236 : 薬漬け 2015/08/23(日) 22:46:55 某所で聴いたオートグラフは、モニターゴールドでしたが、それゆえというべきか、非常に音の回り込む、臨場感のある鳴り方を呈しました。あの「音の洪水」的な低域の奔流は拙宅のモニターレッドではなかなか聴けない音でした。 一方、ある店主が語ったところ、 「オートグラフのユニットをゴールドにすると、ゴージャスでたっぷりと鳴るが、緻密さには欠ける。 レッドにするとシャープで緻密綿密には鳴るが開放的な鳴り方にはならない。 いろいろ試してきたが、遂に例外は無かった」と。 例外を追ってみたくなりました。
ちょっと部屋が体をなしてきたのを機に、今までIIILZ専門だったマイケルソン&オースチン TVA-1を移動。 カウンターポイント SA-5000 にオルトフォン SPU-Referenceでヨッフム=バンベルクsoのジュピター第4楽章。 TVA-1 は高域がやや硬質ですが低域は結構たっぷりしていて、これがモニターレッドの緻密さにやや芳醇な響きを付加してくれるかな、SA-5000も音場型だし…というわけです。 試聴してみたところ、「…」感想はこんな感じ。うーむ、音がイマイチ。 レッドの精彩もあまりないし、ゴールドのゴージャスさも出ているとは言えない。結局のところ、二兎を追うものは…にハマってしまったようです。(苦笑) TVA-1の相性が良くなかったのか(あまり大型タンノイをKT88で鳴らしたことはありません)、コードのアクが強かったか、それとも他に?サテ。 とまれ、やはり先人のトライアルは貴重でした。 241 : ジークフリート 2015/08/25(火) 20:31:51 >>236 薬漬け先輩が書いておられるレッドとゴールドの違いは、再生帯域の広さの違いが当然のように表れているように思います。
そもそも、想定のアンプも異なるところですが・・・エンクロージャーの方は、どちらのユニット想定とかはなかったのでしょうかね。 237 : 前期 2015/08/24(月) 10:03:00 >>236 確かに同じSPでもアンプによって音は変わりますね。
拙宅にもたまにマニア達が聞きに来ますが 4320(もどき)の音の感想は球派と 石派に二分されるのが面白いところです。 いずれも若いころは楽器を演奏していた実力派で ポピュラー系は球派、クラ系は石派 で例外がないのが不思議ですが、結局音のどういう部分に注目して聴くかで評価は違ってくるようです。 239 : 薬漬け 2015/08/25(火) 01:01:57 >>237 クラ系が石というのは、なんとなく分りますね。 細かい音まで聞き分ける…オケの団員などでしたらそうなるのでしょうか。 ポップスが球派というのは…。 しかしそういえば、ギター小僧は最近は球アンプ派が多いと聞きます。 (おかげで私たちのアンプ用のヴィンテージ球が枯渇しているのですが…とほほ(略)) 240 : 前期 2015/08/25(火) 18:00:43 >>239 >アンプ間で大ゲンカ・・・・・
これってあるんですよね! 石アンプ「どや、ワテのほうが正確な音やろ」 球アンプ「アンタの音は色気がない。皆アタシのほうが魅力的と言うの」 ??????? 244 : 薬漬け 2015/08/26(水) 08:24:20 >>240 モニターレッドは、音が緻密な分、結構石のアンプも合いますね。
今はもっぱらExclusive M5 で試しています。 (石の場合は、です。相対的には球がやはり多いですが。) 片やモニターゴールド…。 あの音の豊潤な広がりを活かすには、やはり球でしょうか。
それぞれユニットにも言い分があるでしょうから。(笑) 245 : 薬漬け 2015/08/26(水) 08:30:39 ユニットの性格は、まさにお示しの通りで、まあドン・キホーテをやらかしたと言いますか(汗)。 確かに拙宅のオートグラフはレッド前提ですから、苦しかったのは事実でしょう。 片や TVA-1 は IIILZ でベストマッチに鳴るように、そちら向きですし。 敢えて合わせましたが、やはり水と油とは言わないまでも、得手不得手は出たようです。 276 : 薬漬け 2015/09/05(土) 23:20:56
先日、行きつけのお店でモニターシルバー(米GRF)を、WE124で鳴らしました。 球はデフォルト 274Bのところが 5U4G、348Aのところが RCAの 6J7。出力球は 350Bです。 LP12 とマッキン C22 オリジナルを経由。これで聴くと、入力トランス 618C のキャラクターも乗ってなかなか艶っぽいのですが、微妙に音色が古い。 (因みにHi-Inputはトランスは関係ないと諸兄に教えられてきましたが、お店のエンジニアで 124 現物と Western Electric の回路図を持つ方は 「実はハイ入力も入力トランスと繋がっている。1次か2次に入れているかは個体によるが、繋がれているのは確か。当初見たとき何故こんな面倒臭い配線をかけているのか理解ができなかった」 と教えていただきました。