http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1209.html
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(回答先: ダメスピーカー アコースティック・リサーチ AR 3A 投稿者 中川隆 日時 2021 年 12 月 29 日 20:15:37)
マッキントッシュのスピーカーはボザークの技術者が作っていた
2009年 09月 26日 Bozak
http://johannes30.exblog.jp/11221876/
Bozak – Audio For The Soul Professional analogue DJ audio equipment
http://www.bozak.com/
BOZAK スピーカーシステム一覧
http://audio-heritage.jp/BOZAK/speaker/index.html
http://audio-heritage.jp/BOZAK/index.html
初めて東海岸の音を聞いたのはおそらく中学生の時で、それはマッキントッシュのスピーカーだった。
マッキントッシュのスピーカーと言っても有名なXRT−20などではなく、その前にあった立派な立派な家具調のスピーカー。
やたらと値段が高かったのも覚えている。
McIntosh スピーカーシステム一覧
http://audio-heritage.jp/MCINTOSH/speaker/index.html
マッキントッシュのスピーカーはボザークの技術者が作っていると聞いていたので、あの体験が初めての東海岸体験だっただろう。
音は、これはもう、すさまじくよろしくなかった。
モゴモゴ言うばかりで、何を言っているのかさっぱり判らない。
「これは酷い! いくらゴージャスで美しくって立派な外観をしていたって、こんな音のスピーカーを買う人はいるのだろうか?」
と、思った。 当時は。
それを聞いたのは、大阪のヤマギワで、当時はそのオーディオ部としてヤマピットなる店が構えられていた。
ヤマギワはそのころ河口無線と共にマッキントッシュの代理店をしており、もちろんアンプを輸入していたわけだが、マッキントッシュ社は、アンプとスピーカーを抱き合わせで輸入することを求めており、 担当者は、アンプは売れるがスピーカーは売れずに余ってしまって困ると嘆いていた。
今、思い出してみれば、あのスピーカーの巨大なドーム型ユニットは特に興味深く、もう一度聞いてみたい気はする。
その後、本当のボザークを何度か聞いたが、これといった印象はなかった。
あの時の、マッキントッシュスピーカーの印象があまりに強く、何度聞いても、ああ、あの時のマッキンよりはましだなぁという程度の感想しか持てなかった。
その印象が、数年前に大きく変わった。
ある日、いつものようにいつものH堂へ遊びに行くと、ボザークのB−410ムーリッシュがあった。
その当時のボザークの最大にして最高級のスピーカー。
BOZAK B-410 Moorish The Concert Grand
1951年頃発売 \775,000(1台、1977年頃)
http://audio-heritage.jp/BOZAK/speaker/b-410moorish.html
410ムーリッシュはそれまでも何度か聞いたことがあった。
先にも書いたとおり、いずれの時もたいした感想は持てず、ただ漠然とがっかりするばかりだった。
その時H堂にあったムーリッシュも、特にその個体が優れているとかダメだったというのではなく、いつものムーリッシュだった。
H堂に遊びに行って、自分以外のお客がいない時によくやってもらっていたのだが、
過去の名機と言われるスピーカーを、相性などは考えずにひたすら強力なアンプで駆動してやると、思いのほか凄い音が出ることがある。
エベレストが入荷していた時、それをアルテックの1570で鳴らしてみた時は驚いた。
あのおとなしいエベレストが、なんだかねじ切れるような音を出して、びっくりした。
凄いなー!! と思った。 何が凄いのかはよくわからんが。。。
その時、ムーリッシュを何のアンプで鳴らしたのかは忘れた。
でも私のことだから、ひどいアンプで鳴らすように頼んだのには違いない。
それに、こういうスピーカーは爆音で鳴らすべきなんだ。
奥さん想いのアメリカ人が、こんなにでかい邪魔になるスピーカーを買うんだ。
その置かれるべき部屋は、日本人には想像もつかない広さを持ってるに違いない。
そんな部屋でそっと鳴らされていたとしても、そのままの音量を日本で聞けば爆音になる。
部屋のエアボリュームの恐ろしさはイヤと言うほど身についている。
ムーリッシュを出来る限りの爆音で鳴らした。
驚いた。
素晴らしい低音だった!
ボリュームがあって、しかも明快!
正直に告白すれば、その低音を聞いて負けたと思った。
低音への拘りは、人には負けないつもりで、それなりの努力もしてきたつもりだった。
現在は、自分でもほとんど満足できる低音が得られていると感じていた。
だが、その自分の低音が、大型であるとはいえ、メーカーの既成のスピーカーに負けたと感じてしまったんだ。
結構ショックだった。
いままでそんな経験をしたことはなかった。
私とて、JBLだけではなく、相当いろいろなスピーカーを聞いてきた。
各メーカーのフラッグシップはほとんど聞いてきたはずだった。
それに満足できなかったから、自分で組み上げたんじゃなかったか?
いろんな条件があるとはいえ、だから、ショックだった。
一度は手に入れなければいけないと、強く思った。
Mamboさんにお世話になり、Mさんに搬入を手助けしてもらい、kenplinさんに内部確認と音出しを手伝ってもらって鳴り出したうちのボザーク。
やっぱりモゴモゴ言ってる。
しかし・・・・・
どうしてもやってみたかったことがある。
そう、ボザーク純正組み合わせ。
ボザークラインミキサーにボザークパワーアンプを使ってボザークスピーカーを鳴らした。
音だし確認の時は、フィリップスパワーアンプを使っていたんだが、このスピーカー、結構鳴らすアンプを選ぶ。
正確なインピーダンスは知らないが、どうも相当強い駆動力を必要とするようだ。
フィリップスのパワーアンプでは青息吐息
ということは、ボザークのパワーアンプには、強力な駆動力が盛り込まれているに違いない。
実際にボザークのアンプで鳴らしてみると、これは当然のごとく鳴る。
当たり前だが、この当たり前がなかなか出来ないのがオーディオなんだ。
ボザークのパワーアンプにしたって、公表されるワット数はフィリップスより低いくらいだけど、ここら辺が不思議なところだね。
実に生き生きと鳴る。
で、 暫くはそれで楽しんでいたんだけど、ふと気が付いた。
これって、JAZZなんじゃないか?
JAZZ はわかっていなくて、はっきり門外漢の私ではあるが、最近、JAZZってこう鳴らすんじゃないかって思えるモノが出来てきた。
よく言われるように、フラットでクラシック、ちょっと暴れてJAZZなんてつまらないものじゃなく、自分としてのJAZZ像がようやく固まり始めてきたのかもしれない。
ボザークのスピーカーは、よくクラシック向きだと言われる。
しかし不思議なことに、私はボザークで聴いているクラシックファンを知らない。
アルテックや JBL やエレクトロボイスほど、日本では(?)メジャーにならなかったボザークだから、使っている人も少ないのではあろうが、それにしても、知らない。
モゴモゴ言ってる音を耳にして、カキーンと鳴るトランペットが好きなJAZZファンが、このスピーカーはクラシック向きだと宣言しちゃったに違いないんだ。
Kenplin さんと初めて音を出した時、やっぱりモゴモゴ言っていたボザークなのだが、しかしその緻密な音に心底驚いた。
こんなに凄いスピーカーだったっけ?と、過去の自分の耳の経験量の少なさを恥じた。
この全帯域に渡る緻密さと比べれば、JBL大型ホーンシステムは、間の抜けた能天気なおバカさんだね。
落ち着いて、ボザークの音に浸り込んでみれば、それは解る。
ボザークアンプとボザークスピーカーの組み合わせは、さすがに納得できるものがあった。
しかしそれは、私にははっきり JAZZシステムだと感じられた。
荒いからJAZZ、癖があるからJAZZなんてつまらん話じゃなく、何故だかその肌合いが JAZZ を思い出させるんだ。
JAZZ が嫌いなわけじゃなく、それどころかここでのシステムで聴くのは圧倒的に JAZZ が多いのだが、いつものへそ曲がりで、私はこのシステムを崩した。
その音が嫌いだからではなく、JAZZ が聴きたくないわけでもない。
好きな音だし、JAZZをのんびり聴いていたい。
でも、これは私の音ではないと感じてしまったんだ。
ボザークアンプは、とうとう役目を終えてしまった。
ボザークのアンプを使わないのであれば、
いや、 私はこのボザークのスピーカーにJBL6233を使ってみたくなっていた。
JBL 6233 \700,000(1978年頃)
http://audio-heritage.jp/JBL/amp/6233.html
JBL アンプ一覧
http://audio-heritage.jp/JBL/amp/index.html
Urei/JBLになる前の JBLアンプ
Urei/JBLの62XXシリーズのアンプは、私は非常に好きで、我が家のメインアンプとして長く君臨していた。
