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(回答先: 「アメリカニズムの終焉」を認めたくない日本 投稿者 中川隆 日時 2019 年 4 月 04 日 23:26:31)
米国が裏で操るビットコイン価格、200万円から30万円まで売り崩したCIAの戦略とは=吉田繁治 2019年10月10日
https://www.mag2.com/p/money/787648
2017年12月に200万円台の最高値だったビットコインは、シカゴに先物が上場されたあと30万円まで売り崩されました。その背景や今後の展望について解説します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)
ビットコインの下げ(37万円台)と、上げ(100万円台)の理由
17年12月、シカゴの先物市場の上場を許可
・約7分の1に下げたこと(17年12月→19年3月の15か月間)、
・そして、19年3月からは3倍に上げたこと(19年3月→19年6月の3か月間)には、それぞれ、先物の売買からの理由があります。
下げたのは、200万円台の最高値だった2017年12月に、シカゴに「ビットコインの先物が上場されたあと」です。
上場された先物が、米国当局の意図(推計)によって大量に売られて下げたのです。個人の市場では、日本人の買いで200万円に急騰していたビットコインの下げの売買利益(1ビットコインで最大160万円)は、先物を売った米国の通貨投資家(おそらくはCIA)に行きました。
19年3月から上げたのは、先物売りの増加が止まったときでした。先物は、「そのときの現物価格+金利」付近で売買されている先物を買って、3か月や3か月先の、反対売買の契約日に、売り戻す契約の取引です。
先物の売りは、価格が下がるとき利益(利益=先物売り─清算の買いの価格)が出ますが、先物の買いは、逆に、価格が上がるとき利益が出ます。
先物の売りが増えると、価格は下がることが多く、買いが増えると上がることが多い。ビットコインは、先物の売りで下げて、清算の限月の買いから上がったのです。
こうした動きが起こったのには理由があります。
ビットコインではありませんが、仮想通貨(イーサリアム、リップル、ビットコインキャッシュなど…合計約1,000種)は、3つの用途の買いが多かったのです。
仮想通貨の3つの用途
(1)北朝鮮が養成した、ブロックチェーンの技術者3,000人のハッキング(国家レベルでの採掘)による、仮想通貨の略奪。北朝鮮は、精巧なドルの偽札(スーパーノート)の発行で外貨を得ていましたが、仮想通貨に切り替えたと推測されます。「モネロ」が主な標的でした。
(2)外貨の交換規制がある、人民元の富裕者(10万人)のマネーの海外流出のための仮想通貨の買い。
(3)最も早く、仮想通貨(法では暗号通貨)を通貨として認める予想があった日本人の仮想通貨の買い。(19年6月:仮想通貨の利益への課税を目的にした、政府の資金決済法と金融商品取引法の改正)
米当局は、北朝鮮の仮想通貨に対する国家レベルのハッキング(先を争う認証)を知っていました(現在も監視中)。トランプによる北朝鮮への経済・金融封鎖の中で、北朝鮮は仮想通貨のICOの利益で数百億円の外貨を得ていたからです。
これがシカゴの取引所に、仮想通貨の代表であるビットコインの先物を上場した原因です(2017年12月)。(注)他の仮想通貨もビットコインの価格とほぼ同じ動きます。
「現物をもたなくても(取引所から、貸し料を払って借りたビットコインを売る「空売り」では現物が必要)、売ることができる先物の売りで価格を崩す」ことが目的です。
CIAは古来、多角的な情報戦略を実行している機関です。CIAは、軍事用のドル紙幣の印刷もできます。戦争のときは、相手国の偽札を印刷して、経済を混乱させることも行ってきました。米国の国際戦略は、戦争や陰謀的事件と一体です。平和戦略である日本と米国は、180%違います。第二次世界大戦のあとも間断なく戦争をし、兵と武器・弾薬を海外に送って地域紛争と経済・金融封鎖に関与しています。
先物売りで売り崩した
おそらく、CIAの主導でヘッジファンド等が先物の上場のあと、1ビットコインを30万円台にさげるまで、売り崩しています(19年3月)。
その後、トランプは、核実験の停止(核兵器の廃絶ではない)を約束した北朝鮮に対して、「融和戦略」に転じてCIAは先物売りをやめたのでしょう。
増やしていた先物売りをやめると、限月(3か月から6か月後)の買い戻しが増えて、市場では買いが増えるので価格は上げます。
