長のアブドゥラヒマン・エベイ氏なども再会したい人たちだ。
新疆新聞社の社長、アリムジャン・メメットイミン氏、カシュガルウイグル出版社の編集者で著名な女流詩人、チメングリ・アウット氏、ウイグル人社会のIT化に最も貢献した人物として知られる著明なコンピュータープログラマー、アリム・エヘット氏等々・・・。
名前を挙げ始めると、際限がない。
この方々は、誰もがウイグル人に生きる希望を与え、ウイグルの文化が消滅しないよう先頭に立って尽力してきた人々だった。
2017年以降相次いで強制収容され行方不明となっている。

尾行・監視は当たり前、まさかの”手のひら返し”も…中国で最も“取材困難”新疆ウイグル自治区 超敏感エリアの中心都市「ウルムチ」の今
2023/7/7
https://uyghur-j.org/japan/2023/07/fnn-articles-552223/
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/751.html#c32

[政治・選挙・NHK293] 在日米軍副司令官に返答求める 日米合同委員会廃止要求デモ第2弾(高橋清隆の文書館) ますらお
9. 秘密のアッコちゃん[226] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年3月31日 15:53:07 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[339]
<■806行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
埼玉クルド人騒動 「日本は日本人の国」ーどこがイケナイ!?
お互いの立場や文化の違いを理解することが多文化共生の前提です
WiLL2024年5月号 参議院議員 若林洋平
■ポストの真意
<我が物顔で日本人に迷惑をかけ、挙げ句日本人死ねというならどうぞお帰り下さい>
<日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解出来ない外国の方は母国にお帰り下さい>
<本来外国人に対する生活保護などあり得ません!>
<母国に保護して貰って下さい>
<それでも日本に居たいなら日本のルールくらい守れ!>
(全文)
日本が日本であり続けるためには、どこかでブレーキをかけなければならない。
今はその過渡期であり、誰かが声を上げなければなりません。
そんな思いを込めてポストしました。
埼玉県川口市を中心に問題となっている地元住民とクルド系住民との軋轢。
「クルド人が治安を乱している」
という指摘が出る中、ある動画がSNSで拡散されました。
埼玉県蕨市で行われた日本人による外国人排斥を訴えるデモに対し、クルド系とみられる人々が抗議の声を上げているのですが、その中の誰かが
「日本人死ね」
と言っているように聞こえると指摘された動画がX(旧ツイッター)で拡散されました。
私はこの動画を引用する形で2024年2月29日に前掲のポストをしました。
すると、ネット上で一部の方から
「若林洋平は差別主義者だ」
「レイシストだ」
などとレッテルを貼られました。
更に
「共同通信」
は次のように報道したのです。
<自民党の若林洋平参院議員(静岡選挙区)が(2024年2月)22日までに、X(旧ツイッター)で、在日クルド人への敵意を露わにした差別的投稿を引用し
「日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解出来ない外国の方は母国にお帰り下さい」
などと書き込んだ>
<ネット上では、埼玉県南部で暮らすクルド人の排除を叫ぶヘイトスピーチが急増中>
<若林氏は、こうした動きを背景に憎悪を煽った形だ>
(2024年2月22日)
「東京新聞」

<自民党の若林洋平参院議員(静岡選挙区)が(2024年2月)22日までに、在日クルド人への敵意を露わにした差別的投稿を引用し
「日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解出来ない外国の方は母国にお帰り下さい」
などと書き込んだ>
(中略)
<特定民族であることを理由に
「国へ帰りなさい」
「日本から出て行って」
などの言葉を浴びせるのは、典型的なヘイトスピーチと解される>
とした記事を掲載(2024年2月22日)。
私は共同通信社からも東京新聞社からも取材を受けていません。
発信の真意を汲み取らずにヘイトスピーチだと断じられるのは心外です。
また、両社とも
「母国にお帰り下さい」
という文章だけを切り取って報じていますが、一番大切な箇所は冒頭の
「我が物顔で日本人に迷惑をかけ」
という部分です。
「日本から出て行って」
など一言も言っていません。
海外から日本に来られ、真面目に日本国民として生活されている人もたくさん存在します。
そうした人々から見ても、一部の
「法律やマナーを守らない外国人」
が迷惑なのは当然の事であり、これはクルド人という特定の人種をあげつらったわけではなく、日本に住む全ての外国人に言える話なのです。
いずれにしても差別をする気も差別に当たる言葉もないことをご理解頂きたいと思います。
■どっちにしろ問題
一般社団法人日本クルド文化協会はXにて
<クルド人の人が
「日本人死ね」
と言っていると主張していますが、事実と異なります>
<彼が言っているのは
「病院へ行け、病院へ行け、レイシストは精神科へ行け」
です>
<「日本人死ね」
ではありません>
<私たちがそんな事を言うはずはありません>
と釈明しました。
しかし、仮に
「日本人死ね」
と言ったわけではなく、
「精神科へ行け」
と言ったからといって許されるのでしょうか。
後者の発言であったとしても看過できる話ではありません。
加えて映像からは明らかに中指を立てているシーンがあります。
この意味を知っていれば、十分に相手への侮辱であることは理解できます。
実際に
「日本人死ね」
なのか、それとも
「精神科へ行け」
と言ったのか真相は分かりませんが、いずれにしてもこうした発言をしてまで日本にいることは日本人にとっても、彼らクルド人側にとってもメリットはありません。
それならば、母国にお帰り頂き生活する方が良いかと思います。
■地元の声は無視するのか
埼玉県におけるクルド人の騒動は今回が初めてではありません。
2023年7月4日、川口市でクルド人同士の殺人未遂事件があり、重傷を負った男らが運ばれた
「川口市立医療センター」
周辺に双方の親族らが約100人集まり、暴力沙汰になる騒動へと発展しました。
周辺の交通が混乱し、同日午後11時半から翌2023年7月5日午前5時までの間、救急車の受け入れができなくなりました。
もしかすると救急車の受け入れができず、救える命が救えないという出来事が起こったかもしれない。
事実、私の所にも川口市に住む方々からクルド人による様々な問題で恐怖を感じているといった話をよく聞きます。
具体的には、改造車による騒音や危険運転、日本人女性に対するナンパや放尿、個人による不法投棄などです。
クルド人が運転する自動車の多くは他人名義、無免許、無保険な場合が多く、対処が煩雑になるため警察も取り締まりに消極的です。
クルド人が運転する車に突っ込まれて、家や物が壊されるといった物損事故があっても、警察はほとんど取り扱ってはくれない。
夜中に住宅街での大喧嘩、集団で騒ぐなどの迷惑行為、コンビニでのたむろなどは日常茶飯事です。
深夜に見慣れない男性が集団でたむろしていたら誰だって怖いはずですし、女性であれば尚更です。
こうした出来事が川口市を中心に起こっているのが現状です。
川口市や蕨市に住む人々は、こうした一部のクルド人による危険行為に脅かされながら生活しています。
親が子供を安心して通学させたり、遊びに行かせたりすることができない。
夜に1人で出歩く時にドキドキ、ヒヤヒヤしなければならない。
そんな町を日本に作ってはいけません。
クルド人による犯罪や迷惑行為に苦しんでいる地元市民の人権を守ることが大切です。
大前提として日本という国は日本人のための国です。
外国人が住みやすいように日本人の方が努力しなければならないというのは間違いです。
お互いに尊重し合える存在でなければならない。
”郷に入れば郷に従え”という諺があるように、その場所に馴染む努力をしなければなりません。
事実、日本の生活に馴染んでいる外国人はたくさんいますし、日本人以上に日本に造詣の深い外国人もたくさんいます。
多文化共生を実現させたいのなら、川口市や蕨市の周辺住民の置かれた状況や背景も踏まえる必要があります。
お互いの立場や文化の違いを理解することが多文化共生の前提であり、日本に住む日本人だけが一方的に我慢を強いられることがあってはなりません。
こうした状況が10年、20年と続けば、声を上げられない間にルールが変わり、元々住んでいた住人が恐怖から引っ越し、川口市や蕨市だけが無法地帯になってしまうかもしれない。
そうした地域に政府が対策をしようとすれば、人権蹂躙だの差別だのと批判され、余計に手を打てなくる。
日本には腫れ物には触れないという風習がありますが、日本人が誰も手出しできない地域が生まれてしまうかもしれません。
それを止めるのは、今しかありません。
警察官の増員などで不法行為を行う我慢への取り締まりの強化や、強制退去すべき外国人の収容、速やかなる送還などを実施するべきです。
今回の私のポストはそうした問題提起を含めた発言でもあったのです。
■移民政策の転換期
欧米では現在、不法移民を含む移民の増加による社会の混乱が、国家的な課題となっています。
イギリスでは、イスラム諸国から来た移民が、余りに多くのテロ攻撃に関与しています。
そこでイギリス政府は移民の流入に制限を設けました。
2024年春から、年収3万8700ポンド(約700万円)未満の外国人に技能労働者ビザを発給しないことを決定。
過去最多の74万5000人となった2023年の純流入数から30万人の削減を目指すとのことです。
スウェーデンでは、福祉政策を充実させ移民・難民を寛容に受け入れた結果、凶悪犯罪が急増しました。
スウェーデンでの銃による殺傷事件の発生率は、2000年頃には欧州最低レベルでしたが、積極的に難民を受け入れるようになってから急増し、イタリアや東欧を軽く追い抜いてしまいました。
2022年9月の総選挙では、難民受け入れれに積極的な姿勢の左派政権が敗れています。
スウェーデン政府は2015年、シリア・イラク・アフガニスタンなどの難民16万3000人の受け入れを決定しました。
これらの地域からの難民は、識字率が極端に低く、またイスラム原理主義的な思想の持ち主もたくさんいました。
そのため、国民にはこれを不安視する人々も少なくありませんでした。
当たり前の話ですが、スウェーデン語を習得しようとせず、スウェーデン社会の習慣・ルールに馴染もうとしないまま、スウェーデン政府の福祉に依存するだけの外国人が、スウェーデン社会に適応できるはずもありません。
当然の帰結として、スウェーデンでは、ドロップアウトした移民・難民と、その子孫による犯罪が急増しました。
ドロップアウトした親を見て
「親と同じ人生を歩まない」
と努力して立身出世する人もゼロではないでしょうが、やはりドロップアウトした親から
「犯罪者予備軍」
が再生されるケースの方が多いことは容易に想像できます。
現在、欧州で移民・難民への対応を厳格化させる動きが強まっています。
中東情勢の緊迫化でパレスチナからの移民流入が予想される中、欧州連合(EU)は域内への受け入れを規制する新たな制度案で大筋合意。
ドイツやオランダなどの移民排斥を掲げる右派政党が躍進する加盟国も独自の移民政策を取り始めました。
移民・難民に比較的寛容な姿勢を示してきた欧州諸国は転換を迫られているのです。
新制度案では、受け入れを判断する審査の厳格化や強制送還の迅速化などが盛り込まれました。
移民・難民は加盟国領域への入国を容易に許可されず、身分証明書の確認や指紋採取などの審査を国境付近で最長7日間受けることが求められています。
亡命資格がないと判断されれば、加盟国への入国が認められず安全な第3国に強制送還される可能性があります。
移民・難民が最初に到着する南欧諸国の負担を軽減するため、各国間で分担する仕組みも導入。
新制度案は承認を経て、2024年中に発効する見込みです。
■事実上の移民政策か
欧米各国において移民受け入れの問題が表面化している中、岸田総理は2023年7月22日、東京都内の会合で
「人口減少に対し、社会が適合する動きを並行して進めていかないと不都合が生じる」
「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」
と発言しました。
政府は2023年6月9日、熟練外国人労働者の永住や家族帯同が認められる在留資格
「特定技能2号」
の受け入れ対象の拡大を閣議決定。
特定技能2号は安倍晋三政権で建設、造船・舶用工業の2分野を対象に導入しました。
その後、労働力不足に悩む経済界から拡大を要望されており、岸田政権で新たに1次産業やサービス業などを追加し、計11分野で長期雇用の道を広げたのです。
こうした岸田政権における外国人労働者の受け入れ拡大は、必要性の理解が乏しいまま行えば事実上の移民政策とも捉えられかねません。
私は安易な移民政策や外国人の受け入れは行うべきではないと考えます。
なぜなら、その前にやれる事があるからです。
例えば引きこもりと言われる方々は日本に約150万人いるとも言われています。
こうした人たちが社会で活躍できる(働ける)ようにするためにはどうすれば良いかという議論が十分になされていません。
加えて、少子化の是正も諦めてはいけません。
単に労働者が足りないから、手っ取り早いからという安易な考えで外国人労働者を受け入れたとしたら、どういった問題が起こるのかは、前述した欧州での移民問題の現状を見れば明らかです。
一方で、一概に外国人労働者の受け入れを否定しているわけではありません。
真面目に日本で働きたいと考える外国人であれば、受け入れことも必要です。
実際に世界中では今、優秀な人材を如何に獲得するのかという競争も発生しています。
シンガポールでは、2023年1月から月収3万シンガポールドル(約300万円)以上を条件に、エリートビザを導入することを決定しています。
このビザにより通常より長い5年間の滞在が認められます。
そうした状況下で日本も世界から選ばれる国になるべきです。
いずれにしても政府は、移民政策によって諸外国で起きている問題と真摯に向き合い、きちんとした受け入れ体制を整える必要があります。
2023年6月16日に国会で可決したLGBT法にも同様のことが言えます。
自民党内の議論の場で半数以上が反対の立場を取っていたにもかかわらず、非常に拙速な議論で法案が成立してしまいました。
結果、トイレやお風呂場での問題が浮上し不安を孕んだまま法案が施行されました。
LGBT法の一番の問題は教育現場への介入です。
学校の現場で対応できなければ、NPO団体が性的マイノリティに関する教育を子供たちに行うことになるかと思いますが、どういった人たちが何を教えるのか、そうした基準が全く議論されていません。
多くの問題点を含んだままLGBT法を成立させたことには、今でも疑問と怒りがあります。
移民問題でも、労働力確保という目先の目的のために受け入れるのではなく、その先に起こる問題点をしっかりと掘り起こして堅実な議論をするべきです。
外国人の受け入れは、人口比で何割が妥当なのか、治安対策をどうするのか、子供への教育はどうするのか、医療保険、生活保護の適用をどうするのか・・・。
我が国は、外国人の受け入れに対して戦略性が圧倒的に欠けています。
総合的な議論がないままに、いつの間にか事実上の移民国家になってしまうことは避けなければなりません。
日本の治安、日本の国益を守るために、場当たり的な政策は取るべきではないと考えます。
■国民に伝わっていない
岸田総理の政策の真意やお考えそのものが伝わらず、後手後手に見えてしまっていることが多いのは否めません。
その中で大きく評価できる成果があるのも事実です。
岸田総理が防衛費の大幅な増額や反撃能力の保有などを盛り込んだ新たな防衛3文書を決定したことです。
岸田総理は防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に増やすことを明言しました。
この決断は世間から評価されるべきです。
しかし、防衛費の財源をどのように捻出するのかという議論で増税の話が噴出し、議論が財源ばかりに集中してしまった。
本来であれば、岸田総理がご自分の言葉で力強く
「日本はミサイル発射を繰り返す北朝鮮や中国などの軍事的な脅威に晒されており、国民の生命と財産を守るために反撃能力を保有し、真の抑止力を備えるために防衛費を増額する決断をしました」
と伝えれば、少なくとも国防の議論が増税の話題一辺倒になることはなかったかと思います。
いずれにしても、岸田総理には持ち前の実行力を更に発揮して頂き、更なるリーダーシップをもってご尽力頂けたらと思います。
リーダーの力強い発信があってこそ、我々も国民の皆様も正しい方向へ導かれるものと確信しております。

「クルド人トラブル一部認識」「ヘイトスピーチは徹底排除」 川口出身の大野埼玉知事
「移民」と日本人
2024/3/29 13:22
https://www.sankei.com/article/20240329-H4HJ6QMIVFIOPN6CHLQTIGYGW4/
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、大野元裕知事は2024年3月28日の定例記者会見で
「一部トラブルは認識している」
とした上で
「クルド人に限らず、ヘイトスピーチは地域社会から徹底して排除されなければならない」
などとクルド人に言及して持論を述べた。
この日、大野氏は記者から
「いまネット上で『川口市の治安が悪化している』と騒がれている」
「知事は川口市出身だが、体感としてどう思われるか」
と問われ、
「外国人の中には日本語や日本の生活の理解が十分ではない状況があり、逆に地域住民の中には外国人の増加に不安を抱える状況がある」
「このため一部で軋轢やトラブルが生じていることは認識している」
と指摘。
治安維持対策として2023年夏、県警に厳正な対処を要請し、県の新年度予算で川口北警察署(仮称)整備へ財政措置を講じていると説明した。
また、
「クルド人や支援団体へのヘイトスピーチが徐々に激しくなっていると聞くが、どう思われるか」
と問われ、
「クルド人に限らず、ヘイトスピーチは地域社会から徹底して排除されなければならない」
と強調。
「県民の皆さまについても、1人1人がヘイトスピーチを許さないという思いを持って、日本人と外国人がともに地域を支える共生社会の構築を目指していきたい」と話した。
大野氏は自身が参院議員時代、ヘイトスピーチ解消法の起案に一部関わったことに触れ、
「外国ではヘイトスピーチや人種差別は極めて重い形で受け取られている」
「日本だけがそうしたところから外れて、ある意味遅れていると見られるのは心外であり、日本人の温かみで共生社会をぜひ作り上げていただきたい」
と述べた。

川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」
「移民」と日本人
2024/3/26 15:09
https://www.sankei.com/article/20240326-N4T5W5X3FJOIFOA672YNF2VJFA/
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、在日トルコ人の30代男性が産経新聞の取材に応じ、
「一部のクルド系トルコ人のトラブルが在日トルコ人社会全体のイメージを悪くさせている」
などと複雑な心境を述べた。
男性は埼玉県在住で
「一部のクルド人のために多くの善良なクルド人もトルコ人も迷惑している」
「日本とトルコの良い関係を続けるためにも日本政府は入国管理をより厳しくしてほしい」
と訴えた。
男性は滞日10年近くで、国際的な業務に従事している。
今回、トルコ人側から見たクルド人について産経新聞にメールを寄せたが、
「クルド人社会との軋轢を避けたい」
として匿名を条件に取材に応じた。
2024年はトルコと日本の国交樹立100年の記念の年でもあり、一部クルド人のトラブルで両国の関係が悪化することを非常に懸念しているという。
■マスコミでは「トルコ国籍」
男性が、その要因として指摘するのがクルド人を巡るマスコミの報道だ。
クルド人の犯罪やトラブルを大手メディアが報じる場合、
「トルコ国籍」
とだけ報じるケースが多いため、在日トルコ社会では
「また我が国のイメージが悪くなる」
という困惑が広がっているという。
「もちろんトルコ人にもクルド人にも罪を犯す人はいる」
「ただ、現状の報道はクルド人が日本に集住している背景などには触れず、トルコ国籍と一括りにして報じている」
出入国在留管理庁によると、我が国に在留するトルコ国籍者は約6000人。
このうち2000人以上がクルド人とみられる。
トルコと日本は3カ月以内の短期滞在の査証(ビザ)を免除しており、観光などを目的に入国して3カ月が過ぎてから、難民認定申請を繰り返すケースが問題化している。
その大半が
「トルコ政府からの迫害」
を理由としたクルド人という。
男性は
「彼らの多くは本当は就労目的だと思う」
「なぜなら彼らはパスポートも持っているし、来日する航空機代もある」
「大統領選にも投票できる」
「国会にはクルド系議員がおり、クルド系のビジネスマンもいる」
「何より、日本にいる彼らは何か問題を起こすとトルコ大使館へ保護を求める」
交流サイト(SNS)のフェイスブック上には
「在日トルコ人の求人情報と支援」
「在日トルコ人のビジネス・情報交換の場」
といったグループが複数あり、来日希望のクルド人から
「難民申請したい。どうすればいい」
「日本で仕事を探したい」
といった書き込みが頻繁にあるという。
「きちんと就労ビザで来日すべきだと思うが、毎日のように同じような質問が書き込まれていて、うんざりすることもある」
入管庁によると、外国人が就労目的で在留する際は、専門分野での
「在留資格」

「特定技能」
など、就労が認められる在留資格を与えられる必要がある。
男性は
「一部のクルド人のために我々全体が迷惑している」
「日本政府は入国管理を厳しくしてほしいし、日本のメディアは、『かわいそうなクルド人』という視点だけでなく、『トルコ国籍者』の背景をもっと報道してほしい」
と訴えている。

トルコ国籍者の難民申請5.4倍増の2400人で過去最多 大半は川口のクルド人か
「移民」と日本人
2024/3/26 11:00
https://www.sankei.com/article/20240326-YU7VAU6V6NL53LVFIHYAZVAYSE/
令和5年に難民認定申請した外国人のうち、トルコ国籍者は2406人で、前年の445人から約5.4倍に増加したことが2024年3月26日、出入国在留管理庁のまとめで分かった。
過去最多で、大半がトルコの少数民族クルド人とみられる。
このうち難民認定されたのは3人だったが、入管庁はトルコ人かクルド人かを含め
「個別の事情は明らかにしていない」
としている。
入管庁によると、令和5年中に難民認定申請した人は87カ国の1万3823人。
多かったのはスリランカ3778人、トルコ2406人、パキスタン1062人の順で、この3カ国で全体の5割超を占めた。
トルコ国籍の申請者の大半は埼玉県川口市周辺に2000人以上が集住するとされるクルド人とみられる。
トルコ国籍の申請者は平成28年に初めて1000人を超え、新型コロナウイルス感染症の影響で一時減少したものの、水際対策が解除された2023年は一気に初の2000人台に乗った。
2023年2月のトルコ地震の影響もあったとみられる。
これに対し、令和5年に難民と認められたのは19カ国などの303人で、アフガニスタン国籍が237人で最多。
ミャンマー27人、エチオピア6人が続いた。
一方で、申請者の多いスリランカは1人、トルコは3人、パキスタンは0人だった。
申請者のうち正規の在留資格を持つ人が全体の9割を超える一方、不法滞在で難民申請した人も840人おり、前年より約19%増加。
このうちトルコ国籍者が最多の162人に上った。
また、申請者のうち複数回にわたって難民申請を繰り返した人は1661人で、申請者全体の約12%。
トルコ国籍者が最多の402人で全体の約24%を占めた。
複数回申請者のうち2回目の申請だったのは1313人で、最多は6回目の申請だった。
2024年6月半ばまでに施行される改正入管難民法では、申請中の強制送還停止が原則2回までに制限される。

