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人はなぜ、バブルで散々な目に遭っても またすぐ新たなバブルに踊ってしまうのか インフレよりデフレが懸念材料FRB理事候補
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/820.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 2 月 02 日 12:58:08: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

2019.2.2

人はなぜ、バブルで散々な目に遭っても またすぐ新たなバブルに踊ってしまうのか?
ジョン・K・ガルブレイス:経済学者

古今東西で起きた金融バブルとその崩壊過程を描いた『バブルの物語』。“経済学の巨人”と称された故ジョン・ケネス・ガルブレイスが著した同書は、バブルを希求する人間の本質と、資本主義経済の根幹に迫った名著として長く読み継がれてきた。
今、世界中で株価が乱高下し、先行き不透明感が増している。はたして現在の経済状況はバブルなのか? だとすればその崩壊は迫っているのか? それを見極めるうえで『バブルの物語』は極めて有効な教訓を与えてくれる。同書のエッセンスを紹介する連載の第3回は、なぜ人々がバブルを繰り返すのか、その理由に迫る。

金融に関する記憶は極度に短い
『バブルの物語』では、17世紀オランダの「チューリップ・バブル」をはじめ、それ以降に起きたいくつもの大規模な投機のエピソードを俎上に載せて分析している。ガルブレイスはこうした事例を用いてバブルを生む「陶酔的熱病(ユーフォリア)」への警告を発するのだ。しかし、一方で「本当に警戒心を持つのは一部の人だけかもしれない」と悲観もしている。

 なぜなら、熱病を発生させ、それを支える2つの要因を、人々がほとんど無視しているからだという。その要因について彼は以下のように説明する。

「(熱病を発生させ、それを支える第一の要因は)金融に関する記憶は極度に短いということである。その結果、金融上の大失態があっても、それは素早く忘れられてしまう。さらにその結果として、同一またはほとんど同様の状況が再現すると──それはほんの数年のうちに来ることもあるのだが──、それは、新しい世代の人からは、金融および経済界における輝かしい革新的な発見であるとして大喝采を受ける。」

「人間の仕事の諸分野のうちでも金融の世界くらい、歴史というものがひどく無視されるものはほとんどない。過去の経験は、それが記憶に残っているとしても、現在のすばらしい驚異を正しく評価するだけの洞察力に欠けた人の無知な逃げ口上にすぎないとして斥けられてしまう。」

 つまり金融の世界では、金融上の新たな発見やツールに踊らされて痛い目に遭っても、そうした過去の失敗の教訓がすぐに忘れ去られ、まったく活かされないというのだ。さらには、教訓を活かそうとして警告を発すれば「洞察力に欠けた人の無知な逃げ口上」として無視されかねないのである。

 たしかに、バブルが数年から十数年ごとに沸き起こり、そのたびに「金融および経済界における輝かしい革新的な発見」が喧伝されることに心当たりがある人は多いだろう。

 たとえば「ITバブル」は、ITという革新的なツールによって景気循環が消滅しインフレなき経済成長が実現すると説いた「ニューエコノミー論」に支えられた。同バブルは2000年前後に崩壊するが、それ以降、ニューエコノミー論を目にする機会はほぼなくなった。そして、わずか8年後にあのリーマンショックが発生するのである。

 リーマンショックはアメリカの住宅バブル崩壊がきっかけで発生するが、背景にはサブプライムローンの不良債権化があった。この新たなローンも「金融工学」という革新的な道具を駆使して生まれたものなのである。

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「お金持ちは賢い」という錯覚

「お金持ちは賢い」という錯覚
 ガルブレイスは「陶酔的熱病(ユーフォリア)」を発生させ、それを支える2つめの要因として以下を挙げる。

「投機的熱病とその確実な崩壊とに寄与する第二の要因は、金(かね)と知性とが一見密接に結びついているかのように思われていることである。このように言うと、立派な人々からは歓迎されないに決まっているのであるが、残念ながらこの指摘は正しいものとして認めなければならない。」

「個人が所有もしくは関係する所得とか資産とかいう形での金(かね)が多ければ多いほど、彼の経済・社会観は深くしっかりしており、彼の頭脳の働きは機敏で鋭い、と考える強い傾向がある。金(かね)こそ資本主義的成功の尺度である。金(かね)が多ければ多いほど、成功の度合も大であり、その成功の土台となった知性もすぐれている、というわけだ。」

