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QUAD 11L Classic スピーカー選びで参照した口コミ
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/348.html
投稿者 たけしくん 日時 2014 年 1 月 03 日 11:27:12: IjE7a7tISZsr6
 

(回答先: ヨドバシで再度視聴して、Herbeth HL-Compactに決めた。中古で探そう 投稿者 たけしくん 日時 2013 年 12 月 27 日 22:21:58)

http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000356509/#tab
ジャンルを選ぶ。

【デザイン】
マッド仕上げで非常に質感は素晴らしいと思います。
工芸品に近く見栄えする。ただ背面のMade in Chinaが大き過ぎる。
【高音の音質】
エージングしてもそれほど伸びる訳じゃない。全体に大人しめでCX101の方が若干繊細で伸びる。
【中音の音質】
線も厚過ぎず自然なバランスを保っている。何より最初に感じたのは定位が素晴らしい。
【低音の音質】
エージングでぼやけ気味かつ量感不足が解消された。ロックで度々低域が混濁する場合がある課題として干渉のバランスと低域の締まりがもう少し欲しい。
【サイズ】
奥行きが無い分横幅を取る。
【総評】
完全にジャンルを選ぶ。クラシックやジャズやボーカルなどが合うと思う。
ポップやロックは聴けない訳じゃないが躍動感や明彩に欠ける。今回電源部やケーブル等で比較的フラットな物を使用した為システム全体で調整するとまた印象が変わると思います。

エージングは1に我慢、2に我慢

韓国経由での購入レビューになりますので、ご了承ください。

ピアノ仕上げも検討しましたが、見た目は気にしないのでベニア仕上げを選択。
購入当初はスカキンで「失敗か!」と思われましたが、100時間を越えたあたりから低音が鳴るようになり、11L2の後継機の実力を発揮するようになりました。
結果としてエージングには150時間程度必要です。
コードの選択やセッティングはエージング後にじっくり煮詰めるのが良いと思います。
暖色系の音質ですが、DALIに較べて若干ニュートラルです。
又、合わせるアンプの特徴を素直に引き出す性格ですので、アンプ選びが肝になります。
その意味ではミドルクラス以上のアンプでも引けをとらないポテンシャルがあると思います。
主にJAZZを中心に聴いていますが、基本的にアコースティック向けでロック等にはD級アンプが合うと感じました。しかしながらQUADの良さを相殺してしまうかもしれません。
以上のような訳で音質の細かいレビューは控えたいと思います。
組み合わせる機器の選択が非常に楽しいSPです。

価格も国際的に見て妥当な価格になりましたし、永く付き合えるSPです。

CDP:TEAC PD-H600
AMP:SANSUI AU-D707F-EX(現在検討中)


ヨドバシ梅田で視聴しました。
クオードがとっても良かったです。

同金額レベル、ダリと、モニターオーディオ、A&Wも聞き比べをしました。

ダリは全体的に音が軽い。
中高音域ではよく出ている感じはしました。
でも、低音の響きや音場感はモノが違うという感じで、クオードが断然上です。

A&Wは全体的に、うるさいばっかりで、全然ダメだと感じた。

モニターオーディオは、癖がない感じで良かったが、
少し金属的な響きがあるように思えて、ちょっと違うなって感じでした。

中高音を重視するならダリ、
素直な音をならモニターオーディオ、
A&Wは、ガンガン鳴らす人向けのような感じを受けました。

全体的な響きや音場感や、それに音の柔らかさ、聞きやすさ、という面ではやっぱりクオード。
私の好みでいうならば、このレベルでクオードが一段上のように思えました。

いろいろと悩んでおりましたが、
やっぱり聞いてみるのが一番の悩みの解決策、ということで、

早速、購入手続きしちゃいました。
1週間後のメーカー直送での到着が楽しみです。


ks_msさん、こんにちは。

ご購入おめでとうございます。

>A&Wは全体的に、うるさいばっかりで、全然ダメだと感じた。

よくわかります(笑)。B&Wは低・中・高域がそれぞれ激しく主張し合っていて、それが好みでない人にはうるさく感じるのでしょうね。私の耳には低域が遅すぎ、かたや高域がカリカリきつく感じます。

>モニターオーディオは、癖がない感じで良かったが、少し金属的な響きがあるように思えて、

よい耳をされていますね。私もあの感じがひっかかります。

>1週間後のメーカー直送での到着が楽しみです。

ワクワクしますね。よいオーディオライフをお楽しみください。

なお書き込みを訂正なさる場合は新しくスレを作らず、まちがいを書き込んだ同じスレッドに返信する形で補足なさるのがスマートですよ。ではでは。

なかなかいいすね!

記憶に残る音!

このスピーカーマグネットキャッチ式グリルになっていて 穴があいていないからスッキリとして綺麗なデザインすね

塗装もこのメーカーのピアノは美しいな!

韓国経由でも同じなのかなと比較してみると、見た目に違いを発見!

それはか韓国経由の物はマグネットキャッチ式グリルではないので四隅に穴が開いていること 
内分配線等も違っているらしい

ヨドバシで聴いたら、他のスピーカーから切り替えると、音量が大きくなったので不思議??

理由は簡単でしたね

出力音圧レベルが高いからすね!

能率がいいとアンプにも優しいということでしょうかね!


http://review.kakaku.com/review/20443211088/#tab
11Lのレビュー

私が購入したのは06年に追加発売された限定色のYewです。
お値段も2万円ほど高くなってペアで126千円(実売価格で10万円前後)でしたが、まずその塗装の仕上がりの美しさに驚きました。サイズも最近流行の小型SPの中ではやや大振りですが、家具として見た場合、存在感があって好ましく感じます。

さて肝心の音ですが、コンデンサーSPで著名な英国の名門QUAD社の製品からイメージしていた、柔らかで上下に素直に伸びる上品な音とはまるで違い、2度ビックリ。

優美、繊細な音調はその通りなのですが、一本芯が通った明快な音で、素性とすれば中高音が張り出した硬めの音です。そのままポンと置いて適当にバランスがとれているというSPではありません。

その証拠に、音はSPの前面と左右側方に張り出し、音場の奥行きも浅く感じられます。私がそれまで使っていたSPが34cmウーファーの大型3ウェイだった所為もありましょうが、そのままではとてもクラシックは聞けない感じでした。

それから6ヶ月、調整に明け暮れましたが、現在は小編成のオケや室内楽、声楽などでは、大型SPに数段勝るすばらしい音楽(音ではない)を聞かせてくれています。

調整のポイントは、SPのセッティングです。このSPは裏板にバスレフ・ポートが2つも大きく口を開けています。それもあって
背後の壁面との距離のとり方で低音の出方は大きく変わりますし、音場の奥行きも変化します。

第2は組み合わせるアンプ類はできるだけ上質のもの(30万円クラスが適当)を選ぶべきです。
つまりペアで10万円の安物SPの組み合わせではなく、ペアで30万円のSPとの組み合わせを考えるのが適当です。
ホールトーンなど微弱な信号にも極めて鋭敏に反応するSPですから、安物プレイヤーやアンプでは、かえってアラが目立ってしまいます。

SPケーブルは上下に素直に音が伸びる柔らかめの音調のものが適当です。小型SPだからといって低域が強調されるようなケーブルは「百害あって一利なし」。このSPの最大の長所である繊細・優美な高域を阻害するだけです。それでは成功を祈ります。


11Lのレビュー

ウェットで艶のある音色を奏でるコストパフォーマンスの高いスピーカー。
女性ボーカルや弦楽器をうっとりと聴かせてくれます。
また、低域はハイスピードでキレがあり、量感も小型ブックシェルフにしては出る方ですので、ROCKやPOPSもこなせるオールマイティーさも併せ持っています。
音色自体は陰気でも無く、メリハリがあり、躍動感に優れます。
濃厚な中高域が魅力で、ジャンルを問わず幅広い音楽に適応する逸品。

11Lのレビュー

デザインは下に袴を履いているので、好き嫌いがあるかも知れません。音は派手さはないので、POPSをガンガン鳴らすタイプではなく、クラシックやJAZZを落ち着いて聞ける音だと思います。
画像が掲載されておりますが、実際は大変きれいな塗装です。


全てのジャンルの音楽を、品良く、知的に奏でる名器です。

【デザイン】7層ラッカー仕上げの美しさは格別で、高級感抜群です。
      いかにも、いい音がしそうで、眺めているだけでも、うっとりします。
      サランネットを外した状態でのルックスは、非常に端整な面立ちで、
      後の、11L2よりも、ソリッドで、ブリティッシュらしくて好きです。

【高音の音質】必要十分な情報量と木目細かさで、まったくキンキンせず、
       ボーカルの「サ行」も全く問題なく、難なく再生します。
       シンバルの質感も、申し分ありません。   

【中音の音質】これが最も素晴らしいです。厚く、濃く、立体感抜群の中域で、
       声の濃さは、今まで聞いたスピーカーの中でも、最右翼です。 
       最近は、薄口のスピーカーが多いので重宝します。
       ジャズのサックス等も、厚く、熱く、艶やかに再生します。
       とりわけ、女性ボーカルの艶やか且つ、抑揚の利いた
       色気のある再生は特筆モノだと思います。

【低音の音質】量感、質感共に、全く不満はありません。
       別で持っている30cmウーファーのスピーカーと遜色無い低音が出ます。
       また、引き締まって、瞬発力のある低音で、とても気持ちいいです。

【サイズ】  若干、大きい気がします。

【総評】発売当時は賛否両論あり、当初は高音もキツメでしたが、
    今では、とてもまったりと、柔らかい再生音で、キンキンとは無縁の音です。
    
    何を聞いても、とても知的な香りのする音で、品性、品格を感じます。
    その一方で、とても歯切れが良いので(11L2よりも歯切れ良いです。)
    ハードロックを聞いても、全く物足りなさを感じません。
    
