4野党、稲田防衛相に辞任要求 ! =PKO日報「隠蔽」と批判 !
PKO活動・日報への野党の主張は ?
T 4野党国対委員長会談 !
(www.jiji.com :2017/02/15-17:49より抜粋・転載)
4野党国対委員長会談に臨む民進党の山井和則氏(中央)、共産党の穀田恵二氏(右から2人目)ら=15日午後、国会内
民進、共産、自由、社民の野党4党は、2月15日、国会内で国対委員長会談を開き、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報をめぐる、稲田朋美防衛相の対応を「隠蔽(いんぺい)」と批判し、辞任を求める方針で一致した。
今国会での閣僚辞任要求は、金田勝年法相に続いて2人目である。
会談後、民進党の山井和則氏は、防衛相について記者団に「実際に戦闘が起こっているにもかかわらず、隠そうとする。安倍晋三首相の助け船がなければ、国会答弁できない。重要な現場の情報が、大臣に上がっていない」と問題点を列挙し、「閣僚の資質に欠ける」と断じた。
この後、野党合意の内容を、自民党の竹下亘国対委員長に伝えた。(2017/02/15-17:49)
U 「日本の平和、安全保障の根幹揺るがす大問題」
PKO日報について、山井国対委員長
(www.minshin.or.jp:2017年2月14日より抜粋・転載)
山井和則国会対策委員長は、2月14日、定例の記者会見を国会内で開き、日米首脳会談を受けて外交・通商政策等をテーマに行われている同日の衆院予算委員会の集中審議について話をした。
日米首脳会談について山井国対委員長は、「一定の評価をするが、一方でトランプ大統領に近づきすぎるリスクがある」と述べ、「国際的にもトランプ大統領に対する見方は非常に厳しいものがあるなかで、あまりにも安倍首相だけがトランプ大統領に近づきすぎて、逆にはっきりものを言えなくなることはないのか」と懸念を表明した。
衆院予算委員会の集中審議については、「日本の安全保障やテロ対策とも関連して、稲田大臣や金田大臣についても厳しく追及する」と表明。南スーダンPKOの日報が実際には存在するにもかかわらず防衛省が廃棄したと言っていた問題については、「日本の平和、安全保障の根幹を揺るがす大問題だ」と批判。
「銃撃戦が行われている状況が日本国内に知らされない状況ではシビリアンコントロールは不可能。戦時中の大本営発表にもなりかねない非常に深刻な事態だ」と強調した。
来週明けから半ばにかけて予算委の採決の前提となる中央公聴会を開催する話が出てきたことについて記者団から考えを問われると、「基本的には時期尚早。まだまだ日程的には余裕があるのに、なぜそんなに急ぐのか。
万が一そういうことを強行するのであれば、それは稲田大臣、金田大臣隠し以外の何物でもない」と不信感をあらわにした。そのうえで、「わたしは国会は国民の知る権利を守るものだと思う。日程的にまだまだ余裕があるのに国民に知られたくない事実があるから日程を強行するのは問題だ」と語った。
衆院の解散時期がトランプ米国大統領との日本での会談後になるのではないかという話が出ていることについては、「解散風をあおって、衆院議員がそれに振り回されて、肝心の国益の議論や国民の幸せのための国会論争が二の次になっては、国民に対する背信行為になるのではないか」と述べ、「解散の時期をコメントするのは与党の議員の自由だが、最近そういう傾向が強過ぎる」と与党側から解散の話が多く出てくる傾向をけん制した。
民進党広報局
V 南スーダン 続く戦闘 安保理が非難
報道声明 民間人攻撃「制裁の対象」
(www.jcp.or.jp:2017年2月14日より抜粋・転載)
国連安全保障理事会は、2月11日未明、報道機関向け声明を発表し、南スーダン全土、ことにエクアトリア、上ナイル両州で続く戦闘を強く非難しました。すべての当事者に対し、速やかに敵対行為を中止するよう求めました。
声明は、民間人に対する攻撃を「最も強い言葉」で非難し、民間人の殺害や性的暴力、
住宅の破壊、民族間の暴力、家畜や財産の略奪が報告されていることに、深刻な懸念
を改めて表明しました。
南スーダン政府に対し、一連の攻撃犯の責任を追及する手だてをとるよう求め、今年に入り8万4000人以上が同国を逃れ、さらに多数が国内で避難民となっていることを警告しました。
また同国政府が国連南スーダン派遣団(UNMISS)の活動を阻害していると指摘。民間人保護や人道支援物資配給の条件づくりといった任務を果たせないと懸念を表明しました。同国政府に対し、2016年9月の共同宣言にもとづき、UNMISSの自由な移動を認めるよう求めました。
さらに民間人への攻撃は戦争犯罪であり、関与した者は安保理決議2206にもとづき、制裁の対象になると警告しました。
W 「強い怒りを覚える」稲田防衛相の
南スーダン戦闘問題発言について野田幹事長
(www.minshin.or.jp:2017年2月13日より抜粋・転載)
野田佳彦幹事長は。2月13日午後、定例の記者会見を国会内で開き、南スーダンPKOを巡る稲田防衛大臣の対応等について発言した。
記者団から防衛相の資質を問われた野田幹事長は、「大臣としての資質に大いに疑問を持つ」との見解を語った。その理由として(1)南スーダンでのPKO参加中の自衛隊日報を廃棄するという事態を招いたこと(2)廃棄とされた日報が発見されてから大臣に報告されるまで1カ月もかかったこと
(3)憲法、PKO5原則抵触という問題を回避するために戦闘ではなかったような国会答弁に終始したことを指摘し、「防衛省、自衛隊を掌握しているのかに大きな疑問がある」と述べた。
さらに野田幹事長は、「現場の隊員は治安情勢が悪化、銃火器を持ち、砲撃が行われている中で『戦闘』と意識していることは間違いない。その戦闘下にある隊員が置かれている状況に対して、どう思いどう対応するかが国会で問われているのに、そのことに真正面から答えないというのは、現場の隊員のことを本気で考えているのか。強い怒りを覚える」と語気を強めた。
民進党広報局
X 南スーダンの陸自日報、遅れて、公表 !
