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Re: 第二次ボーア戦争及び現代のジンバブエ 投稿者 あっしら 日時 2002 年 8 月 29 日 14:49:16:

(回答先: イスラエル建国に関して 投稿者 あっしらさんの投稿に質問です。 日時 2002 年 8 月 29 日 00:24:08)

初めまして。
拙文をお読みいただきありがとうございます。

参考書籍については、今自宅ではないのでご紹介できません。(自宅に帰っても掘り起こすのに時間を要するかも知れません。いくつかの書籍から寄せ集めたものです)

記憶を辿りながらになりますが、(第二次)ボーア戦争については次のように考えています。

ボーア戦争は、植民地支配者同士の戦いですが、同時に農業と近代資源産業との戦いでもあると考えています。

ケープ植民地がウィーン会議の結果英国植民地になり、その地にいたボーア人(オランダ系農業植民者)は北に向かって移動し、先住民族と戦いながらトランスバール共和国とオレンジ自由国をつくりました。(奴隷制禁止がボーア人移動の契機となりましたが、国際商業者と農業植民者の戦いと言えるでしょう。スエズ運河は未開通の時代ですから、アフリカ南端のケープタウンは対インド交易で重要な中継地でした)

第一次ボーア戦争(1880年)は、トランスバールでダイヤモンドが発見されたことに端を発し、先住民族とボーア人の土地権利をめぐる抗争に英国が介入することで始まりました。
第一次ボーア戦争は引き分けというかたちで終結し、ボーア人の国家は維持されました。

続いて、トランスバールで巨大な金鉱脈が発見され、大規模な採掘事業が始まりました。
そのようなかで、高名なセシル・ローズがケープ植民地の首相となり、トランスバールの獲得を企図し、英国植民地相チェンバレンが軍隊を派遣したことで1899年に第二次ボーア戦争が始まりました。
英国は万全を期した規模の兵力を送り、この戦争に勝利し、1910年に南アフリカ連邦を成立させました。
よその土地を武力で奪った上に築いたものとは言え、この戦争で自営農民を基礎としたボーア人の共同体は崩壊し、鉱業資本の論理を中心とした国家が生まれたわけです。
(第二次ボーア戦争で対抗するボーア人の田畑は焼き尽くされました)

第二次ボーア戦争は、植民地支配及び植民地争奪戦がどれほどコストがかかるものであるかを英国自身にも知らしめることになりました。
(第二次ボーア戦争は、英国没落の一つの要因ともなりました)


余談になりますが、最近大統領選挙が行われたジンバブエ(セシル・ローズに由来する旧ローデシアの主要部)は、黒人による白人農場の収奪という側面のみが喧伝されていますが、そこには、黒人を使った鉱業資本の土地接収という側面があると考えています。
接収した農場がきちんと活かされていないために、ジンバブエは未曾有の食糧危機に陥っています。(メディアは無能な黒人が農場を維持できないと言っていますが、それはウソで、農場として使わせていないのです。農場の地下には鉱物資源が眠っているところも多くあるとのことです。BBCは、政権を批判したためにジンバブエでは取材できない状態になっています)

ジンバブエのムベキ大統領の顧問は、モサドの幹部だったユダヤ人です。
(選挙期間中に起きた野党候補者のムベキ大統領の暗殺計画を打ち出したのも、その顧問の立案だということです)

余談部分は、BBC制作(たぶん)のドキュメンタリー番組で放送された(NHK衛星1)ものに基づくものです。


黒人過激派の支持を受けているとされるムベキ大統領が、実のところ、誰の利益のために動いているかも定かではないというのが実態のようです。


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