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ベーゼンドルファーを弾くバックハウス
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/706.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 3 月 28 日 10:15:26: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 19世紀のピアノの音色は今より美しかった、ピアノは大きな音が出せればいいという物じゃない 投稿者 中川隆 日時 2020 年 3 月 27 日 00:44:18)

ベーゼンドルファーを弾くバックハウス


ヴィルヘルム・バックハウス(Wilhelm Backhaus, 1884年3月26日 - 1969年7月5日)


ヴィルヘルム・バックハウス 最後の演奏会


Wilhelm Backhaus play Schumann "Des Abends" - "Warum?"



from Fantasiestucke Op. 12, No.1 and No. 3
Wilhelm Backhaus (March 26, 1884 -- July 5, 1969)


recorded Ossiach, 28 June 1969 (the last recital - encores)



Wilhelm Backhaus plays Schubert Impromptu in A flat Op. 142 No. 2



recorded Ossiach, 28 June 1969 (the last recital - last encore)


Wilhelm Backhaus´ last solo recitals from June 26/28, 1969




Wilhelm Backhaus - The Last Recital (Live Recording)


Stiftskirche - Ossiach (Carinthia, Austria) - June 28, 1969


Mozart, Beethoven, Schumann, Schubert


W. A. Mozart : Piano Sonata in A Major, K331
- 01. Tema. Andante Grazioso con Variazioni
- 02. Menuetto
- 03. Rondo alla Turca : Allegretto


Ludwig van Beethoven : Piano Sonata No. 21 in C major, Op. 53 “Waldstein”
- 04. Allegro con brio
- 05. Introduzione : Adagio molto
- 06. Rondo : Allegretto moderato - Prestissimo


Franz Schubert
- 07. Impromptu in A-flat major, Op. 142 No. 2 (Allegretto - Trio)


Ludwig van Beethoven : Piano Sonata No. 18 in E-flat, Op. 31 No. 3
- 08. Allegro
- 09. Scherzo (Allegretto vivace)
- 10. Menuetto : Trio (Moderato e Grazioso)


Robert Schumann
- 11. Fantasiestucke Op. 12 No. 1 (Des Abends sehr innig zu spielen …
- 12. Fantasiestucke Op. 12 No. 3 (Warum? Langsam und zart)


Franz Schubert
- 13. Impromptu in A-flat major, Op. 142 No. 2 (Allegretto - Trio)


▲△▽▼


ベーゼンドルファーのピアノはフランツ・リストの激しい演奏に耐え抜いたことで多くのピアニストや作曲家の支持を得、数々の歴史あるピアノブランドが衰退していく中、その人気を長らくスタインウェイと二分してきた。


音色は至福の音色と呼ばれる。 しかし、一部のピアニストからは「中低音の響きは豊かだが、高音とのバランスを考えて弾かなければならず、弾きこなすのが難しいピアノだ」と言われる。


ベーゼンドルファーのピアノは1年以上の月日をかけて全工程を手作業で作られている。代表的なモデルでは井形に組まれた強固な支柱の上にスプルース材のブロックを積み上げてインナーリムを製作し、それに比較的薄いスプルースからなるアウターリムを張り合わせることで、ピアノ全体がスプルース材を介して豊かな中低音を響かせる設計となっている。


現在までにベーゼンドルファーが生産したピアノは50,000台ほどで、およそヤマハの100分の1、スタインウェイの10分の1である。


ベーゼンドルファーのピアノを特に愛用したピアニストとしてはヴィルヘルム・バックハウスが有名。


ジャズ界においては、オスカー・ピーターソンが「ベーゼン弾き」としてよく知られている。


最近のピアニストではアンドラーシュ・シフ、パウル・バドゥラ=スコダ、イェルク・デームス、フリードリヒ・グルダ、ギャリック・オールソン、ヴァレンティーナ・リシッツァもベーゼンドルファーのピアノを好んで用いている。
また、スヴャトスラフ・リヒテルも何枚かの録音を残している。


