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飯田哲也<原子力ムラの本質的欠陥>ー第一章 「原子力ムラ」という虚構 から
・私は、この原子力ムラでのすべての体験をとおして、次の二点が日本の原子力におけるもっとも本質的な欠陥ではないかと考えるようになった。
@ 安全審査が実質的ではなく空疎であること
A 技術の本質が底抜けであること
分厚い安全審査書は、基本的にそれを請け負っていた原子力関連企業の御三家である三菱重工・東芝・日立がすべて作成しているのである。電力会社に自ら作成する能力はもとよりな(い)。
国の安全審査は、わずか二時間程度の会議で、分厚い安全審査書をその場で見せられて安全性を評価できる専門家などいるはずがない。簡素なセレモニーに過ぎない。
第二点だが、日本の原子力御三家である東芝、日立、三菱重工といった大企業でさえ、今日に至るまで原子炉の基本設計パッケージをつくりことができなかったのだ(東芝がウェスチングハウスを買収せざると得なかったことに現われている)。
核計算などの原子力関連の計算コードでも日本で開発されてものはない。多くがアメリカで、ロシアや欧州のものもある。原子炉を製造する機器基準は、アメリカ機械工学会の基準をそのままコピペしているのだ。
【出典】『「原子力ムラ」を超えて』飯田哲也・佐藤栄佐久・河野太郎/NHK出版‘11年
〔臭うぞう〜〕
耐震設計を強化したところで、審査が空洞化しているから意味がない(空疎)。審査しようにも審査できる専門家がいなければこれもしょうがない。現状は事実上の「無審査」と同じで、今後も実効性のある審査は不可能だろう。
自前の技術で培った裾野の長い産業ではない。平野に輸入技術がチョコンと立っている。仮に地震に強い原発を造ったとして、次の大事故が何に起因するのか予想もつかないような未熟かつ今後も未完成のプラントは原理的に廃止すべきなのだ。
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