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金融緩和や財政出動をすると最初はインフレになり長短金利が逆転、最終的には何十年もデフレ・スタグフレーションの時代が続き株価は大暴落する
http://www.asyura2.com/21/ban10/msg/205.html
投稿者 中川隆 日時 2021 年 12 月 13 日 06:34:19: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 日本のコストプッシュ型インフレは日銀金融緩和で日本の民間銀行が日銀に売った日本国債の売却費450兆円をすべてドルに変えてア… 投稿者 中川隆 日時 2021 年 11 月 12 日 18:18:12)

金融緩和や財政出動をすると最初はインフレになり長短金利が逆転、最終的には何十年もデフレ・スタグフレーションの時代が続き株価は大暴落する:
アメリカの1970年代はニクソンショックにおける金本位制廃止から始まるインフレの時代だった。金本位制の廃止、つまり実質的に無制限に紙幣を印刷できるようになったという事実は、始め株価を上昇させ、その後インフレが止まらくなり金融引き締めが始まるとすぐに株価は半値以下になった。

現在のアメリカではコロナ禍で行われた現金給付などの刺激策がアメリカで物価高騰を引き起こしている。一方で個人消費などの経済活動は、刺激策がなければアメリカ経済は成長しないというシナリオを支持している。個人消費は今年3月の現金給付で跳ね上がって以降、横ばいを続けている。

米国政府はどうするだろうか? 緩和がなければ、実体経済は恐らく2022年には横ばいか、悪ければマイナス成長となるだろう。

しかし現金給付などの緩和を行えば、ただでさえ高騰している住宅価格は手が付けられないほど上昇し、アメリカ国民はインフレに苦しむだろう。

金利の推移見通し
長期金利がテーパリングで下がっているのはそれが理由である。債券市場は緩和を撤回すると実体経済が沈むということを理解している。そして緩和を続けるとインフレが止まらなくなることも理解している。だからテーパリング懸念で金利低下、テーパリング延期で金利上昇なのである。

だからその両方のシナリオを考えてみよう。テーパリングが強行され、利上げが行われる場合、アメリカ経済は高い確率でそれに耐えられない。短期金利が利上げに連動して上がる一方で、長期金利はそれほど上がらないか、むしろ下がってゆくだろう。

ではテーパリングと利上げがそれほど進まず、緩和的な環境が続く場合はどうか? この場合は物価の高騰が進み、短期的には長期金利は上昇するものの、最後には中央銀行は利上げでインフレに対応しなければならなくなり、その引き締めは今すぐ引き締めした場合よりも苛酷なものになるだろう。

こうした場合、債券投資家によく知られている結末は、長短金利差の縮小である。つまり、利上げによって短期金利は上がらざるを得ないが、長期金利は利上げと景気後退の両方の影響を受けるので、短期金利ほどは上がることが出来ないのである。

長短金利差の縮小

上記の考察により、どちらの場合にも最終的には長期金利は短期金利よりも上がらない、つまり長短金利差が縮小するという結論が得られた。

典型的なのはアメリカで物価が高騰した1980年前後の状況である。インフレ率が15%以上を記録する中で長期金利も高騰した時代だが、短期金利と比較すると長期金利はむしろ大幅に下がった。つまり、長短金利差は縮小した。1980年前後には長短金利差は縮小するだけでなくマイナスになり、長期金利より短期金利の方が高い状況が続いている。
つまり、インフレシナリオになる場合、恐らく1980年と同様の長短金利差逆転が起きる。

では引き締め政策でデフレシナリオになる場合はどうだろうか? その場合はこれまで投資家が長らく慣れてきた相場、つまりゼロ金利相場に戻ることになるだろう。短期金利も長期金利もゼロになる。現在の長短金利差は1%なので、金利差の下落余地は大いにあるということである。

結論
中長期的にはこのシナリオは不可避である。
現在、金融市場は緩和をして経済が浮揚して何の副作用もないという夢のようなシナリオを信じている。しかしその夢が崩れる時は確実に近づいている。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15210

2022年の利上げが加速することは不可避だろう。現金給付を行うと決めた瞬間から分かっていた当たり前の結末である。そして政治家と有権者はいまだにこの病に取り憑かれている。彼らは行くところまで行かなければ理解しないのである。

