http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/440.html
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真空管アンプ「カトレア」 VT-52 「薔薇 U」
パワーは小さいけど音質では個人的に300Bや50よりも音が良いと思います
この名球を一度は聞いて下さい 新しい1ページが始まります
これまでのノウハウをすべて取り入れた電源回路やこだわり配線でチャンネルセパレーションも良いです オリジナル手巻きアウトプットトランスを使用し 電源コンデンサーは片チャンネル560μFを入れて この存在感有るフラットな音質です。
価 格 298,000円
サイズ W385*D250*H190
回路構成 カソホロドライブCR結合
出 力 2.5W+2.5W
使用真空管 6SL7 VT−52 GZ−34
NFB回路 ナシ
http://www.cattlea.jp/product/?no=61
真空管アンプ「カトレア」 VT-52
オリジナル部品を贅沢に使用し最高の音質を作りました。
出力管はVT-52(スーパー45)をカソードフロアー回路で構成し出力と力強さをねらいました。
音質は折り紙付です。出力は3.5Wと小さいけど、音質では最高です。
シングル直熱三極管の世界を楽しんで下さい。
価 格 210,000円
サイズ W330 x D300
回路構成 カソードCHによるカソードフロアードライブ
出 力 3.5W + 3.5W
使用真空管 6SL7 VT-52 5U4G
NFB回路 ナシ
http://www.cattlea.jp/product/?no=13
山本音響工芸 VT-52 シングルステレオアンプ A-010
使用真空管:WE VT-52 2本、C3m 2本、80 4本
最大出力:3W+3W
周波数特性:20−22kHz(1W出力時)/
残留ノイズ:約1mV
¥380,000(出力管別売)
¥500,000(Western Electric VT-52付属)いずれも税別本体価格
整流管に80を4本使用し、増幅管1本に付き整流管1本を使用することによって大きく音質向上を果たしました。
http://www2.117.ne.jp/~y-s/A-010-j.html
http://www2.117.ne.jp/~y-s/index-j.html
Valves' World VT52/275Aコンパチシングルアンプ
出力 1.7(1.5)W モノラルx2
残留ノイズ 0.7mV以下(補正なし)
本体サイズ(1台あたり) 380Wx230Dx190H 重さ10KG
http://tomo.fine.to/V.World/TT-VT52.275A-J.html
Valves' World VT52 並列給電SEPPアンプ
出力 5W モノラルx2
残留ノイズ 0.5mV以下(補正なし)
本体サイズ 180Wx525Dx190H 重さ14Kg
出力管はPP動作でありながら、出力信号はトランス1次側で磁気結合を必要としないシングル動作、 PPで問題になるトランジェント歪や、シングルのさいの直流磁化による低域特性の悪化など、 両者の欠点を克服できる回路です。 PPでもなくシングルでもない、別次元の音が楽しめます。
http://tomo.fine.to/V.World/URK-VT52-J.html
小坂井電子 VT-52シングルステレオアンプキット
定格出力:2W+2W (0.42Vrms入力)
残留ノイズ:0.5mV以下
寸法:W400mm x D240mm x H170mm
真空管一式付属バージョン \198,000(税込)
http://www.tubeworks.jp/kit/kit_vt52s.html
三極管の音を聴きたくってVT-52シングルアンプを、小坂井電子に注文した。
ハムバランサーで調整したが、左チャンネルだけ少しハムが大きい、気になります
(対策ないですか?誰か教えて)
http://blog.livedoor.jp/matahachi5691/archives/29279979.html
___________
___________
VT−52に関する詳しい情報の掲載されているサイト(英文)
http://www.vt52.com/
http://www.vt52.com/info/vt52/vt52_electrical.html
Western Electric Vacuum Tubes
http://emissionlab.net/wec.html
● Western Electricの隠れた銘球VT-52
VT-52はウエスタンエレクトリックが軍用として開発した三極出力管です。一般的な民生用の2A3などと異なりウエスタンエレクトリック以外のメーカーであまり製造されていなかったために知名度が低くまた正式な規格表もほとんど残っていないため幻の三極管と言われてきました。
しかし、そのVT-52はすばらしい音質を持った三極管としてマニアの間で隠れた銘球として語り継がれてきました。VT-52の真空管の構造・材質はウエスタンエレクトリックの真空管の中でももっとも評価の高いWE300Bの刻印タイプと非常に似ておりその音質もWE300B刻印タイプと共通点が多く見られます。WE VT-52はベース部分が刻印によってVT-52と表示されておりこのことからもそれをうかがわせます。
またVT-52のヒーター電力は7V, 1.1Aとあの300Bよりも大きな値を持っています。これはその出力に対する音のゆとりとして現れます。
VT-52はその特性が45真空管に似ていることからスーパー45とも呼ばれます。しかしその実力は45を遙かに超えたパフォーマンスを示し、数ある三極管の中でも最高レベルの音質を持っていると言っても過言ではありません。
http://www2.117.ne.jp/~y-s/A-010-j.html
VT-52 電力増幅用直熱3極管
VT-52は、45 Specialとも言われている様に、45の改良型として開発されました。外囲器をST14からST16へと大きくし、さらに45Aと異なり、電極も45とは比較にならないほど大きくし、過負荷に耐えられる様にしています。
元々は、軍用送信機の変調等に用いられた様ですが、アマチュアによってオーディオアンプに使われて有名になりました。
Western Electric VT-52
"Date 6/30/39"とある。
有名な、WEの刻印タイプ。下側マイカが無く、ステムから立ち上がった各ピラーが、そのまま真っ直ぐ電極を支持している。見て惚れ惚れする球の1つ。
フィラメントは、WE得意の3本吊り。おむすびマイカ。マグネシウムゲッター膜の裏側が青っぽいのは純正WEの証。使用中、管壁が蛍光で青紫に光る。見て良し、音も良い球。
Raytheon VT-52
