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(回答先: 金融緩和・財政出動してから実際にインフレが起きるの は5年ないし10年後になる。 投稿者 中川隆 日時 2022 年 1 月 06 日 05:40:49)
MMT論者は実際の経済の動きを全く見ないで妄想しているだけ
2022年の株式市場はインフレと金融引き締めで暴落する
インフレが金融引き締めを強制する
そもそもコロナ相場はアメリカで行われた莫大な現金給付と量的緩和によって上昇してきた。日本株の上昇はそれに従ったに過ぎない。米国株が上がれば他の国の株も上がる。相場が怪しくなってくればまず他の国の株が下落し、最後に米国株が落ちる。2018年のケースを思い出してほしい。
今のところ米国株は急落していない。それはまだ金融引き締めが本格化していないからである。アメリカで3回行われた現金給付は2021年3月を最後に行われていないが、金融引き締めはと言えば、中央銀行は利上げに向けて動き始めたばかりだ。
そもそもアメリカがコロナ以後の金融緩和を撤回して利上げに動かなければならなくなったのは、インフレを抑えるためである。
現金給付で1人あたり最大3200ドル(およそ36万円)もの現金をばら撒けば物価が高騰するのは当たり前の話で、人々はインフレは良いものだというリフレ派の妄想を熱心に信仰していたのだが、実際に物価が高騰して初めてようやく「物価が上昇する」(インフレーション)という言葉の意味を理解し始めたようである。
インフレが引き起こす金融引き締め
さて、こうした政策の結果国民が受け取るのはインフレだけではない。中央銀行はインフレを抑制するために金融引き締めを行おうとしている。
これまではデフレがあったお陰で無尽蔵に金融緩和をしていられた。2018年の世界同時株安も、金融引き締めを撤回して緩和に移行できたことによって収まっている。
しかし今回はインフレがある。金融引き締めを行わなければ更に物価が高騰する。中央銀行にはもう選択肢がないのである。引き締めを強行すれば株価が暴落し、しなければ物価が高騰する。これがまさにインフレ政策によって引き起こされるこの世の終わりである。あとはもう落ちるしかない。もう詰んでいるのである。
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現在世界中で起きているインフレはコロナ対策の金融緩和と財政出動が原因ではなく、ドル基軸体制・ペトロダラーシステムの破綻とリーマンショック以降の金融緩和が原因です。
MMT論者は全く理解できていませんが、ドルも円も紙幣印刷から通貨暴落まで長期のタイムラグがあるのです。
つまり、紙幣印刷しても何も起きない期間が10年乃至20年は続きます。
世界最大のヘッジファンドBridgewaterを運用するレイ・ダリオによれば、今の世界経済は新たなパラダイムに突入しようとしている。彼はアメリカで物価が高騰した1970年代、その後デフレに転換した1980年代などこれまでの様々なパラダイムを例示した上で、現在の状況を次のように説明する。
現在のパラダイムは古典的なもののように思う。先行する覇権国(アメリカ)が自分の収入より多くのお金を使っており、大量に紙幣印刷をして大量の税金を課している。資産や価値観、政治観の大きな違いが国内の分裂を引き起こし、台頭する新たな覇権国(中国)に追いつか
れかけている。
こうした状況は国が没落してゆく時によく起きることだということである。量的緩和がリーマンショック後の新たなトレンドだと思ったら大間違いである。例えば大英帝国もその前のオランダ海洋帝国も没落する直前に同じことをやった。
先進国の国民は消費税を含む税金で収入の半分以上が持っていかれる状況に慣れているかもしれないが、しかしそれはその国が落ち目である時に起きるものである。例えば政治家が票田に資金をばら撒くために政府予算を膨張させていないスイスでは、日本やアメリカほどの税金を払う必要がない。
多額の税金と没落してゆく国たち
国民の収入の半分以上を奪って何の役にも立たないオリンピックの競技場のようなものを作っている訳だから、そうした国の経済が沈んでゆくのは当たり前の話である。
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専門家の今年の相場予測を転記しておきます:
ガンドラック氏: 次の株価暴落はドルの終わり 2022年1月10日
先週の記事でガンドラック氏は2022年の最大の懸念はFed(連邦準備制度)の利上げだと主張していた。
債券市場は景気後退のシグナルを十分に発している。2023年までに景気後退入りをする可能性が高いと言ってい
る。
彼はアメリカ経済にとって危険水域となる利上げの回数を具体的に挙げている。
たった4回利上げをするだけで景気後退の香りがそこら中にし始めるだろう。今年中に景気後退入りする可能性もゼロではない。それはFedがどれだけ利上げを強行す
るかによる。
金融市場は今年中に3回か4回の利上げを織り込んでいるが、今後の物価上昇率によっては更に急激な利上げを強いられる可能性もある。
利上げを行わずに緩和を続ければ、既に6%を超えているアメリカの物価上昇率がトルコのように青天井になってゆくだろうからである。
つまり、アメリカは株価が暴落することを承知で利上げを行わなければならなくなる。
利上げによって引き起こされる次の景気後退において本当に危険なのは、ついにドルが暴落するだろうということである。
アメリカは財政という意味ではこれまでかなり好き勝手にやってきた。量的緩和によって無尽蔵に紙幣を印刷し、財政赤字と貿易赤字を垂れ流し、アメリカから資金
は流出し続けているのに、それでもドルは暴落しなかった。
その理由は、放漫な財政から為替レートの暴落までの間にはタイムラグが存在するからである。
インフレとは貨幣価値の下落である。それで何故ドルが上がるのだろうか?
インフレ率が6%だということは、ドルが6%減価したということである。
この上昇相場は転換するタイミングはいつか?
転換点となるのは次の株価暴落と景気後退
次の景気後退で政府が経済を救済しようとするとき、それがラクダの背骨を折る最後の藁になるだろう。それでドルは下落する。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18513
- 竹中平蔵 中川隆 2022/1/21 05:28:21
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