転載する産経新聞の記事に、「「毎日、多くの旅客が体調を崩してカウンターを訪れる。まさかそれが事件だとは誰も思わなかった」。ある空港職員はこう話し、誰も犯行に気づかず、その後も封鎖されずに旅客を迎え続けていた当時を振り返った」とか、「犯行現場前のコーヒー・ショップ「スターバックス」の女性店員は、「当日は、警察が集まりだして、初めて事件に気づいた」と振り返る」と書かれている。
これまで、今回の事件のイメージとして、“金正男”が体調不良を訴える前に女性二人が“金正男”に何かを仕掛けた行為を目撃した人がいるように考えていたが違うようだ。
記事の情報から推測すると、現場周辺の人たちは、イタズラ心か殺意によるものかはともかく、“金正男”が女性二人に襲われた後に体調が悪くなりカウンターに救護を求めたという「経緯の認識」を持っていなかったようである。
せいぜいのところ、また体調が悪くなったひとが出たというレベルの認識である。
ポイントになる情報は、その後「警察が集まりだし」た理由であろう。
死因は今なお特定されていない(非公表には政治的理由もあるだろうが)。
解剖も翌々日まで行われていないから、警察は、どういう理由で(何をきっかけとして)現場に向かったのか?という疑念が浮かぶ。
体調不良を訴えた人が搬送中に死んだというだけで、警察が現場に集まってくることはないだろう。脳内出血や心臓発作などで突然死するケースも少なくないからだ。
今回のケースは、“誰か”が警察に「殺人事件」らしい出来事があったと通報したことで警察官が現場にやってきた可能性が高い。
先ほど投稿した「「“金正男”KL国際空港怪死」事件報道を読み解く」
http://www.asyura2.com/17/kokusai18/msg/245.html
で、
「 韓国政府が自信をもって死んだ男性を金正男氏と主張している姿は、韓国国家機関が、金正男氏を日頃から監視下に置いていたことを示唆している。
彼の行動を監視していたからこそ、死んだ男性をそれほど時間が経たないうちに金正男氏と主張することができたと言える。」
と書いた。
“金正男”殺害が北朝鮮工作員の仕業なら、女性を使ったにしろ、自分でやったにしろ、不審な出来事を見たとマレーシアの警察に通報することはありえない。
北朝鮮が疑われることにつながるような動きをするより、そのまま放置し、突然死として処理されることを願ったほうがいいに決まっているからだ。
通行人などの部外者だとしても、警察に通報しようと思うケースなら、航空会社カウンター職員などに見たことを話したはずである。
旅行者などが女性たちの男性に対するおかしな動きを目撃していたとしても、被害に遭った男性が搬送中に死んだことなぞ知るよしもないから、あとになって目撃した出来事をわざわざ警察に通報することはないと思う。
そうなると、殺害を実行したかどうかはともかく、監視していた韓国国家機関員がマレーシアの警察に通報した疑いが濃くなる。
警察にどのように説明したのかはわからないが、この通報で警察官が集まり現場が騒然となった可能性がある。
違うケースとして、
「 韓国国家機関が当日の“金正男”を監視していなかったとしても、韓国政府がKL国際空港で死んだ男性が“金正男”と知る方法はある。
それは、死んだ男性が「キムチョル」名義の韓国旅券をもっていた場合である。KL国際空港を管轄する警察は、その人物を知るものが近くにいない状況で不審死が起きたら、所持旅券の発行国(大使館)に問い合わせをするだろう。」
とも書いた。
近親者や知人が同行していない旅行者が搬送中に死んだら、持っている旅券を手がかりに、当該国の大使館に連絡を入れるだろう。
その連絡を受けたあとに、警察に、殺害されたことをほのめかす電話をしたという経緯も考えられる。
いずれにしても、KL国際空港の“金正男”怪死事件に韓国国家機関が関与している可能性は高いと思う。(監視行動だけとしても)
※韓国国家機関絡みの内閣府職員変死事件関連投稿
「韓国入国後早々に死に、わざわざ遺体が日本に送り返された可能性が大である内閣府職員X氏漂着事件の謎を考える」