川口のクルド人ら11人、日本人ジャーナリストを異例の提訴「人権侵害だ」500万円請求
「移民」と日本人
2024/3/19 18:51
https://www.sankei.com/article/20240319-5YIZ5DYW3BKIVEF4JBNV7SS4PA/
埼玉県川口市でトルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢が表面化している問題で、同市内などに住むクルド人ら11人が2024年3月19日、X(旧ツイッター)への投稿で名誉を傷付けられたとしてフリージャーナリストの石井孝明氏を相手取り、500万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたと明らかにした。
外国人がジャーナリスト個人に対し集団で訴訟を提起するのは異例。
石井氏は2023年5月頃から月刊誌やインターネット上でクルド人と川口市民を巡る問題の記事を書いていた。
2023年9月には市内在住のクルド人が川口署内で署員に対し、石井氏を
「殺す」
「ここに死体を持ってくる」
などと脅迫したとする容疑で逮捕され、不起訴処分となっている。
原告側は、石井氏のXへの投稿について
「事実に基づかない誹謗中傷により、在日クルド人の社会的評価が一方的に低下させられている」
などとしている。
記者会見した
「日本クルド文化協会」
のワッカス・チョーラク事務局長は
「特にSNSで一方的にデマが拡散され、子供が虐めに遭うなどクルド人に大きな被害や影響が出ている」
「今回訴えた相手はデマ拡散の中心的人物であり、我々は涙が出るほど苦しい人権侵害を受けている」
と訴えた。
また、原告代理人の岩本拓也弁護士は
「問題行為を起こしたクルド人がいることも事実だが、全ての在日クルド人が違法行為に及んでいるかのような投稿やテロリストであるかのような投稿は、明らかに度を超している」
と話した。
岩本弁護士によると、提訴したクルド人らは、大半が正規の在留資格を持っているが、一部は難民認定申請中で仮放免中という。
石井氏は
「自らの迷惑行為で、それを伝えた日本人記者を民事訴訟の形で追い込み、言論活動を封殺しようとする、このクルド人の行為は極めて異様で、言論の自由を脅かすものだ」
と訴訟の撤回を求めた上で、
「日本社会との共生を求めるならば、争いや記者への攻撃ではなく、日本の法律やルールに従うことを求める」
とコメントした。

「ペンのチカラ信じたい」川口クルド問題、産経新聞が地元読者の声を全面特集 報道検証も
「移民」と日本人
2024/3/16 8:00
https://www.sankei.com/article/20240316-TFNS5ICNPJJ4NP6WXDR4SW36OM/
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、2024年3月16日付の産経新聞が1ページ全面を使って
「報じられない川口クルド問題」
の特集を組んだ。
「秩序なき『共生』 黙殺される地域の声」
との見出しで、川口の地元住民らから上がっている大手メディアの消極姿勢についての疑問の声を詳報。
朝日新聞、共同通信など5つの媒体についてのこの問題を巡る報道状況を検証している。
検証記事については、2024年3月16日午後、産経ニュースでも配信する。

川口クルド問題 朝日、共同などの報道状況を検証 事件報道わずか、イベントには好意的
「移民」と日本人
2024/3/16 13:00
https://www.sankei.com/article/20240316-4G6I7KUVAJO6BPNHSJYY
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、地元住民などから大手メディアの消極姿勢に疑問の声が上がっている。
朝日新聞や共同通信など5つの媒体について報道状況を検証したところ、事件や不祥事については報道量が少なく、扱いも小さい一方、取り上げられる際は、同情的、好意的な報じ方が一般的となっている実態が浮かんだ。
■20件中僅か2件
2023年6月から2024年3月にかけて、産経新聞や産経ニュースが取り上げたクルド人と地元との軋轢を巡るニュースや、クルド人の犯罪についての事案など20件について、朝日、毎日、読売の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の5媒体を対象に、商用データベースなどで報道状況を調べた。
その結果、産経を除き3媒体以上が報じたニュースは20件中、僅か2件しかなかった。
2媒体が報じたニュースは7件、1媒体しか報じなかったニュースが5件、全く掲載していないニュースが6件だった。
1媒体だけの場合は地元紙が多かった。
川口市議会は2023年6月末、国や県などに
「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」
を求める意見書を賛成多数で可決した。
この意見書は、具体的な民族名こそ挙げていないものの、クルド人を念頭に置いたもので、地方議会としては異例の出来事だった。
■地元紙さえ報じず
産経新聞もこのニュースを報じたのは約1カ月後だったが、クルド人と住民との軋轢の実態や議決の背景、与野党議員の声などを大きく取り上げた。
一方で地元紙も含め、各紙は産経が報道するまで全く報じず、地元紙が2023年8月中旬の企画記事の中で、全国紙の1紙が2023年9月にクルド人問題を巡る政治家の動きを報じる中で触れたのみだった。
2024年3月7日、女子中学生に性的暴行をしたとして不同意性交容疑でクルド人の男が逮捕された性犯罪事件も、産経以外は2紙しか報じなかった。
報道した2紙も
「トルコ国籍」
との表記で、逮捕されたクルド人が事実上の
「移民2世」
であることなど詳しい背景は報じられなかった。
一方で、川口市内で開かれたクルド人の写真展などのイベントはほとんどの媒体が好意的に紹介していた。
クルド人の祭り
「ネウロズ」
の開催を巡り、埼玉県側が公園の使用を一時認めなかった問題も、ほぼ全媒体が報じていた。
■事件報道は「トルコ国籍」
また、
「クルド人」
という民族名は、難民認定申請を繰り返す彼らが法的に不安定な立場に置かれているとして、同情的に報じるケースが目立った。
逆に、事件や不祥事などでは
「トルコ国籍」
とだけ報じて民族的な背景を報じなかったり、単に
「外国人」
とだけ表記したりするケースもあった。
2023年8月、川口市内の男子中学生が大型商業施設への威力業務妨害容疑で逮捕された際に報じた2紙も
「トルコ国籍」
「外国籍」
との表記だった。
また、2024年2月26日の衆院予算委で、川口市を地元とする議員が、外国人の治安問題について民族名の名指しを避けながら質問した際は、共同通信が記事を配信し全国紙1紙が掲載したが、その内容は
「ヘイトスピーチだ」
などとするジャーナリストの談話を掲載した批判的なものだった。
■「実態が報道されない」
今回、地元住民らから寄せられたメールでも、
《日本人の女子中学生がクルド人にレイプされたのに、ほとんどのマスコミが重要視せず、川口の実態が報道されないことは異常としかいいようがない》
《「ヘイトスピーチだ」などとするジャーナリストの談話を掲載した通信社や、そのジャーナリストは本当に川口の実態を知って批判しているのでしょうか》
など、大手メディアへの不信感が渦巻いていた。
■体験や意見をお寄せください
【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください)
今回、地元住民から寄せられたメールには、テレビや新聞への不信感が渦巻いていた。
初めて意見を投稿するという東京都の58歳女性は
<大きな問題であるにもかかわらず、大手メディアで取り上げられることはほとんどない>
<取り上げられたとしても過度に配慮した扱いに大きな不安を感じていた>
<川口の問題は他人事ではなく明日は我が身の問題です>
とし、こう続けた。
<国の形を変えるような問題が差別や目先の労働力確保に摩り替えられ、オープンな議論ができない状況で、影響力のある大手メディアが問題提起しない姿勢に疑問を感じていた>
<今回の地元の女性の訴えは、そのような状況に一石を投じるものと感じます>
■川口のクルド人問題を巡る最近の経緯と報道状況
@産経新聞や産経ニュースが報じた事案
A朝日新聞、毎日新聞、読売新聞の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の計5媒体のうち
⇒〇3媒体以上、△2媒体、▲1媒体、×掲載なし
★令和5年
・6月29日
@埼玉県川口市議会が、国や県などに「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書を可決
A▲
・7月4日
@川口でクルド人同士の殺人未遂事件。市立医療センター周辺でクルド人約100人が集まる騒ぎ、救急受け入れを5時間半停止
A〇
・8月1日
@川口の大型商業施設に煙幕を出す花火を投げつけたとして14歳のクルド人の男子中学生が逮捕
A△
・8月21日
@7月の殺人未遂事件で埼玉県警がこの日までに計7人を逮捕
A▲
・9月1日
@川口市の奥ノ木信夫市長が、法相へ不法外国人の強制送還などを求める要望書
A△
・9月4日
@東京都内でクルド人業者による解体工事を巡り住民から苦情が殺到、区が工事停止を指示
A▲
・9月14日
@衆院外務委の黄川仁志委員長(当時)が駐日トルコ大使にクルド人問題で「懸念」伝達

・9月25日
@7月の殺人未遂事件でさいたま地検が7人全員を不起訴処分
A△
・9月26日
@川口署内でジャーナリストを「殺す」などと脅したクルド人を逮捕

・10月24日
@ジャーナリスト脅迫事件でさいたま地検がクルド人を不起訴処分

・11月4日
@川口のクルド人団体「日本クルド文化協会」が埼玉県警や地域住民らと合同パトロール
A▲
・11月24日
@公安調査庁が年報「国際テロリズム要覧」2023年版で、テロ組織のリストからトルコの非合法組織「クルド労働者党(PKK)」などを除外。
この日のインターネット上で公開され、内外で反発広がる

・11月29日
@トルコ政府が日本クルド文化協会と代表者らについて、PKKに資金提供している「テロ組織支援者」と認定、トルコ国内の資産凍結を公表
A▲
★令和6年
・1月22日
@不法滞在のクルド人男性が実質経営する解体会社が埼玉県に100万円を寄付、大野元裕知事が男性に感謝状を手渡す

・1月23日
@クルド人の祭り「ネウロズ」の埼玉県営公園での開催許可を巡り、県公園緑地協会が当初の対応の誤りを認めてクルド人支援団体に謝罪
A〇
・2月25日
@2月18日にJR蕨駅周辺で行われたデモの際、日本クルド文化協会関係者が「日本人死ね」とも聞こえかねない発言をしたと指摘され同協会が釈明、謝罪
A△
・2月26日
@衆院予算委で日本維新の会所属議員が川口のクルド人の治安問題を巡り国会で初めてとみられる関連質問
A△
・2月26日
@川口在住の女性が「ネーティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)などと訴えるメッセージ画像をSNSに投稿、急拡大される

・3月5日
@ネウロズ開催を巡り県公園緑地協会が日本クルド文化協会に公園使用を許可
A△
・3月7日
@川口のコンビニ駐車場で女子中学生に性的暴行をしたとしてクルド人を逮捕
A△
*他媒体の掲載状況は商用データベースの検索結果から。2カ月以上経ってからの掲載は除く

川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも
「移民」と日本人
2024/3/9 10:00
https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、産経ニュースがメールで募集した読者の声が止まらない。
全体の約4割が埼玉県民からで、うち約7割が川口市民だった。
「政府も自治体も何もしてくれない」
「このまま川口で暮らしていけるか不安」…。
クルド人とみられる集団の行為を具体的事例を上げて批判する人も多く、住民の喫緊の課題であることが窺えた。
「多様性」
で一括りにして政治がこの問題を放置すれば、社会の分断が却って進む恐れすらある。
■「引っ越せばよいといわれても」
川口市に住んで20年になるという60代女性は
《いつのまにか周りにクルド人が増えた》
とし、道路に溢れるゴミの問題や公園の使い方、夜のコンビニでの体験などを淡々と綴った。
警察に連絡しても特に改善はなく、
《パトロールもしてくれない》
という。
《私には孫がいます。本当にここに暮らして大丈夫なのか? この年になって、そんな不安が出てくるなど思いもしなかった。引っ越せばよいといわれるが、年金生活でお金はありません。市長が出してくれますか》
《私たちはふつうに暮らしていただけです。どうか川口市民の声が大きな声になって市を、国を揺さぶれる力になりますように!》
■「警察を何とも思っていない」
同市内の40歳男性は、クルド人とみられる若者グループによる一方通行での改造車の逆走などの目撃が後を絶たないという。
《彼らは「一部のクルド人」だと言いますが、もはや全体の問題と考えてもおかしくない。一刻も早く、安心して暮らせる社会になることを願う》
同市内の55歳男性は、元々外国人の多い川口は
《日本のどこの住民よりも外国人に慣れている》
とした上で、
《ただ、クルド人とほかの外国人が違うと思うのは、彼らが警察を何とも思っていない点です。法律も関係ない、警察も怖くない、集団で行動するクルド人をこのままにしておけば、この街は無法地帯になります。誰か助けてください》。
《まじめに仕事をしているクルド人もたくさんいるでしょう。日本人がやらない仕事をしてもらって、助かっている部分もあるでしょう。ですが、法律を守らないクルド人は日本から即刻出ていってもらいたい。これはヘイトでも差別でもなく、日本人として当たり前の感情だし、当たり前の前提だと思います》
■「外国人と共生を」メディアが擁護
川口市で生まれ育ち、現在も市内で子育て中という50代女性は
《クルド人の行動や素行をとても恐怖に感じています。私たち川口市民は、この先も川口で生活していくことに不安を感じます。公平って何ですか。それを武器にしないでください》。
埼玉県内の67歳男性は
《すでに何千人も住んでいて民族衣装を着て民族楽器を鳴らしている。ここは日本? これからどうなっていくのか。しかも実態は不法滞在状態の人もいるといわれている》
とし、こう続けた。
《政府は「移民」を急速に増やそうとしている。そのことへの不安が広まり、クルド人問題を大きくしている面があるのではないか》
県内の56歳男性は
《「外国人と共生を」「外国人を差別するな」と政府やメディアが擁護しているが、この問題に対処しない政府には憤りしかありません》
と綴った。
■体験や意見をお寄せください
【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください)

女子中学生に性暴行の容疑者、難民申請中のクルド人 トルコ生まれ川口育ちの「移民2世」
「移民」と日本人
2024/3/8 17:25
https://www.sankei.com/article/20240308-LUTLMINZTNOZNGADECZPNB3CGY/
女子中学生に性的暴行をしたとして埼玉県警川口署に逮捕されたトルコ国籍で自称解体工の男(20)が、難民認定申請中で仮放免中だったことが2024年3月8日、同署の調べで分かった。
男はトルコ生まれ日本育ちの在日クルド人で、事実上の
「移民2世」
という。
調べによると、男は2024年1月13日午後10時半頃、川口市内のコンビニ駐車場に止めた乗用車内で、東京都内の10代の女子生徒に性的暴行をしたとして2024年3月7日、不同意性交などの容疑で逮捕された。
同署によると、男は先に来日していた父親を頼って幼少期に来日し、地元の小中学校に通っていた。
卒業後は家業の解体業を手伝っていたと供述している。
男は父親と共に難民認定申請中で、入管施設への収容を一時的に解かれた仮放免中だった。
自宅はさいたま市内だが、川口市北部の隣接地域だった。
男は自身の運転する車で、SNS(交流サイト)を通じて知り合った都内の女子中学生らや、日本人男性らとドライブに行くことになった。
女子生徒らは横浜方面に向かうと考えていたが、車は都内から川口市内へ直行。
女子生徒らは車内でスマホを使ってやり取りして逃げ出そうとしたが、犯行現場のコンビニ近くで降ろされ、被害にあった女子生徒だけが車に残されたという。
男は
「日本人女性と遊んだが暴行はしていません」
と容疑を否認。
同署はトルコ語の通訳を介しながら調べを進めている。
川口市内では近年、一部クルド人と地域住民との軋轢が表面化。
「2世」
とみられる若者らによる車の暴走行為や煽り運転も問題となっている。

クルド祭り「ネウロズ」埼玉県公園協会許可 楽器使用も一転認める「丁寧に対応する必要」
「移民」と日本人
2024/3/6 12:45
https://www.sankei.com/article/20240306-ZSFLUEWT4JJ27OWNRUFZHIKNIE/
埼玉県川口市などに在留するトルコの少数民族クルド人の祭り
「ネウロズ」
の県営公園での開催を巡り、県公園緑地協会の対応にクルド人側が反発していた問題で、同協会が開催を許可したことが2024年3月6日、分かった。
許可は2024年3月5日付。
祭りは2024年3月下旬に県営秋ケ瀬公園(さいたま市桜区)で行われるという。
この問題は2024年1月、クルド人支援団体からの公園利用の相談に対し、協会側が
「楽器演奏の禁止」
を条件に許可する方針を示したところ、支援団体が
「音楽と踊りは一体だ」
などと反発。
同公園の管理事務所長が対応の誤りを認めて謝罪していた。
協会によると、別の県営公園で楽器を使用する際、
「音量を80デシベル以下にする」
などの条件で許可した例があったことから、今回も同じ条件で、楽器使用も含め許可したという。
協会は取材に対し
「公園の利用は地方自治法上、正当な理由がない限り許可を拒んではならないことになっている」
「今回は協会として速やかに丁寧な対応をする必要があり、他の県営公園の基準に準拠して許可した」
「今後、基準自体を見直す必要がある」
と話している。
協会によると、2023年7月にクルド人約100人が川口市内の市立病院周辺に殺到した騒ぎ以降、
「クルド人に県の施設を貸さないでほしい」
といった電話やメールが複数寄せられていた。

川口クルド問題で市民の声続々「事実報道しない」「過度に配慮」 大半がメディアに苦言
「移民」と日本人
2024/3/4 15:05
https://www.sankei.com/article/20240304-PWXWSDPU4RLCBF7W7ODSN76LJQ/
埼玉県川口市に住む女性が制作したクルド人問題に関するメッセージ画像やメールによる訴えなどを産経ニュースで紹介したところ、多くの読者の声が届いた。
近年SNS(交流サイト)などで、個人の意見が
「拡散」
されることが増えているが、比較的短い感想や攻撃的な内容になることも多い。
今回、メールで募集したところ、いずれも長文で、自身の体験や意見を淡々と述べたものがほとんどだった。
「テレビは事実を報道しない」
「ヘイトと言われる日本は本当におかしい」
などと綴られ、全体の4分の1は埼玉県内からだった。
■「正直怯えて子育てしている」
川口市で子供を育てているという40代女性は
《テレビのマスコミは何らかの恩恵や力が働くのかわかりませんが、ほとんど事実を報道しません。記事を読んで、勇気を出して文章にする方もいるんだなと感銘をうけました》。
女性は、以前は横浜市内に住んでおり、
《外国人が多い地域でいろいろな国の友人もいました。外国人に対する差別意識はありません》
とした上で、川口市について
《実際に子育てして住んでみると、治安の悪さに驚きました》。
これまでの自身の経験を綴り、
《正直おびえて子育てしている》
《日本の子供たちに与える影響が怖い》
としつつ、
《何かを発言すればヘイトだとか人種差別だと、圧力や嫌がらせがありそうで、怖くて発言できません》
《安心して子供を公園で遊ばせられる、安全な子育てができる埼玉県に戻ってほしいです》
と結んだ。
■「どこがヘイトや差別なのか」
埼玉県内の33歳女性は
《迷惑行為を繰り返すクルド人の取り締まりを強化して、もともと住んでいた方が平穏に暮らせる生活を取り戻すことの、どこがヘイトや差別なのでしょうか? クルド人問題を提起しただけで「ヘイトだ!」と言われてしまう日本、本当におかしいです》
と訴えた。
こうした声が寄せられた背景には、2024年2月18日にJR蕨駅周辺で行われたデモの際、クルド人団体
「日本クルド文化協会」
の関係者が
「日本人死ね」
とも聞こえかねない発言をしたことや、2024年2月22日のインターネット番組でフリーアナウンサーの女性が
「外国人との共生が不可だとなると、日本人は引っ越しできるので人口が流出するだけ」
などと発言し、物議を呼んだことなどがあるとみられる。
■「オープンな議論できない状況」
埼玉県外からも多くの声が寄せられ、
神奈川県の50代女性は
《この問題に対する貴社以外の一部メディアによる偏向報道や政治・行政の無為無策に憤り、悲しみを感じておりました。川口に無縁であっても、想像力さえあれば、苦しむ川口市民の気持ちは十分理解できます》。
茨城県の38歳男性は
《川口の状況を知らない日本人はたくさんいますし、メディアも政治家もスルーする状況の中、問題解決に向かう大きな一歩だと思いました》
と綴った。
初めて意見を投稿するという東京都の58歳女性は
《大きな問題であるにもかかわらず、大手メディアで取り上げられることがほとんどなく、取り上げられたとしても過度に配慮した扱いに大きな不安を感じていた。川口市の問題は他人事ではなく明日はわが身の問題です》
とし、こう続けた。
《国の形を変えるような問題が差別や目先の労働力確保といった問題に摩り替えられ、オープンな議論ができない状況で、影響力のある大手メディアが問題提起しない姿勢に疑問を感じていた。今回の地元女性の訴えはそのような状況に一石を投じるものと感じる》
■体験や意見をお寄せください
【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください)