しかしそれは、長く続いてきたJBLのアンプとしては、異端であることは明らか。
私自身がJBLアンプの直系と位置づけているのがこの6233で、このアンプはあまり知られていないようだが名作だと思う。
もう一台欲しい。
決してファットにならず、しかし細くならず、艶を湛えたまま力がある。
6290のように、ウーハーをネジリ潰すような駆動力を誇るのではなく、どこか都会的な風合いを持っている。
これとアンペックスミキサーとの組み合わせは、私にとっていわば伝家の宝刀で、スピーカーではなく、この組み合わせ中心にシステムを組みたいくらいだ。
ボザークアンプに比べ、懐深く、伸びやかだ。
ああ、自分の音になってきたと、ホッとする
このボザークの正体は、mamboさんの追跡調査で明らかになった。
ホントにありがとうございました。
それは予想通り410ムーリッシュのプロトタイプであったわけだが、簡単に予想は出来ていた。
8個のツイーターをマルチセルラ風に配置したのがモノラル時代の310。
音を広げるという意味での配置であったと考えられるのだが、それがステレオ時代になると縦に一直線の配置となる。
ステレオ効果をはっきり出すための配置であると思われる。
4本のウーハーの近接配置を崩さずに、スコーカーとこの縦配置8個のツイーターを
バッフル面に配置させると、どうしてもうちのボザークのバッフルの大きさが必要になる。
そして理想的なエンクロージャーの容積を割り出すと、まさにこのバカでかいエンクロージャーになる。
対して410ムーリッシュは、4本のウーハーの近接配置を犠牲にして8個のツイーターアレイをその間に割り込ませている。
BOZAK B-410 Moorish The Concert Grand
http://audio-heritage.jp/BOZAK/speaker/b-410moorish.html
そのおかげでバッフル面は若干小さく出来ている。
さらに全体のプロポーションを考えると、あの410のエンクロージャーがすぐに理解できる。
つまり、シロートが考えてもボザークの理想はムーリッシュではなく、うちのボザークにあると確信できるんだ。
Mamboさんの調査であのムーリッシュのエンクロージャーの大きさが、セールスからの希望を取り入れたものである事が確認できた今、ボザークのスピーカーエンジニアの理想が、どういうわけか、海を越えたこの極東の辺境の地にある事が、不思議な感慨を私にもたらしてくれる。
しかし、最も注目すべき点はそんなことではなく、ボザークが考えたスピーカーの使い方にあると思うんだ。
ウーファー:30cm×4
スコーカー:16cm×2
ツイーター:5cm×8
というこの比率が大切なんだ。
これこそボザークが到達していたエネルギーバランスの回答なんだ。
スコーカーとツイーターは実はメタルコーンが使われていて、ダンプ剤が塗られているから見たところは普通のユニットと見分けが付きにくいなんてことはこの際どうでもいい。
そのエネルギーバランスのとり方が素晴らしいんだ。
ボザークの大型スピーカーに配置されている多くのユニットを見て、高いスピーカーには沢山のユニットを使うんだななんて考えていないだろうか?
このウーハーとスコーカーとツイーターの数の比率が重要なのだ。
驚くべきことに、モノラル時代にもはやこの比率を確立している。
もっと話を進めようか。
ボザークのこれらのスピーカーの後継者(後継機)は、誰がどう見てもマッキントッシュの XRT-20であるわけだが、あのスピーカーのウーハー、スコーカー、ツイーターの比率を思い出して欲しい。
2本のウーハー、1本のスコーカー、そして数多くのツイーター。
時代の流れとして高域を伸ばす必要があるなら、ツイーターは小さくせざるを得ない。
当然一本あたりのツイーターが持つエネルギーは小さくなる。
5センチのツイーター8本と同等のエネルギー量を確保しようとすれば、小さなツイーターはより多くの数が必要となる。
そうしてXRT-20のあのプロポーションが確立する。
つまり、そのユニット比率は B-410ムーリッシュ・コンサートグランドより一回り小型のB-4000Aムーリッシュ・シンフォニーそのままなんだ。
BOZAK B-4000A Moorish Symphony
http://audio-heritage.jp/BOZAK/speaker/b-4000amoorish.html
▲△▽▼
ボザーク如何?
1 :名無しさん@お腹いっぱい。:03/06/11 01:17 ID:???
遠い昔の記憶だが、実に艶のある音してた。
金属(アルミ)振動板の走り?ボザーク。
殆ど話題にならんが隠れファンいるんでないか。
10 :名無しさん@お腹いっぱい。:03/06/13 11:19 ID:???
所有してます。でも残念ながらB400番台じゃなくてB300ムーリッシュ。
30cmウーハーにマルチツイターです。
クラシックが繊細かつ芳醇に鳴ります。
音は重め。今風のハイスピード感ではありません。
JBL,ALTECと対岸の音です(海岸地域的にも)。
でも音よりデザインが良いです。白生地のネットに真鍮網が最高です。
実はこのネットはスライドさせて外すことが出来ます。
本機は日本コロンビアの輸入販売でした。確かトリオあたりも販売していた時代が
あったと記憶しています。6CA7PPで鳴らしています。
11 :名無しさん@お腹いっぱい。:03/06/13 20:33 ID:x0WJ4x1O
ボザークはアメリカでは高級スピーカーブランドだったんだよ。
昔はJBL、ALTEC、EV、ボザーク、ハートレイ等がアメリカの高級ブランドだったかな。
ボザーク氏(創業者)はホーン嫌いで有名だった。
ホーンはどうして駄目なんですか?と聞かれると、手でホーンの形を作り口に当てて喋った。
どうですか?私の声に癖が着くでしょう。と答えていた。
高級機から安いモデルまで同じユニットを使用していて、ユニットの数が異なっていた。
優秀なユニットを開発して、それを複数使いにすると言う考えだった。
(ジョダンワッツ等も同じ考えだったよね。)
音色は、かなり渋い地味なものだったと思う。
イーストコーストサウンドと呼ばれていたな。
大昔(30年以上昔)、広い洋間でボーザークのスピーカーでクラシックを聞くような渋い趣味に憧れていた。
ドレスデンシュターツカペレとかライプティッヒ ゲバントハウスとかの渋めのオケが合うと思う。
日本では売れなかったが、良いスピーカと思う。
持っているなら大事にした方が良いと思う。
http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/pav/1055261850/
▲△▽▼
ボザーク - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%83%9C%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%AF
ボザーク (Bozak) は東海岸、ボストンのスピーカーメー カーで、コーン型のユニットで構成されたその音はヨーロッパ製 のシステムにも近い、落ち着いたものだった。家具 調のキャビネットも独特。
アメリカ製スピーカーは
東海岸のボザークや AR、KLHのようなコーンやドーム・ツイーターを使ったおとなしい音のものと、
ボー ズ博士の音場型901、もしくは後に積極的にイコライジングを施したポップス向きのシリーズ
を除くと、アルテックにしてもJBLにしても、アメリカ のスピーカーはジャズファンに熱愛されてきたように思います。
高音用の ホーンがトランペットやサックスなどと同じ発音構造ですし、軽くて硬めの紙のコーンに強いマグネットを組み合わせた能率 の高い低音ユニットはドラムやピアノ、指で弾くウッドベースなどのパルシブな音をリアルに再生するからではないでしょうか。
http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/infinity.html
BOZAK イタリアン・ゴシック
http://sc-legato.jugem.jp/?eid=894
BOZAKは、日本に入ってきたのは74年以降で、その時は既にマグネットがフェライト。
なので、一般的にクラシック向きと見られているそうですが、サウンドクリエイトで扱うBOZAKは、ほとんどがOLD BOZAKと言われる、アルニコ時代のもの。
これは、もう全然モノが違うのだそうです。
私は店で扱っているものしか聴いたことがないのですが、「クラシック向き」という感覚は全くなく、JAZZでもなんでも鳴らせて、クラシックも陰影があり、骨格がしっかりしていて味わい深く聴かせるスピーカーです。
家で使っている英国ブリックス博士のワーフェデールW3も3ウェイで、どうなっているのというような音場感の素晴らしい作品なのですが、このイタリアン・ゴシックもW3と同じようにヴィンテージとしては小ぶりの部類ですが、TW7.5cm/MID15cm/WOOFER30cmの3ウェイで、とっても魅力的な表現力。
米国ならではの明るさを持ちつつ、彫りが深く、音楽に引き込まれます。
BOZAK創立のルーディ・ボザークさんは、マッキントッシュのスピーカーの製作に携わり、原型を作った人でもあるのです。
このイタリアン・ゴシックは、同じ構成で猫足のフレンチ・プロヴィンシャルというのもあるのですが、デザインもとても素敵ですよね〜!!