    ロックも聞けて、女性Vo、ピアノやヴァイオリンも美しく艶やかに、
    といったオールラウンドプレイヤーは極めて貴重な存在だと思います。
    とりわけ「聞いていて楽しい!!」といった、音楽性の高いスピーカーも、
    あるようで、なかなかありません。
    
    当時、同社の11L2、DALIのMENTOR/MENUET なんかとも、
    何度も聞き比べましたが、
    どのジャンルでも、違和感無く、気持ちよく再生出来る事、
    中域が厚く、太い、という点で、結果的に、11Lを購入しました。
    (11L2は、少しスッキリしていて、11Lほどには厚くないです。)
    
    上手く言葉では表現出来ませんが、何とも麻薬的な魅力を持った音です。
    これにハマってしまうと、次のスピーカーを探すのが、
    かなり困難になるような気がします。
    数倍の価格帯のスピーカーでも、11Lを越えるほどの、
    魅力のある音を出すスピーカーは、そうそう無いように思います。
    いまだに、私は見付けれてません。
    ちなみに、11Lを買ってから、CD等、ソフト代が高く付きました(苦笑)
    将来、ブックシェルフスピーカーの「名器」となっているのではないでしょうか?

  
http://blogs.yahoo.co.jp/tatupulin/46912955.html
QUAD 11L 試聴レポート(1)

ここ数日、11Lを聴き込んでいます。英国のスピーカーにしては、かなり鋭利な部分を持っていることもわかってきました。雑誌の紹介記事では、「くすんだ英国調スピーカー」的な書かれ方のものと、「意外に明確な輪郭線」的な評価のものとがありますが、私の印象では後者です。

耳当たりがよく、柔らかさを基調とするスピーカーではありません。むしろジャズ・フュージョン系の明快な表現を得意にしているようです。ただし、そこは英国生まれ、アメリカのスピーカーのようにカラッと乾いた感じではなく、どこかしっとりとした肌合いを感じさせ、女性ヴォーカルは、とくにチャーミングです。また、低音の量感が豊かで、小型のスピーカーにありがちな箱庭的に小さくまとまる感じはありません。セッティング次第では、50〜60cmの高さを持った中型ブックシェルフと同等の低音感が出せそうです。

ピアノ、ベース、ドラムス、サックスなど、どの楽器も特徴を鮮やかに表現し、「いい音だなぁ」と感じる聴かせ方をします。比べるとSX−V1が、少々鈍い、不鮮明な音に感じられるほどの色彩感を持っています。

問題は弦楽器です。
私のコレクションのかなりの部分を占めるクラシックギターでは、繊細で透明感のある音色(おんしょく)と、クッキリと鮮やかに描かれる輪郭線、それでいながら骨格だけにならず、ふくよかな肉付きもあるといった具合で、理想的な再生音を聴かせます。

弾(はじ)く音であるギターに対して、こすって音を出すヴァイオリンの高音は、いささか注意が必要です。シルクドームのイメージからは想像しにくい中高域の張り出しで、メタル製のツィーターといっても通るほどです。音の粗いアンプだと耳障りな音になるでしょう。「高い音がキンキンする」という評価は、ここに起因するものだと思われます。

すでに述べた通り、ヴォーカルやヴァイオリン以外の楽器では、そうした刺激感を感じることはなく、全体としては気品をたたえた端正な音。中高域の張りについては、セッティングや、アンプの選択でかなりコントロールできる感触を得ています。また、エージングでしなやかな音調に変化していくというユーザーレポートもあり、使いこなしがいのあるスピーカーという印象です。

セッティングに関しては、小型スピーカーのセオリーである、「思い切り左右の距離をとって内振り」よりは、写真のように正面からわずかに内側に角度を付ける置き方の方が、イメージ空間にびっしりと充実した音像が定位し、中高域の張りを意識することもない好バランスを得られるようです。

このスピーカー、非常にアンプの個性を明確にするので、良いと思っていたアンプのアラが見えたりして、コワイです。まだ修理から帰ってこないQUADのアンプですが、自社のアンプでも、ちょっと危なっかしい音が出そうだと予想しています。

こんにちは♪
ヴァイオリンは単一楽器の中でも機器の高域再生能力を露にする厳しいソースですよね。
拙宅でも、新規の機器を導入の際には必ずヴァイオリンを聴きますが、パーフェクトに再生する機器は少ないのが実情です。


ヴァイオリンは、スペンドールBCUのスーパーツィーターが絶大な威力を発揮して、高域への伸張感を感じさせつつ柔らかく伸びていきます。
これと比べると、どのスピーカーも尖がっているか丸めるかになってしまいます。
>パーフェクトに再生する機器は少ない
まさにその通りです。

QUAD11Lは、メーカーのイメージよりは遥かに鮮明で、現代スピーカーらしいクリアネスを備えようとしているように感じます。仕上げでも音のニュアンスが変わるようで、私の「エボニー」は、その硬度ゆえ、英国SPの中では最もハードなタイプかもしれません。

http://blogs.yahoo.co.jp/tatupulin/47033111.html
QUAD 11L 試聴レポート(2) 深窓のジャジャ馬か

前回の中間的結論としては、「左右間隔ほどほど、内振りはごくわずか」というものでした。しかし、これでは音の質感は良いのですが、音場の広々とした空間が損なわれることは否定できません。

そこで、今回は可能な限り広げ(といっても、拙宅のリビングでは2m弱)、思い切った内振りに再度トライしてみました。下の写真は、試聴位置から見える11L。スピーカー外側の側板が写っています。
イメージ 1

この音は、オーケストラの低音群が充実した分厚いもの。ヴォーカルは、空間に広がる響きよりも、発音体そのものを伝えてきます。こういうのもありかなという水準ではあります。

ここまでやってきて、どうしても気になることが・・・。それは、中高域の張り出しです。前回のほぼ正面向きでもそれは避けきれませんでした。ちょっと聴いて耳障りになるようなものではなく、ヴァイオリン群の高音さえ聴かなければ、ほとんど気にならないもの。ポピュラー系の音楽やギターソロではむしろ繊細感につながるプラス要素として働きます。しかし、“ヴァイオリン群”は、私のオーディオの生命線。これが聴けない機器は意味がありません。

実際、身体的苦痛を伴うのも問題です。具体的には、2〜3分聴いていると「耳が過敏になる」のです。大音量で音を聴き続けると耳がジンジンするなどと言いますが、あれに近い感じです。鼓膜が充血した感じで、元に戻るのに1時間以上かかります。

ある製品で、これとまったく同じ経験をしています。ビクターのウッドコーン・スピーカーSX-WD5です。ビクターのスピーカーはSX-3Uなどをずっと使っており、好きなメーカーでしたので、「木のぬくもり」「穏やかな音」「音楽家による音決め」などのコピーに発売を心待ちにして手に入れました。
イメージ 2

以前にも書いたように、何ヶ月も格闘し、エージングに務め、結局この「耳が過敏になる」現象が克服できずに手放しました。思えば、ツィーター領域の問題で、それ以前にセットコンポとして出ていたシングルコーン(これに近いものがkitになっていますね)だったら、こうした問題に悩まなかったのかもしれません。

さて、QUADです。B&Wのスピーカーは「現代のブリティシュモニターに見られる透き通るような高域と輪郭のはっきりしたサウンド」などと形容されますが、11Lの中高域はまさにこうした傾向をもっています。

上のビクターにしても、この11Lにしても、この中高域の張り出しを平気で聞ける人もいるのでしょうが、私はダメです。音の質感に共通点のあるBCUやスターリングに、この要素を感じたことは一度もありません。かと言って、トーンコントロールで高域を絞ったり、エッジの立たないCDPを使って張り出しを和らげたのでは、このスピーカーの良さまでが損なわれてしまいます。

アンプを様々試しても、基本的な問題点は変わりません。BCUとどこが違うのか、エージングで解決するのか、こうした課題を残しながら、当分の間このスピーカーと格闘することになりそうです。魅力たっぷりなだけに何とか手なづけたいのですが・・・。

<補足情報:実際に使用した製品での体験>
「耳が過敏になる」現象は、どちらかと言えば硬質な音傾向のアッシャー520シグネイチャー(「赤い彗星」)、JBLコントロール・ワンでも感じたことはありませんでした。L11と同系統のモニターオーディオ・ブロンズB1にもありません。DENON、ONKYOのペア3〜4万円のクラスのスピーカーでも同様でした。もちろん、現有のSX-V1A、kitLS3/5Aにも皆無です。
感じたのは上記ビクターと、エージングが進む前のタイムドメインMarty101の2つ。スピーカーではありませんが、マランツのSACDプレーヤーSA8260には、わずかにその気配を感じます。
原因はヒズミではなく、ある音域の量的バランスにあると結論づけているのですが、エージングで軽減されたMarty101の場合は、不均一な振動のヒズミだったかなという気がしています。本当のところはわかりません。


http://www.bowers-wilkins.jp/display.aspx?infid=1441

これが難解で(爆)
この論だと、ユニットは聴き手に対して正面を向いているのか
更に内側に振られているのかが判りません。
書いてる人も何のことやら判っていないのではと思います。

セッティングで収まりをつけたいところですね^^


これ、直訳ですね。
説明だと、ユニットの面を直視できるようにというのですから、聴き手に正対するように内振りせよということのようですね。
それにしても、「空間にぶらさがって」は「空間に浮かびあがって」とすべきでしょう。妙な日本語が多いです(笑)。


>これが難解で(爆)
>聴き手に対して正面を向いているのか更に内側に… by 杉さま
モト文はこれ:http://www.bowers-wilkins.com/display.aspx?infid=1441 ですね。一読、直訳調なれど(また異論? ですいませんが^^)意外にきちんと訳している感も。「Positioning makes all the difference to the result」が「配置で決定的な差が出ます」なんて、商売気満々では^^;?
私は文章の後半「聴き手に対して正面」に向ける、としながら(‘更に内側に’は向けない、と読みました←「ドライブユニットを直視」)、冒頭では「わずかに内向き(slightly angled inwards)」と言っているところが「ちょっと振るだけなのか、リスナーが直視するまで振るのか、どっちやねん?」と不審。ですが、実際には少し内側に振るだけで「直視」アングルに近くなるものなので、こう言った、つまり「聴き手に対して正面を向いている」が正解でしょうか。


おっと、11Lの状態、拙宅でのかつての kit LSの症状に、やや似ているか、とも思います。あまりにシブくてキツい(=彫りが深すぎる)音に、しばらく聴いたあと耳鳴りのような感覚が残った、という記憶があります。たっちんさんの 11Lは部屋独自の反響モード(の違い)によるのでしょうか…。kitは全ての種類の音源にわたって同じで、アンプとの相性が原因だったと思っています。


SPとの関係は、聴く位置にもよるので、「ユニットが見えるように角度をつけてね」くらいの感じで読めばよいのではないでしょうか。3mも離れたら、内振りはごくわずかということになります。

11L、弦以外はしっとり、くっきりでわるくないんですけどねぇ。


http://blogs.yahoo.co.jp/tatupulin/47156887.html
QUAD 11L 試聴レポート(3) 大すいせん!

