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自粛警察が日本をコロナから救った
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/137.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 5 月 31 日 07:13:43: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 新型コロナウイルス治療法無し、ウイルスは体内に永遠に残る! 肺に到達した感染者全員が5年以内に死ぬ 投稿者 中川隆 日時 2020 年 5 月 21 日 09:13:17)

自粛警察が日本をコロナから救った


【馬の骨】ドイツの著名なウイルス学者、日本の新型コロナウイルス対策を「近い将来の手本にしなければならない」 [Felis silvestris catus★]


1Felis silvestris catus ★2020/05/30(土) 08:43:08.08ID:oIiYvpyc

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59793200Q0A530C2EAF000/
【ベルリン=石川潤】ドイツの著名なウイルス学者であるシャリテ大学病院のクリスティアン・ドロステン氏が28日、日本の新型コロナウイルス対策を「近い将来の手本にしなければならない」と語った。一部の感染者から多くの感染が広がっている現象に注目し、日本のクラスター(感染者集団)対策が感染の第2波を防ぐ決め手になりうるとの考えを示した。

ドロステン氏は新型コロナの検査の「最初の開発者」(メルケル首相)とされ、ドイツ政府のコロナ対策にも大きな影響力がある。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の共同発見者としても知られるウイルス学の第一人者だ。

ドイツではドロステン氏が連日配信するポッドキャストの人気が高い。同氏は28日の放送で「スーパースプレッディング」と呼ばれる一部の感染者から爆発的に感染が広がる現象を取り上げ、これを防ぐためには対策の修正が必要で、日本の対応に学ぶ必要があるとの考えを示した。

ドロステン氏は、日本はほかのアジア諸国と比べれば厳格な「ロックダウン」なしに感染を押さえ込んでいると指摘。ひとたびクラスターが見つかれば、検査よりも先に関係者全員を隔離することが戦略の「核心」になっていると説明した。

もともとドイツは、多くの検査で新型コロナを封じ込めた韓国を対策の参考にしてきた。日本の対策は分かりにくいとの声が強かったが、英語での情報発信が最近増え始めたこともあり、注目が高まりつつある。

ドイツは検査数や病床などの医療体制で日本を上回り、ほかの欧州諸国と比べれば死者数も低く抑えている。ただ、感染の第2波を避けながらいかに正常化を進めるかが課題で、日本のクラスター対策やスマホアプリを使った追跡など、新たな対策を取り入れようとしている。

40不要不急の名無しさん2020/05/30(土) 08:54:24.40ID:HTGCsYFt0

やめとけ
悪い意味で日本にしか出来ない方法だから
 
ゲシュタポでも、自粛警察の広域性と陰湿性と
同調圧力には及ばない

371不要不急の名無しさん2020/05/30(土) 09:39:38.49ID:HTGCsYFt0

他の都道府県民に対する焼き討ち、投石、恫喝、監視
地元民同士の相互監視と感染者、医療従事者に対する迫害

つまり共同体の一員から排除排斥される恐怖感を以て
個人を統制するのだ。

これは生半可に罰則を設けるより
怖いぞ。罰則なら償った時点で一応終わるが、これらは
終わりがない。一度罹患したら、
治っても延々と言われ続ける

432不要不急の名無しさん2020/05/30(土) 09:46:37.82ID:C+ey5LXW0
>>371
そう!全ては迫害される恐怖心が究極の自粛に繋がったと言える
パチンコ行ったらクビになる恐怖
酒を飲み歩いたらクビになる恐怖

全ては迫害に対する恐怖心からだ

690不要不急の名無しさん2020/05/30(土) 10:11:44.14ID:UHXJMHi50

感染した奴を吊るし上げ村八分にする
医療従事者を徹底的に差別する

あとなんだっけ?  

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コメント
1. 中川隆[-12548] koaQ7Jey 2020年5月31日 07:44:17 : UHql1moG6Q : Q3Y1RVZWZ2RzVlE=[2] 報告
「自粛警察」危うい正義感 新型コロナ 強まる圧力「店シメロ」(宇部日報)(いつか見た風景)
http://www.asyura2.com/18/social10/msg/270.html


 新型コロナウイルスの感染拡大とともに、自粛要請に応じない人を攻撃する風潮が社会で強まりつつある。営業をつつける店や県外ナンバーの車などが標的となっており、インターネット上では周囲に自粛を促す人を指す「自粛警察」という言葉が話題に。専門家は、「正義感に基づいていても、いやがらせ行為は許されない」と戒める。

 

 「コドモアツメルナ。オミセシメロ」。千葉県八代市の「まぼろし堂」では4月下旬、何者かがこんな貼り紙をした。店は3月下旬から3既に休業しており、店主の村山保子さん(74)は「恐怖感がすごかった。今はこんなことではなく、みんなの気持ちを明るくすることを心掛けてほしい」と訴える。

 東京都内では、自粛要請にしたがって時短営業をしていた居酒屋やライブバーが「こにのような事態でまだ営業しますか?」「自粛して下さい。次発見すれば、警察を呼びます」などと貼り紙をされたケースも。
 徳島県では県外ナンバーの車に傷をつけられたり、あおり運転をされたりする被害が相次ぎ、自衛のため「県内在住者です」と書かれたステッカーが売られる事態となった。

 東京都立大の宮台真司教授(社会学)は「自粛警察」の心理について、
「非常時に周りと同じ行動を取って安心したい人々だ。いじめと同じで自分と違う行動を取る人に嫉妬心を覚え、不安を解消するために行動する」と解説。「人にはそれぞれ自事情があり、非常時の最適な行動も人によって違うことを理解しなければならない」と呼び掛ける。
 企業や事業者の法的支援に詳しい関口慶太弁護士は「営業の自由も移動の自由も憲法保証された権利。たとえ公共の目的でも、営業や外出の権利制限は目的に照らし必要最低限でなければならない」と指摘する。
不当な同調圧力をかけてくる人は「直接相手にせず、被害を公に訴えて味方を増やす方が効果的だ」と話した。


宇部日報 2020年(令和2年)5月9日土曜日  

2. 中川隆[-12546] koaQ7Jey 2020年5月31日 08:29:57 : UHql1moG6Q : Q3Y1RVZWZ2RzVlE=[4] 報告
なぜ日本人は「自粛しない人」をこれほど攻撃したがるのか 「コロナ自警団」が生まれる背景(president)
http://www.asyura2.com/18/social10/msg/268.html


「コロナ自警団」が生まれる背景
PRESIDENT Online
御田寺 圭

政府の自粛要請を受け入れない「不届き者」は制裁されても仕方ないのか。文筆家の御田寺圭氏は「先の見えない不安を解消するため、自粛に従わないという『悪』を攻撃することで、安心を得ようとしている。それはたしかに感染拡大の防止に役立つが、他方で失うものも大きい」という——。

■自粛しない人は「犯罪者」「極悪人」とみなされる

「外出・接触8割減」のスローガンのもとはじまった、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための「自粛」要請。市民社会はその要請に応じ、街は人どおりが少なく閑散としており、閉ざされた店の入口には「一時休業」の張り紙が目立つ。

現在のところ、政府や自治体から発信されているのは、あくまで「自粛要請」というお願いベースの申し出に過ぎないものである。「お願い」である以上、本来ならばこちらにはその申し出を断る自由があるはずなのに、そのお願いを聞き入れなかった者は、まるで社会の法秩序を逸脱した犯罪者・極悪人であるかのようにみなされ、市民社会から「私刑」される——そのような相互監視的な同調圧力によって、緊迫感と閉塞感が高まりつつある。

新型コロナウイルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言が出ている中、スポーツクラブが営業していることに腹をたて、入口を蹴って壊したとして男が逮捕されました。(中略)調べに対し「緊急事態宣言が出ているのに営業していて、頭に来た。店員に文句を言ってやろうと思ったのに出てこないからドアを蹴った」と話しているということです。
(日テレNEWS24『“宣言出ているのに営業”腹立てドア破壊か』2020年4月10日より引用)

■「コロナ自警団」が台頭している

政府の自粛要請を受け入れない「不届き者」を制裁せんと、正義の心に燃える人びとはしばしば過激な暴力をともなうまでに制裁行為をエスカレートさせている。

他方では「感染リスクが高い」と目されるような職業に従事する親を持つ子どもを学校に入れなかったり、感染者の個人情報を晒しあげて村八分にするかのような手段に訴え出たりといった、他者の人権を侵害しかねないような事例も見られるようになった。

いま世間は、緊急事態宣言に乗じて、いわば「コロナ自警団」「コロナ八分」が台頭する様相を呈してきている。

愛媛県新居浜市の市立小学校が新型コロナウイルスの感染を防ぐ目的で、東京や大阪を行き来する長距離トラック運転手の2世帯に、子どもを登校させないよう求めていたことがわかった。新1年生を含む子ども3人は体調に問題はなかったが、8日の入学式と始業式を欠席した。高橋良光教育長は「市教育委員会で感染防止への統一した考えが共有できていなかった。子どもたちやご家族、関係者にご迷惑をかけた」と謝罪した。
(読売新聞オンライン『「親が長距離トラック運転手」…小学校が子どもの登校認めず、入学式・始業式欠席』2020年4月9日より引用)

京都府は8日、同府城陽市の住宅の壁などで、新型コロナウイルスの新たな感染者として実在するかどうか不明の個人名が記された複数の張り紙が見つかったと明らかにした。悪質な人権侵害事案とみており「誹謗中傷は絶対にしないで」と呼び掛けている。
(共同通信『京都、住宅に感染者中傷の張り紙』2020年4月8日より引用)

何をしても「穏やかだったあの日々」は返ってこない
だが、残念ながらこうした「過激な正義」をいくら行使したところで、新型コロナウイルスの脅威に怯おびえる必要もなかった「穏やかだったあの日々」を取り戻すことはできない。それどころか、これまでの社会のあり方を根本から覆すような、不可逆の「歴史の転換点」に直面していることを、多くの人が薄々は気づいているのだろう。

それでも社会は「感染者叩き」や「自粛違反者叩き」をやめることができない。

■「ただしさ」が崩壊し、「死の恐怖」が身近になった

これまでだれも経験したことがないような混乱により、自分たちが当たり前のように信じていた社会秩序や社会規範——いわば「ただしさ」——の永続性や安定性が、いま急速に蝕むしばまれている。

未曽有のパンデミックによって既存の社会基盤や経済システムに大きな打撃が与えられ、民主主義的な政治的決断は後手にまわっている。なにより現代社会においてほとんどの人が意識することのなかった「死」の恐怖が、いまはすぐ傍らにある。「今日と同じ明日がやってくる保証などない」という不安を感じずに暮らせている人は少ないだろう。

