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(回答先: 日本銀行は日本政府の子会社である 投稿者 中川隆 日時 2021 年 12 月 19 日 12:18:22)
日銀の金融政策
攻め時時、引き時・・・強気相場はいつ終わる | 人力でGO
■ 緩和的金融政策が継続している間は「攻め」 ■
リーマンショック以来「オオカミが来たよ」と言い続けて外し続けている当ブログですが、結論から言えば「緩和的金融政策が継続している間は攻め」が正解なのでしょう。
個別銘柄は別として、インデックス取引では、市場に資金が流入し続ける間は上昇を続けます。リーマンショック後に損失を出した金融商品も知らず知らずに利益を出している。皆さんの年金運用もプラスとなっています。
日本国債一辺倒から株や債券へのリスク投資に切り替えた、厚生年金の積立金の運用(GPIF)の、以前は損失が問題視されていましたが、運用益のプラスが積み上がているので、最近は誰も「年金が消える」などと言わなくなりました。コロナバブルで運用益が跳ね上がり、20年間で95兆円の運用益を上げています。運用資産額も160兆円に達しています。
・・・・ただし、「今は」という言葉を先頭に付ける事をお忘れ無く。
■ ブースター祭りでトランス状態の市場の終焉 ■
現在の市場はコロナ禍以降、ブースタに次ぐブースター注入を続けている状況です。コロナ禍の1年半程前頃には、既にFRBが利上げを断念するなど、市場には「終わりムード」が漂っていましたが、コロナで一変しました。もう市場はオーバードープで「トランス祭り」状態。
こんな状態が継続する訳が無い事は市場参加者全員が認識している訳で、先にもFRBが緩和縮小に入るのではという誤解で市場が震撼した。結果的にFRB議長が否定して平穏を取り戻しました。
市場参加者の多くが「崩壊のビジョン」を共有しているので、条件が揃えば今の乱痴気騒ぎは簡単に終焉する。
■ イングランド銀行が利上げ・・・ ■
足元のインフレ率の上昇を警戒して、イングランド銀行が利上げに踏み切ります。
イングランド銀行は面白い中央銀行で、いつも利上げタイミングが早い。世界の金融センターはウォール街では無く、ロンドンのシティーなので、イングランド銀行の政策はいつも意味深です。ただ、市場のプレーヤーの目はFRBの動向だけを見ているので、イングランド銀行の利上げの影響はほぼ有りません。
イングランド銀行の利上げがアドバルーンなのか、或いは一部市場関係者への「合図」なのかは私などには伺い知る事は出来ません。
■ 誰もが知りたい崩壊の時 ■
知り合いと話をすると、「年金運用がプラスになってるんだよねー」とか「株EFTて儲かるよね」なんて呑気に話していてます。多くの人が、再びマイナスになるとは思っても居ない。
一方、市場に詳しい人は「崩壊は何時か?」という事にしか興味は無いでしょう。懸命な方は既に売り抜けていると思いますが、これだけ市場が過熱すると、「もうちょっと・・・」とムズムズ病が再発する。
■ カエルは意外にのんびりしている ■
リーマンショックの時にはFRBの利上げの影響は、先ずサブプライムローンで現れ、それがリーマンブラザーズの破綻に到達するまで2年掛かっています。
この前例から、多くの人が「FRBが緩和縮小や利上げを匂わせたら手仕舞い」と考えていると思いますが、FRBも匂わせては「やっぱ止めた」を繰り返すので、市場も段々とこれに慣れて来ます。要は鈍感になる。
短期金利に比べ、長期金利の上昇が鈍いのが、市場が楽観的な要因ともなっています。米国債市場がとりあえず安定している。
素手の風呂の温度は相当に熱いのですが、多くのカエルはのんびりしている様に見えます。
■ ブラックスワンはどこから? ■
FRBの利上げ以外にブラックスワンが有るとすれば中東有事や、台湾有事、ウクライナ有事などですが、ウクライナは中国が絡まないので微妙。
台湾有事と声高に言われ始めてはいますが、これは唐突感がハンパ無い。アメリカと中国のデカップリングの度合いを考えるに、まだまだ先の話だと思います。
中東は・・・・これも、不安定ながらも安定している。
戦争というカードが切られるのは危機の後だと思います。
では、一時話題だったドイチェバンクはどうか・・・・。コロナバブルで一息着いた感じでしょうか。でも、これ、裏を返せば・・・全ての金融機関が金利上昇でドイチェバンク化するという意味でも有ります。
もう、湖の水面下は黒い白鳥だらけ・・・今回の危機はこんな感じで、やはりFRBが水面を下げると恐ろしい光景が出現するのでしょう。
2021/12/21 23:30
投稿者:人力
金融政策は市場での国債の売り買いで金利を適当な水準に誘導するものです。
しかし、ゼロ金利では金融調節に制限が掛かるので量的緩和という非伝統的手法に踏み切っています。
日銀のオペレーションは単なる売り買いだけで無く、どの年限の国債をどの程度買うかなど非常にデリケートなもので、長短金利を細かくコントロルしたりもする。
更に本来無利子の日銀当座預金に利子を付けたり、或いは当座預金の一部をマイナス金利にしたりして、資金の流れをコントロールしています。
更に日銀は日本株EFTを購入したり、不動産REITを購入するなど、民間の資産をも購入する世界に類を見ない中央銀行となっています。
日本の大企業の筆頭株主が日銀。もうなんでも有りの状態で、市場を直接支えている。
という複雑怪奇な日銀をYES/NOで語るのは難しく無いですか?