しつこく、第3弾です。11Lが、大すいせん機種になりました。並みの小型スピーカーではありません。

昨日の11Lは、L−507 というパートナーを得て、絶好調。
この組み合わせに対する前回の評価は「刺激的な音は抑えられるが、弦の高域は不十分」というものでした。しかし、出てくる音の質感、量感は半端ではありません。何とか、もっと鳴らしてみたいと思わずにはいられませんでした。

そこで、いくつかの改善アプローチを試みました。

まず、ショートバーをオリジナルの棒状のものにもどします。自作のショートコード(ベルデンのSPコードで作成)だと、クリヤさが増す一方、神経質な面が顔を覗かせるように感じたからです。
次に、電源を最も望ましいと思われる状況のタップからとります。
入力端子はTunerに。このシリーズのLUXアンプは、フォノの音と音量を合わせられるよう、Tuner端子の入力感度調節ができるようになっています。ここで、入力感度を絞ります。こうすることによって、アンプのメインボリュームを11時以上まで回すことができ、伸び伸びとした鳴りを引き出せるのではないかと思ったからです。

これで、重量感はそのままに、ずいぶん見通しの良い音になりました。
仕上げは、トーンコントロールの活用です。レコードの時代には、カートリッジを変えては、ひんぱんにトーンコントロールをいじったものですが、CDの時代になってデジタルを信用しすぎ、トーンコントロールを使うことが少なくなりました。
豊富な機能を持つこのアンプが、久しぶりに自分で音(帯域バランス)を創り出す面白さを思い出させてくれました。

いろいろと試した結果、低音は、ターンオーヴァーを3つの中間の300Hzとし、わずかに増強。高音も、ターンオーヴァーを3つの中間であるの3kHzとしわずかに増強。家庭内の音量であるため、ラウドネス補正の意味での調整です。

こうして整えられた11L+L−507の音は、堂々としたスケール感と、どこも抑えられたところのない伸び伸びとした鳴りとが両立した立派な音です。とくにオーケストラが素晴らしく、低音弦の重層的な量感は快感すら伴います。大味だった高音弦にもようやくクリアな感じが聴け、我が家ではベストのBCUの80%程度は出るようになりました。しかも、例の刺激的ファクターはほとんどありません。

こうなればしめたものです。自信を持って鈴木重子の『CLOSE YOUR EYES』から「ムーンリヴァー」をかけます。これ、キット屋さんがkitLSとスターリングの録再デモに使っていたディスクです。
イメージ 1

アコースティックギターのキレがあって瑞々しい音は11Lの持ち味。ギターに関しては歴代の小型SPはもちろん、BCU、スターリングをしのいでいます。ベースは雄大、ヴォーカルは厚く、そして熱く、リアル。11LとL−507の相乗効果でしょう。

これは、当分メインの位置に据えて置きたいほどの音です。大きなスピーカーでは、どうしても箱鳴り感皆無というわけにはいかず、音がスピーカーから離れ切れませんが、11Lの大きさだと、音がきれいに浮遊します。

11Lの潜在的魅力もすごいが、L−507のいじる楽しさ、充実した音もすごい。

数日前まで「耳に刺激」と言っていた11Lが、大すいせん機種になりました。常用のアンプだけだったら、鳴らしきれず手放していたかもしれません。ケガの功名で、スターリング用のL−507が、思いがけず好マッチングでした。今回は、いろいろとアンプを抱え込んでいることがプラスに作用したようです。うーん、オーディオの面白さがこんなところにも。

エージングでさらに11Lの滑らかさが増したら、セパレートでも本格的に鳴らしこんでみたいと思います。より深々とした音空間と、気品のある美音が付け加えられそうな気がします。

おお〜、これはよかった! 両方とも活きましたね。
トーンコントロールの高音をブーストしても刺激的でないのは、大成功の証拠?

L-507のほうも慣らしが効いてくるでしょうから、さらに濃やかさが出てくる可能性がありましょう。
あのキット屋さんの音源、鈴木重子さんだったんですねぇ。まああの音源ならどんなSPでも穏やか〜に鳴るのでは、と思います。○橋サンもウマいなー^^。

― さて‥‥ウチはインシュレーターがイマイチ合わなかったんですが、いろいろやってみたお蔭で情況が若干変わったので、今度はSPケーブルを前の(I.T. Electronics)に戻してみようかと^^。

11L、お聴きになったことがあるのですね。今は、11L2になっているようです。こちらの方が高域は滑らかだというのが、一般的な評価です。

11Lは逸品館のレポートが良く知られていますが、
http://www.ippinkan.com/speaker_report/rega_quad_page_1.htm
やはり売り手の評価で、良いところだけ。実際にはけっこう気難しいスピーカーだと思います。11L2は、その点が改善されているようですが、私は聴いていません。11L2に、私の惚れたエボニー仕上げはないので(笑)


逸品館の記事は知りませんでした。
ご親切に教えていただきましてありがとうございました。
実は自分が聞いた時は試聴用の適当なアンプだったのでたっちんさんの記事を読んで驚いたんです。アンプによってこうも変わってしまうのですね。


この11L、とても良いスピーカーですが、一筋縄では御しきれない一面があるように思います。
とくにアンプとの相性は大きそうです。


男によって、女は幾重にもその表情をかえる。。。
スピーカーもアンプによって、さまざまな顔を見せるという良い事例ですね!
鈴木重子の『CLOSE YOUR EYES』、拙宅でも一時試聴ディスクとして良く聴いておりました。あの透明度の高い音場感は小型スピーカーのほうが再現し易いかもしれませんね(^o^)v


>男によって、女は幾重にもその表情をかえる。。。
体験に裏打ちされた、含蓄あるお言葉です。
オーディオ機器もまさにその通りですね。
あの五味氏は、「一人ひとり違う音色を味わいたくて・・」女性遍歴をすると、オーディオを言い訳に使ってふざけたことを言っておりましたが。(^^;

>『CLOSE YOUR EYES』、拙宅でも一時試聴ディスクとして
そうでしたか。私は、「ブルーノート」でライブという経歴にひかれてデビュー盤『プルミエール』を買いましたが、「なんだかな〜」という出来でした。
ところが、キット屋さんデモでは「いいじゃないの」ということになり、急きょ手に入れたもの。スピーカー同様エージングがプラスに作用して、魅力的な歌になっていました。

http://www.ippinkan.com/quad_11l_signatuer.htm
2004年に日本に上陸したQuad初のダイナミック型スピーカー「11L」はリーズナブルな価格と高音質が市場で高く評価され、このクラスの製品として爆発的なヒットモデルとなりました。

QUAD11L(Piano Black) メーカー希望小売価格 ¥100,000(ペア・税別)

2007年には、ツィーターやネットワークなどが改良され「11L2」へと進化を遂げています。

QUAD11L2 メーカー希望小売価格 ¥118,000(ペア・税別)

このモデルは11Lに比べ明瞭感とレンジ感が拡大し確実に音質が改善されていましたが、価格が若干値上がりしたために「11L」ほどの数は出ませんでした。それでもモデル終了間際には円高還元で実売価格がかなり「11L」に近づいたため、再び当初の人気を取り戻したのです。そして2011年「11L」は、日本限定モデルの「11L Signature」へと進化を遂げました。

QUAD 11L Signature メーカー希望小売価格 ¥100,000(ペア・税別)

このモデルから特徴的だったキャビネットの形状が「袴/スピーカー下部の突起」がなくなり、通常のブックシェルフ型に変更されています。また設計者が変わっており、これらによる音質の変化がどのようなものか?興味のあるところです。

この期待の新製品、QUAD 11L Signatureの試聴機が届けられたとき、Rogersからオリジナルを可能な限り忠実に再現した新発売レプリカモデルのLS-3/5aが届きました。LS-3/5aのレプリカというとStirling Broadcastから発売されているLS-3/5aを逸品館では取り扱っています。このStirling LS-3/5aは、オリジナルを作った設計者が現代にLS-3/5aを蘇らせたモデルです。

QUAD 11LSignatureとLS-3/5aは、価格帯は違いますがサイズは割と似ています。そこでQUAD 11L Signatureに、オリジナルの設計者が蘇らせたLS-3/5aと、製造データーなどが残っているかもしれないオリジナルを作ったメーカーRogers(会社は全く別物です)が復刻したRogers LS-3/5aを加え3機種のスピーカーの聞き比べを行うことにしました。

 VS 

Rogers LS-3/5a 65Th Anniversary Edition 市場販売価格 ¥158,000(ペア・税込)

Stirling Broadcast LS-3/5a V2 メーカー希望小売価格 ¥225,000(ペア・税別)

(Stirling Broadcast LS-3/6の試聴テストはこちらからご覧いただけます)

