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もはや、企業内組合では要求が「打ち抜けない」ところまで来ているのだろう。
http://www.asyura2.com/08/idletalk34/msg/226.html
投稿者 考察者K 日時 2008 年 10 月 29 日 13:38:53: JjkI8nWTpj0po
 

「伝送便」という本がある。
出しているのは、郵政ユニオンという労働組合である。
正直なところ、郵政に身を置いていたKでも、こんな組合があると知ったのは最近である。(最近といっても4年くらい前)
Kも郵便局には全逓と全郵政の2つの組合しかないと長い間思っていた。
「郵産労」という共産党系の組合があることを知ったのが、総務主任訓練の時だったと記憶しているが、それが約9年前である。
Kは全逓の役員を青年部の頃の青年部書記長をはじめ、部会長とか副支部長(執行委員)などを経験したが、その間、郵政内に全逓と全郵政以外の労組があるとは全く知らなかった。
郵政ユニオンは30周年を迎えたらしいので、ほぼ、Kの郵政時代と同時期に存在していた「労働組合」であるはずだが、神奈川県の横浜に勤務していた時にも「全く知らないでいた。」のが事実である。

人間の情報把握能力なんてその程度である。
Kは全逓の役員時代、それこそ、組合員の地位向上のためには色々な工夫をした。
「全逓と全郵政は合体すべきで、そのためには全逓の方が頭を下げて、全逓が丸ごと全郵政に加入させてもらえ!」と地区役員(専従役員)に噛みついたこともある。
その頃のKは「組合員の地位向上のためにはストを含めたあらゆる手段を視野に入れて闘争すべき」という考え方であり、全逓という名称とか、全逓の面目などより、「組合員の生活こそが重要視されるべき」と様々な場所で主張した。
当然ながら、それなりに情報収集もしていたし、組合の勉強もしていたのだが、それでも「郵政ユニオンも郵産労も知らなかった。」
それが、現実としての個人の情報収集能力の限界だったという事である。

その郵政ユニオンの伝送便に下記のような情報が載っている。
【些細なことで始末書強要】
http://densobin.ubin-net.jp/dsbnow08/08now_10.htm#1028joto

かなり判断の難しい問題であるが、実は「始末書」というのは「企業への服従を示す踏み絵」に近い行為である。
基本的には手書きの反省文を書くのであるが、これ、正直言って簡単ではないのです。
まあ、企業側に言わせれば「処分を軽減もしくは執行しないための救済措置」として、「始末書・顛末書」があるというのですが、簡単にいえば、「企業への忠誠を文書として宣言して再認識してくれれば、今回は目を瞑りましょう。」という「踏み絵」を課して、企業への忠誠度を測るということです。

一方、労組側に言わせれば「不当な強要行為」との主張になるのは仕方ありません。

この辺は、管理職が「上層部に顔を向けているのか?社員の方に顔を向けているのか?」という管理者の資質の問題でもあるのですが、Kならば「面倒になるから、遅刻に気付かなかったことにします。」が、これは、正解でもない訳です。
遅刻は遅刻であり、企業にとっては「実損」であり、公務員となれば「その分の税金はどうなるのだよ?」という批判も生まれます。
妥当なラインとすれば「時間休暇」の提出を求めるという線でしょうが、これですら「硬い管理者だ」と思われれば、職場がギスギスするわけで、どうせ、社員の方に顔向けられないのなら、企業側に顔を向けて、【自分の身を守ろう(=規則通りの措置を行おう)】となるわけです。

実際問題として、こんな些細な遅刻であっても「もみ消して、後で発覚すれば、結構な問題となります。」
管理者とすると「前もっての報告」というのは「勤務時間上に穴を開けない処理ができる範囲での事前」という意味です。
それは、基本的には、(ルール上でも)、前日でなければ無理です。
今回の場合には「穴は開いてしまった。」のでしょうから、ここに管理者の責任は発生してしまっているという解釈にしかなりません。
しかし、起こってしまったことは取り戻せませんから、再発防止策を「報告する」しかないわけです。
そのためには「本人に始末書を書くように指導した。」「本人も反省してこれに従ったので、以後同様なことは発生しないと考える。」とでも報告して、処理するしか仕方がない。

で、Kのように面倒だから「見て見ぬふり」とか決め込んで、再発し、その時に「前にも同様なことがあったけど、局長は目を瞑った。」とばれでもしたら、さあ大変。
「てめ〜が、甘いから、社員になめられるんだよ。管理者失格!、どう責任とるんだ!?」と怒られ放題になります。

実際にこれに近い経験をしたKが言うのですから、間違いなしです。(苦笑)

しかし、一方で、このような不可抗力の事態においても「始末書」という処分ルールに従って処理するべきか?という事になると「これは、もう世間一般の常識としての判断を仰ぐしか方法がない。」のも、多分確かです。
企業内には「その企業内でしか通用しないルール」というのが溢れていて、その多くは「世間の一般常識からみるとおかしい。」という部分があるという気がします。

しかし、実際には「企業内組合」も、そのルールの下に交渉を重ねているのですから、そのような場合には「企業内ではない第三者の目で判断する」しかないのでしょう。

そういった意味でも「企業内組合では限界が来ている」のではないかとKは思っています。
 

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