一向に終息のめどが立たない感染拡大と経済危機によって、自分たちが大切にしてきたこの社会のありとあらゆる「ただしさ」が崩れ去っていく有様を、外出を自粛した自宅の窓からただ指をくわえて見ているのは甚だ苦痛がともなう。2020年の1月、「あけましておめでとう」などと新年を祝ったそのわずか数カ月後に、このような世界が訪れていると、いったいだれが予想できただろうか。

これからもずっと、当たり前に存続していくと信じていた「ただしさ」が動揺し、強い不安に駆られた人びとは、必死に「ただしさ」を修繕しようとする。自分の「ただしさ」の崩壊を食い止め、これを保障してくれるなにかを探し求める。目下のところ「ただしさ」の保障を求める人びとの多くに採用されているのが「ただしくないもの(悪)」を探し出してこれを叩たたき、相対的に自分たちの「ただしさ」を担保するという方法論だ。

■どれだけ「悪」を叩いても、安心はできない

人びとはいま「悪」に対して過敏に反応し、攻撃性を高めている。「悪」をみんなで攻撃することによって、自分たちは相対的に「ただしい」ことが確認できる。それで安堵する。自分たちの社会秩序や社会規範がまだこの社会に有効なのだと。政府や自治体の「自粛要請」に従わない人を過剰にバッシングしたり、感染した人や感染が疑われる人の「落ち度」を探して晒しあげ、差別したりする「コロナ自警団」「コロナ八分」は、まさしくいまこの社会から、人びとがよりどころにしていた安心感が急速に失われていることを示唆している。

しかしながら、「悪」をみんなで叩きのめしたところで、ようやく手に入れたはずの「ただしさ」による安心はやはり永続的ではない。またじわじわと指の隙間からこぼれ落ちていき、不安が募ってしまう。結局のところ、いちど「悪」を叩いたらそれで終わりになるのではなく、「自粛」にともなって目減りしていく「相対的な安心感」を補修するために、さらに攻撃性を強めてまた「悪」を探し求めてしまうのだ。

苛烈をきわめる「感染者叩き」や「自粛違反者叩き」は、感染したことを秘匿したり、あるいは感染者の発症以前の行動を正直に報告したりすることを回避するインセンティブを強めてしまう。感染経路の把握をより困難にし、社会的リスクをより大きくしてしまう側面もある。

■「ムラ社会」が感染拡大を食い止めるという皮肉

だが翻って、当局からの「自粛要請」をまるで「命令」であるかのように引き受けて忠実に守るばかりか、「感染者」や「自粛違反者」を犯罪者のように率先して叩き、差別的に取り扱うような「コロナ自警団」「コロナ八分」が跳梁跋扈ちょうりょうばっこするような社会だからこそ、諸外国に比べてこの国の感染拡大は比較的緩やかになっている側面があるのだともいえる。

皮肉なことに、西欧的な価値観である自由主義や個人主義がひろく浸透してきた日本社会において、普段は多くの人が「悪しき風習だ」「時代遅れの遺物だ」と批判してやまなかった、日本社会の悪しき側面とされるもの——すなわち「ムラ社会的な相互監視と同調圧力」——が、図らずも感染拡大を食い止める大きな抵抗力のひとつとして機能しているのだ。

感染による被害が日本とは比較にならない規模とペースで拡大する欧米各国では、日本がいま実践しているようなムラ社会的な相互監視と同調圧力を持続的に実践することは、とてもではないが難しい。彼らにできるのはせいぜいアジア人を病原菌扱いして街角から蹴り飛ばすくらいのことだ。その暴力的で差別的なふるまいを自分自身のコミュニティに徹底的に向けることはできないだろう。

■「コロナ以外」で死ぬ人を増やしているのかもしれない

今回の社会的混乱は、物事は単純な善悪によって二分することはできないという大きな教訓を与えている。日本が一刻も早く克服すべき「悪しき伝統」とみなされてきた「ムラ社会的な相互監視と同調圧力」は、さらなる繁栄を目指すウイルスたちにとってはきわめて痛手となっているに違いない。だが、こうした徹底的な自粛ムードを共有し、「人びとの社会的活動を著しく制限することで、感染拡大のリスク回避を最優先する」ことは、「実体経済の悪化」という代償を支払うトレードオフ構造を引き起こす。

いまの社会的なコンセンサスは「自粛に全社会的に協力し、感染拡大を防いでいくべきだ」ということだろう。多くの人命を守ると同時に、リソースを保全して医療崩壊を防ぐには、他に手はないように思える。だがそれは多くの代償を支払っている。有形無形の差別や迫害を生じさせるだろうし、新型コロナウイルスの感染で死ぬ人は減らせても、経済的リスクによって死ぬ人を増やすことにもなりかねない。すでに倒産は全国で多数起き始めている。

私たちはいま「すべてにおいてただしい決断」をしているわけではない。ある側面を守るために、別の側面を犠牲にするという「苦しい取捨選択」を連続して強いられているのだ。未曽有の混沌のなか、いまこの社会で起きていること、採用された行動——その光と影の両面を冷静に評価しながら、よりよい方策を模索していくことが望まれるだろう。

3. 2020年6月19日 11:30:55 : mtaSPXV036 : cHI5NGdJOGx1M2c=[27] 報告
「自粛警察」戦前と酷似 使命感と強制「従うことだけ要求された」 沖縄戦75年
琉球新報社 2020/06/18
https://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/%e3%80%8c%e8%87%aa%e7%b2%9b%e8%ad%a6%e5%af%9f%e3%80%8d%e6%88%a6%e5%89%8d%e3%81%a8%e9%85%b7%e4%bc%bc-%e4%bd%bf%e5%91%bd%e6%84%9f%e3%81%a8%e5%bc%b7%e5%88%b6%e3%80%8c%e5%be%93%e3%81%86%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%a0%e3%81%91%e8%a6%81%e6%b1%82%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e3%80%8d-%e6%b2%96%e7%b8%84%e6%88%a675%e5%b9%b4/ar-BB15DIj3

 牧師の平良修さん(88)=沖縄市=は、政府が「国民精神総動員」を掲げ、異論を許さなかった75年前を今でも覚えている。当時、正直な気持ちを簡単に口に出せなかった。新型コロナウイルス感染防止の対策が進む半面で、他者と異なる行動を許さず、厳しく追及する現在の空気が、平良さんの中で75年前と重なる。

 軍国主義の時代、宮古島で暮らしていた平良さんの町内会では運動会も軍事訓練さながらだった。焼夷(しょうい)弾による火事を想定し、消火のための砂袋を担いで走る種目があった。町内会長だった平良さんの父真宜(しんぎ)さんは50歳を過ぎていたが、砂袋を肩に乗せ、農業などで鍛えた若者たちに先を越されまいと、すさまじい形相で息を切らしていた。

 日本は誇らしい戦争をしており、どんなに苦しくても最後には勝つと教え込まれた。「それを正しいと信じれば使命感や喜びを感じられ、自分自身が救われる。強制されるだけでなく、自分たちの中からそう信じたいと思う部分もあったのだろう」。そんな軍国少年にとって父の姿は日本人として誇らしかった。

 一方で無理をして苦しむ父を哀れみ、平良さんの心には強烈に悲しい記憶として刻まれた。だが当時は、正直な気持ちを口にすることもできなかった。

 新型コロナの感染が拡大した4〜5月。国や県は感染拡大防止のため外出の自粛を要請した。休業補償も不十分な中、やむなく営業する店舗に対し「警察に通報する」などのメッセージを張り付ける「自粛警察」が全国的に話題となった。営業を続ける県内の店舗を、名指しで非難する声が琉球新報にも寄せられた。

 沖縄戦を研究する石原昌家さん(沖縄国際大名誉教授)は「病気と戦争は違う」と前置きする。その上で「使命感を持って他者の権利を侵害する思考回路は、外国帰りの隣人をスパイ視した戦前と共通する」と警鐘を鳴らした。

 現在は牧師として平和や人権を追求する平良さん。「魂の自由な発露は許されず、従うことだけを要求された」と戦時中の記憶を振り返る。価値観や立場も多様な人々が共に生きる社会へ「自分で考え、判断できるようにならなくてはいけない」と訴えた。

4. 2020年7月07日 05:59:40 : 0O7Pfazpe6 : VzlsUGNvMGlmMkE=[5] 報告
【中野剛志×小浜逸郎】“科学に基づいたコロナ対応”が不可能な理由
2020/07/06


5. 2020年7月13日 15:19:04 : 3D1wqyEMnw : UnlqR25GdkN5VGs=[13] 報告

「コロナをまき散らしやがって」 クラスター発生の施設、差別と偏見に苦しむ

取材に応じる男性経営者。従業員らの感染判明後、心ない非難を受け続けた
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事業所に届いた感染者の解雇を求めるメール
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 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、クラスター(感染者集団)が発生した宮城県内の施設の関係者が河北新報社の取材に応じた。男性経営者は見知らぬ人からの差別的言動に心を傷つけられた体験を語った。ウイルスとの共存を迫られる「withコロナ」時代。差別や偏見という見えない暴力の撲滅が重い課題としてのしかかる。

 事業所の男性経営者がコロナ禍に見舞われたのは、感染対策を始めていた4月初旬。従業員が感染者の濃厚接触者に当たると保健所から連絡があった。PCR検査の結果、従業員と、従業員が接した顧客の陽性が複数判明。自治体の発表に至った。
 その後約1カ月間、攻撃的な内容の電話やメールが30件近く届き、男性は「精神的に打ちのめされた」。
 「コロナをまき散らしやがって」。電話口の男性にののしられた。「謝れ」「(従業員は)当然クビ」と強要され、顧客に危険が及ぶことを心配した。
 一連の感染の起点は繁華街の飲食店だったが、従業員は店を訪れたことがなく、酒も一切口にしない。濃厚接触の接点はそこではなかった。
 それでも「外出自粛をせず、飲み歩いている」と誤解された。電話口で説明しようとしても「開き直るな」と一方的に切られた。罵詈(ばり)雑言の主は皆、面識のない第三者とみられた。
 「未知の感染症に恐怖する中、自粛で抑圧されたストレスで心の余裕をなくし、排他的行動に移ったのだろう」。男性経営者はクレームの主に同情も覚えつつ「子どものいじめと一緒。今後はこんな不条理を許す社会であってはならない」と語気を強める。

 仙台市泉区の小規模保育事業所「いずみ保育園」では4月初旬、職員と園児の感染が発覚した。誠意を持って保護者に頭を下げた。
 「どこでうつるかなんて分からない。どうか気に病まないで」。子どもから自らも感染した母親に励まされ、加納由紀子園長(56)は涙が出る思いがした。利用する約40世帯のうち退園は1世帯だけだった。
 それでも園の将来像は大きく狂った。6歳まで預かれる認可保育所に来年度移行できるよう市に申請し、園舎の増築準備を進めていた。加納園長は市への申請をいったん取り下げた。
 「どうしても『コロナ感染があった場所』と見られる。そこに子どもを預けてくれるのか。この状況で借り入れしてやっていけるのか。自信がなくなった」
 「クラスター発生」という烙印(らくいん)は消えるのか。見えない圧力に体がこわばる気もする。園に戻った子どもたちの笑顔が救いだ。

[メモ]東北各県の法務局には宮城、福島を中心に、新型コロナ関連の人権相談が計約30件寄せられている。青森、山形では、県外ナンバーの車で外出時に施設利用を拒否されたり、「コロナを持ち込むな」などと罵倒されたりしたといった相談があった。2〜4月の全国の相談件数は約600件に及ぶ。

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200713_13030.html

6. 2020年7月27日 18:53:08 : 9Btaodt8Dk : T0RsdG9YTmVXbUk=[16] 報告
お上の言うことをよく聞く国民性、『翔んで埼玉』ばりの排外主義……コロナ禍があらわにしてしまったもの
「週刊文春WOMAN」編集部 2020/07/27


なぜ日本では感染者が「断罪」されてしまうのか? なぜ日本のコロナ対策は「要請」と「自粛」なのか? コロナ対策成功のカギが「女性」という報道は本当なのか? 語り尽くした120分超!