さて注目のインフレ率である。アメリカの最新のCPI(消費者物価指数)のデータが公表され、11月分は9.8%(前月比年率、以下同じ)の物価上昇となり、10月の11.9%からは減速したものの依然としてかなり高い水準を維持している。

直近、インフレ率の山は4月から6月までと、10月から11月までの2回来ている。

1回目の山は明白にアメリカで行われた3回目の現金給付が原因である。しかし2回目の山の理由は何だろうか。

理由の1つとしてはアメリカで夏に来ていたコロナの波が10月には収まったことが挙げられるだろう。これが理由であれば感染が再び増えている12月のインフレ率は今回よりもう少し減速した数字になるはずだが、逆に言えばコロナがなければインフレはこれほど高い数字になるということだ。

もう1つの考えられる理由は人々がインフレを気にし始めたということである。事実、アメリカの有権者が政府に求める項目の中でインフレ対策が急上昇しており、バイデン大統領はFed(連邦準備制度)のパウエル議長の再任にあたってインフレを抑制するよう釘を差した。それでパウエル氏もようやくインフレから目をそらすのを止め始めている。

来年の物価上昇を恐れて人々がものを買い始めたとすれば、アメリカ経済はインフレがインフレを押し上げる自己強化プロセスに入ったということである。こうなればインフレはなかなか止まらなくなる。

不動産とエネルギー価格の高騰
それを一番よく示しているのは不動産価格の高騰だろう。不動産は「価格が上がるから買う」という買い方の最たるものだからである。高止まりするCPI全体のインフレ率を明らかに支えていると言える。

また、消費者が一番懸念しているのがエネルギー価格のインフレである。エネルギー価格のインフレ率は50.6%となり、前月の74.9%から下がったものの依然高い水準である。

この数字は前月比年率であり、1月の上昇率が1年間続けばそのインフレ率になるという数字だが、それでもやはりエネルギー価格は上がっている。日本も遠からずそうなるだろう。

原因は明らかに化石燃料の供給を無理矢理制限する脱炭素政策によって原油価格や天然ガス価格が高騰していることであり、日本を含め対策として購入に給付金を出す馬鹿な国も出てきていることが明らかに火に油を注いでいる。

金をばら撒いたら当然ながら価格は上昇する。いまだにこれを理解できない人がいるようである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18102  

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コメント
1. 中川隆[-14548] koaQ7Jey 2021年12月16日 14:40:06 : XfQjTDvXMI : eS82N28vUVU3OVE=[3] 報告
金融緩和や財政出動をすると最初はインフレになり長短金利が逆転、最終的には何十年もデフレ・スタグフレーションの時代が続き株価は大暴落する:
アメリカの1970年代はニクソンショックにおける金本位制廃止から始まるインフレの時代だった。金本位制の廃止、つまり実質的に無制限に紙幣を印刷できるようになったという事実は、始め株価を上昇させ、その後インフレが止まらくなり金融引き締めが始まるとすぐに株価は半値以下になった。

現在のアメリカではコロナ禍で行われた現金給付などの刺激策がアメリカで物価高騰を引き起こしている。一方で個人消費などの経済活動は、刺激策がなければアメリカ経済は成長しないというシナリオを支持している。個人消費は今年3月の現金給付で跳ね上がって以降、横ばいを続けている。

米国政府はどうするだろうか? 緩和がなければ、実体経済は恐らく2022年には横ばいか、悪ければマイナス成長となるだろう。

しかし現金給付などの緩和を行えば、ただでさえ高騰している住宅価格は手が付けられないほど上昇し、アメリカ国民はインフレに苦しむだろう。

金利の推移見通し
長期金利がテーパリングで下がっているのはそれが理由である。債券市場は緩和を撤回すると実体経済が沈むということを理解している。そして緩和を続けるとインフレが止まらなくなることも理解している。だからテーパリング懸念で金利低下、テーパリング延期で金利上昇なのである。

だからその両方のシナリオを考えてみよう。テーパリングが強行され、利上げが行われる場合、アメリカ経済は高い確率でそれに耐えられない。短期金利が利上げに連動して上がる一方で、長期金利はそれほど上がらないか、むしろ下がってゆくだろう。

