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麻生総理、うるせえなと逆切れした議事録 − 保坂展人のどこどこ日記
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投稿者 児童小説 日時 2008 年 12 月 14 日 15:56:35: nh40l4DMIETCQ
 

麻生総理、うるせえなと逆切れした議事録 - 保坂展人のどこどこ日記

12月5日の議事録がhpにupされた。今日は、そのやりとりを掲載することにする。
途中で麻生総理が(うるせえな)と乱暴に居直る場面がある。民主党の若手議員のヤジに逆切れした場面がある。そのあとが面白い。経済の危機は雇用の危機だという認識が麻生総理が十分に持っていなかったことが分かってくる。この質問から1週間で、麻生内閣の雇用政策に一部取り入れられている。

衆議院予算委員会12月5日会議録

○保坂委員 社会民主党の保坂展人です。

 総理、私のところに先日、ある方から「ミナミの帝王」という、これは「ハケンの真実」というシリーズが今始まっているんですが、これをぜひ読んでくれと漫画が届けられました。読んでみて驚いたのは、派遣労働者が、長く働いているから直接雇用を求めて立ち上がると、彼らは偽装請負、こういう形だったということが判明し、その企業のリーダーは財界のトップだった、こういう話なんですね。

 ところが、これは漫画ではなくて本当の話ですが、昨日、キヤノンの大分工場で千百人の方がばっさり、いわば中途で契約を解除された。そのうち、二人の方と会いました。契約は残っている、しかし、十二月十日で、仕事だけではなくて、寮も出なければいけない、我々はどうしたらいいんだろうかと。

 そこで、ちょっとパネルを出しますが、なお驚いたのは、こうやって千百人の方が切られる一方で、求人誌には、大分キヤノン、これは、期間工からスタートして、そしてキャリアを積んで正社員登用への道があると募集もかけているんですね。しかも、熟練した労働者でずっとデジカメをつくってこられた方たち、もう十二月十日でおやめください、こう言われた人たちは、こういう情報を聞いていない。この二人はそうでした。それで、聞いていた人がここを受けてみると不採用になると。これは人の道に反する行為じゃないかと私は思いますね。

 十二月一日、先ほども出ていましたけれども、麻生総理は、キヤノンの会長でもあり、また経団連会長でもある御手洗さんと官邸で会って、雇用の安定を要請した、これはぜひやってくださいよと。こういうことですね。

 こういう事態を見て、総理、どう受けとめますか。もう一度、雇用の安定をしっかりやれ、まず自分の会社からしっかりやれということを求めたらどうですか。

○麻生内閣総理大臣 個別の企業につきまして、先ほど申し上げましたように、経団連会長もしくは商工会議所の会頭としてぜひお願いをさせていただいたところ。残りの三社の企業につきましては、非正規を正規にしてきちんとやっている企業やら何やら、成功例としてこういった例があるという話を聞いていただくために呼ばせていただいたのであります。

 そういった意味で、個別の企業につきましてのお答えは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げさせていただければ、雇用というものはいわゆる生活の糧ということになりまして、したがって、職を失う人の身になって考えていく必要があると思っております。

 こういった認識に立ちまして、先般も経済界の方々に雇用の安定に向けたお願いをさせていただいたんですが、その翌日、翌々日にあれを発表せねばならぬところに呼び出されて、多分結構しんどかったろうなと思わないでもありませんけれども、雇用の安定だけはお願いしますので、賃上げまでは言いませんけれどもねというお話をさせていただいたんですが。

 私どもとしては、今後とも、こういった努力をしても効果としてはいかがなものかという結果が出ていますけれども、できる限り努力をしていかねばならぬと思っております。

○保坂委員 私は、深刻だと思いますのは、経済界、経団連の会長といえば、昔は、財界総理と言われますよね。まさに、オール企業、日本の企業すべてを代表して、特にこのキヤノンは、剰余金は直近のデータで二兆九千億もあるわけですから、ほとんど借金もない。こういう企業が、率先して派遣切り、請負労働者切りをやる、一方ではこうやって求人もする。我々に続けなどという、そういうことになったら大変じゃないですか。