QUAD 11L Signature (日本限定発売)

クオード社は、ディレクター・オブ・テクニカルデザイナーとしてPeterComeau(ピーターコモー)を2009年に迎え入れました。ピーターは30年に渡りオーディオ業界に献身し、数多くの賞を獲得したことにより世界でも祟敬される音響デザイナーの一人であります。ピーターにとってNEW 11 L シリーズへの開発命題は11 L シリーズの世に認められた完成度を損なうことなく、さらにリスナーへの音の表現力に磨きをかけることでした。

まず第一に本来の音楽性を損なわないこと。次にトレンドを踏まえ全ての音楽のジャンルを選ばないこと。そして最後にリスナーためのサウンドを造り出すことです。NEW QUAD 11L Signatureは、ピーターが経験したノウハウを余すことなく投入した、まさに集大成というべきスピーカーシステムです。

・ 新開発ツィーターの採用

11L Signatureは新たにアルミニウム合金ボイスコイルを採用した新開発のツィーターを掲載しました。ボイスコイルを含めた振動系の軽量化により複雑な音楽信号に対し最高のディテール再現能力を発揮します。さらに放熱特性を大幅に改善したネオジュームマグネットを採用した強力な磁気回路が安定した高いドライブ能力を実現しました。

・ 低歪を実現したウーファー振動板

ウーファー振動板には特に軽量かつ高い剛性力が要求されます。11L Signatureのウーファー振動板には、クロス・ケプラー素材を採用し振動板の変形を抑え、歪みを極限まで低減させました。歪みを低減させたことにより、本
来備えている駆動力を余すとこなく発揮させ優れたパフォーマンスを実現します。

・ サランネット(グリル)の取り付けをマグネット方式に変更し、日本仕様専用色を採用

サランネットの取り付けをマグネットに変更し、キャビネット正面の穴をなくしスタイリッシュに仕上げました。日本で販売されるSignatureモデルは、ピアノ・ブラック、ピアノ・マホガニ、マット・マホガニ−、マット・マホガニーレッド、の4色ですべて日本だけのオリジナルカラーです。また、スピーカー端子には責任者ピーター・コモーのサインが入ります。

QUAD 11L2 (Piano Black)

¥118,000(ペア・税別)

生産完了しました

QUAD 11L Signature (Piano Sapele Mahogany)

¥100,000(ペア・税別)
マット仕上げは¥80,000(ペア・税別)
ツィーター 25mm(ソフトドーム/テキスタイル)
ウーファー 125mm(ケブラー)
最大入力(RMS) 150W
インピーダンス 6(オーム)
感度(出力音圧レベル) 86dB/1W/1m
周波数帯域(−6dB) 45Hz-28KHz
クロスオーバー周波数 2200Hz
外形寸法(突起部含む) H190×W330×D263mm
質量 6.3Kg(1本)
設計責任者 スティーブ・ヒューレット

ツィーター 25mm(ソフトドーム/テキスタイル)
ウーファー 125mm(ケブラー)
最大入力(RMS) 300W
インピーダンス 6(オーム)
感度(出力音圧レベル) 87dB/1W/1m
周波数帯域(−3dB) 48Hz-22KHz
クロスオーバー周波数 2200Hz
外形寸法(突起部含む) H190×W310×D263mm
質量 6.3kg(1本)
設計責任者 ピーター・コモー

(QUAD製品のご注文はこちら)

変更された部分 (左11L2、右11L Signature)

ツィーターが新型へ変更されます。キャビネット下部の「袴」が廃止されています。
日本仕様のSignatureモデルはグリルの取り付けがマグネットに変更され、キャビネットの穴がありません。

スピーカー端子は変更なしですが取り付けプレートが変わり、Signatureモデルには端子上部QUADの文字の下に設計者“ピーター・コモー”のサインが入ります。バスレフポートも大型サイズ1個から小型サイズ2個へと変更されています。

 

Stirling Broadcast LS-3/5a V2
(ウォールナット)

¥225,000(ペア・税別)

Rogers LS-3/5a

65Th Anniversary Edition

OPEN価格 (実売¥158,000/ペア・税込)
ツィーター 19mm
ウーファー 110mm(ダイキャストフレーム)
85mm(ポリプロピレンコーン)
インピーダンス 11(オーム)
感度(出力音圧レベル) 83dB/2.83V/1m
周波数帯域 78Hz-20KHz ±3dB
クロスオーバー周波数 3000Hz
外形寸法(突起部含む) H300×W188×D168mm
質量 4.9Kg(1本)
備考 バイワイヤリング対応

ツィーター 19mm
ウーファー 138mm
※V2との違いは採寸によるもの
インピーダンス 11(オーム)
感度(出力音圧レベル) 83dB/2.83V/1m
周波数帯域 70Hz-20KHz ±3dB
クロスオーバー周波数 3000Hz
外形寸法(突起部含む) H188×W304×D185mm
質量 4.9kg(1本)
備考 バイワイヤリング対応

(LS-3/5aのご注文はこちら)

LS-3/5a V2(以下V2)とLS-3/5a 65Th Anniversary Edition(以下65Th)の正面写真。V2の板厚が65thより少し薄いことが分かります。

ウーファーとツィーターはパット見似ていますが、よく見ると全然違うものが使われていることがわかります。ウーファーの口径はカタログでは随分違いうのですが、実際に計るとほとんど同じで大きさの差はありません。

細かい部分ではサランネット固定用のマジックやツィーター周りのフェルトの配置が違います。

見た目がオリジナルに近いのは65Thです。

 オリジナルのLS-3/5a

スピーカー端子も形状は似ていますが、大きさなどが違っています。また正面の仕上げはほとんど同じでしたが、裏側の仕上げが全く違っていることが分かります。底板の部分もV2は四隅に小さなゴム足が使われており、65Thには何もついていません。キャビネットのサイズは、ほぼ同一です。

11L SignatureとLS-3/5a 65Thのサイズを比べてみました。幅と高さはほとんど同じですが、奥行きがかなり違っています。寸法の違いはわずかですが、実際には11L Signatureが一回り以上大きく見えます。

音質テスト

CD/SACDプレーヤー

AIRBOW SA15S2/Master

アンプ

AIRBOW PM15S2/Master

スピーカー・スタンド

Acoustic Design AD-35a

試聴ソフト

fourplay

forplay

CD(輸入盤)

7599-26656-2

ピアニストのボブ・ジェームス、ギタリストのリー・リトナー、ベーシスト兼ヴォーカルのネーザン・イースト、ドラマーのハービー・メイソンと名手揃いのメンバーが繰り広げる、ポップに展開するスムーズ・ジャズ/フュージョンのアルバム。

電子楽器の音とアコースティック楽器の音が混ざっているので、それぞれがどのように再現されるかを聞き分けることができる。また、ライブ録音のように余計な音が少なく楽器そのものの音が収録されているので、スピーカー自体の“鳴き(鳴り)”をチェックすることができる。

Restless Night

Karla Bonoff

CD(輸入盤)

CK 35799

1979年に録音された非常に古いアルバムだが、完成度が高く現在もラジオなどで耳にする事が多い。Karla Bonoff: A. Guitar, Vocal、James Taylor: A. Guitar, Back Vocal、J. D. Souther: Back Vocal、Kenny Edwards: Bass、Garth Hudson: Accordionで構成されるバンドのハーモニーが非常に美しい。ラスト9曲目のThe Water is wideはあまりにも有名で、誰でもきっと一度は耳にしたことがあるはず。

この9曲目の出だしのギターの弾き方の変化(最初はタッチを強く、ボーカルが入るとタッチを柔らかく変えている)また、アコーディオンとギターのデュオの部分の絶妙なハーモニーなどの分離と混ざり具合を聞くことで、システムの音楽表現能力を瞬時に聞き分けることができる。録音も非常に優秀で音楽としても音源としても楽しめる。

Sheherazade

Kirov Orchestra / Valery Gergiev

CD/SACDハイブリッド

470 618-2

PHILIPSらしい自然な雰囲気を持っている録音が好ましい。演奏も素晴らしい出来映えだが、交響曲の広大なダイナミックレンジと周波数レンジ、音の細やかさはSACDならではの素晴らしさで収録されているところが何より魅力的。フォーマットはCD/SACD/SACD-Multiの3レイヤーで収録されているので、あらゆるプレーヤーで楽しめる。

今回テストしたスピーカーはBi-Wireに対応していますので、付属品のジャンパーのままでスピーカーケーブルをどの端子に繋ぐと音が良いかをテストしました。結果すべてのスピーカーで、プラスを上、マイナスを下の端子に繋ぐとバランスが良く自然な鳴り方になったため、テストはこの接続で行いました。

Bi-Wire対応スピーカーにスピーカーケーブルを使うとき繋ぎ方で音が変わるのは、聴感上の「音のタイミング」が変わるからです。このタイミングの違いを示すのに「位相」という表現が使われますが、この言葉はオーディオとしては正しのですが、医学的には人間は位相を聞き分けられないので「タイミング」と言う言葉が正しいと思いますが、どの端子にスピーカーケーブルを繋ぐかで「低音〜高音」への音のタイミングが変わります。

この「タイミング」とはアコースティック楽器が「物理法則」に沿って音を出すとき、その一連の音の変化が「一定の法則=物理的に正しい動き」をきちんと反映しているか?(タイミングが合っている)あるいは反映していないか?(タイミングがずれている)を指しています。たとえるならTV映像と音声のリップシンクのような感じですが、このタイミングがずれていると音の広がりや倍音構造に違和感を生じ、音が不自然な感じに聞こえます。

タイミングの整合を判断するためには、タイミングがずれていない録音(マイク構成がシンプルなライブ録音などが好ましい)と倍音をきちんと聞き分けられなければなりません。