一般に、
(1)「証券の先物売りの増加→価格下落」、
(2)「清算のための買い戻しの増加→価格上昇」になります。
その状況証拠は、2019年の3月からビットコインの先物売りが「限月(反対売買の期限日)での買い」に転換して上がったことです。3か月の高騰は、先物の清算と買いであることが多い。
外交の闇の中の、米朝の関係
2019年2月には、「決裂した」とだけ報じられている米朝首脳会談(ハノイ)があり、19年6月には、板門店でトランプが北の国境を歩いて超えるパフォーマンスの融和を示した米朝首脳会談でした。
決裂のあとは、逆に融和のムードです。トランプの行うことの意味をメディアは伝えきれていません。外交の肝心なところは「秘密」とされるからでもあります。
※参考:みんなの仮想通貨 ビットコイン/円(BTC相場)・リアルタイム価格情報
ビットコインの価格にも、トランプの「国際戦略」が絡んでいるでしょう。CIAは、情報戦略を担う機関です。もともとビットコインは、CIAによるブロックチェーンと認証方法の将来のドルを想定した秘密プロジェクトによる実験だったという説があります(当方はCIA説に賛同しています)。
情報戦争
21世紀の「戦争」は、情報領域で行われています。
物的設備や商品ではなく、世界の30億人が使うデジタル情報が「アマゾンやフェイスブック、中国のアリババ、テンセント」のように巨大な富を生むように変わったからです。
土地は「そこに人が集まる」ことで、価値をもっています。東京の銀座が最も高いのは、居住人口密度をはるかに超えた人が集まるからです。情報も「人が使う」ことで価値を高めます。
日本でも、車の普及(3大都市以外の地方では、主婦が軽自動車に乗る一家2台)によって、駐車場が広大なショッピングセンターができましたが(1990年代〜2010年)、インターネットとスマホはネット販売とSNSの需要を増やしているのです(2000年から)。ビットコインはスマホで売買され、使われています。
日本でも、食品以外での消費税の2%増税を契機に、政府が電子マネーの使用を買い物の40%にしようとして、2%や5%の特割ポイントをつけています。電子マネーの普及とともに、仮想通貨の買いと利用も増えていくでしょう。
15億人のユーザーをもつフェイスブックは、既存組織からは反発も招いている「リブロ」という仮想通貨を通貨資産を担保にしたICO方式で出すという。この発表も、消えそうだったビットコインの価格回復を助けました。
TCP/IP
仮想通貨がある、インターネットのTCP/IPという情報のパケット化(細切れに切ること)による分散通信の方法も、冷戦の時代の通信網がソ連の爆撃で破壊されても通信ができる米軍のARPANETでした(1970年〜1990年:米軍が開発・運営)。
パケットに分けた分散通信は、ブロックチェーンに似ています。
「通信」は太古から戦争の手段でした。大本営から前線の兵力への指令には、仮想通貨に似た「暗号化した通信」が必要です。軍用技術が民間に開放されたのが、世界の30億人がスマホで大量に使っているインターネットです。
ファーウェイ
安価なWi-Fiの通信機と安い携帯電話で最大手メーカーになったのが、中国のファーウェイ(HUAWEI:従業員17万人)であり、トランプ大統領は「情報ハッキング」を理由に、禁輸措置をとって世界にも呼び掛けたことが、対中国関税の発端になったものです。
「(TCP/IPの開発)目的は、新しいコンピュータ技術を利用して、核の脅威に対する軍事的指揮と制御のニーズを満たし、米国の核兵器の存続可能な制御を達成し、軍事戦術と管理の意思決定を改善することでした(DARPAの局長:ステファン・J・ルカシックの弁:WIKIPEDIAからの引用)
仮想通貨も、TCP/IP上でのブロックチェーンによる認証(素因数分解の速度で、ホンモノを見分ける方法)という情報技術です。
IMFの仮想通貨への態度
仮想通貨(ビットコインではなく、ブロックチェーンの仕組み)においては、通貨の主流派からも、新しい「認識の動き」が生じています。
以前から、シャネルのスーツを着るクリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事(ECB:今度はユーロの中央銀行の総裁に就任)は、中央銀行だけが使っているIMFの国際通貨であるSDR(特別引き出し権:通貨バスケット)を、ブロックチェーンの電子マネー(暗号通貨)にする意向を示していました。1SDRは、今149円です。これは、いますぐにも実行は可能です。
