ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」ハ短調 作品67 ステレオ録音 http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven5-s.htm タイム表示は、第1楽章(提示部)、第2楽章、第3楽章、第4楽章(提示部、Presto部)である。第1楽章提示部がリピートされてない演奏の場合にはカッコ内のタイムに「+」を付けた。また第4楽章提示部をリピートしている場合には提示部のタイムの後に「R」を付けた。また、ブーレーズ、マズア、ノリントンとアバドの新盤では、第3楽章をリピートしている。
最近の入手 オットー・クレンペラー指揮ケルン放送交響楽団 WEITBLICK(WDR原盤)。SSS0206-2(2CD)。2017年リリース。 1966年3月17日、ケルン、Klaus-von-Bismarck-Saalでのステレオ・ライヴ録音。 8:41(1:41), 11:02, 5:56, 11:46(2:11R)。 ウィーン・フィルとの名演ライブと比べ、より筋肉質な演奏となっている。 カップリングは同日演奏の第4番とレオノーレ第3番で2枚組。 シルヴァン・カンブルラン指揮南西ドイツ放送交響楽団 GLOR。2003年11月29日、フライブルク・コンツェルトハウスでの録音。 07年の「田園」とカップリング。「英雄」につぐベートーヴェン第2弾である。 以下、録音年代順
シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団 RCA。1955年5月2日録音。 6:01(+1:29), 10:45, 5:34, 9:16(2:12, P52)。
ボストン響の弦パートは強さよりも柔らかさが特徴だし、加えてステレオ最初期の録音の質が薄いため、ミュンシュの気合いの入った指揮ぶりが十分に伝わってこないもどかしさがある。 はじめ、「英雄・運命・第9」の2枚組で聴いていたのだが、1998年5月に、K2レーザーカッティングされた1200円の限定廉価盤が出たので「運命&田園」を入手した。かなり改善されているが、しかしオリジナル・マスターテープからの処理ではなさそうなので限界はある。 ついに2005年、XRCD24で出た(写真)。カップリングは同日録音の「未完成」とである。ようやくマスターテープの音が聴けたという感じがする。 ギュンター・ヴァント指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団・合唱団 TESTAMENT。1956年12月録音。 7:33, 9:35, 5:13, 8:25 2枚組で、同年6月モノラル録音の「第4」とカップリング。 フランスのレコード頒布クラブ「クラブ・フランセ・デュ・ディスク社」への録音である。 グィド・カンテルリ指揮フィルハーモニア EMI。1956年ステレオ録音! ただし、第1楽章が欠けている!!
この年5月から6月にかけて、カンテルリはベートーヴェン第7番、モーツァルト第29番などをステレオ録音するセッションを行った。前記2曲は完了したが、この「運命」の録音は近辺の工事の騒音とカンテルリの過労のため、第1楽章は翌年に行なうこととしてセッションは中断された。しかし、この年11月にカンテルリは飛行機事故で亡くなってしまい、結局録音は完成しなかったのである。 アルトゥール・ロジンスキ指揮ロイヤル・フィル WESTMINSTER。1956年録音。6:14(+1:34), 9:46, 4:51, 8:05(1:57, P50) いやー、オリジナル・テープが見つかってほんと良かった。 演奏としてはレイボヴィッツ盤に似ているという印象。(オケが一緒、時期もほぼ同じ、ということもあるが) ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団 ソニー。1958年1月27,30日録音。6:21(+1:38), 10:47, 5:48, 9:29(2:13, P61) 第1楽章はフェルマータが長い。特に2回セットの1回目がやたら長い。(吉田秀和氏が「世界の指揮者」の中で指摘されていた通り。)また423小節で溜めを作っているのはワルターらしい(モーツァルトの40番でも似たような所がある)。この演奏は、全体を通して、低弦の音が残響の多いホールに響き続けており、それが心地よく感じる反面、細かい音が聞こえないのは曲の性格上問題もあろう。私はこの演奏を初めて聴いた頃はあまり評価していなかったが、クレンペラーやクナッパーツブッシュの演奏も聴いた後改めて聴き直してみると、80才をすぎてこんな演奏ができるワルターの精神の若々しさに感銘を受けた。
2009年、「未完成」とカップリングのSACD国内盤を入手した(写真)。 ロリン・マゼール指揮ベルリン・フィル DG。1958年5月13,14日、6月20日録音。 7:52(1:33), 10:49, 4:51, 8:37(1:59, P56)。
