http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/443.html
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(回答先: 究極の出力管 _ 伝説の DA100 投稿者 中川隆 日時 2013 年 7 月 31 日 21:10:32)
カトレア PX−4 シングルアンプ
奥行きがあり 派手さが無い大人の音質です
特にクラッシックファンにお勧めするアンプです。
パーツはアメリカのマグネクエスト社製のアウトプットトランスを人工大理石のケースに収め振動を抑えたり スーパーパーマロイコアを使用したグリットチョークトランスなどとこだわりました。
価 格 350,000円
サイズ W350 * D300
回路構成 グリットチョーク使用SRPP
出 力 4W+4W
使用真空管 6SL7 PX−4 5U4G
B電源回路 一電源回路
NFB回路 なし
http://www.cattlea.jp/product/?no=58
PX25シングルアンプを作ろうと思い立ったのは、自宅のリスニングルームで、様々な真空管アンプを使い、ウエストミンスターなどのTANNOYのスピーカーを鳴らすミニ試聴会をしたときです。
そのときには自分のアンプだけでなく、他の参加された方がアンプを持ち寄ってくださって、様々な真空管アンプを聴く機会に恵まれました。
その中で特に印象に残ったのが、最大出力たった2WのPX4シングルアンプと、俎板に組んだようなPX25シングルアンプでした。
どちらも気品があり、弦楽器をしっとりと美しく鳴らしました。また、女性ヴォーカルの品性のある美しさが、いつまでも記憶に残りました。
ヨーロッパの古典直熱三極菅は素晴らしい。いつかはPX4あるいはPX25シングルアンプを製作せずにはいられない、と思ったものでした。
http://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/PX25.htm
小型電蓄用の出力管として有名なPX4です。
英国には古くから Radiogram というものがありました。
RadioとGramophoneの合成語と考えられます。
その名の通り、ラジオと電蓄(蓄音機)の一体になったものです。
Radiogramの系統を引く親玉ともいえるものが、Deccaデコラになります。
古い時代の Radiogram には PX4 や PX25 等の、今となっては高価で手の出せない真空管を使った高級な機種もありました。
大衆化された時代のDeccaのRadiogramに使われていたアンプが手に入りましたので、調整しました。機種は、1961年から販売された Decca SRG700、SRGはStereophonic Radiogramの略です。
真空管の構成は、ECC83(12AX7) 2本、ECL82(6BM8) 4本でプッシュプル、
1チャンネルあたり6Wの出力です。
http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp/46977296.html
初期の Deccaデコラはモノラル仕様でしたので、真ん中にタンノイのデュアルコンセントリック、両脇にダイレクト・ラジエーターが二つ付いていました。
出力段には直熱三極管のPX4が搭載。
ステレオ時代になるとスピーカーはEMI、出力段はEL34に変更されています。
http://k-d.jpn.com/audio/TANNOY/TANNOY.html
PX25についてのミニ知識
PX25の歴史をたどると、この真空管はPX4の高性能版であることがわかります。
1929年高能率型の先駆者のPX4が発売されました。
この時代は真空管のメーカーはこぞってその高出力化に取り組み次々と高性能3極管が誕生しました。同年はアメリカでは245が生まれた年で、245の約2倍の出力を持つPX4がイギリスで誕生したことを考えると、イギリスの真空管技術がアメリカより進んでいたことの証明でもあります。
程なくこのPX4よりも少し大きなPX25が発表されます。
さらにPX25の大出力化を計った DA30 が後に発売されます。http://www.soundbox.co.jp/PX25.html
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欧州の真空管(PX4属)
http://www5b.biglobe.ne.jp/~tritium/px4.htm
PX4系 電力増幅用直熱3極管
小型電蓄用の出力管として有名なPX4です。英国各社で、同等管が製造されました。Ediswan MazdaではPP3/250、FerrantiではLP4、MullardではAC044、Cossorでは4XPと命名されています。同じブランドでも製造時期によって色々なタイプがあります。
Marconi PX4
最初期のナス型ですが、内部は、大型のプレートが斜めに配置されています。フィラメントは蒸発型でゲッターはほとんど管面一杯に飛ばされています。プレートの斜め配置は、ゲッターの汚染からステムを守るためか、大型のプレートを内部に格納するためか、恐らく両方でしょう。RE604などと同様に好ましい音を聴かせてくれますが、旧規格のEpMax200Vですので注意が必要です。
Osram PX4
外観・構造は、当然ながら、上のMarconiと全く同じです。ベースはMOValveの典型的な形で、プレートピン部分に目印のひだが付いている。
Ediswan Mazda PP3/250
初期型のナス型です。造りの見事さに感心します。Ediswan Mazda独特の頭頂部の平べったい感じが印象的です(川西のC-202Aと同様)。管内には、分厚い黒化プレートが収められています。ニッケルプレートのタイプもあります。ベースも小型の独特の形状をしています。フィラメントは4本吊りで、ガラス棒で支持しています。最も特徴的なのは、グリッドの上部を取り囲むように設けられた金属板で、フィラメントからの不正放射の防止とグリッドの放熱を兼ねている様です。後期にはドーム型も製造された様ですが、初期型のPP3/250のEpMaxは、型番通り、250Vですので、注意が必要です。
トップには、PP3/250とMAZDAがスタンプされています。
http://totron.sakura.ne.jp/px4_tubes.htm
PX4は2A3とよく比較されますが、2A3に先立つこと4年、 1929年にMOVにより開発された高能率直熱3極管で、オーディオ専用出力管としてヨーロッパでは古くから 高い評価を得ています。
ただ、この種の球の常として流通量の少なさもあり、入手難と高価なことが欠点です。
今回使用のPX4はOsram社の新型ドームタイプですが、 バルブの大きさは2A3よりふたまわりほど大きくいかにも頼もしげな威容を誇っています。
音色は重厚さと洗練されたエレガンスを兼ね備えた いわゆるヨーロピアントーンで欧州管を代表する球にふさわしいものです。
http://tomo.fine.to/V.World/PX4SE-J.html
オスラム PX4
1929年に発表されたオーディオ用直熱3極出力管.
酸化皮膜型フィラメントの電力が僅かな,欧州型初期高能率タイプの代表
http://www.museum.uec.ac.jp/database/valve/vf50/v85.html
PX4の各種同等管
英国初の本格的直熱3極出力管として登場したのが、このPX4 です。 その後次第に改良され民生用を中心に長く使われました。 英国を代表する真空管の内の1本です。
1) PX4 earliest type
左からPX4旧型(OSRAM),PX4(MARCONI),PP3/250(MAZDA),PA20(MAZDA)です。
写真のPX4旧型管(1929年)は、ゲッタの為内部がよく見えませんが、内部の空間を100%利用して斜めに大型のニッケル製プレートが収まっています。 初期の真空管では、このようにプレートを斜めにしたり、水平にした例が多く見られます。
次のPX4も旧型の部類に入る物で、プレートの固定方法が、大型の送信管の方法(プレートを支える2本ないし4本の支柱をガラスステム下部に金属板で固定)を踏襲している様子が良く分かります。 この時代(1930年頃)の大型の出力管は、概ねこの方式を採用していました。
PP3/250は、MAZDAのPX4同等管です。 OSRAM等の物と比較してガラスの頂部が、少し扁平気味になっていますが、これがMAZDA社のナス管の特徴です。 なお、下に規格表を示しましたが、旧型ナス管のプレート電圧はMAX250Vとなっております。 以前同ナス管に正味300Vをかけている製作記事を 見かけましたが、新型管の規格をそのまま使用した様です。 すぐにこわれることは無いでしょうが、寿命は著しく短くなるでしょう。 数少なくなった貴重な真空管ですので、その規格を正確に理解して、大切に使いたいものです。
同じくPA20は、PP3/250のフィラメント電圧2V版です。 PX4以前は、当時のバッテリーの電圧から2Vの真空管も多数生産されましたので、そのなごりとして2V管も製造されたものです。 以後は、急速にフィラメント電圧4Vに統一されました。
______
2) PX4 later model(MOV)
左からいわゆるドーム型のPX4新型管の2種とSTタイプのPX4新型管2種です。 それぞれプレートに放熱用のフィンが付いたタイプも紹介しています。
OSRAMとMARCONIのカラフルなオリジナルシールが印象的です。 STタイプの方は、1937年頃プレート電圧を最大300Vまで改良した物です。 ドームタイプは、もう少し後の製品と思われます。
なお、OSRAMとMARCONIは、別々の会社と思っておられる方も多いかもしれませんが、これは全くの誤りです。 詳しくは、別途項目を設けて説明したいと思いますが、 どちらもMOVと言う会社のブランド名(GECブランドも同様です)で、同じ工場で製作されておりますので、区別して考えるのは、意味がありません。 この他にも輸出用のブランドを2,3使用しています。 このことは、上の旧型管の時代も同様です。
一番右のPX4ですが、写真では見にくいかもしれませんが、MULLARDのロゴとACO44という型番が書かれています。 これは、明らかにMOV社がMULLARD社にOEM(自社製品を相手先ブランド名で製造納入)したものです。 この他の例として,MADZAからMOVにPP5/400を OSRAMまたは、MARCONIブランドのPX25としてOEMされた例(この全く逆のケースも有ります)等々、当時盛んにOEMによる供給が行われていました。
購入される際は、この辺も確認された方がいいかもしれません。
http://www3.osk.3web.ne.jp/~euvalve/gallery/px4.html
現在手に入る PX4・PX25 レプリカ管
KR PX4 /MP
直熱型3極出力管
UF-4ベース 弊社取扱S10ソケット
データシート(PDF)
KR PX4 /MP
\71,000 (税込 \74,550) ※2本組価格
KR PX25 /MP
直熱型3極出力管
UF-4ベース 弊社取扱S10ソケット
データシート(PDF)
KR PX25 /MP
\69,000 (税込 \72,450) ※2本組価格
http://tec-sol.com/products/tubes/index.php?BrandName=KR
http://www5f.biglobe.ne.jp/~astor/page023.html
http://www.yodobashi.com/KR-Audio-Electronics-%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA-%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B9-PX4-MP-%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E7%AE%A1-%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%89%E3%83%9A%E3%82%A2/pd/100000001001166267/
うちの真空管!! 2011年 02月 19日
は、購入してから 20 年以上経ってる!!