ボックスプレート、セラミックサポートの4ピラーで、私の好きな球の1つ。
上のWEが女性的とすれば、こちらは、男性的なガッシリとした造り。
WEとRaytheonの後では、だいぶ見劣りしてしまいますが、一応所持している他のVT-52を紹介します。
RCA VT-52
Hytron JAN-38142(=2C45=VT-52)
http://totron.sakura.ne.jp/vt52_tube.htm
「AXIOM80」愛好家同士の交流 2013年04月28日
当日のメンバーは自分を含めて3名で、KさんとSさんと自分。いずれも珍しいSPユニット「AXIOM80」(以下、「80」)の熱烈な愛好家であることが共通点。
ここで改めてお二人の横顔をご紹介しておくと、まずKさんから
20年以上にわたって「80」を愛用されているが、「もっと可能性を秘めているはず」と日夜熱心な研究に余念がない方。お見えになる都度、これまでのブログで逐次掲載したとおり12台所有の真空管アンプの中から珠玉の逸品を持参してこられるので実に耳の保養になる。
今回は前回、前々回と非常に評判が良かった「245」アンプと「171A」アンプ、そして新たに「VT52」アンプ(2A3の発展系)を持参されての「アンプ転がし」をする予定。まだ聴いたことがない「VT52」の真価やいかに。
そして、久しぶりに我が家にお見えになるのがSさん。Kさんと同様に「80」への熱烈な愛好ぶりは並大抵のことではない。実は、丁度3年前の春に福岡のSさんのご自宅を訪問してオリジナルのボックスに入った「80」を聴かせていただいたことがあるが、実に澄み切った音色が深く印象に残っている
左側が現用中のアンプ。このアンプ(モノ×2台)は英国人の専門家の手になるもので世界で4セット作られたうちの1セットで、1997年の世界のアンプ部門でグランプリを獲得した逸品
シンプルで見るからに「いい音」が出そうなアンプだが1台の重さが30数キロとメチャ重たい。出力トランスはたしかパートリッジだったと記憶している。初段の真空管はオスラムの「MHL4」で、オークションでいくら探しても見当たらないのが悩みの種だそう。
出力管の方は言わずと知れたPX25真空管シリーズの最高峰とされる「PP5/400」。
今回、アンプの持参も検討されたそうだが、如何せん30キロ以上とあって重たすぎるので、この「PP5/400」だけ引っこ抜いて持参されるとのこと。
そういえばKさんが、
「ぜひ一度、稀代の銘管PP5/400を聴いてみたい」
と仰っていたので丁度いい機会になった。我が家のPX25アンプに挿し込んで試聴となるが、きっといい音色を響かせてくれるに違いない。
そして、右側の画像は「80」が入ったSさんのオリジナル・ボックス(イギリス)。
ちなみに、Kさん、Sさんの「80」はいずれもオリジナルである。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/7cf941611b0808bc86512dd40d08edea
鳥肌が立つほどの音 2013年04月30日
昨日(29日)、かねて予定していた試聴会が無事終了した。メンバーは前々回のブログに記載したとおりSPユニット「AXIOM80」の愛好者ばかりで自分を含めて3名。
その日の夜、自宅に帰り着いたKさんからさっそく電話があった。
「20年以上80を鳴らし続けてきましたが、今日は最高の音を聴かせていただきました。あのヴァイオリンの音がいまだに耳にこびりついて忘れられません。どうもありがとうございました。もう120%満足です。」
「いやあ、素晴らしかったですね〜。私もこんなにうまく鳴った80は初めてです。しかし、今日の主役は明らかに持参していただいたVT52真空管アンプですね。
この真空管には心から敬服しました。つくづくオーディオをやってて良かったと思いましたよ。是非これからも情報の共有をよろしくお願いします。」
次の画像はKさんが持参された真空管アンプの出力管「VT52」。
ウェスタンの刻印入りで1941年製。ほとんど未使用と見えて、管内の真空度が高いため、独特の見事なブルーの色彩が浮き出ている。
今から70年ほど前の1940年代前後の真空管はベース部分に型番をプリント印刷ではなくて、わざわざ印字を刻みこんである。マニアの間では通称、これらの真空管を「刻印入り」と呼んでいる。メチャ、音がいいので血眼になって探し回る人が多いがもはや通常のルートでは簡単に手に入らない。
もっとも有名なのがウェスタンの型番「300B」の刻印入りで、程度のいいものはぺアで100万円というのが現在の相場だそうで、これはいくらなんでもね〜。
「総じてウェスタンの刻印入りは未来永劫に聴く機会はない」という諦めも半ば手伝って、「な〜に、刻印入りといっても値段ほどのことはなかろう。」と、侮っていたわけだが、今回聴かせてもらったウェスタン「VT52」刻印入りは、まったく次元の違う凄さをまざまざと見せつけてくれた。
はじめは「ハイトロン」のVT52で聴かせてもらい、その次にウェスタン製に差し替えたところ、音場の雰囲気が一変した。形容が難しいが、まるで音の中に強力な鋼(はがね)が入ったように力強くなって、その音が天井までキュ〜ンと立ち上っていく。思わず鳥肌が立ってしまった。
3名とも異口同音に
「凄いですね〜。いや、もうまったくオーディオ冥利に尽きますね〜。」
最後に、当夜に届いたSさんのメールを紹介させて頂く
「今日は長時間お邪魔し、貴重な体験をさせていただきました。今までに聴いた中で間違いなく一番のアキシオム80の音でした。
久しぶりにオーディオの音で鳥肌が立ちました。既にスピーカーシステムとして完成していると思います。また、刻印管の凄さも実感させられました。本日はどうもありがとうございました。」
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/96e4325919b0b4752adfd77ca4c6e531
ウェスタンサウンド 2013年05月01日
昨日は29日の試聴会の興奮冷めやらぬままに、
「いやあ、凄い音でしたねえ!」
と、メンバー3人でそれぞれ電話とメールで連絡を取り合ったことだった。
さて、日頃のオーディオ仲間からもさっそく反響があってAさんから次のようなご連絡があった。
「VT52(ウェスタン、刻印)は私も持ってますよ。30年以上前に購入したものです。綺麗な音が出ていましたが、どうも柔らかすぎて、アンプの方は知人に譲りましたが、真空管だけは手元に置いてます。
それほど力強い音が出たとは驚きです。今度Kさんがお見えになるときに、ぜひVT52アンプを持ってきていただくようにお願いできませんか。手元のVT52を差し換えて聴いてみたいです。」
「分かりました。その旨、お伝えしておきます。
このVT52は定数の設定が難しくて、相当熟知した人にアンプ作りを任せないとうまく鳴ってくれないようですよ。」
