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アメリカは「ロシアが二度とアメリカに 反抗できないよう この国を破壊し尽くそう」と考えた。
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/429.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 1 月 17 日 12:26:12: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 帝国主義や他民族の支配・搾取は、農耕民だったユダヤ人ではなく、遊牧民だったゲルマン人の考え方 投稿者 中川隆 日時 2020 年 1 月 08 日 12:49:10)

アメリカは「ロシアが二度とアメリカに 反抗できないよう この国を破壊し尽くそう」と考えた。


アメリカを心底恐怖させた国ソ連は消滅しました。この時、アメリカ政府は、今後のロシアをどのようにしたらい いだろうかと考えました。

 心優しい日本人であれば、「経済危機に陥っているロシアに支援を送る」とかなんとか善意に基づいた行動をとるでしょう。  しかし、「普通の国」アメリカはもちろんそのようなこ とは考えない。

これは当然、「ロシアが二度とアメリカに 反抗できないよう、この国を破壊し尽くそう」と考えた。

 アメリカは国際通貨基金(IMF)を通して、ロシアに「改 革のやり方」を伝授した

 まず「政府による経済管理の廃止」。貿易が自由化され、西 側の優れた製品がロシア市場になだれ込み、ロシアの国内産業 は壊滅した。

 次に「価格の全面自由化」。国内産業が駆逐され、輸入に頼るしかない状況で、ロシアの通貨ルーブルは急落し、国内はハイパーインフレーションに見舞われた。改革がスタートした92年のインフレ率はなんと2600%、GDP成長率はマイナス14.5 %。ロシア経済はアメリカの思惑通り破綻した。

 さらに大規模な「民営化」。国有財産はそれを今、手元に持つ人の所有となった。アパートの住人は、アパートの所有者となった。そして国有石油会社のトップは、その会社をほとんど 無料で手に入れた。ここから生まれた新興財閥はエリツィン政 権に賄賂を送って、税金をほとんど免除してもらった。当然、国家財政は大幅な赤字に転落した。

_____

金融の自由化はISOによってではなく、グローバル化なる経済用語あるいは新自由主義なる政治用語によって露骨に国家間の争いとして実現されてきた。

ここにおける戦いが逆にISOを規定してきたといえるのである。

 それは98年8月27日、史上3番目の米欧での株の大暴落という劇的な形で始まった。

米12%、英13%、独18%の暴落だった。翌日アジアに波及する。
日本19%香港33% マレーシア59%。仕掛けはニューヨーク株式市場だった。この点に注目しておいていただきたい

ロシア売りである。直撃を受けてロシアの株価は実に84%も下落する。

一夜にして価値が6分の1に下落してしまったのである。

 この資金は「Hot Money」と称せられ、公式的には短期資金とされHedge Fund とされる。資金の源は「ソ連邦崩壊により軍需に回されていた資金が民間に回り、金融市場にあふれた」からとされているが、鵜呑みにするわけにはいかない。

軍需に回されていた資金の源は?民間に回される?馬脚が出ているのである。

公的資金が隠匿された回路を通って市場に投入されていることを自ら暴露してしまっている。隠匿されているので分からないが、ヘッジファンドの資金のかなりの部分が米では政府筋から出ている可能性がある。

1990年代初頭の旧ソ連と東欧の民主化は、西側諸国にとってあらたな潜在的脅威を生んだ。それまで共産圏内に閉じ込められていた高い技術力、技術開発力、先端科学が開放され、西側先端産業を脅かすことになるからだ。民主化の過程で、これら先端科学や先端技術を破壊する必要があった。旧ソ連と東欧の民主化、自由主義経済への移行過程に、IMFと世界銀行が深く関わることになる。

両機関の政策により、旧共産圏の経済生産は半分に落ち込んだとも言われる。また、経済の全域が商業マフィアに乗っ取られ、正常な経済活動が営まれなくなった。先端産業は発展の道を封鎖され、科学者や技術者は失業するか西側企業に格安で雇われることになった。IMFと世界銀行は、旧共産圏の経済を見事なまでに破壊し、国民生活を世界最低レベルにまで落とした。

かつての旧ソ連、東欧での生活水準はけっして高くはなかった。しかし、教育や医療など中心的な社会サービスは無料で提供され、完全雇用が約束されていた。しかし、IMFと世界銀行の指針により、社会保障制度は自ら財源を確保しなければならなくなった。教育、医療は有料化され、多くの人々が教育と医療を受ける権利を剥奪された。かつて西側先進国をしのぐほどの高い教育・医療レベルも維持できなくなった。

旧共産圏は、経済や産業だけでなく、教育、医療、福祉、文化、芸術、スポーツなどあらゆる分野が瓦解し、第三世界化してしまった。かくして、旧ソ連は西側先端産業にとって何の脅威でもなくなった。ヨーロッパ産業にとっては、すぐ隣に低賃金の労働市場が誕生したことを意味する。以降、東欧諸国は、西側ヨーロッパ産業に低賃金労働を提供するだけの存在となってしまった。

IMFによる「改革」によってロシア経済は混乱を増幅させ、IMFが決めた追加支援の実行を求めるロシアのキリエンコ首相に米は拒否を通告、2日後のルーブルの大幅切り下げ、そしてついには外為取引停止へと突き進んでいった。ロシア経済が立ち直るのはエリツィン政権が終わり、IMFの言うことを聞かないプーチン政権が誕生してからのことである。

