35. 秘密のアッコちゃん[237] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年4月05日 06:00:23 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[350]
社説
2024/4/5 5:00
https://www.sankei.com/article/20240405-QEWWGH5IVJODVOXDSXBU3Q3IIY/
自民党が2024年4月4日、党紀委員会を開き、派閥パーティー収入不記載事件について、安倍派と二階派の国会議員ら39人の処分を決めた。
真相の解明が不十分で、東京地検特捜部の捜査終結後約2カ月半が経ってようやく処分したことになる。
安倍派幹部を巡っては、座長を務めた塩谷立元文部科学相と参院安倍派会長だった世耕弘成前参院幹事長を2番目に重い離党勧告とした。
他は党員資格停止、党の役職停止、戒告となった。
塩谷、世耕両氏ら派閥幹部は不記載に関し
「知らなかった」
などと釈明していたが、還流を止められる立場にいた以上、処分は当然だ。
理解に苦しむのは、岸田文雄首相(党総裁)と二階俊博元幹事長を処分対象から外したことである。
岸田派の元会計責任者は立件されている。
首相も処分対象にならなければ筋が通らない。
首相は2024年4月4日夜、政治不信を招いたことを謝罪したが、自らを処分するとは言わず、政治改革を進める考えを示した。
これだけでけじめになるのか。
二階氏については、次期衆院選への不出馬表明で政治的責任を取ったと執行部は判断したが、自らの表明と党の処分は区別すべきである。
真相の解明が進んでいないのも問題だ。
還流資金を政治資金収支報告書に記載しない慣行に関し、いつ誰が、どのような理由で始めたのかや、安倍晋三元首相の意向で還流中止を決め、その後復活させた経緯などは、未だに分かっていない。
これでは処分を決めても国民は納得しないだろう。
首相や党は引き続き実態の究明に力を尽くすべきだ。
噓の証言をしたら偽証罪に問われる証人喚問も検討してはどうか。
真相解明と共に急がれるのは再発防止策を講じることだ。
そのためには政治資金規正法の改正が欠かせない。
国会議員に直接責任を負わせる改正が分かりやすいが、最低でも連座制を導入することが重要だ。
政党から国会議員に支出される政策活動費などの使途公開も求められよう。
自民は方針を決めた上で、速やかに与野党協議に入ってもらいたい。
信頼回復には、国会議員の責任の明確化と政治資金の透明性確保が不可欠だ。
自民処分決定 これで党の再生につながるか
2024/4/5 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240404-OYT1T50238/
政治とカネの問題について、一定のけじめをつけた形だが、処分の基準が曖昧なために自民党内には不満が燻っている。
党再生の道のりは平坦ではない。
自民党の党紀委員会が、派閥の政治資金規正法違反事件に関係した安倍、二階両派の議員計39人の処分を決めた。
安倍派座長だった塩谷立氏と、参院安倍派会長だった世耕弘成氏については、派内で特に指導的な立場にあったとして離党勧告とした。
この他3人を党員資格停止、17人を党の役職停止、残りの17人を戒告とした。
離党勧告を受け、世耕氏は離党届を提出し、自民党は受理した。
一方、塩谷氏は態度を保留している。
勧告に従わない場合、原則として復党できない除名となる。
執行部は処分を1つの区切りとし、今後は規正法改正の自民党案をまとめ、与野党協議に臨む方針だ。
派閥主導ではない新たな党運営の在り方も検討している。
しかし、処分によって党内には亀裂が生じている。
首相は処分の基準について、説明責任の果たし方も考慮すると述べていたが、結局、処分の対象者を還流の金額が500万円以上の議員に絞った。
党内からは
「金額の基準に一体何の根拠があるのか」
といった反発が出ている。
自民党規律規約は、処分の前に本人が弁明する機会を与えると明記している。
しかし、執行部は書類での弁明しか認めなかった。
塩谷氏は弁明書で
「独裁的な党運営には断固抗議する」
と訴えた。
今回の事件では、首相が10年以上率いてきた岸田派も規正法違反で立件され、元会計責任者の有罪が確定している。
だが、首相は
「個人として不記載はない」
と述べ、自らを処分の対象外とした。
これに対して、
「保身が過ぎるのでは」
と冷ややかに見る議員もいる。
首相は党内の不協和音をどう受け止めているのか。
政局の主軸だった安倍、二階両派を壊滅に近い状態に追い込んだことで
「首相は指導力を発揮しやすくなる」
と見る向きがある。
他方、国会運営などを実質的に担ってきた両派が弱体化し、党内情勢が一気に流動化して政権基盤が脆くなる可能性もある。
人口減少や物価高など解決すべき問題は山積している。