ベーゼンドルファーを使ったレコーディングの例


ヴィルヘルム・バックハウス/最後の演奏会
ゲルハルト・オピッツ/ブラームス : ソロ・ピアノ作品全集
フリードリヒ・グルダ/モーツァルト : ピアノ協奏曲第20番・21番、第25番・27番、ピアノソナタ集
アンドラーシュ・シフ/シューマン:アラベスク・交響的練習曲
パウル・バドゥラ=スコダ/モーツァルト : ピアノ協奏曲第17番・19番
ワルター・クリーン/モーツァルト:ピアノソナタ全集
ブラッドリー・ジョセフ
スヴャトスラフ・リヒテル/バッハ : 平均律クラヴィーア曲集全巻
ギャリック・オールソン/ショパン作品全集
ジャック・ルーシェ/プレイ・バッハ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC
 

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コメント
1. 中川隆[-13216] koaQ7Jey 2020年3月28日 12:51:28 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1688] 報告
ベーゼンドルファーを弾くバックハウス

Wilhelm Backhaus in concert on the Bösendorfer concert grand




Wilhelm Backhaus is made the first recipient of the "Bösendorfer Ring", an award that is created to honor the world's greatest pianists.




Wilhelm Backhaus plays Beethoven, Piano Concerto No.4 - Karl Böhm, Wiener Symphoniker (1967)




LUDWIG VAN BEETHOVEN
Piano Concerto No.4 in G major, Op.58
00:00:02 I. Allegro moderato
00:17:53 II. Andante con moto
00:22:24 III. Rondo. Vivace

WILHELM BACKHAUS, piano
Wiener Symphoniker
KARL BÖHM, conductor

Recorded at Studio Rosenhügel, Vienna, 3-9 April 1967
2. 中川隆[-13215] koaQ7Jey 2020年3月28日 13:21:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1689] 報告
ベートーヴェン ピアノソナタ第15・18・21番 ベヒシュタインを弾くバックハウス 1969年ライブ
http://classic-cdreview.seesaa.net/article/434647284.html


タイトルを見て少し「えっ」と思った人は通です。今のピアニストは猫も杓子も使用ピアノのメーカーはスタンウェイです。誰が弾いてもそれなりに綺麗な音が鳴るという点と大ホールにも音が通るという点では確かに今の時代に合うピアノです。タイトルにあるベヒシュタインは、リストやドビュッシーなどに絶賛されたピアノメーカーです。今使用している人は少ない。


往年の名ピアニストは結構違うピアノを使用していました。晩年のグールドは改造したヤマハのピアノを使用していたのは有名な話。バックハウスはベーゼンドルファーのピアノを愛奏していました。ウィーン製の木にこだわったピアノで、ウィーンpoの響きと溶け合う。そのバックハウスが亡くなる3か月前のリサイタルで、珍しくベヒシュタインのピアノを使用した記録があります。

ベートーヴェン ピアノソナタ第15番「田園」・第18番
             ピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」
             ピアノソナタ第30番

ピアノ:ヴィルヘルム・バックハウス
1969年 ベルリン・フィルハーモニーでのライブ
録音  4.10点  演奏  4.50点
※立派なステレオ放送音源です


プログラムはえっ3大ソナタないの?と思われる方もいるかもしれませんが、通好みのいいプログラム。「月光」よりも情緒豊かでスケールが少し大きい第15番、ソナチネながら小気味いい第18番、「熱情」程のドラマは無いが凝縮されて振幅の激しい「ワルトシュタイン」。ベートーヴェンの裏3大ピアノソナタです。そして晩年の30番。テンポの良さと構成力がしっかりしたプログラミングです。



ベートーヴェン ピアノソナタ第15番 バックハウス ベーゼンドルファー使用




ピアノ:ヴィルヘルム・バックハウス
録音:1961年11月 ヴィクトリア・ホール (ジュネーヴ)



これらの曲はDECCAでステレオ録音されていますので、ベーゼンドルファーを弾いた演奏と比較できます。最晩年のライブなのでテクニック的には綻びが目立ちますがそこには目をつむって、音の違いを少し。マニアックな内容です。フィルハーモニーという広い会場でのコンサートだったのでベヒシュタインを使用したのかもしれません。







解釈は大きく違いません。ただ印象はちょっと違い、スタジオ録音では少し物足りない18番はライブというかベヒシュタインが良く、15番と21番はスタジオ録音というよりベーゼンドルファーの方がいい。第30番は一長一短。


バックハウス。さて、ベーゼンドルファーかベヒシュタインか?


