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(回答先: ピーター・タスカ氏の素晴らしき先見力 投稿者 楽観派 日時 2002 年 11 月 15 日 19:30:02)
楽観派さん、こんばんわ。
>つまり北朝鮮は日朝合意の前は、テロリスト支援国家だったが、その後の情報で彼ら
>は国家ではなく国家の体裁をとったテロリスト集団だと自ら開示したわけです。なら
>国家間の合意を反古にしたことにはならないでしょう。
このような認識をもたれているのなら、拉致被害者の永住問題を通り超えて、「ピョンヤン宣言」を反故にすることを主張するしかありません。
しかし、拉致問題や核開発問題が明らかになった後に、北朝鮮と国交がある国家で断交に踏み切った国家はありませんから(155カ国ほどが北朝鮮と国交樹立)、日本は政治的代表者が署名までした合意事項を反故にする国家だと諸外国から見られることにはなるでしょう。
拉致問題は当然のこととして、核開発情報も9・17の小泉首相訪朝以前に得ていた上でピョンヤン宣言に署名しています。
お説に従えば、日本政府は、「テロリスト集団」とのあいだで合意したピョンヤン宣言に署名したことになります。
後にそれに気づいたというのなら、北朝鮮はテロリスト集団だと国際社会に説明し、ピョンヤン宣言を破棄するしかないことになります。
そして、日朝国交回復交渉とは切り離して、拉致問題の解決を図ることになります。
>日本が国家間の約束を破った?
北朝鮮を国家と認めて交渉しているのですから、そこで合意した内容を反古にすれば、「日本が国家間の約束を破った」ということになります。
>日本政府はどうしても北朝鮮に帰りたいという5人を武力で日本にひきとどめている
>のですか?
曽我さんを除き、5人が北朝鮮に帰りたいと思っているのかどうかはわかりません。
5人を武力で引きとどめているわけではありません。
北朝鮮にいる家族は何とかするからという政府の説明で、本人たちも留まることを承知していると思っています。
そうであることと「日本が国家間の約束を破った」ということとは別次元の問題です。
>さらに日朝合意の後、北朝鮮はアメリカに対し
>1.国家間の約束を破り核開発を続けていること
>2.核だけでなくその他の大量破壊兵器も製造していると示唆している
北朝鮮側に言わせれば、米国は、重油供給も約束通りには履行せず、軽水炉の建設も遅れるなどKEDO合意を破り続けているという話です。
そして、米国が「悪の枢軸」と名指しし核兵器による先制攻撃の対象国として自国をリストアップするまでになったのだから、独立国家である北朝鮮は、それ以前に取り交わした合意に縛られることなく、「核だけでなくその他の大量破壊兵器も製造」する権利を主張できるということになります。
>あっしら氏の議論には国家とは何かの定義が抜けている。国家、民族、国民、そして
>そうした支配システムと個人の意思はどうあるべきなのか、理想論と現実論含めて定
>義してください。
この問題に国家の定義がことさら絡むとは思いませんが、近代国家の簡単な定義は、「歴史継承的にある領域とそこに住む人々を実効支配している政治勢力(政府)が国家であると宣言していることが基本で、その国際的認知は、その国家が外国からどれだけ承認されているかによる」というものです。
国民は、「定められた国民の要件を満たすものが手続きを行うことで国家機構に認定された人」です。
民族は、国家とは直接関係なく、「自分がその民族に属すると考える人たちの集団」です。
「そうした支配システムと個人の意思はどうあるべきなのか」は、それぞれの国家に属する人々の共有的価値観で異なるものです。
機会があれば、日本はどうあるべきかということで論議できると思います。(経済問題に絡めていろいろ書いているつもりですが...)
「議論・雑談」ボードでもう少し具体的に提起していただければ、諸定義を含め、そこで論議を行いたいと思っています。
楽観派さんの国家論を是非とも開示していただきたいと思っています。