ケーブルの接続方法の違いで音が変わるのも、ジャンパー線などで音が変わるのも、電気的な理由に加え「物理的な理由」が影響すると考えられます。測定できないほどのわずかな、電気系の振動(ケーブルやネットワークのパーツ)が反映される、スピーカーの音の変化を私たちは敏感に聞き分けられるのは驚きです。

音質評価

それぞれのスピーカーの音質評価は、サランネット付き、サランネットなし、サランネットなし+AET SCR-Jumper、サランネットなし+NVS-Jumperの4通り行いました。

 (fourplay/1曲目)

(サランネット付き) 

ギターの音色が甘く、透明な響き(濁りのない響き)がとても心地よく感じられます。エンクロージャーの響きは多いのですが、その響きが音を濁らせず楽器のエコー成分(響き)として聞こえるので電子楽器がアコースティック楽器のように響きよく鳴ります。

低音の量感はサイズよりも多く、サブウーファーの助けを借りなくてもベースの音階やリズム感、力強さは十分に再現されます。特にベースの音が中高域と混じらず、きちんと分離して聞こえることにはサイズと価格を考えると驚きです。中高音も従来の11シリーズより明らかに癖が少なくスムースで、ウーファとの繋がりが抜群です。

Signatureでは、スピーカーとしての基本的な性能である聴感上の音域の広さや、再現される音の細やかさ、立体感などが確実に改善され、またそれらのバランスがグッと良くなって、完成度が非常に高い製品に仕上がっています。
音は明るく軽快で音楽を聴いていることが楽しくなります。若干高域の芯が緩く感じられることがありますが、楽器の音色変化の鮮やかさ、演奏者のタッチ変化の繊細さ、ハーモニーの美しさなど、音楽を一切の不満なく楽しく聞かせてくれるその能力の高さに感銘すら覚えるほどでした。

(サランネットなし) 

ネットを外すと音が一層細かくなりますが、バッフルの反射の影響なのでしょうか?音の広がりに違和感を覚えます。また、それぞれの楽器が奏でるハーモニーもバラバラになりがちで、サランネット付きで感じたあの素晴らしい魅力が半減しました。音の響きや粘り、厚みも後退して、悪い音ではないのですが少し安いスピーカーが背伸びしていい音を出そうとしているように感じられました。

11L Signatureは中途半端にHiFiな音を狙わず、このスピーカーの持ち味であるバランス感覚を引き出すような鳴らし方がお薦めです。また、ほとんどの場合はサランネットのあるなしでこれほどまでに印象が変わることはありませんが、11L Signatureはサランネットを付けた方が良さそうに思いました。

(サランネットなし) + (SCR-Jumper)

音の密度がグンと上がってHiFi感が増し、低域も深く太くなりますがなぜか高域が弾みません。音質は向上しているのでがそれと引き合えに、11L Signatureが本来持っている開放的で明るい感じが後退して、演奏がやや暗く沈んだ感じに変化しました。

しばらく聞き続けているとオーディオ的音質向上による満足感は上がってきますが、11L Signatureを最初聞いたときの「いい音で楽しく音楽を聴いている!」という感動は薄くなります。バランスが崩れ、安いスピーカーが背伸びして良い音を出そうしているように痛々しく感じてしまうことがありました。

SCR-Jumperを使うことで音質はかなり向上して楽器の音がリアルになり、演奏も緻密で整ってくるのですがこういう音のスピーカーならPMCなど他にもあり、当然ですが11L Signatureはそれらに叶いません。11L Signatureは神経質にならず音楽をざっくりと、お洒落に鳴らすことでその持ち味が最大限に引き出せるように思えます。ある程度の鷹揚さ加減で楽しく聞かれることをお薦めします。

(サランネットなし) + (NVS Copper2-Jumper)

ジャンパーをNVSに変えるとネットを付けていたときのように音が上手くまとまります。11L Signatureが本来持っている音色の美しさや、優れた立体感、スムースな繋がりの良さは全く損なわれないままに、透明感と音の細やかさがグッと向上します。緻密になった分やや演奏は静か(静的な印象)になりますが、細部の細やかな表現の向上がそれを補ってあまりある改善がもたらせれます。

楽器の音のリアルさ、楽器の操作(タッチ)のデリケートさは、同じスピーカーを聞いているとは思えないほど向上し、低音も低く深くなり、やや芯が甘く薄く感じた高域もきちんと補正されて不満が消えました。うるさいことを言うならば、演奏が少し暗く静かな方向に振られた感じがありますが、fourplayという曲自体あまり快活な演奏ではありませんから、この程度は許容できる範囲でしょう。NVSはSCRほど音質改善効果は大きくありませんがSCRよりも雰囲気が良く、音楽ファン向けの当たり外れの少ないチューニングとしてお薦めできそうな音質だと思いました。

 (Restless Night 9曲目)

(サランネット付き) 

fourplayで感じたようにイントロのギターの透明な音色がとても美しく聞こえますが、そうとはいえギターの質感の高さにはやはりスピーカーの価格を感じさせる限界があります。

ボーカルは濁が少なく魅力的ですが、発音の細部が聞こえにくくやや大味な感じがあります。これも価格を考えると粗探しをしていると行った方が良いでしょう、

アコーディオンとギターの音色の違い、ハーモニー部分の掛け合いが正確に描き分けられます。これは価格を考えると驚異的です。さらに驚かされたのは、ベース音が濁らずにきちんと分離して聴き取れることです。このクラスのスピーカーはコストの関係でどうしてもキャビネットが共振するため低い音が濁りやすいのですが、11L Signatureはその低い音を濁らずきちんと分離して鳴らします。これは凄いことで、少なくともこのクラスこのサイズのスピーカーではあまり耳にしない質の高い低音を聞かせてくれました。しかし楽器はかなり魅力的に鳴るのですが、ボーカルの質感は楽器ほど高くなく、若干不満が残りました。

(サランネットなし)

サランネットを外すとギターの音は少し荒れますが、不満を感じたボーカルがグッと魅力的になって細かくて聴き取れなかった部分が聞こえるようになります。カーラボノフの声は透明感を増し、女性らしい色気や切なさ、哀しい恋の物語としての説得力がぐっと増します。

アコーディオンとギターの掛け合いも分離感と明瞭さを増し、魅力が大きくなりました。発音も聞き取りやすくなり、男女コーラス部でも分離も明確になりました。この音なら文句はなく聞いていて楽しいスピーカーと言えます。11L Signatureは、価格や存在感を忘れて音楽に引き込まれる愉悦を味わえる希有な製品です。

(サランネットなし) + (SCR-Jumper)

これは凄い!ギターの質感が全く変わってしまいました。カーラボノフのボーカルもため息まで聞こえてきそうなほどリアルで繊細、そして何とも言えない色気が出ます。元々静かで暗いイメージのこの曲には、SCRの静かで緻密な感じが抜群にマッチします。その場で演奏が行われているのかと錯覚するほど、すべての音のクォリティーは大きく上がり、分離や解像度・・・、あらゆる部分が素晴らしく向上します。

低音も厚みとエネルギー感を増し、fourplayで不満を感じたのが嘘のようにSCRを使うことで素晴らしい音が出ます。ギタリストが弦をリリースした時のアタックの強さの再現は比べものになりませんし、ボーカルの発音の細やかさも同様に比べものになりません。鳴らす楽曲でこれほどイメージが変わるとは想像していませんでした。今までの経験でもこれほどのドラスティックな変化を経験したことはありません。それほど劇的に音が変わりました。

(サランネットなし) + (NVS Copper2-Jumper)

この曲に関してはNVSはSCRに音質が遠く及びません。しかし、ボーカルの優しさや深みはなかなかのもので、音楽的なまとまりや表現力は十分に高く評価できます。ギターはSCRと比べると輪郭がまろやかですがエコー成分がグッと多くなり、1〜3弦よりも4〜6弦のウェイトが大きくなります。アコーディオンも切れ味よりも響きの成分がより強く感じられますが、ベースは少し肥大して響きが止まりにくくなりました。

総じて中低音の量感が高まり、穏やかで滑らかな音に変化します。刺激感は非常に小さく、システムの音を滑らかにしたいとき、きつさや硬さを軽減したいとき、立体感を補いたいときにこのジャンパーを使うと音がまとまりそうです。

 (シェーラザード 2曲目)

(サランネット付き) 

スケールは原寸よりも小さいが、ホールでコンサートを聴いている感じが上手く出ます。音はやや濁り、倍音に曇りを感じますが、こういうウォーミーな音は生演奏でもありがちですから特に嫌な感じはしませんし、別段不満も感じられません。ただし高域の伸びや解像度感が不足しがちで、その部分ではSACDを聞いているという満足感はあまり大きくなく、どちらかと言えばレンジ感よりも音の細かさや繋がりの良さ、密度の高さにSACDの良さが感じられました。

バイオリンの音は滑らかで刺激が少なく甘く魅力的です。オーボエの音は切れ込みが少し甘いですが、響きはの再現は秀逸です。金管楽器の高音がやや低級に感じられますが、バランスや雰囲気は問題ありません。

本来、このクラスのスピーカーで交響曲を不満な聞こうというのは無理な注文なのですが、11L Signatureはその難題を上手く解決しています。ある程度の枠の中にすべての音を凝縮しバランス良くまとめることで、演奏を自然な感じで再現しスピーカーやコンポの存在を忘れて聞き手を音楽に引き込ませます。これはなかなか絶妙のチューニングです。Quadの名に恥じないスピーカーの音作り手腕の高さを納得させられました。

(サランネットなし)

サランネットを外すとバイオリンの音の曇りが取れて、倍音がすっきりとして透明感が増します。2台のバイオリンの分離感も向上し、ハープやオーボエの音も澄み切って美しさを感じます。後で鳴るコントラバスやチェロも「台数」がかなり増え、交響楽団の人数が倍くらい増えたと感じるほど音の数が多くなりました。