同じ三極管なのに、名管とされる「WE300B」(アメリカ)、「PX25」(イギリス)と比較して、比較的影が薄いVT52だが改めて興味をそそられたので、真空管愛好家のバイブルとされる「歴代名出力管」(ステレオサウンド社)を、めくってみたらばっちり試聴結果の紹介がされていた。(42頁)
評論家三氏のコメントが記載されていたが、その内容があまりにも一昨日の試聴会の結果と類似しているのに驚いた。昨日のブログでは、なにせボキャブラリーが貧弱なので、せいぜい「音の中に鋼(はがね)が入ったような」という形容しか思いつかなかったが、改めて評論家諸氏の的確無比な表現を紹介させてもらおう。
岡田 「軍用に作られた球です。フィラメントの最適値がいろいろありますが、6〜7V(ボルト)の範囲で使うよう設計されています。」
新 「明瞭で強靭、そしてパワー感豊かという一般に言われるウェスタンサウンドそのもの。WEの出力管に共通する豪快で説得力のある球です。
ボーカルはあたかもアーティストが目の前で歌っているようなリアリティを感じます。しかも明瞭度が高く、一音一音がハッキリ伝わってきます。また、弦の弾みが感じられるベースなど、楽器が細かなところまで丁寧に描き出されているのも好ましく思います。」
篠田 「まず低音域が素晴らしい。深くて厚みがある上に切れもいいので鈍重な響きにならず、気持ちよく弾んで分解能もいいんです。
さらに高音域も伸びやかでとてもきれいです。それに音楽の細部まで鮮やかに描ききる緻密な再現力も見事ですね。」
岡田 「私も音が出てすぐにこれはウェスタンの音だと思いました。
パワー感や勢いのある音にそれを感じるんですが、それにしても先ほど聴いた45などの動作条件とほとんど変わらないのに出てくる音は随分違うものですね。
ボーカルは太い声でエネルギッシュに歌って説得力があります。加えて、感情の起伏も細やかに描き出されて表情が豊かです。
交響曲は奥行き感のあるオーケストラが聴けました。また、音がだんだん大きくなっていくところではダイナミックレンジの広さが感じられました。
ジャズは演奏者の唸り声が明瞭に伝わってくる、臨場感豊かな音が聴けました。たいへん素晴らしい球だと思います。」(以上、一部抜粋)
以上のとおり絶賛そのものだが、あれが紛れもない「ウェスタン・サウンド」だったのかと、ようやく得心がいった。一部のマニアの間で、ウェスタン、ウェスタンと“うわ言”のように繰り返されるはずである。
一言でいえば
「音が明瞭で強靭、相手目がけて飛んでくる。充実度が高く音楽表現も豊か」。
曲がりなりにもオーディオを長いことやってるが、音にこれ以上望むことが何かあるんだろうか?
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4259dfbaa02493b037a2f0790d8ad6f7
持つべきものはオーディオ仲間 2013年05月07日
同じ「AXIOM80」という珍しいSPユニットを愛用しているオーディオ仲間のkさん(福岡)。そのKさんから、5月2日に次のようなメールが到着。
「先日(29日)はお世話になりました。いつもながら楽しい時間を過ごさせていただきました。 お伺いするたびに80の可能性が進化しているのを感じ、興味が尽きません。
171A真空管アンプで鳴らした時には、これが最高の音だろうと思いましたがVT52で鳴らすと、また別次元の最高の音を聴かせてくれます。
以前のブログで変幻自在のスピーカーと申されていましたが、正にその通りですね。VT52を私の80で鳴らしている時はエージング不足だった様でしたが、〇〇さんのお宅では段々と本来の持ち味を発揮して、これぞウエスタンサウンドとばかりに骨太の音楽で楽しませてくれました。
ウエスタン球には特別に関心なかったのですが、あの音を聴いてから認識が変わりました。 刻印球はウエスタンあるいはレイセオンくらいしかなく入手し易さで買いましたが、あれ程の物とは知らず認識不足だったと感じています。 皆さんが刻印球にプレミア価格を付けられるのが納得です。
5日にはWE〇〇〇シングルも持参しますので是非聴いてください。もう一つのウエスタンサウンドも良いと思いますよ。〇〇さんのおかげで私のオーデイオ趣味が楽しくなりました。感謝しております。これからも宜しくお願いします。」
そういうわけで、この日Kさんが持参されたのはその時の「VT52」アンプと、新たなアンプとしてメールにあった「WE〇〇〇A」アンプの2台。
これまで、Kさんはお見えになるたびに手持ちの12台の真空管アンプから選別されて持参されるのだが、次から次に音のいい真空管アンプが湧き出てきて、まるで手品を見ているみたいな気がしている。
ざっと挙げると171Aアンプ、245アンプ、2A3アンプ、VT52(WE刻印)アンプ、そして今回の「WE〇〇〇」アンプ。いずれも1940年代前後の古典管ばかり。
このWE〇〇〇はその価値があまり世に知られていない真空管で、この日試聴して是非購入したいと思ったが、そこはそれ、この記事のせいで値上がりすると困るので我が手に入るまで型番は秘密にさせてもらうことにした。
WE〇〇〇は誰にも秘密にしておきたいほどにいい音がする真空管だった。この前のVT52(WE刻印)も凄かったが、それに輪をかけたほどにいい。
Aさんも試聴後に『この真空管は「80」の弱点をすべて補ってくれるようですね。中域がしっかりしていて線の太い隈取りが実に魅力的です。』と、3人の意見が一致。
その日の夜、連休終盤の渋滞の中で自宅に帰り着かれたKさんから電話があった。
「帰り着いてすぐに、80のフルレンジで同じWE〇〇〇アンプでコルトレーンとハートマンのCDを聴きましたが、〇〇さんのところで聴いた音の方が腰の強いしっかりした中低音が出ているようです。この点に限ってはオリジナルより復刻版の方が上ですね。以前から両者の低音域の出方が違うと思っていたのですが、これではっきり分かりました。」
これは朗報。どうやら「80」はオリジナル、復刻版、双方にそれぞれ良さがあって、その色分けにあまりこだわる必要はないようだ。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b980082bb8e449636f1e5e2dcc1ca2b5
真空管の高騰 2013年05月09日
このところ「ウェスタンサウンド」にすっかり参ってしまっている。
これもひとえにオーディオ仲間のKさん(福岡)が持参されたVT52(ウェスタン刻印)などのアンプの音を聴かされたせいである。どなたかが
「ウェスタンサウンドは麻薬だ」
と言っておられたが、こういうことを指すのだろう。
あの200ヘルツあたりから500ヘルツほどの、しっかりと分解能が利いた骨太の音が耳にこびりついて忘れられない。このあたりは音楽にとって一番おいしいところだし、そして耳にとっても極めて敏感な部分である。
「VT52」(ウェスタン刻印)が欲しいなあ!