 そして、今、百年に一度の雇用の崩壊とおっしゃいました。百年に一度ですから、大量の人が、こういう形で、非正規で働いていると寮にいらっしゃるんですよ、寮を即出なければいけない。契約の期限は残っているんですね、例えば来春まであったり。少なくとも企業は、雨露をしのぐ寮、アパート、そういうところはきちっと保障するぐらいのことはやってしかるべきじゃないですか。総理、どう思いますか。

○麻生内閣総理大臣 個別の企業の話になりますと、お答えは差し控えさせていただきます。たびたび申し上げているとおりです。

 しかし、今も言われましたように、その状況というのはちょっと詳しく知りませんので、寮というものが最初からどういう契約にあったかさっぱりわかりませんから、うかつなことは言えませんが、直ちに、きょうやめてもらう、はい、あした出なさいというのは、余り常識的ではないなという感じがいたします。

○保坂委員 では、舛添大臣に一点だけ伺います。

 きのう、私ども社民党で、解雇を通告されていて、十日には寮も出なければいけないというお二人に会いました。そして、ハローワークでの求人票を見せてもらったんですが、これを見て大変驚いたのは、ちょっと拡大をして赤い文字で書いておりますが、正社員以外は労働組合の加入対象となりませんと書いてあるんですね。求人票に書いてあるんですよ。

 これは、憲法で保障された団結権、あるいは、不当労働行為を助長するとも誤解されかねない表記で、これは直ちに対応しろというふうに言いましたが、どうなりましたか。

○舛添国務大臣 今委員が御指摘の、この労働組合加入対象となりませんという記述は、不適切なものでございます。

 直ちに大分労働局に対して指示をし、現在公開されている求人票からこの記載を削除しております。

○保坂委員 この大分労働局は、こうやって千人削減するということを十月段階でもう把握していたそうです。そして、直接雇用に切りかえるようにという指導もしていたそうですが、必ずしも、全くそうなっていない。きちっとやってほしいというふうに思います。

 次に、住宅問題。

 先ほど、麻生総理は石炭のことをおっしゃいました。まさに石炭産業が急激にエネルギー転換で石油にシフトしていく、そのときにできたのがごらんの雇用促進住宅。つい最近まで、一兆円以上かけて、雇用保険をいわば財源として、全国に千五百カ所、十四万戸つくられてきました。

 実は、ここに挙げたのは、愛知県豊田市、まさに自動車産業の本拠地、こちらの雇用促進住宅で、上二つはもう既に廃止が決まっております。上は、五十戸あって、もう、一人しかいらっしゃらない。家賃は一万五千円から一万九千円。真ん中の段は、二百十部屋があって百二十七、半分ぐらいが入居されている。家賃は一万七千円から約二万円。そして一番下は、十年前にできた住宅です。四万三千円から五万二千円、このくらいの家賃で、これはほぼ満室になっている。

 これは、小泉内閣時代に閣議決定で、雇用促進住宅はつくり過ぎだから民間売却決定をしましたが、百年に一度の危機なんです。まさに東海地域では、住みか、家が、寮を追い出されるという形で、大変これから年末、深刻です。この雇用促進住宅をしっかり使ったらいいじゃないですか。福岡での経験もある総理、どう考えますか。

○舛添国務大臣 既に廃止を決定したものについては、もうその方向ですから動かせません。そうでないものについて、昨日お答えいたしましたように、今のような観点も含めて、今鋭意検討しているところでございます。

○保坂委員 私は、ちょうど三年前に、この雇用促進住宅に国家公務員、地方公務員が随分住んでいるじゃないかということを指摘しました。当時、五百四十三人ですかね、住んでいた。これはまさか続いていないでしょうね。局長でいいですから、お願いします。

○太田政府参考人 お答え申し上げます。

 当時、公務員が相当数住んでいたところでございますけれども、その後、漸次減らしてまいりまして、今、国家公務員が二名、地方公務員が七十一名まで減ったところでございますが、今、さらに退去するように要請をしておるところでございます。

