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(回答先: 内容が引用か自ら書いたものであるかを再確認してから書いたほうがいいんじゃないですか? 投稿者 木卯正一 日時 2009 年 10 月 09 日 00:51:13)
http://ottanti.at.webry.info/200810/article_13.html
ストーンヘンジの夢
検証! 産経新聞「組合と学力に関連性はあるか?」(平成20年10月8日)
今朝、この記事を読んで、なにやらトンデモのにおいがしたので計算してみた。
あんまりいらないとは思うけど、一応経緯をおおざっぱに振り返ってみると、前国土交通大臣の中山成彬さんが「日教組が強いところは学力テストの成績が悪い」という意味合いのことを言い、この「失言」が大臣を辞める原因のひとつとなった。中山さんの発言に対しては「日教組の組織率と学力テストの結果には相関関係は見られない」という数字を元にした反論が方々からなされたけれど、中山さんはそれでも「組織率の高いところが、日教組が強いとは限らないのだ」というふうに言って持論は曲げなかった。
そんなところに出たのがこの産経の記事。組織率がダメなら、日教組オススメ議員の選挙結果から、その都道府県の「日教組の強さ」を見てみようというわけだ。
持ち出したのは参議院の比例。参議院の比例は、非拘束名簿式で、候補者の個人名を書くか、もしくは政党名を書くことになっている。そして、個人票と政党票を合計した各政党の総得票数を元に、ドント式(どんな方法だか忘れたけど、なにやら楽しげな名前だよね)によって各政党の当選人数が決まる。各政党内での当選順位については、あらかじめ決まっているのではなくて、個人票が多い人から当選するということになる。
ここでのもうひとつのポイントは全国単位であること。もし全国的に強い組織を持っていれば、当選させたい人の名簿順位を上げることができる。特定の個人を当選させたいと考えたときに、かなり組織がものをいう選挙制度なわけだ(もちろん全国的タレント的知名度にはかなわないけど)。
だから、産経新聞がそこに目をつけたのは、まあ、慧眼といってもいいかもしれない。
産経新聞によると「日教組の組織内候補」というのがいるらしく、その人への投票行動から「日教組の強さ」を図ろうという試みだ。都道府県別の得票数のデータがとれるから、それによって、日教組の強い都道府県がわかるだろうというわけ。
さて、ここから本題。
最大のトンデモなポイントは、得票「数」を基準にしている点だ。そもそも母集団である有権者数も投票者数も都道府県ごとにばらばらなわけで、例えば有権者が1000万人の東京都と50万人の鳥取県で、日教組候補に同じ1000票が入っていたとして、「日教組の強さ」が同じなんて乱暴すぎる。
せめて得票「率」でやるべきだろう。[得票数/有権者数]でやるのがいいのか、[得票数/投票者数]でやるのがいいのかは、私にはちょっと判断できないけど。そもそも得票率だって適切かどうか怪しい。
それから当たり前だけど、別に日教組の候補にだって、日教組の人々しか投票しないわけじゃない。記事が取り上げたのは、民主党の候補だから、民主党支持者が多い地域は票が多くなる傾向にあるだろう。民主党支持の傾向と日教組の強さの関係も考慮せねばなるまい。つまり、「日教組候補への投票行動」と「日教組の強さ」の関係がそもそも怪しい。
記事の中身についていえば、自ら数字での分析を初めながら、自分の導きたい結論とは違う傾向がみられた都道府県は例外扱いにしてしまっている。数字を持ち出したんならば、最後まできちっと数字で論じるべきだ。
しかも例外扱いする根拠が「特に問題視されるような目立った闘争運動はない」との文科省関係者とやらの証言だけでは、恣意的と言われても、結論ありきと言われても仕方ないだろう。
数字を使ったのは恣意的に見えないようにするためであろうに、自ら台無しにしているようにみえる。これでは、例えば朝日新聞が別の数字以外の理由を持ってきて、記事に文句を言ってきても、なにもいえない。
あとすごく驚いたのは、この記事は「日教組候補への投票数」と「学力テストの結果」の相関関係を問題にしているのに、相関係数すら算出していないことだ。そのくらい、知識などほとんどなくとも、ちょっとネットで調べてエクセル使えば計算できるのに。
とまあ、そんなこんなで、気になったので、ちょっと自分で計算してみることにした。
基本的な数字の取り方は、産経新聞のやり方に準じている。
結果はこんな感じ。
都道府県別の学力テスト小中合計点数と日教組候補の得票数の相関係数
→ ▲0.173641501
相関係数▲0.17・・・・この数字の評価は皆様にお任せいたします。
相関係数がわからない人はこちらを参照。
ついでに、得票率と可処分所得でも相関係数を出してみた。
都道府県別学力テスト小中合計点数と日教組平均得票率の相関係数
→ ▲0.038122143
都道府県別の学力テスト小中合計点数と可処分所得の相関係数(*)
→ 0.523404527
詳細はこちらで確認を。
検証可能なように、計算したときに使った表をPDF化してダウンロード出来るようにしてあります。
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さすがに天下の「産経新聞」ですな。
「と論」を意図的に流しているのか、それともバカ記者の責任なのか・・・・
いずれにしろ、マスコミは監視していないと、何をしでかすか分からない特権貴族なのだ。
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