オーストラリアELOQUENCEシリーズ輸入盤で入手。カップリングは「田園」。 マゼール死後、初期DG録音BOXでも入手した(写真)ので、上記の盤は人に譲った。 これが28才の彼のレコーディング・デビューとなった。(正確にはLPのカップリング曲「献堂式」序曲のほうが5月12-13日録音と1日早いが..) この演奏は、大学時代に45回転LPで入手し、なかなか気に入って聞いていたものである。3連打のタメなどはフルトヴェングラーの影響なのであろうか? ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィル DECCA。1958年9月録音。 7:18(1:24), 11:05, 5:07, 8:35(1:59, P55) カルショウのプロデュース、ゾフィエンザールの素晴らしい響きは古びることはない。 2001年春、DECCA LEGENDSで「英雄」「第7」とともに2枚組となった。いずれも「指環」と並行して録音されたものである。 当時のショルティは案外伝統的な演奏スタイルであり緩徐楽章は結構遅めのテンポをとっていた。 オイゲン・ヨッフム指揮バイエルン放送交響楽団 DG。1959年4月25-27日、ヘルクレスザールでの録音。 ベルリン・フィルとバイエルン放送響を使い分けてのステレオ・モノラル混在の全集。 8:05(1:37), 11:08, 5:46, 8:57(2:09,P55)。
フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団 RCA。1959年5月4日録音。7:28(1:26), 10:04, 5:27, 7:55(1:50, P54)。 泣く子もだまる。吉田秀和氏も絶賛。硬派でしかも品があるベートーヴェンが聴ける。 その快速テンポは、ライナー時代のシカゴが黄金時代であったことをハッキリ示している。終楽章は主部のアレグロが十分速いためPrestoとの速度差があまりない。最後は以外にも結構リタルダンドして終結させている。 2000年9月、日本ビクターからXRCD2というもの凄いリマスタリング盤が出た(写真、コリオラン序曲とカップリング)。オリジナルの3トラック・マスターテープを見つけだしてリマスタリングしたらしい。 オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団 EMI。1959年10月録音。ART処理輸入盤全集。 8:51(1:44), 11:06, 6:14, 13:15(2:32R, P63) クレンペラーのこの曲の演奏の特徴は、第1楽章の展開部で弦が主題を奏した後3小節のばす所(第182〜184小節、第190〜192小節、その上で管楽器が次々と合いの手を入れる)で、その弦をディミヌエンドすることである(下のライヴも同じ)。これは私としては曲の勢いを殺ぐものと感じるので、あまり賛同できない。しかし演奏全体の巨大さからすれば、これは些細なことでしかない。 ヨゼフ・クリップス指揮ロンドン交響楽団 EVELEST原盤。キング国内盤SACD Hybrid(2015発売)。 1960年1月、ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホールでの録音。 8:19(提示部 1:39), 10:50, 5:47, 9:03(2:07,P58)。
ヨゼフ・カイルベルト指揮ハンブルク国立フィル TELDEC。1960年前後の録音。第1楽章 8:41(提示部 1:44)
録音データもはっきりしない、何となくすみに追いやられているかのようなカイルベルトのベートーヴェン録音だが、この「運命」は全く素晴らしい。遅いテンポで古き良きドイツ的演奏をくりひろげる。第3楽章もかなり遅いのだが、アタッカで終楽章に入ると冒頭から案外速く始まるので逆に意外な感じがする。 フランツ・コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 Berlinクラシック。1959〜61年、ライプツィヒ、ベタニア教会での録音。7:58(1:35), 10:24, 6:08, 11:41(2:14R, P57)
LP時にはPHILIPSから出ていた全集中もの。全曲、これ「力こぶ」といった感じの演奏。いわゆる「ドイツ的」名演の典型である。 冒頭の8分音符を中庸のテンポでひとつひとつ強調して始まる。しかし、その後の展開も同じテンポであり、冒頭だけ遅くする古いタイプの演奏ではない。音符を1つ1つ積み上げていくクレンペラーのやり方を全体的にやや速くした演奏と言ったらよいだろうか。 ピエール・モントゥー指揮ロンドン交響楽団 DECCA。1961年録音。 7:05(1:26), 9:08, 5:01, 8:48(2:01, P53)。
