河井議員夫妻側、首長にも現金か ? 広島地検、買収疑惑巡り2 市長聴取
河井案里議員疑惑の深層・真相は ?
(headlines.yahoo.co.jp:2020年3/31(火) 7:04)
中国新聞:自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻・案里氏(参院広島)が、初当選した、昨年7月の参院選広島選挙区を巡り、河井夫妻側が、票の取りまとめを頼む趣旨で、現金を渡した可能性があるなどとして、三原市の天満祥典市長と大竹市の入山欣郎市長が、広島地検の任意聴取を受けていたことが、3月30日、分かった。
河井夫妻側が、既に明らかになっていた、地元議員だけでなく、首長にも現金を配っていた疑いが出てきた。
天満市長は、中国新聞の取材に対し、27、28の両日に、地検の任意聴取を受け、携帯電話や手帳を押収されたと説明した。
河井陣営が、金銭を渡してきたことを認めた上で、金銭を受け取ったのは、後援会だと述べた。
現金の受領日や持参した相手、金額や名目、違法性の認識の有無については、「聴取を受けている段階なので」などと、明言を避けた。領収書は、「出していないだろう」と話した。
一方、天満市長の後援会の幹部は、取材に対し、「後援会としては、数人で河井案里氏のポスター張りや、遊説コースの提案などをして、選挙を手伝ったが、お金は受け取っていないはずだ」と証言した。天満市長の説明と食い違いを見せた。
広島県選管が、毎年公表している、政治団体の収支報告書によると、天満市長の後援会は、2014〜2018年、各年とも収入は、前年からの繰り越しの、1万3368円だけで、支出は、ゼロの状態が続いている。
一方、大竹市の入山市長は、取材に対し、地検の聴取を受け、携帯電話を、押収されたことを認めたものの、金銭を受領したかどうかなどについては、「ノーコメント」として、答えなかった。
中国新聞のこれまでの取材では、河井案里氏の選挙区である、同県内の現職県議や市議などの地元議員、後援会の幹部らに対し、河井夫妻が、参院選の公示前に現金を渡していたことが、相次いで判明した。地検も一斉聴取に乗り出しており、複数の議員は、数十万円の受け取りを認めている。
地検は、河井夫妻が、票の取りまとめを求める趣旨で、現金を幅広く配った可能性があるとみて、関係者の聴取や、押収したデータの分析を、進めているとみられる。
(参考資料)
○河井案里議員が選対スタッフに “口裏合わせ”要求 !
秘書を自宅に行かせ、「弁護士に連絡して」
(headlines.yahoo.co.jp:2020年1/28(火) 14:37より抜粋・転載)
週刊朝日の記事:
自民党の河井案里参院議員(広島選挙区)の陣営が昨夏の参院選で車上運動員らに法定上限を超える報酬を支払ったとされる疑惑で、安倍晋三首相は27日、国会で「ご自身が疑惑の原因を作ったのではないか」と野党から追及された。党本部が通常の10倍となる1億5千万円もの選挙資金を河井陣営に提供したから公選法違反疑惑を招いたという理屈だ。
昨夏、案里議員の選挙対策本部を仕切ったとみられる夫の克行前法相は当時、首相補佐官。河井夫妻への異様な肩入れぶりを国会で追究された安倍首相は「私の秘書が、私の指示によって応援に入った」と山口県の地元事務所の秘書が案里議員の選挙を応援したことを認めた。
しかし、その案里議員が選対スタッフに”口裏あわせ”を要求したという新たな「疑惑」が本誌の調べで明らかになった。
「年末から1月にかけて、案里議員サイドからすりあわせを求める接触が何度もあり、困惑している」
こう語るのは昨夏、案里議員の選対でスタッフとして働いたAさんだ。記者に自身の携帯電話の履歴を見せてくれた。その中には案里議員からの着信もあった。
案里氏は国会で20日、記者団に「(秘書らが)誰がいつどのように呼ばれているかは一切知らされていない。弁護士の助言もあり、秘書との事件についての接触は一切行っていない」と述べていた。
Aさんはこう続ける。
「『秘書との事件についての接触は一切行っていない』という彼女の説明はまったく違います」
