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まず昨年の衆議院選挙を思い起こしていただきたい。
「国民の生活が第一」を掲げる民主党が地滑り的大勝利をおさめました。無茶苦茶な政治を行っていても、常に磐石であった政府自民党が、彼らを戦後支持してきた国民の手に
よって文字通り鉄槌を下されたのです。完膚無きまでの大敗北でした。
では、なぜこのような結果になったのでしょうか。
平成になってからの二十年、国民は厳しい現実にさらされ続けてきました。リストラ、
過労死、終身雇用の崩壊、若年労働力のフリーター化。グローバリズムの掛け声の中で、
世界と競争する為に、私たちの賃金は極限にまで抑え続けられてきたのです。私たちが
奴隷のように働けば働くほど、私たちの生活はさらに貧しくなってきました。一たび病を
得たり障害を負えば、二度と再び立ち上がれない、そのようなぎりぎりの現実を国民の多
くが生き抜いてきたのです。年間の自殺者三万人以上はとても他人事ではありませんでし
た。
他方、企業は未曾有の利益を上げ続けてきました。戦後最長の好景気を更新とテレビや
新聞が報道していても、私たちには何の実感もありませんでした。当然のことです。それ
ら企業の収益は、私たちが本来獲得するはずのものを犠牲にしたうえで提供されたものだ
からです。「ヒルズ族」の嬌態の映像を片目で見ながら、もう一方の目では、シャッター
通りと化した駅前の荒涼とした風景を眺めていたのです。
「格差」。これは誰の目にも明らかでした。
では、企業が上げた未曾有の収益はどこへ行ったのでしょう。バブル崩壊後の銀行救済
策として採られてきたゼロ金利政策の結果、金融機関は赤字を補填して余りある利益を享
受していました。それらの利益はどこへ行ったのでしょう。これら、すべては私たちの生
活の向上に投資されることはなく、海外、殊に米国へ流れていったのです。それはマネー
ゲームのファンドとなり、「ハゲタカ」として私たちに襲いかかってきました。なんとも
ばかばかしいことに、私たちは自分の首を絞めるためにせっせと励んできたのでした。
連中は「巧妙」であり、私たちは「愚鈍」そのものでした。
この間、本来国民を救済すべき政治は何をしていたのでしょう。
国内では「構造改革」の名の下に、富者優遇の政策が採られ続けていました。誰もが金
儲けのために、より自由に振舞える社会の構築。それが「構造改革」と称するものでし
た。さらに、対外的には日本は米国の忠実な盟友(番犬)として、あらゆる局面で彼らを
支えてきました。国際社会への貢献の美名の下に、せっせと米国債を買い支え、アフガニ
スタン、イラクの罪もない民衆の殺戮の一翼を担うことまでしてきたのです。
このような状況の中で、さすがにこの国の奇妙な構造がだれの目にも明らかになってき
ました。それはいみじくも植草一秀氏が命名したように「悪徳ペンタゴン」と呼ばれるに
ふさわしいものでした。政界、財界、官界、マスコミ,そしてこれらを背後から操縦して
いるアメリカ帝国。これら5つが相互に結びつき、日本の支配体制を形成しているという
ものでした。
これらの支配構造を打ち破り、私たち国民のために政治が行われることを、私たちは強
く希求し始めました。そんな時です。ある人物の姿が、ようやく視界に飛び込んできたの
です。
彼は「国民の生活こそが第一」と唱え、政治の本源的目標を明らかにし、そのために邁
進することを力強く街頭で訴えていました。その人物こそ、小沢一郎だったのです。
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