音の広がりも自然で違和感がなく、透明感と自然な立体感が見事にマッチしたPHILIPS録音らしい良さが感じられます。ホールの静寂感もアップし、音楽の表現かより細やかく深くなります。金管楽器は厚みを増し、ネットを付けていたときに感じた軽くざわついた感じが完全に消えました。エネルギー感や躍動感もアップします。

サランネット付きの音も悪くありませんが、サランネットを外した時の澄み切った音の世界を味わってしまうと、サランネット付きには戻れません。Restless Nightの試聴でSCR-Jumperを高く評価しましたが、その時に感じたドラスティックな変化が、このソフトではネットのあるなしで得られました。ソフトによって表情や使いこなしが変わる11L Signatureはなかなか奥が深く、面白いスピーカーかも知れません。

(サランネットなし) + (SCR-Jumper)

バイオリンの音が引き締まって、密度がグッと高くなります。各楽器の音の分離も大きく向上し、演奏の質感が一気に高まります。静寂感も向上し、バックグランド(暗騒音)の無駄な音がほとんど消えてしまいました。静かな空間の中に美しい物語が展開する様が素晴らしいのですが、躍動感パワー感はやや減少した感じです。

荒々しいタッチで演奏を描くのが付属のジャンパープレートの音なら、細やかなタッチで繊細かつ写実的に演奏を描くのが、SCR-Jumperの音です。どちらがよいかは好みもあるでしょうが、細やかな部分まできちんと再現されるSCRで聞くシェーラザードはより本格的で高度な演奏に聞こえました。

(サランネットなし) + (NVS Copper2-Jumper)

交換することで解像度と透明感が非常に高まったSCRの音は、舞台袖で演奏を聞いている緊張感を伴いました。対して、NVSの音は適度な開放感がありコンサートホールの一番良い席で演奏を聴いているように感じられます。音の生々しさはSCRが優れていましたが、雰囲気の生々しさはNVSが優れているように感じます。

それぞれの楽器の音の質感やハーモニーの音の関係、倍音構造に全く違和がありません。音が立ち上がって減衰するまでの音の変化や、エネルギー(音の大きさの変化)の流れがとても自然で、生演奏を聞いている時と全く同じ感覚で楽器の音が味わえます。自然な感じで生演奏を聴いているような雰囲気がとても心地よく、さすがに音楽家が手作りした製品だけのことはあると感じさせる音です。

音だけではなく音楽的バランスも非常に高く、安心して演奏に浸れます。NVSを使うと11L Signatureはかなり高級なスピーカーにも全く劣らない「雰囲気」と「表現力」でシンフォニーを聴かせてくれます。この懐の深さやチューニングの絶妙さも他メーカーのジャンパーとは一線を画します。音楽の真の深さを聴き取れる音楽ファンにこの音を捧げたいとすら思うほどです。音を止めるのがためらわれるほど、素晴らしい音でシェーラザードが見事に鳴りきりました。

 (fourplay/1曲目)

(サランネット付き)

QUAD 11L Signatureの音も良かったのですが、65Thの音はさらに質が高く引き締まっています。ギター、シンバル、ピアノの倍音の質感が高まり、楽器がワンランク以上上質になったように感じられます。中域のエネルギー感も凝縮され、音楽が楽しく弾みます。ベースは音階もリズムも明瞭に再現されますが、量感は少な目です。ウーファーのサイズと密閉型という形式を考えるとこれは目を瞑るべきでしょう。しかし、それを除けばそれぞれの楽器の音の美しさや緻密さは大きく向上していますし、表現も確実にアップしています。

スピーカーを65Thに変えるとスピーカーが良くなったというイメージではなく、楽器の音質の良さが改善し生楽器の音色の美しさが磨かれる感じに聞こえ方が変化しました。11L Signatureの音も滑らかで絹濾し豆腐の味わいでしたが、65Thの音はそれよりも遙かにきめが細かく、上質なイメージです。しかし、滑らかな中にもきちんと芯があってピアノのアタックやベースのリズムもしっかりと再現されました。

(サランネットなし)

11L Signatureで感じたのと同じく楽器の音の質感は上がるのですが、ちょっと荒れてがさつな感じがします。しかし音の広がりは非常に自然で、スピーカーのすぐ側で音を聞いても圧迫感やユニットから音が出ている違和感がほとんどありません。高域の自然な感じはツィーターに被されている金属のカバー(小さな穴が空いた金属製の保護グリル)やツィーターの周囲に配置されたフェルトが効いているのだと思われます。

ネットを外すと不思議と低音の量感が増し、この量感なら特にサブウーファーを欲しいとは思わないでしょう。高域はアタックの鮮烈さや切れ味が向上しますが、引き替えに音の粘りやハーモニーの厚みが少し後退します。しかし、65thでのネットのあるなしはQUAD 11L Signatureのように明確ではなく、好みで使い分ければよいと感じる程度でした。

(サランネットなし) + (SCR-Jumper)

ネットを外した事による高音のざらつきやがさつな感じが完全に消えて、音質の向上が快感として感じられるようになります。11L SignatureにSCRを組み合わせると、少し暗く元気がなくなったように感じられました。65Thでもその傾向が感じられますが、音質や密度感の向上、細部の再現性の向上、低音の力感の向上などがそのマイナスを帳消しにします。特に低音の力感の向上がめざましく、最初に感じた低音の不足感は完全に消えました。

ギタリストが弦をリリースしたときに生じるアタック感が強くなり、エコーの強さや透明感も改善してギターの「むせび泣く感じ」が高まります。演奏の躍動感はやや小さくなりますが、それ以上に静かな部分が沈み込もことで演奏の奥深さが高まります。ノリノリで聞く音ではなく、演奏をじっくりと鑑賞させるように再現するのがSCRの特徴です。

(サランネットなし) + (NVS Copper2-Jumper)

低音の量感や力感はSCRから後退します。また中音の密度感や輪郭のきちっとした感じもやはり後退します。しかし、滑らかさや響きの良さ、音楽のノリの良さは向上します。低音楽器はややぼけて膨らみますが、不思議とリズムは弾みます。ギターは断弦した瞬間のアタックの力や切れ味は緩くなりますが、サスティン(余韻)部の変化が大きくなって左手で弦に掛けているテンションの変化が明確に伝わります。

音としては緩くなりましたが響きが増え、演奏は弾んで楽しくなります。とても心地よい音ですが、電子楽器的な「響きの少ないドライな感じ」が薄くなって、fourplayがまるで生楽器の演奏のように聞こえました。NVSは音楽を楽しく聞かせますが、モニター的ではないようです。

 (Restless Night 9曲目)

(サランネット付き)

ギターの音色は適度に金属的で心地よい感じです。ボーカルはややドライでたどたどしい感じを覚えますが、声の質感や表情には艶があります。低音が若干少ないせいか、ギターの包み込まれるような広がりは11L Signatureほどではありません。ボーカルも同じで音は立体的に広がりますが、音楽が限られたサイズの空間にぎゅーっと凝縮されたような鳴り方をします。箱庭、盆栽的なこの感覚はオリジナルのLS-3/5aとよく似ています。

アコーディオンの音色は繊細で儚く、この曲の雰囲気にとても良くマッチします。これで高域にもう少し鮮烈さ、アタックの鮮烈さが加われば、申し分のない音になりそうです。

(サランネットなし)

サランネットを外すともう少し欲しいと感じていたアタックの切れ込みの鮮烈さや、超高域の倍音が出て高域の透明感と鮮やかさが増します。ギターは生々しくなり、金属弦を使っているフォークギターらしい味わいが出てきます。5弦6弦の太さも良く出るようになりました。ボーカルは舌足らずさが消えて、成熟した女性の魅力が感じられるようになり、アコーディオンも透明感が増してギターとの掛け合いの部分のそれぞれの音色の変化がよりハッキリと繊細に描き分けられます。

ハーモニーの男性ボーカルがメインボーカルのカーラボノフの声を聞きながら、それを補助してハーモニーの厚みを増すように歌っていることがきちんと伝わります。国産品やHiFi一辺倒のスピーカーを使うと、全部の音がハッキリしてハーモニーの男性ボーカル(脇役)がメインボーカル(主役)に被り、演奏が乱雑(へたくそ)に聞こえることがあります。そんな音を聞いていると音楽のなんたるかを理解できない人が音を作ったのだろうと感じ、いらいらして音楽を聴くのがつまらなくなってしまいます。65thは全くその逆で、音楽を音楽らしく実に上手く再現しました。ただ、エイジングの影響もあるのでしょうが、65Thの音はオリジナルよりも少し硬くドライな感じに聞こえました。

(サランネットなし) + (SCR-Jumper)

ギターの音色は繊細さと色彩感を増し、楽器の質がかなり上がったように聞こえます。5弦6弦の音と1〜3弦の分離感が向上し、低音部と高音部のメロディーの違いがハッキリと伝わります。ボーカルも緻密さを増すのですが、少し元気がなく暗い感じに変化しました。アコーディオンも繊細さを増しデリケートな音になって、ハーモニー部分も美しく繊細になりますが、やはり少しパワー感が足りないように感じます。

11L Signatureでも感じたのですが演奏するソフトとの相性でSCRは緻密さと引き替えに、パワー感を損なう傾向があるようです。わずかな投資で上級モデルのSIN-Jumperが入手できますし、SIN-Jumperならこのような副作用は感じられませんから、どうせ購入なさるならSIN-Jumperを選ばれる方が間違いありません。

(サランネットなし) + (NVS Copper2-Jumper)

ギターの音色が開放的で明るくなります。SCRでは弦の直接音の変化が主体にギターの音が再現されましたが、NVSではギターの胴鳴りもきちんと感じられるようになります。それと引き替えに低音がやや緩くなり膨らみますが、全体的な音調はSCRよりも魅力的です