Kさんの情報によると山口県に大量の古典管を売ってる店があるというので、さっそくググってみた。
お金のことを持ち出すとやや品が下がるが、ここは素直に現実を直視することにしよう。
まず、VT52(刻印)だがペアで13万円!
いやあ、これはいくらなんでも素浪人にはちょっとねえ・・・。これでアンプを作るとなると良質のトランスなどをかませたとして確実に20万円は越えてしまう。
とにかく全体的に高い。真空管の高騰ぶりを改めて感じた。
たとえば、整流管だがウェスタンの422Aは自分が購入したときは1本が1万2千円だったが、今では6万円もする。同じく整流管のCV378(太管)はたしか3000円くらいで購入したものが、2万円も。
まったく信じられない価格のオンパレード。
いったいどうしてこんなに値上がりしたのだろう?
真空管の使い道はアンプ以外には考えられないので、TRアンプにはない良さが広く浸透してきた、また往時と同じ性能を持った真空管の再生産がまったくできないので、需要と供給のバランスが崩れてしまったことぐらいしか思い浮かばない。
とにかく買えないのであればこの上は、現在持っている真空管を後生大事に使うしかない。
そこでWE300B(オールド)を日頃使うのはもったいないような気がしてきて、急遽、中国製の300Bに差し換えて聴いてみたが、日頃聴くにはこれで十分のような気がする。
これなら、球が切れても大丈夫という気持ちで聴くと、音楽も安心して聴けるのが不思議(笑)。オリジナル管は自分ごときには勿体ない、お客さんが見えたときだけ聴くことにしようかな。
面白いことにKさんも同じご心境のようで2A3真空管の1枚プレート(刻印)を使用するのはもったいなくて、日頃は並品で聴いておられる由。
「お互いに似た者同士ですね」と、笑ったことだった。しかし、一方では「お客さんなんてどうでもいい、自分が一番大切なんだから日頃から銘管で聴く」という方もたしかにいらっしゃる。
皆さんの場合ははたしてどちらに分類されるんでしょう?
ところで、つい最近になって気が付いたのが整流管によってノイズの出方が違うこと。何気なくネットを見ていたら、直熱管よりも傍熱管の方がノイズの点で有利という記事をたまたまみかけた。
わがやの300Bアンプは、つい最近になってJBL375ドライバーに接続替えしたが、なにぶん108dbという高能率のユニットのため残留雑音がちょっと目立つのが気になっていた。
そこで、これまで使っていた5R4GY(STC:直熱管)に替えて、WE422A(傍熱管)に替えたところ、めっきり雑音が減った。おまけに、ややハイ上がりだった音がぐっと下がってきて非常に好ましい傾向になった。
真空管アンプを使っておられる方で、もし残留雑音が気になる方は直熱管に拘らず、傍熱管にするのも選択肢の一つですぞ。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/d9714086775d3b101a222cc929864d2f
Hytron VT-52へ 2007年12月4日
Western Electricの誉れ高い300Bであるが、最近高騰の一途を辿っている。再生産前のモノは未使用ペアが20万を超える場合もあるらしい。
Western Electricのオリジナルは素晴らしい音がするのだそうであるが、中国球も良くなっているとの意見もあり、真空管は値段と音が相関しているというよりもむしろ、希少性が値段に大きく影響するようだ。 まだ好みもハッキリと決まっていない段階で、むやみに特定の真空管に大金をつぎ込もうとは思わない。
中国球の300Bの印象であるが、シングル8ワットながら、中低域の厚みと力強さにまず驚かされる。さらに3極管特有の澄んだ高域も非常に好ましい。女性のジャズボーカルモノは何とも言えない趣がある。多くの人が惹きつけられるのも良く判る。
ところが、よくよく聞き込んでみると、雰囲気たっぷりの余韻が時として過剰な印象を与え、むしろ臨場感や実在感を削いでしまうことが判ってくる。また音場も、3次元的に広いのだが、全体にうっすらと靄がかかったような感じで、やや狭いような印象を与える。
最も困ったのは、ある程度のパワーを入れないと、上記の良さが充分に出てこないところである。たった8ワットの出力なのだが、パワー不足を感じるどころか、10畳前後の部屋で90db程度のスピーカーを使用する場合では、パワーをもてあまし気味なのである。中、大ホール向きと言われる所以が判った気がする。
ベテランの方によると、300Bは難しい玉で、本当の力を引き出すには、黄金期の大英帝国製やら最低でもUTCのUL級のトランスなど、厳選されたパーツを使用して、真剣に回路設計に取り組む必要があるらしい。私はそこまで真空管式に拘るつもりはないので、300Bはジャズボーカル用と割り切り、他の方法を考えることにした。
もう少し締まった、そして実在感のある音を求めて、軍用球のVT-52をテストしてみることにした。super45と言われる3極管である。幸いハイトロンの未使用品が比較的手頃な値段で入手できることが判った。
http://vt52.blogspot.jp/2007/12/hytron-vt-52.html
VT-52 2007年12月9日
音の良さで導入を決めた3極管直結アンプだが、300Bのふわりとした感触よりも、より引き締まった音を目指して、VT52に変更した。値段とエレメントのサイズ、入手のしやすさなどを考慮してハイトロンを選択した。
300BからVT52へ変更による音の変化は劇的であった。