この マルコーニ社の PX - 4 という真空管、
癖のない爽やかな音色で、
聴いていてホッと。。。
ふと、関連サイトを見ると、一本 5 〜 7 万円にはね上がっている。
希少価値がどんどん上昇している。
、、、
そろそろ現役引退も考えてやらないと、、、
、、、
そこで、同じ規格ながら最新鋭の製造技術と環境で作られた、KR Audio の製品がよいなぁ〜と、、、
案、、その 1 PX - 4 に差し替える!!
案、、その 2 上位規格の PX - 25 で、全く別ものを作る!!
この、KR Audio PX - 4・PX - 25 とも、形状が、我が家で活躍中のオリジナル後期版のドーム型ではなく発売初期のナス型っていうのが、たまりません。。。
印字に、「 Hi VACUUM TUBE 」と印字されており、真空度がかなり高くなっているかも。。。
、、、
っということは、アンプの電源投入後、高真空バージョン独特の、ガラス壁面に、美しいブルーの輝きが見られるかも知れません。
、、、
KR Audio PX - 4 ・ PX - 25 とも、2本(マッチド・ペアー)で6万円半ば、、、
PX - 25 に組み替えると、シャーシ・トランス・内部部品など、全て新しく購入となり、20 万円はかかりそう。
、、、
チョット、今の状況では、、、
、、、
ま〜現状では、 PX - 4 に交換路線が濃厚。
、、、
PX - 25 の図太いトーンキャラクターも魅力なんだが、、、
http://gogo130i.exblog.jp/tags/PX%20-%204/
KR社の評価は?
KR/PX25の登場
昨今KR社は大変良い出来のPX25を復活させました。
作りも特性も、そして何より多数のヒアリングでも全くオリジナルのPX25に遜色なく、価格は半分以下です。
http://www5.ocn.ne.jp/~sound/px25se.docx
「ご存じかも知れませんが、現行管で推薦できるのはチェコのKRのPX-25です。
値段はビンテージとあまり変わらない高価な真空管ですが、KRはベルリンの壁が崩壊する前は、TESLAの研究所でした。
チェコとスロバキアが分離独立して後、真空管メーカーとして再生されましたから、KRのPX25はTESLAのPX25の発展型と言えます。」
すぐに教えてもらった「URL」へアクセスすると値段は65,000円〔ペア:半年間の保証付き)と近代菅にしてはちょっと高いがとにかく、これでどんなに長時間聴いても球の供給が途切れる心配はしなくてよいのが分かったのは非常に大きな収穫。これからは「枕を高くして寝られる〜」。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/8f46df89e9e3c7d485e659928433f53d
知っている様で知らないPX-25 2011年9月13日火曜日
PX-25の真価を知るのと知らない差は天と地ぐらいの差がある。
最近はPX25と言えばKRとかチャイナ製だそうだが、こんなものはまるで真鍮と純金の差ぐらい違う事を知る人は少ない。
最も、オークション等では決して手に入らないのが本物のPX-25、最近ネットで横行してる25はよくヒーターが切れるし、香港経由のものが多いとか?
すぐにノイズは出るし、値段の高い真空管ともなるとすぐに怪しいものが横行してくるから、気をつけないと。最近はプロでもだまされるらしい。
世間では、300Bがよくもてはやされている、これも様変わり、チャイナ製が300Bの本家と勘違いしてる方が多いとか、ちまたの噂が聞こえてきますが、本家は全く凄い!それが解らないようなのは、回路の組み立てが悪いアンプで比較しても論外。
PX25はよくベースから外れるがこれをがっちり接着剤で固めてしまうとガラスの膨張でガラスが割れ昇天してまう。注意しないと、また、ヒーターは低い電圧から等との噂があるがそんな事はない、これくらいで切れてしまう様なのはハネモンの可能性が強い。
よく、ネットで出ている真空管買っても大丈夫ですか等の問い合わせが多いが全く失礼な話で自分がかかわっていないので購入して大丈夫かだめか等は自分で判断して買うべしデスよ。
http://yoshiba39.blogspot.jp/2011/09/px-25.html
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真空管の王道 欧州古典直熱純三極管 PX4
PX4 の存在を広く一般に周知させたのは,浅野勇氏の名著
であることは疑いようのない事実でしょう.それまでは,あまり知られていない真空管というより,むしろ,欧州管そのものが一般的ではなかったと思います.
その後,オーディオ雑誌において製作記事が出始めると共に,数多くの真空管輸入業者によって,かなり豊富に供給されるようになりました.価格的にも,45,50 と大差なく,場合によっては,これら米球より安い場合もありました.
今日では,隔世の感があります.安価な理由の一つがそのソケットで,我が国では欧米と違うUFあるいはB5 という名称で呼ばれ,不等間隔に配置をされた,4〜5 ピンの特殊なソケットです.
我が国で PX4 が供給され始めた当初は,このソケットの入手が難しく,多くの人が苦労してソケットを自作したものでした.程なく,神戸の大手業者が,ソケットも輸入し始めたおかげで,このやっかいな問題からは解放されました.
また,多くのファンを擁していた,英国の老舗スピーカ・メーカであるタンノイ社が,GRF オートグラフの後継としてGRF メモリーの発表に際し,その駆動アンプの出力管として採用したことが知られています.タンノイファンなれば,PX4 シングルアンプで一度は自分のスピーカを鳴らしてみたいと思うのは人情というものです.
ただ,今日,我が国においては,ほとんど供給が無く,欧米の専門業者ですら手持ち球はほとんど無いのが現状です.従って,自由経済の原則に従い,その価
格は途轍もない高値になってしまいました.これから入手しようとすれば,かなりの出費を覚悟せねばならないでしょう.
一部のチェコ業者により復刻版が造られましたが,これとてかなりの値段です.いわば,偽物にもかかわらず,です.
高価になったとしても,入手し,アンプを造るに値する名球であろうかと思います.ましてや,球を所有している方は,死蔵するのはいかにももったいないと思
います.
現在持っていない方も,諦める必要はありません.安価な時代にPX4 を購入し,現在も保持している方は,いわゆる団塊世代かそれ以上のお年の方と思います.私を含めて,そろそろ目も悪くなり,手にも震えが出て,半田ゴテを持つ回数も少なくなってきますので,アンプ製作を諦めて今に放出があります.現在残っているほとんどのPX4 は日本国内にあると思いますので,今しばらくの辛抱で,新品が手に入ります.無論,若い方が寿命の点で断然有利です.
