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2019年2月25日 The Wall Street Journal
韓国文政権、極端すぎる賃金政策に現実の壁 最低賃金の大幅引き上げ、雇用や国内経済の重荷
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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韓国は資本主義の一大サクセスストーリーとして褒めそやされることが多い。だが最近は、世界有数の大胆な左翼的経済政策に取り組む国として知られる。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「所得主導型成長」を看板政策に掲げ、2017年の就任以来、同国の最低賃金を劇的に引き上げてきた。世界貿易の低迷がすでに韓国を打ちのめす中で、賃金水準の上昇が失業率をいっそう押し上げる要因となっている。
投資家は次の点に要注意だ。韓国は輸出国のイメージが強いが、地元上場企業は売り上げの半分以上を国内で稼いでいる。韓国の景気減速は、同国の通貨やすでに割高な株価への脅威となっている。MSCI新興国市場指数のうち韓国株は約14%を占め、中国株に次いで2番に大きい。
他にも低い賃金を引き上げた国はあるが、「ムンノミクス(文大統領の経済政策)」が主導する韓国の賃金上昇幅はあまりにも極端だ。同国の最低賃金は昨年16.4%上昇し、今年さらに10.9%上昇。時給8350ウォン(7.44ドル、約820円)は現在の全米最低賃金よりも高い。一方、1人当たり国内総生産(GDP)でみると、韓国は米国のほぼ半分しかない。引き上げ前でさえ、韓国の最低賃金は2017年の賃金中央値の53%に相当していた。これは英国の水準に匹敵し、日本を上回っている。
文氏の狙いは韓国の経済成長がもたらす恩恵をより公平に分配することだろう。だが、企業が人件費上昇を抑えるため、雇用人数を減らすことが危惧される。韓国の失業率は12月の3.8%から1月は4.4%に上昇。9年ぶりの大幅な伸びだ。ちょうど最低賃金引き上げ措置が発効するタイミングだった。
最低賃金と雇用の関係は明らかではない。一部の国では最低賃金を引き上げても失業率にはそれほど影響がなかった。ただ、大半の調査は、韓国で現在実施されているものより緩やかな賃金政策を対象に行われたものだ。
ここで投資家にとって重要な点は、韓国経済がふらついているのと時を同じくして、韓国株もすでに魅力的には見えないことだ。ベンチマークの韓国総合株価指数(KOSPI)は昨年10月末に7年ぶり安値をつけ、この時点で予想株価収益率(PER)は7.9倍だった。その後利益予想が落ち込み、世界的な株高が進行した結果、予想PERは10.7倍まで上昇。2016年半ば以降で最も割高な水準にある。
景気減速は通貨ウォンの重荷にもなりかねない。韓国銀行(中央銀行)は11月、金利を1.75%に引き上げた。だが今年は方針転換の必要に迫られるかもしれない。そうなれば、より高いリターンを求めて投資マネーが流出するだろう。最低でも文政権は賃金政策を見直す必要がある。
(The Wall Street Journal/Mike Bird)
https://diamond.jp/articles/-/195003
2019年2月25日 野地 慎 :SMBC日興証券 チーフ為替・外債ストラテジスト
欧州は利上げなしで緩和も ドイツ10年債はマイナスへ
FRB(米連邦準備制度理事会)による「利上げ停止」シナリオの現実味が増す中、米国10年債利回りは2.7%前後で居心地が良くなったように見える。
2018年のピーク時からは0.5%以上も低下した水準であるが、18年のピーク時からの低下幅は、ドイツ10年債利回りの方が大きい。
こちらは18年2月に0.8%付近まで上昇していたものが、足元で0.1%程度となっている格好だ。16年以来となるマイナス利回りも視野に入りつつある。
https://diamond.jp/mwimgs/1/0/-/img_10ccdb488d983149d2d8c08d24e27307148049.jpg
ドイツ10年債利回りの低下を促しているのは米国同様の「利上げ期待の後退」。歴史上、景気拡大局面の利上げが米国、欧州、日本の順に行われてきたことを考えれば、15年以降の米国の利上げ局面の次に訪れるはずの欧州の利上げが行われないまま米国が「利上げ停止」となる意味は大きい。
このまま米国が次なる利下げ局面に入るなら、欧州の利上げは数ヵ月どころか数年行われない可能性が高い。追加緩和政策すら俎上に載せられかねない。
利上げに「順番」があるのには理由がある。それは米国が個人消費、欧州が輸出を中心とした経済構造となっているためだ。米国が個人消費中心に景気を拡大させれば欧州の輸出が伸び、米国の利上げでドルが買われれば、安くなるユーロが欧州の輸出をさらに伸ばす。
この構図から米国の次には欧州が利上げを行う順番だったのだが、今回は欧州の景気が利上げに耐え得るほど強くなる前に米国が失速しようとしている。
欧州の輸出相手先が徐々に米国から中国や新興国へとシフトしている点も見逃せず、18年以降は中国や新興国の景気減速が欧州に波及した格好ともいえる。
輸出国においては為替レートの増減価も重要な要素だが、過去、ドイツの輸出が大幅に伸びてユーロ圏経済拡大につながった際にはユーロ名目実効為替レートが前年比で大幅に下落している。18年の春以降、ユーロはドルに対して緩やかに下落しており、景気のサポートとなることを期待したいところだが、人民元や新興国通貨の下落もあり、実効ベースではユーロ安が進んでいない。
ここでも中国や新興国に足を引っ張られた格好だが、いずれにしても現時点で欧州の利上げを示唆する材料は皆無に等しく、これがドイツ10年債利回りの低水準のよりどころとなっていよう。
米国が「利上げ停止」にとどまっている間は問題ないが、利下げ期待が高まり始めると、ドル安ユーロ高への圧力も強まる。その場合、欧州でも景気後退を避けるべく利下げの必要性が議論され、結果、ドイツ10年債利回りはマイナスに向かうと予想される。
(SMBC日興証券チーフ為替・外債ストラテジスト 野地 慎)
https://diamond.jp/articles/-/194923
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