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(回答先: <ミツバチの沈黙>(2) イチゴの形、色に異変 「中日新聞」 投稿者 怪傑 日時 2010 年 6 月 16 日 16:32:18)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/201005/CK2010052702000158.html
オレンジ色の花粉を後ろ脚にたっぷりつけた働きバチが、次々と巣箱に帰ってくる。
養蜂(ようほう)とミツバチの販売を手掛ける名古屋市守山区の養蜂研究所。久しぶりの快晴で気温が上がり、ハチの出入りが激しい。200余ある巣箱の上を、忙しく飛び回る羽音が、ザーッと砂嵐のように響く。
巣箱の中が暑くなりすぎたようだ。入り口では、10匹ほどが前傾姿勢になり、羽を激しく震わせ、扇風機のように風を送っている。おなかに入れて運んできた水を、巣にまくハチもいる。
花粉や蜜(みつ)を持ち帰った働きバチは、後ろ脚についた花粉団子を、中脚のとげを使って左右一つずつ落とす。蜜は巣にいる若いハチに口移しで渡し、貯蔵場所に納める。
戻ったハチが、尻を激しく振りながら回り始める。ミツバチのダンスだ。「花が近い時は単に円を描く。8の字を描くのは、花が100メートル以上離れた所にある時」と、専務の井上凱夫(よしお)さん(66)は言う。
8の字ダンスでは、太陽の方向を基準にした文字の描き方で花の方向を示し、ダンスの速さで、花までの距離を教える。
卵を産むのは群れに1匹の女王バチだけ。働きバチも雌だが、女王がフェロモンを出して産卵機能を抑えてしまう。女王バチは一日1000個もの卵を産む。働きバチになる卵は小さな巣穴に。雄バチの卵は大きめの穴。女王バチになる卵は、王台という特別な巣房に産み付ける。「この産み分け技術もすごい」と井上さんは感心する。
「ミツバチの世界は合理的な社会。完全に分業し、無駄は一切ない」。生まれた働きバチは、初めは巣の中で作業をする「内勤」になる。掃除係から始まり、幼虫に餌をやる育児係の後、蜜を受け取り貯蔵する係に。巣を作ったり、外敵に備える門番をしたりして、最後に花粉や蜜を集める「外勤」になる。
「切ないのは雄バチ」と井上さん。春から夏の繁殖期、いくつかの巣の雄バチたちが1カ所に集まって女王バチを待つ。異なる群れの雄が集まるのは、多様な遺伝子を受け継ぐためのハチの知恵。やって来た女王が空高く舞い上がると一斉に後を追い、十数匹だけが交尾に至る。
「しかも、交尾した瞬間、雄バチは体がちぎれて死んでしまう」。残った雄は次の機会を待つが、繁殖期が終われば餌を食べるだけの厄介者。働きバチに巣から追い出されて餓死する。
玉川大ミツバチ科学研究センターの中村純教授は「個々のハチ同士の関係は割り切りながら、群れを守るという一つの目標を達成する。ミツバチが社会を維持する仕組みは素晴らしい」と絶賛する。
働きバチの寿命は1、2カ月。一日中働いても、一生に集める蜜はスプーン一杯にも満たない。「ひたすら働き、死んでいく姿には頭が下がる」と井上さん。しかし、自然環境の変化により、このミツバチの世界にも異変が起きている。
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