「行き場ない怒り、悲しみに光」川口クルド問題でメディアの役割とは 地元女性メール全文
「移民」と日本人
2024/3/1 12:28
https://www.sankei.com/article/20240301-H3IBW3M6KBPBRGDWTSL7MCQTLI/
埼玉県川口市に住む30代の女性が制作したクルド人問題に関するメッセージ画像を産経ニュースで紹介したところ、女性から
「市民の抱える行き場のない怒り、悲しみに光を当てていただいた」
とするメールが届いた。
画像は、同市内などに在留するトルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢の中、
「苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?」
と訴える内容。
女性は
「市民の意見を聞こうともしないメディア」
に疑問を投げかけている。
移民受け入れに対する報道を巡っては、過去の欧州の経験でもその役割が問い直されている。
■欧米メディアも「報道しない自由」
欧米では現在、不法移民を含む移民の増加による社会の混乱が、国家的な課題となっている。
その背景として、メディアが
「ヘイト」
「差別」
と批判されることを恐れるあまり、必要な報道をしてこなかったとの指摘が出ている。
2017年に英国で出版され、ベストセラーになった
「西洋の自死」(ダグラス・マレー著)
によると、英国の世論調査で国民の過半数は移民の受け入れに否定的だったのに対し、メディアの多くは賛成の論調を張った。
その後、英国をはじめ欧州が大量の移民を受け入れるにつれ、移民による犯罪が頻発するようになったが、欧州のメディアは
「人種差別主義者」
と呼ばれるのを恐れて、そうした事実を極力覆い隠そうとしたという。
英国で2004〜2012年、パキスタン人らの集団が11〜15歳の少女らを性的に暴行し人身売買した事件では、国名や宗教名などはほとんど報じられず
「アジア系」
とだけ伝えられた。
ドイツの都市ケルンで2015年の大みそか、約1000人の外国人らが数百人の女性を集団で性的暴行し、金品を奪った事件は当初、大手メディアが報道せず、事件が明らかになったのは数日後のインターネットのブログを通じてだったという。
■国会質問が「ヘイトスピーチ」
現在の我が国のクルド人を巡る報道はどうか。
その多くは、難民認定申請を繰り返す彼らが法的に不安定な立場に置かれているとして、同情的に扱っている。
クルド人そのものの報道も少なく、取り上げられる際は、好意的な報じ方が一般的となっている。
2023年6月から2024年3月にかけて本紙や産経ニュースが報じた川口市のクルド人を巡るニュース20件について朝日、毎日、読売の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の5媒体を対象に商用データベースなどで報道状況を検証した。
2024年2月26日の衆院予算委で、川口市が地元の議員が外国人の治安問題について、民族名の名指しを避けながら質問した際も、
「ヘイトスピーチだ」
などとするジャーナリストの談話を掲載した通信社の批判記事が配信された。
今回、メッセージ画像を制作した女性は子育て中で、一部のクルド人による危険行為に脅かされながら生活しているという。
画像には
「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」
と書かれ、
《私たちの存在を、消さないで。》
《差別やヘイトは絶対ダメ!でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?》
と訴えている。
女性は産経新聞に寄せたメールで、我が国のほとんどのメディアについて
「もはや信用ができない状態」
などと綴った。
全文をほぼそのまま紹介する。
■「ペンのチカラ信じたい」
自分のような市民の小さな声を拾い上げてくださり、本当に感謝しております。
川口の外国人問題については、貴社以外のメディアは、ほとんど市民の声を聞こうともせず、外国人が起こした事件・事故・迷惑行為を極小化し、
「体感治安が悪化しているのは、川口市民が外国人に対して偏見を持っているからだ」
「もっと川口市民が歩み寄り外国人を理解するべき」
といった、角度がつきすぎた論調に無理やり導こうとしているので、もはや信用ができない状態で、行き場のない怒りを抱いておりました。
この問題に悩んでいる多数の川口市民も同様の気持ちを抱いている状況です。
そのため、記事によって、この
「市民の抱える行き場のない怒り、悲しみ」
に光を当てていただき、本当に感謝しております。
私は貴社の報道とそのあり方を拝見し
「ペンのチカラ」
を、改めて信じたいと思っているところです。
お忙しい中かと思いますが、どうぞご自愛くださいませ。
■体験や意見をお寄せください
【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください)

「地域住民の人権は無視ですか?」報道されない川口クルド問題、地元女性制作の画像急拡散
「移民」と日本人
2024/2/28 16:00
https://www.sankei.com/article/20240228-LGU5ZQA3YJFU5IXW6BNCV75DPQ/
「私たちの存在を、消さないで。」―。
シルエットの女性がこう訴える画像がSNS(交流サイト)で拡散されている。
作成したのは、トルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢が表面化している埼玉県川口市に住む30代の女性。
「一部外国人の犯罪や迷惑行為は目に余るのに、テレビや新聞でほとんど報道されない」
「まるで自分たち地域住民は存在しないかのように感じた」。
女性は
「ヘイトスピーチだ」
などと批判されることを極度に恐れつつ、勇気を振り絞ってこの画像を作成したという。
■まるで私たちは存在しないかのように
画像は、
「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」
と書かれ、
《差別やヘイトは絶対ダメ! でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?》
とのメッセージが添えられている。
米国で黒人差別解消を訴える
「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」
運動に倣ったという。
川口市内では、解体資材置き場周辺や住宅密集地での過積載のトラックや改造車の暴走行為が問題化。
女性の自宅近くにも資材置き場があると言い、
「中学生くらいの外国人が携帯をいじりながらトラックを運転していたり、改造車が昼間から走り回り、タイヤを急回転させて白煙が上がっていたりするのを何度も目撃した」
という。
女性は
「暴走行為や迷惑行為などで怖い思いをしても、テレビや新聞でほとんど報道されない」
「地域住民は存在しないかのように扱われていると感じていた」
「その思いを画像に込めた」。
ここは私たちの地元です
女性には小さな子供がおり、通学路が心配で仕方ないという。
ただ、この問題をSNSなどで敢えて訴えると、
「ヘイトだ」
などとすぐに批判される。
女性の知り合いにも
「反ヘイト団体」
などからSNS上で罵られた人もおり、地元でも声を上げにくい雰囲気があるという。
デザインアプリで画像を作成、2024年2月26日に自身のX(旧ツイッター)に投稿したところ、多くの人が拡散した。
ネット上では
「川口にもとから住んでいる日本人に我慢を強いた上での外国人との共生に何の意味があるのでしょうか」
などのコメントがある一方、
「分断は不幸しか生みません」
「差別の扇動やめなさい」
といった投稿もあり、拡散を続けている。
女性は
「政治家や行政もなかなか動いてくれない」
「ふつうに生活しているだけなのに、安心して暮らせない」
「ネット上では『引っ越せばいい』などと言われるが、ここは私たちの地元です」
「やむにやまれない気持ちを知ってほしい」
と話している。

川口のクルド人めぐり国会で初の関連質問「現地見て」 岸田首相「ルール守るのが大前提」
「移民」と日本人
2024/2/26 17:44
https://www.sankei.com/article/20240226-QGYKPJRNAVD33GGEDALRDT4TDM/
一部外国人と地域住民との軋轢が表面化している問題が2024年2月26日の衆院予算委員会で取り上げられ、岸田文雄首相は
「あくまでルールを守るのが大前提」
などと答弁した。
質問したのは埼玉県川口市が地元の日本維新の会、高橋英明氏。
高橋氏は、川口市という地名や同市に集住するトルコの少数民族クルド人の民族名は挙げなかったものの、2023年7月にクルド人約100人が同市内の市立病院周辺に殺到する騒ぎが起きた際の写真パネルを掲げ、
「ある一部の地域で酷い状態になっている」
と指摘。
「この写真にあるように、市立病院の前で何百人規模でいざこざがあった」
「こうしたことが起きると病院の機能も低下するし、近隣住民にとっては不安で仕方がない」
と訴えた。
この問題が起きた2023年7月以降、川口のクルド人問題が国会で取り上げられたのは初めてとみられる。
さらに、高橋氏は
「国会にいては危機感がない」
「(川口は)ここから1時間くらいのところだ」
「しっかり目で見て耳で聞いて肌で感じてほしい」
と述べ、警察や入管による一斉取り締まりの実施を求めた。
その上で、岸田首相が
「日本独自の外国人との共生社会」
を提唱していることに関し、
「ルールを守らない外国人とも共生するのか」
と質問。
岸田首相は
「外国人との共生の在り方は国によって様々だが、あくまでもルールを守って生活していくことが大前提だと認識している」
などと述べた。
高橋氏はまた、2023年6月に成立し、難民認定申請を原則2回までに制限する改正入管難民法の施行時期についても質問。
小泉龍司法相が
「極力早期の施行が実現できるよう努力する」
と答弁する中、早期実施を求めた。

自民・若林洋平氏、クルド人批判に投稿 「日本の文化・しきたり理解できない人はお帰りを」
2024/2/22 20:44
https://www.sankei.com/article/20240222-PEUMAQOSUBBT3E5OAVNXL33R2M/
自民党の若林洋平参院議員(静岡選挙区)がX(旧ツイッター)で、在日クルド人についてのコメントや外国人らの参加するデモ動画についてのコメントを引用しながら
「日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解できない外国の方は母国にお帰りください」
などと書き込んだ。
この動画には、JR蕨駅前の路上に集団が集まり、
「日本人死ね」
と発言したような声が収録されている。
集団の周囲は多くの警察官が囲み、騒然とした様子も伝わってくる。
若林氏は2024年2月19日付の書き込みで
「我が物顔で日本人に迷惑をかけ、挙げ句日本人死ねというならどうぞお帰りください」
などと記した。
「外国人に対する生活保護などあり得ません」
「それでも日本にいたいなら日本のルールくらい守れ!」
とも書いた。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/742.html#c9

[政治・選挙・NHK293] ウィキリークスが明かした日本の闇(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
10. 秘密のアッコちゃん[227] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年4月01日 08:50:12 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[340]
<■271行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>再エネ資料にロゴ 中国の影響力工作を疑え 河野担当相の責任は重大だ
社説
2024/4/1 5:00
https://www.sankei.com/article/20240401-OK3BL3MXVFNBDKYMXUGDBPMHLQ/
政府のエネルギー関連の会議に提出された資料に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしが入っていたことが発覚した。
再生可能エネルギー導入に向けて規制見直しを目指す内閣府のタスクフォース(TF、特別作業班)に対し、委員を務めていた大林ミカ・自然エネルギー財団事業局長が提出した資料の件である。
大林氏が経済産業省や金融庁の有識者会議などのヒアリングに呼ばれた際や、国連、欧州連合(EU)の関連機関の会議への出席時に提出した資料にも同様のロゴがあった。
■全省庁で実態を調べよ
中国は共産党支配の全体主義国家で、日本から尖閣諸島(沖縄県石垣市)を奪おうと狙っている。
台湾問題では軍事力行使を辞さない姿勢を崩さず軍備を増強中で、日本にとって安全保障上の脅威だ。
中国国営企業は共産党政権と一体である。
大林氏は
「誤解を受け、不安にさせた」
として委員を辞任した。
財団主催の会合に中国国家電網公司が提出した資料を自身が改編した際にロゴが残ったと説明した。
財団は
「資料の内容は中国国家電網とは一切関係のないもの」
と釈明した。
鵜吞みにはできず、辞任で幕引きにはできない。
政策形成への中国の影響力工作はなかったのか。
中国共産党政権の意向が浸透して日本の政策が歪むことは決してあってはならない。
調査すべきは再エネTFに限らない。
岸田文雄政権はこれを機に、政策決定へ影響力工作が及んでいないか全省庁で点検に乗り出してもらいたい。
今回の問題で再エネTFは信頼できなくなった。
解散または活動停止が必要で、従来の提言は棚上げしたらどうか。
所管閣僚である河野太郎規制改革担当相は問題が発覚した当初、X(旧ツイッター)に
「チェック体制の不備でお騒がせしたことについて、今後は対策を強化し同じようなことが起きないよう徹底していきます」
と投稿した。
ロゴ入りの点だけを問題視していたのか。
内閣府規制改革推進室の山田正人参事官も
「事務ミスかもしれない」
と述べていた。
国政担当者として視野が狭すぎる。
中国による影響力工作をなぜ一番に懸念しなかったのか。
高市早苗経済安全保障担当相は当初から
「エネルギー安全保障は、国民の生活や経済活動にも大きな影響を及ぼす安全保障の中核的な課題の1つだ」
「他国から干渉されるようなことがあってはならない」
と指摘していた。
斎藤健経済産業相も
「当該団体(同財団)が特定企業の強い影響を受けているとの懸念が払拭されるまで、ヒアリングを控える」
と語った。
河野氏が会見で
「自然エネルギー財団と中国の特定の企業の間にどんな繋がりがあったのか調査を始めている」
「事実関係を調べた上で対処方針を決めたい」
と表明したのは、問題への批判が高まってからだ。
河野氏は閣僚として高市氏や斎藤氏を見習うべきである。
■ASG構想ありえない
大林氏のTF委員起用について林芳正官房長官は
「内閣府の事務方が提案した案を河野氏が了承した」
と語った。
人選に関わった河野氏と内閣府の責任は重い。
河野氏が外相当時の
「気候変動に関する有識者会合」
では委員9人のうち3人が自然エネルギー財団のメンバーだった。
河野氏は同財団との関係についても説明すべきだ。
同財団は太陽光、風力、水力などの自然エネルギー資源を相互に活用するため日本と中国、ロシア、インド、タイなどの送電網を連結するアジアスーパーグリッド(ASG)構想の実現を唱えている。
中国国家電網公司の呼び掛けで設立された国際的な送電網構築を目指す非営利団体にも参加していた。
ASG構想も国際的な送電網も専制国家の中露両国などに日本の電力供給を左右される余地を与えかねない。
国家安全保障、エネルギー安保の両面から到底受け入れられない構想だ。
日本国民の安全と国益を損なう構想を掲げるような財団のメンバーを政府の会議体の委員にすることは極めて危うい。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、政府の審議会などの委員選定にも、経済安保上の機密情報へのアクセスを官民の有資格者に限る
「セキュリティー・クリアランス(適格性評価)」
が必要との見解を示した。
その通りである。

再エネ人選 河野氏に疑念
美しき勁き国へ 櫻井よしこ
2024/4/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240401-4K7S5A2ICRLVNI2KSIZNGCO4YE/
河野太郎デジタル相が内閣府で主導した再生可能エネルギーに関するタスクフォース(TF)の会議で事件が起きた。
河野氏の推薦でTFに加わった
「自然エネルギー財団」
事業局長の大林ミカ氏が中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴ入り資料を正式に提出していた。
我が国のエネルギー政策を議論する政府中枢で中国の資料が使われていた。
ここまで浸透されていたかと驚愕したのは私だけではないだろう。
河野氏肝煎りのTFは構成員4人のうち、大林氏と高橋洋氏の2人が自然エネルギー財団関係者で大林氏がすぐに辞任した。
が、トカゲの尻尾切りのような終わり方で済む問題なのか。
2011年に孫正義氏が創設した同財団は中国を中心に広くアジア諸国にまたがるエネルギー供給網
「アジアスーパーグリッド(ASG)」
の実現を目指す。
ASGに組み込まれる国は民生、産業、国防、全分野でエネルギー供給の安定を必然的に中国に頼ることになる。
国家の首根っこを中国に押さえられるに等しいASGを孫氏らが目指すのは自由だ。
しかしなぜ、河野氏はそうした人々を重用するのだろうか。
気になることを国民民主党幹事長の榛葉賀津也(しんば かづや)参院議員が指摘した。
「河野氏が外相当時、気候変動の有識者会合を設置しました」
「その異常な人選と内容を我が党議員が国会で質した」
「有識者各氏は意見書で化石燃料由来の発電は中止、石炭火力発電の段階的廃止計画を明示せよなどと再生可能エネルギーを強く推していました」
2018年3月23日、参院経済産業委員会で同党の浜野喜史議員が質した。
「今年(2018年)2月、外務省は気候変動に関する有識者会合で、エネルギーに関する提言を取りまとめています」
「これは外務省の見解を示したものですか」
外務省側は
「あくまでも有識者の現状に対する危機感の表明」
で、それが
「外相(河野氏)に対して提出された(だけ)」
と答えた。
外務省見解ではないということだ。
浜野氏は更に、有識者9人の内3人が孫氏の財団の執行メンバーだと指摘した。
前述のように今回のTFでは4人中2人が財団関係者だった。
この人選の偏りは何を示すのか。
著明な政治家が主催する会議の結論は自ずと大きな影響力を発揮する。
河野氏が再エネ推進で影響を及ぼそうとしているのは明らかだ。
動機は何か。
河野氏の自然再生エネルギーへの肩入れ、化石燃料の否定は我が国の国益にどう合致するのか。
この疑念に関して河野氏はきちんと説明すべきだ。
政府は、温暖化対策の国際枠組み
「パリ協定」
に基づく温室効果ガスの削減目標の達成に向け、脱炭素化に10年で150兆円超の投資が必要だと想定し、うち20兆円を支援する方針だ。
専門家らは我が国のエネルギーを再エネで賄おうとすると、この額はやがて何倍にも膨らんでいき、日本経済を押し潰すと危惧する。
今、甚大な資金を風力発電などに注入することが正しいとは思えないのだ。
それが我が国の産業を下支えし、国民生活を豊かにするとも思えないのである。
加えて風力発電に関しては設備のほとんどが中国からの輸入だ。
利益は中国に吸い取られる。
更なる再エネ賦課金で、ただでさえ国際的に高額な我が国の電気料金はより高騰する。
国民負担も国内産業への負担も尋常ではない。
河野太郎氏や自民党の小泉進次郎衆院議員は再エネに莫大な資金を投入し電気自動車(EV)を増やすという。
しかし、日米欧のどこでも政府が補助金を出してもEVは消費者から敬遠され始めた。
EVに熱心だったドイツ政府はEVへの補助金を前倒しで停止した。
中国はEVで最先端を走っていたが、今や中国のEV大手、比亜油(BYD)さえも方向転換してハイブリッド車などに傾いている。
にもかかわらず、我が国はまだEVへの補助金をやめない。
再生エネルギー全体に関して国際社会は大きな揺り戻しの中にある。
2050年までに二酸化炭素(CO2)排出ゼロを目指し、気温の上昇を1.5℃までに抑えるとしたパリ協定への各国政府の姿勢が変化しているのである。
パリ協定の目標数値に縛られているのは主に先進国であり、ロシアやグローバルサウスの国々には有利な条件が与えられている。
先進国が年間5兆ドル(約750兆円)を温暖化対策費用として途上国に払う時、初めて彼らも先進国同様のCO2削減の努力をするという条件だ。
中国がインドと共に途上国に分類されているのは周知の通りだ。
そうした中で日本がCO2ゼロに向けて、巨額を支出するのは愚策である。
ドイツは2030年までに石炭から脱却する方針を延期する可能性が出てきた。
英国はCO2ゼロの実現よりもエネルギー安全保障の方が重要だとして、化石燃料の段階的廃止に距離を置いた。
キャノングローバル研究所の杉山大志研究主幹が紹介する
「脱炭素からの撤退が始まった」(ロス・クラーク著)
には、パリ協定崩壊を示す事例が満載だ。
例えば2023年12月にドバイで開催した国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では、議長を務めたアブダビ国営石油公社の会長が3年で石油生産量を約50%増やすと発表した。
ブラジルとカナダが石油生産量の拡大を決定した。
インドは2030年までに化石燃料を60%拡大する。
そして中国だ。
2021年までの2年間に新規石炭発電所127基の建設を承認し、その後の2年で承認数は182基まで増えた。
繰り返す。
パリ協定は破綻した。
再エネへの巨額の支援、投資はやめるのが国益だ。
広く世界を見つめて、日本だけが世界の潮流に取り残され、国力を衰退させる事態は防がなければならない。
エネルギー分野で我が国が中国の影響下に置かれることも回避しなければならない。
一般常識から見れば奇々怪々の動きを見せてきた河野氏だからこそ、その行動の意味と意図を国民に説明する責任がある。