しかしこれで、ハイ入力も入力トランスの違いで音の性格が変わることが腑に落ちました。) そこで 5U4G を 274B 刻印球に。 理屈からいえばより一層古い球ですが、これが不思議に現代的な清明な響きに変化。 「これだと前段も変えると?」 私「まさか 348A?」 店主笑って「 348Aはそう変わらないな。無理にWEで揃える必要はない」。 エンジニア「 6J7G のST管もいいかも」。 で、後日私が探してきたのが Brimarの Foreign Made。 メッシュで精密な造り。欧州製か? これに換装して、カートリッジをハイエンド系に替えたら、出た音に全員オッタマゲ。 現代型ハイエンドシステムを持っている方いわく 「自分の現代システムと違和感のない音だ」。 鳴っているのはシルバーなのに。 私の耳にも、およそ古色蒼然とは対極の音が出たのにはいささか驚きました。 因みにレッド(コーナーヨーク)に替えてデュトワ=モントリオールの幻想(Digital録音)をかけてみると、これも違和感なし。 RCA の 6J7 を Brimar?の 6J7G に替えてからはホルンの響きも丸くなった感じ。 ヴォーカルでは最初はキツかったドリス・ディの声がキツさが後退して滑らかさがでてきました。 古い機器も、使い方で古色蒼然にも鳴れば現代的にも鳴る。潜在能力の高さかもしれません。 277 : ジークフリート 2015/09/06(日) 08:20:57 〉276 現代的にも鳴る
昔のスピーカーで現代的な鳴り方(情報量(SN比)、再生帯域の広さ、忠実度、空間再現力など)って相当無理があるんですが、現代的鳴り方というよりも、今でも通用する(ある程度の情報量と表現力、昔のスピーカーならではの創意工夫による空間演出(再現ではなく)、しかし歪曲し過ぎないなど)かどうかということでしたら、まだ通用するものも残っていて、その創意工夫の部分などが現代的スピーカーにない味わいも楽しませてくれるものと思いますよ。 当時、性能的に限界があった部分を、この創意工夫でなんとか補おうとした・・・この辺りの巧妙さやセンス、努力が音にもちゃんと反映され、それが今でも魅力的に音楽を楽しませる・・・そんな装置であれば、まぁ今でも使う価値は十分有るんじゃないかナ?と思います。 278 : 薬漬け 2015/09/06(日) 10:14:29 >>277 ちょっと私の表現が舌足らずでしたね。失礼しました。
「現代ハイエンド機を聴いている人」が「聴いていて自分のシステムと違和感が無い」≒「現代的な」 という表現をさせていただきましたが、ただモニターシルバーに、――あのF特でも――リアリティを迫真で表現できる能力があることは、見えたような気がします。 もちろん、本当の現代スピーカーとではF特は言うに及ばず、音場感の現出の仕方その他も作法は違う訳ですが、タヌキさ加減でいえば現代スピーカーより役者が上手といいますか。 実に巧妙に私たちをダマクラかしてくれるような感じですね。 現代スピーカーの、ダマし代が少ないタイプとはその意味でも作法が違います。 その世界では第一級の能力を有していると。 仰せの通りと思います。 ちなみに、今回の再生では Western Electric124 が結構大きな役割を果たしてくれたような。 つい音色の色香に先に幻惑されますが、(ちなみにあのアンプは電話交換用が多かったようですが、あの媚薬的な音の個性は交換手の女性の年齢詐称に役立ったかも。(ええ加減にせいと?ハイ)) まずもって業務用として実に高い能力を有しているな、と感じた次第です。 現代に通ずる能力。 何せシルバーが他のアンプで、こういう鳴りかたをしたのを聴いたことがなかったですから。 ただ知らない人が見ずに「どこからか新製品でたんですか?教えて」と言ったのには…(苦笑) 279 : ジークフリート 2015/09/06(日) 10:27:53 〉278 女性の年齢詐称 薬漬け先輩。女性に限らず、上手いこと詐称してくれれば、ゲンジツよりも魅力的とか。 電話交換手も、どんなお姉さんか、下手に確認して夢破れ・・・てぇのは有りがちだったりしますよねぇ。 280 : 前期 2015/09/06(日) 17:55:55 >>276 またまた凄いアンプを試聴されましたね。
手許にある回路図では OPT 二次側からは負帰還をかけていませんのでトランスそのものが相当に立派なのでしょう。 出力菅のプレートから前段に負帰還をかけているのは恐らく動作の安定性を重視した設計なのではないかと思います。 それにしてもこんな古いアンプが保存されているそのお店というのも超一流ですね。 281 : 薬漬け 2015/09/06(日) 23:32:34 >>280 WE124はかなり以前になりますが、私がタンノイに似合ったパワーアンプをいろいろと見ていた頃、店主が「こんなのもあるよ」と、前期型のレクタンギュラーヨークでマーラーの三番のイントロを聴かせてくれたのが初体験でした。 レクタンのモニターゴールドが、何時にも増して煌びやかに響いた衝撃は新鮮でした。 これが Western Electric の音か、と。 その個体は、ある人が長きにわたり預けてあるものらしく、店の基準機の一つになっています。 