◆ ◆ ◆

中野 本日は自宅からのリモート座談会ということで、よろしくお願いします。磯田さん、後ろは掛け軸ですか?

磯田 僕は京都に住んでいるので、本来、鴨川の納涼床の季節なんですけれど、今年はコロナの影響でお客も少ない。せめて川床の絵の掛け軸から涼を取れればと思い、その前に座ってみました(笑)。

磯田道史さん ©文藝春秋© 文春オンライン 磯田道史さん ©文藝春秋
スー 磯田さん、はじめまして。今回、この座談会は、私と中野さんの持ち込み企画なんです。コロナの感染拡大によって、日本でも海外でも、「これまで社会の中で見えにくかったこと、気づきにくかったことが表に出てきた」という感触を二人とも持っていて、LINEで意見交換しているうちに、週刊文春WOMANに企画として提案しようと! 編集長に電話をして「どなたか我々とは違う視点を持つ方をご紹介いただきたい」と相談し、磯田さんに白羽の矢を立ててしまいました。

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中野 とくに私が推しました(笑)。というのも今回、世界各国が取り組んだコロナ対策は、ある種の社会実験だったと思うんです。結果的にどの国が成功し、失敗したかはまだ分かっていないところもありますが、磯田さんがご専門とされる歴史学は、過去の社会実験のデータの宝庫ですよね。感染症によって社会が歴史的にどう変わってきたのか、ぜひお伺いしたかったんです。

磯田 光栄です。僕は「災害と病気はすべてをあらわにする」が持論なんですが、『後漢書』王覇伝に「疾風に勁草を知る」ということわざがあります。激しい風が吹いてきた時に強い草だけはそのまま立っている。つまり長所も弱点もあからさまになる。たとえば日本人は追いつめられると、型に走るんです。「みんなこうしますから」というところに安心感を求める。アメリカ人は訴訟を起こす。やはり、今回、中国を訴える動きが出ました。

スー 先日、友人から回ってきたアメリカ人のフェイスブック投稿画像には、「マスクをすることは政府にコントロールされていることの証ではない。マスクは弱虫の証ではない」などと書かれていました。自由に対する信奉や、コントロールされることへの拒絶反応、強くあるべきという観念が、日本人の比ではない。アメリカで暮らすのも大変だなと思って。

磯田 もう一つ言うと、新型コロナは専門家でなくても世界中に自分の考えを発信できるツール“SNS”を得て、人類が初めて迎えたパンデミックなのです。

スー なるほど、確かに。

磯田 また、今回興味深かったのは、日本人が、どこまでを「ウチ」と考えているか、でした。日本人は靴を脱ぐようにウチ(身内)とソト(部外)の区別が強い。「チーム日本」風にネット上に中韓への排外的な書き込みが出るのは予想済みでした。ところが、国内でも都道府県の往来をめぐり地域主義があらわになりました。一時、大阪と兵庫はギクシャク。岡山県知事は「岡山に来たことを後悔するようになればいい」と発言。“国民国家”日本も意外と脆いのかな、と思いました。

中野信子「『翔んで埼玉』の埼玉狩りがまるでリアルに」
中野 他県のナンバーがついた車は攻撃していい、という雰囲気が蔓延してますよね。『翔んで埼玉』の埼玉狩りがまるでリアルなものになってしまった。集団バイアスが働くとこんなことが起こるのかとリアルに見せつけられました。

磯田 もう一つ僕の予想が当たってしまったのが、患者たたき。日本人は古来、ツミ・ケガレの観念で病を見がちでした。感染者の「落ち度」を探し、善悪レベルで断罪し始めないか。『報道ステーション』の富川キャスターも「謝罪」に追い込まれました。

中野 脳の回路の中でも「善悪」と「美醜」を判断する機能は、とても近いところにあるんです。だから、日本人が「病には罪穢れがある」と思ってしまうのは、脳科学的にも納得がいきます。

磯田 日本で初めてパンデミックが起きたのは第十代崇神天皇の時代、『日本書紀』には「疫病で大半の国民が死んだ」という記述と共に「請罪神祇」とあります。「請罪」には「のみまつる」と、かながふられていますから、平身低頭ひれ伏して神に許しを乞うたのです。ちなみに崇神天皇は西暦320年頃に実在した最初の天皇(大王)という学者も多い。この国の天皇制や伊勢祭祀の原型は、この時のパンデミック対策で、できた可能性もあります。

スー そもそも日本人には病に穢れの意識があると考えると、感染者数が増えること自体が悪であり、国全体にシミがつくようなことだと捉える人もいるのかしら。「正確な罹患者数を知りたい」という声は多かったとは思いますが、同時に「体調が悪くても、検査するのは怖い」と口にする人もいました。穢れのレッテルは誰も貼られたくないですものね。

磯田 たしかに。「マスクをしないで最後まで頑張ろうと思っている」と語った元総理もいて「竹やり」精神論だと批判を浴びました。

スー 磯田さんのご著書『 天災から日本史を読みなおす―先人に学ぶ防災 』(中公新書)に「ペナルティーを科す西洋文化」と「要請と自粛の日本文化」という対比がありますが、日本は歴史的にずっとそうなのでしょうか。

磯田 江戸幕府の権力が確立してからです。関ヶ原の戦いの1600年から100年間は、一都市で一年に数件、処刑をしている。見せしめです。言うことを聞かなかったら殺されるという血みどろの時代を経て、お上の言うことをよく聞く国民性にしつけられた。

ジェーン・スー「片手に壊れたマスクを持ちながら自転車を漕いだ」
スー 国民の相互監視でまかなってきた部分も大きいんでしょうね。実はこの前、都会のど真ん中で突然、マスクの紐が切れたんですよ。

磯田 僕も切れちゃって、一生懸命結んだことがあります。

スー そこで私が何をしたかというと、片手に壊れたマスクを持ちながら自転車を漕いだ。見ず知らずの人たちに「あるけれども駄目だったんだ」と知ってもらうためです。非国民ではないとアピールするようなことを、自分もやるんだなと苦笑しましたけど。

磯田 100年前、スペイン風邪流行時のロサンゼルス市条例は、私たちからは考えられない内容です。罹患者は家の戸口に青色カードを掲示。肺炎になると白色カードにする。つまり「この家には患者がいる」と示すわけです。牛乳箱の置き場所まで指定し、規則を守らなければ、ロス市警が巡回して罰するとも書いてあります。

中野 恐ろしい……。

磯田 実はこの条例、日本の内務省衛生局も入手しているんです。当時の内務警察なら完璧に実行する力は持っていたはずなのに、実施しなかった。

中野 なぜでしょうか?

磯田 罹るかどうかは個人の問題で、国がそこまで介入する必要はない、と考えたのかもしれません。結局、実効ある指示は「マスクの装着」と「うがい」の2つだけ。当時は、手洗いの重要性は指摘されていませんでした。

中野 今のお話を伺って、妙に納得しました。というのも、日本にはネオリベラリズムの思想が根強くあって、その人たちが有事の際にきまって口にするのが自己責任論。一見、新しい概念のようですが、意外と古くからある根性論とも似ているんですよね。要するに「何か悪いことが起きたら、お前がやれ」と、個人の問題にする。

磯田 おっしゃるとおり。ロス型の隔離施策をやれば、感染の危険性がある場所を巡回する必要が生じるし、何か起きた場合に政府が重い責任を負わなくてはならなくなる。今回も「お家で14日間自己隔離してください」というお願いにとどめられました。でも一人暮らしの方もいる。生活支援を伴わない自己隔離は問題です。市中で蔓延し、大流行になると、多額の税金を使わざるをえなくなる。帰国・入国者に丁寧な検査対応と支援・不安解消をセットにした水際対策が大切です。

スー この前の『週刊新潮』に「コロナ禍に田中角栄が首相だったら」という特集がありました。「俺が責任を取る」というリスクテイカーの不在を示唆しているのかなと。

中野 日本社会の職階制は、実力じゃなく、その人が過去に果たした働きに対して職位が与えられる。だから職階が高い人ほど、リスクをとらなくなるんです。今のような緊急事態の対応が心もとないのは当然です。

磯田 やっぱり台湾、ベトナム、イスラエルなど、隣国と緊張関係にある臨戦態勢の国々は動きが早かった。日本は島国で75年戦争がなく、同じコロナウイルスのSARSの害もほとんどなく、当初、楽観したのが、まずかった。

スー つまり、誰がリーダーでも大勢に影響がないくらい平和な時代を、我々が享受してきたということですね。一方で、「各国のコロナ対策成功のカギは女性の感性」といったメディアのまとめ方には、違和感があります。

中野 最近、雑誌の『フォーブス』で「コロナ対策に成功した国々、共通点は女性リーダーの存在」という特集が組まれていて、ドイツのメルケル首相やニュージーランドのアーダーン首相の名前が挙がっていました。でも、男性に比べて女性が優秀ということではないと思うんですよ。むしろ能力のある人が、適材適所で選ばれるシステムがきちんと構築されている国は、コロナのような緊急事態でも効率よく対応できる、ということを意味するだけじゃないかと。

磯田 日本の政治家、特に自治体の首長は、常に、承認欲求、競争心、嫉妬深さを抑えないといけません。感染の最中に、知事が泥仕合になってはいけない。住民は納税者・主権者ですから行政の処置を大いに論じたらいいと思います。でも、首長どうしは、日本で住民安全への行政の共同責任を負っています。彼の非は我の非でもあると考え、協働すべきです。

磯田道史「専門家会議の記録はこれからでも作れるんですよ」
中野 休校措置の際に「日本の政治家は専門家の意見を聞かない」という印象を広く持たれてしまい、他者に耳を傾けない人たちなのかと多くの人が受け止めてしまった感もありますね。これは磯田さんに一度お伺いしたかったんですが、今回のコロナで政府が専門家会議の議事録を作っていないことが発覚しました。本来あるべき資料が存在しないというのは、後年の歴史家にとって大問題なのではないでしょうか。

磯田 そうは言っても本当はあるんですよ。

中野 えっ、そうなんだ!