443 479-2(2CD)にLSOとの録音の4曲収録(第2,4,5,7番)。この「運命」は素晴らしい。 モントゥーのベートーヴェン演奏と聞いて、「田園」や「英雄」ならともかく、「運命」に対してはあまり期待していない人が多いのではなかろうか。かく言う私もそうだった。しかしこの演奏はあらゆるそういった先入観を打破してしまう名演である。 最初のモットーはドイツ伝統のやや遅めのテンポで、それなりに重厚な音でやるのだが、そこに全く「ドイツ的田舎臭さ」がないのが不思議だ。続くアレグロ部の弦楽器の弓使いがすばらしい。1つ1つ短い音で歯切れが良く、このあたりは「春の祭典」初演者だなぁ、と思わせるモダンさがある。その後もずっとその調子。実にすばらしい。 ルネ・レイボヴィッツ指揮ロイヤル・フィル CHESKY。1961年録音。 6:48(1:21), 8:52, 4:37, 8:11(1:55, P50) 「運命&第2」はPHCF-5231で国内盤仕様でも出ていた。それを買って「ギーレンより30年前にこんな録音があったのか」とビックリして、他のも輸入盤で入手したのである。このレーベルの録音も素晴らしい。 フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン・フィル DG。1961年9月、ベルリン、イエス・キリスト教会での録音。 9:05(1:50), 13:10, 6:23, 9:24(2:15, P58) これは重量級の演奏だ。最も長時間かけた演奏とされている。しかし終楽章後半は普通のテンポで追い込んでいる。 やはり前2つの楽章が相当に遅い。第1楽章は、このテンポでリズムの音楽を聴かせるのは無理というものだが、そこをなんとか気合いで乗り切ったという感じだ。 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル DG。1962年3月、イエス・キリスト教会での録音。 OIBP化された輸入盤全集。 7:08(1:23), 10:01, 4:55, 8:50(2:03, P53)。
カラヤン壮年期の名演。後のカルロス・クライバーよりもほんの少し速めのテンポで流麗な演奏である。 2009年、SACD Hybrid輸入盤(同全集中の「田園」とカップリング、写真左)も入手。 2014年には全集がBru-ray Audio化された(写真右)。 ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団 ソニー。1963年10月録音。吉田秀和氏絶賛の全集中のもの。 7:29(1:26), 9:57, 5:30, 8:32(1:54, P54)。
ヘルマン・シェルヒェン指揮スイス・イタリア語放送(ルガノ放送)管弦楽団 ERMITAGE。ERM 126。1965年2月24〜26日、ライヴ録音。 7:55(1:36), 10:08, 5:49, 8:49(2:07, P50)
この盤にはリハーサル風景も収録されていて、本番ともども度肝を抜かれる。本番でも所々でシェルヒェンがオケに気合いを入れる声が入っている。第1楽章の冒頭はフェルマータの後の間合いがやや長めで、そこにもの凄い緊張感があるが、オケの性能がイマイチで、アンサンブルにやや乱れもある。 国内盤ではPLATZレーベルでこの年のチクルス・ライヴが全集として発売されており、それによってシェルヒェンは一躍ブームになった。 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル UNITEL。Blu-ray映像。 1966年1月収録。演出:アンリ・ジョルジュ・クルーゾ。 リハーサルおよびヨアヒム・カイザーとの会話がBonus映像でついている。 カップリングは1977年ジルベスターの第9である。 ジョージ・セル指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 PHILIPS。1966年11月録音。 7:32(1:28), 10:09, 5:35, 8:41(1:56, P57) 2001年に、PHILIPSの50周年で96kHz-24bitリマスタリングされた輸入盤。シベリウスの第2番とカップリング。 ピーエル・ブーレーズ指揮ニュー・フィルハーモニア ソニー。1968年録音。 9:13(1:48), 10:08, 9:52(R3:56), 9:21(2:08, P59)
「版」の問題の発端とも言うべき第3楽章のリピートを最初に行った録音である。 しかし現代の耳で聞くと、あのブーレーズが何という遅いテンポで演奏しているのだろう! ということのほうが「驚き」である。 リピートに関して言えば、第4楽章提示部はリピートしてないので「片手落ち」としか言いようがない。 ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィル DECCA。1968年録音。全集中のもの。 8:10(1:39), 10:30, 6:02, 8:57(2:03, P59) 初出LPは、第8番とカップリングで1969年度レコード・アカデミー賞受賞。
オットー・クレンペラー指揮ウィーン・フィル DG。VPO創立150周年記念CD(写真左)。 1968年5月26日。ムジークフェラインでのウィーン音楽週間ライヴ。 9:00(1:45), 11:32, 6:28, 12:07(2:18R, P60)