ちなみに、この機種を駆動するのはOCTAVE V70SE。
ヴィンテージ管のテスラーのEL34を使用しました。
6550 → EL34 → ヴィンテージ管
の違いも体験し、まこと実り大きな週末でした。
http://sc-legato.jugem.jp/?eid=894
OLD BOZAK B-302A フレンチ・プロバンシャル。
http://sc-legato.jugem.jp/?eid=1331
これは、1958年ごろのアメリカの製品。
当時のアメリカでは、JBL、ALTEC が業務用向け、BOZAK、Jensen などはコンシューマー向けという住み分けがあって、家庭用のスピーカーとしては、一般的(と言っても当時の富裕層かな)だったのだそうです。
1970年代、代理店が入って日本でも紹介された頃は、マグネットがフェライトになっていて、ステレオ誌などでは、もたついた音というような評価だったようですが、これに搭載されているユニットは全てアルニコ・マグネット。鳴り方も全く違うので、アルニコが入ったこの頃のものを「オールド・ボザーク」と言うのだそうです。
ちなみに、このスピーカーは3ウェイ・4スピーカー。
ユニット構成は、B199A(30cmウーファー)、B209(16cmスコーカ―)、B200X(7.5cmツイーター)が2つで、これらのユニットを、BOZAKオリジナルの3ウェイネットワークでコントロール。
配置は下図のように、ウーファーの前にツイーター2つが取り付けられたような格好になっています。
ユニットは、ウーファーは、特殊素材を混ぜた紙のコーン、
スコーカ―は、メタル素材とゴム系樹脂をラミネートした、これまたコーン紙。
ツイーターは紙と薄いアルミニウムのラミネートコーン。
既にお気づきかもしれませんが、
3ウェイ
アルミニウム、樹脂・・・
など、この当時としては、かなり斬新です。
サウンドクリエイトや Legato でもヴィンテージスピーカーを色々扱って参りましたが、この年代でこの素材とか、3ウェイとか中々ないですもの。
3ウェイがないと書きましたが、実は個人的に愛してやまないイギリスの Wharfedale の製品は、3ウェイの製品が多いです。年代もちょうど同じころ。
Wharfedale は、ブリック博士という音響学者が設計していて、音場再生が素晴らしいのですが、
このBOZAKも、実は音響の研究をしていたボザーク博士によるもの。
そして、ボザーク博士は、マッキントッシュのスピーカーの設計に携わって、原型となるものを作ったその人なのです。
マッキントッシュと言えば、ツイーター多数使いが特徴ですが、ボザーク博士も自社ブランド BOZAK でツイーター多数使いをしています。
これは本店にあるB-4000 Symphony No.1。
これも素晴らしいスピーカーです!
さすが音響博士。
ユニット配置もスピーカーユニットの作り・素材も斬新。
それでも、マッキントッシュで後々作り続けていくのですから、奇をてらっているいうわけではない、裏付けがあるんですね。
ちなみに、BOZAKのユニットは、オール・コーン。
全てコーンで統一されているので、3ウェイなどにしても音のまとまりもよいのです。
それで、厚みのある重厚な音場再生が可能となるわけですね。
50年代から60年代にかけて、当時はヨーロッパへの憧れも強く、家具もアールデコ調で、スピーカーもこうした猫足などの贅沢な作りになっているのだそうです。
イームズなどが出てきて、アメリカン・モダンと言われるようになったのはこの後。
スピーカーの外観のデザイン、それから設計デザインも、こうして歴史を見ていくと面白い〜!!!
BOZAK B302A French Provancial ¥630,000(ペア・税抜)
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トリオ・ボザーク B-313
Posted by audio sharing on 1969年3月15日
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
大変キャラクターの濃いスピーカーだ。重く厚い低域、引き締まった控え目な中音、高質の高音、それらが一つとなって再生する音はマッシヴで重厚な安定感がある。
しかし、私の好みからすると、いかにも明るさと軽やかさが不足し、デリカシーとニュアンスの再現に難がある。
全体にダンプされ過ぎた感じで、特に中音域のふくよかさ、陰影といった点で不満があった。シェリー・マンのブラッシングのピアニッシモはどこかへ消えた。
ボザーク B-301
Posted by audio sharing on 1973年12月15日
瀬川冬樹
ステレオサウンド 29号(1973年12月発行)特集・「最新ブックシェルフスピーカーのすべて(下)」より
多くのスピーカーが次第にインターナショナルに、言いかえれば万人を納得させる、クセの少ない鳴り方になってきていることは別項のKEF♯104などの明らかな例があるが、そうした中でこのスピーカーはいわば地酒の味、魅力も欠点もそれぞれが色濃く同居して、現代の平均的尺度では計りにくい個性の強い音色だ。
魅力は主にウーファーにあり、欠点は主にトゥイーターにある。
トゥイーター・レベルを落し(背面の3点切換を “MELLOW” のポジションにする)アンプのハイ・フィルターを落しさらにトーンでハイを抑えてナロウ・レインジで聴くと中域以下のまさにメロウな、おだやかな暖かい鳴り方は実に気持が良く、ウーファーの良さが楽器の基音をしっかりと支えていることがわかる。
ところがトゥイーターの音ときたら、おそらくあまり周波数の高くないあたりに一部分、固有の共鳴音が、どんな楽器もその音一色で鳴らすほど強く、まさしく “tweet”(ピイチク)であり “hiss”(シャー)そのものといった鳴り方をする。
ブックシェルフの概念とは別に箱を床の上にごく近く置く方がバランスが良い。
パワーにも強いが、私にはトゥイーターの鳴り方が異質すぎてついていけない。
ボザーク B310, B410
Posted by audio sharing on 1974年6月15日
井上卓也
ステレオサウンド 31号(1974年6月発行)特集・「オーディオ機器の魅力をさぐる」より
ニューイングランドサウンドを代表する貴重な存在といえる大型システムである。
ユニットは、すべてコーン型で会社創設以来、基本設計を変えないR・T・ボザークの作品である。
システムは、すべて手づくりで丹念につくられた、いわば工芸品であって、工業製品でないところが魅力である。
この音は深く緻密であり重厚である。音の隈どりの陰影が色濃くグラデーション豊かに再現されるのはボザークならではの絶妙さである。
ボザーク B410 Classic
Posted by audio sharing on 1975年6月15日
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行) 特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
現存する数少ない大型システムの一機種である。
創業以来、一貫してコーン型ユニットを使うボザークの音は、華やかさはないが、厚みのある、陰影の豊かな、深いものだ。
ボザーク B410 Moorish
Posted by audio sharing on 1975年6月15日
菅野沖彦
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行) 特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
オールコーンで3ウェイ・14スピーカーという大型システム。
よくコントロールされた内省的な音だが、品位が高く、美しいバランスをもっている。
外観も美しい雰囲気だ。
ボザーク B410 Classic
Posted by audio sharing on 1975年6月15日
岩崎千明
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
なにしろ聴いたことのないような豊かなエネルギーのローエンド。
どっしりとした低域に音楽のすべての音が安心しきって乗ってくれるという感じだ。
良き時代の良き音の再現。
ボザーク B-410 Moorish
Posted by audio sharing on 1976年12月15日
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)特集・「コンポーネントステレオ──世界の一流品」より
コンポーネントアンプが高性能化し、ハイパワー化してくると、それらの高級アンプをつかってドライブするスピーカーシステムのほうは、名器として定評が高い大型システムが次々と姿を消して、世界的にみてもこれぞというスピーカーシステムは数えるほどしか残っていないし、新製品として登場する例も異例といえるほど少なくなった。
米・ボザーク社の代表製品である、B−410コンサートグランドは、現在も生き残っている数少ない伝統的な大型フロアーシステムである。
構成ユニットは、
低音に30cmウーファー・B−199が4本、
中音16cmメタルコーン型スコーカー・B−209Aが2本、
高音5cmメタルコーン型トゥイーター・B−200Yを8本
を使った3ウェイ・14スピーカーのマルチウェイ・マルチスピーカーシステムの代表作である。
ボザークのユニットは、
B−410に使用されている専用ユニットが3種類
と、他に
全域用の20cmメタルコーン型・B−800の4種類
があるだけで、創業以来、基本的な設計変更もなく、一貫して、優れたユニットは一種類、といわんばかりに同じユニットを作り続けている。
ウーファーコーン紙には、羊毛を加えた独得なタイプが使用され、例外的に複数個の使用でも特性が崩れない特長があるといわれている。
ウーファー以外の3種類のユニットは、コーンが継目のない軽合金製のメタルコーン型であることが特長であり、表面に特殊なゴムをコーティングして金属の共鳴を抑えているから、一般のパルプでつくったコーン紙と見誤ることもあるであろう。