磯田 どこかに、それなりのメモはきっとあります。また、関係者が生きている限り回想録が作れます。「あれだけ私が言ったのに政府は……」と内幕を明かす人が出てくることもある。政治家が「議事録さえなければ国会で追及されずに済む」なんて考えるのは甘い。議事録がなくて、かえって関係者の証言で政治家・官僚が実際より悪者になったりすることだってあるわけで、議事録は政治家や官僚を守るものでもあります。後ろ暗いことをしていれば別ですが。

◆ ◆ ◆

 続きは発売中の『 週刊文春WOMAN 2020夏号 』でご覧ください。

ジェーン・スー/1973年東京都生まれ。作詞家・ラジオパーソナリティ・コラムニスト。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で講談社エッセイ賞受賞。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」が放送中。近刊に『これでもいいのだ』(中央公論新社)など。好評連載「彼女がそこにいる理由」は今号は休載。

なかののぶこ/1975年東京都生まれ。脳科学者。東日本国際大学特任教授。京都芸術大学客員教授。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。医学博士。2008〜10年フランス国立研究所ニューロスピンに勤務。著書に『サイコパス』(文春新書)、『空気を読む脳』(講談社+α新書)など。

いそだみちふみ/1970年岡山県生まれ。歴史家。国際日本文化研究センター准教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。『武士の家計簿』(新潮新書)で新潮ドキュメント賞、『天災から日本史を読みなおす』(中公新書)で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。テレビ出演も多数。

(「週刊文春WOMAN」編集部/週刊文春WOMAN 2020夏号)

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e3%81%8a%e4%b8%8a%e3%81%ae%e8%a8%80%e3%81%86%e3%81%93%e3%81%a8%e3%82%92%e3%82%88%e3%81%8f%e8%81%9e%e3%81%8f%e5%9b%bd%e6%b0%91%e6%80%a7-%e7%bf%94%e3%82%93%e3%81%a7%e5%9f%bc%e7%8e%89-%e3%81%b0%e3%82%8a%e3%81%ae%e6%8e%92%e5%a4%96%e4%b8%bb%e7%be%a9-%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e7%a6%8d%e3%81%8c%e3%81%82%e3%82%89%e3%82%8f%e3%81%ab%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%82%82%e3%81%ae/ar-BB17dHom?ocid=ientp

7. 2020年8月01日 13:19:14 : gXX2MKPhiY : dVYxWTg3bzVOQWc=[6] 報告
「感染は自業自得」と言いたがる闇勢力にひるんではいけない
2020/08/01


 難しい状況でこそ人間性が出るものだ。コロナ禍は人間の醜さをもあぶり出している。コラムニストの石原壮一郎氏が指摘する。

 * * *

「感染者の“落ち度”を探して『自業自得だ』と言いたがる人」と「性犯罪が起きると被害者の“落ち度”を探して『自業自得だ』と言いたがる人」は、もしかしたら同じ人たちでしょうか。もちろん、どちらの場合も非難したい人が強引にこじつけた“落ち度”であり、感染者や被害者が責められるいわれはカケラもありません。

 同じ人たちかどうかはさておき、新型コロナウイルスは人間の弱さや醜さや情けなさをあらためて浮き彫りにしています。今日も全国各地で、感染者やその家族に対する差別や暴言が後を絶ちません。医療従事者の家族や子どもが、職場や学校でバイキン扱いされるという事態も報じられています。

 7月29日には全国で1289人の感染が確認され、ついに1日1000人を突破しました。今まで「感染者ゼロ」が続いていた岩手県でも、初めて2人の感染が確認されています。翌30日には全国で1308人と最多を更新。31日には東京都の感染者が、最多だった前日を一気に100人近く上回って463人となりました。22日から「Go To トラベル」キャンペーンが始まって人の移動が増えている中、最多記録はさらに更新されていくでしょう。

「ゼロ」が続いていた岩手県では、県民のあいだで「第1号になることの恐怖」が高まっていました。その恐怖心の大半は、ウイルスに対してではなく、周囲の人々や世間に対するものです。6月下旬には、東京在住の会社員が、岩手に住む父親に「そろそろ帰っていいかな」とLINEで送ったら、父親から「絶対に帰るな。」「岩手1号はニュースだけではすまない。」と返ってきた──。そんなTwitterの投稿が大きな話題になりました。

 もちろん、「世間」を恐れるのはこの父親だけじゃないし、岩手県だけではありません。日本に住む多くの人は、ウイルスも怖いけど人間はもっと怖いと感じていることでしょう。感染者が住む家や感染者が働く会社に石が投げられたという事件は、あちこちで起きています。感染者が引っ越しや退職に追い込まれたケースも珍しくありません。

 岩手県の達増拓也知事は、以前から「第1号になっても県はその人を責めません」と言ってきました。2人の感染が確認されたときも「県民は自分もコロナに感染する可能性があると共感をもっていただきたい」と、冷静に対応することを求めています。

 しかし、感染した男性が、関東地方に泊りがけでキャンプに行っていたことが報じられると、ネット上では(たぶんネット以外でも)「この時期にそんなことするからだ!」という非難が巻き起こりました。名前や勤務先を特定しようとする動きも起きています。「バッシングはやめよう」という声も多くあるのが救いですが、勇気を出して検査を受けた男性が、今後周囲のあたたかさに包まれることを願ってやみません。

 当たり前すぎるぐらい当たり前の話ですが、どんなに気を付けていても、感染するときはします。仕事も行かなければいけないし、遠くに移動したり人と会ったりするのも、人それぞれの必然性があります。リスクの高い行動をしたからといって、「そうか自分は気を付けよう」と参考にするのはいいとして、赤の他人が非難する筋合いはありません。感染者は、あくまで「労わられるべき気の毒な被害者」です。

 しかし、阪大教授らが3〜4月に、日本、米国、英国、イタリア、中国の5カ国を対象に行なった調査で、「感染は自業自得だと思う」と答えた人の割合は、日本が11.5%で2位の中国(4.8%)をダブルスコア以上で引き離して、貫録のトップでした。以下、イタリア(2.5%)、英国(1.5%)、米国(1%)と続きます。「Yes」と答えた人は、自分は絶対に感染しない根拠があるんでしょうか。感染したとしても、自分が悪かったと思うんでしょうか。

 感染者をバッシングしたり、回復したあとも「ケガラワシイ存在」として扱ったり、戦ってくれている医療従事者を差別したりする人は、言うまでもなく、押しも押されもせぬ「人でなし」です。たとえ欲望があっても、「してはいけないこと」をグッとこらえるのが人間の務め。「そういうことをしてしまうのが人間の習性」という言い草は、「男なんだから痴漢してしまうのが当然」と開き直っているのと同じです。

 見逃しがちですが、じつはもっともタチが悪いと言えるのが、したり顔で「そういう状況で感染したんだったら、非難されても仕方ない」と判定を下している人。自分では「良識派」のつもりでいるけど、やっていることはバッシングや差別と五十歩百歩です。

 こういう言い方をする人は、バッシングや差別をしている側を非難する気はありません。「非難されても仕方ない」という言い方で、自分では手を汚さないまま、結局は同じように非難しています。クラスでいじめが起きたときに、いじめられている側の“落ち度”を探し出して「いじめられる側にも責任がある」と言ってみたり、冒頭のように性犯罪の被害者に対して“落ち度”を責めたりするのと、何ら変わりありません。

 コロナウイルスに対する恐怖や不安が蔓延して、誰もが怒りっぽくなっています。だからといって、バッシングや差別に精を出す人が増えるという展開は、情けないほどにストレート。しかも、感染者を叩いたからといって、自分や世の中の感染リスクが低くなるわけではなく、検査を敬遠する人が増えるなどして逆にリスクが高まってしまうでしょう。

 今こそ意地とプライドの見せどころです。自分の中で、あるいは口に出して「きれいごと」を声高に叫びましょう。「きれいごと」こそ、私たちが進むべき方向を示す道しるべです。甘い誘惑に負けて「感染者が差別されるのは仕方ない」「感染は自業自得だ」と言いたがる闇の勢力が跋扈していますが、ひるんでいる場合ではありません。

 雑念に惑わされず「憎むべきはウイルス」「感染した人は気の毒な被害者」という大前提を貫きましょう。それもまた、大人として胸を張って生きていくために必要なコロナとの戦いです。コロナに負けるな!

https://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/%e6%84%9f%e6%9f%93%e3%81%af%e8%87%aa%e6%a5%ad%e8%87%aa%e5%be%97-%e3%81%a8%e8%a8%80%e3%81%84%e3%81%9f%e3%81%8c%e3%82%8b%e9%97%87%e5%8b%a2%e5%8a%9b%e3%81%ab%e3%81%b2%e3%82%8b%e3%82%93%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%84%e3%81%91%e3%81%aa%e3%81%84/ar-BB17qHON?ocid=ientp

8. 2020年8月01日 13:22:16 : gXX2MKPhiY : dVYxWTg3bzVOQWc=[7] 報告
岩手初の感染者に中傷続く 知事「鬼になる必要ある」
朝日新聞社 2020/08/01

 3カ月半の間、全国で唯一「感染者ゼロ」だった岩手県。7月29日に陽性が初めて確認され、感染者の勤め先やネット上には中傷や差別発言が相次いでいる。県は、感染者への中傷について厳しく対処する姿勢だ。

 陽性が確認された盛岡市の40代男性について、男性が勤める県内の企業は29日夜、HPで従業員の陽性を発表した。男性は発症後に2日間出勤しているが、内勤のため顧客と接することはなかったという。

 その後、この企業には電話が急増し、31日までに約100件あった。通常の問い合わせなども含むが、中傷も少なくないという。差別的なメールのほか、事業所に直接来て中傷するケースもあった。担当者は「電話を受ける側も悩んでいる」と頭を抱える。

 企業HPには30日夜からアクセスが殺到し、サーバーが一時ダウンした。ネット上では感染者を特定しようとする動きがあり、社員の写真を無断転載されるなどの懸念もあるため、企業HPは一時、閲覧停止の対応をとった。「お客様の不安を考え公表したが、感染した個人や他の社員、その家族にも不利益が生じている。コロナになったらこうなるんだとわかった。なってはいけないんだと」