吉田秀和氏が「世界の指揮者」のクレンペラーの項で絶賛されている演奏と同じものである。第1楽章最後のフェルマータの後、アンサンブルに乱れがあるのが残念。 2005年夏、TESTAMENTから同年の音楽週間ライヴ録音8枚組SBT8 1365で再発売された(写真右)。 なお、DG盤では「25日」表記であったが、TESTAMENT盤の「26日」表記にあわせて当項を書き換えた。この音楽祭でのクレンペラーは、とことんドイツ的ながっちりした演奏を繰り広げているが、中でもこの日のオール・ペートーヴェン・プログラム(第4、コリオラン序曲)はその白眉であった。 オットー・クレンペラー指揮バイエルン放送交響楽団 EMI。ART処理。1969年5月30日、ヘルクレス・ザール、ライヴ。 7:33(+1:48), 12:05, 6:52, 10:59(2:31, P69)
これがクレンペラーが同オケと行った最後のコンサートであった、という。上のウィーン・フィルとのライヴ同様、大変な名演である。音質もウィーン・フィル盤より深みとコクがあって良い。同日の第4番とカップリング。 しかし、いつものクレンペラーなら省略するはずのない両端楽章提示部のリピートがない! このリピートの件について、以前「編集ではないか」と疑義を表明しておいたが、「レコ芸」99年2月号の読者相談室にも質問があり、それに対する解答(平林直哉氏)を読むと、 イギリスEMIに問い合わせた結果「音楽以外のノイズは除去したが、音楽そのものを編集した形跡がないために、クレンペラー自身が反復なしの演奏を選択したものと考えている」との回答がありました。(中略) 一部に流布していたCDでこの第5番と同一演奏と称するものも同様に反復がなかったそうなので・・・ とある。正規発売元からの回答だし、ディスク・ルフランから出ていた海賊盤も反復なしだったことが分かったので、信用しよう。というわけで一件落着。 ジョージ・セル指揮ウィーン・フィル ORFEO。1969年8月24日、ザルツブルク祝祭大劇場ライヴ録音。 7:42(1:28), 10:09, 5:35, 8:34(1:57, P55) ステレオ録音であることに感謝する! ライヴでここまで起伏のある演奏を完璧にやってのけるあたり、さすがセルである。終楽章のプレスト部ではかなり激しい追い込みの後に急ブレーキをかけており「フルトヴェングラー張り」である。 同日のピアノ協奏曲第3番(エミール・ギレリス)、エグモント序曲を収録。 レオポルド・ストコフスキ指揮ロンドン・フィル DECCA。phase4。1969年9月録音。 6:29(+1:35), 11:10, 6:03, 8:49(2:04, P53)
これは押し出しのしっかりした名演である。スコアの改変ではっきりわかるのは、終楽章Lastで合いの手のピッコロをダブらせて(or フルートを重ねて)、レガートで華々しく吹かせているところぐらいである。「未完成」とカップリング。 齋藤秀雄指揮日本フィル フジテレビ。DVD。1969年9月16日、東京文化会館ライヴ。ステレオ。 7:42(1:36), 10:04, 5:23, 8:23(2:02,P47) あの「サイトウ・キネン・オーケストラ」の名前のもとになった、桐朋学園の創立者、小澤征爾らの師匠による貴重な映像である。自らの指揮法教程を実践しているのかもしれないが、決してそれだけではなく彼自身が相当の表現意欲をもったロマン的指揮者であったことがわかる。カッコつけのための技術などは持ち合わせておらず、指揮ぶりはむしろ「素人っぽい」といってもよい。その格好の悪さはフルトヴェングラーにも通じるところがある。 (近衛秀麿指揮、園田高弘ソロによる「皇帝」の2週間後のコンサートである。) カップリングは、モノラル音声で、チャイコフスキーの弦楽セレナーデ。 略歴。1902年生まれ。チェロを学ぶ。1922年から近衛秀麿に随伴してドイツに渡り、ライプツィヒでチェロをクレンゲルに師事。27年に帰国し新交響楽団の首席チェリストとなり、指揮活動も始める。30〜32年、再びドイツに渡り、ベルリン音楽大学でフォイヤーマンにチェロを学ぶ。(ライプツィヒやベルリンでフルトヴェングラーを聴いたことはまず確実だろうと思われる。) 1941年まで新響に在籍しヨーゼフ・ローゼンシュトックから多くを学ぶ。戦後は東京フィル、東京交響楽団の指揮者をつとめる一方、48年に「子供のための音楽教室」を井口基成・吉田秀和らと開設し、そこから桐朋学園へと発展させていく。74年没。 ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団 audite。1969年11月20日、ヘルクレスザールにおけるライヴ。 7:58(1:32), 10:45, 5:16, 9:10。
DGの全集ではボストン響との録音であるが、やはり手兵とのライヴのほうが力強く締まった演奏になっている。録音もDG盤以上に鮮明である。第4(79年ライヴ)とカップリング。 カール・ベーム指揮ウィーン・フィル DG。1970年4月25-30日、Simmeringer-Hof での録音。 8:29(1:39), 10:49, 6:16, 9:14(2:11, P59) ベートーヴェン生誕200年を記念して第9と同時期に録音されたもの。OIBP化された全集に含まれる。 この演奏をもって「じっくり型」の標準とすべきであろう。ウィーン・フィルがまだ古風な音を残していた最後の録音である。 ルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘン・フィル EMI。1971年録音。全集録音の一部。 7:59(1:35), 10:52, 5:41, 8:35(1:59, P55)
