日本側は慌てふためいて、日米FTA・交渉決着の先送りを、画策している !
戦後自民党体制の深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/05/25より抜粋・転載)
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1)トランプ大統領が来日し、ゴルフ、相撲観戦、
炉端焼き田舎屋での会食が予定されている !
5月25日、米国のトランプ大統領が来日した。3泊4日の旅程である。
到着翌日の5月26日には、千葉県茂原市の茂原カントリークラブでゴルフ、両国国技館で相撲観戦、東京六本木の炉端焼き田舎屋での会食が予定されている。
大相撲は、14日目に、平幕朝乃山の優勝が決まった。
13日目の栃ノ心との対戦では行司軍配で敗戦とされたものの物言いがつき、長時間の協議の末に行司軍配差し違いで勝利となった。
2)14日目に、横綱鶴竜が敗れて、朝乃山の優勝が決まってしまった !
栃ノ心のかかとは、土俵外の土と接触していなかったと見られるが、栃ノ心が負けとされ、朝乃山が勝ちとされた。
千秋楽まで、優勝争いを残存させるための、判断だったように思われる。
ところが、14日目に、横綱鶴竜が敗れて、朝乃山の優勝が決まってしまった。
14日目を終えて、横綱鶴竜: 10勝4敗、大関豪栄道: 9勝5敗
大関貴景勝: 3勝4敗7休、大関高安: 8勝6敗、横綱白鵬: 14休、という状況で、優勝争いもなくなり、最低の盛り上がりの千秋楽と言ってよい。
炉端焼きの田舎屋も、トリップアドザイザーの口コミでは、コストパフォーマンスが悪い、との書き込みも目立つ。
3)5月にもかかわらず、全国的に真夏日となる地点が、大量発生した !
5月にもかかわらず、全国的に真夏日となる地点が、大量発生しており、千葉県茂原市でも、5月26日の最高気温は、32度が見込まれている。
トランプ大統領のご機嫌を取るために、ありとあらゆるメニューを盛り込んだ日程(朝貢外交)と見られるが、主権者国民の立場からすれば、媚びを売る外交ではなく、米国にも言うべきことを言う外交を展開してもらいたいところだ。
*補足説明:朝貢外交(チョウコウガイコウ)何らかの見返りを期待して、他国の機嫌をとるような外交の姿勢を揶揄(やゆ)する言い方。
4月末に安倍首相は訪米して日米首脳会談を行った。
4)日本側は慌てふためいて、日米FTA
・交渉決着の先送りを、画策している !
この会談後の記者会見で、トランプ大統領は、現在進行中の日米FTA(TAG)協議を5月末までにまとめたいとの意向を示した。
日本側は慌てふためいて、日米FTA・交渉決着の先送りを、画策している。
トランプ大統領は日本から米国への自動車輸出の関税がゼロだと述べた。
これに対して安倍首相が2.5%の関税が設定されていると反論した。
しかし、この反論は正しくない。
5)SUVを含む、カテゴリーの自動車では、
日本から米国への輸出に25%の関税である !
米国での売れ筋自動車である、SUVを含む、カテゴリーの自動車では、日本から米国への輸出に25%の税率が設定されている。
そして、2013年に日本が、TPP交渉に参加させてもらうために行った、日米事前協議で、この25%の関税率を、29年間は引き下げないことが取り決められた。
このことは、TPPの付属文書として収載された。
米国が、TPPから離脱したから、この付属文書が失効した、と考えるのが順当だが、事実は違う。
6)日本政府が、自主的に決定した事項で、
TPPとは切り離して有効性を維持している !
日米事前協議で決定された内容は、「日本政府が自主的に決定した事項」で、TPPとは切り離して有効性を維持していることとされているのだ。
だから、安倍首相は米国へのSUV輸出の関税率は25%であり、これは29年間引き下げないことになったことをトランプ大統領に説明する必要があった。
ポツダム宣言を読んだことがなかった安倍首相だから、TPP交渉の付属文書など、存在自体も知らないのかも知れないが、そのような状況では日本の主権者の利益を守るための外交交渉などできるわけがない。―この続きは次回投稿します―
(参考資料)
T 米国から上級奴隷・自民党へ密かに長年、資金提供され、
米国の支援をバックに対米隷属・国民洗脳・
自民党一党支配体制が構築されてきた !
(T) 右翼・米国の支援で、 対米隷属・保守政党の結成 !