Aさんの携帯の着信履歴には、昨年12月23日から案里議員、その秘書、克行議員の元秘書らの名前が並んでいた。
「広島地検から呼び出され、事情聴取されて数日後。克行議員の秘書のMさんから電話が入りました。12時38分と13時29分の2回でした。そして、同じ日の夜、私の親族に案里議員が19時45分に連絡。その後、Mさんが20時8分に電話してきた」
Aさんはすでに広島地検の取り調べを受けていたため、余計なことに巻き込まれたくないと、電話には応答しなかった。だが、取り調べの状況など詳しくは知らないAさんの親族は、Mさんからの電話に応答したという。親族はこう証言する。
「Mさんは『とにかく案里議員に電話をしてほしい』と何度も話し、電話は切れました」
だが、Aさんが案里議員に連絡をすることはなかった。その後、12月24日の13時46分、14時8分、14時46分と3度続けて、案里議員の秘書、Tさんから着信は入った。そして27日には12時58分、Aさんの親族の電話が鳴った。案里議員本人からの着信で留守電に「河井案里です。えー、ちょっと大事なことがあるので、電話もらえますか?」という音声も残されていた。18時4分―。Aさんにも案里議員から着信があった。
「大事なことと案里さんは留守電にメッセージを残していた。捜査を受けている時にこんなことを言われ、ますます不安になりました。返答せずにいると、自宅に秘書がやってきたのです」(Aさん)
すると、年が明けた1月3日、Aさんが自宅でくつろいでいた時、玄関のインターホンが鳴った。応答すると克行議員の秘書だったFさんが玄関先に立っていた。
「案里さんが『私たちの弁護士に電話してもらえないか』『話をすり合わせてほしい』と言っておられるので、お願いします」
「私たちも、年明けすぐに取り調べで大変です」
Fさんはこう話すと、立ち去ったという。
「正月早々から、大変だなと思いました。Fさんは広島地検の取り調べで、かなり参っている様子で気の毒に思いました。でも、私は案里議員、弁護士には連絡をしませんでした。広島地検の取り調べで、口裏合わせのようなことをすると犯人隠避になりますよと、くぎを刺されていたからです」(Aさん)
1月8日にもFさんは、Aさんの自宅にやって来て、「(河井夫妻の)弁護士の電話番号です」と、メモを残して帰ったという。
翌9日、Aさんの親族が、新年会に出席したら偶然、克行議員の秘書だったMさんと一緒になった。親族はこう話す。
「Mさんはその場で私に『案里議員がAさんと話したいと言っています。必ず、電話してください。Aさんと(案里議員の)弁護士が話をして、話を合わせたいそうです』と繰り返し、頼んできました」
しかし、Aさんは河井夫妻の弁護士に連絡をしなかったという。
「私は何をすり合わせるのか、なぜ河井夫妻の弁護士に電話をしなきゃいけないのか、よく理解できません。広島地検には、自身の経験、記憶をそのまま話しています。河井夫妻に問題がなければ、私とすり合わせる必要はありませんよ」(同前)
河井案里議員に取材を申し込んだところ、「(中略)弁護士とも相談し、まずは捜査に対してしっかり協力し、説明をしていくこととしました。何卒ご理解をお願いいたします」との回答だった。
夫の克行議員にも質問状を出したが、案里議員と同じ文面の回答文だった。
(今西憲之)
※週刊朝日オンライン限定記事:
○河井案里参院議員が診断書提出 ! 自民党へ
(www.jiji.com :2019年12月06日15時36分より抜粋・転載)
自民党の世耕弘成参院幹事長は6日の記者会見で、先の参院選での買収疑惑が報じられて以降、国会に姿を見せていない、河井案里参院議員から診断書の提出を受けたと明らかにした。
5日付で、病名は、「適応障害」である。自宅での1カ月の療養が必要との診断が出ているという。
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診断書と併せて書面も提出され、「いろいろ指摘されている事案について、第三者に入ってもらい調査を進めている。適切な時期に報告をしたい」と記されていると説明した。
○河井案里議員の適応障害とは ?
