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(回答先: Re: 今回の戦争は国家と国家の戦争とは限らない 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 18 日 00:36:30)
レスありがとうございます。
国家社会主義は、人種主義や戦争とは直接関係がない政治思潮だと定義しています。
人種主義や戦争は、国家社会主義が目的とする資本主義的経済システムを基盤に自国民多数の経済利益を最大化するための手段として位置づけています。
戦後の日本やドイツは、国家社会主義がもっともうまく実現された国家だと評価しています。
国家社会主義を“右翼”と見るか“左翼”と見るかという問題もありますが、そのような峻別は不要であり、国家社会主義は自由主義と対立する政治思潮だと考えています。
別の表現を使えば、統制主義(国家社会主義)か自由主義かという対立です。
雑ぱくに言ってしまえば、どの先進国家も、国家社会主義と自由主義がない交ぜになった政治思潮に動かされてきました。
米国は、“自由主義を掲げながらも国民多数のミニマム経済利益を保証し、自由主義の目的である経済支配層の最大経済利益の実現をめざす”国家だと考えています。
>ネオコンの連中は本質的に民主党でも札付きのアカだったけど、共産主義が失敗した
>のはソ連のやりかたがマズかったからという主張をし、共産主義にミソをつけたソ連
>を憎悪して共和党に鞍替えした挙げ句、レーガン政権の中核を担ったアメリカを中心
>とした「新しいアメリカ的な社会主義新世界秩序」樹立を企む右翼のフリした武闘派
>左翼。
「ネオコンの連中」は、「新しいアメリカ的な社会主義新世界秩序」のなかで、政治支配層になることを望んでいるのですか、経済支配層になることを望んでいるのですか、それとも両方ですか、はたまた、それを素晴らしい世界と考えて理念の実現という価値観でめざしているのですか?
「ネオコン」が共産主義者だという根拠は何ですか?
また、ソ連が共産主義につけたミソとはどういうものですか?
「新しいアメリカ的な社会主義新世界秩序」は、それをめざしている勢力が現在の支配層だと考えているので違和感はありません。
しかし、それをもって、「右翼のフリした武闘派左翼」という定義は納得できません。
考えられている右翼と左翼の識別基準を示していただければ幸いです。
書かれている内容の全体を読んでも、「ネオコンの連中」がそういう秩序の確立をなぜめざしているかがわかりません。
>私は最近亀井や野中と接近している石原慎太郎氏はひょっとすると日本版ネオコンな
>のかな?という疑念を持っている。ただし確証はぜんぜんない。(日本は世界で一番
>成功した社会主義国である)
石原氏は不明の点が多いので何とも言えませんが、自由主義か統制主義かと問われれば、統制主義に傾く考えの持ち主だと思っています。
亀井氏や野中氏は、より強い統制主義というか国家社会主義に近い考え方をしていると思っています。
>ネオコンの特徴は以上のようなものであるが、彼等がブッシュ政権を完全に支配した
>となると、ネオコンの教義からしてその最大の敵はアラブではなく未だケチがついた
>旧い共産主義体制を崩していない支那と北朝鮮、そして世界で一番成功した社会主義
>国日本となる。これらの国の共産主義・社会主義的秩序は、ネオコンが目指す共産主
>義・社会主義的秩序に寄与し、主権をアメリカに明け渡すというよりはむしろ、それ
>ぞれの国の社会秩序を保護する方向性を持っているからである。
“韋駄天”サイトでも書きましたが、利害対立と共通利益は付き物です。
ある時点で共通利益が見つからない利害対立については、相手を叩きつぶすか、相手を共通利益の土俵に上がらせるかして解消するしかありません。
「ネオコン」の目的が「主権をアメリカに明け渡す」ことであれば、中国や北朝鮮に限らず多くの国家とのあいだの共通利益がないので、相手を叩きつぶすしかありません。
世界経済支配層の目的は、「主権をアメリカに明け渡す」ことではなく、“米国を含む諸国家の主権を制限すること”だと考えていますので、それが、中国や北朝鮮など多くの国家に受け入れなければ、戦争というかたちではなくても、そういう国家の考え方を転換させる策を構じると考えています。(例えば、経済的打撃でもいいわけで、中国のように“経済至上主義”で走っている国家には有効な策になります)
日本も、中国も、北朝鮮も、このような意味で、彼らとの共通利益=共通の土俵に上げさせることができる相手です。
共産主義自体が、近代主義であり、多数の人々の経済的利益を優先するというものですから、彼らとのあいだで共通利益があります。
>私は米軍の配置状況から見てもアラブ方面で仮に戦争が起こったとしても、この方面
>はイスラエルに片づけさせるつもりであると思う。事実核を使用するならイスラエル
>の軍事力で充分だからだ。
米国が中東問題=イスラム世界問題でイスラエルを利用したいと考えていることは間違いと思っています。
しかし、イスラム世界と米国(代表)が抱えている対立が、現在の国家統治者を変えることでは解消できないより根底的なものです。
戦争が有効なのは、現在の統治者を変えることで、共通利益に立つ統治者がその国家を支配するようになったり、自らがその国家(地域)の政治的支配者になる場合です。
対イスラムの戦いは、統治者を変えることでは解決しない利害対立に基づくものです。
そうであれば直接的な政治支配をめざすしかありませんが、過去の経験に照らしても、
現在のアフガニスタンの情勢に照らしても、それが長期的に可能なことだとは思えません。
イスラエルについては、アラブ諸国が先に仕掛けるかたちであれば、イスラエルが中東問題解決の槍となって動くことはできるでしょうが、アラブ諸国がそのような選択をするとは考えられません。(イスラエルには正規戦では勝てないことを理解しているのみならず、米国などがそれを絶好機と考え介入してくることがわかっているからです)
。
戦争ではなくアラブ人ないしムスリムを皆殺しにすることが目的であれば、核でもなんでも使って叩きつぶすでしょうが、豊富な天然資源を抱えている中東で、皆殺しにするほどの核兵器を使うとは考えられません。
>ネオコンの主敵が「一国共産主義」「国益社会主義」であることを見落としてはなら
>ない。
ネオコンの主敵は、「新しい社会主義新世界秩序」に反対する国家ないし勢力で、「一国共産主義」や「国益社会主義」であるかどうかは関係ないでしょう。
「一国共産主義」や「国益社会主義」の統治者が、「新しい社会主義新世界秩序」を共通利益=土俵と考えて、その上で、「一国共産主義」や「国益社会主義」の実現をめざすのなら良し、そうでないならば戦争を含む対抗手段を使ってそうなるようにしてしまうというものでしょう。
※ 追記
「不審船撃沈事件」に関するレスへの再レスを書き込んでいます。
他はどうでもいいのですが、よど号犯人グループに関する内容についてのレスをいただければ幸いです。