「金持ちに対するこうした敬意というものは、記憶の短さ、歴史の無知、したがってまた、先に述べた個人的・大衆的な錯覚に陥る能力、を示唆している。」

 まさにガルブレイスらしい辛辣な指摘と言えよう。そして、金(かね)と知性に関わる錯覚は金融プロフェッショナルにも当てはまると述べる。

「われわれは、大きな金融機関──大きな銀行、投資銀行、保険、証券会社──のトップにある人たちは並々ならぬ知性の持ち主であると考える傾向がある。彼らが支配する資本資産や所得の流れが大きければ大きいほど、金融・経済・社会に対する彼らの見方も深いはずだと考えてしまう。
 しかし実のところは、こうした大金融機関のトップに立つ人たちがそうした地位にいるのは、彼らが、競争者の中でも最も言動に安心感があり、したがってビュロクラシーの観点から見て最も無害な人であるからだ、というケースが多く、このような傾向は大組織についてはごく普通に見られるところである。」

「金(かね)を貸す立場にある人は、昔からの習慣・伝統の力により、また特に借り手の必要・欲求のために、日常業務について敬意をもって接せられる度合が殊のほか大きい。そのために彼らは、自分個人の頭脳がすぐれているという自信に陥ってしまう。つまり、このように扱われるのだから自分は賢明であるに違いない、と思い込んでしまう。したがって、最低の良識を持ち続ける上で何よりも大切な自己反省ということを怠りがちになる。」

「投資する大衆は、金融の才のある偉人に魅惑され、そのとりこになってしまう。なぜこのように魅惑されるかと言えば、それは、その金融操作が非常に大がかりであることと、巨額の金(かね)がかかわっている以上それを動かす人の頭脳も偉大であるに相違ないと信じ込んでしまうことによる。」

 前述したリーマンショックなどはまさにこのケースと言えるだろう。裕福で地位も高く、自他ともに賢明であると認める人たちこそ、最も愚かなことに手を染めかねないのである。

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バブル発生の原因は「市場」そのものにある

バブルの「種」は
市場自体に内蔵されている
『バブルの物語』ではバブル発生の際には必ず「一見新奇で大いに儲かりそうな金融の手段」や「金融の天才」が登場すると繰り返し述べられる。

 そしてバブルが崩壊すると、つい最近まで称賛を浴びていた金融手段や天才に怒りや非難が集中することになるわけだが、ガルブレイスは実はそれこそが大問題だと言う。

「論議の的とならないのは投機それ自体、またはその背後にある異常な楽観主義である。『投機の結末では、真実はほとんど無視される』。これが最も注目すべきことなのである。」

「投機には多くの個人や機関が関係していたわけであって、過ちや愚鈍さや行き過ぎの責任を特定の個人または会社に帰するのは無難なことであるけれど、社会全体とか金融界全体のせいにするのは穏当でないと考えられるからである。
 多数の人がうぶで、愚鈍でさえあったことは明らかである。しかし、そのように言ってしまうと、知性は金(かね)につきものであるという前述の仮定に真っ向から反することになる。金融界はこうした無節制な過ちを犯すほど低能ではない、という想定を崩すことはできないのだ。」

 つまり人々は、新奇な金融手段や天才をスケープゴートにしてしまい、それを無闇に信奉した社会や金融界の過ちを認めようとしないというのだ。まさに「真実はほとんど無視される」のである。

 ガルブレイスはそして「市場」そのものにこそ、バブル発生の原因があるとする。

「自由企業制の立場・教義において広く認められているところによれば、市場は外部的な影響を中立的かつ正確に反映するものだとされている。市場自体に過ちの種が内蔵されていて、その内部的な力で市場が動かされる、というふうには考えられていない。これは古典的な信仰である。したがって、崩壊の原因として、市場の外部にある何か──それがいかにこじつけであるにせよ──を見つけ出す必要が生じる。あるいはまた、何らかの形で市場が濫用され、そのために市場の正常な働きが抑えられた、と説明する必要が生じるのだ。」

 まさに、市場を万能視する新古典派を批判し、現実に即して経済社会を究明してきたガルブレイスの面目躍如たる指摘と言えるだろう。

(つづく)
[新版]バブルの物語

ジョン・ケネス・ガルブレイス 著/鈴木哲太郎 訳

<内容紹介>

なぜ、金融バブルは繰り返されるのか。17世紀オランダで起きたチューリップバブルから、1929年の世界大恐慌、さらには1980年代末の日本のバブルに至るまで、古今東西で起きた「熱狂」とその崩壊過程を描く。バブルを希求する人間の本質と、資本主義経済の根幹に迫った名著がついに復活!