戦後・ソ連が原爆を開発し、冷戦の始まりとともに、昭和23年以降、対日占領政策・民主化の変更・「逆コース」により、アメリカは、裏から日本を支配するため、日本の戦時体制を維持し、戦時中のエリート(戦犯たち)に、権力を握らせようと決めていた。
そのため、対米隷属を約束させられた、戦争犯罪人(自民党議員の先祖)を監獄から出してやった。
1948年12月24日、釈放された、A級戦犯容疑者は、岸信介(安倍首相・加計理事長の祖父)、児玉誉士夫、笹川良一、正力松太郎など70名以上存在し、戦後の政界・経済界・政界の黒幕など多方面の有力者になった。
講和後の1958年4月、禁固刑のA級戦犯(賀屋興宣、白鳥敏夫、重光葵、橋本欣五郎などは後に衆議院議員となる)は、全員赦免になった。
1945年11月、保守政党の結成、再編が行われた。
日本自由党(自民党の前身)の資金は、戦時中に右翼の児玉誉士夫が海軍の「児玉機関」の長として中国で物資調達にあたった時の資産(侵略戦争で強奪した、財産を横領した、裏金・時価4千億円)の一部をもらった。
(2)米国の資金提供等で長期政権を実現 !
岸信介は日本に台頭する保守派の指導者になった。国会議員に選出されて4年も経たないうちに、国会内での最大勢力を支配するようになる。
そしていったん権力を握ると、半世紀近く続く、対米隷属・国民収奪・政権党を築いていった。
このようにして、アメリカの政策に従順な日本政府の体質は、敗戦直後から着実に形成されていた。
そして、CIAが1950~70年代に日本の保守政権の安定化を図り、自民党や「左派穏健勢力」に繰り返し資金提供していた(違法資金)ことが、米国務省の機密文書公開で明らかにされている。
3)大マスコミと自民党とCIAの深い秘密の関係
日本を反共の防波堤に、米国による日本人「愚民化政策」・
「3R」「5D」「3S」で巧妙に支配 !
★独裁・安倍官邸は、内閣人事局を通じて、検察・裁判所
・省庁幹部・日銀・NHK等の人事権を握って、支配している !
U 大東亜戦争・侵略戦争の犠牲者数は ?
自民党の先祖・戦犯達による犠牲者 !
(www.jcp.or.jp:2004年11月4日(木)「しんぶん赤旗」より抜粋・転載)
〈問い〉 青年との対話で「数千万人が太平洋戦争で死んだというのはウソ」といわれました。
ネット上でもそんな書き込みがあります。犠牲者はどれくらい? それは何にもとづいているか? を教えてください。(長野・一読者)
〈答え〉 1945年8月15日、天皇制政府は、ポツダム宣言を受諾して連合国に降伏しました。
◆日本人の軍人・国民の死者は、合計310人以上 !
15年にわたる戦争は、日本人の軍人軍属などの戦死230万人、民間人の国外での死亡30万人、国内での空襲等による死者50万人以上、合計310人以上(1963年の厚生省発表)の犠牲をもたらしました。
戦後、日本政府は、一貫して、侵略戦争と認めることを拒否し、犠牲者数をなるべく過小に計算する見地で資料を作成し、戦争の惨害の本格的な資料を作成してきませんでした。
前記の厚生省資料も、太平洋戦全国戦災都市空爆犠牲者慰霊協会の調査によって推計したものです。
◆大東亜戦争では、アジア・太平洋各国に、2000万人以上の死者 !
日本の侵略戦争・大東亜戦争は、アジア・太平洋各国に、2000万人以上の死者をふくむ史上最大の惨害をもたらしました。この数は、各国の政府公表あるいは、公的発表にもとづくものです。
中国1000万人以上(「中国の人権状況」中国国務院=ただし37年7月〜45年8月まで。他に2000万人との報告もある)、べトナム200万人(独立宣言)、インドネシア400万人(サンフランシスコ講和会議での同国代表発言)、フィリピン111万1938人(対日賠償要求)、インド150万人(べンガル飢餓死者のみの推計、政府任命飢餓調査委員会)、ニュージーランド1万1625人(政府公表)、
オーストラリア2万3365(同)、そのほか泰緬(たいめん)鉄道建設に投入された労働者の各国死者7万4025人(英国調査)など。ミャンマーやシンガポール、朝鮮などをのぞいても、これら諸国の公的発表の死者数だけでも1872万から2872万人を数えます。
さらに日本の植民地支配のもとにおかれた朝鮮では、36万4186人が軍人・軍属として戦場にかりたてられ、死亡・行方不明者15万人(推定)、強制連行などによる死者・行方不明者をふくめ、20万をこえる人びとが犠牲となりました。(喜)
〔2004・11・4(木)〕