フィリピンの先例警戒、中国が電力支配 40%株式保有、送電止める危険 米軍基地抱える日本も脅威″トエネに中国の影・第5弾
2024.3/30 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240330-FTIF36STYBK5PFZIIJYHBZMBKY/
■峯村健司氏緊急リポート
再生可能エネルギーに関する規制見直しを検討する内閣府のタスクフォース(TF)に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークが入った資料が提出された問題が収まらない。
エネルギー戦略は国家の存立に直結する最重要政策であり、
「他国の干渉があってはならない」(高市早苗経済安保相)
からだ。
林芳正官房長官は2024年3月28日の記者会見で
「河野太郎規制改革担当相の下、内閣府において中国政府から不当な影響を受けていなかったかなどの調査を行う」
と語ったが、議会や第3者機関も調査すべきではないのか。
キヤノングローバル戦略研究所主任研究員、峯村健司氏は、国家電網公司がフィリピンの送電企業の40%の株式を保有し、同国議会が
「安全保障上のリスク」
を懸念した前例に迫った。
再エネ導入に向けた規制の見直しを検討する内閣府のTFの資料の一部に、中国の
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしが入っていたことが明らかになった。
資料は、民間構成員である財団法人
「自然エネルギー財団」
事業局長、大林ミカ氏が提出したものだった。
大林氏は2024年3月27日の記者会見で民間構成員を辞任したと発表した。
大林氏がTFに入った経緯について、林長官は2024年3月28日の記者会見で
「内閣府事務方が提案した案を、河野規制改革担当相が了承した」
と説明した(=大林氏は2024年3月27日の記者会見で、河野氏の推薦だったと説明)。
■「パワーポイント」による事務ミス…内閣府の説明に疑問と矛盾
問題発覚後の2024年3月25日に記者会見した内閣府規制改革推進室の山田正人参事官によると、同財団が2016〜2019年にかけて開いたシンポジウムに中国企業の関係者が登壇した。
その際の資料を大林氏が提供され、別の機会に編集ソフト
「パワーポイント」
を用いて引用した際、文書のテンプレートにロゴが残ったという。
山田氏は
「内容に問題はなく、事務ミスかもしれない」
と説明した。
この説明には早速、いくつかの矛盾や疑問が浮上している。
同財団が翌2024年3月26日、ホームページ上で発表した経緯説明では、大林氏は編集では
「パワーポイント」
ではなく、
「キーノート(Keynote)」
を使っていた。
金融庁の有識者会議や経産省の小委員会に大林氏が提出した資料にも同じロゴが確認されている。
内閣府の調査は不十分と言わざるを得ない。
そして、筆者が最も注目しているのが、中国政府における
「国家電網公司」
の役割である。
2002年に設立された中国最大の電力配送会社で、オーストラリアやブラジル、チリなどの発電・送電会社に積極的に出資をしている。
■40%株式保有、送電止める危険
その中で
「国家電網公司」
が積極的に進出をしてきたのが、フィリピンだ。
親中政策をとったアロヨ政権時代、フィリピン国家送電会社(NGCP)に40%出資し、2009年から全国の発電所から配電施設までの送電を受託した。
ところが、2019年11月、議員向けの内部報告書で、
「フィリピンの電力網が現在、中国政府の『完全な支配下』に置かれており、我が国の電力網に混乱を引き起こす能力を持っている」
と警告されていることが発覚した。
NGCPを監督する送電公社の責任者が議会の証言で、フィリピン人技術者が施設への立ち入りを制限されており、中国によって送電を止めることができる可能性があることを認めた。
中国が
「国家の悲願」
と位置付ける台湾併合に乗り出した場合、米国の同盟国でありバシー海峡を挟んで位置するフィリピンの存在は極めて重要だ。
その際、中国がフィリピンの関与を阻止するために、全土を停電にする可能性はあるだろう。
同じく、米国の同盟国であり米軍基地を抱える日本に対して、中国がフィリピンに対して実施したようなアプローチをするリスクを考慮するのは当然のことと言える。
今回の問題を
「事務的ミス」
で片付けるべきではない、と筆者は考える。
電力事業は2022年5月に成立した経済安全保障推進法で
「特定社会基盤事業」
と指定されている。
その所管官庁である内閣府は、地政学リスクも含めた徹底した原因究明をすべきだろう。

再エネ政策は中国の影響下?
阿比留瑠比の極言御免
2024/3/28 1:00
https://www.sankei.com/article/20240328-WDBBYQTYVVOUVE4YDID7CB4L2I/
中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題に関する内閣府の説明資料
https://www.sankei.com/article/20240328-WDBBYQTYVVOUVE4YDID7CB4L2I/photo/BL5EXY7Y2FJVBNWPL7F6BG6P7I/
国のエネルギー関連の有識者会議などで利用された資料に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしが入っていた問題は、我が国の再生エネルギー戦略は中国製の資料を基にし、中国の意図に沿って進められてきたのではないかとの深刻な疑念を生んでいる。
高市早苗経済安全保障担当相は2024年3月26日の記者会見で、ロゴ入り資料を提出した再エネ導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースの民間構成員を務めていた大林ミカ氏についてこう指摘した。
「該当構成員が所属する自然エネルギー財団は中国国家電網の会長が、会長を務めている団体に理事会メンバーとして参加している」
「エネルギー安全保障の関連政策の検討に当たっては、他国から干渉されることがあってはならない」
■中露と送電網目指す
自然エネルギー財団はソフトバンクグループ(SBG)の会長兼社長の孫正義氏が、自然エネルギーを基盤とした社会構築を目的に設立した。
一方、国家電網公司の会長が会長を務める団体とは、中国、ロシア、韓国などの国際送電網の構築を目指す非営利団体
「グローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構(GEIDCO)」
のことである。
大林氏が事業局長を務める自然エネルギー財団は2024年3月26日、
「無用な誤解を避けるため」
としてGEIDCOからの脱退を表明したが、財団もそのアジア版とも言える
「アジアスーパーグリッド(ASG)構想」
を掲げてきた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年3月26日の記者会見で、これに対する懸念を次のように表明した。
「この財団が言っていることは、出来るだけ日本は原子力発電をやめろ、火力発電もやめろと」
「仮に電力不足になった時に、中国やロシアから電力を送電網を使って輸入していくことになると、エネルギーの中露依存が高まっていく」
「生殺与奪の権を握られてしまうということになる」
この安全保障上の観点を巡っては、自民党の小林鷹之前経済安保担当相も2021年2月、衆院予算委員会でこう指摘していた。
「(ASG構想で)日本は安全保障上、大陸と繋ぐわけにはいかない」
「日本はエネルギーミックスを、日本1国だけで実現していかなくてはいけない」
■ロゴの問題ではない
自然エネルギー財団の大林氏をタスクフォース構成員に選んだのは河野太郎規制改革担当相である。
河野氏に関しては、外相時代の2018年3月の参院経済産業委員会でも、国民民主党の浜野喜史氏が外務省の気候変動に関する有識者会合の在り方を巡りこんな疑問を呈していた。
「メンバーを見ると非常に偏った構成だ」
「9人中3人が孫正義氏が会長を務める自然エネルギー財団の執行メンバーだ」
規制改革担当相としてタスクフォースを作った河野氏は2024年3月25日の衆院予算委では、政府資料に中国企業のロゴが入っていたことについてこう述べていた。
「ロゴにはウイルスのような有害な要素はないと判明した」
「ロゴのないものに差し替えることを考えている」
誰がコンピューターウイルスの心配をしているというのか。
余りに国民をバカにした答弁ではないか。
玉木氏が2024年3月26日の記者会見で
「ロゴが入っているかどうかの問題ではない」
「我が国の大切なエネルギー政策を決める際に、外国企業や外国政府の影響が及んでいるのではないか」
と語った通り、中国との関係こそが問われている。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/765.html#c10

[政治・選挙・NHK293] 4月にダブルで来る「年金減額」と「健康保険料アップ」が高齢者を直撃!(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
16. 秘密のアッコちゃん[228] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年4月02日 07:40:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[341]
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武器輸出のあり方 ゼロベースで見直せ
正論2024年5月号
日本戦略研究フォーラム副会長・元防衛事務次官 島田和久
我々は今、戦後最も厳しく、前例のない時代を生きている。
日本の平和と安全を維持していくために求められる自助努力も、前例のないものになるだろう。
過去の政策をゼロベースで見直す必要がある。
その典型が、武器輸出を巡る問題だ。
これまでの経緯を振り返りつつ、課題を考えたい。
■武器輸出の実績
意外に思われるだろうが、日本は戦後、1950年代後半から1960年代にかけて、貴重な外貨獲得の手段として、毎年、東南アジアなどに向けて武器の輸出を行っていた。
例えば、ミャンマー(当時はビルマ)や南ベトナム向けに銃弾を、タイ向けに砲弾を、インドネシア向けに機関銃の部品を、台湾(当時は中華民国)向けに拳銃を輸出していた。
いずれも、法令に基づいて輸出許可を得て行われたものだ。
輸出管理当局は無限定に輸出を許可していたわけではなく、法令の運用として、次の場合は不許可としていた。
それは、
@共産圏諸国向けの場合
A国連安保理決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合
B国際紛争中の当事国、又は、その恐れのある国向けの場合
の3つである。
この規定の運用方針については、1967(昭和42)年、佐藤栄作総理が国会で総理大臣として初めて答弁したことから、以降、
「武器輸出3原則」
と称されるようになる。
当然のことながら、佐藤総理は、3原則の対象地域以外の国へは輸出を認めると明言している。
武器輸出3原則は禁輸原則ではなく、文字通り、武器輸出を行うに際して拠るべき原則であった。
佐藤答弁以降も武器輸出は行われたが、野党からの批判などもあり、輸出管理当局の対応は慎重になっていった。
そのような中、当時の通産省の事務次官が記者会見で、
「通産省としては武器である限り、どんな地域へも輸出させない方針である」
と述べたとの報道がなされ、政官の不一致が指摘された。
これを受け、1976(昭和51)年、三木武夫総理が次のような見解を示した。
@3原則対象地域については、「武器」の輸出を認めない
A3原則対象地域以外の地域については、「武器」の輸出を慎む
「慎む」とは、輸出管理実務上、不許可を意味し、これにより、事実上、全面禁輸となったのである。
過去も現在も、武器は、法令(外為法)に基づき許可を得ることにより輸出が可能である。
憲法上、武器の輸出は禁じられてはいない。
武器輸出3原則も、先に述べた統一見解も、また現行の防衛装備移転3原則も、全て外為法の運用方針に過ぎない。
武器輸出に関して、
「憲法の平和主義」
に言及されることが多いが、戦後の武器輸出も、武器輸出3原則も、憲法の平和主義に則ったものなのである。
事実上の全面禁輸は、日本の国力の向上、国際貢献の必要性などにより、国益に反する状況が次々と生じた。
1983(昭和58)年の米国への武器技術の供与に始まり、自衛隊の平和維持活動(PKO)への参加、日米物品役務相互提供協定(ACSA)の締結、弾道ミサイル防衛(BMD)の日米共同開発など、内外の情勢変化に応じて個別の例外化措置が講じられた。
三木内閣の統一見解以降、2013(平成25)年までに例外化措置は21件に上った。
■防衛装備移転3原則
第2次安倍政権は、2013(平成25)年、我が国として初めて国家安全保障戦略を策定し、その中で
「積極的平和主義」
を打ち出した。
これに基づいて
「防衛装備移転3原則」
を定め、過去の例外化も踏まえつつ、移転を認める場合を包括的にルール化した。
原則1として、次の場合には移転を禁止することを明確化した。
@我が国が締結した条約その他の国際約束が禁じている場合
A国連安保理決議が禁じている場合
B紛争当事国への移転
これは、かつての武器輸出3原則に相当するネガティブ・リスト(原則として規制がない中で、例外として禁止するものを列挙した表)である。
尚、紛争当事国とは、
「国連安保理が紛争に際して平和維持・回復のための措置を取っている対象国」
を言い、具体的には、安保理決議により国連軍が組織され撃退の対象となった北朝鮮、湾岸戦争の際に安保理決議が容認した武力行使の対象となったイラクがこれに当たる。
侵略を受けている立場である現在のウクライナは紛争当事国には該当しない。
原則2は、移転を認める場合を次のような場合に限定し、透明性を確保して個別に厳格な審査をすることだ。
@平和貢献・国際協力の積極的な推進に資する場合
A我が国の安全保障に資する場合
武器輸出3原則では、ネガティブ・リストに該当しない場合に、輸出を許可するか否かは輸出管理当局の裁量に委ねられていたが、本原則においては、輸出を認める場合を政府として、事前に明確化して透明性と予見可能性の確保を図ったのである。
原則3として、目的外使用及び第3国移転については、原則として我が国の事前同意を相手国政府に義務付けることとした。
尚、ヘルメット、防弾チョッキなど、武器というイメージがないものも対象となることから
「防衛装備」
という用語を用い、防衛装備の
「輸出」
に加え
「技術の提供」
も含まれるため
「移転」
という用語が用いられた。
本原則は、世界的に見ても例のない、明確性と透明性を持った、かつ、節度ある方針と言えるだろう。
しかし、問題は、下位規定である
「運用方針」
において、輸出可能な装備品を局限してしまったことだ。
与党の一部の要求であり、政府は当面支障ないと判断して要求を呑んだ。
この結果、他国と共同開発した装備品を共同開発相手国に輸出する場合を除いて、国産装備を完成品の形で輸出できるのは
「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」という「5類型」に該当するものだけに限られてしまったのである。
■国家安全保障戦略下での見直し
2022年12月に策定された新たな国家安全保障戦略において、
「防衛装備移転に関する制度の見直しについて検討する」
とされたことを受け、2023年12月末、10年ぶりに見直しが行われた。
具体的には、3つの原則自体には変更はないが、移転の意義として、我が国の安全保障上の重要な政策手段であること、地域における抑止力の向上に資すること、が本文に追加された。
その上で、運用指針の改正により、概ね以下の1〜6の実質的な見直しが行われた。
1 外国から技術を導入し国内で製造された「ライセンス生産品」の輸出について、従来は米国のみが対象で、かつ、部品のみの輸出に限定されていたが、米国以外でも、また、完成品も含めてライセンス元の国や、そこから第3国に輸出することが可能になった。
この結果、「ライセンス生産品」に限っては殺傷能力のある武器であっても完成品の形で輸出可能となった。
これを受け、政府は2023年末、米国からのライセンスで国内生産した地対空ミサイル「ペトリオット」を米国に輸出することを決定している。
ウクライナ支援によって在庫が不足している米国の要請に応えたものであり、具体的には、航空機や巡航ミサイルを迎撃するPAC2と、弾道ミサイルを迎撃するPAC3が対象になる模様だ。
ただし新ルートでも、ライセンス元の国から第3国への輸出については、
「現に戦闘が行われていると判断される国を除く」
とされた。
このため、米国からウクライナに提供することはできない。
2 民間事業者が日本国内で行う武器の修理について、従来は米軍のみに限定されていたが、米軍以外の武器の修理も可能とした。
近年、豪州や欧州などの同志国の部隊が本邦に来訪して訓練・演習を行う機会が増え、修理のニーズも増大していることを受けたものである。
3 武器の「部品」については総じて輸出可能とした。
例えば戦闘機の翼やエンジンなどは、それ自体では武器としての機能を発揮できないため、「部品」として輸出が可能になった。
4 「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型に該当するものであれば、本来業務や自己防衛のために必要があれば、殺傷能力のある武器を搭載していても輸出が可能であることを明確化した。
例えば、掃海艇に機雷処分用の機関銃が付いているのは掃海という本来業務のために必要であるし、輸送機に対艦ミサイルを迎撃する自己防衛用の武器が付いているのも通常であるが、そのような場合でも輸出可能であることを明確化した。
5 ウクライナに限られていた、防弾チョッキなど殺傷能力のない武器の輸出について、国際法違反の侵略などを受けた国へと対象を拡大した。
6 パートナー国と共同開発・生産した武器について、従来、パートナー国が第3国に完成品を輸出することは可能だが、新たに、維持整備のための部品や技術については我が国から第3国に直接、輸出を可能とした。
■積み残しの課題
2023年末の見直しで積み残しとなった大きな課題は、
@パートナー国と共同開発・生産した「完成品」の我が国から第3国への輸出
A安全保障面での協力関係にある国に対する「5類型以外の完成品」の輸出
である。
両者の論点の核心は、殺傷能力のある武器を完成品の形で輸出することを認めるか否かである。
いずれも防衛装備移転3原則上は認められるが、運用指針で禁止しているものだ。
このうち、@に関しては現在、英、伊と共同開発を進めている次期戦闘機について、2024年3月以降に作業分担に関する協議が本格化することから、政府は、
「我が国から第3国への直接移転ができなければ、我が国は、英、伊が重視している輸出による価格低減を行うことができず、結果として交渉上不利な立場に置かれ、自らの要求性能の実現が困難にある」
と訴えていた。
このような状況を受け、2024年3月15日、政府与党は
「輸出する対象は次期戦闘機に限る」
「輸出先は国連憲章の目的と原則に適合した使用を義務付ける防衛装備品・技術移転協定の締結国に限る」
「現に戦闘が行われている国には輸出しない」
との方針で合意した。
協定の締結国は、現在、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オーストラリア、インド、シンガポール、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、アラブ首長国連邦の計15カ国であり、実際に輸出する際には、改めて個別案件ごとに与党協議や閣議決定を経る
「歯止め」
も設ける方針だ。
当面の要請を満たす最低限の改善はなされた。
残る課題は継続協議と言われているが、先行きは全く不透明だ。
■武器輸出反対について考える
この問題を考える際に、反対論の前提となっているのは、次のような考えであろう。
即ち、殺傷能力のある武器は悪。
武器輸出は紛争を助長する。
今のままでも日本の安全は維持できる。
しかし本当にそうであろうか。
▼抑止力を発揮するもの
抑止力の中核は実力であり、殺傷能力がある武器を持つからこそ抑止力となる。
殺傷能力があるからこそ、一方的な現状変更を断念させる力になる。
自由で平和な国際秩序を守ることができるのだ。
ヘルメットと防弾チョッキだけでは侵略を止めることはできない。
まずは、この冷厳な事実を真正面から受け止めるべきだろう。
▼紛争を助長するのか
「武器輸出は紛争を助長する」
という考えには、
「紛争国はどちらも悪い」
という発想があるのではないか。
今や国家間の問題を武力で解決することは国際法上許されないのだ。
しかし、ロシアのように国際法を踏みにじる国が存在する以上、侵略を排除するための実力の行使は必要であり合法なのである。
それを裏付ける武器の供与は、如何なる意味でも紛争を助長するものではない。
先に述べた
「ライセンス元の国から第3国への輸出」
「次期戦闘機の第3国移転」
について、いずれも
「現に戦闘が行われていると判断される国を除く」
とされたことも同様のは発想だろう。
抑止力の維持・強化のための輸出は許されるが、不幸にして抑止が破れ、侵略が開始された途端に輸出を止めることになる。
「紛争に加担しない」
「日本製の武器が海外で使われる人を殺すようなことがあってはならない」
と言うと聞こえは良い。
しかし、その実態は違法な侵略を受けた国も助けない、ということだ。
それは結果として侵略国を助けることになり、法の支配ではなく、力の支配を認めることを意味する。
2022年にノーベル平和賞を受賞したウクライナの人権団体「市民自由センター」のオレクサンドラ・マトビチュク代表はこう語っている。
「ウクライナの人々は世界の誰よりも平和を望んでいる」
「だが、攻撃を受けている側が武器を置いても、平和が訪れることはない」。
そして
「武器を使ってでも、法の支配を守る」。
法の支配に基づく国際秩序を守るために日本の武器が使われることを一律に排除するのでは、価値を共有する同盟国・同志国との連携強化の道を閉ざすことになりかねない。
国際社会は相互主義が基本原則でもある。
このままでは、いざという時に日本を支援してくれる国はなくなるかもしれない。
▼同盟国・同志国との絆の強化
かつて我が国の安全の確保策は、世界の警察官であった米国の力に依存し、細やかな自助努力として、米国から導入した武器を備えた自衛隊を維持してきた。
誤解を恐れず極論すれば、ザッツ・オール(That's all.)である。
我が国が武器を輸出することは、我が国の安全保障上の課題ではなかった。
しかし、今、世界は大きく変わった。
米国は世界の警察官の座を降り、最早米国ですら1国では自国の安全を確保することができない時代となった。
スウェーデン、フィンランドが永年に渡る中立政策を放棄しNATOに加わったことも、
「1国平和主義」
では国を守れなくなったことを雄弁に物語っている。
我が国も、同盟国・同志国との協力関係を一層強化していく必要がある。
その目的は、協力して抑止力を強化し、力による一方的な現状変更を許さないことだ。
そのカギとなるのはやはり武器なのだ。
日本製の武器を同盟国・同志国と共有することにより、その絆は分かち難いものとなる。
これが国際社会の現実である。
侵略を続けるロシアに対して、多くの国が厳しい制裁を科す中で、インドは明確な批判すら行っていない。
その大きな理由は、インド軍が武器の相当部分をロシアから導入しているからだ。
その比率は7割とも言われる。
1度導入した武器の運用期間は数十年に及ぶ。
武器を共有すれば、強固な関係はそれだけの期間続くのだ。
汎用品や民生品ではこうはいかない。
▼防衛産業の維持・強化
かつては寛大な米国からライセンス供与を受けて武器を国産することができた。
現在の主力戦闘機であるF-15の国産化率は70%以上に上った。
しかし、最早最新技術をお金で買うことはできない時代となった。
現在導入を進めている最新鋭のF-35戦闘機では機体技術は開示されず、我が国は出来上がった部材を輸入して最終組立と検査ができるだけだ。
自ら研究開発・生産を行わなければ、防衛産業を維持することはできない。
自衛隊は武器の製造だけでなく維持整備も防衛産業に依存している。
防衛産業が無くなれば、自衛隊は戦うことはできない。
だから、防衛産業は我が国の防衛力そのものなのだ。
防衛産業を適切に維持強化していくことは、個別企業の利益のためではなく、国民の安全を確保するためなのである。
国産の武器を自衛隊だけで使用するのでは生産数量も少なくコスト高になりがちであるが、同盟国・同志国と共有することができれば、量産効果により価格低減も可能となり、我が国と移転先国でウィン・ウィンの関係となる。
同時に、防衛産業基盤の維持・強化にも資する。
一石三鳥の効果がある。
▼共同開発への参画
武器の高度化・高額化が進み、開発のコストやリスクが増大する中にあって、戦闘機を含む最先端技術を取得する上では、パートナ国と協力して、資金・技術を分担する国際共同開発・生産が益々主流化しつつある。
米国も、2024年1月に策定した
「国家防衛産業戦略」
において、共同生産を重視する方針を明らかにしている。
このような潮流の中で、我が国から第3国への直接移転を行う仕組みが存在しなければ、我が国は価格低減の努力を行わない国と見られ、国際共同開発・生産のパートナー国として相応しくないと国際的に認識されてしまう。
同盟国・同志国との国際共同開発・生産への参加が困難となれば、いずれ我が国が求める性能を有する装備品の取得・維持が困難となり、我が国の防衛に支障を来すことになるだろう。
■平和国家とは
武器輸出に反対するのは、
「つまるところ平和国家としての信頼が崩れるからだ」
との主張を聞く。
しかし、一体誰に対する信頼であろうか。
かつて日本と戦火を交えた欧米諸国や豪州も、今や日本が自由で開かれた国際秩序の維持に積極的に寄与することを期待している。
日本が武器輸出を行っても、これら同盟国・同志国との信頼が崩れることはない。
かつて国内では大きな反対があった国連PKOへの参加や集団的自衛権の行使容認についても、世界からは歓迎されたのだ。
残る課題をクリアするため、
「運用方針」
が設けた制限を撤廃し
「防衛装備移転3原則」
本来の姿に立ち返るべきだ。
昭和から平成にかけて21件の個別の例外を重ねたように、場当たり的に例外措置を講じていくことは、国際的にも透明性に欠け、企業にとっても予見可能性に欠ける。
個々の輸出については、
「3原則」
に照らして、客観的・合理的にその妥当性を判断していくことが適当であろう。
日本が内向きの論理で
「何もしない平和国家」
であり続けることを喜ぶのは、力による一方的な現状変更を意図する国々だけだ。
権威主義国家を利することになる。
それは日本の国益を害するものだ。
1国平和主義の
「不都合な真実」
から目を背けるべきではない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/769.html#c16
[政治・選挙・NHK293] 森喜朗元首相“お咎めナシ”に芸能界からも声上がる 自民裏金事件の幕引き急ピッチで世論の怒り増幅(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
20. 秘密のアッコちゃん[229] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年4月03日 10:24:07 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[342]
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衆院3補選、自民は東京15区と長崎3区で公認候補擁立を断念し不戦敗
2024/4/2 20:31
https://www.sankei.com/article/20240402-X7VRJLAXSNKLTMCBZONUM2RDQI/
自民党は2024年4月2日、衆院3補欠選挙(2024年4月16日告示、2024年4月28日投開票)のうち、東京15区と長崎3区の公認候補擁立を見送る方針を決めた。
不戦敗の背景には派閥パーティー収入不記載事件などによる逆風がある。
東京15区は無所属で出馬予定の乙武洋匡氏を推薦する方針だが、公明党は支援に二の足を踏むなど不安含みだ。
自民の茂木敏充幹事長は2024年4月2日、公認候補の選定が島根1区にとどまったことについて、党本部で記者団に
「擁立しにくい状況があったのも確かだ」
と説明した。
東京15区は公職選挙法違反事件で有罪が確定した柿沢未途元法務副大臣(自民を離党)の辞職に伴う補選だ。
自民は公認候補の公募も検討したが当選は難しいと判断。
小池百合子東京都知事が推す乙武氏への相乗りを余儀なくされた形だ。
しかし、与党の足並みは揃っていない。
公明の石井啓一幹事長は2024年4月2日の与党会合で、過去に女性問題が報じられた乙武氏の支援に慎重な考えを示した。
公明東京都本部関係者は産経新聞の取材に乙武氏の推薦は困難だと説明。
「現地は自主投票にしてほしいと言っている」
「都本部として推薦は難しいと党幹部に伝えた」
と明かした。
不記載事件で略式命令を受けた谷川弥一氏の辞職に伴う長崎3区は、次期衆院選から区割りが変わる影響もあり不戦敗に追い込まれた。
唯一、公認候補を擁立した島根1区も事件への関与が囁かれる細田博之前衆院議長の死去に伴うだけに苦戦が予想されている。
岸田文雄政権の浮沈を占う3補選にもかかわらず、自民は明るい材料を見いだせていないのが現実だ。