ボザークのスピーカーシステムは、普及機を除いてすべてこの4種類のユニットを組合せてつくられているが、クロスオーバーネットワークは、もっともシンプルな6dB/oct型である。
このネットワークも同社のシステムの特長で、位相特性が優れ、聴感上でもっとも好結果が得られるとことだ。基本的に各専用ユニットが広帯域型であることにより、傾斜のゆるやかな6dB/oct型ネットワークの採用を可能としていると思われる。また、高音、中音のレベルコントロールを装備せず固定型であるのは、大変に使いやすいメリットになっている。
コンサートグランドシリーズは、デザインにより、B−410がクラシックとムーリッシュ、B−310Bコンテンポラリーの3種類があり、
ユニット配置は
下側から低音用が2本づつ2段に並び、
その上に中音用が横一列に2本、
高音用は縦一列に8本が中央に置かれているが、
B410クラシックだけが、左右専用型の対称配置である。
このシステムは、エネルギー感が充分にあり、密度が濃く重厚な音が魅力である。
とくに低域のレスポンスが伸び、腰の強い重低音を再生できるのは、この種の大型フロアーシステムならではの感がある。また、音量の大小によって聴感上のバランスが変化せず、小音量でも小型スピーカーと同様に扱うことができる。
一般に数多くのユニットを使うシステムでは、音像定位で問題を生じやすいが、小音量のときでも音像がシャープに立つのは、このシステムの特筆すべき点だ。
ボザーク B410 Moorish
Posted by audio sharing on 1977年7月20日
菅野沖彦
ステレオ別冊「あなたのステレオ設計 ’77」(1977年夏発行)「’77優良コンポーネントカタログ」より
アメリカのボザークは、オール・コーン・スピーカーのマルチ・システムという一貫したポリシーで、クラシックなデザインのエンクロージュアに収めた高級システムをつくっている。
その節度ある渋い音色と、品位のの高いクォリティは、高級ファンの中に根強い支持層をもっているようだ。
このB410はシリーズ中の最高機種で、ザ・コンサート・グランド≠フ異名を持つ。計14個のユニットから放射される音は圧巻である。
ボザーク B410 Moorish
Posted by audio sharing on 1978年12月15日
井上卓也
ステレオサウンド 49号(1978年12月発行)「第1回ステート・オブ・ジ・アート賞に輝くコンポーネント49機種紹介」より
最近では、ソリッドステートアンプが急速な発展を遂げ、高いクォリティを維持しながら強力なパワーを得ることができるようになったことを背景として、スピーカーのジャンルでは、
米AR社で開発した小型完全密閉型エンクロージュアにハイコンプライアンスのエアーサスペンション方式のウーファーを使用する、きわめて能率の低いスピーカーシステムに代表されるような、小型でありながら充分に優れた低域再生が可能な方式のスピーカーシステムが過去十年以上にもわたる長期間主流の座を占め、
かつての大型フロアーシステム全盛時代に君臨した銘器の名称にふさわしいモデルは、そのほとんどが現在では姿を消し去っている。
ボザークB410MOORISHは、現存する数少ない大型フロアーシステムのひとつである。
ボザーク社は、第二次大戦前にR・T・ボザークが創立したスピーカーメーカーで、一時はアンプ関係の製品をも手がけたが、基本的にはスピーカー専業メーカーとしての姿勢を保ち続けている。
ボザークのスピーカーメーカーとしての大きな特長は、ユニットにホーン型特有の、あのメガホン効果が付帯音として再生音に影響を与える点を嫌って、コーン型ユニットのみを創業以来作りつづけていることにある。
また、ユニットの種類も、優れたユニットは1種類に限定されるというポリシーから、30cm型、20cm型、16cm型と5cm型それぞれ1種類の合計4種類を、創業期以来現在に至るまで継続して生産してきた。
これらの4種類のユニットを組み合わせて各種のシステムを構成していることになるが、最大のシステムがコンサート・グランドシリーズと名付けられ、かつてはB410系がCLASSICとMOORISH、B310系にCONTEMPORARYの3機種があったが、現在輸入されているのは、このなかでB410MOORISHのみである。
B410MOORISHは、そのデザインがムーア風の独特な雰囲気をもつものにまとめてあることから命名されたようで、
ユニット構成は、
30cm型羊毛混入のコーン紙とボイスコイル直径より外側にダンパーをセットしたユニークな構造をもつB199Aウーファーを4個、
アルミ箔一体成形のコーンの両面にラテックス系の制動材を塗布した16cm型スコーカーB209Bを2個、
同じ構造のコーンを採用した5cm型コーントゥイーターを8個、
合計14個で構成した3ウェイ14スピーカーシステムである。
バッフル板上のユニット配置は
下側にほぼ正方形に4個のウーファー、
中央上部に縦一列に8個のトゥイーター、
これを狭んだ両側に横一列に2個のスコーカー
をおく独特なレイアウトで、中域以上については、上下方向の指向性がよいスコーカーと水平方向に指向性がよいアレイ配置のトゥイーターの十字状の交点にエネルギーが集中する効果があり、並列使用でも特性の乱れないウーファーと相まって、大型にしては珍しい音像定位がピンポイントになる特長をつくりだしている。
エンクロージュアは、音色面で選択されたと思われる硬質チップボード製で、表面がウォルナット仕上げをされた完全密閉型で、ユニットを含んだ総重量は102kgと、奥行きの浅いエンクロージュアにしては予想以上の重量がある。
ネットワークは、ボザークでは従来からも振幅特性より位相特性を重視する伝統があるため、400Hz、2500Hzで6dB型を採用しているのが特長で、これも音像定位の明確さや、ステレオフォニックな音場感の、とくに前後方向のパースペクティブな再生に大きな影響を与えているものと思われる。
また、高音、中音ユニット用のレベル調整が付属していないのも現在のスピーカーシステムとしては珍しいケースである。
聴感上では充分に伸びた低域をベースに、緻密で量的に豊かむ中域、ハイエンドを抑えた高域がバランスし、滑らかなレスポンスを示すが、
最新のディスクではややハイエンドが不足気味とも感じられる。
音色は米東岸のシステムらしく、やや暗いが重厚そのものであり、力感が充分にあるために、ドイツ系のオーケストラには非常にマッチし、独特の陰影の濃い典雅な音を響かせる。
ボザーク B410 Moorish
Posted by audio sharing on 2000年11月30日
井上卓也
音[オーディオ]の世紀(ステレオサウンド別冊・2000年秋発行)「心に残るオーディオコンポーネント」より
かつて、スピーカー王国を誇った米国のスピーカーも現在では大きく地図が塗り変えられ、数多くのブランドが消え去り、また有名無実となった。
このボザークも、現在はその名前を聞くことがなくなったが、ボストンに本拠を置いたユニークなスピーカーメーカーであった。
かつてのニューヨーク万博会場で巨大口径(28〜30インチ?)エキサイター型スピーカーユニットを展示して見る人を驚かせた逸話は、現在においても知る人がいるはずで、この巨大ユニットの電磁石部分だけは、’70年代に同社を訪れた折に見ることができた。
また、「理想の音は」との問にたいしてのR・T・ボザークは、ベルリンフィルのニューヨーク公演の音(たしか、リンカーンセンター)と断言した。
あの小気味よさはいまも耳に残る貴重な経験である。
ボザークのサウンド傾向は、重厚で、密度の高い音で、穏やかな、いわば、大人の風格を感じさせる米国東海岸、それも、ニューイングランドと呼ばれるボストン産ならではの音が特徴であった。
このサウンドは、同じアメリカでもかつて日本で「カリフォルニアの青い空」と形容された、JBLやアルテックなどの、明るく、小気味よく、シャープで反応の速い音のウェスタン・エレクトリック系の音とは対照的なものであった。
同社のシステムプランは、いわゆる周波数特性で代表される振幅周波数特性ではなく、ユニットの位相回転にポイントを置いたものだ。
そのため、クロスオーバーネットワークは、もっとも単純で位相回転の少ない6dB/oct型を採用しているのが大きな特徴である。
したがってユニットには、低域と高域の共振峰が少なく、なだらかな特性が要求されることになり、低域には羊毛を混入したパルプコーンにゴム系の制動材を両面塗布した振動板を採用していた。
低域は30cm口径、中域は16cmと全帯域型的な性格を持つ20cm、高域は5cmと、4種類のコーン型ユニットが用意され、これらを適宜組み合わせてシステムを構成する。
また、同社のスピーカーシステムは、基本的に同じユニットを多数使うマルチユニット方式がベースであった。
ボザークのシステム中で最大のモデルが、このB410ムーリッシュ・コンサートグランドである。
低域は30cm×4、中域は16cm×2、高域は5cm×8
とマルチにユニットを使い、400Hzと2・5kHzのクロスオーバーポイントを持つ3ウェイ型。
エンクロージュアは、ポートからの不要輻射を嫌った密閉型である。
マルチユニット方式ながら、同軸型2ウェイ的に一点に音源が絞られた独自のユニット配置による音場感の豊かさは、現時点で聴いても類例がない。
その内容を知れば知るほど、現代のバイブル的な存在といえる。
http://audiosharing.com/review/?cat=132
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34 :SX3NW:2007/10/09(火) 15:01:43 HOST:28.19.87.61.ap.yournet.ne.jp
そう言ェあ小生のビクターもボザークも30年選手だ。
げんこつ親分は40年。こ奴らぁ持ち主が昇天しても元気なんだろな・・・。
37 :パルジファル:2007/10/09(火) 22:43:22 HOST:wacc1s5.ezweb.ne.jp
SX3NWさん。ボザークですか。ナカナカ渋いですナ〜。
故井上卓也氏愛用のと同じモデルですかね?