今回私が聴いていたのは、別の人の蔵の中から、様々な機器といっしょにガラクタ同然に(!)出てきたもので、最初一目では 124 と判りませんでした。 ウェスタンと判る位で表面の文字もろくに読めない(汗)。 これでもマシな方でそれ以外の名機は「抜けば錆散るイワシの刃」(汗)。 サビだらけ。 「どういう保管していたんだ?!」お店のサービスルームで私も目にして絶句。 「どうするんです?」 「ウェスタンは幸い中はコンディション良好のようだから、まあ磨くよ。124だ」。 それにしてもバチ当りな。 数日後行くと、店主とエンジニアが丹精込めて整備した甲斐あり見られるように。銀シャーシの初期型でした。(だからトランスもKSナンバーでなくウェスタン純正。戦前の製造でしょうか。) エンジニアに先のハイ入力を聞くと 「メンテされている中には2次に入れているものもあるが、これは配線図通り抵抗を介して1次に入れている」とのこと。 ちょっと目が覚めるのが遅い傾向はありますが、好調になると先述のような音です。 仰る通り、やはり「トランスが只者ではない」のでしょう。 回路が古い分、素材だけで勝負する要素が強いでしょうから。 問題は、元“飼い主”が「とにかく全て処分して!」とのことらしく、他のサビ刀はメンテが大変な様子。 で、くだんのウェスタンは店主「半端な扱いをする客には預けられないしなあ」と、ジッと私の目を…何が仰りたい?!(大汗) 282 : 薬漬け 2015/09/06(日) 23:51:36 >>279 >>上手いこと詐称してくれれば、ゲンジツよりも魅力的
昔のスピーカーには、そういう「やり手」?が多かったりしますね。 タンノイもその一つでしょうけど。大先輩の STCはストレート美人ですかね。 かつてタンノイ技術部長だったリビングストンが語った言葉は、その意味で示唆深いです。 「スピーカーを作る場合の基本的理念というものを考えてみると、感度とか周波数特性とか歪みなどの数字だけを追求していけば、本当の意味でのスピーカーの製造、開発という理念からはほど遠くなってしまうのではないかと思います。 スピーカーとしては、原音を100%忠実に伝えることは無理にしても、いかに最も近い音を伝えるかというのが、その重要な役割だと思います。… ある人が先月、あるいは先週コンサートへ行った時の音が耳から離れないという時、まさにその音を再現できるようなものでなければいけないと思うのです。… コンサートホールで聴き、オペラ劇場で聴いた音に近い、リアルな音楽を再現したいというのが、私どもの理想です。 一種のイリュージョン(幻想)というか、まさに真実のように思えるものを音楽の面でいかにより多く与えられるかということが、最も大事なことだと思うのです。… 本当の意味での音楽、音楽の奥深く潜んでいるものを引き出してくる。それがタンノイの追求している一つの理念でもあるのです。」 (ステレオサウンド「TANNOY」旧版76〜77頁) もっとも、女性は声を聴いて実際に逢ってみたら…という状態は(略)
284 : RW-2 sage 2015/09/07(月) 12:20:23
>コンサートホールで聴き、オペラ劇場で聴いた音に近い、リアルな音楽を >再現したいというのが スピーカーシステムより部屋の大きさでしょね。空間が一番高価。 拙者の拙い経験と感覚では 10cmシステムで10帖。30cmシステムなら20帖。38cmシステムなら40帖は必要です。 システムの後方、LRの壁方向も大きく空けて、且つ試聴距離を取って、後方の空間も必要です。高さもあったほうが宜し。 試聴距離5m〜8m離れて最大120dBの音圧を得るとなると、システムが 90dB程度ですと耐入力も 100〜300wクラスが必要。パワーアンプも大がかりに。 まともにオーディオやりたいならやはり専用ルームが欲しい。 実際、 某ライブハウス(満席100席)に置かれてある A7、 某レストランフロア(50帖)に置かれていた2000年製 GRFのスケールは凄かったです。 天井は吹き抜けですし。 家庭じゃ1000万円のコンポを用意してもあの音は無理でしょね。 288 : 薬漬け 2015/09/07(月) 20:14:32 >>284 確かにそれなりのスケール感を求めようとすると、その位のエアボリュームは要りそうですね。 (英国では総じてスピーカーシステムが小さいのは、それもあるのでしょう。)
一方で、そんなに大音量でなく、空間に立体画を描くような再生の場合には、総じてシステムは大型が有利なような気もしますが。 加えて、「響きの文化」の象徴である英国の石造りサロンなら反響で、さほど大きなシステムでなくとも十全に鳴るでしょうが、「直接音の文化」の権化?であるデッドな日本家屋だと、あまりこじんまりに纏めてはパワー感(パワー自体でなく)不足を来すのではないかな、とも考えたりしています。 まあ英国屋敷を知らないので(笑)、厳密な比較は出来ませんが。 289 : ジークフリート 2015/09/07(月) 22:27:42 〉282 ATCはストレート美人ですかね?
