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Re: 今回の戦争は国家と国家の戦争とは限らない 投稿者 あっしら 日時 2002 年 7 月 17 日 23:12:13:

(回答先: イラク攻撃はブラフ−−その2 投稿者 ビルダーバーグ 日時 2002 年 7 月 17 日 14:20:35)

米国政権のイラク攻撃情報は、ある意味でブラフであり、ある意味で現実性があるものだと考えています。

まず、イラク(近代主義国家)は、米国の主要標的ではないという意味でブラフです。
次に、主要標的を叩くためにイラクを利用したいという意味で現実性があります。

従来から何度か書き込んでいますが、9・11以降に顕在化した「対テロ戦争=対イスラム戦争」で、国家と国家の戦争が起きることはまずないだろうと考えています。

その代わり、アフガニスタン型の戦争がイスラム圏で次々と起きていくと推測しています。

アフガニスタンもそうですが、中東諸国をイスラム法に拠らない国家に変えることが米国政権の目的だと考えています。(天然資源問題はその下位に位置するものです)


それが米国の真の狙いであることを理解した中東の諸国家は、いくつかの選択を行うことになります。


1)総合的に考えて利益に適うと判断し、米国の意向を自ら実現する

2)理念的に拒否して、米国の意向を無視する


1)については、国民の多数がそれに賛同すれば、反対者を自ら叩きつぶせる可能性もありますが、国民の多数がそれに反対すれば、内戦状況になり、米軍の関与を必要とする事態が生まれることも考えられます。
逆に言えば、国民の多数がそれに反対すると判断した国家は、1)の選択はしにくいということになります。


2)については、さらに選択肢があります。

a.米国と戦争も辞さす

この選択が行われること自体がまずないと考えています。
万が一、この選択が行われたとしても、実際の戦争に突入することはほとんどあり得ないでしょう。

米国との戦争はその国家(統治者)の自滅行為になることはよくわかっていますから、戦争を辞さすという構えで、米国の要求がいかに非道であるかを国際社会に向けて声高に非難するしかなく、それが米国の戦争行動を抑止する力にならなければ手を挙げるしかありません。


b.米国の意向を無視し続ける

イランなどいくつかの国で採られることになる政策だと考えています。
(サウジアラビアも、国民の意識状況に照らして、この選択をする可能性が高いと思っています)

米国の現統治者も、このような見通しは持っているでしょう。
彼らが一番望んでいる選択が、1)なのか、2)のa.なのかはわかりませんが、どちらにも対応する心づもりでしょう。


問題は、2)のb.です。

この選択は、米国の意向は知らないという顔で無視し、米国が戦いを仕掛けるのなら受けて立つというものです。
様々な国家間で活発な外交交渉が行われ、国際世論への働きかけもそれぞれの立場から行われますが、米国がそれでも力づくで政体変更を迫って踏み込んでくるのなら、正規の戦争ではないかたちで対応を行うことになります。

それは、アフガニスタンのタリバン勢力やアルカイダ勢力が選んだ道と基本的に同じものです。

米国の要求を呑めない国家の統治者で国民を信頼しているのであれば、物資をできるだけ多くしかも分散して積み上げ、正規軍部隊をごく限定的な規模まで縮小し、縮小対象になった兵士を中心とした非正規戦闘部隊を各地に展開するはずです。
首都が持っている機能もいつでも放棄し移転できる状態にします。


米国は、アフガニスタンと同じように、現地勢力のある部分を味方に付けたいと考えているでしょうが、国家統治者自身がゲリラ戦を選択したイランやサウジアラビアで、そのような勢力が北部同盟レベルで見つかるとは思えません。

巧くいけば利用できるのは、イラクのクルド人勢力の一部やシーア派勢力の一部でしょう。また、イランについては、アフガニスタンの一部勢力を利用することも考えているでしょう。

米国政権が吹きまくっているイラク攻撃は、米国がイラク内勢力を利用するという目的を実現したいと考えたときに現実化されると考えています。
(イランの正規軍が米国に協力することは考えにくいのですが、それに近いことが画策される可能性もあると思っています)

想定したような戦いが現実のものになれば、イスラム世界全体が一気に変わると予測しています。
パキスタン・マレーシア・インドネシアでも、政府が反米の闘いを影ながらでも支援しなければ、反政府闘争が広がるでしょう。
アフガニスタン虐殺戦争の初期段階レベルではない反米の動きが各地で起きるということであり、アフガニスタンのときのようにある時期からは憎悪が沈殿し表面化しないということでは済まないというものです。
さらに言えば、米国や欧州諸国に在住するムスリムも動き始めます。

世界は、敬虔なムスリムと“反イスラム国家”の戦いという様相を呈することになります。
そして、普通のムスリムが、敬虔なムスリムへとどんどん変わっていくでしょう。


このように進展する可能性もある「対テロ戦争」にひょこひょこ追随しているのが、我が日本の小泉政権です。

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