立体的で引き締まった音像が飛び出してくる。低域も引き締まり、高域は繊細かつ透明。分厚い中域。文句の付けようのない音である。結果的に大成功であった。
http://vt52.blogspot.jp/2007/12/vt-52.html
W.E VT-52 対 SylvaniaVT-52 2011年10月23日 (日)
一度は聴いてみたいと思っていたW.Eサウンド。
マニアの間での相場はけっこうなもので、貧乏な写楽には手が届かない高嶺の花でしたが、清水の舞台から飛降りる気持ちでやっと手に入れました。
このVT-52もW.Eサウンドの例に漏れず巷の噂はかなりなものですが、実際に自分の耳で確かめるまでは、これほどの違いは絶対ない筈だと思っていました。
W.E VT-52
W.EのVT-52を一言でいうと、太くて厚く、啼きもみせるという球で、シングル動作では僅か2Wの出力ですが、ガツンとくるアタック感などは全く別世界の音と言ったところです。まさにジャズ向けの音と言っていいでしょう。
Sylvania VT-52
対するシルバニアのVT-52ですが、自作VT-52シングルAMPがトランスドライブであることと相まってか、骨太で、これまでの自分の持ち球では最高の球でした。
しかしながら、W.E VT-52との比較試聴では線が細く、ひ弱に感じてしまいます。
このW.Eの VT-52、もったいないとかで仕舞って置いては人生を損しますので、ヒーターが切れるまで常設で使うことにしました。
※ W.EとSylvaniaのVT-52は、ヒーター電圧がW.Eの7.0Vに対し、Sylvaniaは6.3Vと幾分の違いがありますが、都合の良いことに、自作VT-52シングルAMPのヒーター電圧は実測で6.6Vと、ちょうど中間にありますのでこのまま無改造で使います。
WE310Aラインアンプの完成から数日が経って、ある程度音が固まったと言うか、好みの音に仕上がりつつあると言ったところで、改めてW.EとSylvaniaのVT-52の聴き比べをしてみました。
結果は前回と同様で、SylvaniaのVT-52は「覇気がない」と感じてしまいます。
全体として良く纏まっていると思うのですが、中低域が薄いようで、どうしても元気の無さが気になります。
http://syaraku-nonnon.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/vt-52-sylvaniaw.html
2012年3月28日 (水)
表中ではウェスタンエレクトリック製のVT-52と、シルバニア製のVT-52を比較できるようにしました。
このグラフを見る限りでは、ややカマボコ型の曲線までが瓜二つと言った両社ですが、出てくる音は全くの別物になるから不思議で、自分が納得する球探しの面白さになります。
JBL132単体による同じシルバニア球を挿した前作VT-52sAMPとの音の比較では、音質では似ているものの、低域から中域にかけての音の厚みはやはり少ないです。
もっとも、音の厚さではトランスドライブに敵うハズはありませんが、それでも前々作のシルキーでふんわりとした45/2A3sAMPに比べると、明らかに厚くて力強い音です。
その辺が45スーパーと言われる所以なのでしょうか。
最後に高域専用とした場合ですが、075を71A/112AsAMPでドライブしていた時よりも音に強さが出て、スケール感が一段とアップしたように聴こえます。
http://syaraku-nonnon.cocolog-nifty.com/blog/7vt52samp/index.html
ゆっくりと、去年より入手した2つのアンプを楽しみながらじっくり聴いています。71A/300Bコンパチ・アンプはやはりVT52との相性がとてもいいです。
当初しばらくHYTRONのVT52でエージングを兼ねて聴いていましたが、やはり以前お店で試したWEのVT52の音とはあまりにも違っているのが明確なので、早々本命を登場させてしまいました。 もう少し我慢できるほどの違いかなと思ったのですが・・。 HYTRONにしてもそんなにグレードが低い音ではないのですが・・。
45アンプでALTECを鳴らし、HYTRON VT52でAMPEXを鳴らしていると、AMPXEのほうが上質に思えてきてしまいます。 45アンプもナス管にすれば、これに近い音は出るはずですが、まだもう少しテストしてからと思っています。
この音に惹かれて、WEを挿したVT52アンプはメインのALTECを鳴らすことにしました。 本日は整流管もWEの274Bにして、オール刻印管です。 実は274Bの形・大きさはVT52と同じなので、300Bの時より、より見栄えもします。
音はというと、以前X245で274Bを整流管を使った時の蕩ける様な中高音に引き締まった低音が聞けます。 X245ではどうしても、このように低音がしまらないで、両立は無理かと思っていたのですが、いとも簡単に出てしまいました。
ヴォリュームを上げても、うるささは感じず気が付くと普段では出さないような大きな音になったりしています。 これを聴いてしまうと他の球を使う気がなくなってしまいます。
300Bでは、もっとホールの響きが出て来る感じです。 それも、こちらとはかなり違う鳴りかたでとても魅力がありますが、聴きながらうたた寝ができるような、ゆったりとした感じで聴くにはVT52がいいですね。
元気な時なら、300Bで集中してクラシックとか聴きたくなりますが・・。 疲れがたまっている今にはVT52のほうが癒し能力が高そうなので、しばらくメイン・システムのアンプとして使ってみたいと思います。
