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(回答先: <ミツバチの沈黙>(1) 失踪・大量死、突然に 「中日新聞」 投稿者 怪傑 日時 2010 年 6 月 16 日 16:30:19)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/201005/CK2010052602000177.html
春の日差しが注ぐハウスから、赤い実りが消えた。赤と白のまだら模様になったイチゴは、落花生のように細長くなったり、先端が扇状に広がったり。
「これじゃ、売り物にならん」。昨年3月、愛知県弥富市の農家松岡正治さん(62)は、奇形のイチゴを摘みながら肩を落とした。
正常より二回りも小さい。みずみずしさの失(う)せた乾いた表面に黄ばんだ種がつき、甘い香りもしない。
異変には、3週間前に気付いた。白い花の雌しべに、黄色い花粉が付いていない。イチゴのきれいな円すい形は、ハチが花を何度も訪れ、雌しべ全体にまんべんなく花粉を付けてできる。花粉が少ないと、実が小さくなり、形もゆがむ。
ハウス内に置いた巣箱から、ミツバチの群れが消えていた。密閉されたハウス内なのに死骸(しがい)も多くは見あたらず、松岡さんも「どこへ消えたのか分からない」。
訪れたスーパーの担当者は「これでは仕方ない」と、買い付けをやめた。残ったイチゴをパックに山盛りにし、農協の直売所に置いた。「ハチの働きが悪く、形がよくありませんが…」と断り書きを添え、半値で売った。収入は4割減り、「ハチのありがたみを思い知らされた」。
国内でハウス栽培される野菜や果物のほとんどはミツバチの花粉交配で作られる。アーモンドやカカオ、かんきつ類などの輸入作物も。植物油になる菜種や肉牛の飼料となる植物も含め、食品の8割がミツバチに支えられていると言われる。
ミツバチ卸業のアピ(岐阜市)には昨年、農家からハチを求める悲鳴が殺到した。「どこに頼んでもハチがない。もう花が咲いてしまう」
通常は群れを次々と分割し、女王バチを買い入れて新たな巣を増やしていく。だが、主力のオーストラリアからの女王バチ輸入が、病気を理由に停止。業界全体でハチ不足が深刻化した。
アピも、育成が間に合わず「女王バチがいない群れまで売る羽目に」。売値は5割も上がり、ミツバチの希少性が高まっていく。
愛知県西尾市の雑木林でことし3月、ミツバチの巣12箱が消えた。養蜂(ようほう)を営む青山高庸(たかのぶ)さん(53)は「ここまでやるんか」とあきれはてる。
昨年も15箱が盗まれ、計30万匹ものミツバチが奪われた。置き場所を変え、入り口に柵も設け、対策を尽くしたはずだった。
日本養蜂はちみつ協会が初めて行った調査では、昨年度のミツバチ盗難は全国で56件。養蜂の盛んな愛知県と長野県がともに最多の9件を占めた。
箱ごと盗むと犯行が発覚しやすい。箱の中に置いてある餌の砂糖水を取り出してハチをおびき出し、ハチの群れだけを別の箱に集めて盗む例も。手口も巧妙化している。
「ハチなんか一般の人がほしがるものじゃない」。ハチの扱いやその価値を知っている者の仕業だと、青山さんはにらんでいる
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