日本保守党代表百田尚樹独占寄稿 これが運命なのか
Hanada 2024年5月号
■東京15区で第一声
気温は4℃、冷たい雨が降りしきる中、日本保守党の代表として街宣車、通称「ブルーサンダー号」に乗り、衆議院補欠選挙(2024年4月16日告示、2024年4月28日投開票)が行われる東京15区で第一声を上げました。
2024年2月25日のことです。
この日は事前にSNSなどでの告知は行わず、唯一、東京15区にお住いの日本保守党の党員の方々にのみ、党からのメールでお伝えしました。
2023年の名古屋、秋葉原、新橋、そして梅田で行われた街頭演説では、前日にXで簡単な告知をした程度だったにもかかわらず、大勢の聴衆が詰め掛けて下さいました。
特に梅田では余りにも大勢の人が集まり過ぎてしまい、消防車や救急車など救急車両が23台も出動するなどして、演説が途中でストップするという前代未聞の事態になってしまったことをご記憶の方もおられると思います。
そこで、今回はそんな事が起こらないように、事前告知は控えました。
「でも、日曜日で外は雨やし、もしかしたら誰も集まってくれないかもしれないな・・・」
そんな不安が頭をよぎりました。
実際、当日は気温も低く風も冷たく、非常に寒い日でした。
「聴衆はほとんどいないかも」
そう思っていたのですが、東京都江東区亀戸にある複合商業施設「カメイドロック」で私たちが街宣を始めると、雨の中、傘(皆さん他の聴衆を意識して透明のビニール傘)をさした人たちが続々と集まって下さいました。
その数、最終的にはざっと300人はおられたと思います。
中には小さなお子さんを連れた若いご夫婦もおられて、私と有本さん、河村たかし名古屋市長兼日本保守党共同代表の話を、寒い中、熱心に聞いて下さいました。
皆さん微動だにせず、我々の訴えに耳を傾けて下さり、本当に感激しました。
「日本保守党を応援しています」
「必ず日本保守党に投票します」
「自民党を倒して下さい」
「よくぞ立ち上げてくれました」
「ようやく投票先が見つかりました」
温かい言葉、激励の言葉をたくさん頂きました。
■ブルーサンダー号から挨拶
演説場所に向かう途中と演説後も、ブルーサンダー号の車内からマイクで東京15区の皆さんに日本保守党を知ってもらおうと、
「日本保守党です」
「代表の百田尚樹です」
と挨拶をしました。
私の挨拶は完全にアドリブで、時にはギャグも入れます。
そんな時は、車内から有本香事務総長に
「そんな事言わんでよろしい!」
と叱責され、その声までも社外に響き渡るという前代未聞のものとなりました(笑)。
そんな私の拙い挨拶に対して、時折、沿道から手を振ったり、
「頑張って下さい!応援しています」
と声を掛けて下さる人が何人もいたのです。
その数は、感覚的には約50人に1人ぐらいの割合でした。
それで思わず、
「50人に1人ぐらいかあ・・・もうちょっと反応があってもいいなあ」
「やっぱり百田尚樹、日本保守党と言っても、なかなか一般には馴染みが薄いからなあ」
と漏らしてしまいました。
すると、車に同乗していた日本保守党の広沢一郎事務局次長と梅原克彦特別顧問からは、意外な言葉が返って来たのです。
「いや、百田さん、この割合で手を振ってくれるのは凄いですよ」
「初めての車での街宣で、こんな反応が良いことは滅多にありません」
広沢事務局次長は元名古屋市副市長で、日本保守党と友党関係を結んでいる減税日本の副代表兼選挙対策委員をも担う、河村たかし共同代表の懐刀です。
自身も過去に幾度となく選挙戦を戦うなど、経験豊富で選挙を熟知している。
あの広沢さん曰く、名古屋市で非常に人気のある河村たかしさんがその名古屋で街頭演説をしても、
「これほど手を振ってくれることはまずありませんよ」
と。
また、東大法学部を卒業後、通産省に入省し、仙台市長を務めるなどやはり選挙戦や政治の現場に精通した梅原特別顧問も、
「この反応の良さは凄いです」
とおっしゃったのです。
これには驚きました。
しかし、確かに50人に1人ということは、パーセントで言えば2%です。
全く無名の日本保守党に対して手を振って下さったり、声を掛けて下さる人が初めから2%いるということは、今後、我々が更に訴えを継続し、名前が浸透していけば良い戦いができるかもしれない、そう思いました。
それに、往来で手を振ることに恥じらいもあって躊躇した人もいると考えると、実際の支持者はその何倍もいるかもしれません。
■「支持政党なし」の皆様へ
今、各社の世論調査の数字を見ると、政党支持率でトップの自民党ですら大体20数%、立憲民主党が6%程度、日本維新の会と公明党が3%程度、共産党が2%程度、国民民主党とれいわ新選組が1%程度で、
「特に支持している政党はない」
が50%前後、時に50%を超えることもあります。
この
「支持政党なし」
のパーセントは、ある数字と符合します。
それは何か。
選挙の投票率です。
地方選挙、国政選挙を問わず、今や投票率が50%前後、40%台もざらにあります。
投票しない人が50%前後いて、この数字が
「支持政党なし」
の数字と一致するのです。
選挙があっても
「入れる政党がない」
「投票する候補者がいない」。
だから選挙から足が遠のいてしまう。
有権者の約半数が選挙を放棄している現状は、まさに民主主義の危機と言っても過言ではありません。
日本保守党は、この
「支持する政党がない」
と諦めている50%以上の有権者に対して、
「もう1度、支持する政党を見付けて下さい」
「その政党に私たちがなります」
という思いで活動しています。
2024年3月5日、日本保守党は、東京15区補選の候補予定者兼東京15区支部長に、イスラム思想研究者で麗澤大学客員教授の飯山陽さんの就任を決めました。
候補予定者を決める際は、日本保守党の幹部で徹底的に話し合いを重ねました。
飯山さんは主婦として育児をしながら、大学でも教鞭を執られ、またイスラム思想研究者として複数のベストセラー書籍を上梓、様々な媒体で連載を持つなど積極的な言論活動を行っておられます。
海外生活も長く(8年)、文化の異なる外国での子育ても経験、アラビア語が堪能で中東情勢に精通し、確かな国家観、歴史観、国際感覚を兼ね備えた、まさにこれ以上ない最適な候補予定者だと確信していました。
しかし、本人の意向を確認しなければならない。
選挙に出馬するだけで生活は一変します。
なので、飯山さんにお願いするプレッシャーは非常に大きかった。
以前から打診したことなど一切なく、そうした話を飯山さんと交わしたことも1度もなかったので、正直、断られる可能性の方が高いと思っていました。
■飯山陽さんの決意に涙
事務総長の有本香さんが、飯山さんに電話で要請しました。
普通、いきなりこんな要請を受けると、大抵は
「今決められないので、数日考えさせて下さい」
と言うでしょう。
これが当たり前の反応です。
というのも、立候補すればそれだけで家事や育児、仕事などなど様々な所に支障が生じます。
まして、選挙にもし通れば人生そのものが激変します。
即断できなくて当然です。
ところが、何と飯山さんは僅か2時間ほどの考慮で、
「分かりました」
と決断されました。
日本保守党は結党からまだ半年足らずであり、一般的には全くの無名と言っていい存在です。
東京15区の補選が初陣となります。
正直、勝算は全く見えません。
箸にも棒にも掛からず惨敗する可能性もあります。
あるいは希望的観測ですが、大勝することがあるかもしれません。
僅差で敗れるかもしれず、あるいは僅差で勝利する可能性もあります。
どういう結果になるか、全く予測がつかない状況です。
そのことは、飯山さんにも率直にお伝えしました。
すると、彼女はこう言いました。
「私は言わばノルマンディー上陸作戦の先陣部隊です」
「私が行かなければ後が続きません」
「たとえ私がここで倒れても構いません」
「先鋒の誉れです」
「日本のために喜んで先陣となります」
私は涙が出るほど感激しました。
今でもこの時の飯山さんの言葉を思い出すと、熱いものが込み上げてきます。
そして、飯山さんはこうも述べられました。
「私は大学院生の時に国費留学させてもらいました」
「だからその分、自分の学識を国と国民に還元しなければならないといつも思ってきました」
「この国に恩返しがしたいです」
飯山さんのこの想いを1人でも多くの方に知って頂きたいのです。
飯山さんの決意に、私も有本さんも河村さんも広沢さんも梅原さんも、日本保守党の全ての関係者が
「何としても飯山さんを勝たせたい」
「飯山さんをここで倒れさせるわけにはいかない」
と、より一丸となって奮起しました。
飯山さんを絶対に勝たせたい、人生でこれほど勝ちたいと思った勝負もありません。
どうか皆さん、飯山陽さんに力を与えて下さい。
江東区民50万人の方全員に、飯山さんの声を届けることは物理的に不可能です。
しかし、今やらなければ手遅れになってしまう。
手をこまねいて見ていたら何も始まりません。
1人でも2人でも多くの方に飯山さんの声を、日本保守党の声を届けたい。
私も可能な限り東京15区に入り、応援演説を積極的に行います。
皆さん、是非聞きに来て下さい。
■小池・公明党頼りの自民党
ご存じの通り、東京15区選出の自民党の国会議員が、2代続けて金を巡る問題で逮捕、起訴されました。
これは前代未聞の異常事態で、日本国民として非常に情けなく、そして恥ずかしい。
まさに政治の危機です。
2024年3月17日現在、自民党は東京15区に未だ候補者を擁立できないでいます。
実は、自民党は今回の補選で東京都連が候補者の公募をするという方針を了承したにもかかわらず、小渕優子選対委員長ら党本部側から
「調整が必要」
などと公募に異例の
「待った」
が掛かりました(読売新聞、2024年2月26日)。
裏金問題の影響で、自民党単独で候補者を擁立しても惨敗する可能性が高い。
そこで公明党とも相談し、更には奥の手として小池百合子都知事の支援も仰ぎたい。
ところが、自民党が公募した候補者では、公明党や小池都知事から
「NO」
を突き付けられ支援を取り付けられない虞がある。
そんな計算が働いたようなのですが、政権与党としては実に情けない。
一方、野党はどうか。
日本維新の会と共産党が新人の候補者を擁立、立憲民主党も模索しています。
国民民主党は、擁立を決めた新人の高橋茉莉氏を
「過去に法令違反の可能性がある行為があった」
との理由で、公認を取り消しました。
「ラウンジで働きながら生活保護費を不適切に受給していたのではないか」
と指摘する声もあり、もしそれが事実であれば非難されて然るべきです。
■悪質で無責任な議員たち
しかし、私は言いたい。
今の自民党の議員連中はどうなんだ、と。
彼女のことを批判できるのか、と。
私に言わせれば、自民党の国会議員はそれよりも悪質な事をやっているように思います。
キックバックされた金を政治資金収支報告書に記載せず裏金化して、
「修正したら済むんやろ! 修正したからええやないか」
と開き直る。
「何千万円も裏金化していて許されるのか?」
と問い詰められると、
「それは全部、秘書がやりましてん」
「わし関係おまへんねん」
と、全ての責任を秘書に擦り付けて逃げる。
言われた秘書にも当然、家族や親族がいます。
「お前の父ちゃん、とんでもない悪い奴や」
「お前の亭主、何してくれてんねん」
「こいつのせいで俺、大臣辞めなあかんかったんや」
「どないすんねん」
と、公衆の面前で罵倒されたのと同じです。
よくもそんな事をぬけぬけと言えるなと、心底呆れます。
実際、秘書がやったかどうかは分かりません。
ですが、一般的に考えて、雇われの”先生”に内緒で何百万、何千万円もの大金を秘書が隠せるとは思えません。
もし仮に本当に秘書がやったとしても、
「秘書がやった事は議員である私の責任です」
と、なぜ潔く言えないのか。
「秘書がやったんだ」
「自分は何も知らなかったんだ」
「全部秘書が悪いんだ」
「私は悪くないんだ」
こんな無責任な議員たちに国の舵取りが出来るでしょうか。
また、裏金を受け取った議員は所得として納税することになるかを問われた財務大臣が
「納税は議員個人の判断だ」
などと言ったとも取れる発言を平気で行うのが、今の自民党政権です。
発言はすぐさま本人が否定しましたが、本心見たりです。
■日本は必ず復活できる
岸田首相にしてもそうです。
あれほど安倍派の政治資金パーティーを批判しておきながら、自分も2022年だけで7回という異常な頻度で政治資金パーティーを開催し、1億3000万円を超える利益を上げていた。
そのことを国会で問われると、
「勉強会だ」
「国民の疑惑を招きかねないということには当たらない」
と強弁。
開いた口が塞がりません。
しかも、岸田首相が会長を務めていた宏池会(旧岸田派)では、日中一帯一路促進会の会長・黄実(ホアン・シー)氏など、多くの中国人や中国系の関連団体がパーティーに出席していたことが分かっています。
政治資金規正法で外国人の『政治献金』は禁止されていますが、『パーティー券の購入』に国籍は問われない。
パーティー券は議員を支援するために購入するものですから、パーティー券の購入は政治献金に等しいものです。
つまり宏池会は、中国人の支援を受けていると言っても過言ではありません。
そんな派閥に所属していた議員が、果たして日本の領土・領海を狙う中国に対し、まともに向き合えるでしょうか。
「裏金汚染」

「中国汚染」
と、今の自民党政治は完全に腐り切っています。
私は何としても岸田政権を倒さなければならないと思っていますが、残念ながら岸田政権に代わる野党がないのが実態です。
だからこそ、日本保守党を立ち上げたのです。
何としても日本を少しでも豊かに、強くしたい。
世界最高の国、日本を守りたい。
その思いだけで立ち上げた党です。
日本は30年間、サラリーマンの平均給与が上がっていません。
世界でも最も勤勉な国民の給料が上がっていない。
これは政治の責任以外の何物でもありません。
政治が変われば日本は必ず変わります。
必ず復活出来ます。
その底力が日本にはあるんです。
にもかかわらず、自民党政権はLGBT法案や異次元の移民政策、財務省主導の大増税など、日本を破壊する法案や政策ばかり推し進める。
今、行動を起こさなければ日本という国家は消滅してしまう、と心底危惧しています。
■日本保守党に救われた
私事ですが、2023年12月に腎臓癌の宣告を受け、2024年1月と2月に手術を行いました。
幸い手術は成功し、癌は完治しました。
しかし、現在68歳です。
男性の平均寿命まであと13年ですが、この先、何が起こるか分かりません。
思えば、人間ドックを受けて
「怪しい影が2つあるから精密検査を受けなさい」
「癌の恐れもあります」
と言われたのは、2019年のことでした。
それ以降、毎年(コロナの関係で受けなかった2022年を除く)と言われ続けてきたのですが、ずっとほったらかしにしていました。
「多分、癌やないやろ」
と素人判断で高を括っていたのです。
そして2023年の7月に人間ドックを受けた際、
「影が大きくなっている」
「これは早く精密検査を受けた方がいい」
と言われたのですが、ここでも5カ月間ほどほったらかしていたのです。
控えめに言ってもアホ丸出しです。
しかしこれが運命かと思うのは、2023年9月に日本保守党の立ち上げを宣言し有本さんが協力を申し出てくれて、2023年10月には河村たかし名古屋市長も加わり、本格的に始動しました。
2023年年末に
「恐らく来年(2024年)には選挙がある」
「これまで以上に忙しくなるから、今のうちに体制を整えておこう」
「そう言えば『要精密検査』と言われていたなあ」
と思い出し、精密検査を受けたのです。
その結果、腎臓癌であることが判明した。
従って、もし日本保守党を立ち上げていなかったら、私のズボラな性格から言って精密検査を受けておらず、癌も進行していた可能性が高い。
つまり、日本保守党に命を救われたと言っても過言ではありません。
もっと言えば、2023年9月に
「新党宣言」
をしても有本さんが協力を申し出てくれなかったら、恐らく頓挫していたでしょう。
その意味では、有本さんも命の恩人です。
日本に恩返しがしたいとの想いで立ち上げた日本保守党に逆に命を救われた、何やら運命的なものを感じます。
こんな事を言ったら大袈裟に聞こえるかもしれませんが、天から
「百田尚樹よ、お前はもう少し日本のために生きろ」
と言われたような気がするのです。
■残りの命を日本のために
生かして頂いたこの残りの命を日本のために使いたい。
日本のために力を尽くしたい。
ここまで育ててくれた日本国に恩返しがしたい。
改めてその想いを強くしています。
結党からまだ半年足らずですが、日本保守党は2024年3月で党員が6万人を超えました。
約半年で、こんなに多くの皆様に支持されるとは思ってもいませんでした。
大変心強く、そして身の引き締まる思いです。
愛する日本のため、私に出来る事は何でもやっていく決意です。
これからも日本保守党は、
「日本を豊かに、強く。」
を目標に奮闘努力して参ります。
皆様、どうか日本保守党に力を貸して下さい。
共に、愛する日本を守りましょう。