当方は、年齢詐称も演出も求めておりませんので、美人は美人に、そうでない方はそれなりにてな感じで伝えてくれればそれでイイんですよ。それがリアルというものでしょう。 我々が聴くのは、そこら辺の交換手のオバちゃんのおしゃべりじゃなくて、日頃から如何に良い音を聴かせるかに人生かけている演奏家が発する音なんですから、ちゃんと録音されてりゃレコードにはそもそも良い音が入っているはずなんですよね。 291 : 薬漬け 2015/09/08(火) 00:38:22 >>289 確かにそれは仰せのとおりです。
レコードがまともなら情報はそこに入っている。 そしてそれが(付帯音は別にして)再生できる全ての音。 ところが、大先輩には釈迦に説法、失礼もいいところながら、再生装置がニュートラルではありえないのも事実。程度問題はありますけれどもね。 アンプビルダーのパラピッチーニが言ったそうですが 「モニターの作者はすべからく『自然な音、原音を目指す』という。 しかしいつの間にか“彼の音”になってしまっている」と。 ある意味、モニターの限界を示した言葉とも言えますが、そこで
「いや、100%は無理でも、99%なら」と思う派と、 「95%でいいが、あと5%は楽しみたいな」と思う派が出てきたりする。 そしてそれぞれ異なるアプローチと手管を駆使して自らにとっての好ましい音を創造する。 要は他人でなく聴く本人にとって「原音」たりえるかどうかが一番重要な処ですから。 この辺に、各人の方法論の差がでて、それがまた妙味があるということなのでしょうか。 293 : 前期 2015/09/08(火) 13:17:20 >>291 >しかしいつの間にか“彼の音”になってしまっている
スガーノ先生もクライン・ウント・フンメルの音を個性的と評しておられますね。 そして個性のないモニターなんて存在しない、その個性を受け入れるかどうかで 評価は違ってくる、と。 名言でしょう。 294 : ジークフリート 2015/09/08(火) 20:49:51 〉291 要は・・本人とって原音たりえるか
もしや薬漬け先輩も、そういう意味での原音狙いなんですか?いや〜驚きです。(コチらこそ失礼!) 当方、冗談システムでは、かくあるべし!てな鳴らし方(これが薬漬け先輩がおっしゃる原音かも)ですが、ATCの方では「こんな音だったの?」てな予想を超える表現に、日々勉強中てな感じです。 295 : 薬漬け 2015/09/08(火) 21:20:07 >>294 うーん、以前にも書いた「原音不可知論」の延長ですよ。 好き嫌いは別にしても、原音は物理的にはありえても、生理的にそれを捉えた段階ですでに原音ではない。その人の聴覚というフィルターがかかっているわけですから。 (もちろん、ある一定以上の水準を超えた上での話です。) そうなると、何が原音か?を問い続け、99%の小数点以下をひたすら掘り下げるのも一つであれば、「気持ちのいい原音」を求めるもまた一つの道かな、と。 ただ音楽を聴くという意味での原音には、生でも発音体と聴者との間の距離感で性格が変わってくるように、何をもって「原音」とするかは難しいですよね。 私がタンノイに惹かれたのは、「我は原音なり」(そんなハズはないんだが)と自信満々に奏している風情、そして出てくる音が気に入っている(自分がホールで聴いている原音に近い)という理由からでしょうかね。 300 : RW-2 sage 2015/09/10(木) 12:29:20
>何をもって「原音」とするかは難しい ざっと考えるだけでも10ケースはあるでしょう。 なぜそんなにあるのかと言いますと、それぞれ原音に対する立ち位置が違いますから。 大雑把に別けると次の感じでしょか。 @ ホールやライブハウスで聴いた音 A マイクが拾った音 B カッティングされた音 C カートリッジ出力の音
@はもうその場で消えていく二度と再現されない音ですし、聴く位置、耳の調子、 精神状態に大きく左右されますので一般性がない音。いわゆる個々の幻音です。
Aは個人の思い入れや聴き方、体調に左右されない、耳より確かなマイク出力を原音とする考え方で、これは音楽家やレコーディングエンジニアに多いでしょう。 Bなんだかんだ言っても、媒体物質として誰にでも再現できる普遍性、抽象的な モノを原音と見なすという考え方で、カートリッジメーカーならここでしょう。 Cカートリッジ出力を原音と見なさなければ、アンプ設計者やスピーカー開発等は 意味がなくなってやってられないワケですから多くのメーカーはここでしょか。 てなことを30年近くも前から唱えておりましたが、今のデジタル、ハイレゾ時代と なっては考え直す必要があるやもしれません。面倒くさいので考えませんけど (略)
原音再生の困難さの大きさは@>A>B>Cとなりますでしょう。@を原音説と した場合は200%不可能でしょう。
ABCと来るうちに可能性は少しづつ上がっていくのは、原音から耳までの媒体が減ってきてますから想像通りと思います。 タンノイの大型スピーカーは科学的/物理的に見た場合には不正確な音の代表格で しょうが、@を原音と想像して聴いた場合にそれらしさを発揮。 原音再生は無理でも幻音創生に真骨頂。長けている。 元来オーディオとはそんなものでしたでしょうし、原音よりホンモノらしい音を求めるのです。 生演奏は意外にツマラナかったりします。 301 : 前期 2015/09/10(木) 14:17:30
