やがて日産も同じ運命 疫病神と化した経産省の大罪と無残
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2018/12/10 日刊ゲンダイ 文字起こし
どこが「成長戦略」なのか(C)日刊ゲンダイ
まったく無残もいいところだ。「経産省内閣」とヤユされるほど、我が世の春を謳歌している経産省が失態を重ねている。
経産省が「成長戦略」の一環として進めている「原発輸出」が、また失敗に終わった。日本政府と三菱重工は、トルコへの原発輸出を進めていたが、断念する方向でトルコ政府との調整に入ったという。理由は、建設費の高騰だ。当初、事業費は原発4基で2兆円と見込まれていたが、最終的に4兆円以上に膨らむことが判明。さすがに三菱重工も「損してまで受けられない」と、撤退する方針を固めたという。
いったい、経産省はどう責任を取るつもりなのか。原発のコストを偽り、死の商人のごとく世界中に原発を売り込んでは、「成長戦略だ」などとほざいていたが、「原発輸出」はことごとく失敗している。ベトナム、リトアニア、アメリカ、台湾……とすべて頓挫している。唯一、残っているイギリスも難航している。
もともと「原発輸出」は、国民の反対を押し切って経産省が推し進めたものだ。3・11を経験した日本が、カネのために原発を輸出することには疑問も多かった。採算を取ることが難しいことも分かっていた。批判を無視して進めた結果が、全滅なのだからどうしようもない。どこが「成長戦略」なのか。
しかも、経産省の失態は「原発輸出」だけじゃない。つい最近は身内の官民ファンド「産業革新投資機構」と、1億円の報酬をめぐって醜い内紛まで起こしている。
「産業革新投資機構」が発足したのは9月25日だ。もともと、1億円の報酬額を提示したのは、経産省サイドだった。ところが、省内外から「高すぎる」と批判が上がると、慌てて「報酬案撤回」を申し入れている。すると、今度は「産業革新投資機構」側が反発し、とうとう民間出身の取締役9人全員が、辞表を叩きつける異常事態になっている。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「官民ファンドとの内輪モメも、原発輸出の失敗も、根っこにあるのは、経産官僚のおごりだと思います。『むかし財務省、いま経産省』と風刺されるほど、経産省の力は絶大になっている。力の源泉は、安倍首相との近さです。総理秘書官の今井尚哉氏を筆頭に、経産官僚が官邸中枢を押さえている。恐らく、彼らは『自分たちは何をやっても許される』と勘違いしているのでしょう。さもないと、原発輸出を強引に進めたり、簡単に1億円の報酬を約束したりしないでしょう」
福島原発事故の責任も取らず(C)日刊ゲンダイ
モリカケ事件でも経産官僚が暗躍 |
実際、安倍首相の威光をバックに経産官僚が肩で風を切っているのは間違いない。
モリカケ事件で暗躍したのも、経産官僚だった。首相官邸で今治市の職員と面会し、「本件は、首相案件」と語った柳瀬唯夫氏も、愛媛県職員に「要請の内容は総理官邸から聞いており」と発言した藤原豊氏も、昭恵首相夫人付職員だった谷査恵子氏も全員、経産官僚である。安倍と経産省は、一蓮托生のようなものだ。
最悪なのは安倍の先兵となっている経産省が、まったくの無能無策だということだ。経産省の役割は「産業政策」と「通商政策」の2つだ。しかし、どちらも成果ゼロだからどうにもならない。
「産業政策」は、人工知能、自動走行、水素社会……と、もっともらしく「成長戦略」を打ち出しているが、原発輸出と同じく、ひとつも成果を上げていない。
深刻なのは「通商政策」である。トランプ大統領に恫喝され、あっさり「日米FTA交渉」を受け入れてしまった。来年、日米交渉がスタートしたら、無理難題を押しつけれられるのは目に見えている。
振り返ってみれば、シャープの争奪戦の時も、東芝メモリ売却の時も、経産省は外資に翻弄され、主導権を握れなかった。ここ数年、産業史に残る事件が起きるたびに、経産省は無能ぶりをさらしている。
そもそも、日本の産業を本気で守る気があるのかどうかも怪しいものだ。東芝が経営危機に陥ったのも、本はといえば、経産省と一緒になって「原発輸出」に走り、原発会社ウェスチングハウスを買収したことが原因だった。経産省のシナリオに付き合って犠牲になったようなものだ。
ゴーンが逮捕された日産も、経産官僚の天下りを受け入れるなど、急速に経産省に近づいているが、経産省を頼っても、ロクなことにならないのではないか。
前出の斎藤満氏が言う。
「日本企業の国際競争力が急速に低下している責任の一端は経産省にあります。かつて通産省時代は、官民一体となって新産業、新技術をつくっていこうという志があった。いまでもアメリカは、国家が研究開発した軍事技術や宇宙技術を民間に開放し、インターネットなどの新技術、新産業を生み出しています。でも、経産省にはそうした発想がない。10年後、20年後の日本経済のビジョンを描く構想力も失ってしまった。これでは民間も将来が見えず、設備投資を控え、内部留保をため込むのも当然です」
