フランス通信(AFP)が国営イスラエル放送の報道として伝えたところによると、パレスチナ自治区に侵攻していたイスラエル軍は9日、ベンエリザー国防相の撤退命令を受け、カルキリヤ、トルカレムの2都市からの撤退を開始した。
イスラエル軍のパレスチナ自治区への侵攻をめぐっては、米、欧州連合(EU)、国連のアナン事務総長がパレスチナへの攻撃終結を呼び掛けていた。また、ベンエリザー国防相の撤退命令が出される6時間ほど前には、ブッシュ米大統領がイスラエルの撤退を重ねて求める発言をしていた。
イスラエル国防省は撤退の理由について、ヨルダン川西岸北部における治安問題が一掃されたためと述べている。
イスラエル軍は3月29日にパレスチナ自治区への侵攻を開始、これまでに同自治区の大半の都市を占拠している。