まあ原音を言い出すとキリがないでしょうね。再生音は原音じゃりませんから。 大方のマニア氏は「それらしく」聞こえればよしとしているのでしょう。 もっと達観すればまさに「幻音」を追い求めることになり松し、そこにこそオーディオの醍醐味ありと割りきっているのが小生でつ。 96. 2016年3月30日 16:54:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[2162] ▲△▽▼ 348 : ジークフリート 2015/09/23(水) 07:43:35 >>343 オートグラフの製造方法や、その後の待遇など考えると、個体差ももちろんあるのでしょうけど、果たしてホントにどんだけ違うのか (部屋、セッティング、その他のキカイなどによる違いが大きいのではないかな?という疑いがありますよねぇ)・・・ 出来ることなら、同じ場所・同じセッティングで比べてみたいもんですねぇ。 (かく言う私めも、ATC買う前にオリンパス買いに行って 「ヤケに音色が明る過ぎる!」とか文句たれたことがありますけど) 349 : 薬漬け 2015/09/23(水) 11:33:56 >>348 オートグラフは、先達諸氏の言葉からどうも言えそうなことは
「モニターゴールド中〜後期と、それ以前のとではエンクロージャーの材質が違う」 ということでした。これは自分自身でも経験していて、若い頃(どヒラで見ただけ(汗))に某所で見た個体と、先般音を聴いて、おっと思ったものとでは、エンクロージャーをこづいた音が違うんです。 おそらく上記に対応していたのでしょう。 レッドの頃だと、もっと「鳴かない」そうで、TEAC やユートピアはこちらを手本にしているとも仄聞します。 自宅のユートピアグラフを見ていると、さもありなんと思います。 だからオリジナルでも、ゴールドの箱は絢爛な響きがあるけど曖昧模糊、レッドは定位がビシッと決まるけど芳醇さに欠ける。 これは以前から言われていたようです。 もっとも、先の区分けで「ゴールド前期」については、レッド時代の箱が継承されているようで、両者の中間的性格を併せ持つところがあるようです。(先般聴いたのがこれでした。) 個体差はある業界重鎮から伺った話で、おそらく環境的な要素もさりながら、手作りの品ゆえ職人の作業上のバイアスが大きく影響しているのかな、という気がします。 (一説にユニット毎に細部が違うという説も聞きますが、これは確認していません。) 確かに拙宅の個体と聴き比べはしてみたいものの…どうやって並べる??(大汗) いずれにせよ、個体そのものが出てくるのをじーっと待つしかないようです。 それまで命があることやら。(苦笑) 350 : ディラン 2015/09/25(金) 10:48:14 >>349 箱の材質が音に影響する、何だか阿漕〔アコギ〕に似ていると思って読ませて頂いています。
スプル−ス、マホガニ−、ブラジリアンローズウッド〔ハカランダ〕等素材で音が変わります。 コンコンと叩いて見たりして響きや欠陥を調べてみます。 弦に依っても違いが出ますのでイロイロ試して気に入ったブランド、ゲージを使います。 似ていますよね。 タンノイオ−トグラフも様々なんですね、 更にアンプ選び、お金では買えないようですね。良い出会いが有るといいですね。 351 : RW-2 sage 2015/09/25(金) 11:21:24
タンノイのような箱で聴かせるタイプは、家屋が鉄筋コンクリートなのか、木造和室なのかで大きく音が変わるでしょうね。 さらにコーナータイプは部屋の両隅にきっちり設置できるかどうかの問題もあってなかなか難しいんじゃないかと思いますね〜。 354 : RW-2 sage 2015/09/25(金) 16:27:43 >タンノイオ−トグラフも様々 コイルも手巻き、振動板も手延ばし、箱も手造りとなりますと、同じシステムを 作ったつもりでも、個々で違う音になったんでしょね。 モノラル時代は部屋隅に1台設置ですから、個々に違いがあっても 1台購入なら問題はなかったわけで (略) 355 : ディラン 2015/09/26(土) 08:29:52 >>354 その点、現代スピーカーは違う物は出来ない、均しく造られますからね。 それでも、ユニットの取り付けと言うか締め付け具合等と仰せの方もおられます。 515C を 828 に付ける時は私が付けようとしたら店の人は此処が肝心ですと取り付けて下さいました。(笑) 356 : 薬漬け 2015/09/26(土) 10:33:43 オートグラフに限らず、ヴィンテージタンノイはモニターゴールドのある時期から箱の素材が変わり、かなり音が変わったことは否めないと思います。
(影響が少なかったのは内容積の小さいVLZくらいでしょうか。) とにかく現物を聴くまでは安心ならずで…それより現物が再度出てくるかが問題ですが(涙) 当面は、124が拙宅のどのタンノイに合うか、ということになりそうです。 印象的には、古いゴールドのレクタンで、昔聴いたマーラー3番の冒頭をまた聴いてみたいような。 358 : 弦堂 2015/09/26(土) 18:44:27 明日まで東京インターナショナルオーディオショウのエソテリックブースで昨年発売の Kingdom Royal Carbon Blackがエソテリックブースでデモを行っていた。 TANNOY もやっと JAZZ も聴ける広帯域でバランスの良いスピーカの出現です。 評判が良いので、試聴室はいつも満員です。 359 : 前期 2015/09/26(土) 19:57:11 Kingdom Royal は新発売とも言えないような? 偉く重たいスピーカで純正(?)組み合わせのエソではドライブしきれずこのところ引っ込めてましたね。 エソも新しいアンプを出しましたから漸く上手く鳴らせるようになったんでしょうね。 