経産省が権力を握ってから、日本企業は元気になるどころか、どんどん萎縮し、守りを固めている。いったい、経産省の存在意義はどこにあるのか。
無能無策な役所は解体すべし |
これでは、いくら待っても、安倍政権から「成長戦略」が出てこないはずだ。
唯一の「成長戦略」である原発輸出が全滅なのだから話にならない。そもそも、福島原発事故の責任も取らず、「原発輸出」を成長戦略の柱に据える発想がどうかしている。どうして「原発輸出」ではなく、「自然エネルギー」の開発に力を注ごうとしないのか。
もう、無能無策の経産省は解体した方がいいのではないか。ハッキリ言って、この役所は厄病神だ。歴史的な役割もとっくに終わっている。
かつて通産省時代に発表していた「通商白書」は、日本経済に絶大な影響力も持っていた。「鉄は産業のコメ」と書けば、鉄鋼産業が盛んになり、「次の産業のコメは半導体」と旗を振れば、産業界は半導体づくりに動いたものだ。
しかし、もはや経産省は、グラウンドデザインを描く意欲も能力も失っている。自分たちの影響力を拡大することしか考えていない。
政治評論家の森田実氏が言う。
「いま経産省がどんな役所になっているか、よく分かるのが、愚かなことに部屋に鍵を掛けていることです。本来、役所は国民にオープンであるべきです。もちろん、通産省時代はオープンでしたよ。民間人が気軽に顔を出すことで、情報を得られ、役所側も情報を伝えられる。産業の育成は、コミュニケーションが大切ですからね。なのに、いま経産省は外部の人間をシャットアウトしている。外部の声を聞く気がない。それでいて、安倍首相の威光をかさに着て“外交”や“農業”という他省庁の領域に手を出しているから最悪です。しかも、発想は新自由主義です。これ以上、経産官僚に勝手をやらせていたら、農業も漁業も飲み水もビジネスの道具にされてしまいますよ」
財務省支配も最悪だったが、この5年間の経産省支配によって日本はボロボロにされている。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakutenshi) 2018年12月10日
【“官邸が黒幕”経産省支配の大罪と無残】
『やがて日産も同じ運命』
「原発のコストを偽り、死の商人のごとく世界中に売りまくって、成長戦略などとほざいていた結末はどうなったか」
「官民ファンドは内輪揉め、日産のゴーン逮捕の裏にも世耕経産相の影、この役所が疫病神…」 pic.twitter.com/L4KAdNP9Qs
経産相 世耕は無能で出鱈目だ💢。
— freedomk1 (@119freedom) 2018年12月10日
原発輸出、官民ファンドの失態😖のみならず、
ペジー社(アベ友 山口敬之関与)のスパコン補助金100億円詐欺でも、文科省は返金請求するも、世耕は30億円を返還請求しない。😱
安倍瓶三の側近は、こんなのばっかり。我々の血税を屁とも思ってない。ふざけんな!😡
あんな事故を起こして、原発を他国に売り渡すなんて。無学で強欲な私でも、そんなバチ当たりなことは出来ませんな。
— ともゆき (@tomoyuki2818) 2018年12月10日
私の廻りには、そんな事を考える人は一人もおりません。そんなアホの事を我々は「アンポンタン」と言います。
やがて日産も同じ運命 疫病神と化した経産省の大罪と無残 https://t.co/d3Xe6naDju #日刊ゲンダイDIGITAL 「財務省支配も最悪だったが、この5年間の経産省支配によって日本はボロボロにされている」安倍いいなりの役人はいらないよね。税金で食べてるくせにさー。安倍に食わしてもらえばいいじゃん!
— るなっぽ (@mikarin1018) 2018年12月10日
★巻頭特集 やがて日産も同じ運命 疫病神と化した経産省の大罪と無残−(日刊ゲンダイ) まったく無残もいいところだ。 「経産省内閣」とヤユされるほど、 我が世の春を謳歌している経産省が失態を重ねている。 (cont) https://t.co/iIGJcD4HfL
— 市村 悦延 (@hellotomhanks) 2018年12月10日
【官邸が黒幕】経産省支配の大罪と無残 やがて日産も同じ運命 原発のコストを偽り、死の商人のごとく世界中に売りまくって、成長戦略などとほざいていた結末はどうなったか モリカケ事件でも経産官僚が暗躍 無能無策な役所は解体すべし(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/EU3j7nOauu
— KK (@Trapelus) 2018年12月10日