Wilhelm Backhaus plays Beethoven Sonata No. 18 in E flat Op. 31 No. 3



"The Hunt"


1. Allegro

2. Scherzo - Allegretto vivace (8:08)

3. Menuetto - Moderato e grazioso (13:08)

4. Presto con fuoco (16:57)

live, 1969


ピアノが違うと何が違うの?と思う方もいるでしょうが、使用している材質が違ったり音を出す仕組みがそれぞれ違います。詳細を書くと長くなるのでウィキペディアで調べてください(笑)個人的な感覚ですが、ベヒシュタインはあまり筐体が響かないようにし、低音から高音に至るまで倍音が少な目な印象。ベーゼンドルファーに比べ明晰ですが、響きと倍音が少な目な分ダイナミックレンジが少しだけ狭く感じる。

しかし、低音から高音まで音のむらが無く1音1音が明確に聴こえる。ドビュッシーが評価したのはそういう点です。このライブの演奏ではスタジオ録音ではごつごつと聴こえるバックハウスの左手の指捌きが聴こえやすい。音の分離が良く、第18番は響きすぎないため、こちらの方が曲の性格に合ってます。


ベーゼンドルファーのバックハウス入門に。LPの音はもっと高音域が伸びている。

一方ベーゼンドルファーは木製の筐体を響かせる。中低音は基音近くの倍音が多く少しこもり気味の音にも聞こえますが腹に響く中低音になる。逆に高音は音の芯が明確でありながらも澄み渡ってたなびいていくような倍音が印象に残る。下手な人が弾くとその響きをコントロールできずにぼわんぼわんの音になりますが、バックハウスはこの美点を上手く使いこなしていました。特に高音は弾んで転がるような音に仕上げています。バックハウスの美点はしっかりと左手を混濁しないように響かせたベースの上に、ピアノの音とは思えない突き抜けるけども決して刺さらない虹色の光彩を放つ高音域です。


アラウの「ワルトシュタイン」です。王道。ちなみに使用ピアノはスタンウェイ。

高低差の激しい曲の性格上、「田園」と「ワルトシュタイン」はベーゼンドルファーの方がいい。ライブの演奏では「あぁピアノを叩いているな」という感じがしますが、スタジオ録音ではピアノの存在を一瞬忘れるような響きがします。スタジオの特性と録音の差も多少あるでしょうが、何回聴いても違うなぁやっぱりバックハウスはベーゼンが似合うと思ってしまう。

このコンサートの演奏はベヒシュタインを使用しているが故にバックハウスのタッチ(ミスタッチさえも)が、スタジオ録音よりもしっかり聞き取れるのは嬉しい。やはり超一流のベートーヴェン弾きです。今日何度聴いても飽きませんでした。

今はモノラルですが、フランスの名ピアニスト イヴ・ナットのベートーヴェンを聴いています。これもまた一家言と一味ある演奏で・・・いずれまた。

http://classic-cdreview.seesaa.net/article/434647284.html




▲△▽▼


バックハウスの 1969年4月18日 ベヒシュタイン使用のベートーヴェン・リサイタル
ピアノ・ソナタ第15、18、21、30番 
https://www.hmv.co.jp/news/article/1005200041/


バックハウス[1884-1969]が世を去る 3か月ほど前におこなったリサイタルは、極め付きのオール・ベートーヴェン・プログラム、しかも完全初出のステレオ音源という最高の内容です。

【バックハウスによるレコーディング】
「ベートーヴェンのエキスパート」 にふさわしく、バックハウスはソナタの全曲を1950年から1954年にかけてモノラルでセッション録音したのちに、再録がかなわなかった『ハンマークラヴィア』をのぞいて、1959年から1969年にかけてステレオでふたたびセッション録音しています。