362 : 薬漬け 2015/09/27(日) 11:55:27 新 Kingdom Royal、聴いてみたいですね。 もちろん現在最新鋭の音作りになっているでしょうが、同時にその他の「現在最新鋭のSP」と一味違うところを持っているのか、その辺をどう表出しているのかは興味があります。 364 : 薬漬け 2015/09/27(日) 15:09:21 Kingdom Royal Carbon Black は、両サイドをカーボンにしたことで何か音質上のメリットがあったんでしょうか。 しかし、30cmデュアルコンセントリックと聞いて私の古〜い頭には、エジンバラを思い出していました。 当時の評価の減点法として、 「30cmにしては容積が小さい」と言われてエンクロージャを大きくし、 「どうも低域が寂しい」と言われてスーパーウーファーを付け、 「も少し高域が伸びればな」と言われて、別売だったスーパートゥイーターを付けたら、Kingdom Royal になっていた… なんて言ったらタンノイ技術陣に袋叩きに(汗) 365 : 前期 2015/09/27(日) 19:14:50
Kingdom Royal はユニットが大杉の印象でつ。 ユニットが多いほど混変調歪がでそうでつしね。 Tannoy もそろそろ手持ちユニットを活用して誤魔化す商売から足を洗い、ついでに同軸型もやめて A5 みたいに立派なユニットで勝負したらイイと思い松がそれじゃ丹野胃じゃなくなる? HO 366 : くろねき sage 2015/09/27(日) 19:47:57
>「30cmにしては容積が小さい」と言われて…
「大きいことはいいことだ('60年代末)」→ エンクロージャー大型化 「今('70年代中頃)はパワーの時代」→ スーパーウーファー追加
「今('00年代初め)はSACDの(略)」→ スーパートゥイーターST-50発売(その後同等ユニット内蔵) 丹野胃は世につれ、世も丹野胃には…つれない? 367 : RW-2 sage 2015/09/27(日) 23:05:07
>カーボンにしたことで何か音質上のメリットがあったんでしょうか ウォルナットとローズウッドとメイプルでは音が違います。 また同じ材質であってもオープンボア仕上げとラッカー仕上げでは音質が変わります。 最初は木目調で市販した後に剛性を高めたピアノブラック、カーボンブラック仕上げを出すというのは昨今の風潮なんですね。 タンノイばかりではなくFostexもそうです。海外メーカーにも多い。 ヤマハの新作も剛性ブラックです。 372 : RW-2 sage 2015/09/29(火) 12:03:23
昔のタンノイは合理的なユニットを使いながらも箱や設計におおらかさがあって、ナチュラルな美音を醸し出していたと思うんですよ。ですから音にロマンがあった。 某社と某社が先導(扇動か)してからは何か仰々しいというかコケオドシっぽく也候。 昨今は他社の科学的ハイエンド機に負けじといろいろ手を打ってはいるのですが、 良き時代のタンノイから遠ざかるばかり。 こんな見解は良くないのでしょうけどね。 373 : 薬漬け 2015/10/09(金) 22:28:23
週末は気晴らしにと、どうにか結線した IIILZ を マランツ7とマイケルソン&オースチンTVA-1で。 ソースはズボラにマランツ10B をオン、そしたらたまたま国営放送がマーラーの5番をやっていました。(ルツェルン祝祭のライブだとか。指揮者の名前は失念しました(汗)) しかしマラ5に縁の深いこと…。 如何せん余り鳴らしてやっていないため音に精彩を欠くこと甚だし 7の高域をすこしブーストし、プリ〜パワー間をゴッサム2111 にして、やっとこさバランスしました。 演奏自体はクーベリックとレヴァインが混ざったような演奏でしたが、余り個性的では無かったような。 むしろ、その後のアナウンサーの声にふと癒やされてました。これではマズい。 全ての結線が完了したら、当面全ての機器は同時並行、鳴らしっぱなしになりそうです。 375 : くろねき sage 2015/10/09(金) 23:01:06 とある中古の石アンプで、内部の配線を取り替えたらしつこいハムがだいぶ収まった、みたいな話を聞きました。 こーゆーのも絡んでると怖いとゆーか七面倒くさいとゆーか(略) 376 : 薬漬け 2015/10/09(金) 23:53:00 >>375 コード、ケーブルはけっこう奥が深いですよね。
巷では値段の高低ばかりが強調されますが、アクセサリーとして見た場合、いいスパイスというか調整役の役割を果たしてくれますしね。 配線材また然り…。適材適所、様々なノウハウがありますし。 メンドクサイ一方で、これまた楽しみの一つというか。 381 : 薬漬け 2015/10/10(土) 15:52:23
こないだがVLZだったので、今日はレクタンギュラーヨーク。 マランツ7〜カンノ300Bシングル(型番なし、メーカー表示もない珍品?)。 ソースはプレーヤーが調整過程ゆえズボラのマランツ10B で。 ちょっと無理な置き方をしたので心配していましたが、結構鳴ってくれています。どうやら杞憂。 ただ、ちょっとセンターラインから外れると、やや音場はシフトするようです。 極性は全て合わせてありますし、同条件ではウエストミンスターだと何処で聴いても音場はブレることはないのですが、この辺はやはり役者が違うということなのか、単なるバスレフとバックロードホーンの差なのか、ちょっと判然としません。 97. 2016年3月30日 20:04:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[2166] ▲△▽▼
