10. 中川隆[-12115] koaQ7Jey 2020年7月15日 10:26:44 : 80UvX5r8DM : Z21HSjdVMWpKY0U=[3]
2020.07.15
新型コロナウイルス対策による経済の麻痺は富豪への資産集中を促進する
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202007140000/
新型コロナウイルス対策によって経済は世界的に麻痺、飲食を始め接客をともなう業種は壊滅的な打撃を受けた。各国で経済を回復させるために対策を緩和させる動きがあるものの、一部の国を除いて回復しないという見方もある。ニューヨーク市でも経済活動を再開させようとしているが、失業率は20%近くのまま。COVID-19への感染を防ぐとして始められた政策によって飢餓が現実化している。
もっとも、そうした状況の原因を全て新型コロナウイルスに押しつけるべきではない。この伝染病が出現する前からアメリカの経済は崩壊していたのだ。経済は好調だと宣伝されていたが、大多数の庶民は実感できていなかったはず。統計的な詐術に基づく宣伝だったからだ。これは日本も同じである。
失業率の低さが強調されたが、就業率や賃金の伸び率は低く、若者の労働力率は落ち込んでいた。労働の内容も医療などの付加給付がない非正規の仕事ばかり。非正規雇用の増大とは労働条件の劣悪化を意味している。生活できない水準の賃金で働く労働者を探すために雇用者が苦労していることが好景気を意味するわけではない。
こうした状況を生み出した最大に原因は富が1%を遙かに下回る一部の人びとに集中する仕組みが作られたことにある。この仕組みの設計図が新自由主義だ。この仕組みにより、アメリカでは公的な医療や教育が崩壊してしまった。これは本ブログでも繰り返し書いてきた。
アメリカでは出世の道が開かれている大学は「アイビー・リーグ」と呼ばれている。そうした大学へ入るためには多額の授業料を支払う資産とコネが必要だ。資産とコネがあれば相当愚かな人物でも入学が認められる。
そうした大学へ入るためには有名な進学校へ通う必要があるのだが、そうした学校の授業料も日本で想像できないほど高い。トルーマン・カポーティは『叶えられた祈り』の中でウォール街で働いているディック・アンダーソンなる人物に次のようなことを言わせている。
「二人の息子を金のかかるエクセター校に入れたらなんだってやらなきゃならん!」(トルーマン・カポーティ著、川本三郎訳、『叶えられた祈り』、新潮文庫)「ペニスを売り歩く」ようなことをしなければならないというのだ。アメリカの中では高い給料を得ているはずのウォール街で働く人でも教育の負担は重い。
大学へ入れても授業料を支払うことが困難な学生は少なくない。少し前から話題になっているのは「シュガー・ベイビー」なるシステム。女子大学生(シュガー・ベイビー)と富裕な男性(シュガー・ダディー)を引き合わせ、「デート」のお膳立てをするというビジネス。売春の斡旋と見られても仕方がないだろう。現代版のクルチザンヌだと言う人もいる。
登録している大学のリストを見ると、有力校と考えられている南カリフォルニア大学(583名)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(614名)、コロンビア大学(1008名)、ニューヨーク大学(1676名)も含まれている。
体を売らなければ大学へ通えないという状況はアメリカ以外の国でも問題になっている。例えば2012年11月にイギリスのインディペンデント紙は学費を稼ぐための「思慮深い交際」を紹介するビジネスの存在を明らかにした。日本では「援助交際」と表現されている行為だ。この問題は日本でも深刻化していて、「風俗」へ流れる学生の存在が指摘されていた。新型コロナウイルスによる貧困化の加速で教育の権利を奪われる若者が増えることは避けられない。
そうした状況の中、SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)が出現した。それを理由にして社会は収容所化され、経済活動は麻痺、ワクチンの強制的な接種が目論まれている。このワクチンは人類を個体単位で監視するシステムにとって重要な役割を果たすと見られている代物だ。
世界経済フォーラムは新型コロナウイルスの伝染を利用し、資本主義の大きなリセットが必要だと訴えているが、資産が一部に集中する仕組みを変えるつもりはない。経済活動の麻痺が続けば多くの企業が破綻して「準富豪」とも呼べる人びとは没落していき、資産の独占は進む。国家の破綻や企業の倒産は大儲けのチャンスなのだ。
それを新型コロナウイルスでも本当の富豪がちは狙っている。私的な権力が世界を統治する体制、つまりファシズム体制の樹立。それが資本主義のリセットにほかならない。新型コロナウイルス対策による経済麻痺は彼らが望んでいたことだ。そのプランを実現するためには中国やロシアを屈服させるか破壊しなければならない。つまり次の世界秩序を決める戦いが本格化する可能性がある。
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