 このたびの2枚組のセットに収められた音源は、ベーゼンドルファーのピアノを好んで弾いたバックハウスがベヒシュタインを使用しているのも興味深いところで、すべてが完全初出の内容となります。

 ちなみに、第15番は1930年代のSP録音、1953年のDeccaへの第1回目のモノラル・セッション録音、1961年Deccaへの第2回目のステレオ・セッション録音、1969年6月のライヴ録音につづくもので、5種のうち4番目にあたります。

 第18番は1930年代のSP録音、1948年のセッション録音、1954年のDeccaへの第1回目のモノラル・セッション録音、1963年Deccaへの第2 回目のステレオ・セッション録音、さらに「バックハウス最後の演奏会」として知られる、1969年6月のオーストリア、オシアッハでのライヴ録音につづく録音となり、6種中5番目に相当します。

 第21番も1950年のDeccaへの第1回目のセッション録音、1959年のザルツブルクでのライヴ録音、1959年のDeccaへの第2回目のセッション録音、1959年ボンでライヴ録音(MM006)、そして1969年6月オーストリアでのライヴ録音につづいて、5番目で6種目にあたるもの。

 第30番は1950年モノラル、1961年ステレオと、いずれもジュネーヴでのDeccaによるセッション録音につづいて3種目になります。


【ドイチュラントラジオ・クルトゥーア・アーカイブのオリジナル・ステレオ・マスター使用】
このたびもまたベルリンRIAS収録によるドイチュラントラジオ・クルトゥーアの正規音源からの復刻となりますが、ここでステレオ音源によるリリースというのもうれしいかぎりです。2010年にauditeの社主でプロデューサー&エンジニア、ルトガー・ベッケンホーフ氏が万全の音づくりで最新リマスタリングを施しています。
 (キングインターナショナル)

【収録情報】
CD1 [68:15]
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第15番ニ長調Op.28『田園』
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調Op.31-3
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53『ワルトシュタイン』
CD2 [17:41]
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
 ヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ:ベヒシュタインE)

 録音時期:1969年4月18日
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
https://www.hmv.co.jp/news/article/1005200041/



聴而不聞 5つ星のうち4.0
最晩年、ベルリンでのオール・ベートーベン・ リサイタル・ ライブ
 バックハウスが85歳で亡くなる3ヶ月前のリサイタルのライブ録音が残っていました。ベルリンのフィルハーモニー・ホールでの演奏で、使用ピアノは常用して来たベーゼンドルファーではなくベヒシュタインであることが記載されています。聴いて見ますとバックハウスの聞き慣れた音とは少し違うのがわかります。ホールの響きを取り入れた綺麗な収録です。ワルトシュタインを始め、どの曲も85歳のライブ録音として大変立派な演奏だと感じました。二枚組のCDですが、CD2にはOp. 109の一曲だけが収録されています。
 このあと1969年6月26日および28日にバックハウスは演奏会を行い、6月28日のコンサートの後半、ベートーヴェンのピアノソナタ第18番の第3楽章を弾いている途中で心筋梗塞と思われる症状を来たし、控室に戻りました。医師団から演奏会の中止を勧められましたが、後半のプログラムを一部変更してコンサートを終了しました。最後の曲はシューマンの幻想小曲集op.12から第1曲「夕べに」/第3曲「なぜに?」とシューベルトの即興曲 作品142-2でした。演奏終了後直ちに病院に搬送されましたが7日後の7月5日に死去しました。最後の演奏会の録音もThe Last RecitalとしてCD化されていますASIN: B0001FAC0CまたはASIN: B0000E3HKK。



KM 5つ星のうち5.0
やっぱり、星5つでしょう
このライブについての情報は、先行レビューアーさんのレビュー(2014年4月22日)が参考になる。

最近、Shigeru Kawai を購入した私は、バックハウスではなくて Kawai とベヒシュタインの音を聴き比べたくて、この CD を購入。この CD は音が良いので、ベヒシュタインの美音が快い。