日本に恩返しがしたい
日本保守党事務総長 有本香
日本保守党東京15区支部長 飯山陽
Hanada2024年5月号
■記者会見の泣きポイント
★有本
2024年3月5日の記者会見で、日本保守党は2024年4月の東京15区衆院補選での公認候補予定者(支部長)を発表しました。
支部長は、イスラム思想研究者である飯山陽(あかり)さんです。
これは余程のサプライズだったようで、自民党議員からも驚きのメールが来ました。
私たちとしては初陣で、超弩級の人を立てられることを嬉しく、かつ誇らしく思います。
党員の方からは、会見を見て泣いたとの声が多数寄せられています。
★飯山
私、そんな泣くような事、言いましたか?
どこに泣きポイントがあったのかな(笑)。
★有本
やはり、
「ノルマンディー上陸作戦」
のくだり。
「第二次大戦でのノルマンディー上陸作戦のようなものだ」
「最初に上陸する部隊は大変な被害になるが、誰かが先陣を切らないと物事が始まらない」
「私は倒れたとしても日本保守党のために先陣となっていく」
ではないですか。
★飯山
私が言う前に、百田さんが会見で先にバラしてしまった(笑)。
有本さんから打診を受けた時に最初に頭に浮かんだのは
「ノルマンディー」
ではなく、実は
「もし私がイスラエル人だったら」
だったんです。
若いイスラエル人たちが今、予備役で招集されて、ハマスと戦うために前線に出ています。
そこで実際に亡くなった方もいる。
選挙に出ることは、それに比べたら大した事ではないと思ったんですよ。
負けても命を取られるわけではない、と。
★有本
その覚悟に多くの方々が感動したのではないでしょうか。
私は飯山さんの会見を全く心配してなかったのですが、会見後の初街宣はやや不安でした。
街角に立って話すのは、YouTubeで話すのとは全く違いますからね。
でも、杞憂でした。
さすが支部長です。
★飯山
大学で授業していますから、問題は特にありませんでした。
実は私、雨女なんですよね。
寒くて雨も降っていたので人が集まってくれるかどうかはやや不安でしたけど、話しているうちに多くの人が集まってくれて、本当に感謝しております。
★有本
ところで、私の名刺には肩書がありませんが、飯山さんは支部長ですから、私より断然偉い(笑)。
★飯山
でも、支部員は1人もいない?
★有本
いません(笑)。
ですが、党員は東京15区にはたくさんいますから、ご支援頂けると思います。
★飯山
私に打診をしようと言い出したのは有本さんだと聞きましたが、いつ頃、それを決めたのでしょうか。
★有本
2024年2月上旬です。
順を追って説明したいと思います。
2023年12月10日、江東区の区長選挙がありました。
百田尚樹代表、河村たかし共同代表が候補者を立てよう、早く選挙をやろうと主張しましたが、あの時は結党してまだ1カ月余り。
党組織の土台も出来ないうちから、逸って戦に出ても碌な事にはならないという固い信念のようなものが私にはありました。
事務局次長の広沢一郎さんも同じ考えでしたので、両代表の逸る気持ちを抑え、結果、見送ることにしました。
その頃、私は河村共同代表にこう伝えました。
「柿沢(未途)さんの問題(江東区長選を巡る買収疑惑)で、来年(2024年)春には東京15区は補選になると思いますよ」
「我々の理念は『政治家の家業化をやめる』ですから、2回続けて地元の現職議員の汚職事件が発覚した江東区は我々の初陣に相応しい」
「そこを目指しましょう」
それでも、河村共同代表は
「理念や大義も大事やけど、選挙はすぐやらなあかんわ、早いとこ」
とおっしゃっていました。
■「飯山さんしかいない!」
★飯山
ただのやりたがりじゃないですか(笑)。
★有本
そうなのよ、2人ともやりたがりい(笑)。
でも、私の言った通り、2024年2月1日、柿沢さんは失職し、2024年4月に補選が行われることに決まった。
さて、候補者を誰にするか。
公募でも優秀な方が手を挙げてくれました。
色々悩んでいたのですが、飯山さんがある日の雑談で
「国会議員は碌な人、いませんよね」
「私たちの方がマシじゃないかと思うぐらい」
と言ったことが脳裏にふと浮かんだのです。
『飯山さんしかいない!』
百田さんにそのことを伝えたら、
「本人に言うてみ、言うてみ」
と。
★飯山
即答は出来ませんでした。
でも、党員は6万人を超えているし、誰かが先陣を切るしかないという気持ちはありました。
党員はただの応援団ではなく、
「日本を豊かに、強く。」
という理念に共感して、お金を払って応援してくれる人たちです。
有本さんや百田さんがいくら頑張っても、その気持ちを党員がいくら支えても、誰かが選挙に出ないと、日本保守党の重点政策は一歩も前に進みません。
有本さんに
「お前が先に行け!」
と言われたら、それこそ先鋒の誉れですよ。
★有
先鋒の誉れ、なかなか出てこない言葉です。
素晴らしい。
★飯山
私、剣道をやっていたので。
★有本
そうなの?
★飯山
そうです、そうです。
でも、有本さんから打診を受けた時、最初は
「えええええっ、私ですか?」
となりましたけど。
★有本
自惚れと思われるかもしれないけど、私はこれまでの人生で、自分が
「この人」
と思って何かをお願いして、断られたことはほんどないんですよ。
で、今回も何となく
「いける」
と思っていました。
★飯山
有本さんが怖いからじゃないですか(笑)。
断ったら怒られる。
★有本
そんな事ないわよ(笑)。
初めて言いますが、
「これはいける」
と確信に変わったのは、飯山さんのご主人と話した後です。
ご主人に
「とんでもない! うちの妻に何て事言ってくれるんだ!」
と言われたら負けです。
でも、飯山さんのご主人の反応はそうではありませんでした。
★飯山
私以上に
「大丈夫なのか・・・」
と悩んではいましたけど。
★有本
初めてお話ししたんですけど、ご夫婦だから信頼があるのは当然としても、ご主人が飯山さんを非常にリスペクトしている。
★飯山
リスペクトというか、私がどういう人間かはよく知っていますよね。
私がやると言って、ダメだと言う人とはそもそも結婚はしません。
普段は散らかし放題で、私が拾って歩いていますけどね・・・。
■アラビア語対決でも何でも
★有本
大企業の取るべき戦略と、ベンチャーが取るべき戦略は全く違う。
経歴が申し分ない、ある意味、無難な候補者は他にもいましたけど、我々の初陣にはやはりインパクトが必要。
だから飯山さんだと。
★飯山
戦闘力は高いと思いますけど、インパクトがあるかどうか。
★有本
戦闘力は高いと、ご主人もそうおっしゃっていました。
★飯山
知名度も高くないですし、好感度も低いですし、無難な人の方がいいのではと思いました。
実際、
「有本さんが出たらどうですか?」
と訊きましたからね。
★有本
誰もいなければ
「わしか有本さんが立つしかない」
と百田さんも考えていたようですが、飯山さんが受けて下さって、
「ほんまか、良かったな!」
と喜んでいましたよ。
余談ですが、執行部の会議で
「補選は飯山さんでいきます」
と伝えたら、河村共同代表がですね、
「わし、彼女を知らん」
と。
そこで、広沢さんが飯山さんの写真を見せたのですが、
「美人だけど、ちょっとすました感じじゃにゃあか」
「庶民性があった方がええんだけど」
と。
そこで、百田さんが
「彼女のYouTubeを見て下さい」
「『いかりちゃんで〜す』」
と物真似して見せたものだから、河村共同代表は益々
「?」
が増幅(笑)。
ところが、家に帰って奥様に訊いたら、奥様は飯山さんの事をご存じだったようで、それで最終的に執行部一同、
「よし、最高の人が出てくれた!」
となったのです。
その後、両代表にはこう伝えました。
「飯山さんんという本物のアラビストが候補者だと分かったら、緑の方はもう立候補出来ないでしょうね」
2人とも大笑いしていましたよ。
★飯山
百田さんが会見で
「小池都知事が出て来たら、是非私は小池都知事と飯山さんのアラビア語対決をやってもらいたい」
とおっしゃっていましたけど、アラビア語対決をしても誰もジャッジできません(笑)。
でも、アラビア語対決だろうと、逆立ち対決であろうと、100メートル走であろうと、私は何でも勝負しますよ。
■日本の公教育の有難さ
★有本
会見後、
「日本保守党、衆院東京15区に擁立表明 麗澤大客員教授の飯山陽氏」
と朝日新聞(デジタル版)も大きく報じました。
朝日新聞は、我々(日本保守党)に対して意外に中立的なんですよね。
★飯山
そうなんですか?
使われた発言が
「政治の経験はないが、自分のお金のために政治をしている人よりはましなのではないか」
だったので、
「そこかい!」
と突っ込んでしまいましたけど。
でも朝日新聞さん、有難うございます!
★有本
会見で飯山さんが
「私のような普通の人間が・・・」
と何度かおっしゃっていましたが、私は隣席から
「あなたは普通じゃないですよ!」
と何度か突っ込みを入れていました。
支部長就任に当たって日本保守党の公式サイトに経歴を載せましたが、改めて見ると凄い経歴ですね、誰かさんとは大違い。
河村共同代表も、文学博士は凄いなと。
★飯山
東京大学の大学院は出ましたが、博士号を取らないと意味がないので、東京女子大や上智大学などで非常勤講師をしながら、博士論文を書き上げました。
★有本
会見でもおっしゃっていましたが、出馬の理由の1つが国費留学にあると。
★飯山
大学院時代に1年間、モロッコの大学に文部省は県留学生として留学しました。
裕福ではなかったので、国の支援がないと留学できませんでしたから、アラビア語の通訳をしたり、中東問題やイスラム教の研究者として大学で教えたり、執筆活動をしたりしてこられたのは、全て国費留学の経験があったからです。
博士号も、この経験がなければ難しかったと思います。
だから、自分の知識や経験を国ために役立てたい、若い頃の私に勉強してきなさいと言って外国に送り出してくれた、この日本という国に恩返ししたい、そういう気持ちはこれまでもありました。
義務教育、つまり国の恩恵によって一般的な常識や知識を身に付けることができた、これは何も私だけの特権ではなく、多くの国民に共通することではないでしょうか。
★有本
私は人生で1度も
「私立学校」
に行ったことがない人間です。
小学校に入る前に伊豆の片田舎に引っ越したので、小学校、中学校は村立、塾などない環境で育ちました。
高校は少し大きな街にある県立高校に行きましたけど、そこにも受験予備校などありませんでしたが、国立大学には入れた。
つまり、日本ではかつて公教育だけで育った人間、しかも女性であっても、仕事で自立できるようにはなれたんです。
日本の公教育の有難さは、身に沁みて分かっています。
これを次世代にも残していかなければならない、と強く思います。
★飯山
残していかなければならないし、自分が社会人になったら働いて税金を納めるのもそうだし、それを支える人間にならないといけない。
教育こそが、国の根幹ですから。
■今こそ政治の力が必要
★有本
国民民主党が今回、東京15区の候補者擁立で失敗しましたが、これはどの政党でも起こり得ます。
綺麗な女性候補者であれば有利、この風潮は非常に危険です。
飯山さんも綺麗ですが、私が目を付けたのはもちろん容姿ではない。
まず、高い学歴と見識、戦う勇気。
一方で主婦、母であり、国費留学を含め幾度かの外国生活を経験している。
更に、全く国情の異なる外国での子育ても経験したパワフルな女性だからです。
★飯山
「爆弾テロがあったから(子供を)迎えに来て下さい」
の世界ですから、大変でしたね。
当時のエジプトは革命期で、ピラミッドですら観光客がいなかった。
経済も治安も最悪だったので、生き残らなければいけないと強く感じましたよ。
銃で撃たれた人がそこら辺でバタバタ倒れているし。
日本に帰って来てまず思ったのが、鉄砲を持って歩いている人がいないこと。
それだけで人間の心は落ち着くんですよ。
この環境を日本人は必死で守らなければいけない。
少し油断すると、鉄砲だらけの国になる。
鉄砲だけじゃありません。
水道や電気などのインフラも、日本は安定しています。
エアコンが爆発するなんてこと、あり得ませんよね?
★有本
ない、ない(笑)。
★飯山
でも、海外ではそんな事が常に起きる。
日本のインフラがなぜ安定しているのか。
しっかり整備をしているからです。
これを怠ると、日本のインフラもあっという間に脆弱になります。
そうならないためにも、政治の力が必要なのです。
★有本
つい最近、全く覆いのない荒っぽい解体現場を見ました。
外国人の下請け業者の仕事場です。
安かろう、悪かろうの典型です。
これは日本が退化している、と感じましたね。
外国人経営者や労働者が悪いというよりも、こういう状況を作ってしまった日本の政治責任。
★飯山
合法か違法か、この二元論で片付けてはならない。
行き着く先は、日本人が日本に住んでいるのに安心して住めない、つまりは緊張を強いられる社会が待っているということです。
■「退職活動」がメインの党
★有本
2023年9月、農地取得の申請項目に
「国籍」
が追加されました。
農水省は
「(これで)より的確に実態を把握できる」
と胸を張っていますが、私からすれば何年かかったのよ、という話です。
余りにも遅過ぎる。
私は2009年から、中国資本による日本の土地買収問題を取材し、警鐘を鳴らしてきましたが、買収を食い止めるための法整備は一向に進まず、徒に時間だけが過ぎています。
この件も、ジャーナリストとして外から吠えているだけでは限界がある、と思いました。
★飯山
ジャーナリストとして、外から吠えるのは非常に重要なことです。
問題なのは、その声を拾う政治家がいないこと。
仮に聞こえていても何もしない政治家が如何に多いか。
彼らの問題意識は、NHKの報道が全てなのでは。
そこで報道されないことは、実際に問題が起こっていても軽視する傾向が強い。
★有本
やるべき法案はやらないで、やらなくてもいい法案、例えばLGBT法は強引にさっさと通す。
ならば、もっと重要な法案もさっと通してよ、と思う。
だから、国会議員を半分くらい取っ替えないと、日本はダメになりますね。
政治家の家業化もダメですが、政治を稼業と考えている人たちにも退場願いたい。
★飯山
世襲は利権ですし、普通の人は意欲があってもなかなか当選できない。
世襲の人は出世も早いですし、この点は断トツにおかしい。
★有本
飯山さんは政治家になりたかったわけではない。
育ててくれた日本のために、とにかくやるしかないと腹を括ってくれました。
うちの党略を抜きにしても、1国民として感謝しかありません。
★飯山
やらなければならない事もたくさんありましたし、やりたい事もたくさんありました。
百田さんは代表になって、35年以上続けてきた
「探偵!ナイトスクープ」
の構成作家を引退。
私も支部長になるに当たって大学、連載全て辞めました(花田編集長「うちは続けて下さい」)。
★有本
本当に申し訳ない。
大学側は続けてほしいと言われたようですが、当面、授業はできませんからね。
日本保守党は
「就職活動」
ではなく、
「退職活動」
がメインの党です。
★飯山
大切に育ててきた娘が成人して社会に出る時、日本はもう全く希望のない国になってしまっているかもしれない。
あるいは、もう日本でなくなっているかもしれない。
多くの収入を失いましたが、
「日本を豊かに、強く。」
する政治を実現させるためには、誰かが先陣を切って戦わなければなりません。
■勝てば大きな一歩になる
★有本
与党だけではなく野党も自分の生活が第1で、国民の生活や日本の安全、未来のことなど全く考えていません。
情報発信がこれだけ容易な世の中なのに、個々の政治家の国家観や使命感が全く見えてこない。
★飯山
多様性だとか、共生社会だとか、女性が輝く社会だとか、抽象的過ぎて何をやりたいのか全く見えないですよね。
あるのはキャッチフレーズだけ。
赤ベンツに乗って歌舞伎町のラブホテルに行くのが政治家の仕事じゃないでしょ。
★有本
公職に就くということの意味が分かっていない。
★飯山
百歩譲って、赤ベンツでラブホに行ってもいいですよ。
でも、政治家として彼女が何をしたいのか、何をやったのか、誰も知らないというのが問題です。
★有本
自民党から飯山さんが出馬すれば”厚待遇”だったと思いますが、我々にはお金がありません。
百田さんも私も、もちろん無給です。
選挙事務所もレトロというか、シャビーになるでしょうから・・・。
エアコンが爆発するかもしれない(笑)。
★飯山
他人事で聞いていましたが、私が選挙で拠点とする場所ですよね(笑)。
でもまあ、我々にはお金はありませんし、そこから勝負するしかないですよ。
政治にはお金がかかると言われますが、我々がここで勝つことができれば、大きな一歩になると思いますよ。

「エッフェル騒動」自民党女性議員「赤ベンツホテル不倫」の決定的証拠写真 歌舞伎町から国会へ直行
https://news.goo.ne.jp/article/dailyshincho/politics/dailyshincho-1095663.html

日本に”あかり”を 祖国を落ちぶれ国家にしてなるものか
日本が破壊されるのを黙って見ていていいのか?
政界という大海原へいざ出航ー”いかり”を上げよ!
WiLL2024年5月号 日本保守党東京15区支部長 飯山あかり
■日本が壊されていく
『WiLL』読者の皆さん、こんにちは。
「いかりちゃん」
改め、日本保守党の東京15区支部長に就任した
「飯山あかり」
と申します。
私はこの度、日本保守党の初陣となる東京15区の衆院補欠選挙(2024年4月16日告示、2024年4月28日投開票)に立候補する予定です。
2024年3月5日、日本保守党は都内で記者会見を開きました。
日本保守党は前々から、東京15区の衆院補選に候補者を立てると予告していた。
出馬予定者の”お披露目”会見ということもあり、会場には報道陣が集結。
ユーチューブのライブ配信も大勢の方に視聴して頂きました。
百田尚樹さんと有本香さんが挨拶した後、青いスーツに身を包んだ私が登場。
アラビア語の通訳として記者会見に臨んだことはありますが、自分が主役の会見は初めてです。
つい最近まで、まさか自分が国政選挙に出馬するとは夢にも思いませんでした。
しかし、立ち上がらざるを得ない理由があった。
日本が音を立てて崩壊しつつあるからです。
2023年6月にはLGBT理解増進法という”天下の悪法”が成立。
トイレや浴場などの女性専用スペースが侵され、女性の安全が危機に晒されています。
百田さんが日本保守党を立ち上げたのも、LGBT法がきっかけでした。
埼玉県川口市ではクルド人の犯罪者が半ば野放し状態となっています。
2024年1月、クルド人男性が日本人の女子中学生に性的暴行を働きました。
犯人は難民認定申請者で、仮放免中だと判明している。
川口市の地域住民は日々、クルド人に怯える生活を強いられています。
日本には国会議員が700人以上いるのに、誰1人として、この問題に正面から取り組もうとしません。
それどころか彼ら・彼女ら(日本の国会議員)は日本人の不安を無視し、外国人に寄り添う政策を次々と打ち出している。
LGBT法とクルド人問題は、いずれも日本人の多数派の人権が蔑ろにされているという点において共通しています。
岸田政権になってから、このような事例が頻発している。
最たるものが増税です。
税金の支払いが増えて喜ぶのは財務官僚だけ。
大多数の一般国民は幸せになりません。
■貧しく弱いニッポン
日本保守党は
「日本を豊かに、強く」
というスローガンを掲げています。
裏を返せば、日本は
「貧しく、弱く」
なっているのが現状です。
ほとんどの日本国民が実感していることではないでしょうか。
必死に働いても給料はなかなか増えない。
にもかかわらず、税金と社会保険料は年を追う毎に上がり続けています。
頑張って昇給したのに、なぜか手取りは減っている。
会社勤めの方にとっては”あるある”ですね。
物価高も生活を苦しめている。
スーパーで買い物をしていると、食料品の価格に、つい溜息が漏れます。
電気代やガソリン代の高騰も生活を直撃。
日々の生活をやりくりするのに手一杯で、将来の事など考える余裕もありません。
貧しさは少子化をもたらします。
経済的な理由で結婚を控える若者が増えている。
たとえ結婚しても、学費や家賃が高いから子供を産むのを躊躇ってしまう。
こんな状況が続いているからこそ、少子化が進み、人口は減少の一途を辿っているのです。
労働力の減少は国力低下に直結する。
その解決策として、政府が提示するのは減税でも財政出動でもなさそうです。
労働力不足を外国人労働者で補うというのが今の政府の決定事項です。
岸田政権は
「移民政策は採らない」
と言いながら、実際には移民政策を推進しています。
2050年には日本の人口の1割が外国人が占めるようになると推定されています。
私はもっと早く、その時期がやって来ると考えています。
行政も教育も、多言語対応してこれを歓迎しよう、というのが岸田政権の
「大方針」
です。
こうして知らぬ間に日本の
「外国化」
が進んでいく。
私には13歳の娘がいます。
夫の転勤などの事情で8年間、外国で子育てをしてきました。
海外生活の方が長い娘は、自分が日本人であることを誇りに思っています。
しかし、彼女が成人して社会に出る時、日本は最早希望を持てない国になっているかもしれない。
日本が壊されていくのを黙って見ているわけにはいかない。
危機感に突き動かされ、私は立候補の覚悟を固めました。
もう後には引けません。
■日本への”恩返し”
皆さんはどんな時に”日本という国家”の存在を意識するでしょうか。
日本が如何に安全で平和な国であるか、日本人であることが如何に恵まれているか。
海外に旅行や留学したことのある人は知っているはずです。
しかし、国家はもっと身近な所で私たちの生活を支えてくれています。
犯罪に巻き込まれたら警察が助けてくれる。
火事になったら消防車が、病気で倒れたら救急車が来てくれる。
これは決して当たり前ではありません。
最近だと2024年元日、能登半島で地震が起こりました。
災害という”危機”に直面した時、国家の本質が露わとなり、国民は自らが国家の一員であることを意識します。
国民を守れるのは国家しかない。
”守る”の定義は多岐に渡りますが、医療や福祉を提供したり、教育やインフラを整備したり・・・。
その中に災害対応も含まれます。
地震が起きても、国家がなければ誰も助けてくれません。
救助や支援がないのは当然ですが、どこで何人が死亡したのかすら把握できない。
国家イコール悪と決め付け、国境がない世界を理想とする人たちがいます。
国家なる巨悪と対峙する”弱者は正義”という考えも、その延長線上にある。
でも、それは机上の空論に過ぎない。
”国境なき世界”あるいは”世界政府”が実現しても、平和は訪れません。
むしろ、ディストピア(反理想郷・暗黒世界)が待っている。
イスラエルはなぜ戦っているか。
ユダヤ人は長きに渡り、自分たちの国家を持てなかった。
不幸と苦しみの歴史を知っているからこそ、イスラエルという国家を守るために血を流しています。
国家に属している。
それ自体が僥倖(思いがけない幸い、偶然に得る幸運)なのです。
私は家事と子育てをしながら仕事を続けてきました。
アラビア語の通訳をしたり、中東問題やイスラム教の研究者として大学で教えたり、執筆活動をしたり・・・。
それもこれも、大学院時代に国費留学させてもらった経験があるからです。
留学時代がなければ、今の自分はありません。
日本は若い私を海外に送り出してくれた。
私に勉強をさせてくれた日本という国、そして日本国民に恩返しをしなければならないー。
そんな気持ちで今まで仕事をしてきました。
国政選挙への立候補も私なりに考えた”御奉公”のつもりです。
■政治は”カネが全て”なのか
日本保守党の重点政策に”政治家の家業化を阻止する”というものがあります。
私はこれまで、世襲議員の何が問題なのか真剣に考えたことはなかった。
しかし、そこに日本が
「貧しく、弱く」
なっている大きな原因があることに気付きました。
政治資金の不記載問題、いわゆる”裏金事件”を通じて、国会議員が”特権階級”であることが白日の下に晒されました。
一般国民なら脱税として罰せられる行為が、政治家には許されてきたのです。
国民のために政治をするより、パーティー券を買ってくれる企業やお金持ちのために政治をした方が儲かる。
これでは日本が貧しく、弱くなるのは当然。
得をするのは政治家とそのお仲間だけです。
日本は民主主義を採用しているので、選挙で議員が選ばれます。
政治家の下に生まれたからといって、議員の地位をそのまま相続するわけではない。
しかし、地盤・看板・カバンは引き継がれる。
世襲が圧倒的有利であることを疑う余地はありません。
政治家の子供は親が築いた”政治ビジネス”の仕組みも継承します。
彼らは誰のための政治をするか。
献金してくれたり、パーティー券を買ってくれたりする人達です。
彼らは金銭的支援の見返りとして、政治家から便宜を図ってもらうことができる。
カネを持っている人間が政治家に接近し、政治に影響を与える。
政治家になればカネ儲けができる。
こういう
「金権政治」
が今の日本政治の実態です。
■「諦め」は最大の敵
政治家にとって最大の仕事は、国民の命を守ることです。
ところが、外交や安全保障に無関心な国会議員は驚くほど多い。
この状況もカネで説明がつきます。
日本のタンカーがイランに攻撃されようが、日本の商船がフーシ派に拿捕されようが、日本の拠出金がテロリストに流れていようが、そんな事はお構いなし。
なぜなら、遠い中東の問題に取り組んだところで、1円にもならないからです。
政治家の外交・安全保障に対する無関心・問題意識の欠如が官僚の怠慢を招いています。
世界情勢が目まぐるしく変化しているにもかかわらず、外務省は前例を踏襲するだけ。
政治家が外交の指針を示さな以上、官僚も動きようがありません。
”カネが全て”の政治を放置していたら、いずれ日本は滅びます。
カネがない一般庶民は本来、選挙での投票によって自分たちの意思を政治に伝えなければならない。
ところが、投票したい候補がいない、誰に投票しても政治は変わらないという諦めがある。
投票率が下がれば、組織票を抱える政治家が益々有利になります。
岸田政権の支持率は低迷を続け、世論調査では軒並み20%を割っている。
自民党の支持率も25%前後に落ち込んでいます。
しかし、それでも自民党は危機感を抱いていない。
なぜなら、投票率が低いからです。
有権者の半分しか投票に行かなければ、自民党は25%の支持でも過半数の票を取ることができる。
諦める気持ちは痛いほどよく分かりますが、諦めたらそこで試合終了。
ツケを払わされるのは一般国民なのです。
■小池知事とアラビア語対決?
冒頭の”出馬会見”に戻ります。
会見を終えた私が向かったのは江東区。
初めてメガホンを手に街宣なるものを体験しましたが、雨にもかかわらず、大勢の方が集まって下さった。
「頑張って!」
と応援の声を掛けて下さったり、握手して下さったり・・・。
感謝しかありません。
私はその日から毎日のように、江東区内の駅前や商店街、スーパーの前などで辻立ちを続けています。
「飯山あかりって誰?」
という住民がまだまだ圧倒的に多いのが現状です。
日本保守党が掲げる”豊かで強い日本”というビジョンを1人でも多くの方に知って頂くため、地道に活動して参ります。
公選法違反事件で起訴され、自民党を離党した柿沢未途氏の辞職に伴う東京15区補選。
現段階では日本保守党以外に、維新の会、参政党、共産党が候補者擁立を表明している。
自民党・公明党は様子見といったところでしょうか。
最大のポイントは小池百合子都知事がどう動くか。
カイロ大学を卒業したとされる小池氏は”中東通”だそうです。
小池さん、私と是非”アラビア語”で討論してみませんか?
いつでも受けて立ちます!