http://triodeamp.web5.jp/amp_1/px4.pdf
「魅惑の真空管アンプ」PX4 シングル・ステレオ・コンパクト・アンプ
http://www001.upp.so-net.ne.jp/asano/px4.html
「魅惑の真空管アンプ」PX4 プッシュプル・ウイリアムソン・アンプ
http://www001.upp.so-net.ne.jp/asano/px4pp.html
浅野勇さんの「魅惑の真空管アンプ下巻:誠文堂新光社」に発表された、PX4シングルアンプ。
これはその姿かたちにほれ込んだたくさんの方が後を追って習作しました。私もそうです。
ずらっと前面にならんだ4本のMT管たち。その後にPX4と整流管が構え、さらに背後はトランスがならんだレイアウトです。小型なのにその中でそれぞれが小粋に主張し合っている、完成度の高いデザインです。
http://app.f.m-cocolog.jp/t/typecast/1026850/1050852/48193790
続アンプのデザイン 1999.9.23
弟子 「師匠、今回もひきつづき前回と同じテーマだそうです。」
師匠 「ようやく、デザインの重要さがわかってきたな。」
弟子 「あのう、早速なんですけど、質問があります。」
師匠 「今回はずいぶんテンポが速いな。」
弟子 「浅野勇著の『魅惑の真空管アンプ・・上巻』に『PX4シングル・ステレオ・コンパクト・アンプ』ってありますよね。」
師匠 「あのアンプのデザインはいいよね。あんまりいいんで、自作派のなかでコピーが続出したっていうじゃないか。」
弟子 「そのアンプなんですけど、これって師匠がきらいなお雛様型なんじゃないでしょうか。」
師匠 「むはははは、よ〜くみてごらんよ。」
弟子 「いちばん後ろが出力トランスで、その前が出力管のPX4、いちばん手前に電圧増幅管の6267/EF86が並んでますよ。」
師匠 「じゃあ、電源トランスはどこかな〜。」
弟子 「あっ、手前です。」
師匠 「じゃあ、ブロックコンやチョークは?」
弟子 「電源トランスの後ろです。」
師匠 「ほれほれ、違うじゃないか。手前にある電源トランスを後ろに移動して、後ろにあるブロックコンとチョークを前に持ってきた姿を想像してみたまえ。」
弟子 「凡庸なアンプになっちゃいます。全然面白くないです。」
師匠 「このアンプのデザインの良さを決定的にしているのはね、普通だったら後ろに持っていってしまうはずの電源トランスを前面に配置したことなんだ。」
弟子 「それやっても違和感ないですね。」
師匠 「このアンプはデザインバランス上不利な点があるんだよ。まず、電源トランスがタムラのPC-131だから出力トランスに比べて異様にでかいこと、同時に、出力管PX4も出力トランスよりも背も高いしヴォリュームもあるってことなんだ。そこでPX4だけが浮かないように、PX4をわざわざ落とし込んで整流管と同じ高さにして3本並べちゃった。ここまでやるかなって思うよ。」
弟子 「普通だったら、出力トランスもタムラの同じサイズで揃えたくなりますよね。」
師匠 「だけど、浅野氏がでかくて高価なタムラのトランスを3つも並べるとはちょっと思えないね。だから、こんな知恵が湧き出てきたんじゃないかい。」
弟子 「そういう不利な条件の割には、このアンプに全体的にとても整ったバランス感があるのは、そういう工夫があったからなんですね。」
師匠 「ところでね、これを『出力トランス〜電源トランス対角線の法則』と言うんだよ。」
弟子 「その法則はいつからあるんですか。」
師匠 「今、作った。」
弟子 「ああもう、師匠、いいかげん。」
師匠 「これは真実だよ。偶然なんだけど、僕が10数年前に作ったEL34シングルがね、左右は逆だけど、浅野氏のPX4シングルと非常に良く似た配置なんだよ。」
弟子 「ほんとだ。電源トランスが前に出てきている。それにしても、電源トランスや出力管の大きさに比べて、出力トランスのU-608はずいぶん小さいですね。EL34だけが異様に背が高くなったんじゃありませんか。」
師匠 「だからね、ブロックコンをわざと背が高いのにして2本ブッ立てて、都合煙突4本でかろうじてバランスを取ったよ。浅野氏の逆をやったわけだ。普通に作ったら妙にバランスの悪いデザインになっちゃうんだけど、このアンプは格好良かった。しかも、15cm×25cmという極小のシャーシに突っ込んだんだ。写真撮らないまま解体しちゃったけどね。今も、これを解体したのは失敗だと思っているよ。」
弟子 「『出力トランス〜電源トランス対角線の法則』と言うのは、出力トランスのうちの1個と電源トランスがシャーシ上で対角線になれば良いデザインになるってことですね。」
師匠 「重量バランスを取るためには、これが一番近道なんだな。それに、四隅のうちの2つの角が、ある程度高さのある部品でおさえられるから、視覚的にも安定するんだと思うよ。というわけで、一歩進めて『四隅確保の法則』ってのはどうだい。」
弟子 「それはどのアンプに適用されるんですか。」
師匠 「前回出てきた6AH4GTプッシュプルだよ。背面の左右の隅っこは出力トランス、前面の左右の隅っこは出力管がおさえているだろ。全体のシルエットが四角くおさえられていると、間抜けな感じがなくなって、量感のあるデザインになると思うんだ。しかも、前面センターを電源トランスがしっかりフォローしているから、『四隅確保の法則』が一層強化された印象が得られている。このアンプはシャーシ側面とトランスの側面が同じ面になるように、トランスが3つともぎりぎりまで迫っているんだ。おまけに、背面にある2つのトランジスタ用ヒートシンクまで面を揃えているときたもんだ。」
弟子 「なんか、もう、完全に趣味の世界ですねえ。」
師匠 「たまに作るアンプなんだから、それくらい遊ばせてもらわなくっちゃ。」
弟子 「ところで、前回の最初に出てきた6G-A4シングルアンプも『四隅確保の法則』が該当しませんか。」
師匠 「ふふふ、やっと気づいたね。そのとおり。背面左の角は電源トランス、背面右が出力トランス、前面はというと整流管と電圧増幅管がそれなりの高さでおさえてくれている。だから、ここにあまり背の低い球を配置できないので、わざわざ6SN7GTを選んだんだよ。6FQ7では具合が悪いんだね。」
弟子 「師匠、ほんとうにそこまで考えてたんですか。」
師匠 「もちろん。だから、シャーシの前面からあまり離れない位置に、高さが同じ球を5本一列に並べたんだよ。奥行きが15cmしかないシャーシならではの芸だね。」
弟子 「そういえば、6B4Gシングルアンプは、『出力トランス〜電源トランス対角線の法則』と『四隅確保の法則』の両方を満たしていますね。」
師匠 「電源トランスとブロックコンの高さを合わせているの、気がついてくれたかなあ。」
弟子 「やっぱりそうでしたか。それで、四隅が全体としてバランスしてるんですね。」
師匠 「四隅が駄目でも、対角線上の2つのコーナーを確保するだけでも、かなりまともなデザインになると思うよ。」
弟子 「師匠のおっしゃる法則を守ると、かなり密度の高い部品配置になりませんか。」
師匠 「実はそうなんだよ。時々、シャーシ内部がすごいことになっちゃう。」
弟子 「ということは、そういうデザインのアンプを作って成功しようとすると、ある程度熟練がいりますね。」
師匠 「そこが問題だな。僕は、いきなりEL34シングルアンプを作ってうまくいっちゃったけど、他の人が同じことをやって、うまくゆく保証はないからな。」
弟子 「すこし大きめのシャーシでアンプを作る場合、デザイン的に間延びしないために何かいい手はないんでしょうか。すべての部品を均等に配置したら間抜けなアンプになっちゃうと思うんですけど。」
師匠 「どんな部品もね、何故そこに配置されたのかっていう理由があるもんなんだ。あっちじゃなくてこっち、あっち向きじゃなくてこっち向き、っていう風にね。これをきちんと考えて配置していくと、それなりに機能的な配置になりはしないかい。」
弟子 「機能的なものは、それなりに美しいっていうわけですね。」
師匠 「シャーシがどんなに大きくても、電源トランスと整流管とすくなくとも1個のケミコンは、近所になるのが普通なんじゃないだろうか。それから、整流管とケミコンとの距離は、あまり近すぎては具合が悪いっていうこともいえるね。」
弟子 「互いに、距離が近くなる部品群があるという話ですか。」
師匠 「近くなるもの同士をまとめてゆけば、どこかに空き地ができるわけだ。で、そういう空き地は無理して塞ごうとしないほうが賢明だと思うね。」
弟子 「思い切って空けとくんですか。」
師匠 「メリハリがあっていいじゃないか。」
弟子 「そういえば、ウェスターンの業務用アンプはそんな感じですね。」
師匠 「そうなんだよ。ラックマウントが基本だから、臓物の量とは関係なくシャーシのサイズが決められてしまう。さらに、メンテナンスを考えて設計されているから、アンプ内部はそんなにごちゃごちゃしていない。空けるべきところはちゃんと空いている。というわけで、ご家庭用として鑑賞に耐えるデザインかどうかはさておき、すくなくとも間抜けなデザインじゃあないね。」
弟子 「業務用アンプともなると、ちょっと、私なんかの出番じゃないですね。」
師匠 「日本を代表する真空管アンプの先人達、といえば伊藤喜多男氏と浅野勇氏ということになるけど、このお二人の作風やお書きになった文章を見ていると、どうも、良い音を追求しているというよりも、もっぱら格好良いアンプを追求して楽しんでいるふしがあるね。」
弟子 「大先輩が示してくれたひとつの重大な真実なんでしょうか。」
師匠 「『魅惑』のあちこちで『球はいろいろなものが使えるから、どんなものでもよろしい』なんて書いてある。どこかの誰かみたいに『絶対これに限る、音が全然違う』なんてことは決して言ってない。」
弟子 「『出力管がメタルならドライバもメタルにしよう、G管で揃えてもいい眺めだ、どれでもちゃんと音は出る』ってな調子ですね。」
師匠 「こういうの、いいねえ。大人の会話だねえ。硬軟すべて飲み込んじゃった、というのかな。」
弟子 「『魅惑』を読んでいると、どれも機能美に溢れているし、ブランドにはこだわっていないですね。」
師匠 「なのに、現代の真空管オーディオの世界は全く反対の方向に突き進んでいるね。ブランド志向はいい加減エスカレートしてるし、ろくなデザインのアンプないし。」
弟子 「きっと、あのお二人は天国であきれているでしょうね。」
師匠 「ま、我々としては、せいぜい長生きして、精進しようや。」
弟子 「今回の師匠は妙に大人しいですね。」
師匠 「なに、これ読んでわからん奴は、地獄に落ちて二度と戻って来んでよろしいっ。」
弟子 「あわわわ。」
http://www.op316.com/tubes/honneb/honneb9.htm
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Tube Audio Lab. PX4 シングル2.5w アンプ
回路と使用球
まずは,タンノイを駆動した時代の標準的 CR 結合回路として,浅野氏が紹介している回路から始めるのが妥当でしょう.そこで紹介されているのは,1 段増幅で,球はMH41 が紹介されています.MH41 は,内部抵抗Rp が13.5kΩで,μが80 です.この球に相当する米球は無いことも報告されています.
米球でもっともよく使われる,6SL7 と 6SN7 についてみると,それぞれ,Rp=44kΩ,μ=70とRp=7.7kΩ,μ=20 です,MH41 は内部抵抗が6SN7 に近く,増幅度は6SL7 に近いことが解ります.
結局のところ,MH41 に代わりうる米球はないことになります.しかし,MH41 の入手は極めて難しく,国内ではほとんど出回っていません.無論,手持ちにもありません.これでは如何ともしがたいことになってしまいます.
PX4 を駆動するために要する増幅度は100 倍が理想的ですが,そうなるとペントードを起用せざるを得ず,全段三極管の構想が崩れてしまいます.手持ちの三極管で,増幅度から選択すると,μ=100 の6SF5 となりますが,内部抵抗が高すぎます.そこで,窮余の一策として,比較的内部抵抗が低い6SL7 を当面は用いて,将来MH41 あるいはMH4 が入手できた時点で,それに改装をすることにしました.
6SL7 は双三極管ですから,前段は1本で事足ります.内部抵抗を下げる目的で,パラ接続をされる方がいますが,μの大きな球でこれを行うと,電極間容量のため高域の低下が大きくなります.7kHz 以上は要らないラジオ音が好きな方は別にして,多少とも高音も必要な場合は,パラ接続には注意が必要です.