このアルバムにおけるバックハウスは、必ずしも指の「動き」が、安定しているとは言えないかも知れないが、彼の2回目のベートーヴェン:ソナタ全集のおおらかさ、エレガントさに加えて、生き生きした演奏を聴かせる。このアルバムは単なる「記録」ではない…全曲が私の感覚をチクリと刺し、私の身体をピクッと反応させる。

ビワッシュ 5つ星のうち4.0
バックハウスらしさを考えるにも面白い盤
バックハウスの愛したベーゼンドルファーは、高音の華やかさ、という点では(比較するとだが)少々 ”くぐもった” 印象のある楽器だ。しかしそれはバックハウスほどのピアニストともなれば、輝かしくも感じられる高音を全体のバランスから見事に描き出してくる。(それでも他のピアノに比べると控えめな輝きの高音)

そんなバックハウスが、ここでは低音〜高音までしなやかに響かせることの出来るベヒシュタインを使用している。だから、いつものバックハウスになく華やかな音楽に聴こえる。だから、いつものバックハウスとはちょっと違う。否、かなり違う。いつものバックハウス以上に音楽が雄弁だ。
(……きっとおそらくバックハウスは常に ”自分が持つ感覚・感性を超えたところで楽器の特性に頼らない、音楽を必要以上に雄弁になんか響かせたくない” 人なのだ……だから、いままでベーゼンドルファーを愛用して来たに違いない)

正直、私もバックハウスには楽曲によって「詩味」が足りずぶっきらぼう過ぎて、例えばベートーヴェンの「7番」のソナタなども他の演奏者の方がイイな(例えば、エトヴィン・フィッシャーの演奏♪)といったものがあったりもして来た。しかしだ、しかしなのだ。そうした「詩味」溢れる演奏も聴き続けていると、ふとバックハウスの演り方が恋しくなり、奏者の勝手な思いを極力入れない表現に立ち戻ったりもするものなのだ。

やはりヴィルヘルム・バックハウスはワタシなんかの先ノ先ノ先を見、感じていた本当の芸術家、ピアニスト、なのだ(と強く感じます)。
https://www.amazon.co.jp/ベートーヴェン-ピアノ・ソナタ集-Beethoven-Sonatas-Backhaus/product-reviews/B003NEQAIQ/ref=cm_cr_dp_d_show_all_btm?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews


投稿日:2010/10/09
今年の9月に、バックハウスのモ−ツァルトとブラ−ムスのピアノ協奏曲のライブ録音を聴いて感動したが、このライブも極め付きだ。
ピアノがベ−ゼンドルファ−でないため、最初は少し違和感があったが、曲が進むにつれてそんなものはどこかへ消えてしまった。
いずれも彼が好んで弾くベ−ト−ヴェンのソナタであるし、どの曲も一見淡々と進んでいくように聞こえるが、これこそ彼が到達した境地であろう。

しかしながら、ブラ−ムスの協奏曲でも述べたように、これらの演奏は決して枯淡の域ではない。演奏そのものが若いし、彼自身3ヵ月後に人生の終末が来るなどとは、思ってもいなかっただろう。彼の最後の演奏会で、誰もが聴けなかった18番の第4楽章が、ここでは華やかに演奏されているし、15番は彼自身がこの曲を演奏して楽しんでいるようだ。細かいところで少しミスはあるにしても、豪放な演奏のワルトシュタイン、そして、いちばん気に入ったのは30番だ。まだ10代の頃、この曲を初めて聴いたのがバックハウスのモノ-ラルLPレコ−ドだったせいもあるが。 


投稿日:2016/04/
素晴らしいCDだ。ファンにとっては神の演奏が聴ける。
バックハウスの晩年の演奏はやはり年齢によりムラがあると思うが、亡くなる三ヶ月前のこのベルリン・ライブはよほど調子が良かったのではないか?
ミスタッチは「ワルトシュタイン」で散見(聞?)されるが、何よりあの重いタッチと音色が健在なことが何より嬉しい。

ベヒシュタインだからというのは皆さんのいわれる程気にならないが、演奏のせいもあって華やいだ気配を添えている感はある。それが素晴らしいステレオの音で聞けることに感謝したい。