ビットコインの価格変動は、金の3倍から6倍と大きい
といってもこれは、ビットコインとは違う、IMFが発行する仮想通貨のSDRです。ビットコインが上がり続けるという根拠にはならない。
ビットコインが長期で上がるときも、利益確定の先物の売りで、数か月から6か月は大きく下げるときが混じります。ビットコインは、金や株価より、大きな上げと下げをします(ボラティリティが高い金融商品です)。
金の価格変動の幅(ボラティリティ=標準偏差の2倍)は、1日あたりで0.5%〜1%と低い。1日で、前日比で1%以上価格が動くのは、2.5%(2か月に1日)という意味になります。日経平均の株価指数は1.2%程度です、金よりは1.5倍から2倍くらい変動幅が大きい。
ビットコインの1日のボラティリティは約3%と高い。金の3倍から6倍、日経平均の2.5倍、上げも下げも価格変動が大きいという意味です。
100億SDRをIMFが貸すと、その国の中央銀行は1.49兆円分の外貨(ドル、ユーロ、円、ポンドというハードカレンシー)に交換できるというものです。ハードカレンシーは、世界の銀行である程度は安定した価値が認められ、外貨に交換できる通貨です。スイスフラン、オーストラリアドル、カナダドルもはいっています。
人民元には、資本規制(外貨交換の金額規制)があります。SDRのバスケットの構成通貨(円の8.33%を上回る10.92%)ではあっても、人民元をハードカレンシーとは世界の銀行が認めず、交換のための銀行がもつ在庫額も少ない。なお、SDRのバスケットは、米ドル41.73%、ユーロ30.93%、人民元10.92%、日本円8.33%、英国ポンド8.09%の構成比です。
ジャクソンホール会議での、イングランド銀行総裁の発言
2019年8月24日の、世界の金融の方向を話し合う「ジャクソンホール会議」では、英国中央銀行(イングランド銀行)の総裁マーク・カーニーは、「世界の準備通貨としてのドルの地位が終わり、リブラなどのグローバルなデジタル通貨のような形式が、より良い選択肢となるという認識を強く主張」しています。
「基軸通貨が、ドルから中国人民元といった別の国の通貨に取って代わることを容認するよりは、好ましい」との見方を述べたものです。日本のメディアでは、これについてのコメントがゼロです。ドル基軸の体制は「絶対のもの」と見ているからです。
※参考:ドル支配終わらせるデジタル基軸通貨体制を提唱−英中銀総裁‐Bloomberg(2019年8月26日公開)
基軸通貨は、多極化の方向
住宅建設の不良債権(空き家5,000万戸分:推計1,000兆円)から、いずれ金融危機に向かう人民元が、ドルの位置に代わることはありません(当方の見解)。
将来の基軸通貨(貿易に使う通貨)は、
(1)ドル(米国、日本、中東)40%、
(2)ユーロ(欧州とロシア)30%、
(3)人民元(アジア)30%という三極の、多極化に向かでしょう。
「(債務国の通貨である)ドル基軸の終わり」は、英国中央銀行の総裁にも意識されています。米国の対外債務が、36兆ドルから「増え続けること」が問題です。
このため、ドルの海外散布が減ること(=海外の所有になっているドル、ドル証券(株と社債)、そしてドル国債が米国に回収されること)はないからです。
マハティールの、金準備制のアジア通貨の構想
復帰したマレーシアのマハティール首相は、「金準備のアジア通貨を、各国が中央銀行の金を拠出して作って、アジアの貿易通貨にする」ことを主張しています。
マレーシアの賢相マハティールは、人民元やドルに支配されることをよしとはしないからです。日本はドル以外の国際通貨構想をもっていません。最後まで、「ドルの支持者」でしょう。安倍政権はトランプのいいなりです。
現代の不均衡な通貨問題の根底にあるのは、基軸通貨のドルが経常収支の赤字を構造的に続ける債務国の通貨(対外債務36兆ドル)であり、数年の長期では下落する懸念が生じることです。
過去、ドルは下落を続けています。今後も、5年以上の期間では下落です。経常数収支の赤字(ドル売りになる)が、黒字国に累積するからです。
このため赤字が大きくなった1990年代から、「米国景気はいい、米ドルは強い、ドル株は上がる」と、米国側から言われ続けてきたのです。
ドル基軸通貨の体制を守る米国経済の安全保障が、この目的です。海外がドルを受け取らなくなると(=ドル売りになると)、米国経済はドルの暴落、株価の下落、輸入価格の高騰から破産するからです。
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