「戦闘」の事実を隠して、派兵を続けるのか ?
(www.jcp.or.jp:2017年2月10日より抜粋・転載)
主張:
◆安倍政権、「散発的な発砲」だと偽り続けたが、
日報には、戦闘と記述されていた !
防衛省は、南スーダンPKO(国連平和維持活動)の陸上自衛隊部隊が昨年7月の首都ジュバでの大規模戦闘の状況を記録した日報などの文書を公表しました。同省は情報公開請求に対し、昨年12月に「廃棄」を理由に不開示にしましたが、一転、保管を認めました。
文書は「激しい戦闘」といった表現で情勢悪化の深刻さを報告していましたが、安倍晋三政権は当時、「散発的な発砲」だと偽り続けました。
陸自部隊の派兵延長や安保法制=戦争法に基づく「駆け付け警護」などの新任務付与に向け、不都合な情報を隠したのではないか。徹底した究明が必要です。
◆通用しない独善的解釈
陸自部隊の日報などの文書は多くが黒塗りで隠されていますが、それでも昨年7月の
ジュバ市内での大統領派(政府軍)と前副大統領派との戦闘の様子を生々しく伝えています。
▽「TK(戦車)射撃含む激しい銃撃戦」(11日日報)▽「戦車や迫撃砲を使用した激しい戦闘」(陸自派兵部隊の上級部隊である中央即応集団司令部12日報告)―などです。
「UN(国連)トンピン」と呼ばれる地区にある陸自宿営地のすぐ近くで激しい戦闘が繰り広げられたことも記述されています。
▽「突発的な戦闘への巻き込まれに注意が必要」(11日日報)▽「宿営地外近傍施設(UNトンピン外)への直射火器の弾着を確認」(中央即応集団司令部12日報告)▽「日本隊宿営地西側、UNトンピン外のトルコビル一帯において、SPLA(政府軍)戦車1両を含む銃撃戦が生起、日没まで戦闘継続」(同13日報告)
事態が悪化した場合には、「ジュバでの衝突激化に伴うUN活動の停止」や「ジュバ市内での大量のIDP(国内避難民)の発生」(11日日報)も予想していました。
これほど深刻な内戦について安倍政権が、「戦闘」ではなく「発砲事案」だとか「衝突」だとごまかしてきた責任は極めて重大です。
国会で追及された稲田朋美防衛相は、日報の「戦闘」という表現は「法的な意味の戦闘行為ではない」「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではない」と居直りましたが、
到底通用しません。
PKO法は、自衛隊が憲法違反の武力行使を避けるためとして、「武力紛争」停止の紛争当事者間の合意など「参加5原則」を定めています。
PKO法に「武力紛争」の定義はありませんが、政府は「国家または国家に準ずる組織(国準)」の間の「戦闘行為」と非常に狭く解釈しています。
南スーダンの前副大統領派は「国準」には当たらないとし、いくら大規模な戦闘が起きても「戦闘(行為)」とは決して言いません。
派兵ありきのあまりに独善的な解釈です。
◆憲法違反の武力行使の危険 !
加えて重大なのは、日報(12日)が「SPLAによるUN施設方向への攻撃には引き続き注意が必要」と述べていることです。南スーダン情勢に関する一連の国連報告書は、政府軍がPKO部隊に対し、移動妨害や要員の拘束、襲撃など敵対的行為を組織的、継続的に行っているとしています。「駆け付け警護」の新任務を付与された陸自部隊が政府軍に武器を使用すれば、日本政府の解釈からも違憲の武力行使となります。
稲田防衛相をはじめ安倍政権の責任が厳しく問われます。
Y 辻元議員の質問と稲田防衛相の答弁
(www.asahi.com:2017年2月14日16時27分より抜粋・転載)
南彰:朝日新聞デジタル:
衆院予算委での民進党の辻元清美氏の質問に、稲田朋美防衛相(左)に代わって答弁する安倍晋三首相=14日午前11時25分、金川雄策撮影
14日の衆院予算委員会で、野党議員の追及を受けた稲田朋美防衛相に代わって、安倍晋三首相が再三答弁に立つ場面があった。
南スーダンの治安情勢について、憲法9条上、問題になる「戦闘」という言葉を使わないと答弁する稲田氏に対し、民進党の辻元清美氏が「ISIL(イスラム国、IS)をめぐるシリアの内戦は戦闘か、衝突か」と質問した。
「法的評価をしていない」と繰り返す、稲田氏の問答が続くと、首相は自ら手を挙げて「私が自衛隊の最高指揮官だから」と断り、「ISILに対する軍事作戦の後方支援は政策的に考えていないと言っているので、(戦闘か衝突かは)検討していない」と答弁した。
辻元議員が、稲田防衛相に、「日本は有志連合に入っていて、トランプ政権からいろいろな相談が来ると思う。シリアをどういう事象だと捉えているのか」と問うと、再び首相が答弁席に向かい、「検討していないから、防衛相が政府を代表して答える立場にはない」と述べた。
その後の質問でも、安倍首相が稲田防衛相の代わりに答弁しようとしつづけたため、辻元氏は「総理。稲田大臣になったらムキになって『私が、私が』ってやめた方がいい。それをすればするほど、(稲田防衛相が)大臣の資質に欠けていることを、安倍首相自ら証明されていることになる」と苦言を呈した。