 達増拓也知事は31日の会見で、感染者へのバッシングが懸念されることについて、「犯罪にあたる場合もある。厳格に臨む意味で、(中傷に対しては)鬼になる必要がある」と強調した。被害者支援のため、特定の個人や企業などをネット上で中傷・差別などしている画面を保存する動きもあると指摘し、県でも「同様の対応を検討している」と述べた。(御船紗子)https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%b2%a9%e6%89%8b%e5%88%9d%e3%81%ae%e6%84%9f%e6%9f%93%e8%80%85%e3%81%ab%e4%b8%ad%e5%82%b7%e7%b6%9a%e3%81%8f-%e7%9f%a5%e4%ba%8b-%e9%ac%bc%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e5%bf%85%e8%a6%81%e3%81%82%e3%82%8b/ar-BB17qOWG?ocid=ientp

9. 2020年8月02日 11:47:34 : yVlHteqe6U : WlZyQ3E0R0lkTG8=[5] 報告
「普通の人」がなぜ過激化するのか<歪んだ正義>(1)
8/2 毎日新聞

 ◇「自粛警察」はもともとある敵意や差別感情の現れ

 マスクをしていない人を激しく叱責する。政府の自粛要請下で地元以外のナンバーの車を傷つけたり時間を短縮して営業する店に嫌がらせをしたりする。中国人が経営する店やその関係者をSNS上で中傷する。

 新型コロナウイルス禍に現れたいわゆる「マスク警察」「自粛警察」現象は、人間の攻撃性を顕在化させた。

 「人を傷つける心―攻撃性の社会心理学」(サイエンス社)などの著書がある大渕憲一・東北大学名誉教授(社会心理学、現・放送大学宮城学習センター所長)によると、「災害や犯罪などによって社会不安が高まると、それに伴い人々の間で生じる不快感情が攻撃性に転化されやすくなる」という。

 もともと他の集団や民族に対して敵対的な、あるいはマイノリティーに対して差別的な態度を持っている人でも、冷静な時はそれを不合理なものとして自制することができる。ところが不安や恐怖が高まっている時には「認知資源の不足などからこうした抑制力が低下し、敵意や差別感情が噴き出しやすくなる」という。社会が不安定な時には敵意や差別感情を「正当化」する理由を見つけやすくなり、また周囲の人々からの支持が得られやすいと感じて抑制力はいっそう低下しやすくなるというのだ。

 ◇「自分は絶対に正しい」と思い込むと、人間の凶暴性が牙をむく

 人間の攻撃性といえば、最近はSNSを舞台とした言葉による暴力が過激化している。性被害を実名で告発したジャーナリストの伊藤詩織さんを中傷したSNS上の書き込みは70万件にも達し、人気番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さんもSNS上で激しい攻撃を受け、亡くなった。

 また近年日本では、 ローンウルフ(一匹オオカミ)による通り魔や襲撃事件が増加傾向にある。治安問題を研究する公益財団法人「公共政策調査会」(本部・東京都千代田区)が2019年3月に発表した東京五輪の治安対策に向けての提言書によると、国内におけるローンウルフ型のテロ類似犯罪は増加傾向にあり「未然に探知し防ぐのが難しい」という。さらにその脅威は「すぐそこに差し迫っていると認識しなければならない」としている。

 19年7月、「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)にガソリンをまいて放火し70人を死傷させた青葉真司容疑者(42)による事件は記憶に新しい。青葉容疑者は「京アニに小説を盗まれた」とまるで自分が被害者であるかのように訴え、犠牲者への謝罪は今もって口にしていないという。

 16年7月に起きた相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」への襲撃事件でも元同園職員、植松聖死刑囚(30)は裁判で「意思疎通が取れない人は社会の迷惑」「殺した方が社会の役に立つ」と語った。障害者という「負担」を抱える社会を救済したとでも言わんばかりに殺害の正当性を訴えた。

 こうしたローンウルフによる事件は一見「自粛警察」やSNS上の過激な攻撃とは無関係のように見えるが、いずれの当事者にも通底する思考が垣間見える。自分や自分が帰属意識を抱く集団を「絶対的被害者=善」と見立て、「絶対的悪」である他者への攻撃を正当化するという「歪(ゆが)んだ正義」だ。「自分は絶対に正しい」と思い込んだ時、人間の凶暴性が牙をむく。

 ◇「あなたは、自分がテロリストになることもありうると思いますか」

 私が人間の攻撃性に関心を抱いたのはイスラエルの大学院で受けた授業がきっかけだった。13年春から4年余りエルサレム特派員を務めた私は日本への帰任を前に仕事を2年間休職してイスラエルの大学院や併設のシンクタンクを拠点に研究生活を送った。

 イスラエルといえばその占領地・パレスチナに住む人々への強硬な対応で知られる。私は留学1年目、イスラエルの中でも最も保守的で、「テロ対策」に関する研究で世界的に知られるヘルツェリア学際研究所(IDCヘルツェリア)の大学院に進学し「テロリズム対策・国土安全保障論(サイバーセキュリティー専攻)」を学んだ。特派員時代の取材でイスラエルの「テロ対策」には学ぶべき点とあしき手本とすべき点が混在しているように感じ、その最先端で知見を広げようと考えた。

 懐に深く入ってこそ取材対象の「素顔」は見えてくる。イスラエルの「素顔」を見たいとの思いからの決断だったが、パレスチナの人々すべてを「テロリスト」よばわりするような差別と偏見に満ちた授業ばかりではいたたまれなくなる、と内心危惧していた。だが授業ではむしろ私自身が無意識のまま抱えてきた偏見や思い込みを自覚することになった。

 進学した大学院のプログラムは1学年150人余りで約4割が米国系ユダヤ人、約3割が欧州系ユダヤ人、3割弱がイスラエルのユダヤ人で、それ以外はアフリカ系が男女ひとりずつ、アジア系は私ひとりだった。大半は20〜30代で米国からは米軍のエリート、陸軍士官学校(ウェストポイント)と米議会から女性2人が公費で派遣されていた。イスラエルからは国防総省や首相官邸の幹部候補のほか私と同じ50代の警察・爆弾処理班元トップと現職トップもやはり公費で来ていた。

 「あなたは、自分がテロリストになることもありうると思いますか」

 イスラエル軍兵士の心理的危機管理を担当してきたという元軍幹部の博士(心理学)が「テロリズムの心理」という授業の冒頭、私たちにそう尋ねた。受講生の約半数が「ありうる」と答え、残る半数が「ありえない」と答えた。「絶対ありえない」。私はそう直感したので、多くの生徒が肯定的に答えたのにはむしろ驚いた。

 博士の言葉を聞いて浮かんだのはワシントン特派員をしていた09年春に経験したある事件だった。アフガニスタンに駐留する米陸軍の部隊に1カ月ほど従軍取材した。米兵らと村から村へと移動していたある日、乗っていた軍用車がイスラム原理主義組織タリバンの爆弾攻撃を受けて大破した。同乗していた米兵4人と共に奇跡的に命を取り留めたがテロリズムの脅威を文字通り肌で実感した。そして地元の女性や子供すら手にかけるタリバンの「狂気」に強い憤りを感じた。だから博士の問いかけにも「あんなことを私がするわけがない」と感じたのだ。

 だがこの確信は、研究を進めるにつれ徐々に崩れていくことになる。

 博士はさらに衝撃的な言葉を口にした。

 「テロリストの頭の中を考えるには、まず普通の人々の頭の中を考える必要がある。そうしていくと、大半の人は状況さえ整えばテロリストにさえなりうるのだということが分かる」

 彼は自分たちユダヤ人も含め、誰もがテロリストになりうるのだと断言した。その根拠として見せたのが一本の動画だった。

 ◇監獄実験が顕在化させた人間の攻撃性

 米スタンフォード大学のフィリップ・ジンバルドー名誉教授(心理学)が行った、有名な「監獄実験」の撮影フィルムだ。1971年、ジンバルドー名誉教授は24人の中流階級の米国人学生を対象に12人を看守役、残りを囚人役にした。囚人役は囚人服を着せて足をつなぎ番号で呼ぶ。看守役はアイコンタクトをしなくてすむようにサングラスの着用が認められ、制服や笛、警棒、鍵を渡されて「囚人に何をしてもよい」という支配権も付与される。その結果、実験は想定よりかなり短い6日間で終了せざるをえなくなった。看守役が予想以上に残酷な行為を繰り返し始めたからだ。

 囚人にろくに食事を与えず頭巾をかぶせて鎖でつなぎ、トイレを手で掃除させた。36時間後にはひとりの囚人が急性のうつ状態になり、解放せざるをえなくなった。ジンバルドー名誉教授は「ごく普通の人が状況次第で悪魔にもなる」と分析し、人間が持つ攻撃性の普遍性を指摘した。倫理的観点からこのような実験はその後行われていない。それもあり、たまたまこの実験の参加者が異常な集団だったのではないかと感じる人もいるかもしれない。だが実験で起きたことをまさに再現したかのような事件が現実に起きている。04年に発覚したイラクの首都・バグダッド郊外のアブグレイブ刑務所におけるイスラム教徒への虐待事件だ。看守の米兵らはこの実験結果以上に残酷な虐待を行った。

 動画が終わると米陸軍士官学校から来ていた女性士官が手を挙げてこう語った。「私はイラクでアブグレイブ事件の調査に実際に関わっていました。具体的なことは言えませんが、刑務所にいた兵士すべてが残虐な行為をしたわけではありません。ごく一部がやったことなのです」

 ◇過激化する人としない人の違い

 先の大渕名誉教授はその論文「無差別テロの心理分析」の中で次のように述べている。「テロ事件を起こす人は特殊な思想信条の持ち主、あるいは偏った性格・異常な心的状態にある人であるとの特異心理仮説に基づく研究が中心だったが、近年は、先進諸国からIS(筆者注:過激派組織『イスラム国』)に参加する若者、ホームグロウン・テロリスト、ローンウルフ型の増加などを背景に、誰でもが状況によっては過激主義に陥り、テロ事件に関与するようになりうるのではないかという一般心理仮説に基づく分析が主流になりつつある」

 私たちは誰しも攻撃性を持っている。それを過激化させるとテロリストにさえなりうるのかもしれない。だが一方で、紛争地を長く取材して感じてきたことがある。同じような極めて重い社会経済的ストレスを受けてもその攻撃性を過激化させる人はほんの一部で、大半の人はそうはならない。紛争地に限らず日本社会においても日常のストレスなどから会社や学校、SNS上で陰湿ないじめやハラスメントをして他者を攻撃したり「正義」を振りかざしたりする人がいるが、大多数の人はそこまではしない。

だとするとその攻撃性を過激化させてしまう人とそうならない人の違いはどこにあるのか。過激化する人には何があり、あるいは何がないのか。そこに通底するメカニズムはあるのか。