カーラボノフの声は発音の細部が聞き取れなくなりますが、雰囲気が良く表現に艶が出ます。アコーディオンの音色は、空中を漂うように響きが大きく広がります。ハーモニー部分では女性と男性がそれぞれの表現を気遣い、まるで恋人が寄り添って歌っているような実に良い感じに再現されました。NVSに変えるとSCRよりも躍動感やパワー感が向上して感じられますが、絶対的な「量」はSCRと変化していません。NVSの音が良いと言うよりは、SCRが音を細かく聞かせすぎて演奏がやや神経質に聞こえていたようです。映像の場合、粒子が粗ければ躍動感が演出されますが粒子が細かくなれば大人しく滑らかな画像に変化します。音も全く同じで、音質向上と音楽性を両立させるために細やかさとパワー感のバランスが非常に重要です。

 (シェーラザード 2曲目)

(サランネット付き)

バイオリンは適度に硬く適度に柔らかい音が出て心地よいのですが、エイジングが足りないのか高域にやや硬さを感じます。オーボエ、コンサートマスター、伴奏の分離とハーモニーはLS-3/5aの名に恥じない素晴らしさですが、やはりエイジングが足りないのか前後方向への広がりがやや浅いのが残念です。

ベースの音はサイズを感じさせない量感があり、音階の変化もきちんと伝わるのはさすがです。フォルテの部分でも音が団子にならず、金管楽器も混濁せずきちんと一歩前に出ます。演奏全体の組み立ての正確さ(自然さ)や躍動感の演出は価格やサイズの限界を感じさせず不満なく音楽に没頭できます。この絶妙にチューニングされた感覚は、オリジナルのLS-3/5aを彷彿とさせました。

(サランネットなし)

ネットを外すとバイオリンの高次倍音がすっと上に抜けて、若干気になっていた硬さが消えました。オーボエはまろやかさと深みが増しました。コントラバスは音色の深みが増し、位置がすっと後に下がって前後方向に奥行きが深くなりました。ピチカートで演奏されるチェロの分離も向上します。演奏全体の表現の深みが向上し、演奏のスケールも一回り大きくなったように感じられます。

気になっていた音の広がりも改善され、ほとんど不満がなくなります。このサイズ、この価格でシンフォニーをこれほど本格的に鳴らせるスピーカーはそう多くないはずです。復刻とはいえLS-3/5aの能力は侮りがたいようです。

(サランネットなし) + (SCR-Jumper)

SCRによる各楽器の音質改善は圧倒的で、バイオリンの繊細さハープの音色の美しさが格段に向上します。聞こえなかったホールに反射て戻ってくるバイオリンの音が聴き取れるようになります。オーボエもリードが震える音がきちんと聞こえるようになります。特に弦楽器の数が一気に増え細かな音が怒濤のごとく流れ出してくるのは圧巻でした。

SCRの音質改善に伴うシンフォニーの再現性の向上は相当大きく魅力的です。またカーラボノフで感じられた躍動感・パワー感の減退は、シェーラザードでは一切感じられず、演奏の緻密さや美しさだけが大きく向上しました。各々の楽器の持っている音色の特徴がきちんと描き分けられ、それが実に楽しく音楽を弾ませます。こういう音で聞けなければシンフォニーは面白くありません。

(サランネットなし) + (NVS Copper2-Jumper)

バイオリンの高次倍音はSCRほどスムースに伸びず、適度にロールオフします。オーボエもリードの音は聞こえませんが、木管らしいリッチな響きが感じられるようになりました。コントラバスの低音は少し量感が少なくなり、音階がやや曖昧になりました。クラリネットもオーボエ同様に響きが多くなるのと引き替えに、輪郭がやや曖昧になりました。高音のメリハリが減少し響きが多くなることで、ホールでの座席位置が少し後に下がったような印象を受けます。

オリジナルのジャンパーより相当音質が改善しているのですが、シンフォニーに関しては先に聞いたSCRの効果があまりにも大きすぎたようで、NVSはやや物足りなく感じます。各楽器の音がSCRよりも混濁し音場が濁ってしまうのですが、音楽全体のまとまりや表現力はなかなか素晴らしく、しばらく聞いていると音質の低下がまったく気にならなくなって、音楽に自然と引き込まれました。


総合評価

11L Signatureは、11L2を大きく超える完成度の高いスピーカーでした。

音は細かくなり、周波数レンジが広がり、ウーファーとツィーターの繋がりが改善していますが、本来の持ち味である自然で癖のない音に磨きがかかっています。この音ならどんなアンプと組み合わせても、あるいはどんなジャンルの音楽を聴いても素直に追従するでしょう。外観の美しさは変わりませんから、この価格帯ではもっともお薦めな素晴らしいスピーカーに仕上がっていると思います。


http://www.audiostyle.net/archives/50171496.html

QUAD 11Lについての私見。。。

audio-technica AT6099について続きを書こうと思っていたのですが、イギリスのブックシェルフスピーカーQUAD 11Lについて、ブログ常連のUさんより、使いこなしについていくつか質問がありましたので、自分なりに足りない知識でぐるぐると悩んでみました。。。
QUAD11L_BLACKQUAD11L_MAPLEQUAD11L_ROSEWOODQUAD11L_CHERRY

QUAD 11Lについて某掲示板ではここ数日、ユーザーさん同士なかなかホットな議論に発展していて、皆様どうも高域がキンキンするという事でかなりご苦労されていらっしゃるみたいです。(・・・使いこなし議論の方向性が有意義且つ核心を突いた書き込みも多く感動しましたd(^_-) 自分はこの傾向こそが11Lが本質的に良いスピーカーである証になっていると思います。)

QUAD 11Lはお世話になっているババデンキさんに試聴を勧められて以来、ブログの立ち上げ初期から長らく10万円以下クラスのお薦めスピーカーとして掲載しております。掲示板の稼働時には複数の方がこちらを一部参考にされてQUAD 11Lを購入されたようで、今回の件についてはさすがに少しばかり責任を感じております・・・(滝汗) とはいえ、私自身は2、3回ほど店頭試聴しただけで11Lを実際に購入しておらず、人柱リスクを取っていない以上、実機の使いこなしについては偉そうにレクチャーできる立場にありません。その点を前提に、以下についてはあくまで空耳程度に読んでやってくださいましm(__)m
QUAD 11Lの持つサウンドの魅力は、英国的な少々古めかしさの漂うヨーロピアントーン、ややアナログチックなウォーム系で、悪く云えば垢抜けない雑味感を程々に残したまま、現代的なソースにも対応できるワイドレンジ&ハイスピードレスポンスと、同社のESLをほんのり彷彿とさせる繊細感の高い高域を両立していることにあると感じます。

これである程度イメージできると思いますが、音色がある意味ベタな洋モノ系であるが故、その手の舶来的な気質を好まれない方々にまで(注:聴くジャンルが異なる場合など)、万人向けのスピーカーとして軽々しく推奨できるモデルではない気がします。QUADのサウンド傾向は、日本人が考えるところの"高音質"とはかなり異なる方向性です。どこぞに例えを書かれているように、午後の紅茶ロイヤルミルクティー♪の如しであって、スッキリ爽やかな伊右衛門ではありません(謎) 洋風をわきまえた上で好きな人は好きだろ〜って感じの音色です。(でまぁ私自身はそれが好きなんですが・・・)

QUAD11L-CS クォード 2ウェイバスレフ型スピーカー クラシック・シグネチュア【ペア】
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まず、キンキンするという点ですが、これは私が試聴した際にも感じました。高域がキンキンするというか、私の表現では中高域になるのかもですが、ボーカルのサ行が異様に目立つのと、楽音の高域(F特の中高域)がキンキンして癇に障る傾向です。私自身はこれをB&WやVienna Acoustics(スキャンスピーク製トゥイーター)、DYNAUDIO(ディナウディオ)、Red Rose Music等の各種リボン型トゥイータースピーカーなど、クラシック音楽に必要な繊細な解像感と空間音場再現が出来る、より本格的な数クラス上のスピーカーの持つ高域特性と、傾向的に類似したポテンシャルを秘めている素性の良さとの証として、短時間の試聴では好意的に受け止めていたのですが・・・実使用時には使いこなしや組み合わせも含め、場合によって難儀する可能性はあるとも感じました。

ただ、試聴時のそういった傾向については、組み合わせたアンプが国産のDENON、MARANTZ、LUXMANなどのハイパワー戦車系wミドルクラスアンプだった事もあり、単純にアンプとの相性が悪く、オーバードライブ気味で破綻しているのだろうと解釈しながらも、内心ではかなりあひゃひゃひゃ!?という感じです・・・(滝汗)

QUAD11Lこの問題がアンプとの相性だけのせいなのかは流石に断言できませんが、或いは11Lの場合、クロスオーバーが2200Hzと異例の低い位置にあるため、楽音の中高域で気になるような音色の不整合、アクセントが発生しているようにも思えました。ちなみにクロスオーバーが2〜3kHzのスピーカーは、どうしてもその付近の繋がりが気になるもので、個人的には出来ればピアノやフルオーケストラの基音をほぼウーファーのみでカバーできる、4000Hz以上のクロスオーバーがベターだとは感じています。(ウィーンアコースティックT-2もクロスする2.8kHz付近にもろに問題を抱えています。)

もしかすると低価格なダイナミック型ブックシェルフスピーカーでQUAD ESLっぽく繊細な表現を実現したかった事の現れなのかもですが、楽音にかかる低い帯域までもをトゥイーターに負担させているため、結果としてこのトゥイーターを制御できない場合には簡単に高域が歪む事になるのではないでしょうか?