適応障害:適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとって、とてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。たとえば、「憂うつな気分」や「不安感が強く」なるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりします。また、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物を壊すなどの行動面の症状がみられることもあります。
ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると、症状は次第に改善します。でもストレス因から離れられない、取り除けない状況では、症状が慢性化することもあります。そういった場合は、カウンセリングを通して、ストレスフルな状況に適応する力をつけることも、有効な治療法です。
◆適応障害とは ?
適応障害とは、ICD−10(世界保健機構の診断ガイドライン)によると「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されています。
ストレスとは「重大な生活上の変化やストレスに満ちた生活上の出来事」です。ストレス因は、個人レベルから災害など地域社会を巻き込むようなレベルまで様々です。
また、ある人はストレスに感じることがほかの人はそうでなかったりと、個人のストレスに対する感じ方や耐性も大きな影響を及ぼします。つまり、適応障害とは、ある生活の変化や出来事がその人にとって重大で、普段の生活がおくれないほど、「抑うつ気分」、「不安や心配が強く」、それが明らかに正常の範囲を逸脱している状態といえます。
さらに、ICD-10の診断ガイドラインを見ると、「発症は通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて1カ月以内であり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない」とされています。ただしストレスが慢性的に存在する場合は症状も慢性に経過します。
もうひとつ重要な点は、ほかの病気が除外される必要があります。統合失調症、うつ病などの気分障害や不安障害などの診断基準を満たす場合はこちらの診断が優先されることになります。
いったいどれくらいの人が適応障害になっているかというと、ヨーロッパでの報告によると、一般的には人口の1%といわれています。日本での末期がん患者の適応障害有病率の調査では、16.3%といわれています。
しかし適応障害と診断されても、5年後には、40%以上の人が、「うつ病」などの診断名に変更されています。つまり、適応障害は、実はその後の重篤な病気の前段階の可能性もあるといえます。
◆適応障害のサイン・症状
適応障害にはどんな症状があるのでしょうか?こちらもICD−10の診断ガイドラインを見ますと、抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの情緒面の症状があります。置かれている状況で、何かを計画したり続けることができないと感じることもあるでしょう。また行動面では、行きすぎた飲酒や暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動がみられることもあります。
子どもの場合は、指しゃぶりや赤ちゃん言葉などのいわゆる「赤ちゃん返り」がみられることもあります。不安が強く緊張が高まると、体の症状としてどきどきしたり、汗をかいたり、めまいなどの症状がみられることもあります。
適応障害ではストレス因から離れると症状が改善することが多くみられます。たとえば仕事上の問題がストレス因となっている場合、勤務する日は憂うつで不安も強く、緊張して手が震えたり、めまいがしたり、汗をかいたりするかもしれませんが、休みの日には憂うつ気分も少し楽になったり、趣味を楽しむことができる場合もあります。
しかし、うつ病となるとそうはいかないことがあります。環境が変わっても気分は晴れず、持続的に憂うつ気分は続き、何も楽しめなくなります。これが適応障害とうつ病の違いです。持続的な憂うつ気分、興味・関心の喪失や食欲が低下したり、不眠などが2週間以上続く場合は、うつ病と診断される可能性が高いでしょう。
◆適応障害の治療について
適応障害の治療はどんなことをするのでしょうか? まず、治療のひとつは「ストレス因の除去」になります。またストレスをストレスと感じる人とそうでない人もいるように、ストレス耐性は人それぞれ異なります。治療はここにアプローチすることになります。つまり、「ストレス因に対しての本人の適応力を高める」方法です。さらに「情緒面や行動面での症状に対してアプローチ」することもあります。
では実際にはどんなことをするのでしょうか?
◆ストレス因の除去
ストレス因の除去とは、環境調整することです。たとえば暴力をふるう恋人から離れるために、ほかの人に助けを求めるなどがこれにあたるでしょう。ストレス因が取り除ける、あるいは回避できるものであればいいのですが、家族のように動かせないもの、離れるのが難しいものもあります。こうなるとストレス因の除去だけではうまくいきませんので、次のステップも必要となります。