最後の御奉公を日本保守党に 老志願兵、馳せ参ず
日本保守党特別顧問 梅原克彦
Hanada2024年5月号
■5年余りの台湾暮らし
「もしもLGBT法案が可決成立したら、ワシ、新党作ったるデ!!」
百田尚樹さんが悲壮感を漂わせながら宣言しました。
2023年6月10日のことです。
私は思わず、
「えーッ百田さん、ホンマでっか!」
とパソコンの前で叫んでしまいました。
しかし、百田さんの表情は真剣そのものです。
「LGBT法」
という、日本の社会を根底から崩しかねない
「天下の悪法」
の成立に心底怒っている様子が伝わってきました。
もちろん私自身も、百田さんと全く同じく激しい憤りを覚えていました。
「一体、あなた方日本の政治家は何を考えているのか!(何も考えていないのか!)」
当時、私は百田さんとご面識は得ていませんでしたが、元々私は作家百田尚樹の大ファン。
不朽のベストセラー『永遠の0(ゼロ)』『海賊とよばれた男』はもちろんのこと、日本人への警世の書『カエルの楽園』や近年の力作『日本国紀』などの作品にも深い感銘を受けていました。
実は、私は2023年11月までの5年余り、台湾で暮らしていました。
かつて、故中嶋領雄国際教養大学初代学長と共に、故李登輝元台湾総統の日本訪問のアテンドなどを通じて、李登輝総統の薫陶(くんとう:徳の力で人を感化し、教育すること)受けたことや、仙台市長在任中に台南市との
「交流促進協定」
を締結したことなどがきっかけとなり、台南市のある私立大学で教鞭を執る機会を得ました。
2年ほど前(2022年)からは、首都台北に拠点を移し、民間シンクタンク
「日米台関係研究所」(理事長、渡辺利夫拓殖大学総長)

「現地駐在員」
として、日本、米国、台湾の安全保障分野の有識者、即ち台湾側・米側の各シンクタンク関係者をはじめ、日本(陸海空自衛隊OB)、国防総省OB、台湾国軍OBの方々との連絡調整などの任に当たっていました。
台湾有事を想定した各種のシミュレーションやセミナーなどを、日米台間のトライアングルで実施するための準備作業に没頭していたのです。
残念なことに、過去50年に渡り日本と正式な外交関係のない台湾との間では、本来、政府間で堂々と行われるべき安全保障・防衛分野における連携協力が遅々として進んでいないのが実情です。
言うまでもなくその原因は、日本政府側の消極的な対応によるものです。
そして敢えて申し上げるならば、台湾の蔡英文政権の幹部や「知日派」の有力者の人々の間では、ここ数年来、日本側の対応について非常に大きな
「フラストレーション」
が溜まっているのです。
台湾の人たちは日本人に優しいので、こういった
「本音」
の部分は、私たち日本人は気が付きません。
本誌の読者の皆様であれば、日本政府の対応が何故そのようなお粗末な状態になっているかは容易に想像できるかと思います。
まさに、日本保守党が2023年10月に発表した
「重点政策項目」

「安全保障」
の中で
「J日本版『台湾関係法』制定」
と明確に謳っている所の所以です。
■「微力ながらお手伝いを」
さて、百田尚樹さんが
「新党設立」
を宣言したのも束の間、今度はジャーナリストとして八面六臂の活躍をしている有本香女史が
「百田新党」
に参画するとの報が飛び込んできました。
『日本国紀』でコンビを組んだお2人が、今度は一緒に新しい政党を作るというのです。
早速、有本さんにメールを送りました。
というのも、確か15年ほど前のことですが、私は有本さんから取材を受けたことがあったのです。
それは、私が郷里仙台市の市長に就任して間もない2006年当時、中国浙江省のある投資ファンドが、仙台市太白(たいはく)区長町(ながまち)の旧国鉄の貨物ヤードの再開発プロジェクトの区域の広大な土地の一部を購入し、
「空中中華街」
なる、まるで
「竜宮城」
のようなビルを建設するというトンデモないプロジェクトが進行していました。
何と、仙台市が既に
「ゴーサイン」
を出してしまっていたのです。
それを新たに市長に就任した私が、すったもんだの末に
「撤退」
に追いやった顛末についての取材でした。
取材内容は、有本さんの著書『中国の「日本買収」計画』に盛り込まれています。
私は有本さんに伝えました。
「自分は今、台湾に居るので、『百田新党』創設に直接参加出来ないけれども、政策とか公約作りなど微力ながらお手伝いをさせて下さい」
すぐに有本さんから返信が来ました。
「今度梅原さんが日本にお帰りになった時に是非御相談しましょう」
ということになりました。
そうこうするうちに、2023年秋口には
「日本保守党」
の党名発表、Xのフォロワー登録数の驚異的な増加、党員登録の開始など、次々と物事が進み始めました。
そして迎えた2023年10月17日も
「日本保守党結党の集い」
と結党記者会見。
百田尚樹代表、有本香事務総長と共に、何と地域政党「減税日本」代表である河村たかし名古屋市長が
「共同代表」
として日本保守党に参加するとのサプライズがありました。
河村市長は2012年、(中国共産党が言うところの)いわゆる「南京大虐殺」はなかった、と発言したことで、中国はもちろん日本のメディア、左翼文化人、政治家などから猛烈にバッシングを浴びせられながらも、一切、謝罪や撤回をしなかったという筋金入りの信念の持ち主です。
百戦錬磨の老練な政治家でもあります。
名古屋市民から圧倒的な支持と人気を集めているのは周知の通りです。
実は数週間前のことですが、私は河村市長にお供して、東京都内のある商店街を
「ミニ練り歩き」
をしました。
だみ声の名古屋弁で、それぞれのお店や道行く人々に語り掛ける人懐っこい河村さんのナマの姿に接して、東京都民の皆さんも、たちまち河村さんの魅力に惹き付けられていました。
傍で見ていた私は、まさに
「庶民派政治家」
の神髄に接した思いです。
■「日本に帰ろう」
話を2023年の秋口に戻すと、たまたま短期間の日本出張で一時帰国した私は、旧知の小坂英二荒川区議会議員と連絡を取りました。
小坂さんは、知る人ぞ知る筋金入りの
「保守派地方議員」
です。
日本の地方議員として、いの一番に日本保守党への参加を表明し、早速、秋葉原駅前や新橋駅前での街頭宣伝活動の舞台裏を仕切っています。
小坂さんの地元、荒川区内の寿司屋さんで久ぶりに盃を交わしながら、日本国家や日本の地域社会の様々な深刻な危機について夜遅くまで語り合いました。
私が日本保守党の政策作りに参画したいことを伝えると、彼も賛成してくれました。
他方、百田さんと有本さんが平日の朝、毎日YouTube配信している
「ニュースあさ8時!」
を観ていると、故安倍晋三総理のブレーンも務めた天才肌の学者高橋洋一教授や、旧知の島田洋一福井県立大学名誉教授(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会<救う会全国協議会>副会長)らも日本保守党に積極的に賛同し、それぞれの立場で協力することを表明しています。
両教授の相変わらず理路整然とした
「毒説」
に相槌を打ちながら、私はふと考えました。
「いよいよ『台湾有事』が迫ってきた」
「仮に、ロシアによるウクライナ侵略によロシアが何らかの成果を得た場合、東アジア地域の次の『戦場』はいよいよ台湾、既に『超限戦』は始まっている」
「まさに故安倍晋三総理が喝破した如く『台湾有事は日本有事』、しかし安倍晋三亡き後の自民党政権、日本の政治全体が惨憺たる状況だ」
「ここは、台湾での活動に区切りを付け、日本に帰ろう、そして日本保守党の活動に直接参加しよう」
そのような結論に至るのに、時間はかかりませんでした。
言葉を換えれば、何の事はない、私がかつて仙台市長在任中に何とか撤退に追い込んだ
「中華街プロジェクト」
のような問題への対応にしろ、現下の差し迫った問題である
「台湾有事」
に関する支出の見直しの問題にせよ、今まで自分が取り組んで来たテーマの多くが、日本保守党の理念や政策とはほぼ軌を一にしていることを確認したということでもあります。
結局、2023年10月に日米台安全保障協力関連の業務が一区切りついたところで、若干の残務処理をして台湾から撤収、日本に本帰国することになった次第です。
状況はかなり違いますが、今からちょうど80年前、帝国海軍松山基地の343航空隊(新鋭戦闘機紫電改を擁する本土防衛のための精鋭部隊)の新規編成のために南方から呼び戻された歴戦の生き残りの搭乗員といったところでしょうか。
やや自画自賛が過ぎるかもしれません。
それでも、私自身の心境を率直に語るならば、紫電改の熟練乗員には及ばないものの祖国のために最後の御奉公をせんとする
「老志願兵」
といったところです。
■見事なチームワーク
2024年の年が明けて百田代表の2度に渡る入院、手術という思わぬハプニングもありましたが、有本事務総長や広沢一郎事務局次長(減税日本副代表)らの超人的な頑張りによって、少しずつ党運営の体制が整ってきました。
2024年2月からは、私自身も日本保守党事務局の一員として戦列に加わりました。
目下、私は有本事務総長、広沢次長ら減税日本の面々や党員ボランティアの運転スタッフ、そして新たに戦列に加わった飯山あかり日本保守党東京15区支部長と共に、毎日の
「辻立ち」
などの街頭宣伝活動に参加しています。
週末は大阪から百田代表が、名古屋からは公務の合間を縫って河村共同代表が上京し、街頭宣伝を行っています。
自分たちで言うのも口幅ったいのですが、
「日本を豊かに、日本を強く」
の合言葉の下、有本事務総長の指揮下、見事なチームワークを発揮しています。
有本さんは、まさに
「日本版『鉄の女』」
といった趣です。
■強い危機感を共有
日本保守党の街頭宣伝車「ブルーサンダー号」の愛称は、有本事務総長が名付け親です。
百田さんがブルーサンダー号に同乗した時は、車内はいつも笑い声に溢れています。
時折、街宣車のスピーカーから
「百田劇場」
が流れ始めます。
有本さんが必死に
「ブレーキ」
をかけますが、百田劇場は急には止まりません。
運転スタッフの方も吹き出しています。
有本さんが慌てて車外スピーカーのスイッチを切ることもあります。
でも、百田代表以下、皆
「悲壮感」
を決して表に出さないだけで、全員が真剣そのものです。
日本の政治がこんな状況では、私たちの子供や孫の世代を待つまでもなく、日本の国家や社会が崩壊してしまう。
このままでは、ヨーロッパの多くの国が
「移民政策」
の失敗によって苦しんでいるのと同じような状況が日本社会に出現するという強い危機感です。
毎日の街頭宣伝活動に参加していると、市井の人々の多くが、同じような強い危機感を感じていることが手に取るように分かります。
それは、性別、世代の如何にかかわらずということなのでしょうが、やはりLGBT理解増進法という
「天下の悪法」
の制定という背景もあり、女性により強く表れているように感じます。
あくまで私の主観によるものですが。
逆に、時々ではありますが、自転車で傍を通り抜けながら、私たちに
「悪罵」
を浴びせる人もいます。
ほぼ例外なく中高年の男性です。
「日本保守党」

「保守」
という文字を見ただけで、アレルギー反応を示すのでしょうか。
言っちゃあ悪いが、一生涯
「洗脳が解けることのない」
人たちなのでしょう。
■飯山あかりと「保守」の本質
また、中東問題やイスラム思想の研究者としても名高い飯山あかり支部長が街頭宣伝でよくお話しする事ですが、既にヨーロッパの多くの国では、移民政策の大失敗によってもたらされてきた、ヨーロッパ社会全体が崩壊に向かってまっしぐらという状況の中で、それぞれの国の保守勢力が台頭しています。
当然の事だと思います。
最早、マスコミや左派勢力による
「極右政党」
というステレオタイプのレッテル貼りが通用しなくなる日が近付いているようにも思われます。
その点、日本は明らかにトラック2〜3周分遅れています。
2023年の日本保守党結党に際しての記者会見の場で、ある外国人記者が、そのような
「極右」
というレッテル貼りを前提とした質問をしていました。
逆に、有本事務総長からやんわりと(しかし毅然として)理路整然と反論された場面がありましたが、まさにそれを象徴する光景でした。
今後、日本保守党が国内的に実力を付けて来たら、欧米諸国をはじめとする世界各国の保守政党、保守勢力とも国際的な連携をしていきたいと思います。
少し大袈裟かもしれませんが、今回の日本保守党の結党は、安倍晋三政権の意義と同様、後々
「世界史的な流れ」
の中での意義について、人々が語る日が来るかもしれません。
もちろん、その時、私自身は世を去っていますが。
これも飯山あかり支部長が毎朝の
「辻立ち」
で述べている事ですが、
「保守」
の定義とはそんなに難しい話ではない。
自分の家族や友達のような大切な存在を守る、自分たちの地域社会や国の安全を守る、自分の国の歴史や文化を大切にする、そういったごく普通の常識的な感覚、それが
「保守」
というものの本質だと思います。
■安倍総理に報告
去る2024年1月下旬、私は家族と共に、奈良市の近鉄大和西大寺駅前の安倍晋三元総理が暗殺された現場を初めて訪れました。
「その地点」
は小さな花壇となっていて、そこが
「現場」
であることを示すものは何もありません。
そのような決定をした人々に対する静かな怒りが湧いてきたものの、私たちは小さな花束を置き、暫し合掌しました。
その後、同じく奈良市内の三笠霊園内の慰霊碑
「留霊碑」
に赴き、故安倍総理に、私も日本保守党に参加することを報告しました。
「あれ、梅原さんも百田さん、有本さんの日本保守党に行くの?」
「まあ仕方がないかなあ」
「ひとつ頑張ってね!」
安倍総理が、あのいつもの調子で、苦笑交じりに語り掛けてくれたような気がしました。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/776.html#c20

[政治・選挙・NHK293] 大阪・関西万博会場でガス爆発事故…「メタンガス」の危険性は国会で指摘されていた(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[230] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年4月03日 11:25:02 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[343]
<■163行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
同性婚めぐる札幌高裁判決 産経「家族制度壊しかねず不当」 朝毎東、政府・国会に立法求める
社説検証
2024/4/3 9:00
https://www.sankei.com/article/20240403-47HTMEGF7NMOLBFX5FBU6OYZL4/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、北海道の同性カップル3組が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁は
「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立する」
とした憲法24条1項は
「同性婚も保障している」
とする初判断を示した。
同性婚を認める判断を
「不当な判決」
と批判した産経と対照的に、朝日、毎日、東京は判決を評価、政府や国会に同性婚の法整備を求めた。
同種の訴訟は全国の5地裁で計6件起こされており、今回は初の控訴審判決となった。
札幌高裁は、現行の民法などの規定は、個人の尊厳に立脚した婚姻や家族に関する立法を求めた24条2項や、「法の下の平等」を定めた14条1項にも違反するとした。
産経は
「国民の常識と隔たり受け入れられない」
「社会の根幹を成す伝統的な家族制度を壊しかねない不当な判決である」
と訴えた。
その上で24条1項について
「男女、異性間の婚姻について定めているのは明らかだ」
「同性婚は想定していない」
と指摘した。
今回の判決も文言上は異性間の婚姻を定めた規定だと認めているが、
「人と人の結び付きとしての婚姻」
についても規定する趣旨があるとしている。
これについて産経は
「無理がある」
「憲法の条文を蔑ろにする、ご都合主義だと言う他ない」
と批判した。
一方、
朝日は
「当事者は日々、喪失感に直面しており、急いで対策を講じる必要がある」
と強調し、様々な制度は異性間の結婚を前提に作られているとして、
「整合性のある法制化に1日も早く着手する時だ」
と訴え
た。
毎日は
「同性愛者と異性愛者が社会的に区別される謂れはない」
「共に個人として尊重されるべきだと、明確に示した画期的判断だ」
と高く評価した。
併せて
「性的指向は個人のアイデンティティーに関わり、法的に保護される必要があるという当然の認識から、導かれた結論だ」
と理解を示した。
東京も
「性的指向・性自認に即して、不自由なく暮らすことは大事な権利だ」
「立法を急がねばならない」
と提起した。
これら3紙は政府や国会の責任も追及している。
朝日は
「同性カップルの存在を自然に受け止めている社会の変化に、法制化に向けた議論すら始めようとしない自民党は気付いていないのだろうか」
と難じた。
岸田文雄首相が参院予算委員会で
「引き続き、判断に注視していく」
と述べたことにも触れ、
「政府・国会がただ見ているだけでは、遠からず不作為を問われることになりかねない」
と論じた。
毎日は
「政府や国会は重く受け止め、直ちに同性婚の法制化に動かなければならない」
「個人の尊厳を守るには、制度で権利を保障することが不可欠である」
と訴えた。
東京は
「政府の腰が重いのなら、立法府主導で法整備を進めることが国民代表の責任だ」
と国会にも対応を促した。
日経は
判決の直接的な評価には踏み込まず、
「同性カップルが家族として尊厳を持って暮らすためには、どのような法整備が必要なのか」
「度重なる司法からのメッセージを重く受け止め、国会や政府の場で議論を急ぐべきだ」
と提言した。
産経は、
性的少数者への差別解消と結婚や家族のあり方の議論は分けて考えるべきだとの立場だ。
「拙速な議論は社会の分断を招き、却って差別解消から遠のきかねない」
と懸念を示し、自治体や企業なども
「同性カップルを巡る法的・経済的不利益について考慮し、きめ細かな施策を進める現実的な議論が必要だ」
と説いた。
同性婚を巡る問題は家族観と密接に関わってくる。
婚姻制度には、男女の夫婦が子供を産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与える目的があることを、改めて認識したい。

