86. 中川隆[-13546] koaQ7Jey 2018年6月24日 08:16:14 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16129]
2018年6月24日
【三橋貴明】経済用語に対する無知を利用したプロパガンダ
竹中平蔵氏は、実に巧みに
「経済用語」を活用し、
グローバリズムのプロパガンダを
推進します。
多くの国民が経済用語について
「名前は知っているが、中身は知らない」
状況を大いに利用しているのです。
例えば、数年前、
テレビ愛知の討論番組で、竹中氏は、
「もうデフレではない。
デフレギャップが埋まったから」
と、発言しました。
その際に、たまたま正面に
座っていた三橋が、
「それは平均概念の潜在GDPを
使った場合でしょ。
最大概念の潜在GDPで見れば、
未だに日本はデフレギャップです」
と、突っ込んだら、
竹中氏は沈黙しました
(分かっているから)。
とはいえ、視聴者の
99.99%くらいは、
三橋が何を言ったのか
理解できなかったでしょう。
逆に、竹中氏の「デフレではない」
という言葉のみが
印象として残るわけです。
最近でいえば、竹中氏は
東京新聞のインタビューで、
「生産性の低い人に残業代という
補助金を出すのも一般論としておかしい」
と、発言しました。
普通の国民は「生産性」という
言葉は知っていても、
それが何を意味するのか、
いかなる要因で
決定されるのかは知りません。
結果的に、
「言われてみれば、そうだなあ」
などと、竹中氏のプロパガンダに
引っ掛かってしまうわけです。
生産性は「資本装備率」と
「TFP(全要素生産性)」
で決まります。
TFPは、資本の質の上昇や、
人材の質の上昇、技術革新など、
目に見えない生産性向上効果の
総計になります。
より厳密に書くと、生産性向上という
「結果」が出たとして、
資本装備率で説明できない部分を
「TFPの増加」と呼んでいます。
TFPを観測・統計することは
不可能です。
というわけで、観測可能な
生産性向上の要素は、
実は資本装備率のみです。
日本の資本装備率は
97年のデフレ化以降、
ひたすら落ち込んでいきます
(特にサービス業が)。
日本の生産性が低いのは、
企業や政府が資本ストックを
増やさないためなのです。
企業が資本ストックを増やさない、
つまりは設備投資を
拡大しない理由は明白です。
デフレで需要が縮小し、
投資しても儲からないためです。
本来であれば、
政府が公共投資を拡大し、
全体的な資本ストックを
下支えすると共に、
需要不足を埋め、
デフレ脱却を目指すべきなのです。
デフレから脱却すれば、
企業も資本ストックの拡大に転じ、
生産性は上がっていくことになります。
それにも関わらず、↑この手の「事実」を
国民が知らないのをいいことに、
「生産性の低迷」の責任を
労働者に押し付ける。
生産性や資本装備率について
正しい知識を持たない国民の多くは、
竹中氏の「虚言」に騙される。
知識を身につけなければなりません。
さもなければ、我が国は
「自分に都合がいいように
経済用語を使うレント・シーカー」
たちの支配から脱することは
できないでしょう。
https://38news.jp/economy/12083
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/301.html#c86