ヴァイオリンの音色の優しくその上にベースも膨らまずにきれいに聴こえる。 ピアノも優しく響きます。 たまには気分で球も差し替えて・・。
先日店で聴いて一番気に入ったWEのVT52も入手しちゃいました。
これが常用になりそうです。 HYTRONにはない、滑らかさがでます。
空気感は300Bに軍配が上がる気がしますが・・。
直接出る音ではこちらが好みのものも多いです。
夜静かに聴くには71Aですかね。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~ballds/newe.htm
Western Electric VT-52刻印 2008年3月9日
VT-52の音の良さに感動し、聞き続けている。3極管+ロフチンホワイトは、極めて鮮度の高い、ハイスピードな音である。立体的で彫りも深い。50年代のジャズなどは最高である。
性懲りもなく、評判の高いWestern Electric刻印のVT−52を入手した。
(してしまったという感じ。本当はHytronの代替え球を買うつもりであったのだが、比較的良心的な値段であったこと、アメリカで高騰しつつあることを考えて、今のうちにとついつい買ってしまった・・・)
軍用の移動通信機に用いられた、ウエスタンオリジナルのVT−52にはいくつかのバリエーションがあるらしい。
茶ベース、茶のベースに黒リング、黒の刻印、プリントなど。
後期のイエローのプリントの物はNational Union等によるOEMの可能性がある。ウエスタンのオリジナル球は、ステムの基部が透明なガラスで露出しているのが特徴。 またトップのマイカ板が3角形のオムスビ型をしている。
一方、Hytronは全体に黒っぽく、いかにも軍用球らしい無骨な雰囲気である。 トップのマイカ板の上に乗るストッパーの形に微妙な差異はあるものの、どの球も似通っている。特性も良く整っているらしい。
ウエスタン球は透明なガラスから並行に立ち上がるロッドなど、眺めるだけでもなかなか優美である。
肝心のウエスタン球の音は・・・・・・
エネルギーバランスがやや高域寄りにあるように感じる。中高域に張りがあり、ジャスボーカル、バイオリンの高弦はかなり良い感じだ。特にボーカルはややハスキーだが、唇の動きが見えるような感じだ。
しかし、(録音にも拠るのだが)オンマイク収録のトランペットのミュートなどはややきつい。ベースやバスドラはやや引っ込む感じで、低弦の胴鳴りは希薄である。
Hytronの方が全体のバランスがよく、厚みがあるような気がする・・・・。
ウエスタンの中高域のエネルギー感と解像感はなかなかであるが、長時間の試聴では次第に聞き疲れしてくる。結局Hytronを普段使い用に、ウエスタンはハイブースト気味に聞きたい時に差し替えて用いることにした。
私的にはウエスタン球は高価すぎ、やや分不相応といえる、贅沢品であった・・・笑。
ブランドに関わる世評を鵜呑みにすると、痛い出費となることは良くある。
今回も実際に自分の耳で確かめ、至らなさを痛感した次第である。
追記
その後の試聴の結果、ホールトーンをたっぷり収録した、クラッシックのライブの好録音ディスク、あるいは低音が膨らみすぎる傾向のあるディスクには、ウエスタンのVT52が程良くマッチし、素晴らしい音を出すことが判明。
積極的にソースに合わせて球を使い分けるのがベストと判断した。
http://vt52.blogspot.jp/2008/03/western-electric-vt-52.html
真空管アンプの事が多少分かってくると、ウエスタン・エレクトリックの音はどんな音がするのか気になってきます。WE-300Bを探していたら、300Bよりいい音すると聞いて45スペシャルVT52を入手。
ウエスタン・エレクトリックのVT-25です。 ヒーターが他社のVT25と違い、明るく光りません。
ウエスタン・エレクトリックのVT-52です。 この球は出力が少ないものの300Bより良い音で鳴ってくれます。 一般には45系の球ですが、オールド WE 300Aの音がすると言われてます。
300Bが有名ですが、出力は少ないですが、音質は明らかにこちらの方が上だと思います。
http://www.anc-tv.ne.jp/~suzuki3/amp_VT52/a_vt52_2.htm
HYTRON VT-52 昇天・・・・・ 2008年10月3日
HYTRON VT-52
バリッとして、キレの良い、ご機嫌なサウンド
三極管シングルの スイートな高域と適度に甘く、ふくよかな低域に 身をまかせのんびりジャズを聴いていた
すると突然片チャンネルの音量が不安定になりボソボソと不吉な異音が・・・・
急に音が消えた。
驚いてアンプを見るとHYTRON VT-52 のフィラメントが点灯していない・・・・・
大急ぎでスイッチを切り、球が冷えてから、球を抜き差しして、振ってと、いろいろ試すが、微かにチャンチャンというフィラメントの断端が震える音がする。
完全にフィラメントが切れてしまったようだ。
ガックリである。
最近VT52は入手困難になってきていて、簡単に手に入らない。
ましてマッチドペアは・・・・・・ウーム
この損失は痛すぎ・・・・・である。
管球アンプの辛いところである・・・・・大泣き
http://vt52.blogspot.jp/2008/10/hytron-vt-52.html
完成した、コンパチアンプ VT52 &WE311B 2012-08-05
思った以上に、良かった(自画自賛?)
