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(回答先: 御解説をありがとうございました。 投稿者 baka 日時 2002 年 8 月 30 日 22:31:41)
bakaさん、こんばんわ。
お誘いの件は、答えられない質問も多々あると思いますが、違う視点で物事を考える機会になりますので歓迎です。
「論議・雑談」ボードに書き込んでいただければよろしいかと思います。
しかし、初っぱなからというか、例の問題が“難問”ですね。
短く答えるなら、
● 家電・自動車・鉄鋼など主要輸出財の競争が「日本勝利」で決着を見ていた時点の円高であったこと。(米国は、家電製品のように、競争するというより、輸入に頼るしかない状況まで供給力を失っていた)
● 日本国内向けに高値で販売ができる条件があり、円高になっても輸出財のドル建て価格の上昇を抑制できたこと。(日本車が、国内よりも、欧米のほうが安いといった状況)
● 米国は産業空洞化が進む一方で、日本は、生産性=「労働価値」を上昇させていく力があり、円高が対米輸出の減少にはならず、円高未満のドル建て価格上昇による利益減少もカバーできたこと。(そのため、米国は、自動車産業に輸出ではなく現地生産を強制するようになった)
まとめると、「労働価値」上昇力と円高による輸入財価格下落をバネに、円高のデメリットをはねとばして輸出を増加させることができたからということになります。
(米国は、ドル安で輸入財価格が上昇したため、輸入原材料や生産財を使う製品を中心に競争力が劣化するとともに、内外要因でインフレも進み、貿易赤字や財政赤字をより増大させてしまいました。「プラザ合意」により、米国は、日本からの厖大なドル還流なくしては国家運営さえできない経済構造になってしまったわけです)
日本は、そうでありながら、「円高不況」と称して過剰な金融緩和と財政出動を行ったため、バブルが形成されることになりました。