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(回答先: パリでのテロは今後も続く〜2023年、フランスがイスラム化する?ー小説『服従』の世界/佐藤優 投稿者 仁王像 日時 2017 年 1 月 01 日 07:14:05)
第四講 海洋国家とは何か
〈中国西側が「イスラム国」化する危険性〉
中国では沿岸警備以外、海軍が機能しなかった時代、日本と中国の関係は非常に良好でした。ではなぜいま、関係が悪化したのか。中国の軍事化(の進行)というよりも海洋戦略を採ったからです。
だから同じ海洋戦略を採っている日本と軋轢が増しているわけです。だから尖閣の問題にこんなに焦点が当たってしまった。
裏返して言えば、中国が海洋戦略さえ放棄すれば、日本との関係はいつでも正常化するんです。その観点から、地政学的には「イスラム国」に注目した方がいいかも知れない。キルギスとタジキスタンは破綻国家なので、そこに「イスラム国」の戦闘員が入ってきている。その動きが強化されて「第二のイスラム国」的な動きになると、新疆ウィグルの国境は管理できていないので、そこに「第二のイスラム国」ができる可能性がある。
そして、ウィグルのほうにどんどん影響を拡大されると、中国は海洋戦略を採るどころではなくなる。中国西側の領土は、ほとんどが「イスラム国」になって失う危険性があります。しかも、中国には回族という人たちがいます。これは漢人、中国人だが、イスラム教を信じている人たちです。
そして新疆ウィグルが「第二のイスラム国」化すると、ウィグル族以外の中国に存在するイスラム教徒にも過激なイスラム主義が広がっていくでしょう。やがてこの動きが北京まで来る。そうしたら中国としては外に出ていくどころではなくなります。
中国はこのあたりの民族問題や宗教問題に関する基礎研究が弱い。…中国にとって本当に安全保障上の脅威になる西側の国境問題で、日本や米国と提携できるのにその可能性を自ら潰している。
ちなみに、中国の海洋戦略がいかに愚かであるかは、航空母艦を造っていることからも明らかです。
【出典】「現代の地政学」佐藤優/晶文社’16年
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