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(回答先: インフレ・ターゲットよりも・・・ 投稿者 銀二 日時 2003 年 2 月 22 日 16:26:50)
銀二さん、こんにちわ。
@不良債権の処理(不良企業を潰す)
A規制緩和
B不公平な社会保険制度の見なおし
C政治制度を改正して、業界密着議員を追放
Cは効果があり、Bについては具体的な内容次第で効果があると思います。
しかし、@とAは、現在の「デフレ不況」のなかではより「デフレ不況」を悪化させるものです。
@とAを実行課題とできる経済状況をつくることが今日的課題です。
>@不良債権の処理(不良企業を潰す)
不良企業を潰すことは、供給の削減と同時に需要の削減につながります。
他の企業が高い稼働率や人手不足であれば、そこに失業者が吸収されて需要の削減をカバーします。
しかし、どの企業も余剰人員を抱えている現状では、不良企業を潰すことが新たな不良企業の出現を生み出すことになります。
冗談ですが、不良企業には何も供給活動をさせないで、研修や過剰な掃除だけ従業員にやってもらい給与を支払わせてほうがいいでしょうね。
>A規制緩和
規制緩和は、新規投資と競争促進を意味します。
規制緩和による新規投資は一時的な需要増加をもたらしますが、すぐに供給力の増加に移行しますから、新規企業も既存企業も、予定売上や予定収益が上げられなくなります。
安定的な収入がある人々には競争促進で欲しい財やサービスの価格が低下するのは好ましいことですが、失業で安定的な収入が得られる人が減少すれば、その意義は低下します。
現在のようにほとんどの企業が収益低迷に苦しんでいる経済状況では、規制緩和政策は有効ではありません。
>でも、下手に景気がよくなると金利が上がって、国債が暴落し、
>銀行がバタバタ潰れる・・・
ご指摘の銀行破綻問題だけでなく国債を含む膨大な公的債務があるので、政府・日銀は景気が良くなったとしても、金利が上昇しないような金融政策を採るはずです。
>日本はもう打つ手なしかな・・・
>何をやっても、やらなくても破綻の音が聞こえる。
>どうせ破綻するなら前向きにやってもらいたいね。
日本ほど打つ手(政策余地)を持っている国民経済はありません。
日本で打つ手がないのなら、米国・ドイツ・フランス・英国・中国などは「デフレ不況」のなかで為す術もなく立ち尽くすことになります。
貿易収支黒字・経常収支黒字・対外純債権のそれぞれが群を抜いて高いのが日本経済です。(それらの基盤は高い生産性を誇る産業力です)
自分の条件をちゃんと活かした経済政策と企業経営を行えば、日本経済は立ち直ります。
まずは、経済価値観を変えることです。
新自由主義的経済価値観を抱えたままでは沈没するしかありません。
収入や資産の多寡はあっても、経済は国民経済として考えて政策を決めるという価値観に移行するだけで問題は解決できます。