音色が良い。重厚一点張りではなく「南ドイツの田舎」といった温かい素朴さがある。 しかし、フェルマータは長めなのにその直後の“間”がほとんどない、というやり方は私にはしっくりこない。 輸入盤7243 4 749373 2(「田園」とカップリング)で入手した。後に、DISKYから全集CD化されたのも入手した。 ルドルフ・ケンペ指揮チューリヒ・トーンハレ管弦楽団 SCRIBENDUM。1971年3月24〜25日録音。 8:07(1:39), 10:30, 5:31, 8:58(2:03, P58)
演奏の特徴は上の全集録音と同じである。「新世界」とのカップリング。 この録音は、LP末期にはTUDORレーベルで出ており別項のブルックナー第8番とカップリングだったこともあるものである。 エフゲニ・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル BMG。1972年1月29日、モスクワ音楽院でのライヴ。 7:38(1:31), 9:46, 5:08, 9:05(2:08, P53) レニングラード・フィルハーモニー協会創立50周年(オケ自体は1882年創立だが)でのモスクワ客演であり、この時同協会は「アカデミー」の称号を与えられた。 第1楽章など少々強引な感じがしないでもないし、アンサンブルにも乱れがある。終楽章ではティンパニが1つの音符を両手で時間差でダブらせてたたいているようだ。こんなに熱くなっているムラヴィンスキーは大変珍しい。しかし、私はもっと冷徹な演奏を期待していたのだが...。同日の第4番とカップリング。 2004年にSCRIBENDUMからム出たラヴィンスキーの「1972年1月末モスクワ・ライヴ」3枚組にも収録されている(日付が「1月26日」と表記されているが同じものである)。 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル DG。1972〜73年、ユニテル制作のLD。 7:01(1:22), 9:04, 4:46, 8:24(1:57, P53)。 同時期に制作された「第4」、及び75年制作の序曲「エグモント」「コリオラン」とカップリング。 70年代のカラヤンの映像作品の中では、「第9」についで自然さがあるものとなっている。特に弦パートはカラヤンの指揮姿と一緒に全体が映る場面が多く、その圧倒的アンサンブルを目にすることができる。コンマスはシュヴァルベ、その隣がブランディスである。それに対して管楽器は全く顔が映らないのは残念(オーボエのソロの所もカラヤンのアップである)。 ラファエル・クーベリック指揮ボストン交響楽団 DG。1973年11月録音。 8:16(1:36), 11:01, 5:20, 11:07(2:04R, P59)。 様々なオーケストラが聴けるおもしろい全集。ボストン響は弦の音が柔らかいので、その後ろの管楽器のハーモニーがよく聞こえる。リズムはティンパニ主導の所が多い。第1楽章のフェルマータがどれも大変短いのが特徴的だ。しかしそのフェルマータの後にきちんと間をとっているのが良い。 セルジュ・チェリビダッケ指揮シュトゥットガルト放送交響楽団 METEOR。MCD 043。第1楽章(提示部)ブラームス第3番とカップリング。 海賊盤であり、録音年不詳だが、おそらく70年代か。演奏についてはEMI正規発売盤とほぼ同様のことが言える。
カルロス・クライバー指揮ウィーン・フィル DG。1974年録音。 7:15(1:26), 10:00, 5:09, 10:46(2:06R, P52)。
私はこの曲をこの録音で初めて全曲聴いたのだが、それはあまり幸運なことではなかった。のちにフルトヴェングラーの名演の魔力によって、この演奏を「よくある演奏」の1つにしか感じられなくなってしまったのである。しかし、その後いろいろな演奏を聴くにつれて、この演奏ほどスピードとリズムのバランスがとれた演奏はない、と思えるようになった。 長くレギュラー盤では1曲のみの収録だったが、OIBP化されて「第7」とカップリング(写真左)になり、やっとお買い得になった。 2009年3月に「運命・第7」のカップリングSACD Hybrid輸入盤を入手した(写真中央)。 また2010年にシングルレイヤーのSACD国内盤も出ていたが、それに気づいたのは2011年末のことだったので、限定盤ということもあってHMVでは入手不可だった。しかしラッキーなことにAmazonでは運良くまだ在庫があったので入手できた。(ジャケットデザインは同じ。) 2014年初め、「運命・第7」のカップリングのBlu-ray-audio Discを入手。同年にはDGに録音した全交響曲録音がセットでBlu-ray-audio Discになった(写真右)。 オイゲン・ヨッフム指揮ロンドン交響楽団 EMI。1977年2月28日-3月1日、10月7日、キングズウェイ・ホールでの録音。 8:21, 11:07, 5:51, 11:49。 