同性婚の札幌高裁判決を巡る主な社説
【産経】
・国民常識と隔たり不当だ(2024年3月16日付)
【朝日】
・「違憲の法」いつ正す(2024年3月16日付)
【毎日】
・尊厳を守る画期的判決だ(2024年3月16日付)
【日経】
・早急な議論を迫る同性婚判決(2024年3月21日付)
【東京】
・「結婚の自由」立法急げ(2024年3月16日付)

<主張>同性婚で高裁判決 国民常識と隔たり不当だ
社説
2024/3/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240316-GOG5YLYCPNJFTO7XI7MWBQBP6Y/
同性同士の結婚を認めない民法などの規定について札幌高裁は、
「婚姻の自由」
を定めた憲法24条などに反し違憲だとする判断を示した。
同性婚を認めるもので、国民の常識と隔たり受け入れられない。
社会の根幹を成す伝統的な家族制度を壊しかねない不当な判決である。
北海道の同性カップル3組が国に計約600万円の損害賠償を求めていた。
これを含め全国5地裁で起こされた計6件の同種訴訟で初の控訴審判決だ。
「違憲」
とした札幌高裁判決で、とりわけ首を捻るのは、憲法24条1項について
「同性婚も保障している」
と踏み込んだことだ。
「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」
としたこの規定は男女、異性間の婚姻について定めているのは明らかだ。
同性婚は想定していない。
一連の地裁判決もそう解釈し、今回の判決も文言上は異性間の婚姻を定めた規定だと認めている。
にもかかわらず、規定の目的を考慮する必要があるとし、
「人と人の結び付きとしての婚姻」
について定めた趣旨があるとしたのは無理がある。
憲法の条文を蔑ろにする、ご都合主義だと言う他ない。
判決は、同性愛者に婚姻を許していないのは差別的取り扱いで、法の下の平等を定めた憲法14条1項に反するともした。
国民世論にも触れ、同性婚に否定的な意見を持つ国民もいるが感情的な理由にとどまっているとも言っている。
だが決してそうではない。
一連の訴訟で国側が主張してきたように婚姻制度は、男女の夫婦が子供を産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与える目的がある。
同性愛者など性的少数者への差別解消や権利擁護と、結婚や家族の在り方の議論は分けて考えるべきだ。
札幌高裁判決に林芳正官房長官が
「同性婚制度の導入は国民生活の基本に関わる問題で、国民1人1人の家族観とも密接に関わるものだ」
と慎重な立場を示したのはもっともだ。
拙速な議論は社会の分断を招き、却って差別解消から遠のきかねない。
自治体や企業などを含め、同性カップルを巡る法的・経済的不利益について考慮し、きめ細かな施策を進める現実的な議論が必要だ。

<産経抄>同性婚、米民主党政権の価値観に引きずられるな
2024/3/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240316-U53UOYSVZBMM5HFUF2WRX2AMFY/
「婚姻の自由、そして法の下の平等を実現するために、日本がまた一歩前進しました」。
エマニュエル米駐日大使は2024年3月14日、X(旧ツイッター)で憲法は同性婚も保障しているとの札幌高裁の初判断について記した。
2023年のLGBT理解増進法審議の際もそうだったが、日本を12歳の少年扱いした占領軍のマッカーサー最高司令官まがいの上から目線が鼻につく。
▼憲法24条1項は
「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」
と定める。
この部分は、連合国軍総司令部(GHQ)が1946(昭和21)年2月13日に日本側に交付した憲法改正案では
「男女両性」
と明記されており、両性が男女のことであるのは自明だろう。
▼そもそも当時、米国は同性婚はおろか同性愛行為すら法律で禁止していた。
そうした前提に立ち改正が難しい硬性憲法を日本に押し付けておいて、今更一歩前進などとよく言う。
同性婚の是非は日本自身が決める。
内政干渉は慎んでもらいたい。
▼自民党の小野田紀美参院議員は2024年3月12日、Xで令和5年の党員数が前年比で約3万4000人減少した問題について指摘した。
「LGBT法通した後ですよ、うちで激減したのは」。
エマニュエル氏が
「我々の価値観」
と述べて日本の政界に熱心に働きかけた同法は、政権に小さくないダメージを残している。
▼岸田文雄首相は2024年3月15日の国会で答弁した。
「双方の性別が同一である婚姻の成立を認めることは、憲法上想定されていないということが従来の政府見解だ」。
エマニュエル氏に代表される米民主党政権の価値観に、これ以上引きずられてはなるまい。
▼2024年11月の米大統領選では、トランプ前大統領率いる共和党の復権もあり得る。
政府が慌てて宗旨変えする醜態は見たくない。

【主張】同性婚否定「違憲」 婚姻制度理解せず不当だ
2021.3.18 05:00
https://www.sankei.com/column/news/210318/clm2103180003-n1.html
婚姻届が受理されなかった同性カップルが、国に損害賠償を求めた訴訟の判決があった。
札幌地裁は賠償請求を棄却しながらも、同性婚を認めないのは法の下の平等を定めた憲法14条に反すると
「違憲」
判断を示した。
耳を疑う。
婚姻制度は男女を前提とし、社会の根幹を成す。
それを覆す不当な判断だと言わざるを得ない。
同性婚を巡る訴訟は、この札幌を含め東京、大阪など全国5地裁で起こされ、初の判決として注目されていた。
札幌地裁の訴訟の原告は、男性カップル2組と女性カップル1組で、婚姻届が受理されなかったため、国に計600万円の損害賠償を求めていた。
札幌地裁は、国は当時、違憲性を認識できなかったとして、損害賠償は認めなかった。
判決は、民法などの婚姻に関する規定が同性婚を認めないのは憲法14条に反するとした。
同性カップルに婚姻によって生じる法的効果の一部すら与えないことは立法府の裁量権の範囲を超え差別に当たるなどとも判じた。
一方で、札幌地裁は、憲法24条の
「婚姻は両性の合意のみに基づく」
との条文について、
「異性婚について定めたものであり、同性婚について定めるものではないと解するのが相当である」
として、原告側の主張を退けた。
それでは憲法24条は、14条違反ということになる。
24条について判決は
「同性愛者が営む共同生活に対する一切の法的保護を否定する趣旨まで有するとは解されない」
と述べたが、
「両性の合意のみ」
の両性を異性間と規定する以上、この解釈には無理がある。
この矛盾を解消するためには、憲法改正を議論しなければならないはずだ。
国側が主張してきたように、婚姻制度は、男女の夫婦が子供を産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与える目的がある。
社会の自然な考え方だ。
同性愛など性的少数者への偏見や差別をなくす取り組みが必要なのはもちろんだが、そうした権利擁護と、結婚や家族のあり方の議論は分けて考えるべきだ。
同性カップルを公認するパートナー証明などを設け、権利を擁護する自治体もある。
企業などを含め、法的・経済的不利益について事情を十分考慮し、きめ細かな施策を進める方が現実的である。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/770.html#c27

[政治・選挙・NHK293] 「何様だよ」吉村知事 大阪万博“玉川徹は出禁”発言で「万博の私物化」と大炎上(女性自身) 赤かぶ
33. 秘密のアッコちゃん[231] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年4月03日 16:49:22 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[344]
<■219行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「南京事件」否定しない外務省HP変更を 「記述の根拠ない」阿羅健一氏が要望
2024/4/3 12:52
https://www.sankei.com/article/20240403-WCKGNSPOPNCZTNG2MKEXY4ZQWQ/
日中戦争時の1937年に旧日本軍による南京占領で起きたとされる
「南京事件」
を巡り、近現代史研究家の阿羅健一氏は2024年4月2日、外務省を訪れ、同省ホームページ(HP)の記述を変更する必要性を主張した。
HPには同事件について
「日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」
と記載されている。
阿羅氏は
「記述の根拠は全くない」
「外務省HPは英文でも世界へ発信されたまま、様々な著作に引用されている」
と訴えた。
■事実に即した形に
阿羅氏が代表を務め、ジャーナリストの西村幸祐氏らと設立した
「外務省のホームページの変更を要望する会」
の活動。
同会によると外務省のHPは平成17(2005)年8月から
「(旧日本軍による)南京市民の殺害を否定できない」
という趣旨で記述されているという。
同会はその後、国会内で記者会見し、西村氏は外務省の南京事件を巡る記述について
「曖昧でいい加減だ」
「事実に即した形で変更してもらいたい」
「組織的な軍命令による虐殺は確認されていない」
「(HPの記述を根拠に)とんでもない本がこれからも出てくる可能性がある」
と語った。
中国政府は南京事件を巡って30万人が虐殺されたとも主張しており、西村氏は
「30万人を日本軍が虐殺した(ことを裏付ける)学術論文はどこにもない」
と指摘した。
■公式文書に記述なく
阿羅氏は当時の南京にいた高級将校や下士官、記者、画家、写真家ら300人以上への聞き取り調査や国内外の歴史資料の検証などを通じ、一般市民の虐殺はなかったと判断している。
外務省も令和4(2022)年1月、南京事件に関するHPの記述について
「根拠となった資料」
の公開を求めた阿羅氏に対し、
「該当文書を確認できなかったため、不開示(不存在)とした」
と通知したという。
令和5(2023)年4月には林芳正外相(当時)が国会答弁で根拠となった政府機関の作成資料について、昭和50(1975)年に出版された防衛庁防衛研修所戦史室(当時)の戦史叢書
「志那事変陸軍作戦」
第1巻を挙げたことがある。
しかし、同書の該当する記述を巡っても
「日本軍が意図的に住民を殺害したという文脈で記されているのではない」
「政府の公式文書からは日本軍の意図的な住民殺害についての明確な記述はない」
(自民党の和田政宗参院議員)
との反論がある。

外務省 谷野作太郎の罪 外務省ホームページ「南京虐殺」はなぜ消えない 外務省ホームページの変更を要望する
WiLL2024年5月号 南京事件研究家 阿羅健一
■南京事件の既成事実化
2023年4月3日、林芳正外務大臣が外務省ホームページに記載されている南京事件の根拠を問われ、
「外務省が作成したものは確認できておりません」
と答え1年が経過する。
しかし、ホームページはそのままである。
1982年に教科書誤報事件が起きた時、外務省は根拠を示さず検定なしで南京事件を教科書に書けるようにした。
その時、鈴木善幸総理大臣秘書官として総理大臣に助言していたのは外務省から出向した谷野作太郎(たにのさくたろう)氏である。
1994年5月16日、羽田孜(はたつとむ)総理大臣が参議院本会議で南京事件は否定できないと述べた時、それらの事項を担当する内閣官房内閣外政審議官の室長に就いてたのが谷野氏だ。
2000年1月26日、
「20世紀最大の嘘、南京大虐殺の徹底検証」
という集会が大阪で開かれた時、駐中国大使であった谷野氏は中国の唐外交部長にこう述べた。
「一般市民や非戦闘員を含む犠牲者が出たという事については否定できない」
外務省の中で中心となって南京事件の既成事実化を推し進めてきたのは谷野氏であり、林外務大臣の発言を受け、それなら谷野氏はどんな根拠から南京事件を事実と見做しているのか尋ねた。
「その場には外務省の担当者もいたはず、いくら何でもお手紙にあるような単純な回答だったのか、信じ難い気持ちです」
と述べ、南京事件の根拠を4つ挙げた。
@「戦史叢書(そうしょ) 支那事変陸軍作戦(1)」
A「証言による南京戦史」
B「南京虐殺現場の心情」
C「証言による南京戦史」の歩兵第9連隊旗手
D秦郁彦『南京事件』
E「日中歴史共同研究報告書」
F松本重治『上海時代』
これらを見ると、検定なしで記述させた時の根拠は@とAだけなのに驚くが、他を併せても事件を根拠立てるものはない。
これらのうち、これまで議論されなかったのは
「C歩兵第9連隊旗手」
であるが、それは次のような証言である。
第16師団命令として
「支那兵の降伏を受け入れるな」
「処罰せよ」
と電話で伝えられたという証言があり、それに対し歩兵第9連隊の連隊旗手・中村龍平がこう証言した。
「中島中将は、北支から中支戦線に転進するに当たって、次のように注意されたました。
”中支の戦闘は、北支のような呑気な戦闘ではない”
”住民の抗日意識は北支とは比較にはならぬ”
”中国軍と一体になって、頑強に抵抗するであろう”
”たとえ住民と言えども、警戒を怠ることなく行動せよ”
「果たせるかな、白卯口上陸後の迫撃作戦間沿道の住民によるゲリラ的襲撃をしばしば受け損害を出しました」
「遂には住民に対しても敵兵同様に警戒せざるを得ない状況になっていったように思います」
「歩38連隊副官児玉氏が
『師団司令部より”俘虜(ふりょ)を認めず、処置せよ”』
と述懐しておられますが、師団長はどうも、そのような気持ちでおられたのではないでしょうか」
この証言を谷野氏は証拠としているのだが、激戦の戦場では勝利を確実なものにするため敵が降伏を申し出てきても攻撃を続行し、師団命令のようなものが出されることがある。
この場合、相手は戦闘員である。
市民がゲリラ活動を行えば、国際法の保護を受けられない。
証言が市民殺害の証拠とならないのは明らかである。
■公開された外交文書
外務省で中心となって南京事件を進めてきた谷野氏の挙げる証拠がこういうものであるから、ホームページに記述された頃から、外務省関係者の間から南京事件を事実と見做すことに反論が出されたのは当然である。
外務事務次官を務めた村田良平氏は2008年にこう記述している。
「南京事件については東中野修道氏らの地道な調査のお陰で、中国の主張は悉く虚偽であり、証拠写真なるものも全て偽造であることが明らかとなった」
それでも、ホームページは変わらない。
そんな昨年2023年の暮れ、1992年10月の天皇陛下訪中に関する外交文書が公開された。
中国では1989年6月に数千人もの学生や市民が殺される天安門事件が起き、欧米は一斉に中国の人権弾圧を批判、中国は国際的に孤立した。
ところが日本は翌年の1990年に制裁を解除、更に1991年には海部俊樹首相が中国を訪問する。
外務省が進めたのだが、そういった日本に中国は狙いを定め、欧米の制裁を解こうと天皇陛下御訪中を持ちかける。
日本への執拗な働き掛けは成功し、天皇陛下御訪中により中国は国際社会に復帰し、経済力を強めるきっかけを掴む。
以来、中国はまっしぐら、海外からの投資が拡大、やがてアメリカに次ぐ経済大国となり、その利益を軍事と弾圧に投じ、今やアメリカに次ぐ軍事大国となり、覇権主義を強めている。
現在の中国を見れば、日本だけが解除に向かい、御訪中を決定したことが間違いであったことは明らかである。
御訪中を進めていることが分かると様々な反対の声が高まったが、反対の1つは
「日本に敵対する中国をなぜ支援するのか」
である。
そういった反対が起こる最中の1992年2月25日、中国は領海法を制定して尖閣諸島を中国領と記載した。
御訪中を日本に哀願しながら、日本に敵対する姿勢を変えようとしない。
反対のもう1つは御訪中が謝罪のためと見做される危惧である。
この危惧に対しても、1992年2月21日に中国の駐日大使が天皇陛下御訪中に触れ、
「両国の不幸な一時期の歴史に対して1つの態度表明が行われれば、中日両国の人民とも大変自然なことと感じると思う」
と都内で述べ、天皇陛下の謝罪が杞憂でないことが分かる。
更に1992年3月には全国人民代表大会で賠償請求の動きが起きている。
指摘されている問題が目の前で繰り広げられ、反対の声は現実のものであった。
他に人権抑圧も危惧された。
この時も御訪中推進の中心となったのは外務省で、中でも谷野アジア局長は、
「天皇陛下御訪中をやりたい」
と、慎重論もあった中国課を御訪中でまとめていたことは知られていたが、公開された外交文書によれば、それを遥かに超えるものであった。
谷野氏は国内で反対する人たちの説得に当たり、中曾根康弘元首相、NHK解説委員長、産経新聞編集局長たちに面会して説得すると共に、中曽根元首相には、
「読売あたりでもう少し声を出してくれると有難いのだが、渡辺社長に働き掛けて頂けないか」
と要請する。
またNHK解説委員長には、
「是非本件の積極的意義を認識し、実現の方向で風を起こしてもらえまいか」
と要請、NHK解説委員長は福田赳夫元首相へ働き掛けてをしている。
産経新聞編集局長への要請に対しては編集局長から、
「中国は陛下の御訪問を契機に日本から更に多くの経済協力を引き出そうとしている」
と指摘されるが、逆手を取るように反対の声も聞く形を取るため編集局長が官房長官から意見聴取されている。
それらの危惧は、尖閣諸島への侵犯、愛国主義運動の開始、チベットやウイグルへの弾圧など直ちに現実となった。
谷野氏は先を見通そうともせず、ただただ中国に迎合していたのである。
■定義を広げた谷野氏
谷野氏について知られていることを挙げれば、1993年、慰安婦を強制連行したという声が内外から挙がるが、政府が調べても証拠は見つからない。
すると1993年3月、谷野外政審議室長は強制の定義を
「単に物理的に強制を加えることのみならず、脅かし、畏怖させて本人の意思に反してある種の行為をさせた場合も含む」
と広げ、1993年8月、谷野室長が中心になって河野談話を作成する。
その際、韓国と擦り合わせが行われたが、2代後の審議室長たちに対し
「韓国政府と一言一句を詰めたということは絶対なかった」
と語り、隠蔽する。
1995年8月、
「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」
という村山談話が作成された。
それに対し、2015年3月、我が国が行ったどのような行為を指すものか、具体的に明示されたい、とする質問主意書が出されると、政府は
「お尋ねについてお答えすることは困難である」
と答える。
このような談話の実務責任者も谷野室長で、この作業に谷野室長は心血を注いで当たったという。
そのことを村山談話の原案を起草した松井孝治内閣副参事官はこう言う。
「自分が起草した文章が谷野さんに直されてガラリと変わった」
「賛否両論はあるが『国策を誤り』などという表現は胆力がなければ書けないし、味も素っ気もない”官庁文学”では作成し得ない出来栄えだ」
日本を代表し日々外国と折衝している外務省高官が、何年にも渡り様々な面で日本を貶めていたのである。
■ホームページの変更を要望する
村山談話についてお答えすることは困難であるとの政府答弁書が出された1カ月後の2015年4月、参議院予算委員会で、
「定義できない文言を使っているのは問題ではないかと思います」
と質問されると、外務大臣に就いてた岸田文雄現総理大臣は、
「ご指摘の答弁書におきましては、
『植民地支配』

『侵略』
といった言葉については様々な議論があることから、我が国が過去に行ったどの行為が
『植民地支配』

『侵略』
に当たるのか、また当たらないのかについて、明確な答弁を行うことが困難であることから、そのような趣旨のお答えをした次第であります」
「他方でこの定義について様々な議論があり、お答えし難い文言であっても、その趣旨は十分にご理解頂ける文言であることから、問題であるというご指摘は当たらないのではないかと考えています」
改めて説明できないと答えている。
その上で外務省ホームページに
「日本は、過去の一時期、植民地支配と侵略により、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」
と記述する。
そのため
「『植民地支配と侵略』という文言は回答文から削除すべきと考えるが」
と質問主意書が出される。
すると、
「『植民地支配と侵略』という文言を削除する考えはない」
と答えホームページはそのままである。
2023年4月3日、ホームページに記述されている南京事件について質問された時、林芳正外務大臣は
「平成19(2007)年4月24日に閣議決定された質問主意書への政府答弁、これを記載したもの」
と答えたが、ホームページは2005年8月から記載されており、2007年のものを記載することはできない。
谷野氏が根拠もなく南京事件を認めたため、外務省の後輩は取り消すこともできず、辻褄を合わせようと林外務大臣に証拠とならないものを証拠として虚偽の答弁をさせざるを得ない。
そしてホームページに載せ続けている。
こういった余りの姿勢からだろう、2024年1月26日、参議院の神谷宗幣(そうへい)議員が改めて
「戦史叢書 志那事変陸軍作戦」
が証拠となるのか、質問主意書を提出し、こう質問した。
「戦史叢書 『志那事変陸軍作戦』に日本軍が一般市民を意図的に殺害したという明確な記述がないとされていることから、外務省ホームページの現在の記載内容には根拠となる資料が欠けており、誤解を与えている可能性があると考える」
すると政府は2024年2月6日、ホームページは2007年の政府答弁書を記載したもの、と間違いを繰り返している。
神谷議員は引き下がらない。
2024年2月28日
「『戦史叢書志那事変陸軍作戦』には日本軍が一般市民を意図的に殺害したという記述は見当たらない」
とする再質問主意書を提出する。
すると政府は
「戦史叢書」
にこう記述されていると回答する。
「『遺憾ながら同攻略戦において略奪、婦女暴行、放火等の事犯が頻発した』
『これに対し軍は法に照らし厳重な処分をした』
『たとえ少数であったとしても無辜の住民が殺傷され、捕虜の処遇に適切を欠いたことは遺憾である』
等の記述がある」
これは既に2023年4月23日、和田政宗議員に答えたもので、その際、和田議員から、
前段は
「これは略奪等について記したもの」、
後段は
「日本軍が意図的に住民を殺害したという文脈で記されているのではなく、非戦闘員や住民が巻き添えを食らって死亡したとの記述に続く文脈の中で記されいるもの」
と明確に否定されている。
外務省は近隣諸国条項を設けて教科書に書き込ませ、南京事件は事実という空気を作り上げ、そのため国民の多くが利用するウィキペディアでも南京事件は歴史的事実となっている。
林外務大臣が答弁した2023年4月3日から1年経過する今年2024年4月2日、
「外務省ホームページの変更を要望する会」
はホームページの変更を求めて外務省に面会し、集会を開く。
外務省はホームページを直ちに変更しなければならないし、台湾有事を迎えている今、日本は中国の言うままにならないという姿勢を見せなければならない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/782.html#c33

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