ここで高域がキンキンする問題を解決する為のアイデアを思いつく範囲でいくつか挙げてみます。

■個体差とユニット取り付け

まず、個体差。残念なことですがこれは11Lに限らずどうにもなりません。スピーカーなどはある意味手作り工芸品に近い物ですので、同じスピーカーの違うロットを複数比較した経験がおありの方は想像以上にアタリハズレが存在するのをご存じなのではないかと思います。また、11Lの場合は外装のツキ板仕上げによっても音質が随分異なるようで、エボニー(黒檀)仕上げなどはよりシャープでタイトな音がするみたいですから、方向性として更にキツさが気になるかも知れません。良い個体であれば、むしろタイトで響きの良い黒檀仕上げが一番高音質ではないかと思いますが。

それから、製造時の電動ドライバによるユニット取り付け(多くは締め付けすぎ)歪みがある場合、一端外して手で程よいトルクで締め直すことで劇的に改善することがあります。うちのT-2の場合では、トゥイーターが歪みっぽくて購入当初とても聴いていられない音だったのですが、思い切って外して再び取り付けする事で、ウソみたいに全く歪み感が感じられなくなりました。それ以前に試したこととして、ネジをちょっと弛めたり増し締めしたりする程度では殆ど付け焼き刃程度の変化しか感じられなかったのにです。ただ、ユニット着脱はどっちに転ぶにしろ確実に音が変化(個体差レベル)してしまいます。場合によっては音色が好みの方向でなくなることもあり得ますから、一種の非可逆リスクを伴います。それについては私は一切責任を取れませんので作業はあくまで自己責任でお願いします。
注:現状に大きな不満のない人はやらないでくさだい。数分以上聴く気になれないとか、このままだと泣く泣くヤフオク送りみたいな場合には、ダメ元で試してみる価値はあると思います。

ユニット着脱用の六角レンチは100均でも手に入りますが、QUADのネジ型は英国製品に多い星形トルクスドライバー(へックスローブ)レンチです。安価では一般に入手困難ですので一応リンクを貼っておきます。(大きなホームセンターや大手カー用品店には大抵売っています)
エーモン 1402 ヘックスローブドライバーセット

■11Lと12Lの違い

QUAD 12Lの方が一回り大きい分、余裕のあるゆったりした音がします。但し音楽性は俄然11Lの方が高いと個人的には感じます。何よりノリが良く音楽が楽しく聴けます。しかし12Lと比べてサイズが小さい分、シャープさと引き換えに音の出方にどこか窮屈な感じがあり、キンキン破綻しかかるギリギリのところでバランスを取っていると言えなくも無いかも。。。結果的に12Lの方がよりナチュラルなゆとりが感じられて鳴らし易いかもしれません。

■アンプとの相性

国産の売れ筋クラスの高出力アンプでは、多くの場合オーバードライブ気味の歪みっぽく詰まった印象を受けました。非現実的な提案になってしまいますが、機器自体からの歪み感をまるで感じない、割とミニマムな出力の高精度/高品位なハイエンドアンプを使うか、英国製もしくは欧州製、もし国産機であればエントリークラスのごく低出力(8Ω50〜80W程度)のアンプで、響きとピュアネスを大切にしながら優しく鳴らしてあげる方がQUAD 11Lには相応しいと思います。QUADのスピーカー全てで云えることですが、趣向として大音量でガンガン鳴らして楽しむ類のスピーカーでは無いと思いますので。

■スピーカーケーブル

6002アンプと同じですが敢えてレンジの狭い安物で高域を抑えて聴きやすく妥協するか、真に高品位な物を使うか・・・高域を持ち上げて音色のアクセントにしたり、どこかを誇張したようなウケ狙いの中途半端な売れ筋品は避けた方が良いみたい。ものすごく無責任な提案ですが、予算面からあまり高価なケーブルを買えない場合は、一例としてQUADと同じ英国メーカーのIXOS(イクソス)6002/6003"SUPER GAMMA"をバイワイヤで使ってみるのは如何でしょうか?IXOSの低価格帯ケーブルはQUADと同様、イギリス的なトーンと節度の中で音楽的なニュアンスに富む帯域を欲張らない甘めの音ですので、より英国的な雰囲気感を増しながら穏やかな耳当たりに改善されるかも知れません。⇒IXOS(イクソス)英国を代表するオーディオアクセサリーブランド

■インシュレーター

オーディオテクニカのAT6099はどうでしょうか?との質問を受けましたが、こればかりは実際にやってみないと判りません(汗) 少なくともオーディオプロのImage11では切れ味鋭い高域を適度に丸める性質があって効果的です。但し11Lの場合、それなりに効果はあるけど、まだ不十分。。。になってしまう気もします。標準で既にゴム足がついていると言うことは、セッティングが甘いと歪みっぽくなり易いという弱点を最初からメーカーが認識しているんだろうと思います。一つの手としては、オーディオリプラス等、人工水晶系のインシュレーターを使用すると、高域の歪み感が取れて更にふわりとした繊細な残響感が加わり、より静電型・・・エレクトロスタティック型っぽい音色になると思います。但し石英インシュレーターを使用した場合、引き換えに密度感とか躍動感、色彩の濃さなどがトレードオフになりますので、その点には注意が必要です。

リプラス 石英インシュレーターφ20×20mm、8個入 OPT1HR/ 8P

■ラジオ・ウェーブ・カット(RADIO.WAVE.CUT)

こちらは前述のU氏が11Lに使われて大絶賛されていました。ゴトウ総合音響が独自に販売するRADIO.WAVE.CUTは、多くのスピーカーでトゥイーターの高域歪みを取るのに大変効果的です。11Lに限らずB&W等の耳障りな鋭い高域を手っ取り早く何とかしたい!場合には試してみる価値が大いにアリです。筆者のウィーンアコースティックT-2にも使用中。ただなんと云いますか、お値段がやや高いんですよねぇ・・・(´Д`;)

■アイソクリーン・パワーヒューズ

高音質ヒューズ ISOCLEAN POWER(アイソクリーンパワー)AudioGradeFuse 5×20mm 8A

ヒューズ交換の効果は壁コン、タップなど電源系をいじるのと同傾向の変化なのですが、機器そのものから来るザワザワした歪み感、中高域の過剰な伸張感を大きく改善できます。但し雰囲気的に真空管アンプっぽい音色になりますので、これも音色が好みに合わないと言われると・・・残念でしたって事に(汗)⇒プリメインアンプのヒューズ交換をしてみました♪

ツイーターが神経質すぎる為に結果的にコントロールが難しい。。。

一通りのエージングを経過した後、上手く鳴らせればESLを彷彿とさせる繊細でクリアな音色が得られるけれど、そこに速やかに到達できるオーナーさんは各々の所有機器の制約上限られてしまう訳です。QUAD 11Lに惚れ込んで、価格を意識せずにポテンシャルの限界に挑戦し、ハイエンドスピーカーのように取り扱うか、敢えてローファイ系のオーディオアクセサリを使い、レンジを狭めて高域を丸くして実用的に使えるように妥協するのか・・・つまるところ、見かけは手の届きやすい普及価格帯の製品であるにもかかわらず、使いこなしのアプローチ面で、ミドル〜ハイエンドクラスのスピーカーの方程式で正攻法に取り組まないと上手く鳴ってくれない、これが初心者にも手が届く普及価格帯のモデルとしての、実用上の大きな問題点なのかと思います。

とは云えクォード11Lや12Lは、裏を返せばこの価格帯では他に右に出る物のない位の本格的なサウンドが得られる優れたスピーカーな訳ですから、音楽性とオーディオの醍醐味両面から、長くつき合うに相応しい大人のテイストと懐の深さを十二分に秘めた、このクラスでは数少ない上質なスピーカーではないかと思うのでした。。。(^^)ゝ
以上、微力ながら管理人が思いついた点をまとめてみました。クォード11及び12Lオーナーの皆様に少しでもお役に立てれば幸いですm(__)m


http://tukipie.net/audio/QUAD_11L_Classic.html
Stella Opusと音質を比べてみると、ある領域では勝ってる。パースペクティブの見晴らし、繊細な粒子と宇宙へのまたたき、ピエガ空間のような広がり。ニアフィーレドの良さがある。ホーン?の形状が寄与してるのか、小さな環境席にあるにしても遠達性よくとまめる。濃厚さはほどほどだが音色がよい。ビロードのように滑らかで、空も延びる。声もさわやかな発声練習。Stella Opusは濃密な音で、中身の宿り具合が違う。ヤフオクで売ってから100日経っても心では緻密なままにまみむめも。クオッドは100日経つと中味の実体が抜けてる。攪拌されても濃いとゆえる濃さはない。その解像密度の違いはある。Stellaシリーズの音が赤ちゃんとすると、クオッドは10代でどっかいってる。世界がひらけてる。
第一世代の11L(2004年)は12Lと比較すると解像の余裕に差を感じたけど11L Classicの場合は小型の鳴りの良さが引き立つポテンシャルが備わってる。より先進的な音になった。音色・トーンは第一世代の方がクオードらしさがあったと思う。このことに比例して同じくケプラーコーンを採用しているB&Wのスピーカーの音に近づいたと思う。Auraの鏡面アンプとの相性は非常に良いと思う。また、トールボーイの21Lとはウーファーのサイズと容積の違いがあるが、低音域の量感は変わらず。鳴り方が変わる。21Lのあのリニアに沈む独特の低音は聴けない。でも中〜高域の階調性の良さは≒でコストパフォーマンスは高い。

日本に輸入されているものは11L Classic Signatureという。11L Classicは11L2に次ぐ三世代目で、ステレオサウンドにも発売当初は11L Classicと新製品レビューされていた。でもお隣韓国からネットで直輸入できる事情もあり格安で手に入ってしまうので、もう少しプレミアムな仕様で日本向けに11L Classic Signatureという型番を新調したのだと思う。これは音響デザイナーの巨匠ピーター・コモという方の監修で出来たもの。
その違いを見るに、11L Classicは端子側に思いっきりMADE IN CHINAのシールが貼ってあるけど日本仕様の11L Signatureにはない。プレートのデザインが少し違う。Serial No.等が入るのだと思う。サランネットも自分の11L Classicの場合、片ch、微妙に取り付け位置がズレていた(画像参照)。左端と右端で0.2mmぐらいだけど、それに気づくとやたらと気になる。サランネットを外せば本体の金色の Q U A D のロゴの位置も僅かにズレてた。

 

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