ヨッフムのEMI全録音BOXで初めて入手。2012年にリマスターされている。 カール・ベーム指揮ウィーン・フィル Altus。1977年3月2日、NHKホールにおけるライヴ録音。8:28(1:39),10:47,6:17,8:52(2:05,P56) 3楽章のテンポはややダレるが、終楽章は遅めながらもティンパニが最後のほうをしっかり締めていて、さすがである。 同日演奏の「田園」、アンコールの「レオノーレ第3番」とカップリング。 2006年、この日の演奏がNHKからDVD化されたのも入手。画質は75年よりはマシになっており、指揮者正面からの映像もある。音はFM放送のものを使用している。 レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル DG。1977年9月8〜9日、ムジークフェラインでのライヴ録音全集。 8:33(1:39), 10:14, 5:22, 11:11(2:05R, P58)
遅めのテンポをとって、場面場面に丁寧に表現をつけている。第1楽章の展開部冒頭を、ややテヌート気味に女性的表現で開始し、提示部との対比を図り、またそこから力強さを増していく...といった具合である。そういった表現の工夫が必ずしも狙い通りの効果を聴く人に与えるかどうか...好みがわかれるところであろう。 なお、並行して行われたUNITELの映像収録はコンツェルトハウスでの演奏である。(DVD) 各楽章のタイミングの違いも数秒程度であり、上に書いたような演奏設計も同じである。映像付きなので、より説得力が感じられる。 カルロス・クライバー指揮シカゴ交響楽団 HYPNOS。海賊盤である。シューベルト第3番、及び「魔弾の射手」序曲とのカップリング。 記録によれば、クライバーは1978年10月にシカゴ響を振ってアメリカ・デビューを果たした。その時のプログラムがこのCDと同じだが、これがその時のものかどうかは不明である。確かにシカゴのオーケストラ・ホールの音がする。(このオケにしては狭い!) アメリカのオケが、クライバーの指揮のノリの良さを表面的にとらえているため、バタバタした感じになってしまっている。終演後、音が鳴り止むか止まないかで大喝采。 クラウス・テンシュテット指揮キール・フィル WEITBLICK。1980年3月20日、キール城でのライヴ録音。7:10(1:23),10:11,4:57,8:26(1:59,P53)。 キール・フィルはキール市立歌劇場のオケである。テンシュテットが西側に亡命して最初についたポストはここの音楽監督だった。 同日の「エグモント」序曲、東ドイツ時代のベートーヴェン第1(メクレンブルク・シュターツカペレ)とカップリングされている。 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ロサンゼルス・フィル DG。1981年録音。 7:19(1:26), 11:18, 5:35, 12:04(2:18R, P59) 3連打が少し横に流れた感じの音になっているのが気になる。ここはスタカートでない、ということを意識しての演奏なのだろう。国内盤の解説によれば、ジュリーニはこの録音に際して、終楽章のタッカタッカのリズムで「8分音符、16分休符、16分音符」であることをオケに注意していた、ということだ。なるほど確かにスコアにスタカートが書いてある所でのみスタカートにしており、他の大部分の所ではレガート気味の演奏になっている。 OIBPではないがリマスターした輸入盤でシューマンの「ライン」とカップリングで入手。 2011年、LAPO録音集6枚組でも入手したので、上記の盤は人に譲った。 オトマール・スイトナー指揮シュターツカペレ・ベルリン DENON。ドイツ・シャルプラッテンとの共同制作全集。1981年8月、東ベルリン、キリスト教会での録音。 この全集ではこの曲だけはギュルケ校訂版で演奏されており、第3楽章がリピートされている。7:20(1:24), 9:38, 8:48, 10:36(2:01,P53)。 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル DG。1982年11月録音。カラヤン&ベルリン・フィル3度目の全集の第1弾となったものである。 7:18(1:25), 9:14, 4:48, 8:38(2:00,P57)。 初出は「田園」とのカップリングだが、私が持っているCDは国内編集盤のカラヤン・ベスト・アルバムで、リスト「前奏曲」などとカップリングのものである。OIBP化されていないため、初期デジタルのバシャバシャした音のままである。 ヘルベルト・ケーゲル指揮ドレスデン・フィル CAPRICCIO。1982〜83年録音。SACD Hybrid CDの全集。 7:09(1:26), 10:18, 4:58, 8:28(1:58,P56)。