はたして大暴落は訪れるのか?ガルブレイスの問題作から読み解くバブルの本質
アベノミクスで日本は再びバブルに踊る?世界的経済学者が世に問うた「警告の書」
ジョン・K・ガルブレイス「文明の衝突は起きない」
金融危機の真の原因を振り返る
https://diamond.jp/articles/-/192798


 


ビジネス2019年2月2日 / 01:49 / 5時間前更新
インフレよりデフレが懸念材料=FRB理事候補のケイン氏
Reuters Staff
1 分で読む

[ワシントン 1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)理事への起用が取り沙汰されている元ピザチェーン経営者ハーマン・ケイン氏(73)は1日、FRBはインフレよりもデフレについて懸念すべきとの認識を示した。

ケイン氏はフォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで「インフレを懸念要因と見なさぬようFRBに促す。なぜならデフレがより大きな懸念要因だからだ」と語った。

米政府高官は前日、トランプ大統領がケイン氏をFRB理事に指名する人事を検討していることを明らかにした。ケイン氏は同ポストを巡りトランプ大統領と会合したかどうか明らかにせず、候補者として考慮されれば、光栄に感じると述べるにとどめている。

ケイン氏はまた、賃金動向を注視する考えを示し、「賃金はようやく動き出しつつあるが、FRBはデフレよりインフレを恐れており、しばらくは消極的ながらも利上げの話を避けようとするだろう」と述べた。

エコノミック・アウトルック・グループの首席グローバルエコノミスト、バーナード・バウモル氏は、賃金の前年比上昇率が4カ月間連続で3%を超える中、雇用の伸びが続けば、物価上昇圧力が掛かる公算が大きくなると指摘。「ケイン氏が実際に、賃金動向に基づく金利政策を追求するのなら、現時点で利上げに傾くということだ」と分析する。

ただ、トランプ氏が昨年、利上げを批判したことを踏まえると、政権指名候補は追加利上げに反対すると考えるのが無難と、バウモル氏は語る。

ケイン氏は1989─96年、カンザスシティー地区連銀で役職に就いている。 バウモル氏「金融政策やマクロ経済への影響についてしっかりと訓練を受けたエコノミストを求めているのなら、ケイン氏が適任かどうかは分からない」と話した。

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-cain-0201-idJPKCN1PQ5C2?il=0  

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コメント
1. 佐助[6448] jbKPlQ 2019年2月02日 13:24:09 : z5Sx38n0Sg : _P5Uop5uQJo[21] 報告
その姿を変えるためにバブルの破裂は予知できない

バブルは国ごとに時差と姿を変えて発生する。これは、過去のバブルの反省から、投機の主役や方式を変えるためだ。

紙幣を土台とした金融商品は、自然に信用を膨張させバブルを発生させる。人間はバブルから教訓を学び、二度と繰り返さないように、制御コントロールしようと努力する、だが、バブルは姿を変えるために、その破裂を予知できない。

そこでバブルの正体が見えなくなる。たとえ、バブルの主体が個人であれ企業であれ投信であれ、又、投機の中心が土地、住宅、ビルであれ株式であれ、又、商業地、リゾート地、観光地であれ、買手が売手の四倍以上になれば、バブルは急激に膨張し、必ず弾ける。

しかも資本主義の常識と、バブルを発生させる思考と行動とは区分できない。

統計指数や金融商品や生鮮食品は,人為的にコントロールして、景気や価格を維持しようと工夫する。

架空の取引や粉飾決算など税逃れするビジネスが、誰でもやっている必要悪だ、慣習だと主張されるから不思議だ!