緊迫化する国際情勢にも対応しなければならない。
重要な局面をどう乗り越えるか、日本の政治は試練の時を迎えていると言えるだろう。
[社説]党の処分で裏金問題の幕引きは許されず
2024年4月4日 19:05
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK037YO0T00C24A4000000/
自民党が2024年4月4日、派閥の政治資金問題で関係議員39人の処分を決めた。
本来であれば政治的、道義的な責任を明確にする節目のはずだが、巨額の資金還流や不記載の実態解明はほとんど進んでいない。
今回の処分で疑惑を幕引きするような対応は決して許されない。
自民党の党紀委員会は派閥の政治資金パーティー収入の還流問題をめぐり、2018〜22年の5年間で収支報告の不記載が500万円以上あった安倍、二階両派の議員ら39人を審査対象とした。
安倍派座長の塩谷立氏、参院安倍派会長だった世耕弘成氏に
「離党勧告」、
事務総長経験者の下村博文、西村康稔、高木毅各氏に
「党員資格停止」
の処分を科した。
萩生田光一、松野博一両氏は
「党役職停止」
とした。
塩谷、世耕両氏らは安倍晋三元首相が資金還流の中止を指示した2022年4月の会合と、安倍氏の死去後に対応を協議した2022年8月の会合に出席していた。
安倍派で指導的な立場だった点を考慮し、8種類ある党の処分で
「除名」
の次に重い
「離党勧告」
などとした。
自民党は2024年2月の調査で、現職国会議員82人と支部長3人の計85人に収支報告書の不記載があったと明らかにしていた。
今回は過去5年間の不記載が500万円未満の議員は審査の対象外とした。
二階俊博元幹事長は処分対象に含めなかった。
次期衆院選の不出馬を表明したが、二階派を率いて自らも5年間で3500万円超の不記載が判明した事実は重い。
全体として身内に甘い対応が目立っている。
今回の処分では岸田文雄首相(党総裁)が関係者から事情を聴取し、自ら最後まで調整に当たった。
それでも党内には処分の軽重や線引きを巡る賛否が交錯し、政権党のガバナンス低下を改めて印象付ける結果となった。
野党は安倍派の裏金事件の経緯を調べるため、1998年以降に断続的に派閥会長を務めた森喜朗元首相らの国会招致を求めている。
自民党は組織的な資金還流が始まった経緯や裏金の使途の解明に協力し、党として有権者にきちんと説明すべきだ。
自民党が自浄能力をまず示すことが政治の信頼回復の第1歩となる。
衆参両院は近く特別委員会を設け、再発防止に向けた法改正の議論を本格化する。
政治資金の透明化や
「連座制」
の適用を含む厳罰化を急ぐ必要がある。
(社説)自民党の処分 「けじめ」にはほど遠い
2024年4月5日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15904866.html?iref=pc_rensai_long_16_article
失墜した政治への信頼回復どころか、逆に不信に拍車をかけるのではないか。
実態解明を置き去りに、内輪の
「基準」
で結論を出しても、岸田首相が目指した
「政治的なけじめ」
にはなり得ない。
自民党が党紀委員会を開き、派閥の政治資金規正法違反事件に関係した安倍、二階両派の39人の処分を決めた。
安倍派幹部のうち、座長だった塩谷立氏と参院側トップの世耕弘成氏は、
「除名」
に次ぐ
「離党勧告」
となった。
だが、これは新型コロナの緊急事態宣言下でクラブ通いをしていた3氏と同じ扱いだ。
離党してもほとぼりがさめれば、戻る道はある。
現に3氏は既に復党を果たした。
国民の目から見れば、決して
「重い」
とは言えない。
塩谷、世耕両氏と共に、パーティー券収入の還流復活を協議した下村博文、西村康稔両氏は、その次の
「党員資格停止」
と差を付けた。
誰が継続を決めたのか。
当時、派閥運営に影響力のあった森喜朗元首相の関与はなかったのか。
肝心な点が曖昧なままでは、真の責任追及にはならず、国民はもとより、党内にも説得力を欠くだろう。
安倍派幹部
「5人衆」
の1人、萩生田光一氏は更に軽い
「党の役職停止」。
派閥の事務総長経験がなく、還流を巡る協議に加わっていなかったためだが、個人として3000万円近い不記載もあった。
既に政調会長を離れている以上、形だけの処分と見られても仕方あるまい。
そもそも不記載があった85人中、過去5年の総額が500万円以上に、処分の対象を絞った判断が妥当なのか。
派閥幹部以外、ほぼ全員が国会の政治倫理審査会に出席しておらず、党の調査では、不記載を知っていた議員も11人いた。
そうした事情を無視した便宜的な線引きは、おざなり以外の何物でもない。
二階派トップで、個人としても党所属現職議員で最多の3526万円の不記載があった二階俊博元幹事長が、次期衆院選への不出馬を理由に、処分を免れたのもおかしい。