この時期に終楽章をリピートしないのはめずらしい(同じ全集中の第7ではやっているのに)。かなりそっけないザハリヒな演奏だ。 ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団 RCA。1987年2〜3月、ハンブルク、フリードリヒ・エーベルト・ハレでのDHM全集録音。 7:14(1:22), 9:36, 5:14, 10:22(1:56, P54) 2001年にBMGが24bit-96kHzリマスターした2枚組×3セット分売を入手。 3連打を特別扱いすることなく第1主題のフレーズの中にきちっと収めている。同じ全集でも第7番などはかなりエキサイティングな演奏なので、この曲を特別なものとして聴きたい人にとっては、サービス精神に欠けるような気がしないでもない。しかし、十分に立派な演奏ではある。 クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 PHILIPS。1987年3月、新ゲヴァントハウスにおける録音。 「ペータース版による初全集」の第1弾として録音された(要するにこの曲ではギュルケ校訂版ということ)。第3楽章がリピートされている。 私は学生時代に、このコンビによるこの曲を仙台で聴いている。その時も第3楽章はリピートされていた。 クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィル DG。1987年10月、ライヴ録音の全集。 7:50(1:33), 10:04, 5:25, 10:59(2:04R, P58) アバドは「フルトヴェングラーの自然なテンポ・ルバートに惹かれる」と言っているが、しかし第4楽章の第27,31小節のホルンのテンポ・ルバートはあまりに表面的すぎて変である。 ヘルベルト・ケーゲル指揮ドレスデン・フィル Altus。ALT-056。1989年10月18日、サントリーホール、ライヴ。 8:12(1:32), 12:29, 6:01, 9:36(2:14, P64)
この日のアンコール曲であるバッハのアリアとカップリング。また、ALT-055で同日演奏された「エグモント序曲&田園」も発売されている。 これら2枚については、あまりに書きたいことがあるので別ページを作る。 ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィル DECCA。1990年5月、ムジークフェラインでのライヴ。 7:24(1:28), 9:41, 5:09, 10:44(2:01R, P55)
年とって緩急おりまぜてのピッチングになったショルティが久しぶりに直球勝負に出た、と評された演奏である。(そもそもこの曲でショルティが変化球というのは考えにくいが..)第2楽章が速くなっていることと第4楽章でリピートしていること以外は1958年録音とほとんど同じタイムである。 ショスタコの第9番とのカップリングというのも話題だった。 クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィル BBC LEGENDS。1990年8月30日、ロイヤル・アルバート・ホールでのプロムス・ライヴ。 7:36(1:29), 10:44, 5:14, 9:11(2:07,P56)。
これはフルトヴェングラーの47年盤的な名演である。運命の3連打の扱いと、その後の展開でのテンポ設計が実によくフルトヴェングラーに似ている。終楽章の凱歌の3音もテンポをためて高らかに奏するなど、かなり時代がかった演奏である(よって終楽章のリピートはしない)。最後のコーダだけはフルトヴェングラーみたいにトチ狂うことはなく、ある程度のところで踏みとどまっている。 同日の「オベロン」序曲の他、翌年の「エグモント」序曲、前年の交響曲第1番も収録されている。 朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団 キャニオン。1992年4月25〜26日録音。5度目の全集。 9:39(1:51), 11:47, 6:40, 13:31(2:32R, P69) こういう演奏はライヴで聴いてはじめてその偉大さがわかるのだろう。どんなに録音技術が進歩しても、なかなか朝比奈のライヴの良さは全部を収録することはできないと思う。 セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィル,cho EMI正規発売第1弾。1992年5月28,31日、ミュンヘンのガスタイクでのライヴ。 この演奏はどうも気に入らない。第1楽章は、提示部をリピートせず、なんとなくせかせかした印象。後半の楽章は逆にもたれ気味である。 ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送交響楽団 インターコード(現EMI発売)。1992年8〜9月録音。 6:41(1:18), 8:39, 4:38, 10:45(2:02R, P55) これは凄い名演! 渋いジャケットの「運命&第1」盤を店頭で見かけ、「これはいかにもゲンダイオンガク的演奏に違いない」と予想して、買って聴いたら予想通りだった。そこで他の曲も買い揃えたのである。現在、オリジナル楽器派に対抗できるモダン楽器演奏はこれしかない。 クリスティアン・ティーレマン指揮フィルハーモニア DG。1996年録音。7:55(1:33), 11:43, 5:57, 10:51(2:02R, P58)。 冒頭の3連打は重々しく始まるが、フェルマータの後の“間”がほとんど無い。第4楽章も最初の数小節のみやたら遅いが、すぐに速くなってしまう。重厚な音色でフルトヴェングラーを目指しているようだが、快速テンポとのバランスがとれていない。 新人でいきなりデビュー盤が第5と第7のカップリングというドイツ期待の若手である。 ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン TELDEC。1999年5月〜7月、旧東ドイツ放送局ホールでの録音。 7:49(1:31), 11:06, 5:41, 11:07(2:04R, P57)