VT52には250V以上のプレート電圧、
WE311には、規定値の最大200vでUL接続、
抵抗はアレンブラッドリー、キャパシタンスは、スプラグをメインにカップリングは、マロリーの0.47
ここはカットアンドトライで470KΩとセットとなりました。
220キロでは、低域不足でした
音質は、300BよりVT52はやさしく素直な高域、
WE311Bはちょっと明るめ
メインのスピーカーDALI(邪道かな)の音はきれいで、目的の美しい音でJBLの4312E は どんしゃり感は潜めました。
JBLをうまくならす目的はほぼ達成できました。
http://blog.goo.ne.jp/oboriki/e/1fc7bd35f4e58fb18a21d9931d6520a8
45シングル直結アンプのはずであったが、VT-52を挿してみるとこちらの方が特性も良いし、シャーシー内の発熱も少ない。
そのような訳でVT-52シングル直結アンプとして使用しているが、フィラメント配線を付け替え、ドッロパー抵抗のジャンパーを外すだけで45アンプに戻すことが出来る。
音の傾向であるが、巷では45は繊細な音がするとの評判であるが、筆者の感想としてはかなり「カッチリ」した音に感じた。
VT-52に挿し替えると、その「カッチリ」感がなくなりソフトになるが、それでも細部がボヤけることがなく、低域もすっきりと出るようで、VT-52の方が好ましと思われる。
http://www.n-mmra.net/audio/45dc/45dc.html
VT-52の改良 2010.01.18 Monday
友人がネット通販で購入したという、パワーアンプを持ってきました。
出力管は、かの有名なVT-52です。VT-52は、民生用の45の軍用企画品です。
ただし、ヒーター電圧は45の2.5Vに対して6.3Vになります。
これは、ハムノイズの対策が必要で、出来れば直流点火にしたいものです。
しかし、このアンプは交流点火に成っていました。
基準的にはB電圧は275Vで、バイアスがー56V、Ib電流が36mAで出力は2W程度です。
スピーカーの能率が100dB位の物でしたら充分に音圧を上げることが出来ますが、同時にハムノイズが気になるかもしれません。
簡単な対策として、私はNFBを選びました。直流点火にするには、多少の経費も掛かります。
NFBであれば、ダンピングファクターも変わり良い結果が出るだろうと思われたからです。
そして、NFBを可変としました。なぜなら、最初に音出しをした時に、多少ダラダラとした音が出たので少し締まった音にしたかったからです。また、スピーカーに合わせたNFBの量も選べるからです。
さて、改良の結果の音出しです。ハムノイズも少し減りました。大きく変わったのは低音が締まってきたことです。高域もノビノビとし、全体に軽やかな聞きやすい音に変化しました。私の所のスピーカーは100dB以上あるので、迫力ある音圧で聞く事ができます。
とても出力2Wのアンプには思えません。オーディオの不思議なところです。そして深いところでもあります。
現在、当所で50,000円で販売しております。
http://rag-bali.jugem.jp/?eid=2
内部抵抗の高いVT52をパラレル接続にしてみました。プッシュプル時とは違い、音色に柔らかさが感じられ、これがVT52?と驚くような変貌を遂げました。中々捨てがたいアンプが仕上がりました。
http://pasokissa.hanagasumi.net/amp2.html
VT-52 プッシュプルアンプ
広帯域感あるが高音に偏りがちな音色
パワーに余裕が感じられる
高音帯域アンプに適す
http://pasokissa.hanagasumi.net/VT52pp.html
VT-52 パラシングルアンプ
柔らかな音色
低音部も見違えるほど(プッシュ時比)広がる
聞いていて疲れない
常用アンプとしても耐えられる
http://pasokissa.hanagasumi.net/VT52ps.html
私のシステム
肝心のアンプですが、パワーアンプはVT-52のプッシュプル、整流管は83でチョークインプットです。
余った部品で作った継ぎはぎだらけのアンプで、終段まで電流帰還ありのトランス結合の構成です。コンデンサーは平滑用のオイルコンのみで、他にコンデンサーは一個も使っていません。 フォノイコライザーアンプは6SN7のCR型3段構成、整流管はGZ-34で6SN7はちょっと非常識なバイアスのかけ方をしています。音量の調整はマイクロオームの抵抗を使ったT型アッテネーターです。抵抗類は表面の皮膜を削ったレーダーシュタインの2W、ウェスタンのスケルトン抵抗等、カップリングコンデンサーを始めとする容量の小さいコンデンサーは銅箔ポリプロ、銅箔スティコン、Wima、ERO、Rifa、ウェスタン等を使い分けています。
配線材は主にベルデンとウェスタンです。失われた音で書いたように、別に部品に凝らなくても良い音を出せる重要なファクターがある筈なので・・・新しい部品を手にするたびにジレンマに襲われます。
スピーカー
LowtherのスタンダードアコースタでユニットはPM6を使っていましたが、楽器にも使われるスプルス材を使った平面バッフルを自作、PM6を取り付けて使っています。この平面バッフルはサイズを大きくするほどバランスが良くなっていくので、余った切れ端を足していったために継ぎはぎだらけになってしまいました。でも平面バッフルで37HZまで再生できるのですからまあまあでしょう。
仕上げに膠水を塗ってからニスを塗り始めたのですが音のバランスの変化に頭を抱える羽目になりました。一週間ほど様子を見ていたのですが、あまりにも変化が大きすぎるのでニスを削り落とすことにしました。しかし、やすりもサンドペーパーも直に目詰まりしてしまい削り落とすのは不可能で作業は途中でストップしています。でも音はニスが乾燥するにつれ元のバランスに近くなりました。もう少し待てばよかったのですね。まだバッフルの裏側は何も処理していないのとスプルス材の乾燥が落ち着くのはかなり先になるので最終的なバランスがどうなるか分かりません。完成はまだかなり先のことになります。作り直そうかな・・・。
http://www.ne.jp/asahi/solanon/non/audio/audio23.html
ラウザーのオーディオベクター
このオーディオベクターは、その昔、モニタースピーカーとしても使われたと言う話を聞いたことがある。物好きな人が結構いるものだ。プロ用途として使えるスピーカーではない。オーディオが好きで、よほどの物好きでなければ使わないスピーカーだ。
鳴らすのは難しいし、コーン紙はびりつくし、リード線の断線も多い。しかし、弦やパイプオルガンを再生させたらラウザーほど素晴らしいスピーカーは無いと思う。このオーディオベクターはラウザーの中では比較的簡単に良い音を出しやすいスピーカーでもある。上向に取り付けられているのがPM4で、このホーンの中にクビを突っ込むようにして音を聴いたら、一生その音の虜になるかもしれないので注意した方が良い。その音を聴いてしまって、オーディオベクターを2セットも狭い部屋においていた馬鹿がいるからだ。昔の私である。