 私はこの疑問を出発点に研究生活を始めた。【編集委員(専門記者)・大治朋子】
https://news.yahoo.co.jp/articles/862b3d6c27b8ddc0b5fbca50b6757cc4c26939b5

10. 2020年8月04日 22:28:09 : 4wa5lgiqGM : Zm5Xd04xSkducHM=[1] 報告
浜松コロナ【感染者狩り】被害者の告白「人殺し扱いされ、外を歩くのも人に会うの怖い」
「文春オンライン」特集班 2020/08/04


 全国で感染拡大が広がる新型コロナウィルス。7月29日に初めて感染者が確認された岩手県では、感染した40代男性に対してインターネット上で誹謗中傷やデマ憶測などの書き込みが相次ぎ、県でも対策を講じ始めた。達増拓也県知事は31日、「犯罪にあたる場合もある。厳格に臨む意味で(中傷に対して)鬼になる必要がある」と強調している。

7月29日夜、岩手県で初の新型コロナウイルス感染者確認を発表する達増拓也知事 ©時事通信社© 文春オンライン 7月29日夜、岩手県で初の新型コロナウイルス感染者確認を発表する達増拓也知事 ©時事通信社

 コロナ感染者をまるで“魔女狩り”のように吊し上げるケースは岩手だけではない。7月下旬、2つの店舗でクラスターが発生した静岡県浜松市では、クラスター発生が確認された飲食店2店舗と、陽性反応が確認された男性客・Aさんに対し、いわれなきバッシングが続いている。

《コイツが撒き散らしたらしい》

 7月23日、浜松市は飲食店2店舗でのクラスター発生を確認。男女複数人が新型コロナウィルスに感染したことが確認された。濃厚接触者である来店客や従業員160人に対し、市はPCR検査を始めたことを発表。店名も公表された。

 すると同日、浜松市民の間にはLINEやSNSを介して感染者を特定するような情報が一気に拡散し始めた。市内在住の30代主婦に聞いた。

「同級生の友達やママ友など、複数のグループLINEで、《コイツが撒き散らしたらしい》といったメッセージが飛び交って、その日は通知音が鳴り止まなかった。感染者を出したラウンジ『X』やマジックバー『Y』の情報、店のママのSNS、立ち回り先などの情報も回ってきました。『X』や『Y』のお客で、感染が早くに確認された経営者のAさんについては顔写真、会社名、出身高校、出身中学、親や子供のことも書かれていました」

 Aさんは30代で、市の中心部からは少し離れた場所で不動産会社を営む地元出身の若手経営者だ。

Aさんも「県内で誰かからうつされた」
「不動産屋の仕事柄、どうしても営業や接待の仕事で夜の店を使うことが多かったそうです。Aさんは7月中旬に『X』と『Y』の両店舗を利用。結果、取引先の相手にも感染させてしまった。感染が広がったことで、やっと活気が戻ってきた浜松の夜の街は大ダメージ。Aさんへの誹謗中傷はどんどん酷くなっていき、デマも広がっていった」(地元紙記者)

《Aは東京に遊びに行ってコロナをもらってきたらしい》

《Aはコロナとわかっていて、周りに酒を勧めたらしい》

 飛び交う噂話のほとんどがデマだ。Aさんの友人が事情を説明する。

「Aは3月末に東京に仕事に行っていますが、それ以来、行ってませんし、最近は県外への移動もしていない。つまりAも県内で誰かからうつされたわけです。『X』を利用した日は、別の飲食店で体温を計っているのですが、36度台の平熱で、体調が悪くなったのは『X』を利用した翌日、外出先でのことだった。それでも医者は最初、風邪と診断して、後日もう一度受診して、念のために検査をしたら、まさかの陽性だったのです」

 Aさんは驚きのあまり、対応を誤ってしまった。「(取引先などの)相手に迷惑をかけたくない」という思いから、保健所の聞き取りに対して「X」や「Y」の店名を伏せたのだ。結果、保健所が両店舗に検査に入るのが遅れることとなった。これがのちに発覚し、誹謗中傷の火に油を注ぐ結果となった。

「コロナで損失した分を立て替えろ」電話が日に30件
「Aのもとには連日、日に30件以上の無言電話や嫌がらせの電話がかけられています。『コロナで損失した分を立て替えろ』とか『税金でPCR検査が行われるから全てオマエが払え』とか。ですが、AがPCR検査を受けていなければ、被害はもっと広がっていたわけですから、Aを責めるのは筋違いだと思うのですが……」(同前)

 8月1日までに「X」や「Y」関連での感染者数は約100名に上る。誹謗中傷の声はAさんだけでなく、店舗にも波及している。「X」のママを務める経営者はこう話す。

「店を潰してやる」「人殺し!」
「知り合いの方は心配してくださるのですが、面識のない方から厳しい言葉を浴びせられます。『もしうちの家族に何かあったら店を潰してやる』とか『人殺し!』とか、脅迫めいた電話がお店にかかってくる。検査で陰性だったアルバイトの従業員も昼の職場を不当に解雇されました。私をはじめ、スタッフや家族の写真がSNSで拡散され、Aさんと同じようにデマが拡散されています。私が東京にホスト遊びに行ったから感染したとか……。コロナより人の怖さを感じています。我々の感染対策は甘かったのかもしれません。ですが、それは緊急事態宣言が解除されて以降の浜松の街全体に言えることだと思います」

「文春オンライン」特集班は6月に別件の取材で浜松市を訪ねたが、たしかに繁華街では多くの人がマスクを外し、至るところの店で酒宴が開かれ、街はコロナ禍以前の生活様式に戻っているようだった。だが、今回のクラスター発生が公表されて以降、ふたたび夜の街には閑古鳥が鳴くようになった。

野次馬がAさんの会社の写真を撮影しにくる
 一時は入院していたAさんだが、体調は回復し、すでに退院している。だが、今も外出できずにいるという。会社の扉は閉められ、明かりは消えている。近隣住民の証言。

「たまに(Aさんの)会社の前に車を停めては指さしたり、野次馬が(会社の)写真を撮ったり、心ない人がいるんです。私も近所に住んでいるだけなのに、コロナ患者の扱いをうけて、他の町内の人から『うつりたくないから近寄らないで』って言われたこともありました」

 電話で取材を申し込むと、Aさんは怯えた様子を見せながらも心境を吐露した。

「最近励ましのメールもいただけて何とかやっていけていますが、今もコロナのことを考えると胸が苦しくなります。外を歩くのも人に会うのも怖いです」

Aさんはネットに謝罪文を掲載した
 7月31日、Aさんは会社のホームページに《お詫び》と題し、長々とした謝罪文を掲載した。

《〇〇不動産のAと申します。この度は、私が新型コロナウイルスに感染してしまいご心配、ご迷惑をお掛けしてしまった方々、感染させてしまった方々、浜松市の多くの飲食店関係者の皆様、医療関係者の皆様、不安な日々を送らせてしまっております浜松市民の皆様、その他全ての皆様、この度は誠に申し訳ございませんでした。 心よりお詫び申し上げます。(略)浅はかで自分勝手な判断をしてしまいました。その結果、数多くの方々に、取返しのつかない多大なるご迷惑をお掛けしてしまいました。この度は誠に申し訳ございませんでした》

 地元記者が故郷の現状を深く憂う。

「こんなの間違っています。コロナに罹ってしまったことを責めるべきではなく、むしろ積極的に検査を受けたAさんの勇気をたたえるべきでしょう。浜松には『やらまいか』という方言が息づいています。『やりましょう』『やろうじゃないか』というチャレンジ精神にあふれた浜松を象徴する言葉なんです。今こそ、この浜松の力を見せるべきときなのに……」

 海、山、川、湖に囲まれた、自然豊かでのどかな鰻の名産地が戦々恐々とした空気に覆われている。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%b5%9c%e6%9d%be%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a-%e6%84%9f%e6%9f%93%e8%80%85%e7%8b%a9%e3%82%8a-%e8%a2%ab%e5%ae%b3%e8%80%85%e3%81%ae%e5%91%8a%e7%99%bd-%e4%ba%ba%e6%ae%ba%e3%81%97%e6%89%b1%e3%81%84%e3%81%95%e3%82%8c-%e5%a4%96%e3%82%92%e6%ad%a9%e3%81%8f%e3%81%ae%e3%82%82%e4%ba%ba%e3%81%ab%e4%bc%9a%e3%81%86%e3%81%ae%e6%80%96%e3%81%84/ar-BB17xKQo?ocid=ientp

11. 2020年8月05日 11:53:56 : pBXIVseBbg : VG00b2F4R3R0eUk=[25] 報告
コロナ不安、高校生に拡大 SNSで感染生徒情報や中傷拡散
2020年08月05日

ツイッターには、感染者が確認された高校に関する投稿が並ぶ


 岐阜県内の新型コロナウイルスの感染者が若年層で増加する中、感染が確認された高校やその生徒に関する情報が会員制交流サイト(SNS)で拡散されている。部活動の大会辞退や再休校に加え、SNS上の誹謗(ひぼう)中傷によって、生徒間では動揺が広がっており、専門家は「情報との向き合い方を含めた精神的なケアが喫緊の課題」と訴える。

 7月16日に岐阜市の公立高校で教諭の感染が確認された後、ツイッターには、高校名にハッシュタグ(検索目印)を付けた投稿が瞬く間に増えた。「(高校の生徒が)塾にいる やばい」「自覚なさすぎ」といった中傷のほか、「バス、あぶない」という不安をあおる内容が相次いだ。一部の部活動が予定していた大会への出場を取りやめたことに対し「対戦相手も嫌だろう」「なんでこんな大事な時期に感染したんだ」と非難の声も書き込まれた。他の高校に感染が広がると、感染経路を詮索する投稿も見られた。

 SNS上の誹謗中傷を巡っては、若者に人気のテレビ番組に出演していた著名人が中傷を受けた後に亡くなり、社会問題化したことで、国が対策強化に向けた検討を加速させている。

 岐阜県弁護士会の安田和広弁護士は、中高生のSNS利用について「一般論で言えば、書き込む側の匿名性により、安易に投稿する特徴がある」と指摘。「事実であっても、公共性や公益性を目的としない場合は社会的地位を下げると名誉毀損(きそん)に、報道で公表されていないことを書き込むとプライバシー権の侵害になり得る」と警鐘を鳴らす。

 この高校では生徒から「バスに乗って学校に来るのもはばかられる」といった声もあり、SNSの利用の仕方や投稿に振り回されない心の育成を目的に、コロナ禍後の社会変化を考えるオンライン授業を企画。講師を務めた情報モラル教育研究所(岐阜市)代表の上水流信秀さんは「風評被害の事実を記録し、分析することを通して、SNSに過剰に反応しない力を身に付けてほしい」と全校生徒に呼び掛けた。