今回はMH41 への換装を考慮し,前段に2 個のソケットを設置しました.配線は1 本のみ行い,他の1 本はダミーです.
最後は整流管です.出力管に合わせU12 を使いたいところです.あるいは,貴重な出力管PX4 の保護を兼ねて,傍熱管でバルブ形状が英国調のドーム型のUU5 も候補となります.しかし,これまた前段と同様,手持ちにありません.これまた将来換装することにし,当面は泣く泣く5U4G を用いることにしました.
使用部品
音質に直接影響をする出力トランスには,タムラの F475 を用いました.
本機はPX4 として2号機になります. そこで,1 号機に使用したF475 を流用しました.高価な出力管に合わせて巨大な出力トランスを使うのも一興ですが,F475 は必要にして十分な性能です.
推奨電流は45mA,出力容量は7.5W で,30〜20kHz はフラットです.他のメーカのように余程うまく使わないと出ない性能ではなく,出力管が三極管ならば,換言すれば,低内部抵抗の管ならば,誰が造っても必ず満足される性能です.
無論資金に余裕のある方は,F2000 やF7000 系列のトランスを用いれば,さらに良いとは思います.F475 は現行機種ですから,入手は容易です.価格も\15000 以下ですので,他のメーカ品と比較すると,コスト/パフォーマンス比は最も良いと思います.
電源トランスには,PC131,チョークトランスには,10H120mA のA356 を用いました.三極管シングルアンプですから,チョークトランスは必須で,10H は欲しいところです.
回路は説明の要のない,単なる CR 結合です.
多少の注意点は,PX4 のグリッドとプレートに発振防止用抵抗を付けた程度です.この抵抗はソケット側のリード線を切りつめ,直接ソケットへ取り付ける必要があります.時折,ソケットから離れたラグ板にこの抵抗を取り付け,ビニール線等で配線したアンプを見かけます.確かに,一見整然としていますが,これではサプレッサ抵抗の意味がありません.部品の配置と配線は,美しさよりも「短くを」基本にするべきです.
シャーシは200x300,深さ40mmの通称弁当箱と呼ばれるもっとも安価な既製品(\880)です.
板厚は 1mm で,穴空け加工は容易ですが,本機程度のトランスを乗せるには,強度的には問題です.従って,裏板は補強の面からも必要です.シャーシの面積的にはこの程度がもっともバランスが良いように思います.
大きなシャーシ上にポツリポツリと,まばらに部品が配置されたアンプは,配線と小物部品配置こそ余裕を持ってでき,内部を見たとき整然としていますが,通常眺める外観は,間の抜けたものになってしまいます.シャーシの深さを40mm にしたのも好みの問題です.60〜70mm あれば,抵抗・コンデンサの取り付けも楽ですが,どうも年寄りには野暮ったく見えていけません.1 号機には深さ70mm のシャーシを用いましたが,この点だけは最後まで気に入りませんでした.
購入した時のシャーシはアルミの地肌で,穴空け後は,通常けがき線も残っていますので,塗装をする必要があります.昔は,と言っても3〜40 年前ですが,スプレー缶入りの塗料は種類が少なく,苦労をして塗装しました.一般的に,塗料のアルミへの乗りは悪く,荒いサンドペーパで面を荒らしておいても,ちょっとした衝撃ですぐに塗料が剥がれてしまいます.仕方なく,焼付塗装の真似事までしましたが,結果はあまり芳しくありませんでした.今日では,アルミ用のプラサプがカーショップで入手でき,この下処理さえしっかりすれば,簡単に問題なく塗装でき
ます.ついでに上塗り塗料もカーショップで購入すると,一般用とは違い,メタリック系のきれいな色が手に入ります.
シャーシ上の配置は,各自使用するトランス等が異なりますので,例によって記載しません.
製作後
前段に使用した6SL7 は,ダミーを含め2 本にしたことにより,デザイン的にはまずまずと思います.形状的には整流管5Z3 に違和感を覚えますが,やむを得ません.
実用周波数帯域は 30〜30kHz です.最低歪みは1kHz で0.7%程度です.最も多用する出力領域である,0.01〜0.02W での歪みは約1%となります.
ハム音はGRF モニターに耳を近づけると聞こえますが,その様な位置で聴くことはあり得ませんので,無視します.
一見,雑誌に記載されている歪み特性と比較すると,かなり悪そうですが,耳には感じません.造りっぱなしでの特性ですので,この程度でしょう.
時間を掛けて,且つ測定器を使って調整をすれば,最低歪みを0.2%程度までは押さえ込めると思いますが,音質的には変化がないと思います.
ヒータを直流点火とすれば,ハムもほぼ完全になくせます.
しかし,直流点火は,球の寿命に悪影響を及ぼしますので,採用する気にはなりません.
製作の技術力によって,歪みやハム音なども異なりますが,普通の方が,さほど神経質にならずに組み立てた時の性能とお考え下さい.
音質は,思い入れもあり,大変良いと思います.
何がよいか?は,説明できません.無責任のようですが,聴感などというものは個人差が大きく,人により評価は逆転する場合も多々あります.ただ,本機の音質では,少なくとも悪いという人はいませんでした.強いて言えば,これが評価でしょうか.
良く言われることですが,クラシック向きとか,ジャズ向きとか,と言った表現ですが,どうも私には良く理解ができません.その差をことさらに言い立てる人は,どこかに偏見があるのではないでしょうか.無論,その差を理解できない私自身に別の意味の偏見があるのかも知れません.ただ,このアンプ(の球)には,私は不満が全くありません.
私自身で言えば,もうこれ以上のアンプは不要と思います.・・・・・・
で,問題は球の保守です.使わなければアンプ自身は壊れる,使えば球が消耗する.
うーーー無,ジレンマです.
ところで,蛇足ですが,現在販売されているCD の中には,「何だ,これ!」という,不思議なものがあることは,購入したCD から経験で解りました.100〜200Hz 付近と7〜8kHz に異常なもりあがりがあり,小口径スピーカのシステムで聴くと,一瞬,結構良い線をいくような気がしますが,すぐに,この低音楽器は一体何だろう???という疑問が出て,何度聞いても何という楽器か判別ができず,気になって仕方がありません.言い換えれば,結局の所,なんて耳障りな音なんだ,と腹が立ってきます.
このような CD も,ラジカセなどの再生機器によっては必要と思いますので,あながち悪いと決めつけるつもりはありませんが,オーディオ専用アンプの試聴時にはそれなりの配慮が必要です.間違っても,こんなCD で評価をしてはいけません.
また,再生周波数帯域は,200〜5kHz で十分という方も見えますが,いわば,懐かしいラジオの音ですから,それならば安いガラ巻きの出力トランスを使えば,それらしき音が出ます.球は特性の悪いペントードでも周波数帯域から十分です.
「音楽を背景」に,「人間の声」を聴く場合は,ラジオ音は結構説得力がありますが,「音楽」自体を「楽しもう」という場合は,判別の付かない楽器音に惑わされ,苛つくだけで決して楽しめません.そうです,楽しくなければ音「楽」ではありません!
