(回答先: モロッコ国王、米国務長官にきつい質問〔朝日新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 09 日 11:56:47)
ヨルダン川西岸のカルキリヤとトルカレムの2自治区からの9日未明の撤退は、ブッシュ米大統領による再三の撤退要請を受けて、米国の顔を立てた形だ。イスラエルは「米国の圧力ではない」として、あくまで2自治区での軍事作戦の終了に伴うものであることを強調している。一部で「即時撤退」を実施することで、ジェニン、ナブルスなど、なお戦闘が続いている自治区での軍事作戦を継続する時間稼ぎが狙いと見られる。
作戦が継続される地区に、「聖誕教会」の立てこもりが解決していないベツレヘムやアラファト議長を議長府に監禁しているラマラなどが残っており、国際社会が求める全面撤退にはほど遠いと言えよう。
イスラエルは、カルキリヤとトルカレム両自治区からの撤退について、軍が自治区内から出て、自治区外からの封鎖を強める「再配置」と説明している。両自治区は共にイスラエル国境のすぐ近くに位置している。シャロン首相は8日の国会演説で「撤退後にテロを阻止するために緩衝地帯を設置する」としており、両自治区は、将来的には、その緩衝地帯に包囲される形になる。
イスラエル軍は3月29日からの軍事作戦の完了には、「4週間から8週間必要」という見方をしている。イスラエルには、武装勢力を制圧する前に作戦を中止すれば報復テロを招くという恐怖が強い。今後、パウエル米国務長官の現地入りなどをにらみながら、軍事作戦を「加速」すると見られ、時間の制約のなかで、民間人の犠牲を省みない軍事的な強硬策がとられる懸念が強まっている。(11:53)