http://www.ne.jp/asahi/solanon/non/audio/audio12x.html
今でも忘れられない、悔しい話です。もう20年も昔、VT52プッシュプルの球アンプを作った時のことです。
配線が終わったのは深夜の2時過ぎでした。深夜なので、確認の意味程度に小さな音で音出しをしてみました。いきなりオーディオベクター(Audiovector)からベースの低域が、地響きを思わせる鳴り方で響いてきました。全ての音が、風が吹きすさぶように私の後ろに吹き抜けていきました。軽やかに、実在感のある立ち上がりと立下りの良い音で、ウェスタンでもあんな音は聴いたことがありませんでした。その音に興奮して中々寝付けなかったのを覚えています。朝になってから、あらゆるレコードを引っ張り出して聴きまくりました。なんと表現したら良いのでしょうか。スピーカーの存在を感じさせない音で、野放図ともいえる音伸びと、目のさめるようなプレゼンスがありました。その日は、一日中聴いて聴いて聴きまくりました。真空管をWEのVT-25Aに変更し、さらに2A3に変更しても球の個性による音の変化はあっても、その音はどれも素晴らしかったのです。
アンプはどんな物でも、作ってからエージングにより音はかなり変化していくので、それから、毎日その音を聴いては安心して別のアンプの設計を進めていました。そして、2週間後にその音は突然失われました。通常のエージングによる音の変化とは明らかに異なっていました。そのとき私は、同じ音を再現できる自信がありました。電源が特殊だったので、電源の部品交換で簡単に治ると思ったのです。今思えば、自信過剰以外の何物でもありません。オーディオの世界はそんなに甘いものではなかったのです。それから2ヶ月間、失われた音を探して、1個ずつ部品を交換し、元に戻し、何度も配線をやり直し、全ての部品を交換し悪戦苦闘しましたが、結局、その音は二度と再現できませんでした。
それ以後、私は管球アンプの自作を止め、メーカーでトランジスターアンプの設計を始めました。同じ音が再現できなければ、私には管球アンプを自作する意味がなかったのです。そして、あれから以後20年間、私にとって、あの音を超える音は聴いたことがありません。あの20年前に自作した管球アンプは、今もバラックのまま私の手元にあります。
私と同じようなことを経験した人は、他にも沢山いるのではないかと思います。何かのファクターが一致した時にとんでもなく素晴らしい音が出る時が。もしかしたらウェスタンの少数の技術者はその秘密の一端を知っていたのかもしれないと思うときがあります。かといって、私はウェスタンが最高のシステムだとは思っていません、確かに高い峰の一つ、それも、最も高い峰なのかも知れませんが。
何年か前にオーディオフェアーのとあるガレージメーカーのブースで懐かしい音を聴きました。20年前、私が同じ音を再現する為に二ヶ月間悪戦苦闘していたときの音を思い起こさせる物でした。その音出しをしている管球アンプの回路を見て納得しました。電源が同じノウハウで作られていたのです。
今現在も、私の何処かに、いまだに結論を見出せていない寂しさがあります。私にとっては、やり残した仕事ということなんでしょうね。
http://www.ne.jp/asahi/solanon/non/audio/audio12.html
Hytron VT-52へ 2007年12月4日火曜日
Western Electricの誉れ高い300Bであるが、最近高騰の一途を辿っている。再生産前のモノは未使用ペアが20万を超える場合もあるらしい。Western Electricのオリジナルは素晴らしい音がするのだそうであるが、中国球も良くなっているとの意見もあり、真空管は値段と音が相関しているというよりもむしろ、希少性が値段に大きく影響するようだ。 まだ好みもハッキリと決まっていない段階で、むやみに特定の真空管に大金をつぎ込もうとは思わない。
中国球の300Bの印象であるが、シングル8ワットながら、中低域の厚みと力強さにまず驚かされる。さらに3極管特有の澄んだ高域も非常に好ましい。女性のジャズボーカルモノは何とも言えない趣がある。多くの人が惹きつけられるのも良く判る。
ところが、よくよく聞き込んでみると、雰囲気たっぷりの余韻が時として過剰な印象を与え、むしろ臨場感や実在感を削いでしまうことが判ってくる。また音場も、3次元的に広いのだが、全体にうっすらと靄がかかったような感じで、やや狭いような印象を与える。
最も困ったのは、ある程度のパワーを入れないと、上記の良さが充分に出てこないところである。たった8ワットの出力なのだが、パワー不足を感じるどころか、10畳前後の部屋で90db程度のスピーカーを使用する場合では、パワーをもてあまし気味なのである。中、大ホール向きと言われる所以が判った気がする。ベテランの方によると、300Bは難しい玉で、本当の力を引き出すには、黄金期の大英帝国製やら最低でもUTCのUL級のトランスなど、厳選されたパーツを使用して、真剣に回路設計に取り組む必要があるらしい。私はそこまで真空管式に拘るつもりはないので、300Bはジャズボーカル用と割り切り、他の方法を考えることにした。
もう少し締まった、そして実在感のある音を求めて、軍用球のVT-52をテストしてみることにした。super45と言われる3極管である。幸いハイトロンの未使用品が比較的手頃な値段で入手できることが判った。
http://vt52.blogspot.jp/2007/12/hytron-vt-52.html
VT-52 2007年12月9日日曜日
音の良さで導入を決めた3極管直結アンプだが、300Bのふわりとした感触よりも、より引き締まった音を目指して、VT52に変更した。値段とエレメントのサイズ、入手のしやすさなどを考慮してハイトロンを選択した。
300BからVT52へ変更による音の変化は劇的であった。立体的で引き締まった音像が飛び出してくる。低域も引き締まり、高域は繊細かつ透明。分厚い中域。文句の付けようのない音である。結果的に大成功であった。
http://vt52.blogspot.jp/2007/12/vt-52.html
- 真空管聴きくらべ 中川隆 2013/8/01 04:53:13
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- ドイツの真空管 1 _ RV258 中川隆 2013/9/13 10:32:24
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- 今 大人気の WE101D _ 出力0.6Wのシングル・アンプで鳴らせるスピーカーは? 中川隆 2013/8/10 08:49:44
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- 英国の気品 PX4 シングルアンプ 中川隆 2013/8/01 16:25:16
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