そ〜言えば、名機マニア(主要な名機はほとんど所有)の大先輩が、
「マニアが最後に辿り着くのがボザークだ!」と教えてくれました・・・・
大先輩が、生きてるうちに押しかけて聴かせてもらわねば!(昔どこかで聴いたかも?)と思っているんですけどね。
38 :SX3NW:2007/10/10(水) 03:08:25 HOST:28.19.87.61.ap.yournet.ne.jp
井上氏愛用のボザークはでかいB−410なんでしょうね
小生のは小さいB−300です。
小さいといってもJBL4333くらいはありますが。見かけはアールデコ風家具(笑)
見かけに惚れて購入(爆) 音は地味。深い、シブい。それがまた良し。
JBLを筆頭とする西海岸勢はハツラツとした音ですがボザークやARの東海岸勢はどういうわけか根暗な音がします。
裏板には日本コロンビアの貼り紙。輸入代理店だったんです。
確か井上氏はデンオンの顧問か役員されてたんじゃなかったかな。
39 :パルジファル:2007/10/12(金) 02:25:13 HOST:wacc2s1.ezweb.ne.jp
井上さんちのボザークって縁故採用だったんかねぇ?
山中さんちの名機群みたく、亡くなったら直ぐ引き上げられたとか?
広告塔もナカナカ大変かも。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1131836376/
190 :RW-2:2014/09/13(土) 19:38:59 HOST:39.236.241.49.ap.yournet.ne.jp
パルジさんジャズ好きですから英国サウンドよりやはり米国の老舗が良いんじゃないでしょか。
ジェンセンのH15という同軸。製造は1940年代初頭から中頃。
タンノイは604に衝撃を受けましたが原型としたのは H15 でしょう。
タンノイと違ってホーン貫通型。よって磁気回路は 604のように独立。
実はオーディオ店にたのんで20年探しておりましたが入手出来ず。そのうちビクターのモニター用同軸を入手したので H15計画はご法度に。今ならあんがい入手する手立てがあるかもしれません。
191 :ジークフリート:2014/09/14(日) 01:45:18 HOST:106.160.52.36.ap.yournet.ne.jp
>>190 ジャズ好き
RW-2さん。実は、友人からも「ジャズを聴くならイギリスもんじゃ駄目やろ。やっぱりJBLがないと!」とか言われておりまして・・・
では、何を使うか?と、時々想像してみるワケですが、使いたいものが一向に思い浮かばないんですよ。
それから個人的には・・・出逢えるかどうか分からないものを追い求めるより、出逢いを大切にしようとか、ブツにこだわるのはよそう!とか決めたのほいつのことだったか忘れましたが・・
・・その結果、我が家の音は果たして・・・
192 :薬漬け:2014/09/14(日) 09:10:08 HOST:zaqdb73570e.zaq.ne.jp>>189・
>>191
ナルホド。英国的葉隠の美と「リアルネス」の共有ですか。これはなかなか強敵ですね。
ところで、ジーク大先輩はアメリカ“東海岸”系のものは何かお使いになられました?
自分で使わずに言うのも何ですが(汗)
193 :ジークフリート:2014/09/14(日) 09:55:58 HOST:106.160.52.36.ap.yournet.ne.jp
>>192 東海岸系
薬漬けさん。エレクトロボイスとかボーズのちっちゃいスピーカーは使いましたが、本格的なものは使ったことがありません。
好き嫌いが別れるボザーク辺りが東海岸系の特徴が濃厚と思いますが、巨大ボザークを聴いた際、その音の広がり方がステレオデコラに通ずるものがあるな?と感心したことがあります。
(ボザークさんてのは、英国人なんですよね。
ただ、英国人が作ったスピーカーでも、米国で作ると陰影が出ない!てな辺りは非常に興味深く思っておりますよ)
194 :アラン・ドロン:2014/09/14(日) 15:02:56 HOST:softbank219168067040.bbtec.net
アメリカ東海岸の会社にはボストン・アコースティックと言うのもありますね。
877 :ジークフリート:2016/08/14(日) 14:53:24 HOST:210.34.236.182.ap.yournet.ne.jp
バスビンやオートグラフ、A5などを使用中の友人が、
「ホーン型では音を前に飛ばすだけで奥行が出ない」
(岩崎千明が自室のアルテック288を806にサイズダウンした時に書いた文章を読んだらしい)とか言って、小型のボザーク(巨大ボザークは既に所有している)を手配。
えっ?今頃そんな・・・
880 :ジークフリート:2016/08/14(日) 21:36:38 HOST:210.34.236.182.ap.yournet.ne.jp
>>877の続き
この友人のシステムは、全て70年代初頭で進歩を停止しており、岩崎千明の文章からどれほどの刺激を受けたとしても、音楽の奥行が出せる環境が揃っていないところへ新たな?昔しのスピーカーを導入してみたところで結果は見えていると、個人的には予測しているところだが・・・
現在、小型ボザークに組み合わせるアンプ(クオード33+50E)の整備に手間取っているところ。(コレは当方のジョーダンワッツ冗談システムからの刺激か?)
昔しながらのオツム?の彼の部屋で再生される「奥行」とは、如何なるものか?若干キョーミが無くもないが・・・
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1405668065/
▲△▽▼
165:名無しチェケラッチョ♪:02/06/14 03:04 ID:15V3ad9o
なんか最近Bozak使ってて思うんだけど…
Ureiよか音がクリアだし混ざりもいいんだよね。
もちろん両方持ってるから比較できるんだけど。
Ureiは音が暖かいとか良くいうけど、それはなまってるだけじゃないか?
あーこの Bozak の良さを Urei信者にわからせたい!
誰かキチンと Urei が Bozak より優れている点を説明してくれ。
なんか使用されてる部品も Bozakのほうが高級らしいしな。
169:名無しチェケラッチョ♪:02/06/19 23:52 ID:wWETIiJk
>>165
クラブの大音量でBOZAK使うと少し痛いよ。
家で使うなら BOZAK のほうが心地良い。
BOZAK はLが付かないモデルが1番いいと思う。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:ZVifEDjX3Z8J:music.l2ch.net/test/read.cgi/dj/1014746562/+&cd=38&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
ウーレイ(UREI)については
神戸元町 ジャズ喫茶 jamjam _ UREI 813BX
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/417.html
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Bozakについて
ボザーク社は1930年代にスピーカー専門メーカーとしてアメリカに設立されたメーカーです。
国内では1960年代にトリオが技術提携を結び、ボザーク・スピーカーの国内販売を行いました。この当時のスピーカーはユニットのみを輸入し、トリオがエンクロージャーを製造して販売していたようです。
その後、70年代にはデノンが輸入していました。
現在はミキサー機器などを設計・販売しています。
http://audio-heritage.jp/BOZAK/
Rudy Bozak
Rudolph Thomas Bozak (1910–1982) was an audio electronics and acoustics designer and engineer in the field of sound reproduction.
His parents were Bohemian Czech immigrants;
Rudy was born in Uniontown, Pennsylvania.
Bozak studied at Milwaukee School of Engineering; in 1981, the school awarded him an honorary doctorate in engineering.
http://wpedia.goo.ne.jp/enwiki/Rudy_Bozak
Bozak は、かつて McIntosh やオルガンメーカーである Wurlitzer のコンサルティングをしていた Rudy Bozak(Rudolph Thomas Bozak (R.T.Bozak)、(1910–1982)が1960年に設立したスピーカー開発が中心のオーディオメーカー。
Rudy は、Hi-Fiオーディオとして世界的な評価を受け、コラム式の特徴的なデザインが人気を集めた Bozak スピーカーの設計を長らく行っていたが、60年代中期になるとプリアンプ/ミキサー、パワーアンプの開発をC/M Labsと共に始める事になったそうです。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:7TxD7qUtgskJ:shop.plaza.rakuten.co.jp/m/spin-dj/diary/%3Fact%3Dview%26did%3D1112077+&cd=4&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&lr=lang_ja
http://wpedia.goo.ne.jp/enwiki/Rudy_Bozak
1950年、スピーカーや音響機材を作る研究会社として米国コネチカット州に開発者である Rudy Bozak (ルーディー・ボーザック)の名字をとって名付けられた会社『Bozak』が設立された。
ボーザック氏は、楽器で有名な Wulizer(ヲリツァアー)の内部スピーカーやアンプ界のキング Machitoshi(マッキントッシュ)専用スピーカーの設計などを手がけた事でも有名な人物でもあるが、第二次世界大戦時はレーダーの部品の開発や潜水艦の音響感知スシテムなども手がけた米軍機器で重要な人物でもあった。
http://www.bozak.co.uk/prozone/images/WAX%20POETIC%20MAG%20JAPAN.pdf
http://www.bozak.com/about/
BOZAK(ボザーク)は米国コネチカット州に1950年頃設立されたオーディオメーカーで、スピーカーやラインミキサー、パワーアンプなども製造してきた伝説的なメーカーです。
開発者のルーディー・ボーザック氏は、エレクトリック・ピアノやジュークボックスで有名なWurlitzer(ウーリッツァー)の内部スピーカーの設計や、アンプメーカーのMcintosh(マッキントッシュ)専用のスピーカーを設計した事でも有名ですが、第二次世界大戦時には、レーダー部品の開発や潜水艦の音響探知システムの開発も行なっていた、米国軍事機器開発の重要人物としても有名な人でした。
BOZAKスピーカーのサウンドはまさにイーストコースト・サウンド!!
