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(回答先: 米国の景気は後退する 投稿者 ビルダーバーグ 日時 2002 年 6 月 19 日 11:27:40)
要は米国債の流通サイクルの問題なのです。
世界最大の債務者である筈の米国は、基軸通貨国である立場を生かして、第三世界の国に対しては、IMF・世界銀行を通して過酷な債権者としての顔を、先進工業国・資源輸出国に対しては旧住専の借り手もそこまでしないだろうというぐらいの大口ゴネ得債務者としての顔を使い分けてきました。
なぜそのようなことができたかというと、結局はニクソンショック以来ペーパーマネーにすぎないドルが、世界の基軸通貨として、あらゆる国際商取引と金融取引の決済手段として君臨してきたからで(米国はドル以外の通貨が決済通貨とならないよう相当あこぎなことをしてきた)す。
そして、日本などの先進工業国や資源輸出国は、輸出で稼いだドルを、ドル以外に運用手段を持たないことを理由に、米国に環流させ、米国株や米国債で運用し、米国は環流してきたドルを元手に第三世界の国で投資(という名の買収、略奪)を行ってきたからです。
そして、この詐欺的システムになぜ誰も文句を言わなかったのかといえば、それはこのシステムが稼働したのがまさに冷戦時代であったからで、アカの脅威にさらされたルーブル経済圏以外は米国の保護を必要としてきたからです。
後になると、先進工業国や資源輸出国はアメリカの双生児の赤字の原因が正に自分たちの米国への資金環流によってもたらされてきたものであることを自覚しながらも、ドル以外に決済手段となりそうな通貨がないことと、米国債を売ること=世界の決済システムを破壊することなので、誰もその責任を取ろうとはしませんでした。
米国が戦争を各地で煽っているのは、最近細っている米国への資金環流のサイクルを再び以前の状態に戻すためで、計画的なモノです。
ただしちょっと前まで、フセイン攻撃と中東戦争を煽ることによって米国は、サウジなどのアラブマネーを米国に環流させることができると踏んでいた節がありましたが、どうもこれは不発に終わってしまったようです。アラブマネーは、母国がイスラエルと戦争に突入した際に、米国がアラブマネーを凍結するのではないか?という疑念から、ゴールドや日本やアジアの株式・債権に向かったからです。
であるならば、資金環流を必要とする米国が次に戦争を煽る地域はどこか?
朝鮮半島に決まっている。