http://triodeamp.web5.jp/amp_1/px4.pdf
Valve's World PX4 トランスドライブ シングルアンプ
TANNOY/Stirling で弦楽曲を聞きたいと希望を申し上げたところ、 Valve's World様からはPX-4のアンプをご提案いただきました。
これまでPX-4の音質は聞いたことがなかったのですが、英国製の スピーカーには英国製の真空管が合うという話は聞いておりました ので、ご提案に沿って製作していただくことにしました。
できあがったアンプはとても堂々としたもので、作りも予想以上に 丁寧でした。肝心の音質ですが、TANNOYがとても爽やかに響きます。
TANNOYというと、どんよりとした重々しい音質が特徴のようで、およそ 「爽やかに」という修辞句は合わないように思われるかもしれませんが、 実際に重厚な音質は残しつつ、それでいて決して重くはならずに、 むしろ爽やかに響くことに私自身も驚きすら感じています。
もともと 小編成の作品を中心に聞くつもりでしたが、重厚でありながら爽やか でもあるという特長は、大編成の交響曲や管弦楽曲を聞くのにも向くように思います。
ディーリアスやエルガーなどの管弦楽を聞きながら、 憧れの英国に思いを馳せるという、格別の気分を味わっています。
http://tomo.fine.to/V.World/PX4TD-J.html
Valves' World PX4 トランス結合シングルステレオ
クラシック主体の鑑賞目的で大阪・堺市のSさんからハーベスHL−5のパートナーとなる アンプをというご要望でしたので、繊細で優雅なトーンが魅力の欧州直熱三極管PX4を採用してみました。
Front view
今回使ったPX4はMarconi製で大きなニッケルプレートが特徴です。
Top view
アンプの要、出力トランスは橋本のシングル用大型トランスH-30-3.5S、 その他ドライバートランス、電源、チョークも同社で統一しました。
Rear view
いつものように出力トランス後部上面に入出力を配置
inside
トランス結合のため部品点数は少なく、シャーシサイズも大きめ ですのでゆったりした配置です。
初段は45や2A3でいつも使っている6SN7パラ接続による 一段増幅で、ドライバートランスとの相性も良く素直な特性が得られます。
整流管は5U4などと同特性のCV1264、オイルフィルムのブロックコンデンサーなど高品位のパーツを多用してシンプルに組上げました。
基本性能
出力 4Wx2 所要入力 1200mV
全高調波歪率 1%以下(1W時1KHz)
再生周波数帯域 16Hz〜25KHz(−1dB)
残留ノイズ 1.5mV以下
ダンピングファクター 約2.2
http://tomo.fine.to/V.World/S-PX4-J.html
Valves' World PX4 シングル ステレオ
PX4の素顔の持ち味を生かすため、シンプルな構成で無帰還シングルアンプに仕上げてみました。
トランス類は出力トランスはタンゴのロングセラーU−808、 電源トランスLUX4A80などです。
シャーシはいつものとおりパネル組み合わせによる手作りで、
ネイビーブルー塗装、 大きさは300Wx200Dx180H、
サイドのパネルはパインの集成材ですが白木のよさを活かすため クリア仕上げです。
一応出力管まわりには放熱孔も空けてあります。
主要定格は出力4.5Wx2、入力感度450mV
残留ノイズ0.5mV以下
再生周波数帯域15Hz〜26KHz(−3dB)
前段は以前出品のR120やPX25アンプで好結果を得た低雑音ペントードEF37A を採用、PX4のドライブ電圧約32Vを1段でまかなっています。 出力段は自己バイアスでOsram社の推奨動作、プレート電圧300V, バイアス45V,プレート電流45mAの標準回路です。
PX4のフィラメント電圧が4Vですが、電源トランスに適当なものがなかったので、 LUXの4A80の90V端子に100Vを加え、6.3V(実質約7V) 2回路にそれぞれセンタータップがあるのを 利用して両波整流でDC4Vを得ています。
その分整流管用の5Vが5.5Vになるため0.2Ω10Wでドロップさせ、 さらにEF37Aは小型ヒータートランスを増設しています。 高圧側はAC300V強が得られてちょうど具合よくなりました。
無帰還3極管アンプのため波形のクリップは定かには現れませんが 入力450mVで出力は規定の4.5Wに達し、この時点で歪率は5%です。
常用出力では1%前後の歪率で、大分部は2次歪みのため 音色を損なうものではなく、かえってPX4特有のハーモニーの 美しさに貢献しているようです。
可聴帯域20Hz〜20KHzは−2dB以内に収まっており、 −3dBの範囲は15Hz〜26KHz(いづれも1W時)で、 無帰還シングルアンプとしては広帯域に仕上がっています。
ダンピングファクターは約1.8でやや低めですが試聴の結果、低域のもたつきなどは 感じられませんでした。
http://tomo.fine.to/V.World/PX4SE-J.html
Valves' World PX4 シングル ステレオ
東京江東区のOさんから製作依頼アンプです。お話を進めながらいろいろお聴きの音楽の傾向などを 参考に検討した結果、欧州直熱三極管シングルという 結論に達しました。
とくに凝ったパーツは使っていませんが、電源フィルターにはフィルムコン、 電圧増幅部カソードパスコンにはタンタルなど要所は抑えてあります。
回路は一般的な電圧増幅2段による3段アンプですが、 増幅管に低内部抵抗のECC34を採用、 このECC34は同シリーズの中で最も低μ、低内部抵抗の 球で、よく使われる6SN7などの約半分です。 結果は高めの出力管負荷抵抗(5KΩ)の採用とあいまって、 強力なドライブと全体の低歪率化にあらわれています。
なお、お使いになるスピーカーが高能率のものだけとは限らないため、 NFBを付加してさらに2段階から選べるようにしました。
ダンピングファクターは無帰還で約2、NFB7dBで3.3、 12dBで6.2とスピーカーにあわせて選べます。
出力管の動作はEp290V,Ip46mAと定格内の 内輪な設定ですが、標準動作時の出力3.5Wを若干上回って 4.2Wあたりが波形のクリップ点です。
歪率特性
無帰還でも出力1W時0.5%以下と、 PX4アンプとしてはかなり低歪率に仕上がりました。
残留ノイズは直流点火の採用で1mV以下(無帰還時)です。
ユーザーからのメールによる評価です。
音色の素晴らしさを文章に表現するのはとても困難ではありますが、 88dBのどちらかと云えば低感度の我が家のSPを楽々とドライブする力強さに驚きを感じました。
無帰還で聴く音が一番好きです。 聴きこんでいく内に、愛聴していたCDの再生音がどれも素晴らしく 良くなったのがはっきりと確認出来ました。
PX4アンプで冬の旅を聴くと本当に心に響いてくるのが、感じられます。 PX4アンプの再生音は、此れまでに聴いた事の無い厚みと艶を感じ、 聴き取れていなかった音を綺麗に再現してくれます。
http://tomo.fine.to/V.World/O_PX4SE-J.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ製作 2007/11/19
リークポイントワンモノプリとのコンビで使う予定で製作をします。
アウトプットトランスは昔から持っていたタムラの2007で
初段にムラードEF37Aの赤球で
整流管も同じくムラードのAZ31で
・・・・イイ感じの英国らしさが出る様にと
やっぱ秋葉にパーツを買いに行くようかな〜・・・・・
コメント
EF37AもSTタイプのようですね。音的にもデザイン面でも、相性良さそうですね。
2007/11/19(月) 午後 7:49 アノニマ
ご指摘の通りEF37AはSTタイプです。しかし音的に余りにムラードっぽくなり過ぎると、ITT製のGT管EF37に換えようかとも考えています。目標としては英国をイメージするシブ目の音を、と思っていますがどうなる事やら(^^;
2007/11/20(火) 午前 0:06 [ wanwan129 ]
PX4は素敵な音味を持っていますよね、あめ玉にはない独特の響きを持っています。わたしはPX25のナス管でバロックを聴くのが楽しみでしたが、点検の再ミスをして、グリッド破壊を起こしてしましお釈迦にしてしまいました。
2007/11/24(土) 午後 5:30 moko60
イギリスの直熱三極管は、音に力も有るし透明感も有るし、米国菅と並びとっても魅力的ですよね。しかし、PX25は残念な事をしましたね〜。
2007/11/25(日) 午後 5:21 [ wanwan129 ]
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50550570.html
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50640977.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ製作−3 2007/11/28(水)
やっとこそさ配線が始まりました・・・・・
AC100Vラインと整流管、入出力といったとこです。
まだ回路図も書いていませんが・・・・
シングルなんで気が付いたら終わってた・・・・・なんて感じでしょうか。 http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50695461.html
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50740263.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ製作−5 2007/12/2(日)
流石シングル・・・・・
気が付けばほぼ完成(音は別)。
今日中に火入れも可能な感じでしたが・・・・・・
・・・・PX4のフィラメント電圧調整用の1オームが手持ちに有りません。
明日買いに行こう。
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50754249.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ製作−6 2007/12/4(火)
未だ不足の抵抗は買いに行けてませんが・・・・・
手持ちの抵抗をパラってどうにか規定の値にして電圧バランス等電気的には出来上がり
・・・・ですが、まだ取り合えず音を出して聴いてみようという段階です。
で、ホッとしながら聴いていますが・・・・・
もうちょっと高感度にしないとリークのプリには都合悪いですね・・・・
音質的には濁りが無いので低音楽器が良く見え、声の質感や金管などしなやかに再現されます。
・・・中域の厚みも十分な感じでスピーカー一本でも音楽の充実感を味わえます。
と書いてはみましたが・・・・・
一発で仕上がるほどシングルアンプは甘く有りません。
・・・・・まだまだ調整をしなくてはならない状態です。
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50788039.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ製作−7 2007/12/8(土)
まだ秋葉に抵抗を買いに行っていないので・・・・・
整流管と出力管のフィラメント電圧が0.2Vほど高く気持ち悪いですが
そこは近い内に直すとして・・・・・・
・・・・取り合えず聴ける所まで何とかなりました。
当初、リークのモノプリと組み合わせるつもりでしたが
もっと高感度に作らないとどうにもならないので・・・・・
・・・・予定変更でステレオにする事にしました。