ではテーパリングと利上げがそれほど進まず、緩和的な環境が続く場合はどうか? この場合は物価の高騰が進み、短期的には長期金利は上昇するものの、最後には中央銀行は利上げでインフレに対応しなければならなくなり、その引き締めは今すぐ引き締めした場合よりも苛酷なものになるだろう。

こうした場合、債券投資家によく知られている結末は、長短金利差の縮小である。つまり、利上げによって短期金利は上がらざるを得ないが、長期金利は利上げと景気後退の両方の影響を受けるので、短期金利ほどは上がることが出来ないのである。

長短金利差の縮小

上記の考察により、どちらの場合にも最終的には長期金利は短期金利よりも上がらない、つまり長短金利差が縮小するという結論が得られた。

典型的なのはアメリカで物価が高騰した1980年前後の状況である。インフレ率が15%以上を記録する中で長期金利も高騰した時代だが、短期金利と比較すると長期金利はむしろ大幅に下がった。つまり、長短金利差は縮小した。1980年前後には長短金利差は縮小するだけでなくマイナスになり、長期金利より短期金利の方が高い状況が続いている。
つまり、インフレシナリオになる場合、恐らく1980年と同様の長短金利差逆転が起きる。

では引き締め政策でデフレシナリオになる場合はどうだろうか? その場合はこれまで投資家が長らく慣れてきた相場、つまりゼロ金利相場に戻ることになるだろう。短期金利も長期金利もゼロになる。現在の長短金利差は1%なので、金利差の下落余地は大いにあるということである。

結論
中長期的にはこのシナリオは不可避である。
現在、金融市場は緩和をして経済が浮揚して何の副作用もないという夢のようなシナリオを信じている。しかしその夢が崩れる時は確実に近づいている。
___________

2022年の利上げが加速することは不可避だろう。現金給付を行うと決めた瞬間から分かっていた当たり前の結末である。そして政治家と有権者はいまだにこの病に取り憑かれている。彼らは行くところまで行かなければ理解しないのである。

さて注目のインフレ率である。アメリカの最新のCPI(消費者物価指数)のデータが公表され、11月分は9.8%(前月比年率、以下同じ)の物価上昇となり、10月の11.9%からは減速したものの依然としてかなり高い水準を維持している。

直近、インフレ率の山は4月から6月までと、10月から11月までの2回来ている。

1回目の山は明白にアメリカで行われた3回目の現金給付が原因である。しかし2回目の山の理由は何だろうか。

理由の1つとしてはアメリカで夏に来ていたコロナの波が10月には収まったことが挙げられるだろう。これが理由であれば感染が再び増えている12月のインフレ率は今回よりもう少し減速した数字になるはずだが、逆に言えばコロナがなければインフレはこれほど高い数字になるということだ。

もう1つの考えられる理由は人々がインフレを気にし始めたということである。事実、アメリカの有権者が政府に求める項目の中でインフレ対策が急上昇しており、バイデン大統領はFed(連邦準備制度)のパウエル議長の再任にあたってインフレを抑制するよう釘を差した。それでパウエル氏もようやくインフレから目をそらすのを止め始めている。

来年の物価上昇を恐れて人々がものを買い始めたとすれば、アメリカ経済はインフレがインフレを押し上げる自己強化プロセスに入ったということである。こうなればインフレはなかなか止まらなくなる。

不動産とエネルギー価格の高騰
それを一番よく示しているのは不動産価格の高騰だろう。不動産は「価格が上がるから買う」という買い方の最たるものだからである。高止まりするCPI全体のインフレ率を明らかに支えていると言える。

また、消費者が一番懸念しているのがエネルギー価格のインフレである。エネルギー価格のインフレ率は50.6%となり、前月の74.9%から下がったものの依然高い水準である。

この数字は前月比年率であり、1月の上昇率が1年間続けばそのインフレ率になるという数字だが、それでもやはりエネルギー価格は上がっている。日本も遠からずそうなるだろう。

原因は明らかに化石燃料の供給を無理矢理制限する脱炭素政策によって原油価格や天然ガス価格が高騰していることであり、日本を含め対策として購入に給付金を出す馬鹿な国も出てきていることが明らかに火に油を注いでいる。