 とすると、IMFで意図的にロシア経済を米欧に都合のいい状態に置き、その締めくくりとしてロシア売りを仕掛け、世界的株価暴落を実現したと考えることも出来る。

全てを「政府の手を離れた」「国境を越えた」ヘッジファンドのせいにする論調ばかりが見受けられるが、よく考えてみる必要がありそうだ。そもそもIMFは米が中心になって「社会主義諸国圏」を包囲し、帝国主義諸国間の金融を安定させるために作られた組織である。そのIMFのロシア資本主義化計画に基づいてロシアは経済を運営したのだが、計画をしてその実行段階に入ってしまった後に米国が資金提供を拒否するというシナリオは、非人為的なものだろうか。意図的であれ意図的でないにせよ、人為的所為であることは確かである。

ロシアで何が為されたかを検討してみよう。91年の国有企業就労人口は78%程度であったものが5年後の96年には38%となり、民間企業と逆転する。この間、外資企業は1000から15000近くとなる。国営企業は株式化され株式売却益を国家財政に返納するという方式すら採ることが出来ず、安値で個人に売却されるという形しか採れなかった。国家財の収奪である。収奪された富は民営化された企業の初期赤字という形で移転されていく。どこに移転したのかといえば、赤字にならざるをえない環境=すなわち国際環境に吸収されていったのである。

要するに外国資本が入り組んだ形で少量ずつの分け前にあずかるという形式でロシア国外に移転されたのである。

他方、民営化は外資が入り込むという形で急速に進展したのである。外資が入り込みやすくするために国営・公営企業が急速に解体させられていったのである。

そしてこれこそがIMFの方針の確固とした部分だったのである。

 瞬時に国境を越える資金による恫喝とその実行を背景に、米国資本の利害に連邦政府がその手先として地ならしをするというのがその実態だったのである。

日本もそうであり、ISOやIMFはその国家形態をとった手段だったのである。  

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コメント
1. 中川隆[-14416] koaQ7Jey 2020年1月17日 12:33:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1332] 報告
露首相の辞任を切っ掛けにして欧米巨大資本とつながる勢力の粛清を願う露国民
 ロシアのドミトリー・メドベージェフ首相が辞任した。ウラジミル・プーチン大統領が年頭の演説を行った直後のことだ。メドベージェフはロシア国民からの人気がなく、プーチン政権のマイナス要因と見られているので、辞任自体は大統領にとってダメージではない。

 メドベージェフは西側の巨大資本と結びついているグループに属すと見られている。ロシアでは1990年代のボリス・エリツィン時代に西側と結びついたクレムリンの腐敗勢力が国民の富を盗み、オリガルヒと呼ばれる富豪が出現する一方、大多数の人びとは貧困化した。その経験によって西側に抱いていた幻想から抜け出したロシア人は少なくない。メドベージェフがロシアで嫌われている理由のひとつはそこにある。

 現在でもロシアの経済分野では西側人脈が大きな影響力を保持していると言われている。経済が動かなくなると体制は維持できない。ニューディール派を率いていたフランクリン・ルーズベルトと似た問題を抱えていると言える。

 ルーズベルトはJPモルガンをはじめとするウォール街の住人たちと対立、そのウォール街の住人たちは1933年から34年にかけてファシズム体制の樹立を目指すクーデターを計画していた。

 そのクーデターを成功させるため、軍に大きな影響力を持っていたスメドリー・バトラー退役少将を抱き込もうとして失敗し、クーデターも実行されなかった。ただ、その計画内容はバトラーが得た情報や彼と親しいジャーナリストの取材内容が議会の証言という形で記録されている。

 その際、JPモルガンはバトラーが民主主義的な考え方をする人物だということを懸念、JPモルガンと関係の深いダグラス・マッカーサーをクーデターの指導者として考えていたという。ちなみに、1932年にアメリカ大使として来日したジョセフ・グルーのいとこがJPモルガンの総帥、ジョン・ピアポント・モルガン・ジュニアの妻である。

 エリツィン時代、ロシアの経済政策を決めていたハーバード大学教授のジェフリー・サックスはジョージ・ソロスと親しい新自由主義派。サックスの下で働いていたのがソロスの知り合と言われるエゴール・ガイダルだ。

 アナトリー・チュバイスなる人物もロシア経済に君臨してきた。この人物もサックスに近く、エリツィンの娘で腐敗勢力の中心とも言われるタチアナ・ドゥヤチェンコの利権仲間としても知られている。

 このガイダルとチュバイスを動かしていたひとりにラリー・サマーズがいる。ハーバード大学教授、世界銀行主任エコノミスト、財務次官、財務副長官、財務長官を務め、その後ハーバード大学の学長に就任した人物。サックスとはハーバード大学仲間だ。

 この新自由主義派がロシアを完全に制圧したのは1993年3月だろう。ロシア国民の資産を略奪する政策を進め、国家緊急事態を宣言したエリツィン大統領に議会が抗議、議会ビルに立てこもるのだが、エリツィン大統領は戦車にビルを砲撃させた。その時に殺された人の数は100名以上とも1500名とも言われている。こうした虐殺に対し、西側の人びとは寛大だ。

 そうした過去をロシアの人びとはメドベージェフの背後に見ているだろう。彼が首相を辞任した後に何が起こるかは不明だが、多くのロシア国民は西側の巨大資本と結びついた勢力の粛清を望んでいるはずだ。

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