で、使っていたコーネルのブロックコンが一本しかなく・・・・
本日同じコーネルのブロックコンで二本有る物に交換して取り合えず完成としました。
久々のシングルアンプですが・・・・
古典直熱三極管の音を楽しむにはシングルは打って付けです。
今回のアンプではPX4らしい清楚な感じと・・・・・
程々の厚みの有る音質で音楽を味わい深く再生してくれるようです。
動作的にはプレート電圧250Vのオペレーションで
入力0.92Vでノンクリップ3.3W・・・・
そのまま入力電圧を上げていって6.3W(当然波形はクリップしています)まで出ます。
残留ノイズは0.7mVですから・・・・・
どんな高能率のスピーカーを繋げても無音です。
特別な事情が無ければ私は基本的に残留ノイズは1mV以下を条件に製作しています
でないと、
「ハムノイズも真空管アンプの味の内」・・・・
なんて事を言い出す事になりますからね
実際の所、スピーカーからブーンと聞こえるアンプは・・・・
耳にも精神的にも圧迫感が有って音楽を楽しむ状態では無いですから。
それと、シングルだからって無帰還なんかでは作りません。
今回のアンプも6dBの極極軽い帰還ながら・・・・・
掛ける事によって音の鮮度と音像の輪郭、空気感がグッと良くなり
・・・・スピーカーの存在を忘れて音楽を楽しめる音になっています。
基本的に素の回路と動作を良く検討し十分性能を上げて作る事が大前提ですが・・・・
その上で十二分にNFマージンの有るアンプに聴感上最適と思われる最小限のNFを掛けます。
そうすると電気的性能も音楽再生性能も無帰還アンプには戻れないアンプになるとゆー事です。
あっ、
・・・・言い忘れましたがトランス結合アンプは無帰還で作るのは当然の事です。
私は音質調整の自由度の限られたトラ結回路は滅多に製作しませんが・・・・
でも、使うスピーカーによっては独特のトラ結サウンドを求めて作る事も有ります。
純粋に直熱三極管の音を楽しめるシングルアンプは・・・・・
自作球アンプ製作の王道です。
もう一台同じの作らなきゃ・・・・
PX4製作の投稿はこれにて終了・・・・・と言いましたがもうチョット続く。
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PX4シングル、いいですね。拙宅のPX4シングルは諸般の事情でドライバが5691なんです。欧州管に換えたいのですが高騰してますね。
2008/1/24(木) 午前 2:57 [ ruri2cat ]
ECC35ですか、昔は極普通に安く買えた球ですよね〜、とゆーか当時の5691の三分の一程の価格で買えたですよね。昔の価格をしっていると何でも高く感じます。
2008/1/25(金) 午後 5:53 [ wanwan129 ]
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50845766.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ+アルテック820システム 2007/12/9
リークモノプリとの組み合わせを断念したので・・・・・
アルテック820システムでのステレオでの使用にしようと
・・・・・秘密基地に完成品一台持ち込んでどんな感じか確認しました。
流石シングルなんで音が素直・・・・
長々と聴いてしまいました。
ちょ〜久々のシングル製作ですが・・・・・
球を眺めながら聴くのも初心を振り返れていいもんです。
シングルはこの球を眺めながらという聴き方になっちゃうのが良くも有り悪くも有りで・・・・
器械の存在を忘れて音楽を聴くとゆーより
・・・・球の音を聴きながら音楽を聴くとゆー感じが私は強く
その辺りもシングルアンプは音楽再生用アンプとしてはちょっと別の存在・・・・・
となっている理由の一つでも有ります。
・・・・まぁガタガタ言わずに楽しみましょう。
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50859816.html
PX4シングルモノラルパワーアンプ(ペア)+アルテック820システム 2007/12/11
取り合えずステレオで聴いていますが・・・・・
シングルならではの素直さで音楽を楽しんでいますが・・・・・
フィラメント電圧が5%程高いのが気になって気になって・・・・・
・・・・・早く抵抗を入手せねば
他にもコンデンサーを換えたりとか・・・・・
動作もイジッたりとか・・・・・
・・・・・楽しみは尽きません。
コメント
820ですね、いいですね〜。
2007/12/13(木) 午後 5:53 [ mag**iok ]
このシステムは、1951年製の最初期のシステムなんですよ〜、ステレオで揃ってるんですがそれも非常に珍しい事なんです。ユニットは803Aのダブルで802Bに808マルチセルが付いています。やはり高域ホーンはマルチセルに限ります。
2007/12/15(土) 午後 9:35 [ wanwan129 ]
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/50893588.html
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英国の気品 PX4シングルアンプ
25年前浅野勇さんの著書「魅惑の真空管アンプ」をみてPX4シングルアンプを習作しました。さらにその5年後、今度は前段管をMH41を1本で構成した2段増幅のPX4アンプを作りました。
この二台目のアンプは北海道の方にお譲りしたのですが、300Bよりよい音がするとご連絡いただきました。
その後はプッシュプルアンプを作ることが多くなり、直熱三極管のシングルからは遠ざかっていました。今回、ふとしたことで三台目のPX4を作ることにしました。
なるべく手持ちの部品を活かすために、オリジナルのタムラ製の角型のトランスやチョークコイルは使用していません。
回路は前段は6AU6を三接にして二段、トータルで三段増幅。無帰還です。使用部品は真空管と一部の抵抗以外は国産のものを使用しています。
音は主観になり恐縮ですが、柔らかくて、美しくて、それでいて中低域に力強さを感じる、包み込まれるような印象です。夜一人で静かに聴くのも、日中割と音量を上げて聴くのもいいと思います。
音楽のジャンルは問いません。グレン・グールドの鍵盤の音もうなり声もしっかり聴こえますし、オーケストラの再生も余裕すら感じます。メニューインのバイオリンは殊更美しく響きます。
外観はやはり浅野さんのアンプの影響を強く受けたものです。
http://buyee.jp/item/yahoo/auction/k165446897/lang/en/rc/yaucc
PX4シングル@ 2013年4月 3日
もう次のアンプを作ることにしました。過去私のアンプを落札していただいたことがあるハゼドンさんから、しっとりとしたシングルアンプは作らないのですか、という質問をいただき、それがトリガーになりました。
このレイアウトどこかで見たことはありませんか。真空管アンプつうの方ならすぐにひらめくと思います。
浅野勇さんの有名なPX4シングルアンプです。浅野さんのアンプはトランスが全てタムラの四角い角丸のケースに入ったものでした。
私も25年くらい前に、その追試作を行ったことがあります。 今回も再度挑戦となりますが、もう手持ちのトランスを最大限活躍させてやろうということで、タムラのものは使いません。タンゴとサンスイのタッグで行きます。
U808出力トランス。たかだか3W程度のアンプに20W容量ですからオーバースペックです。でもいいじゃないですか。
サンスイの電源トランスは容量150mAですが、コアの大きさは120×100mmで重さ4Kg。これも大きすぎです。でもいいじゃないですか。チョークコイルも合わせカバーの古いもの。でも味があって好きです。
これら古いトランスとやはり50年程度前に作られたPX4。だいぶくたびれてエミッション減退しています。まあ命果てるまでこのアンプで灯をともすということで、これもよいこと。
手前のMT管。ここはオリジナルではEF86が4本ですが、よく見ると少し小さい球が並んでいます。これ6AU6です。灰色の円筒形のプレートから、なんとなく、最近よい球が少なくなったEF86の代わりを務めてくれそうな気がして、起用しました。
これで行きます。ちなみに整流管はシルバニア5Z3。シャーシは側板をt1.5のアルミを4本曲げてアルミチャンネル形状にして、これを四角に組み合わせて、t2.0のアルミ天板を乗せます。小さくて重たいアンプ。
いろんなスピーカーに繋がれることを想定して、フィラメントは直流点火にします。
コメント
ビンテージパーツの中味がぎっしり詰まったコンパクトな躯体で、そこから噴出す音色は、繊細で鮮明な、そしてクリアーな音、このようなイメージでしょうか。
投稿: ハゼドン | 2013年4月 3日 (水) 20時51分
ハゼドンさん こんばんは。
意外と期待を裏切るかもしれませんよ。あまりビンテージパーツも残り少なですし、抵抗も国産、カップリングも松下製を予定しています。
欧州管はクリアで繊細な感じというより、結構押しが強くてしっかりしています。
今回はちょっと予想が付かないです。その分楽しみです。
投稿: トニー | 2013年4月 4日 (木) 01時22分
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px4-fef8.html
PX4シングルA 2013年4月 9日 (火)
それでもって、やっとシャーシ天板の加工までいきました。
私はシングルアンプが苦手です。今回のアンプは浅野勇さんのデザインを踏襲していますから、それほど悩みませんでした。
でも題材を与えられてデザインしろ、と言われるといいのができないのです。
シングルアンプは出力管が2本しかない。でもって前段や整流管がからんで、さあみんなをシステマチックに並べてよ、と言われても、統一感がないし、むずかしいのです。
その点プッシュプルは楽です。出力管が4本ありますから。
横一列でも、2列縦隊でもOK。
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px4-a776.html
PX4シングルB 2013年4月12日 (金)
シャーシの加工をほとんど終わらせました。
この画像は前回とあまり変わりありませんが電源スイッチが付きました。PX4を正式に落とし込みました。逃がし穴が少しきちきちで、あまり放熱の意味がありません。広げなければ。
PX4の落とし込み用プレートです。今回整流管も英国のUU5にしました。すべてUFソケット。このソケットは昔ジャン平賀氏が神戸に開いた、サンセイエンタープライズの製品です。
シャーシ裏。まだ空っぽ。
背面の眺め。フューズホルダーがレトロです。実は電源トランスがシャーシ背面にいっぱい、いっぱいまで来ていますので、通常のフューズホルダーでは長すぎてトランスに当たってしまいます。
トランス類、汚れてサビが浮いたままです。一度洗浄後、塗装の予定です。
次は塗装。そしてシャーシ内の金具の加工に続きます。
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px-80bf.html
PX4シングルC 2013年4月13日
今日はいい天気で気温も上がりました。
よってトランス、チョーク、シャーシ天面の塗装をしました。
今回は黒一色のこれらを銀色に染めてみました。自分でも不安半分。
U808は全身シルバー。電源トランスも全身シルバー、チヨークコイルは合わせカバー部分のみシルバー、鉄心部は黒。
自分の中で2人の会話が、
「結構奇抜でいいじゃないか」 「だからやめとけって言ったんだよ」
折衷として、電源トランスの鉄心部は黒に戻そうかなと。
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px-fcc4.html
