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中国・瀋陽の亡命者連行事件を機に、亡命者を含む難民問題に対する日本政府の及び腰が浮き彫りとなっている。日本が亡命問題に消極的なのは、対応次第で関係国との外交関係に摩擦が生じることを懸念するためだ。しかし、人道問題への関心が国際的に高まる中、政府・与党内でも「亡命問題への基本姿勢のあいまいさが瀋陽の不手際につながった」との批判が日増しに強まっている。
福田官房長官は16日の衆院武力攻撃事態対処特別委員会で、事件への政府の対応の不手際を認めたうえで、「政府全体の考え方が明確でない時に、末端の総領事館の対処で問題が生ずるとの指摘なら、それもあり得る」と述べた。
在外公館に亡命希望者が駆け込んだケースについては、日本だけでなく、米国など多くの国が「難民の地位に関する条約」の関連国内法を適用しない立場。
日本の場合、「戦後一貫して八方美人的に摩擦を起こしたくないという全方位外交の姿勢」(自民党筋)を取っており、経済協力開発機構(OECD)加盟30か国で最低の難民受け入れ数となっている。
川口外相は16日の参院外交防衛委員会で、不審者か亡命希望者かの区別は総領事館の「門外」で行うと表明。さらに、外務省の小野正昭領事移住部長は、〈1〉門外の中国武装警察詰め所窓口でパスポートや氏名をチェック〈2〉門外で警備する中国武装警察官が身元確認〈3〉門内の日本側警備員が応対し、氏名などを書き込ませる――との3段階のチェック体制を取っていたと説明した。
(5月17日00:22)