JBLなどの西海岸系のカラッと乾いたサウンドとは正反対の、東海岸系の温もりのある濃いサウンドを聴かせてくれます。
深みがあり、素朴で落ち着きのある音色はずっと聴いていても疲れることがなく、時間を忘れてしまうほど飽きずに音楽を楽しむことができます。
クラシック、ジャズ、ボーカル系など問わず、オールジャンル癒されます!
http://blog.ippinkan.com/archives/20110628000155
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ボザークやマッキントッシュ程度では英国の小型スピーカーにも敵わない:
オーディオ・マエストロ 素敵な装置1(2001年記載)
是枝重治
写真でお見せしているシステムはそれとは全然違うものでこれこそ今後あるべき個人シアターシステムと言うべきものでしょう。音も大変にチャーミングです。
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi1.html
スピーカは英ジョーダンワッツ社のフラゴンでモニタは泣く子も黙るアップルの大型液晶機、シネマディスプレーであります。
ただしこれはMacのG4専用モニタで、この組み合わせではDVDの画面しか見ることができません。でもそれで良いのではありませんか。G4内蔵のATI 社グラフィックカードの性能はファロージャと比べるわけには参りませんがまずまず納得できる画質であります。普通はこれ以上何が必要でしょうか。
これに相応しいアンプは47研究所の2706CあたりでしょうしCDプレーアも同じく47研の2713になりましょう。
フラゴンは1974年に発売されましたがアスティカ遺跡の出土品を参考にしてデザインされたようです。
ジョーダンワッツからはその後アラビア紋様のタイルを貼ったキュビックスタイルのアラベスクが出ております。これも実に魅力的でアップルの最新機G4キューブと並べると最高でしょう。
先ほどの話しに戻りますがアラベスクは音はよくありません。フラゴンのほうが圧倒的にクリアで良い音でした。
20年以上前のこと、ボザークの大型スピーカの上にフラゴンを載せて鳴らしていたところ、お客さまが異口同音に「今日のボザークはいい音がする」と仰ったのには参りました。それはほんとうのことで私も同感でしたから。
ジョーダンワッツのモデュールユニットを早くから認めた方が評論家の故瀬川冬樹氏であります。
当時瀬川氏はモデュールユニットをおさめた小型システム;ジャンボ;を3ウエイのスコー カとして使用されておられました。
当時のジャンボは素敵なデザインでその後のものとは全然異なります。
そう言えば47研の木村さんは本職のプロダクトデザイナーで瀬川冬樹さんの仕事仲間でした。パイオニア時代の代表作にあのMU-41があります。47研の製品は、国内で唯一といってよいほど音楽ファンにとって真に優れたオーディオ機器であります。眼を海外に広げればたとえばLINNのClassik-Tなどもそういう機械でありましょう。
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi1.html
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ボザークやマッキントッシュ程度ではヨーロッパの小型スピーカーにも敵わない:
「オランダ・フィリップスの凄さを痛感しました。
ボザークのスピーカーを売り払って、フィリップスのユニットを買いたくなりました。型番を教えてください。」
遠方からのお客さま - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2016年12月10日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9ad70ba2d18ae9056a40d09660571f58
たしか3か月前の9月の頃だったと思うが、倉敷市にお住いの方(仮にKさんとしておこう)からお手紙が届いた。
当方のブログをいつも読んでいただいており、内容に共感を覚えてペンを取り上げられたご様子。自分と丁度同じ団塊の世代として、長年にわたるクラシックとオーディオへの熱い思いが綴られていた。
現在は「ボザーク」を真空管アンプで駆動されているが、昔はタンノイ・オートグラフとEMTのプレイヤーでモーツァルトを楽しまれるとともに、先だってこのブログで推奨した西部劇「<リバティ・バランスを射った男>は最高でした。」と末尾にあった。
わざわざお手紙までいただくなんてと、いたく恐縮し、すぐに返信のお手紙を差し上げたが、とても音楽や映画の嗜好が合っていそうなので「一度お会いしてゆっくりお話ししたいですね。」と、結んでいたところ、その後順調に話が進んで12月10日(土)に別府まで試聴にお見えになることが決まった。
いやあ、これは楽しみ〜。
日程は1泊2日で、「どこかホテルを紹介していただけませんか」とのことなので、家内に「おい、どこかいいホテルを知らないか?」、すると「どうせなら、あまりお構いもできませんけど家に泊まりませんかと言ってみたら」、「それもそうだな〜」、これでめでたく話がまとまった(笑)。
さあ、遠路はるばるお越しになるお客さんに対する「最高のおもてなし」は、我が家の現状で出し得る限りのベストの音を聴いていただくことしかない。
ここ1か月あまり、普段よりもさらに気合を入れて準備に余念がなかったが、つい最近の4系統のシステムの練り上げも、もちろんその一環だった。
そして、8日(木)から最後の詰めに入った。
焦点はスピーカーの「グッドマンAXIOM 150マークU・イン・ウェストミンスター」である。
この組み合わせはおそらく世界広しといえども我が家だけだろうから、ずっとKさんの記憶に残る音になってもらわねば困る(笑)。
スピーカーは駆動するアンプ次第でいかようにも変身するので、現用中の「PX25シングルアンプ」をベストコンディションに持っていかねばならない。
独特のクセがあって鳴らしづらいことで有名な「PX25」(直熱三極管)だが、「北国の真空管博士」によって独自の改造をしてもらい、すっかり生まれ変わった我が家のエース級である。
まず、出力管を日常使っている「PX25」(GEC:ナス管)から、とっておきの「PP5/400」(最初期版:英国マツダ)に変更した。
日頃使うのは勿体ないので「お盆と正月」用に使うと決めている球だが(笑)、こういうときこそ本来の出番だろう。過去にたびたび使っているので整流管をひっこ抜いて1時間ほどエージングすれば大丈夫のはず。
次にドライバー管(いずれも直熱管)の選択である。どんなにいい出力管を使ってもドライバー管次第で生きもすれば死にもするので、とても神経を使う存在である。
このアンプはμ(ミュー:増幅率)の違いによって、スイッチひとつでいろんなドライバー管が切り替えられるようになっているのでとても便利。
まずμの値が5前後のドライバー管は2種類持っていて、「112A」(デフォレ)、「3A/109B」(STC)、次いでμが10前後のドライバー管は3種類あって、それぞれ「LS7」(GEC)、「3A/107B」(STC)、「3A/110B」(STC)。
これらの5種類の球を順次差し替えながらベストの音を探っていったが、これこそ真空管愛好家にとって至福の時間といってもいいだろう(笑)。
すると面白いことに気が付いた。
「AXIOM300」や「AXIOM80」などの普通の箱を駆動するときは「112A」や「LS7」などのやや重心が下がった音が良かったのだが、ウェストミンスターを駆動するとなると低音域に不安が無くなるので、STC(ロンドン・ウェスタン)独特のやや重心が上がって高音域に繊細な表現力を持つ球の方が相性が良かった。
ドライバー管と出力管との相性もスピーカー次第で決まるというわけだが、当たり前のことだがすっかり忘れていた(笑)。
そういうわけで、ベストは「3A/109B」(STC)に決定したが、やはり「PP5/400」は「PX25」に比べると、臨場感の演出が一枚上のようで改めて感心した。こんなに違うのなら、ずっとこの球で聴くとしよう、どうせ限りある命だし〜(笑)。
