中国最大級ファンド、保有株を売却の用意「世界の相場はピーク」
Bloomberg News
2018年10月24日 2:35 JST
中国政府系の資産運用会社、中国光大(チャイナ・エバーブライト)は、世界的に株式のバリュエーションがピークを付けたとの懸念から、保有株を売却する準備をしていることを明らかにした。同社の保有資産は1390億香港ドル(約2兆円)に上る。
陳爽CEO
Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg
中国光大の陳爽最高経営責任者(CEO)が23日、中国・杭州でのインタビューで述べた。新規株式公開(IPO)を経て、その株式を売却する機が熟している企業が、同社のグローバルポートフォリオに20−30社あるという。どの銘柄を売却することになるのか具体的には言及しなかったが、「できるだけ早く」手放す予定だと語った。
陳CEOは「米国を含め、世界の相場はピークを付けた。次の金融危機と混乱に備えるべきだ」とし、資産を積極的に売却するつもりだと述べた。中国光大は世界各地の300社余りの株式に投資している。
原題:One of China’s Biggest Funds Is Getting Ready to Dump Stocks(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-23/PH28D16S972A01?srnd=cojp-v2
中国、小規模な刺激策積み重ねる−社債支援策発表でも株価は続落
Jeffrey Black、Heng Xie、Zhang Dingmin
2018年10月24日 7:44 JST
• 中国人民銀は社債発行支援に向け1620億円を供給する計画
• 投資家は株売却を続ける、貿易戦争への懸念根強いことを示唆
中国は株価下落と景気減速に対し、投資家心理の改善ではなく安定を目指す小規模な刺激策を積み重ねることで対応している。
中国人民銀行(中央銀行)は民間企業の債券発行で信用面の支援に向けて中債信用増進公司に100億元(約1620億円)を供給する計画だと、ブルームバーグは23日に報じた。企業向け融資促進を図る新たな措置や、海外投資家による中国本土市場への投資ルールを来年3月末以降に簡素化する計画に加え、今回の人民銀の措置は、中国企業の資金調達と投資を促進する既存措置をさらに強化する。
しかし、中国株は23日も続落し、投資家の中国経済への懸念は社債発行支援策では緩和しなかったことが示唆された。
貿易を巡る米国との対立が中国経済への持続的な重しになる中、投資家は景気回復の見込みについて一段と悲観的になりつつあり、中国本土株は今年、主要株価の中で最も大きく下げている。アナリストらは、中国が今後、投資家心理が改善するまで金融・財政刺激を少しずつ増やしていくとみている。中国は債務依存の軽減という目標を完全に撤回することは望んでいない。
ゴールドマン・サックス・グループの本土合弁パートナー、北京高華証券の中国担当チーフエコノミスト、宋宇氏らはリポートで、「最近発表された刺激策はどれも経済全体への貢献は限定的なものにとどまる見込みだが、これらの措置は少しずつ勢いを増し、中国の政策スタンスに対する人々の見方を変えつつある」と分析。「さらなる刺激策が近く講じられるとわれわれは予想しており、これは中国経済と市場が安定したと思われることを示す明確な証拠が見られるまで続くだろう」と述べた。
原題:China Adds to Stimulus Drip-Feed as Markets Stumble Again(抜粋)
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https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-24/PH33WD6KLVRB01
個人投資家は押し目買い、プロは売り越し−BofAの米株顧客データ
Lu Wang、Vildana Hajric
2018年10月24日 13:55 JST
• 個人顧客は先週、10億ドル超の株を購入−2月以来の高水準
• 機関投資家とヘッジファンドは先週、引き続き売り越し
株式投資について、プロの投資家と一般投資家の乖離(かいり)が大きくなりつつある。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の顧客調査によると、3週連続で個人投資家は米株を押し目買いし、機関投資家とヘッジファンドは売り越した。リテール投資家からの需要のおかげで、BofAの顧客全体による買いは先週、5月後半以来の高水準となった。
これは1銀行の顧客についてのデータにすぎないが、最近数カ月の投資家センチメントの傾向をとらえている。一方に、利益の伸びが20%でバリュエーションは低下しているのだから、最近の下げは買いの好機との見方がある。他方、債券利回り上昇や利益拡大ペース鈍化、米国内外での絶え間ない政治的緊張と、9年半に及ぶ上昇相場を脅かす要因が集まっているとの考え方もある。
チャールズ・シュワブの最高投資責任者(CIO)、リズ・アン・ソンダース氏は電話取材に対し、買い余力が枯渇するまで売りが続く可能性があるとして、「今は個人投資家にもっと怖がってほしい」と述べた。
BofAによると、同社の個人顧客は先週、10億ドル(約1130億円)余りの株を購入。2月以来最大で、2009年以降のデータの中で6番目の高水準だった。BofAの株式ストラテジストらはリポートで、「強気相場が終わっていないというリテール投資家の自信がうかがわれる」と記述した。
一方、ヘッジファンドと機関投資家の動向を4週単位で見ると、少なくとも8月から売り越しが続いている。
原題:Mom and Pop Are Buying the Dip in Stocks While the Pros Stay Put(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-24/PH33WD6KLVRB01
「永久に急成長し続けることは不可能」−米キャタピラーCFO
Joe Deaux
2018年10月24日 9:15 JST
• 7−9月の増収率は18%、17年4−6月期以来の低い伸び
• 市場は神経質になっている−ボンフィールドCFO
米キャタピラーのアンドルー・ボンフィールド最高財務責任者(CFO)は23日、急成長は永遠には続かないというメッセージを投資家に送った。同社の株価はこの日の取引で一時10%強下げた。
キャタピラーは2018年の見通しを引き上げると期待していたアナリストを失望させた。7−9月(第3四半期)の増収率は18%と、2017年4−6月(第2四半期)以来の低い伸び。昨年7−9月期の増収率は25%だった。
ボンフィールドCFOはインタビューで、「景気敏感な工業株というより大型成長株の1つでなければ、売上高が500億ドルの企業で永久に急成長し続けることは不可能だ」とコメントした。
ボンフィールドCFO
写真家:Jason Alden / Bloomberg
同CFOは貿易戦争や金利上昇に言及した上で、今のところ単一のマクロ経済要因が同社の成長を鈍化させているわけではないと指摘。「市場は神経質になっていると思う。7−9月期の予想と結果は多くの人々にとって若干ネガティブだった。アウトパフォーマンスの程度もやや弱まった。こうした要因がすべて市場心理に影響していると思う」と語った。
原題:‘You Can’t Grow That Fast Forever’: Caterpillar Defends Results(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-24/PH2RRK6KLVRA01?srnd=cojp-v2
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/146.html