金をばら撒いたら当然ながら価格は上昇する。いまだにこれを理解できない人がいるようである。

2. 2021年12月30日 20:04:32 : Hy5GR4YHcg : M3poNlpZQ2Z0TlE=[2] 報告
金融緩和・財政出動するとスタグフレーションの時代が何十年も続く
金融緩和や財政出動をすると最初はインフレになり長短金利が逆転、最終的には何十年もデフレ・スタグフレーションの時代が続き株価は大暴落する:
アメリカの1970年代はニクソンショックにおける金本位制廃止から始まるインフレの時代だった。金本位制の廃止、つまり実質的に無制限に紙幣を印刷できるようになったという事実は、始め株価を上昇させ、その後インフレが止まらくなり金融引き締めが始まるとすぐに株価は半値以下になった。
現在のアメリカではコロナ禍で行われた現金給付などの刺激策がアメリカで物価高騰を引き起こしている。一方で個人消費などの経済活動は、刺激策がなければアメリカ経済は成長しないというシナリオを支持している。個人消費は今年3月の現金給付で跳ね上がって以降、横ばいを続けている。

米国政府はどうするだろうか? 緩和がなければ、実体経済は恐らく2022年には横ばいか、悪ければマイナス成長となるだろう。

しかし現金給付などの緩和を行えば、ただでさえ高騰している住宅価格は手が付けられないほど上昇し、アメリカ国民はインフレに苦しむだろう。

金利の推移見通し
長期金利がテーパリングで下がっているのはそれが理由である。債券市場は緩和を撤回すると実体経済が沈むということを理解している。そして緩和を続けるとインフレが止まらなくなることも理解している。だからテーパリング懸念で金利低下、テーパリング延期で金利上昇なのである。

だからその両方のシナリオを考えてみよう。テーパリングが強行され、利上げが行われる場合、アメリカ経済は高い確率でそれに耐えられない。短期金利が利上げに連動して上がる一方で、長期金利はそれほど上がらないか、むしろ下がってゆくだろう。

ではテーパリングと利上げがそれほど進まず、緩和的な環境が続く場合はどうか? この場合は物価の高騰が進み、短期的には長期金利は上昇するものの、最後には中央銀行は利上げでインフレに対応しなければならなくなり、その引き締めは今すぐ引き締めした場合よりも苛酷なものになるだろう。

こうした場合、債券投資家によく知られている結末は、長短金利差の縮小である。つまり、利上げによって短期金利は上がらざるを得ないが、長期金利は利上げと景気後退の両方の影響を受けるので、短期金利ほどは上がることが出来ないのである。

長短金利差の縮小

上記の考察により、どちらの場合にも最終的には長期金利は短期金利よりも上がらない、つまり長短金利差が縮小するという結論が得られた。

典型的なのはアメリカで物価が高騰した1980年前後の状況である。インフレ率が15%以上を記録する中で長期金利も高騰した時代だが、短期金利と比較すると長期金利はむしろ大幅に下がった。つまり、長短金利差は縮小した。1980年前後には長短金利差は縮小するだけでなくマイナスになり、長期金利より短期金利の方が高い状況が続いている。
つまり、インフレシナリオになる場合、恐らく1980年と同様の長短金利差逆転が起きる。

では引き締め政策でデフレシナリオになる場合はどうだろうか? その場合はこれまで投資家が長らく慣れてきた相場、つまりゼロ金利相場に戻ることになるだろう。短期金利も長期金利もゼロになる。現在の長短金利差は1%なので、金利差の下落余地は大いにあるということである。

結論
中長期的にはこのシナリオは不可避である。
現在、金融市場は緩和をして経済が浮揚して何の副作用もないという夢のようなシナリオを信じている。しかしその夢が崩れる時は確実に近づいている。
___________

2022年の利上げが加速することは不可避だろう。現金給付を行うと決めた瞬間から分かっていた当たり前の結末である。そして政治家と有権者はいまだにこの病に取り憑かれている。彼らは行くところまで行かなければ理解しないのである。

さて注目のインフレ率である。アメリカの最新のCPI(消費者物価指数)のデータが公表され、11月分は9.8%(前月比年率、以下同じ)の物価上昇となり、10月の11.9%からは減速したものの依然としてかなり高い水準を維持している。