これで、ようやく準備万端整ったが、実はもう一つ誰もがアッと驚くような奇策があるのだが、長くなり過ぎるので次の機会に紹介しよう。
あとは、聴いていただくシステムの順番や曲目の選択に思いを馳せているが、実際にお目にかかって臨機応変に決めていくことにしよう。とりわけKさんはモーツァルトのピアノ協奏曲がお好きなようなので、「22番の第3楽章」をぜひカサドシュ(フランス)の演奏で聴いていただこう。
あの4分ほど経過したところの、思わず息を呑むような霊妙な美しさを湛えた旋律を聴くたびにいつも目頭が熱くなってしまうが、この部分はカサドシュの演奏じゃないと絶対にダメ(笑)〜。
本日(10日)の午後にご到着の予定で、はたして我が家の音がお気に召すといいのだが・・。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9ad70ba2d18ae9056a40d09660571f58
試聴会(12月10日)を振り返って - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2016年12月15日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi
去る10日(土)に、はるばる倉敷市からお見えになったKさん。
午後3時頃から翌日の早朝6時ごろまで、わずか半日ほどのご滞在だったが、何しろ初対面ということもあって強く印象に残る試聴会となった。
「想い出」というにはまだ早すぎるが、後日のためにどういう風に書き残しておこうかと、この4日間ほど思案する毎日だったが、Kさんのご発言を中心に箇条書きふうにまとめてみることにした。合わせて自分の所感も織り交ぜているが、気に障る表現があるかもしれませんが、Kさんどうかお許しを(笑)〜。
☆ Kさんは性格的にとてもはっきりされた方だった。物事の判断にメリハリがあって「白か黒か」に分かれ「灰色」が薄いタイプとお見受けした。したがって、思ったことを断定口調で表現されるのでたいへん分かりやすかったと同時に自分の個性をとても大切にされる方だった。
☆ お互いに40年以上に亘るオーディオ歴だが、Kさんのオーディオ観の最たるものは「音の品位」だった。「低音とか高音とか、そういうものはいっさい拘りません。出てくる音に品位があるかどうか、それがすべてです。」と仰る。
「音の品位とは何ですか」と(読者から)訊かれても言葉で説明するのはちと苦しいが、オーディオ愛好家にとっては感覚的に分かりますよねえ。自分もKさんと同様に「音の品位」を最上位に位置づけしてます(笑)。
☆ 「オーディオは歴史が大切です。」と仰るKさん。現在のシステムは過去のオーディオ遍歴の積み重ねから成り立っているという意味だと理解している。タンノイ・オートグラフをはじめ幾多のSPを使用され、また全国各地の武者修行(試聴)をされたそうで、その鍛えられた耳はたしかに研ぎ澄まされたものがあった。
ちなみに当方の現用システムも「過去の累々と横たわる屍(しかばね)」の上に成り立っているのは言うまでもない。「一将功成りて万骨枯る」みたいなものですか。
☆ 我が家の4系統のシステムをすべて聴いていただいたが、一番衝撃を受けられたのはフィリップス(口径30センチ)のユニットだった。
「この音が一番いいです。スピーカーの存在をまったく忘れて音楽に没頭させてくれますね。音の出方といい、クリヤーな響きといい、楽器のありのままの音色といい、こんなにいい音を聴いたのは久しぶりです。雰囲気も申し分ないです。
グッドマンのAXIOM80がどう頑張ってもこの音は出せそうにありませんよ。オランダ・フィリップスの凄さを痛感しました。フィリップスはCDレーベルの音も卓越してますがさすがですね。今晩は興奮してとても眠れそうにありません。」
手放しの絶賛振りには当方も少々驚いた。てっきり「AXIOM150マークU・イン・ウェストミンスター」を一番手に予想していたのだが、やっぱり世の中は思うどおりにいきませんねえ〜(笑)。
Kさんは以前にある所でB&Wの150万円のスピーカーも聴かれたそうだが、フィリップスは明らかに上回るとのことで、たかだか自作の箱代を入れて「4万円」ほどのスピーカーが猛威を振るうのだからオーディオってほんとうに面白いですよねえ。
ちなみに、駆動しているアンプは「71Aプッシュプル」だったが、「80年前のアメリカの真空管ですよ」と教えてあげると「日本はこういう国に戦争をしかけたんですね。」「そうなんです。当時の軍部にもしオーディオマニアがいたら、戦争が回避されたかもしれませんね。」(笑)
☆ 「今晩は眠れそうにありません。」と、仰っていたKさんだが、まさか額面通りに受け取るわけにもいかず、夜10時ごろにお互いに就寝となったが何だか胸騒ぎがして(笑)、午前3時ごろに目が覚めたので階段を降りたところオーディオルームに明かりが点灯している。
入ってみると、Kさんが持参の本を読んでおられた。「興奮して一睡もできませんでした。」さすがに、エ〜ッと驚いた。よほどフィリップスの音がお気に召したようだ。それから、みっちりと二人でフィリップスの音を鑑賞へ。
☆ Kさんが持参されたホロショフスキー(94歳時)のライブ録音(カザルスホール)でのモーツァルトのピアノ・ソナタや加藤登紀子の味のある歌声に惚れ惚れと聴き入った。
Kさんが
「ボザークのスピーカーを売り払って、フィリップスのユニットを買いたくなりました。型番を教えてください。」
と仰るので、「このユニットは型番が無くて、マグネット部分に4ケタの番号がそっけなく書いてあるだけです。一応メモしてお渡ししておきましょう」。
「口径30センチ、ダブルコーン、アルニコ・マグネット型、コーン紙の色はブラウン。」ちなみに、「これまでコーン紙がブラウン色のユニットを使ってハズレタという話は仲間うちで一度も聞いたことがありません。」と申し添えておいた。
☆ Kさんは魔笛ファンだった。「出てくる歌すべてが素晴らしいです。とくに好きなのがアリア<愛は露と消え>(第二幕)なので是非聴かせてください。」
はじめに「ショルティ盤」(SACD)を聴いていただいたところ、「音が前に出てくるのでオペラらしくない録音ですね。それにSACDは電気くさい音がするので嫌いです。気に入らないのでSACDはとうの昔に売り払いました。」と悪評さくさく(笑)。
「それならハイティンク盤を聴いてみますか。とてもいい録音なのできっとお気に召すと思いますよ。」
すると、「これこそオペラにふさわしい録音ですね。<愛は露と消え>も、とても良かったのですが、夜の女王(グルヴェローヴァ)の超絶技巧には驚きました。」
☆ KさんはFM放送ファンだった。一般的にオーディオマニアはFM放送を相手にしないが、高いアンテナを立てて、外国製のチューナーで受信するととてもいい音だという。外国製チューナーといえば「マランツ10B」で決まりだが、それに劣らぬのが「〇〇」(イギリス)のチューナーだそうだ。
☆ 早朝の試聴会もあっという間に時間が経った。Kさんは鈍行列車の乗り継ぎ旅行が大好きな方で新幹線はタダの切符をもらっても要らないという方である。
行きも帰りも鈍行列車とのことで別府駅発の早朝6時50分発に間に合うように6時半に我が家を出発、これから8回の乗り換えをして夕方に倉敷市にご到着の予定だという。
はたして当日の18時過ぎにお電話があって「無事到着しました。どうもお世話になりました。ほんとうに行って良かったです。車中でフィリップスのことをずっと考えてました。」とのことだった。
「眠くて乗り換えミスがなかったですか?」と、お訊ねすると「いいえ、全然。」
Kさんのタフさには参った!(笑)
目の記憶、匂いの記憶、皮膚の記憶、味の記憶、そして耳の記憶。いわゆる五感の中で「脳の記憶中枢に一番近いのは耳なので、耳の記憶が一番鮮烈に残る」と、何かの本で読んだことがあるが、Kさんの記憶の片隅にもし我が家の音が刻み込まれてくれれば、オーディオ愛好家としてこの上ない喜びである。
☆ 最後にKさんから我が家のシステムへのご提案として「それぞれの左右スピーカーの間隔をもっと狭めてみてはいかがですか」。平行法とかの設置方法について、著名なブログがあるそうで、それによると1ミリ単位でスピーカーの位置を調整し、カメラのフォーカスのように音にも焦点が決まる場所が部屋のどこかにあるのだという。
成る程!