512 : 薬漬け 2015/12/12(土) 21:02:58 しかし考えてみると、バックロードホーンとフロントロードホーンのハイブリッド型ゆえ、小さくしたくても出来なかったというのが実情でしょうね。 オートグラフ以外でも、GRF(フロントロードホーンが無い分小ぶりということか?)、Vitavox:CN191、あるいはハーツフィールドでも、どうしてもあれ以上には小さくしようがなかっただろうかと。 ただオートグラフの場合、コーナー型ですから意外と床面積はとらないんですね。(この点はミンスターの方が場所取りです)。 ちなみに、オートグラフなどバックロードホーン型の悲劇は、ステレオ時代になって左右に然るべき「部屋角」をとれなくなったことだとよく言われますが、考えてみるとレクタンギュラー形であっても、左右で対称条件であることは稀なわけで、そこまでinferiorityになるかな、と。 (確かに壁をイメージホーンとして使うという意味からは、レクタン型にない要素を要求されますが、そう神経質でもないように思えます。) とはいえ、両方とも正面向いたオートグラフはどうもサマにはなりませんが。(汗) 531 : 薬漬け 2015/12/27(日) 00:33:07
Tannoyのユニットも、まだまだ判らないことは多いものです。 ちょっとモニターゴールド(15)の、製造時期による音の推移について調べてみているのですが…。 モニターレッドは、比較的シリアルナンバーによる時期と、これに伴う外形上の差異が伴うのですね。 2万番台の最初期はいわゆるダークグレーのフレームに緋色マグネットカバー、飴色キャップ。 4万番台終盤から外形上はキャップだけが黒になりますが、音は一挙に変化します。 この後、6万番台にはマグネットのカバー色が明るくなり「モニターピンク」とでも言いたい色調に。 フレームもダークグレーから黄褐色に変化しています。 音も黒の最初期ほどのキレはないとか。 ネットワークも当初は薄水色のメタルケース入りだったものが、最終期にはモニターゴールドのそれと変わらない黄色の例のケースに入ったものとなります。 聴いたことはありませんが、ネットワークで音を作っているタンノイのこと、元のレッドとはもはや同一線上で語れないのでしょう。 これに対して、モニターゴールドはどうもこうした差がわからないのですね。 6万台後半と目される生産開始シリアルから、13万台中盤と目される生産終了まで、あまり顕著な変化が判らない。 この両者でどう音が変わるのかも、レッドほどには明確ではないようです。 (せいぜい判るのは、12万台後半あたりから、スピーカーターミナルがネットワークに付くようになるということぐらいのようです。) 何せ音を比較しようにも、箱の個性の強いSP。個体差も大きいとなれば、ユニット裸で聴く以外にはないのですが、これも案外容易ではありません。(外すのがとにかく面倒くさい(汗)) 海外サイトの有名どころも、案外この辺の記述は冷淡で、なかなか参考になるものに行き当たりません。 何を見れば判るか、サテ。 534 : 薬漬け 2015/12/27(日) 13:12:40 >>532 考古学なんて大それたものではありませんが(汗)、ちょっとゴールドの新旧モデルで考えなきゃならないことが出てきまして。 ところが、これが案外ワカラナイのですよ。 古いシルバーやレッドは比較的いろいろな方がいろいろと調べたものが結構あるのですが。 歴史が近くなるほどワカラナクなる…なにやら皮肉ですね。(苦笑) ただ、裏を返すとゴールドは暗黙のうちに「シルバー、レッドの後回し」という扱いなのでしょうか。 外国では意外とゴールドマニアがいたりとか、日本でもゴールドを「現代のステレオ録音に最も親和性のあるユニット」と積極評価する方もいらっしゃいますが、声は大きくないようですね。 私は? それぞれの味があるから、それぞれの出番があると思っているのですが…。 536 : RW-2 sage 2015/12/27(日) 16:13:26 >それぞれの出番がある ユニット変遷の理由は2つあって、球アンプから石アンプに移行したため許容入力の拡大と、電気電子楽器の再生におけるワイドレンジ化でしょう。 エッジを含む振動系が強化されるに伴って能率が落ちたの仕方ないので、どのユニットを選ぶのかは聴くジャンル/ソフトと再生する最大音量で決まってくるんでしょね。 537 : ジークフリート 2015/12/30(水) 02:42:18 〉531,534 薬漬けさんの場合、新旧ユニットの違いを、クオリティや性能の差ではなく、味わいの違いという視点で捉えるところが、先輩らしいところですね〜。
538 : 薬漬け 2015/12/30(水) 09:58:25 >>537 性能を犠牲にするというわけではないのですが、それであっても「正確な音より好きな音」のタイプということなのでしょうね。
性能面は他の機器で頑張ってもらうことにして、スピーカーはどうしても個々の癖(モニターですらも、畢竟個性からは逃れられませんから)からは乖離して考えられませんから、それを如何に自分の好きな音に仕上げていくかが問題ですね。 タンノイも、タンノイという大枠は変わらないまでも、ユニット同士、あるいは製造年の差でそれこそ様々なバリエーションがありますから、どれがベストチョイスかを選び出すのは結構難儀です。(苦笑) 544 : ジークフリート 2015/12/30(水) 23:02:40 〉538 タンノイの新旧ユニットの話しで、まさか「正確な音」とは? タンノイとは無縁の領域まで、えらく飛躍されましたね。