 上水流さんは、SNSでの誹謗中傷に対し、生徒たちの心のケアを支援する仕組みづくりの重要性を訴える。「SNS利用率が高い中高生の感染となった場合、報道と同時に情報が拡散され、投稿を目にするのは想定できること。ネットの誹謗中傷に対し、教育行政のサポート体制を早急に整える必要がある」と話した。

https://www.gifu-np.co.jp/news/20200805/20200805-262439.html

12. 2020年8月06日 06:04:22 : Sq9OvAHq8Y : NTBVeEl2MU0xWms=[2] 報告
岩手県初のコロナ感染者に誹謗中傷が…ウソ申告増加の懸念
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/276793
2020/08/03 日刊ゲンダイ 

知事の発言は抑止力になるか(達増拓也岩手県知事)/(C)共同通信社

 やはり、恐れていた事態が起きた。

 全国で唯一、感染確認がゼロだった岩手県で先月29日、初の新型コロナウイルスの感染者が出た。

 感染が分かったのは盛岡市の40代の男性会社員。同22日、車で関東のキャンプ場に出掛け、県外に住む友人3人とテントで4泊していた。同28日に友人1人の感染が判明していた。

 男性が勤務している会社が同29日の午後11時すぎ、HP上で社員の感染を公表すると、県内外から「感染した社員をクビにしたのか」といった誹謗中傷の電話やメールが100件以上殺到。同30日夜には一時、サーバーがダウンしてしまった。

 岩手県では感染者が確認される前から、達増拓也知事が「第1号になっても、県はその人のことを責めません」と繰り返し発言。5月には「感染者が出てもいい。悪ではない」と訴えていた。それでも激しいバッシングが起きてしまった。知事は中傷やデマが相次いでいることについて「犯罪にあたる場合もある。厳格に臨む意味で、鬼になる必要があるかもしれない」と断固たる態度を取ると明言している。

感染が地方に広がるにつれエスカレート

 県はこれまでも体調が悪化したら、ためらわず受診や検査をするよう呼び掛けていたが、県民からは「最初の感染者にはなりたくないから、検査には行かない」といった声が上がっていた。

 ここにきて、地方を中心に個人情報や行動履歴などウソの申告をする感染者が相次いでいる。新潟市の20代女性は当初、無職としていたが、キャバクラ嬢で「SNSでどう書かれるか心配していた」という理由から職業を偽っていた。静岡県浜松市の30代男性は、市内のバーとラウンジで飲食していたことを申し出なかった。その後、両店でクラスターが発生したため、写真と実名がSNSで拡散される羽目になった。いずれも、批判されることを極度に恐れた結果だ。

 コラムニストの小田嶋隆氏は「今年は迷惑がかかるからと帰省をためらう人も多い。村社会の伝統でしょう」とこう続ける。

「日本は相互関心がきつく同調圧力が高い。その窮屈さで新型コロナの感染拡大を抑えられた部分もあった。トータルで見れば一長一短ですが、今後は悪い部分の方が出てくると思う。誰でも感染者になるわけですから、謝罪したり、責めたりするのはもうやめた方がいい。達増知事の発言は新たな感染者の防護壁になります。本来は首相が言わないといけないのですが、国は逆に率先して、店名を公表してつるし上げをしている。政治家は感染者に責任がないというメッセージを出すべきです」

 袋叩きに遭うのを恐れて検査を避けたり、虚偽申告が増えれば、感染経路が追えなくなり、感染拡大に歯止めがかからなくなってしまう。

13. 2020年9月02日 05:47:32 : AUv6HyK3b2 : OW1XSExYVDc0dHc=[1] 報告
コロナ禍の帰省で「田舎の怖さを実感」…近所のおばちゃんは「家から出ないほうがいい」
清談社 2020/09/01

 今年の夏休み、特に東京はお盆休み前に新型コロナウイルスの感染者数が増えたこともあり、「Go To トラベル」キャンペーンからも除外され、外出自粛を求められた。

 今年は帰省を見送ったという声も多く聞かれる中、東京から青森県に帰省した男性の家に「なんでこの時期に東京から来るのですか?」「さっさと帰って下さい!!」とビラが残されていたというニュースも話題になった。

 それでも、様々な理由で帰省した人たちに取材すると、それぞれに肩身の狭い思いをしたようだ。彼らの体験談を紹介する。(取材・文=素鞠清志郎/清談社)

◆ ◆ ◆

母を亡くして2回目のお盆、近所のおばちゃんに……
◇高瀬優子さん(仮名、42歳・不動産業。帰省先は山梨県)

「コロナが収まらない中、実家へ帰省することに躊躇はありました。前年に母が亡くなり、父から電話で『お母さんの2回目のお盆があるし、準備は俺ひとりではできないから』と夏前から帰ってきてほしいと念を押されていました。お盆に合わせて、家族(夫と小学生の息子)で帰省しました。

 自家用車を運転して、2時間ほどで実家に到着。さっそく掃除をしたり、お盆の飾り付けやお供え物の準備をしたりと忙しかったですが、家族以外とは接触しないだろうと思って過ごしていました。

写真はイメージ ©iStock.com© 文春オンライン 写真はイメージ ©iStock.com
 しかし、実家の向かいの家に住んでいる、小さい頃から親しくさせてもらっていたおばちゃんに玄関先でバッタリ会ってしまい、『いつまでこっちにいるの?』と話しかけられました。おばちゃんは微妙な笑みを浮かべながら、『あんなにテレビでやっているのに、気にならなかった? うちの息子は“今年はお互いのために帰省しない”って早々に連絡あったから、どこもそうかと思ってたよ』と言われてしまいました。

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『お母さんが亡くなって2回目のお盆だし、お父さんがひとりじゃ無理だから帰ってきたんですよね』と答えると、おばちゃんはウンウンと頷きながらも『家から出ないほうがいいよ。何かあったらお父さんも巻き込んで大変なことになっちゃうからね』と言って、去っていきました。

 帰省は4日間の予定でしたが、家にいてもおばちゃんの言葉を思い出したり、見られているのかな……と気にかかって、夫と息子は3日目の早朝、まだ駅に人のいない時間に電車で東京に帰ることになりました。久しぶりに田舎の怖さを実感しました」

 高瀬さんは、地元コミュニティ特有の「相互監視」の怖さを感じたようだ。家族構成はもちろん、子どもがどの大学に行っているか、東京で働いているのは誰かなど、詳細な情報をお互いに把握していて、「よそ者」はすぐにわかってしまうという。

「家には来るな」「東京から来たって絶対言うな」
◇信江明夫さん(仮名、33歳・IT企業勤務。帰省先は山形県)

「先日、祖母が亡くなったんです。お盆の時期に行われることになったお葬式に合わせて休みが取れたので、実家に連絡したところ、父親からは『別に無理しなくていいぞ。俺はいいけど、葬式となると親戚が集まるし、高齢者も多いから……』と。最後には『もし誰かの陽性がわかったら、お前も気分が良くないだろ』と言われました。

 そういった心情はもちろんわかるのですが、祖母のお葬式には出たかったので、ずっとマスクを着用したうえで参列しようと考え、切符を取って新幹線に乗りました。その日はちょうど東京で感染者が200人を超えた日でした。山形駅に着いたと連絡したところ、父親から『家には来るな』と言われ、途方に暮れてしまいました。

 まだ昼だったので、とりあえず地元の友達と連絡を取り、会ってメシを食うことに。その時に友達から『お前、東京から来たって絶対言うな』と念を押されました。

 山形県の公式ツイッターでは、その日の検査数と陽性者数が発表されています。陽性者がわかった日はそのツイートなどをきっかけに、感染したのはどんな人か、例えば『陽性者は東京都内在住の知人と接触』などと犯人探しが始まることがあるようなんです。

 さすがに怖くなってきたのですが、実家にも近づけないので、駅近くのビジネスホテルに泊まることに。結局、次の日の朝イチで帰りました」

 人目を避けて帰省した人もいる。

◇橋本努さん(仮名、39歳・デザイン会社勤務。帰省先は岐阜県)

「帰省する前から、絶対に疎ましく思われるだろうと覚悟していました。車で行ったのですが、品川ナンバーだとよくないと思い、実家の手前の駅で降りて車は駐車場に。電車に乗り換え、人目を避けて実家に向かいました。家に滞在したのは1時間です。親が5歳になる孫の顔を見たがっていたので、感染防止対策をとって、サッと会わせました。

 実家にいるのが近所の人に見つからないよう、妻と子供は時間をずらして家を出て、そのまま駐車場のある駅までばらばらに合流、そのまま引き返してきました」

「帰ってくるならPCR検査受けて、夜中に帰ってきなさい」
 帰省をあきらめた人もいた。

◇中川麻衣さん(仮名、35歳・美容サロン勤務。実家は長野県)

「帰省していいか、親に確認したら『帰ってくるならPCR検査受けて、夜中に帰ってきなさい。車はガレージに入れてシャッターを閉める。一歩も外には出ないように』と断言されて。さすがに帰る気持ちがなくなりました。普段はことあるごとに帰ってこいと言われてきたのですが、親の豹変ぶりに驚きました」

 首都圏でも、「東京」と聞いて神経質になる親族がいたという人もいる。

◇村田美里さん(仮名、32歳・冷凍食品メーカー営業。実家は千葉県)

「実家は千葉の奥のほうなんです。コロナに対する警戒心や状況が、東京とあまり変わらないかと思っていたのですが、お盆の時期を前に、親は神経質になっている様子でした。『帰ってくるのはいいけど、もしものときに迷惑がかかるから個人店には行かないでほしい』と言われて、その理由を聞いたところ、『もしあなたが陽性だったら、立ち寄った場所が噂になって広まる』と。それほど警戒しているのか、と思いました」

ホテルで「東京からのお客様はお断りしています」
◇小森由実さん(仮名、36歳・飲食店勤務。帰省先は長崎県)

「事情があって、十数年ぶりに帰省したんです。実家に泊まれなくなったので、ちょっと大きめのホテルに飛び込みで入ったら、『他のお客さまからの要望で、東京からのお客様はお断りしています』と。事前に調べていなかったこともあり、驚いてしまいました。次に行ったホテルは普通に泊めてくれましたが、こんなに寂しい思いをするなら、帰省はやめておけばよかったと後悔しました」