http://www.asyura2.com/13/nihon31/msg/246.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 2 月 05 日 13:17:35: Mo7ApAlflbQ6s
「ゴムボート上で怪死した「内閣府エリート」は韓国スパイとして消された!?:X氏の遺体発見前にその死を語っていた韓国情報組織」
http://www.asyura2.com/13/nihon31/msg/262.html
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金正男氏殺害 正男氏はカウンターで助け求めた…旅客行き交う中での凶行[産経新聞]
2017.2.15 21:05
マレーシアのクアラルンプール国際空港第2ターミナル。北朝鮮の金(キム)正男(ジョンナム)氏が殺害された国際線出発ロビーは15日、詰めかけた国内外の報道陣を横目に多くの旅客が通常どおりに行き交っていた。
「毎日、多くの旅客が体調を崩してカウンターを訪れる。まさかそれが事件だとは誰も思わなかった」。ある空港職員はこう話し、誰も犯行に気づかず、その後も封鎖されずに旅客を迎え続けていた当時を振り返った。
ターミナルの3階入り口から、約50メートル離れたところに正男氏が助けを求めたとされる案内カウンターがある。そこからさらに約100メートル進むと、搭乗券などを職員が確認する出発口がようやく現れる。朝の混雑時に、公共の場で大胆に行われた凶行。犯人は何のセキュリティー検査も受けず、やすやすと背後から迫り、襲撃に及んでいた。
犯行後、正男氏が運び込まれた診療所は2階にあり、診察室と処置室を備える。表に準備されたストレッチャーが、正男氏にも即座の救急処置が施されたことを思い起こさせた。
犯行現場前のコーヒー・ショップ「スターバックス」の女性店員は、「当日は、警察が集まりだして、初めて事件に気づいた」と振り返る。
正男氏がチェックインするはずだったエアアジアのカウンター職員は「何も知らされていない。営業はいつもどおりだ」と言ったきり、口をつぐんだ。
クアラルンプール国際空港で暗殺された北朝鮮の金正男氏の遺体は15日朝、司法解剖などのため、首都の大規模病院に移された。警察が車列を組んでサブマシンガンで武装して移送し、不測の事態に備えた。
病院の前には、国内外から約100人の報道陣が詰めかけた。門の内側には、北朝鮮の国旗を掲げた高級車が横付けされていた。駐マレーシア北朝鮮大使とされる人物も施設を訪れたが、警察が厳しく規制し、表情はうかがえなかった。
国際空港の第2ターミナルは、アジアで台頭する格安航空会社(LCC)向けに、2014年6月にオープン。第1ターミナルをしのぐ年間3千万人の旅客をさばく。24時間休むことなく、「開かれた空港」(職員)がコンセプトだが、犯行はその利便性の裏をかいて行われた。
正男氏は、息子の金ハンソル氏ら家族が待つ中国・マカオに向かう便に乗り込む直前、襲われて命を落とした。2001年に日本に不法入国しようとして拘束され、後継レースから脱落した後、主に後妻家族がいるマカオや本妻や息子がいる北京で暮らし、貿易や金融に従事してきた。
消息筋によると、東南アジアに活動拠点を広げるきっかけの一つとなったのが、米政府の金融制裁で05年にマカオの銀行、バンコ・デルタ・アジアの北朝鮮関連口座が凍結されたことだ。秘密資金口座が安全なマレーシアやシンガポールの金融機関に移された。
クアラルンプールは、正男氏が海外のビジネスパートナーらと接触する拠点となった。内縁関係の女性がマレーシアに暮らしているともいわれる。北朝鮮人にとって、ノービザで行き来できる数少ない国の一つで、工作員も出入りし、工作機関幹部の姿も度々目撃されてきた。
しかし、正男氏は金正恩政権発足後の12年から、北朝鮮の工作機関に本格的に付け狙われるようになる。13年末に後ろ盾だった叔父の張成沢氏が処刑された後は、しばらくシンガポールを離れず閉じ籠もっていたという。
韓国の情報機関、国家情報院によると、金氏が12年4月に弟の正恩委員長に自身や家族の命を狙わないよう嘆願した手紙には、こう記されていたという。
「行くところも避けるところもなく、逃げ道は自殺だけだとよく分かっている」(クアラルンプール 吉村英輝、ソウル 桜井紀雄)