「バレンボイムはフルトヴェングラーを目指している」という印象は、この全集でも変わらない。オリジナル派の新校訂版ばかりが注目される現在においては、とことん復古的な名盤である。 (ベルリン・フィルの演奏会でバレンボイムがこの曲を振っているのをNHK-BS2で見た。そこでも、小さな身体・短い腕をフルに動かして、この曲を重厚に演奏していた。) クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル DG。2000年5月録音。全集。 7:10(1:26), 9:06, 7:47(3:00R), 10:36(2:01R, P52) この全集では、アバドはジョナサン・デル・マーのベーレンライター版を基本にした演奏を行っているというが、この「運命」では第3楽章でリピートをしている、などベーレンライター版に即していない点もある。 加えて全集盤特典のブックレットでのインタビューでは、相変わらずフルトヴェングラー賛美の言葉を述べているなど、アバドのおかれた「引き裂かれた状況」がよくわかる全集ではある。 サイモン・ラトル指揮ウィーン・フィル EMI。2000年12月1〜3日、ムジークフェラインにおけるライヴ録音。 7:11(1:26), 8:59, 4:50, 10:23(1:57R, P54) デル・マー校訂ベーレンライター版による演奏。(よって、第3楽章はリピート無し)。 ラトルは、クリティカル・エディションを採用する上、たまに古楽器オケの指揮もしている。しかし一方で、彼はデビュー直後の頃に、「私にもっとも影響を与えた指揮者はフルトヴェングラーです」などと発言してもいる。こうした点で、ベルリン・フィルの前任者アバドと共通するところがあるわけだが、このベートーヴェンを聴くと、その相反する要素をよりバランスよく消化しているのはラトルのほうであると思われる。アバドのベルリン・フィルとの全集の演奏を聴くと、オケがあまりに貧血気味に聞こえるのだが、このラトル指揮のウィーン・フィルは変に音をやせさせることなく、ホルンやティンパニも大活躍して、しっかり全力を出しきった演奏をしている。やはりベートーヴェンは、− 古楽器だろうがモダン楽器だろうが − 奏者が全力を出していることがわかるように演奏しなくてはならないのである。 カップリングは、チョン・キョンファのソロでブラームスのヴァイオリン協奏曲である。 クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル TDK。DVD。2001年2月12日、聖チェチーリア音楽院ホールでのライヴ。
DGへの全集録音後、ガンの手術を受けた翌年の映像全集中の1枚。ベーレンライター版によりながらも第3楽章リピートを行うというのはDG盤と同じ。ライヴのため生き生きとしており良い。 サイモン・ラトル指揮ウィーン・フィル EMI。2002年4月〜5月、ムジークフェラインにおけるライヴ録音。7:14(1:24), 8:58, 4:47, 10:24(1:57R, P55)
全集に収録されているものである。全体の設計は2年前の録音とほとんど同じであるので、優劣をつけるのは意味がない。 ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団
ヘンスラー。2002年9月3日、シュトゥットガルト・リーダーハレ・ベートーヴェンザールにおける「ヨーロッパ音楽祭」ベートーヴェン・チクルスのライヴ録音。 ベーレンライター版と表記されているが、第3楽章をリピートさせている。同版ではこのリピートは採用されなかったのだから、少なくともこの曲に関してはベーレンライター版と表記するのはおかしかろう。 しかし演奏は素晴らしい。6:11(1:14), 7:59, 7:47(2:56R), 10:32(2:02R,P50)。 この第1楽章はモダン楽器のオケとしては驚異的なスピードである。しかしティンパニ&トランペットのリズム部隊が実に良い。「古楽器的奏法を理解し、ナチュラル・トランペットや細管トロンボーンといった楽器の選定にも意をはらった」(HMVの解説広告より)というが、それに加えて、同じ南西ドイツ放送傘下にあるギーレン&バーデン=バーデンの現代音楽的要素も兼ね備えた名演である。 http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven5-s.htm
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