 取材に応じてくれた人たちの様々な「帰省」体験談。今年の年末も、同じような状況が繰り返されるのだろうか。

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e7%a6%8d%e3%81%ae%e5%b8%b0%e7%9c%81%e3%81%a7-%e7%94%b0%e8%88%8e%e3%81%ae%e6%80%96%e3%81%95%e3%82%92%e5%ae%9f%e6%84%9f-%e8%bf%91%e6%89%80%e3%81%ae%e3%81%8a%e3%81%b0%e3%81%a1%e3%82%83%e3%82%93%e3%81%af-%e5%ae%b6%e3%81%8b%e3%82%89%e5%87%ba%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%bb%e3%81%86%e3%81%8c%e3%81%84%e3%81%84/ar-BB18A1Vk?ocid=ientp

14. 2020年9月04日 21:57:32 : HkgJnKAIEY : SlIuQVB5bUtNeFE=[30] 報告
なぜ善良な日本人が「マスク警察」として周囲を攻撃するようになったのか
沙鴎 一歩 2020/09/04

感染が下降傾向のいまは、社会を正常に戻す絶好のチャンス
「新規の感染者数に下降傾向が見えてきている」。西村康稔・経済再生相が8月31日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症の状況についてこう説明した。


西村氏のこの説明の根拠は、厚生労働省に対策を助言する専門家組織「アドバイザリーボード」の分析結果によるものだ。

アドバイザリーボードは8月24日、6月からの感染拡大について「7月27日から29日以降、緩やかな下降がある。7月末にピークとなったとみられる」との分析結果をまとめている。下降に転じた理由については「感染が広がりやすい接客を伴う飲食店の営業時間の短縮や、他人と距離をとるソーシャルディスタンス行動の浸透による可能性がある」としている。

感染が下降傾向のいまは、感染対策に疲れた果てた私たちの心と社会を健康で正常な方向に向かわせる絶好のチャンスだ。

ポケットからヨレヨレになったマスクを取り出して顔に着ける…
3密の回避、ソーシャルディスタンス、緊急事態宣言と感染対策を推し進めれば進めるほど、人の心と心との距離も遠くなる。感染拡大を防ぐことは重要だが、感染対策が行き過ぎれば、社会・経済活動だけではなく、人の心にも悪影響を与える。私たちは病んだ心を元気にすることも真剣に考えるべきだ。

社会全体が感染対策について過剰反応をしているのではないだろうか。たとえばマスク。マスクがないと店にも入れない。まともに人と会話もできない。マスクを着けずに歩いていると、周囲から白い目で見られる。そこで仕方なくポケットからヨレヨレになったマスクを取り出して顔に着ける。

こうした暗黙の協調を強いる「同調圧力」が強まっている。さらに、新型コロナ禍では「自粛警察」「分散型社会」「ウィズコロナ」といった言葉が次々と生まれた。そうした言葉に理解を示さない人は、強い非難を集める。

「ウイルスの次にやってくるもの」はなにか
「手を洗えば新型コロナウイルスに感染する確率は下がる。でも、心の中にひそんでいて、流れていかないものがある。それは人から人に伝わっていく『恐怖』だ」

8月25日付の毎日新聞の社説はこう書き出し、感染対策が人の心に及ぼす悪影響を問題視している。この毎日社説は1本の大きな扱いで、見出しは「コロナの時代 つながりの再構築 『お互いさま』を広げたい」である。

毎日社説は書く。

「日本赤十字社がユーチューブにアップした動画にある言葉だ。恐怖が広がれば『人と人が傷つけあい、分断が始まる』と訴える」

この動画は沙鴎一歩も目にした。「ウイルスの次にやってくるもの」というタイトルのアニメーションで、人々の間に恐怖が広がり、「ウイルスが広まったのは、あいつのせいだ!」と攻撃しあう様子を描いている。そのうえで最後は「だから励ましあおう。応援しあおう。人は、団結すれば、恐怖よりも強く、賢い」と呼びかけている。

人には自らの命を守ろうとする防衛反応がある。目に見えない病原体に対しては、その防衛反応はより強く働く。そこをよく自覚して行動すれば、過剰反応を防ぐことができるはずだ。

マスクをしない人をとがめる「マスク警察」の歪んだ思考
さらに毎日社説は指摘する。

「新型コロナは他者への差別や偏見を生み、社会に亀裂をもたらしている。感染した人や家族を非難する声は収まらない。自分の『正義』を振りかざし、マスクをしない人をとがめる『マスク警察』の現象は今も続く」「背景に浮かぶのは、感染への不安ばかりではない」

「『ステイホーム』や『ソーシャルディスタンス』で他者とのつながりが希薄になった。個人が次第に孤立していったことが分断に拍車をかけている」

「社会の亀裂」「孤立」「分断」。毎日社説が指摘するように、私たちは過度な防疫が人の心を深く傷付けることがあることを自覚すべきだ。

毎日社説はこんな調査結果を取り上げる。

「大阪大などの研究者による国内外の意識調査は興味深い。各国400〜500人を対象に行われ、『感染するのは本人が悪い』と答えた日本人は3〜4月時点で約11%に上った。1〜2%台にとどまる米国、英国、イタリアと比べ突出して高い」

新型コロナにはだれでも感染する。感染症に対する無知が「感染するのは本人が悪い」という歪んだ思考を生んでしまうのだ。

毎日社説は「一人一人が感染を広げない自覚を持つべきだという考えは大事だ。だが、個人が孤立を深める中、その意識が過剰になれば、他者を責める声が大きくなる」とも書く。その通りである。

松江市の高校には「コロナをばらまいている」と非難が殺到
8月30日付の読売新聞の社説は「コロナと中傷 感染者を責めるのは理不尽だ」との見出しを掲げ、書き出しからこう訴える。

「新型コロナウイルスは誰でも感染する可能性がある。感染した本人や周囲の人、通っている学校などへの理不尽な中傷や差別をなくしたい」

新型コロナはだれもが感染し得るものだ。読売社説は具体的に事例を挙げて主張を展開する。

「サッカー部員らの集団感染が起きた松江市の高校には、『学校をつぶせ』などと非難の電話が殺到した。インターネット上に生徒の写真が転載され、『コロナをばらまいている』と書き込まれた」

「批判にさらされ、『眠れない』などと心身の不調を訴える生徒もいるという。感染への不安が生んだ行動かもしれないが、行き過ぎた反応だと言わざるを得ない」

「ラグビー部で50人超の感染者が確認された奈良県の天理大では、関係ない学生が中学校や高校から教育実習の受け入れを拒否されたり、アルバイト先から出勤を見合わせるよう求められたりした」

「地元の天理市長が『不当な差別であり、社会の分断につながる』と冷静な対応を求めたのは当然である。感染症を巡っては、ハンセン病やエイズ患者が差別や偏見にさらされた歴史がある。こうした過ちを繰り返してはならない」

過剰反応は社会を壊してしまう。感染症は社会の病でもある。私たちは悲惨な過去をあらためて学び直す必要がある。

医師や看護師に誹謗中傷を浴びせる行為は断じて許されない
読売社説は指摘する。

「国立成育医療研究センターが6〜7月に行ったネット調査では、回答した7〜17歳の子供の3割が『自分や家族が感染しても秘密にしたい』と答えた。感染したことを責められるのではないか、という恐れが根底にあるのだろう」

「秘密にしたい」という気持ちはよく分かる。しかし、新型コロナウイルスにはだれもが感染する恐れがある。まずは大人がそこをよく理解していかなければ、子供の心は閉ざされたままだろう。

読売社説は主張する。

「国内の感染者数は累計6万人を超えている。どんなに防止策をとっても、感染を完全に防ぐのは難しい。感染した人を責める言葉は、自分にも降りかかる可能性があることを認識すべきだ」

まったくその通りだ。新型コロナと同じ風邪やインフルエンザの気道感染の実態を見れば、よく分かるはずである。

最後に読売社説はこう訴える。

「感染者や医療従事者を攻撃する書き込みがないか、ネット上を監視している自治体もある。心ない言葉で傷つく人を出さぬよう、手立てを尽くさねばならない」

新型コロナ患者を救うおうと休みもなく懸命に働く、医師や看護師に対し、誹謗中傷の言葉を浴びせる行為は断じて許されない。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%e3%81%aa%e3%81%9c%e5%96%84%e8%89%af%e3%81%aa%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%ba%ba%e3%81%8c-%e3%83%9e%e3%82%b9%e3%82%af%e8%ad%a6%e5%af%9f-%e3%81%a8%e3%81%97%e3%81%a6%e5%91%a8%e5%9b%b2%e3%82%92%e6%94%bb%e6%92%83%e3%81%99%e3%82%8b%e3%82%88%e3%81%86%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%81%ae%e3%81%8b/ar-BB18HwJn?ocid=ientp

15. 中川隆[-8975] koaQ7Jey 2020年12月24日 11:56:27 : rhTpVwqmhA : ZXRWUk1pemQvQmc=[5] 報告
コロナ狂気がついに虐待を
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1226.html
16. 2020年12月31日 16:24:55 : LuroSTCGT6 : NlI1WTJlZDlaemM=[20] 報告
新型コロナ感染で嫌がらせ 被害女性、自宅売却決意「心ない言動が他人の人生を狂わせる」
(2020/12/31 08:30)
https://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/847358.html

感染後に受けた嫌がらせを振り返る女性=28日、熱海市内

 熱海市の50代女性宅の敷地内に複数回ごみなどを投げ入れたとして、熱海署に11月、県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された70代の女が、新型コロナウイルスに感染した女性宅の玄関前に「コロナ女」「人殺し」と記した投書を置くなどの嫌がらせを繰り返していたことが30日までに関係者への取材で分かった。被害を受けた女性は、自宅を売却して転居する意思を固めている。全国で感染者への誹謗(ひぼう)中傷が後を絶たない中、女性は「心ない言動が他人の人生を狂わせることを分かってほしい」と訴える。

 女性は4月中旬、後に感染が発覚する東京都の知人と自宅で会食して発熱。数日後にPCR検査を受けて陽性が確認された。市内初の感染者だったこともあってうわさはすぐ広がり、入院先まで興味本位の電話がかかってきたという。

 退院して数日後、女性宅の玄関前には「コロナ女」などと記された投書が置かれた。女性は恐怖から不眠に陥り、精神が不安定になった。その後も使用済みのティッシュペーパーや大量の割り箸が敷地内にばらまかれたという。

 女性は熱海署に相談し、約3カ月間の捜査の末、近所の女の犯行だったことが判明した。女が逮捕されても心の傷は癒えず、既に自宅の売却手続きを済ませ、買い手が見つかり次第、市外に引っ越す予定。女性は「誹謗中傷に苦しみ、泣き寝入りしている感染者が大勢いると思う。嫌がらせを許さない環境を社会全体でつくらなければ」と語った。

https://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/847358.html

17. 2021年2月20日 10:37:12 : ju7Z3TUXdE : Y29DLzluTWRZMFU=[3] 報告
【三橋TV緊急特番】菅総理よ 飲食店の生の声を聞け!
(新橋やきとんユカちゃん店主ご出演)
2021/02/20





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