直近、インフレ率の山は4月から6月までと、10月から11月までの2回来ている。

1回目の山は明白にアメリカで行われた3回目の現金給付が原因である。しかし2回目の山の理由は何だろうか。

理由の1つとしてはアメリカで夏に来ていたコロナの波が10月には収まったことが挙げられるだろう。これが理由であれば感染が再び増えている12月のインフレ率は今回よりもう少し減速した数字になるはずだが、逆に言えばコロナがなければインフレはこれほど高い数字になるということだ。

もう1つの考えられる理由は人々がインフレを気にし始めたということである。事実、アメリカの有権者が政府に求める項目の中でインフレ対策が急上昇しており、バイデン大統領はFed(連邦準備制度)のパウエル議長の再任にあたってインフレを抑制するよう釘を差した。それでパウエル氏もようやくインフレから目をそらすのを止め始めている。

来年の物価上昇を恐れて人々がものを買い始めたとすれば、アメリカ経済はインフレがインフレを押し上げる自己強化プロセスに入ったということである。こうなればインフレはなかなか止まらなくなる。

不動産とエネルギー価格の高騰
それを一番よく示しているのは不動産価格の高騰だろう。不動産は「価格が上がるから買う」という買い方の最たるものだからである。高止まりするCPI全体のインフレ率を明らかに支えていると言える。

また、消費者が一番懸念しているのがエネルギー価格のインフレである。エネルギー価格のインフレ率は50.6%となり、前月の74.9%から下がったものの依然高い水準である。

この数字は前月比年率であり、1月の上昇率が1年間続けばそのインフレ率になるという数字だが、それでもやはりエネルギー価格は上がっている。日本も遠からずそうなるだろう。

原因は明らかに化石燃料の供給を無理矢理制限する脱炭素政策によって原油価格や天然ガス価格が高騰していることであり、日本を含め対策として購入に給付金を出す馬鹿な国も出てきていることが明らかに火に油を注いでいる。

金をばら撒いたら当然ながら価格は上昇する。いまだにこれを理解できない人がいるようである。

3. 中川隆[-14033] koaQ7Jey 2022年1月27日 19:40:30 : sUlbBSxYZw : VDIxWXo3Vmwud3c=[32] 報告
日銀が国債の買いオペをしてはいけない理由 _ 金融緩和・財政出動するとスタグフレーションの時代が何十年も続く
金融緩和や財政出動をすると最初はインフレになり長短金利が逆転、最終的には何十年もデフレ・スタグフレーションの時代が続き株価は大暴落する:
アメリカの1970年代はニクソンショックにおける金本位制廃止から始まるインフレの時代だった。金本位制の廃止、つまり実質的に無制限に紙幣を印刷できるようになったという事実は、始め株価を上昇させ、その後インフレが止まらくなり金融引き締めが始まるとすぐに株価は半値以下になった。
現在のアメリカではコロナ禍で行われた現金給付などの刺激策がアメリカで物価高騰を引き起こしている。一方で個人消費などの経済活動は、刺激策がなければアメリカ経済は成長しないというシナリオを支持している。個人消費は今年3月の現金給付で跳ね上がって以降、横ばいを続けている。
米国政府はどうするだろうか? 緩和がなければ、実体経済は恐らく2022年には横ばいか、悪ければマイナス成長となるだろう。

しかし現金給付などの緩和を行えば、ただでさえ高騰している住宅価格は手が付けられないほど上昇し、アメリカ国民はインフレに苦しむだろう。

金利の推移見通し
長期金利がテーパリングで下がっているのはそれが理由である。債券市場は緩和を撤回すると実体経済が沈むということを理解している。そして緩和を続けるとインフレが止まらなくなることも理解している。だからテーパリング懸念で金利低下、テーパリング延期で金利上昇なのである。

だからその両方のシナリオを考えてみよう。テーパリングが強行され、利上げが行われる場合、アメリカ経済は高い確率でそれに耐えられない。短期金利が利上げに連動して上がる一方で、長期金利はそれほど上がらないか、むしろ下がってゆくだろう。