○保坂委員 総理、どうですか。百年に一度の雇用危機で、企業の空前の利益も保障してきた労働者たちが出ていきなさいと言われて、どこに行ったらいいんでしょうかというそのときに、きっとこれは廃止対象なんでしょう、しかし、緊急の、地震や津波にも近い、人災ですけれども、そういう経済のクラッシュのときに、あらゆる可能性、検討していいんじゃないですか。そういうことはできないんですか、総理。

○麻生内閣総理大臣 ちょっと、これは私の担当じゃないんじゃないかなと思って聞いていたのでありますけれども、少なくとも……(発言する者あり)がちゃがちゃ言わない、うるせえから。ねえ、もう少し静かにしてください。お願いしますよ。(保坂委員「早く答えてよ」と呼ぶ)そんな焦らなくて大丈夫ですから。

 基本的には、今申し上げたように、百年に一度のというのは、まず、ちょっと混線しないように、雇用の危機じゃなくて経済の危機ですから。それが結果……(保坂委員「雇用の危機じゃないですか」と呼ぶ)百年の危機とあなたが言ったと言うから私は申し上げているんだ。百年に一度の経済危機だと申し上げ……(保坂委員「経済の危機は雇用の危機じゃないですか」と呼ぶ)

○衛藤委員長 着席のまま発言しないように。委員長の指名を受けてやってください。

○麻生内閣総理大臣 立ち上がって言われますか。立ち上がって言われるんなら、どうぞ。(保坂委員「どうぞ」と呼ぶ)

 百年に一度とあなたが言われたじゃないかと言うから、私は、百年に一度の危機と言ったのは経済の問題ですと申し上げただけです。雇用の危機じゃないなんと言っていないです。だから、勝手にまたつくらぬでください。

 だから、百年に一度の経済危機の影響によって、今雇用の危機というものが起きてきておるというように私自身は理解しております。それに伴って今どのような対応をするかということに関しては、いろいろな案を出していただく、結構なことだと思いますね。ただ、その中に当たっては、いろいろ個別の例が違いますので、一概にはなかなか言えないんだと思っておりますので、私どもとしては、きちんとした調査の上で答弁をさせていただかないかぬものだと思っております。

○保坂委員 舛添大臣、きょう厚生労働省で審議会が開かれて、私ども社民党でも雇用保険の緊急改革プランを出しました。一定の非正規の労働者に対してしっかり改善するという方向も示されているようですが、私は、この雇用保険の積立金、五兆円ありますけれども、これは決して多いと思っていませんよ。以前も五兆円あったことはあるんです。しかし、もうそれは、ほとんどなくなりかけた。今言われているように、百年に一度の経済危機は当然雇用の危機を生み出すので、この雇用保険に対する国庫負担の問題、これは削減すべきじゃないと私は思います。

 それから、五兆円の中の一兆円、これを財源に充てようという案もあるみたいですが、これは慎重にやってもらいたい。その認識、いかがですか。

○舛添国務大臣 労働者の働く権利、そして雇用の確保に国が責任を持つ、だからこそ労働省があり、国庫の負担金があるわけでありますから、容易にこれに手をつけることは私は賛成ではございません。

 積立金についても、雇用の二事業についてはこれを活用して能力開発などに使いますけれども、今積立金がある、これも容易に手をつければいいじゃないか、この意見には私はくみいたしません。

○保坂委員 これは舛添さんが正しいと思いますね。

 本当に、最後残り少ないんですが、国交大臣、道路特定財源の一般財源化は、これは福田内閣の国民に対する公約ですよね。ところが、国交省は概算要求で一〇%割り増しなんですよ、道路予算で。今回、地方への従来の七千億に加えて三千億がプラスされて、一兆円のいわば交付金、こういうことで、どこに道路特定財源の一般財源化の財源があるんですか。幾らあるんですか。端的にお願いします。

○衛藤委員長 端的に。時間がありませんから。

○金子国務大臣 政府・与党で今取りまとめをさせていただいているところであります。予算の最終決着を通じて決定させていただきたいと思います。

○保坂委員 終わります。

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