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(回答先: Re: アメリカの労組活動も今や昔日の影もなし 投稿者 さらみ 日時 2002 年 9 月 29 日 01:39:55)
元々日本の労組は米国などのように産業別組合組織になっておらず、力を発揮しにくい構造にありました。ウッチャ−氏が指摘したような元々骨抜きにされるような構造もあったのかも知れません。しかし、過去一定の役割を果たした時期は確かに存在したわけで、にも拘わらずどんどん勢力を失って行ったのは、経済の低迷(90年代に限らず)を受け、「環境がこれだけ悪くなれば仕方ない」と経営側と徹底して敵対する意欲を無くして行ったのが最大の理由でしょう。
また、さらみ氏の指摘するようなアメリカの労組の弱体化も観察されるのは事実です(これを運動が破壊されていると見るか、労組そのものの要因か、外的環境かは別にして)。しかし、日本に比べるとまだ格段に強い。現に今でも西海岸の港ではガチャガチャやっているし、プロ野球選手のストライキが定期的にニュースになるような国柄です。
いずれにしても、あの個所で指摘したかったのは、米国が市場主義の貫徹した国で日本はまだそうなっていない、というのは幻想である面も多々ある、ということです。日本のマスコミ情報だけに頼っていると見落としがちな面だと思います。つい最近もチョコレートのハーシーという全米一のブランドが売りに出され、売却後のリストラを危惧した地元民が反対運動を展開し、所有者であるファンドは売却プランを撤回するところまで追い込まれました。日本では考えられない事です。米国は資本の論理のみで動いているのではないことを知る好例だと思います。