ではテーパリングと利上げがそれほど進まず、緩和的な環境が続く場合はどうか? この場合は物価の高騰が進み、短期的には長期金利は上昇するものの、最後には中央銀行は利上げでインフレに対応しなければならなくなり、その引き締めは今すぐ引き締めした場合よりも苛酷なものになるだろう。

こうした場合、債券投資家によく知られている結末は、長短金利差の縮小である。つまり、利上げによって短期金利は上がらざるを得ないが、長期金利は利上げと景気後退の両方の影響を受けるので、短期金利ほどは上がることが出来ないのである。

長短金利差の縮小

上記の考察により、どちらの場合にも最終的には長期金利は短期金利よりも上がらない、つまり長短金利差が縮小するという結論が得られた。

典型的なのはアメリカで物価が高騰した1980年前後の状況である。インフレ率が15%以上を記録する中で長期金利も高騰した時代だが、短期金利と比較すると長期金利はむしろ大幅に下がった。つまり、長短金利差は縮小した。1980年前後には長短金利差は縮小するだけでなくマイナスになり、長期金利より短期金利の方が高い状況が続いている。
つまり、インフレシナリオになる場合、恐らく1980年と同様の長短金利差逆転が起きる。

では引き締め政策でデフレシナリオになる場合はどうだろうか? その場合はこれまで投資家が長らく慣れてきた相場、つまりゼロ金利相場に戻ることになるだろう。短期金利も長期金利もゼロになる。現在の長短金利差は1%なので、金利差の下落余地は大いにあるということである。

結論
中長期的にはこのシナリオは不可避である。
現在、金融市場は緩和をして経済が浮揚して何の副作用もないという夢のようなシナリオを信じている。しかしその夢が崩れる時は確実に近づいている。
___________

2022年の利上げが加速することは不可避だろう。現金給付を行うと決めた瞬間から分かっていた当たり前の結末である。そして政治家と有権者はいまだにこの病に取り憑かれている。彼らは行くところまで行かなければ理解しないのである。

さて注目のインフレ率である。アメリカの最新のCPI(消費者物価指数)のデータが公表され、11月分は9.8%(前月比年率、以下同じ)の物価上昇となり、10月の11.9%からは減速したものの依然としてかなり高い水準を維持している。

直近、インフレ率の山は4月から6月までと、10月から11月までの2回来ている。

1回目の山は明白にアメリカで行われた3回目の現金給付が原因である。しかし2回目の山の理由は何だろうか。

理由の1つとしてはアメリカで夏に来ていたコロナの波が10月には収まったことが挙げられるだろう。これが理由であれば感染が再び増えている12月のインフレ率は今回よりもう少し減速した数字になるはずだが、逆に言えばコロナがなければインフレはこれほど高い数字になるということだ。

もう1つの考えられる理由は人々がインフレを気にし始めたということである。事実、アメリカの有権者が政府に求める項目の中でインフレ対策が急上昇しており、バイデン大統領はFed(連邦準備制度)のパウエル議長の再任にあたってインフレを抑制するよう釘を差した。それでパウエル氏もようやくインフレから目をそらすのを止め始めている。

来年の物価上昇を恐れて人々がものを買い始めたとすれば、アメリカ経済はインフレがインフレを押し上げる自己強化プロセスに入ったということである。こうなればインフレはなかなか止まらなくなる。

不動産とエネルギー価格の高騰
それを一番よく示しているのは不動産価格の高騰だろう。不動産は「価格が上がるから買う」という買い方の最たるものだからである。高止まりするCPI全体のインフレ率を明らかに支えていると言える。

また、消費者が一番懸念しているのがエネルギー価格のインフレである。エネルギー価格のインフレ率は50.6%となり、前月の74.9%から下がったものの依然高い水準である。

この数字は前月比年率であり、1月の上昇率が1年間続けばそのインフレ率になるという数字だが、それでもやはりエネルギー価格は上がっている。日本も遠からずそうなるだろう。

原因は明らかに化石燃料の供給を無理矢理制限する脱炭素政策によって原油価格や天然ガス価格が高騰していることであり、日本を含め対策として購入に給付金を出す馬鹿な国も出てきていることが明らかに火に油を注いでいる。

金をばら撒いたら当然ながら価格は上昇する。いまだにこれを理解できない人がいるようである。

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