545 : 薬漬け 2015/12/31(木) 12:26:51 >>544 いやー、タンノイが「正確な音」と無縁とは、ユニットに関する限り思いませんが、これがオートグラフとなると、確かに演出が勝ちすぎますから、大先輩仰せの通りでしょうね。
オートグラフにせよ、レクタンギュラーヨークにせよ、あるいは VLZも、ある意味「原音より美しく感動的に」といった要素がありますね。 「原音を再生するというより、原音を聴いたときの感動を再生する」 とは確かタンノイ技術者の言ですが、私としてはこうした「原音再生」ならぬ「原体験再生」というような聴き方に共鳴してタンノイを使い続けているようです。 シルバー、レッド、ゴールド、それぞれの“筆致”の違いはありますが。 もちろん、こうしたアプローチを是としない方々も多いと思います。あくまで「原音」ありきと。 それはそれで、オーディオの方法論での各人の違いであり、健全なことだと思います。 一方で、スピーカーがそういうキャラだから、中間にあるアンプや入口はどうすべきなのか…? 本当はここだけはニュートラルにしたい気もしますが、所詮オーディオは入口から出口までが体系化された音響機。これらも結局は自らの色に染めてしまうのでしょうね。(笑) 548 : 薬漬け 2016/01/03(日) 00:04:58
新年一曲目はベートーヴェンの第7というのが定番でしたが、今年はマーラーの復活をオートグラフで。(大野和士=ベルギー王立歌劇場o) 続けてスメタナ「売られた花嫁」overture(ケルテス=イスラエルpo)。 この辺はオートグラフなら当たり前なので、久しぶりにピンク・フロイドの狂気を全曲。 最初の心臓拍動から低域のトランジェント良し。 「虚空のスキャット」の女性ヴォーカルが生々しい。 低域がより出る分、ウエストミンスターより迫力が出ます。 それから、ドリカム「決戦は金曜日」でも一度チェック。 この曲、低音の塊のような曲なのでチェックにはうってつけ。ベースの細かな音階が見えるか、キックドラムの迫力が切れ味よく出るか。それでいてヴォーカルが自然か。結果としては結構イケたなという感触です。 JBL4333A とは全く表現作法は違えど、音楽として実に“ノレる”鳴り方でした。 551 : RW-2 sage 2016/01/04(月) 06:05:15 ブリティッシュ・インダストリアル・ヒストリーというページがあります。 http://www.gracesguide.co.uk/Main_Page 検索欄(Search欄)に Tannoy ProductsとかGoodmans Industriesとか入れて まったりしてくださいまし。貴重な当時の広告が見れますよ〜。 552 : 薬漬け 2016/01/05(火) 00:49:17 >>551 このようなサイトがあったのですね。 往年の雰囲気が伝わってきます。ほっこりですね。
また、格子模様のTANNOYのロゴが入った広告は、初めて見ました。エンクロージャーでは既知でしたが。 ただ、Autographでは流石に検索できませんでした。やはり英国でも特別な存在だったのでしょうね。 732 : 薬漬け 2016/03/25(金) 11:38:58 昨今、オートグラフやウエストミンスターを聴くにつけ、タンノイ「オリジナル」の音にもかなりの変遷があるのかな、という思いを改めて強くしております。 この思いは、以前某 SS誌の社員であられた方がブログを書いておられますが(ご存知の方も多いと思いますが)、この中で大意、 タンノイが一時期ハーマンに買収されたことをネガティブに見る人がいるが、私にはそう思えない。むしろそのことでタンノイは復活することができたのではないか、と書いておられたかと記憶します。 つまりタンノイは買収直前(例のコーンアッセンブリー工場火災の前後)には、会社の体力は相当程度弱っていた、だからハーマン時代に財務体質が改善したことで、復活することができたということを仰っておられると解せますが、この一文を読んでより一層 inspire された思いです。 実際このことはそう言われてみると、私自身、体験的に理解できます。 若い時にオートグラフに憧れ、知人のオリジナル(製作年代は後期)を聴かせてもらってアレッと思い、その後オートグラフを選ばずにウエストミンスターに走ったこと。 レクタンギュラーヨークではつと書いてきましたが、前期型と後期型では構造材が明らかに異なり、後期の構造材はある意味音の品格を下げていたと思えること。 それでもタンノイはそういう材しかもう使えなくなってしまっていたのかな、と。 (ちなみにVLZの様な小型エンクロージャーになると、この辺の影響は少なくなりますが、比べたことはありませんが初期のモニターレッドが入った箱と比べると、これまた差が歴然とするのではないでしょうか。) こうしてみると、やはりタンノイ・オリジナルは「オリジナル」との一言で片付けられない複雑な要素を内包しているように思えます。 もし仮に私が、若い頃のオートグラフを「オリジナルだから」という理由で導入し、後に今のバッタグラフを聴いたら「一体オリジナルとは何だったんだ?!」と 慟哭していたかもしれません。 「オリジナルはオリジナルであるがゆえにオリジナルである」 とは単純に言えない側面が、特にタンノイのオールドエンクロージャーには言えるように思えます。 もちろん音の嗜好とは別次元の話ですが、タンノイ=いぶし銀といったイメージは、やはり初期のタイプのエンクロージャーを基準にしているのではないかな、と。
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