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今週号の「ニューズウイーク日本版」は、対イラクU.N.決議1441号が採択されたばかりというのに、「いざ、戦争へ」という特集を表紙タイトルをしている。
同号の巻頭「On Japan」は、ピーター・タスカ氏が「対北朝鮮外交はケネディに学べ」というタイトルで日本政府の対北朝鮮外交を評した内容を掲載している。
その内容を抜粋のかたちで紹介する。
結論を先に示すと、『まず、北朝鮮へのいかなる資金供与もすぐに停止すべきだ。拉致に関与した工作員に逮捕状を出し、日本国内に潜伏している工作員も摘発しなくてはならない。人道的支援や交渉の再開は、拉致被害者とその家族が日本に帰国してからの話だ。』
『第二に、「独自路線」の名の下に日本がアメリから乖離してはならない。両国は、北朝鮮の挑発行為には圧倒的な軍事力で対抗するとの姿勢を示すべきだ。』
『北朝鮮はいずれ、「改革」ではなく「革命」という変化が訪れるだろう。その日まで、日本は断固とした態度で望むべきだ。40年前のケネディのように。』
というものである。
タスカ氏が提示する対北朝鮮外交の批判ポイントは、
● 小泉首相がピョンヤンを公式訪問したことは北朝鮮に大きな勝利を与えたことになる。
● 官僚がお膳立てした「首脳会談の成功」というシナリオで推移したが、日本の「独自外交」は大失敗だった。
● 「独自外交」で対米関係を損ねた。
● 拉致被害者5人を2週間後に北朝鮮に帰すという合意をした上にその約束を反故にした。
である。
最後の拉致被害者5人を約束に反して日本にとどめていることについて、『国家間の約束をほごにすることで、日本はなんと、北朝鮮が理不尽な扱いを受けたかにみえる状況をつくり出してしまった。』と説明している。
日本の政府やメディアは、国家犯罪で拉致された5人をとどめるということで約束を破っても何ら問題はないと主張している。
私は、以前投稿したように、この問題についてはピーター・タスカ氏の論に与する。
欧米諸国は、殴り合い(戦争)・暗殺・破壊活動などといった暴力で対決しながら、最後は交渉で決着を付けてきた歴史を持っている。
交渉は交渉なのであり、そこで合意したことを国家犯罪が由来だからという理屈で覆していたら、信頼を醸成することもできなければ、交渉を進めることもできないことを理解しているのである。
交渉で合意した約束を破るということは、以降の合意も破る可能性があることを相手に語っているようなものである。
※ 最近の関連参照書き込み
『米国が日本に日朝交渉を強いる意図』
( http://www.asyura.com/2002/war18/msg/479.html )
『朝鮮半島における日本の“国益”』
( http://www.asyura.com/2002/war18/msg/399.html )
『“無能”政府と“思考停止”メディアが織りなす「日朝交渉」 − この国が崩壊していくのも不思議ではない −』
( http://www.asyura.com/2002/dispute3/msg/1205.html )
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※ 日朝交渉関連参照書き込み
『あまりにも“雑”であまりにも“政治的”合意』
( http://www.asyura.com/2002/war16/msg/204.html )
『素朴な推測です』
( http://www.asyura.com/2002/war16/msg/273.html )
『いくつかの質問への回答』
( http://www.asyura.com/2002/war16/msg/323.html )
『「田中外相“解任”」→「八尾恵さん“拉致告白”」→「9・4“不審船騒動”」→「9・17日朝合意」』
( http://www.asyura.com/2002/bd20/msg/245.html )
『早見さん、小泉首相は米国政権の指示で訪朝したのですよ』
( http://www.asyura.com/2002/bd20/msg/199.html )
『「日朝国交正常化交渉」の今後を占う − 既合意内容がリプレイされる“茶番劇” −』
( http://www.asyura.com/2002/bd20/msg/597.html )
『「北朝鮮の核開発継続発言」の流布は米国政権のシナリオ通り!! − 日朝国交正常化交渉は加速化する −』
( http://www.asyura.com/2002/war17/msg/397.html )
『日本に負担を押し付ける“食い逃げ”ブッシュ政権 − 重油とKEDO分担金を支払うべし −』
( http://www.asyura.com/2002/war17/msg/514.html )
『北朝鮮が「核査察」を拒否していたら小泉首相のピョンヤン宣言署名はなかった』
( http://www.asyura.com/2002/bd20/msg/612.html )
『西尾氏は「朝日新聞」ではなく「小泉政権」非難し拉致家族には犠牲を訴えるべき』
( http://www.asyura.com/2002/nihon2/msg/480.html )
『朝鮮半島を見捨てた日本は偉そうなことを言えない』
( http://www.asyura.com/2002/bd20/msg/179.html )