現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 日朝首脳会談、ニュースとDdogの意見 投稿者 Ddog 日時 2002 年 9 月 17 日 21:47:13)
Ddogさん、こんばんわ。
論評はしばらく避けようと思っていましたが、誘われて....
米国政権の指示で小泉首相自らが訪朝するのだから、国交正常化(経済協力)という結論が先にありきとは思っていましたが、あまりにも“雑”であまりにも“政治的”な合意で決着してしまったと思っています。
しばらくは世論の非難を浴びることになっても、この機会に双方のトゲを一気に抜いてしまおうという意図がミエミエです。
● 拉致被害者への説明
拉致およびその後の経緯も明らかにしないまま、生存・死亡という現状報告を行った外務省のあまりにも“事務的”であまりにも“政治的”な処理の仕方に唖然としました。
とにかく、今日ですべて決着を付けてしまって、後は怒りが沈静化するのを待つという姿勢が見えます。
死亡という重大な事態についてはきちんとした経緯情報を伴って報告すべきであり、唐突に死んでいますでは家族の方々は納得できないでしょう。
● 具体性のない拉致への謝罪
金総書記は拉致の事実を認め謝罪もしたと伝えられていますが、8件すべてがそうであるとも、数件はそうであるともとれるものです。
字句通りの拉致も、騙しリクルートも、すべてごちゃごちゃにして、「これにて1件落着!」としてしまったと思われます。
金総書記は俺が謝罪したのはあれとこれだけだと思えるし、小泉政権は、全部が拉致で先方は謝罪したと思えるといういい加減なものです。
共同宣言にはまったく盛り込まれていないのですから、言った言わないの問題になる可能性もあります。
悪意で言えば、日本側がそう発表してもいいと金総書記が認めただけとも受け取れます。
● 具体性のない“不審船”の再発防止
“不審船”も軍の一部が...と金総書記が認め、再発防止を約束したということになっていますが、その“不審船”が昨年12月のものなのか、つい最近のものなのかも不明です。
金総書記が何を持って“不審船”と考えているかもわかりません。
これも、日本側がそう発表してもいいと金総書記が認めただけと言えます。
共同宣言を読む限り、日本が、植民地支配の償いと「核問題」・「ミサイル問題」の解決のために、北朝鮮に経済協力を行うというまとめになります。
北朝鮮は何より欲しい経済協力を手に入れ、米国は自分が補償しないで「核問題」・「ミサイル問題」が解決できそうだという話になります。
日本が得たものは、戦前からの歴史が絡みつつ戦後処理として残っていた大きな懸案事項の解決ということになるのでしょう。
主体的な取り組みではなく、米国に差配された外交は、このような結末に至るという好例です。