最大1年半の残る任期中、何もなかったかのように振る舞うことなど許されない。
岸田派では、会計責任者が3059万円のパーティー収入の不記載で略式起訴され、有罪が確定したが、派閥会長だった首相は不問となった。
自らに甘いと見られたら、主導した処分への理解は、更に遠のくに違いない。
到底これで1区切りとはならない。
引き続き真相究明に努めると共に、政治資金を透明化する制度改正の議論を急ぎ本格化せねばならない。
社説
自民の裏金議員処分 解明なき幕引き許されぬ
毎日新聞
2024/4/5 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20240405/ddm/005/070/044000c
疑惑の解明を置き去りにしたまま幕引きすることは許されない。
内向きの論理と中途半端な処分で国民の不信を払拭できると考えているのだとすれば、見当違いも甚だしい。
自民党は派閥裏金問題で、安倍派と二階派の現職議員ら計39人に処分を下した。
組織的な裏金作りを長年続けてきた安倍派の座長だった塩谷立元文部科学相と、参院側トップだった世耕弘成前党参院幹事長を離党勧告とした。
8段階ある処分のうち、除名に次ぎ2番目に重い。
不正を止められる立場でありながら適切な対応を取らず、政治不信を招いた責任が問われた。
党執行部は当初、より軽い処分を検討していたが、世論の反発を受けて見直さざるを得なかった。
全ての所属議員らを対象とした党のアンケート調査では、立件された3人を除き、収支報告書への不記載などがあったのは85人に上る。
しかし、処分されたのは半数にも満たず、うち17人は厳重注意に相当する戒告にとどまった。
■筋が通らない首相不問
金額の多寡にかかわらず、政治資金を収支報告書に正しく記載しなかったことは政治資金規正法に違反する行為である。
2021年のコロナ禍の緊急事態宣言下に、銀座のクラブを訪れた3議員が離党勧告となったのに比べても、甘過ぎる処分だ。
対象者を5年間で500万円以上という不記載額で線引きした根拠も不透明だ。
一部党幹部だけで決めたという。
党内の反発を抑え、対象者を少なくするためではないかとの疑念が拭えない。
安倍派幹部の中でも扱いが割れ、党内からは恣意的な判断だと批判の声が上がる。
何より理解しがたいのは、岸田文雄首相と二階俊博元幹事長が処分されなかったことだ。
岸田派と二階派も元会計責任者が規正法違反で立件された。
岸田派の不記載額は3年間で約3000万円に上る。
首相は議員に還流していた他派閥との違いを強調するが、派閥が裏金をため込んでいた。
トップの責任は重い。
二階氏は次期衆院選への不出馬を表明したため、そもそも党が処分を要請しなかった。
だが、不記載額は3526万円と現職議員で最多だ。
500万円で線引きをしたのに、処分対象とならなかったのは理屈に合わない。
先月開かれた党大会では規約などが改正された。
規正法違反で政治団体の会計責任者の有罪が確定するなどした場合、議員本人に除名か離党勧告の処分を科せるようになった。
議員の管理・監督責任を強化したにもかかわらず、自ら範を示して取り組もうとしない首相の姿勢からは、改革への覚悟が見えない。
裏金作りの全容は、検察の捜査終結から2カ月半経っても全く明らかになっていない。
使途についても不透明な部分が残る。
■安倍派幹部の喚問必要
安倍派の裏金に関しては、会長だった安倍晋三元首相が2022年4月、世耕氏ら幹部4人にパーティー券収入の還流廃止を指示した。
だが、安倍氏死去後に誰がどのように復活を決めたのか判然としない。
政治倫理審査会に出席した派閥幹部は
「経緯は知らない」
と、責任逃れのような答弁を繰り返すだけだった。
当初は
「記憶も記録もない」
と強調していた幹部会合を、世耕氏が後から認めるなど、事実を自ら明かそうとしない不誠実な態度が目に付いた。
安倍派幹部からは処分に対する不満が出ているが、自身に向けられた疑惑の解明に率先して努めるのが筋ではないか。
首相らによる追加の聴取も、対象や内容が明らかにされていない。
真相に迫るには、偽証罪が適用される証人喚問が必要だ。
議員が
「一切関与していない」
と言い張るのなら、秘書や立件された派閥会計責任者からも話を聞かなければならない。
鍵を握るのが、安倍派の裏金作りが始まったとされる時期に会長を務めた森喜朗元首相である。
政治家引退後も影響力を保っている。
国会で説明すべきだ。
このままでは、自民に対する国民の不満や怒りが募り、政治不信は深まる一方である。
政策を推進しようとしても、理解を得ることは難しくなる。
自らけじめを付けられず、内向きの対応に終始する振る舞いが、政治そのものの危機を招いている。
自民は、それを自覚すべきだ。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/793.html#c35