『田園』は興が乗っていたのか、かなり動きの多い、というかライブならではのノリの良さが目立ち、老人はいつもより早足で田園を逍遙する。心の泡立ちを抑えられないかのようだ。渋くて動きの少ないスタジオ盤とは好き好きだろう。

Op.31-3でもそれは継続しており、如何にも嬉しそうに音楽が生起していく。老人の低回趣味はいささかも見られない。スケルツォの若やいだ心の弾み方はどうだ。最後のリサイタルで弾けないで終ってしまった終楽章もここでは闊達極まりない。天衣無縫といおうか。

「ワルトシュタイン」は、スタジオ録音が早い時期のために音質が今イチであったので、この録音の方がバックハウスの壮大なピアニズムを遥かに味わえる。フィナーレは少し疲れたかなぁという感もあるが、全体としては迫力満点で豪快そのもの。85歳時で死の少し前の人の演奏とは思えない。

Op.109(CD二枚目はこれだけ=17分)もライブらしい即興性が目立ち、主題のモチーフからして冒頭の十六分音符を短く切り上げ付点音符に引っ掛けるように弾く所がスタジオ盤と違い、アゴーギグも大きい。ここも好き好きかもしれない。でも最後の変奏曲はやはり感銘深い音楽だ。
https://www.hmv.co.jp/artist_%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3%EF%BC%881770-1827%EF%BC%89_000000000034571/item_%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E7%AC%AC%EF%BC%91%EF%BC%95%E3%80%81%EF%BC%91%EF%BC%98%E3%80%81%EF%BC%92%EF%BC%91%E3%80%81%EF%BC%93%EF%BC%90%E7%95%AA-%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9%EF%BC%88%EF%BC%91%EF%BC%99%EF%BC%96%EF%BC%99%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B4%EF%BC%89%EF%BC%88%EF%BC%92%EF%BC%A3%EF%BC%A4%EF%BC%89_3838331
3. 中川隆[-13214] koaQ7Jey 2020年3月28日 13:32:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1690] 報告

バックハウスのリサイタル

1969年4月18日のベルリンのフィルハーモニー・ホールでのリサイタルと全く同じプログラムですが、

さて、ベーゼンドルファーかベヒシュタインか?


Beethoven Piano Sonata No.15 op.28 "Pastoral" - Backhaus (Firenze, 1969)




Beethoven Piano Sonata No.21 op.53 "Waldstein" - Backhaus (Firenze, 1969)




Beethoven Piano Sonata No.26 op.81a "Les adieux" - Backhaus (Firenze, 1969)




Beethoven Piano Sonata No.30 op.109 - Backhaus - (Firenze 1969)





Live recording, Teatro Comunale di Firenze (03.05.69)
4. 中川隆[-13213] koaQ7Jey 2020年3月28日 13:36:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1691] 報告

ベヒシュタイン

1853年、カール・ベヒシュタインによってベルリンで創業。「ピアノのストラディバリウス」と呼ばれるほどの名器で、最高のピアノの代名詞である。

ベヒシュタインについてフランツ・リストは「28年間貴社のピアノを弾き続けてきたが、ベヒシュタインはいつでも最高の楽器だった」、

クロード・ドビュッシーは「ピアノ音楽はベヒシュタインのためだけに書かれるべきだ」と言う言葉を残している。


響板が音色を作り出すという哲学のもと、頑丈な鉄骨フレーム、高いテンションの弦、総アグラフの採用などによって弦の振動をあまり鉄骨フレームに響かせずに透明度の高い音色を実現していた。

また音の立ち上がりが早いのもこのピアノの特色であり、音響効果の高いホールでの使用を念頭において設計されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%92%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3

5. 中川隆[-13212] koaQ7Jey 2020年3月28日 13:47:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1692] 報告

ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調 Op.109
バックハウス 1961 ベーゼンドルファー使用





Wilhelm Backhaus plays Beethoven Sonata No. 30 in E major Op. 109
rec. 1950 ベーゼンドルファー使用


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