PX4シングルD 2013年4月14日 (日)
フィラメント、ヒーターのことを考えました。
電源トランスは6.3Vのヒーター巻き線が2巻きのみ。ここから6AU6とPX4に供給します。
PX4は直流点火が必要です。
交流で点火しますと3.5mV程度の電源由来のハムが生じます。
100dB以上のスピーカーなら結構耳につきます。
よって6.3Vを整流して、ここから6.3V、4Vと電圧を取りだします。
ここで、必要なのはAとBの間を6.3Vにすること。またそのあとにも抵抗を入れて4Vを作ります。よってR1とR2はカット&トライ。過去の経験からR1は0.5Ω、R2は1.3Ω程度。
コメント
ダイオードは石綿などをはさまずに直接アングルに取り付けてもいいのですよね。私も同じ形のダイオードを取り付ける予定です。そこにコンデンサーをつけるのですね。
投稿: ウッチー | 2013年4月16日 (火) 13時41分
ウッチーさん こんにちは。ブリッジダイオードはKBPC802だと思います。
何も挟まなくても結構です。放熱性をよくするために、シリコングリス(白い粘性のグリス:半導体屋さんで売ってると思います)をダイオードの裏に塗ればOKです。
石綿はもう世の中では危険物なので手に入らないと思いますよ。
投稿: トニー | 2013年4月16日 (火) 17時50分
私のダイオードはS5VBの100Vタイプだったかなと思います。ラジオセンターのタカヒロ電子で買いました。私の長男が貴博なのでずっとあの店はひいきにしているのです。
実は石綿は我が家の最後の引越し(6年前)まで私の道具箱に10×10cmが残っていました。三端子レギュレーターを目一杯使う時にグリスを染み込ませて放熱器に取り付けてはさんでいました。
昔はICを使ったエフェクターを作っていたのです。オーディオのプリアンプも一台作りました。タカチのラックケースにサトーパーツのツマミで外見だけはマークレビンソンにして…。
今、半導体のパワーアンプを作っている人は放熱器にどうやって取り付けているのでしょうか。私も今後MT管の12Vを三端子レギュレーターで供給する時にどうするか…軽く悩んでいます。あまりにもバカバカしい疑問ですが、この辺で自作に躊躇するビギナーって割と多いのではと思うのです。
投稿: ウッチー | 2013年4月17日 (水) 00時42分
トランジスタでTO-3などの筐体が金属のものは内部でコレクタなどの端子に繋がっている可能性があります。
そのままヒートシンクやアルミの板にくっつけるとショートしてしまうことがありますので、マイカ(雲母が素材でトランジスタの形に加工されています)を挟んで絶縁します。
今回の四角いブリッジは全身モールド樹脂なのでその心配はありません。
三端子レギュレーターもよく見れば全身がモールドのものもあれば、金属板が裏側に使用されているものもありますので、注意が必要です。裏面が金属板の場合は絶縁放熱シート(四角い灰色のものでカットしてあります)を挟む必要があります。
マイカも絶縁シートも半導体屋さんにありますよ。
投稿: トニー | 2013年4月17日 (水) 01時13分
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PX4シングルE 2013年4月22日 (月)
塗装とレタリング入れまで進みました。
今回シャーシは側板から折り曲げてつくりました。4辺塗装したところ。
やはり重量が14Kg程度になると、シャーシ天板が2mmばかり沈みます。よってアルミの補強バーを裏から取る付けることに。
塗装が終わり、レタリングを入れたところ。トランスの下には養生のため紙を敷いています。
PX4は落とし込みプレートに取り付けずに、挿し込んだだけです。よって沈みすぎ。
電源トランスの積層コア部分は黒にしました。落ち着いた感じです。
さあ残りの加工はハムバランサーまわりの金具の細かな加工くらい。
その次は配線になります。
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PX4シングルF 2013年4月23日 (火)
フィラメントを直流点火するためのパーツの収め方で方針が決まりません。
どこにレイアウトするか。OPTの下側か、チョークコイルの下か。
さらには平滑回路用の電解コンデンサーもブロック型にするか、チューブラーにするか。これらをまとめて、チョークコイルの下に金具で収めるか。
少し時間をおいて考えてみます。今日は夕方から小物パーツを取り付けました。
これはOPTのネジと友締めする端子台。スピーカーのインピーダンスを8Ωと16Ωの切り替えとしますが、アルプスのロータリーSWはやめて、ドライバーで端子を緩めて付け替える方法にしました。
背面もパーツを取り付けました。レタリング文字と相まってシャープに仕上がりました。
6AU6は三接の使用例を探しましたら、上杉さんの本にありました。また規格表をネットでさがしたら、三接の動作条件も載っていました。
G2とG3はプレートにつなぐ様です。EF86と同じです。6AU6でいい音がでれば、もう高価なEF86は買わなくて済みます。これも楽しみです。
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PX4シングルG 2013年4月24日 (水)
内部の機構用の金具、つまりブロックコンデンサーを取り付けたり、整流用ブリッジダイオード、あるいはカソードバイアス用のホーロー抵抗などを取り付けるための金具をつくりました。
今回、シャーシ内のレイアウトがなかなか決まらず、金具も数種作って試してみました。
結果、今回採用されるのが以下の写真のものたち。
それでもって没になった金具たち。
せっかく時間と力を使ったのですから、取っておきます。また何かで出番がくるかもしれません。
それからアンプの正面に貼り付けるアルミ製のエンブレムも作ってみました。
細長いバージョン。上にシールを貼って使います。他にも長方形バージョンなども作ってみます。いくつか作って、没になってもあまり労力を惜しまないたちです。まあ、おいとけばいつか出番があるかも。
ついでに今日は晴れときどき曇りで、晴れの合間に次のアンプのトランスたちの塗装もしました。
養生は紙とセロテープで。もう次のアンプにかかっています。42PP。PPはいいですよね、直流点火しなくても、上下の球が電源ハムを打消し合ってくれます。
さて、PX4アンプは、配線に移ります。いつものように次は実体配線図を書きます。今回のアンプは自分で言うのも変ですが、なかなか味があってかわいいやつです。
コメント
さすがです。ベテランの金具は。
やはり数種類作ってベストをチョイスするのですね。ナルホド…参考になります。
そしてベテランは手際がいいです。当然ではありますが無駄に悩まない。私などはどうでもいいところで悩んでばかりです。なかなか進みません。フットワークの良さも見習わなければ…と思います。
もう次のアンプですか。このペースなら10台連続も可能ですね。私はKT-66PPの前に2台位のシングルを考えています。手持ちのOPTがあるのでそれを使ってあげようと思っています。U-808です。
投稿: ウッチー | 2013年4月24日 (水) 20時35分
U―808をお持ちなんですね。本来はKT88や300Bなど、大型管と組ませておおらかに鳴らしてあげると抜群のパフォーマンスを見せてくれます。PX4の3Wじゃ少しかわいそうです。
投稿: トニー | 2013年4月25日 (木) 10時12分
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PX4シングルH 2013年4月25日 (木)
部品類を取り付けて、ひっくり返してシャーシ裏をみました。
厳しいですね。チョークコイルの下側にブロックコンデンサ、フィラメント整流回路を押し込もうとしたのですが、厳しいです。まだ抵抗4本に4700μFのコンデンサー2個を追加で押し込める必要があります。
直流点火をやめようかな。浅野さんも交流点火だし。結構狭いなあこのアンプ。
ああ、また考えなければ。
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PX4シングルI 2013年4月26日 (金)
昨日、金具が決まったとお話しました。ブロックコンデンサーとブリッジダイオード2個の取り付け用の金具はきれいにできたのですが、昨日の写真で、なんだかスペースを狭めているついたてのようでした。
よってこの金具は却下。ついたてを取っ払って、フリースペースに。
よく見ると、チョークのネジ穴に金具が2個。この金具にはベーク板を取り付けます。ベークの上にはヒーター整流回路とチューブラー型の電解コンデンサーを収めることに。
ベーク板の起用が起死回生のアイデアです。
パーツ類は仮置きのべークですが、こんなイメージです。右に見えているブリッジダイオードの取り付け板も、作り直しました。
放熱の役目を持たせていますから、2mm厚のアルミです。折り曲げがしんどいので、2枚に分けて用意しておき合体させます。
ベーク板の台座金具。裏側に手が入らず、ナットが使えないときは、ネジ切りが大変有効です。
実はこの台座金具。昨日没にした金具から作りました。右側の2個を切り出して、さらにネジを切って先端を削って2つ上の写真の形にしたのです。
これで、加工関係は終了です。こんどこそ実態配線図を書きます。
ヒーター電圧がうまくでますように。
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px-0de8.html
PX4シングルJ 2013年4月26日 (金)
今日はフィラメント回路のテストをしました。
最終的にこの回路。ブリッジダイオードを出てきたところで6.3Vちょうど。
ここには6AU6(ヒーター抵抗31,5Ω)が2本並列、合成ヒーター抵抗は15.75Ω。
次にBG間にPX4(フィラメント抵抗4Ω)。ここも4.1Vとなりました。
ごちゃごちゃしてますが、真空管の代わりにセメントのダミー抵抗(15Ωと4Ω)をつないで電圧テストをしているところ。
ちょうど欲しかった電圧が出ました。やれやれ一安心です。
コメント
相変わらずブログの内容が勉強になります。私はダイオードの出口に3300マイクロを付ける予定ですが6.3Vが出なければカット&トライになりそうです。
前回の金具も参考になりました。落とし込みのパネルに可変抵抗を付けるという事に気が付きませんでした。いつか落とし込みをやる機会があればそうしてみようと思います。金具に直にネジを切るっていうのも…ありですよね。
投稿: ウッチー | 2013年4月27日 (土) 00時44分
6.3V端子をブリッジ整流すると、ダイオードの出口は通常6.3Vになるようです。
理論上は巻線端子の電圧のルート2倍で、実際には、やや低めに出ますが、ダイオードの内部抵抗による電圧降下が1.5Vあり、まあ出口ではだいたい6.3Vになります。
コンデンサーの容量はいくら以上必要なのかは、定かでないようです。
1000マイクロでも本当は十分かも。
金具のネジ切りは、後あとのメンテナンスを考えると、簡単にバラせるので役立ちますよ。私もこの最近ですが、メンテナンスを考えながら製作してます。
投稿: トニー | 2013年4月27日 (土) 08時26分
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px-7c12.html
PX4シングルK 2013年4月28日 (日)
真空管を挿して点灯確認しました。その後2時間で、ホーロー抵抗など最後のパーツの取り付けにじっくり時間をかけた後、ゆっくりシャーシ裏を確認。
どこに何のリード線を引き回すかの事前確認です。
狭いですね。シャーシの一点アースポイントとアース引き回し、MT管まわりの部品配置を決めれば、実態配線図をかいて、配線着手です。