2021/12/21 23:59
投稿者:人力
かつて中央銀行は銀行への貸出金利(公定歩合)によって市場金利をコントロールしていましたが、金利の自由化で公定歩合から、短期金利の誘導を金利操作の目標に変更しました。
ゼロ金利政策とはコール市場(オーバーナイト)の金利をほぼゼロにコントロールするオペレーションです。
それでも市中にお金が出回らないので、量的緩和で民間銀行から大量の国債を買い上げたり、リスク資産を直接買い入れて市場に強引にお金を供給しています。
金利がゼロになってしまうと、金利誘導による金融調節機能が働かなくなります。
FRBが利上げにこだわったのは、バブルの抑制という目的も有りますが、金利の下げ幅を確保して、いざという時に「利下げ」の余地を残しておきたかったから。ところが利上げは2018年半ばに頓挫しました。
本来中央銀行の金融調節機能は適切な金利水準の上で機能するもので、ゼロ金利が常態化した現在は、金融調節機構はまともに機能しません。
終いには「市場との対話」などという「マジナイ」まで動員して市場をコントロールする状態。
そんな状態でもお金の価値が維持されるのは、人々が国家を信用し切っているから。「日本政府なら、今のお金は紙切れになりました。」って言い出しそうだなどと政府を疑う社会ではお金の信用は容易に失われてます。
2021/12/21 18:43
投稿者:人力
市場の崩壊が金融システムや、或いは通貨システムを破壊したとして実体経済は無事でいられるか?
因みに私は金融関係者では無く、しがないデザイナーですがリマンショック後は一瞬で仕事が蒸発しました。私に限らず景気に敏感な職種はバブル崩壊の影響を強烈に受けます。
これを「単なる株の暴落」と言い切り、「実体経済には影響がない」というならば、バランスシート不況とも言われた日本の失われた20年とは何なのか?
現在の歪みは主流派経済学者のブードゥー経済学(供給サイドの経済学)が通貨の過剰発行を続けた結果で有り、庶民の資産がマーケットを通して掠め取られた結果とも言えます。
額に汗して働くよりもキャッシュフローを市場で運用する方が儲かる社会って変でしょう。労働者はどんどん貧しくなる。
コレは過剰な金融緩和の結果ですが、MMTは財政製作もフル回転させて更にお金をばら撒けば皆んなハッピーと言う。(誇張的ですが、ネトウヨをはじめ信者の多くがそう解釈している)
コレに違和感を覚えるのは普通の感覚ではないか?
確かに通貨システムのルールを変更して社会主義の計画経済や政府通貨の様なシステムならば、社会主義的ユートピア(デストピア?)も可能でしょうが、今の通貨システムではそれは実現しない。
国債金利や市中金利をゼロに貼り付ける為には、金融抑圧的なさまざまな手法が存在しますが、それは本来私たちが手にすべき金利を政府が掠め取る行為に等しい。
面白いのは、新自由主義的なリフレ論と、社会主義的なMMTが似たような結果をもたらす事。
貧富の差を拡大するのです。
2021/12/21 18:55
投稿者:人力
「実体経済がマーケットの付帯物」という表現には少し説明が必要でしたね。
金利が極端に低下した経済では、実体経済の投資リスクに見合う金利は得られません。結果的に銀行を主体とする間接金融が機能不全を起こします。
一方で、金融市場は投資先の実態はあまり意識される事無く金利で商品価値が評価され易い。
企業は銀行からでは無く、社債市場から資金を調達したり、株式市場で資金を集めます。
その結果実体経済の主体である企業の経営はマーケットにお大きく依存する様になります。テスラモーターズなどが良い例でしょう。
こうなると、中央銀行もマーケットに冷や水を浴びせる様な政策は取りにくくなり、マーケットはつけあがって中央銀行をあの手この手で脅す様になる。
こうしていつしか実体経済がマーケットの影響を大きく受ける様になってしまったのが現在だと私は認識しています。
我々の年金の行方も市場が握っていますから。
2021/12/21 23:11
投稿者:人力
「株式市場からの資金調達」は一般的には新株発行を意味します。
但し、現代では自社株買と社債発行を絡めるスキームが発達しています。
自社株買いで株価を高く誘導すると同時に、配当などの負担を減らし、株高による時価総額操作で社債を有利に発行する。
株高は企業価値のお化粧に有利に働きます。
https://green.ap.teacup.com/pekepon/2781.html
- 財務省は何故日本を滅ぼそうとしているのか? 中川隆 2021/12/28 10:24:06
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- ゆうちょ銀行は「銀行」という名前が付いていながら、融資が殆ど無い 中川隆 2022/2/15 13:46:23
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