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi
グッドマン VS フィリップス - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2016年12月22日
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先日(10日)の試聴会でのお客さんのコメントがいまだに耳に残っている。
「グッドマンはよくある上級者の音には違いないんですけど、フィリップスと比べると感動を覚えるというまでにはいきません。」
並み居るグッドマンの3個師団の精鋭部隊がフィリップスの一個小隊に撃破されてしまった!(笑)
同じ身内同士の勝負なので、まあ、うれしいやら、悲しいやらだが、やっぱりしばし考えるところがあった。この間の事情を察したメル友の「I」さん(東海地方)から次の様なメールが届いた。
「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」(塩野七海・ローマ人の物語より)
これをオーディオに置き換えると「人間ならば誰にでも、音のすべてが聴こえているわけではない。多くの人は、聴きたいと欲する音しか聞いていない」となるでしょうか。
オーディオは人生と同じくらい難しくて、面白いな〜と思います。」
ほんとに、思い通りにいかないという点ではオーディオと人生はよく似ている。
この機会に改めて「グッドマン VS フィリップス」について考えてみた。
まずグッドマンについて
良く言えば「いぶし銀」を思わせるような音、悪く言えば「暗〜い音」である。周波数レンジの広さとかクリヤーさとか、オーディオ的な音を望むと裏切られる。したがって「ちょっと聞き」には不利なタイプ。
人間生きていると楽しいときもあれば落ち込むときもあるが、グッドマンには思い通りにはいかない人生の憾みをそっと慰めてくれるところがある。そういう聴き方をする人に通じる何かがあって、その魅力にハマるともう手放せない(笑)。
「音の品位」を言葉で表現するのは難しいが、たとえて言えばヨーロッパの上流社会において「50歳代の貴婦人が持つ気品」といったところだろうか。
次にフィリップスについて
世界中の放送局でモニタースピーカーとして採用されていただけのことはあって、オーディオ的に聴くとまったく不足のない音である。録音現場の雰囲気までをも再生するかのような実力を秘めている。音の品位をグッドマンの例にたとえると「30歳代の貴婦人」にたとえられるだろう。こちらの方が瑞々しいのはたしかだが相手にするのはちょっと疲れる(笑)。
ただし、このフィリップスのユニットはとてもエンクロージャーを選ぶところがあるので要注意である。
以前、ウェストミンスターの箱に容れて半年間程鳴らし込んだが現用の「AXIOM150マークU」に比べるとイマイチだった。このユニットに長大なバックロードホーンは合わない。
そこで、あまり期待せずに非常にシンプルな自作の箱(といってもそれなりのノウハウはあるが)に容れてみたところ、まるで水を得た魚のように生き返ったわけだから、まさに「瓢箪から駒が出た」ようなものだった。
また、接続コードを変えただけで音に精彩が無くなったりするのでとてもセンシティブなユニットである。今のところもっとも相性がいいのは
「チューブ・オーディオ・ラボ」(新潟県)さん
http://shinkuukan2.web.fc2.com/
から購入したウェスタンの単線ケーブルでこれを使うとほかのケーブルはもう使えない。とうとう3ペア購入してしまった。
ところで、どちらをメインスピーカーにしようかと迷うところだが、とても決められないので当分の間両にらみといこう。
ちなみに最近、インターネットラジオで「モーツァルト専門チャンネル」を楽しんでいるが、システムを2系統にして鳴らし分けているので、その接続状況を記録しておこう。
NTTの「モデム」から光ケーブルでマランツのDAコンバーター「NA11−S1」に繋ぎ「INTERNET RADIO」を選択する。
☆ 第一系統
「NA11−S1」
→ パワーアンプ「171シングル」(インターステージ・トランス入り)
→ スピーカー「AXIOM150マークU・イン・ウェストミンスター」
☆ 第二系統
「NA11−S1」
→ 「デジタルケーブル」
→ DAコンバーター「エルガープラス」
→ プリアンプ「大西式プリ」
→ パワーアンプ「71Aプッシュプル」
→ スピーカー「フィリップス」
以上のとおりだが、丁度いい機会なので使用している「71系のパワーアンプ」について一言述べておこう。
仲間うちで「クセのあるスピーカーを使って困ったときは71系アンプを使え!」という合言葉がある。それほど71系の真空管は素直で使いやすい。
オーディオ仲間曰く、「71系は礼節を知っている球です。けっしてスピーカーの弱点を露わに暴き立てることがありません。」まったくその通りだと思う。ただし満点を取るまでには至らないが(笑)。
現実に「AXIOM150マークU・イン・ウェストミンスター」に「171」アンプ(出力1ワット)を使うと、とても音が素直になる。我が家に限っての現象かもしれないが、大型スピーカーになればなるほど小出力のアンプが似合っているのだから不思議。むしろ、そっちの方がエンクロージャーの響きをよく出してくれる。
真空管アンプの場合、「パワーが足りない」という嘆き節をよく聞くが、むしろ「パワーがあり過ぎる弊害」についてもっと声高に語られていいような気がする。ただ、我が家の場合は昔の能率の高いSPユニットばかり使っているのでその兼ね合いもあるが。
最後に、「グッドマン VS フィリップス」の結果だが、「いい音」なのはフィリップスだし、「好きな音」はグッドマンとなる。
両方の音を随時に切り替えて楽しめるのはまったくオーディオ冥利に尽きるが、「聴く時間」の長さとなると、やっぱり「好きな音」の方なんですよねえ(笑)。
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マッキントッシュXRTとツイータの音場再生について
マッキントッシュのツイーターのような配列のスピーカーをラインアレイと呼びます。
ご存知のように2個のスピーカーで同音域を出した場合は、スピーカー間の距離によって算出される位相干渉によって周波数特性が激しく乱れます。
スピーカー数が増える事によって位相干渉の山谷が複雑に組み合わされ、元の1個の周波数特性に近づいて行きます。
ユニットを面配置にしたものはパラメトリックとも呼ばれ擬似的な平面波を発生させます。直線に配置した場合をラインアレイと呼び、擬似的な円筒波を発生させます。
スタジアムなどの大規模音響(PA)においては欠かせない基本的技術になっています。ただしPAにおいてはユニット間の距離が波長に比べて開きすぎるので計算によるシミュレーションと電子回路による補正は欠かせません。
参照:http://arte.sc-a.jp/3w/ardbf/m3dlat.html
小規模なラインアレイは設置が容易で必要帯域内で好結果を得られやすい為、簡易的なPAに使われます。
http://probose.jp/cat_product/line_array_speakers/
http://www.toa.co.jp/products/prosound/speakers/speakers_linearray/sr-h3s.htm
学校の体育館などで壁に取り付けられた縦長のスピーカーもラインアレイです。
http://www.toa.co.jp/products/prosound/speakers/speakers_linearray/sr-t5.htm
マッキントッシュXRT26は、ウーファー2個+ミッドレンジ1個とラインアレイのツイーター23個の距離的減衰特性が異なりますので設置場所毎にレベルバランス調整が不可欠になります。
元々スイートポイントを作らない広範囲サービスのPAと違って、スイートポイントにてステレオを楽しむ為のオーディオ用スピーカーですので、聴取位置での高域エネルギーを担保する目的でラインアレイが使われたのだと思います。
高域別キャビネットになっていますので、1.5KHzクロスオーバー付近での繋がりが難しく、1〜2m程度のいわゆる至近距離での使用には不向きとなるでしょう。
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ラインアレイ/トーンゾイレと呼ばれるスピーカーユニットの一列配置は、ヘタをすると音が混濁してしまいますが、上手に利用しますととても良い音も得られます。
マッキンの特殊なスピーカーでしたが、あれを利用するには40畳以上の広い部屋で、スピーカーから3〜5m以上は離れて聴く環境でなければ、デメリットの方が多いはずです。
アメリカやヨーロッパの富裕層では、演奏会やダンスも可能なホールを自宅に備えて、そういう場所で利用するのに良い効果が有る、という方法ですね。
近い位置ですと、格ユニットとの角度や距離差が大きく成って、デメリットしか聴けません。
大昔のボザークというメーカーが造ったスピーカーでは、高域ユニットを8本、縦に並べた製品が有りました。
http://audio-heritage.jp/BOZAK/speaker/b-410moorish.html
この製品のミニサイズを造った自作スピーカー記事から、知ったスピーカーです。
(記憶がアイマイですが、記事ではウーファーに三菱の六半、ミッドにフォスの83、ツイターに三菱の5センチコーンツイターのフレームを金鋸でカットしてハンダ付けして、、、という化け物語り、だったと思う。)
この他に、スピーカー自作では神格化された長岡氏の実検製作には、小型フルレンジユニットを9本だったかな? 聴く位置に対して等距離に成るような特殊な箱設計の自作例が有った、試聴距離を1.5mに想定したとか、、、その後、アマチュアオーディオファンで、同じ様な方向性で、各ユニッットの耳に対する向きや距離差に関してもバッフル版とフレームの間に厚紙等で徹底的に調整し切った自作をされた人のレポートが、あるオーディオ雑誌に投稿され、良い結果が得られた、という事例が有ったそうです。
故:長岡氏 の自作例に、逆仮想同軸スピーカー、と言うのも有りました。
ウーファーの周囲にツイーターを4本とか6本だか8本だかを取り付けた、珍妙なスピーカー。
真正面だと良い音だけど、首を振るとおかしな感じ、、、って事で、確か、2〜3作目で、最終的には失敗作とおっしゃっていた(笑)
マッキンのスピーカーは高域ユニットのラインアレイ/トーンゾイレと言うだけでは無く、各ユニットに位相調整が組み込まれていた。。。ハズ?、、らしい??
まぁ、とにかく特殊、もはや変態的なスピーカーですよねぇ〜☆
導入するには、金を払って買えば良い。と言うもんじゃなく、設置する部屋を確認し、設置可能であれば、室内音響特性を測定して、設置後に調整する。という設備機器のような感じだったはずですが、、、
http://qa.life.auone.jp/qa9056680.html
- UREI 813B 中川隆 2022/1/04 11:01:55
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