バブルは急激に膨張し、必ず弾けるが,統計学からすべて3分の1に偽装されるから不思議だ。

そして国家とインフレ待望論者は、インフレを起こせば、国家や企業の赤字は、手品のように消えてなくなる。と同時に、利益のない低価格に悩む企業を助けられるという妄想を抑えることができない。

マンガ資本主義の常識は「自由な貿易と内外投資が、世界市場を拡大させるので、バブルは絶対発生しない」と確信している。この常識は、第一次世界金融大恐慌の体験から、世界のエコノミストが、全員一致して受け入れたアト知恵の金科玉条になっている。

第一次世界信用大恐慌前後と同じ状況に突入すると,世界通貨の交代期には必ず,ドルと株の暴落が三段階の暴騰・暴落を繰り返して発生するのも不思議だ。そして、生き残った企業も、既存店の売上や国内販売の売上高の低下を解消できないまま、経済指数三分の一以下という長期不況に突入しなければならない。

第二次世界信用縮小・金融大恐慌や統計学で世界経済全体に波及するバブルの発生なんて、想像することができない! 確かに、バブル的匂いはするが、いずれの国も、前回のバブルの体験から、賢くなっているハズだ。万が一破裂しても、その影響は限定され、景気は軟着陸できるに違いない。そう、世界のエコノミストたちがそう考えるのも無理はない。

「結論」
キンを大量に保有する国の通貨が、世界通貨を兼務する矛盾を解消しないかぎり、世界に波及する金融恐慌バブルは、姿を変えて復活する。

キンを通貨から駆逐する方法として、紙より薄い半導体フィルムの紙幣&ナポレオン金貨の大きさの軽い半導体チップを採用すればよい。そうすれば、各国の通貨発行量を厳重に国際監視することができる。又、盗難・洗浄・偽造も阻止できる。

キンを大量に保有する国の通貨が世界通貨であることは、それ自身矛盾し、信用の膨張が避けられない。

世界の金融システムは、キンに代わって厳格な通貨発行のルールを構築しなければならない。そうしなければ、バブルの発生を根絶することができない。

2. 2019年2月02日 13:51:11 : ioi7C6Azq2 : xSYYRQ2mbpA[151] 報告
『歴史は繰り返さないが、韻を踏む』

ITバブルは株式がらみ、調達した資金がどこ行ったかわからないバブル、リーマンショックの時は住宅投資、確実に資産が残るがやりすぎた。

ITバブル崩壊は株が下がるだけで解決できた。理想的なバブル崩壊だ。住宅バブル崩壊も資産が残った。

今のバブルは何だ。企業の過剰債務だ。誰が損切りする。未来の国家の債務が過去の企業債務を帳消しにしそうだ。その過程で、米国民は高い利息まで払わされる。貧しい米国民は利息だけは富裕者に払いたくないだろう

3. 2019年2月02日 14:00:03 : ioi7C6Azq2 : xSYYRQ2mbpA[152] 報告
まだはもうなり、中国のバブル崩壊は2015年から始まり、米国は去年です。

現在の米国経済は、米国企業の過剰債務が主になって引き起こす信用崩壊に対して、脆弱な構造を抱えている。米国経済は信用バブル崩壊後は構造改革を必要とする。

現在の米国の労働者は供給過剰になった世界経済のデフレ圧力を受けている。米国経済の貿易赤字が物語る米国の過剰消費は米国の労働者の労働が国際競争と切り離されている証である。

4. 2019年2月02日 19:05:41 : slX0CB0Bqw : s6Q5dwQASc4[248] 報告
踊らせろ 新たな手口 繰り出して
5. 2019年2月03日 03:11:04 : ioi7C6Azq2 : xSYYRQ2mbpA[153] 報告
「自由企業制の立場・教義において広く認められているところによれば、市場は外部的な影響を中立的かつ正確に反映するものだとされている。市場自体に過ちの種が内蔵されていて、その内部的な力で市場が動かされる、というふうには考えられていない。これは古典的な信仰である。したがって、崩壊の原因として、市場の外部にある何か──それがいかにこじつけであるにせよ──を見つけ出す必要が生じる。あるいはまた、何らかの形で市場が濫用され、そのために市場の正常な働きが抑えられた、と説明する必要が生じるのだ。」

これがガルブレイスの結論
市場自体に過ちの種が内蔵されていて、その内部的な力で市場が動かされる、というふうには考えられていない。

私の結論
現在と未来に支出以上の収入を求める市場の原理こそバブルの種である。

6. 2019年2月03日 03:14:56 : ioi7C6Azq2 : xSYYRQ2mbpA[154] 報告
これがガルブレイスの結論
市場自体に過ちの種が内蔵されていて、その内部的な力で市場が動かされる。

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