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(回答先: イラク攻撃から始まろうとしている「中東対イスラム戦争」を止められる国家は日本だけ!? 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 13 日 18:33:27)
あっしらさん、こんばんは
ドイツ、フランス、ロシアの態度は合理的と考えます。 これら各国にとって、米国の軍事行動を支持した場合の資金協力と経済的見返りとが釣り合わないことは間違いありません。これと同時に、米国の軍事行動を止めることも無理と考えられます。 この条件下では最適の戦略は、可能な限り米国の軍事行動に反対することによって、軍事行動への「賛成」ないし「黙認」カードを温存し、このカードを米国に対して可能な限り高く売りつけることです。 これによって、軍事行動への拠出資金を減らし、かつ戦争後の権益を大きくすることができます。
これに対して、日本は、とっくの昔に賛成に決まっていたみたいですねえ。 「軍事行動への賛成」カードを既に切っていたように見えます。 軍事行動資金の拠出を約束し終わっているように見えますね。
これに対する見返りは何なんでしょうか? 米国政府は、この「友情」に対して、いかなる見返りを約束したんでしょうか? 私はこの点に特に不審の念を抱いています。 もしかすると、「軍事行動への賛成」カードを「贈与」しちゃったんじゃないか?
米国の方針に従って、早くから勝ち馬に乗り、中東における権益を確保することが国益であるという意見それ自体は、確かに説得力があります。 もし軍事行動資金のファイナンスの見返りに対して確実に権益が与えられるのであれば、米軍を一種の傭兵として利用する方向と言えるのかもしれません。もし世界最強の米軍を「金主」として使役し、権益を獲得できるのであれば、道徳的問題や憲法問題は別として、とりあえず合理的行動であるとは評価できます。
しかし、所定の議論を経るまでもなく、はやばやと軍事行動への協力を内諾伝達済みである上に、戦後の権益の有無が不明であるとすると、別問題です。 しかも、ドイツ等の本来行うべき資金協力分まで負担させられた上、戦後の権益までドイツ等が奪取するようなら。 日本国は主人ではなく奴隷となり、米軍は傭兵ではなくヤクザとなります。 米国は友人ではなく美人局となります。 こういう最悪の展開が予想されます。
日本政府が「安保理決議なしのイラク攻撃は支持できない。国際機関主導の難民対策には協力するが、米国主導の戦後復興計画も含めて軍事的にも資金的にも協力できない」と宣言すれば、米国のイラク攻撃は頓挫するんでしょう。 しかし、現時点でそれを行うことも得策には思えません。 米国の面子をつぶしてしまいます。 主敵になってしまいます。 最初の交渉の段階から、この決定的に有利な立場を踏まえて、有利な条件を引き出すべきだったと思います(もしかすると私が間違っていて、有利な条件を引き出しているのかしれませんけど、何だかそういう感じはしませんね。いかがですか)。 まして日本には平和憲法があり、戦争嫌いの国民がいるわけですから、その立場を利用して米国に交渉できたんではないでしょうか? どうもそういう形跡も感じられませんね。
私の結論は、もし戦争に協力するとしても、奴隷として協力するのは最悪だ、すべてのババを押しつけられるぞというものです。
こういうテーマは私にとってあんまり得意な方面じゃないんで、的外れだったかもしれません。その際はご容赦を。