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px-8af8.html
PX4シングルL 2013年4月30日 (火)
あと部品を16個、6AU6まわりにハンダ付けすれば終わりというとこまで来ました。
今回は国産のパーツを主体にしています。昔なつかしいニチコン製のオイルコンデンサーを使います。黄色いフィルムコンデンサーが登場したときはその情報量や音色がもてはやされ、この古くからあった黒いコンデンサーは音が悪いと、酷評されたものです。
果たして本当にそうでしょうか。今回明らかにさせます。
90°回転していますが、フィラメント点灯テスト時の写真です。
プレート電圧325V、バイアス42V。やや軽めの動作。
このときの残留ノイズは右0.4mV、左0.8mV程度。
このノイズは出力管に依存します。ハムバランサーも調整OKでした。
いい球は本当にノイズが少ないのです。逆にそうでないものもあるということ。
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/px-3f05.html
PX4シングルM最終回 2013年5月 1日 (水)
ついに完成。
ソケットまわりです。コンデンサーは当初ニチコンのオイルコンを着けたのですが、これが古くてリーク電流が流れて、6AU6のプレート電圧が0Vに。よってピンチヒッターに松下製の箔フィルムコンデンサー(茶色)を起用しました。これも私のお気に入りで秋葉に行くたびに、買いだめしています。
このアンプに使われている海外製の部品はPX4とUU5(整流管)とハムバランス調整用のA&Bのボリューム2個。そしてグリッドリーク用のカーボン抵抗2本のみです。
他は全くの国産品です。電圧も狙い通りです。無帰還で3.5W。残留ノイズ1.0mV。つないだフォステクスのスピーカーは88dBの低能率。ハムはもちろん、うんともスンとも聴こえません。
コード類をつないでCDダイレクトで鳴らしてみました。
あっと驚きました。シングルアンプとは思えない押し出しです。
6L6プッシュプル並の中低音で鳴ります。
ジャズ、ボーカル、クラシックのオーケストラと聴いていきました。
はじめはもやついていた音もだんだんクリアーになってきました。
音の印象は、柔らかくて、落ち着いていて美しく、それでいて力強く、包みこまれるような、母なる女神に抱かれているような気持ちです。思い出しましたこれがPX4の音です。
6AU6も大したものです。もうEF86は要らないかもしれません。
このアンプも世の中に出します。手元には置きません。ただしオークション出品時にはこの写真の茶ベースのPX4は付けません。この球たちは自分のための用途を予定しています。
出力管なしでの出品を考えていたのですが、手元に訳ありの黒ベースのPX4が2本ありますのでこれを付けます。
訳ありの内容ですが、PX4のフィラメントは内部で2本並列に接続してあり、それで4V、1Aの規格となっています。
この訳ありの球は、並列の片方が赤熱しません。2本ともです。正規品の代わりに挿すと、フィラメント電圧は4.7V。電流は0.66Aです。フィラメント電力は3W。正規品は4Wです。
それでも電流は43mA流れ、音は鳴ります。なんだかかわいそうですがこの2本を挿して出品します。そう遠くない時期にこの2本は天寿をまっとうするものと思われます。
正規のPX4をお持ちの方に落札していただきたいと願っています。
このアンプ、25年前に浅野勇氏のアンプを追試してから3台目のPX4シングルアンプになります。タンゴU-808、サンスイの電源トランスで構成しています。もし浅野さんがお元気で、このアンプを見られたらなんとおっしゃるでしょうか。
コメント
トニーさんこんばんは。お疲れ様でした。
最小限の大きさのシャーシに無駄なく並んだトランスと真空管。そしてオーソドックスな色合いに仕上げられたデザイン。内部配線も脱帽です。ベテランの仕事を見せて頂きました。
投稿: ウッチー | 2013年5月 1日 (水) 20時52分
http://tonys.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/px-20a3.html
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PX4 後期ドーム型の音を聴く まずは準備 2009/9/5(土)
PX4は、有名なイギリスを代表する出力管の一つです。
私も何時はシングルアンプを製作して音を聴いてみたいと幾つか所蔵していましたが、何時しか興味の中心がドイツ管に移ってしまいなかなか、真面目にPX4の音を聴く機会がありませんでした。
そこで、この機会に、今回製作したRE604アンプにPX4を搭載して音を聴いてみることにしたわけです。
PX4は、RE604より一回り規格の大きい出力管ですが(旧型のPX4は、かなりRE604に近い規格です)、フィラメントの規格は4V、1Aと、今回製作したアンプで十分対応できます。
(ただ、プレート電圧は260V程度までしか掛けられませんので、出力の点では100%の実力を発揮できませんが、高能率のフルレンジスピーカーを鳴らすことが目的ですので、私的には、その点は大きな問題ではありません)
手持ちのPX4は、長い間眠らせていましたので、まずは、まる一日掛けてフィラメントをエージングするところからです。
色々な方が製作したPX4アンプのレビューを読むと、総じて素直で抜けの良い音と言うことですので期待したいところです。
http://blogs.yahoo.co.jp/musicinforest/29349077.html
PX4 後期ドーム型の音を聴く テスト中 2009/9/7(月)
只今、2本目のPX4のフィラメントをエージングしているところですが、エージングが終わった方のPX4を使って、早速、動作確認をして見ることにしました。
使用する整流管は、プレート電圧を少し高くしたいのでPhilihp 1805ではなくRGN1064(板プレート)を使用します。(後で、色々代えると思いますが)
この時のPX4の動作はプレート電圧260V程度(実効値225V)、プレート電流35mA程度となり、意外とRE604に近い数値です。
特にPX4の動作に問題はなさそうですので、ドライバー管を挿入して出力を確認してみることにしました。
とりあえず、ドライバー管は、RE604や601で相性が良かったValvo Aa をそのまま使用します。
ジェネレーターを接続して出力を確認しましたが、出力にも特に問題ありません。
ここまで来たら、次は当然音出しです。モノラルですが、スピーカーに接続して音を確認してみました。
さて、どんな音が出るんでしょうか?
・・・・・?
良い言葉が見つからないのですが、良く言えば、無味無臭の清潔な音。
RE604系から見れば一回り規格の大きい真空管ですので、中低域が充実して確かに良いのですが清潔と言いましょうか、悪く言えば無表情で面白みに欠けます。
(この先、エージングが進んで音は変わると思いますが)
そこで、ドライバー管のAa をValvo からSiemens に変更してみました。Siemens Aa は、RE604や601 との組み合わせでは、個性がぶつかってしまい厚化粧な表現になりがちでしたので、採用しませんでした。この無表情のPX4となら良い結果になるかもと思ったのですが、どうも正解のようです。
もう少しテストしたいところですが、この続きは、ステレオとして揃えてからとします。
http://blogs.yahoo.co.jp/musicinforest/29375373.html
PX4 後期ドーム型の音を聴く 2009/9/22(火)
暫くの間、稲刈り作業に追われてPX4の記事が、更新できずにいましたが、それでも、少しずつ作業を進め、2台目の方も変更作業が終わりました。
それに加え、電源トランスに少しバイブレーションがあり、無音時に気になっていましたので、この機会に、友人のD氏にお願いして電源トランスを再度巻き直してもらいました。
さて、これで、PX4をステレオで試聴する為のアンプがそろいましたので、雨の今日、音出しをしてみました。
真空管の組み合わせは、整流管にTelefunekn RGN1064、ドライバー管はSiemens Aa です。
・・・・・。
ドライですね。
決して悪い意味ではありませんが、まだ、どこかぎこちないですね。
音楽を楽しく奏でると言うところまでは、来ていないように感じます。
せっかくの機会です。これがPX4の実力とは到底思えませんし、もう少しPX4の可能性を追いかけてみることにします。
そこで、整流管をRGN1064からRGN2004(板プレート)へグレードアップさせて見ました。
この変更で、プレート電圧も僅かですが上がりますので、余裕も出てくるかもしれません。
(このときの実測値は、プレート電圧260V前後(実行値225V前後)プレート電流35mA前後でした。
電源トランスを巻き直した関係で、当初より+B電圧が僅かですが下がっているためです)
・・・・・。
変わりますね。
いままでが嘘のように、スムーズにのびのびと歌い出します。
整流管を変更すれば、音が変わるのは当然ですが、これだけ変化するのも珍しいと思います。
きっと、PX4は周りを盛り上げてやれば、盛り上げただけ効果を出してくれる出力管なのでしょう。
これも一つのキャラクターなんですね。面白いです。
http://blogs.yahoo.co.jp/musicinforest/29565871.html
PX4 後期ドーム型の音を聴く U18/20編 2009/9/24(木)
PX4アンプがなかなか調子よくなってきましたので、もう少しこのPX4で遊んでみたいと思います。
と言うことで、整流管をドイツ製RGN2004から、PX4と同じイギリス製へ変更してどんな変化があるか試してみました。
使用する整流管はM-O ValveのU18/20。
U18/20は、最近、アメリカ5U4Gのイギリス版として有名になって来ました、同社U52のフィラメント電圧を4V仕様にした感じの整流管です。規格的にはRGN2004より一回り上になりますが、どんな実力を発揮してくれるのか楽しみです。
整流管は、まる一日エージングを施していましたので、早速、取り替えて音出しです。
・・・・・。
これはまた、ガラッと音が変わります。
クッキリ、ハッキリ、明瞭な音で、音楽の見通しがとても良くなります。
いいですね。きっと、これがPX4本来の音味なのでしょう。
なんか、本格的にPX4専用アンプを作りたくなりました。
今回のPX4を加えて、三種類(現実には4種類)の出力管を試してみましたが、どれもそれぞれ個性的で面白ものばかりです。
しっとり落ち着いて味わい深いTelefunken RE604。
元気はつらつのMazda 601。
クッキリハッキリ明瞭なMOV PX4。
さて次は、何を試してみましょうか?
------ひと言メモ-------
整流管を取り替えるときは、整流管の規格に注意しましょう。特にコンデンサーインプット型のフィルターを採用している場合は、整流管によって最大容量が制限されていますので、この値を超える容量のコンデンサーを採用していますと整流管を傷めて(最悪破壊して)しまいます。
今日使用しましたU18/20の最大容量は16uF(500V時)ですが、同等管とされていますMullardのFW4/800は、最大値が4uFとなっています。この様に、たとえ同等管でもメーカーによって異なる場合がありますので、まずは規格表で正しい数値を確認してから使用しましょう。
http://blogs.yahoo.co.jp/musicinforest/29596805.html
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